JP2008038737A - 触媒劣化検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の劣化検出を精度良く行うことが可能な触媒劣化検出装置を提供する。
【解決手段】触媒劣化判定要求が有る場合に、先ず、排気燃料添加弁に還元剤を指示添加量だけ添加するように指示する(ステップ102)。次に、触媒下流の空燃比センサの出力に基づき、還元剤の添加量を計測する(ステップ104)。指示添加量に対する計測添加量(ステップ104で求められた添加量)の比率Rを算出する(ステップ106)。この比率Rが基準値Rthよりも小さい場合に、触媒が劣化していると判定する(ステップ108,110)。
【選択図】図7

Description

本発明は、酸化能力を有する触媒の劣化を検出する触媒劣化検出装置に関する。
触媒の入口部と出口部の温度差を、経時的変化の時間遅れを考慮して算出し、その算出した温度差に基づいて触媒劣化を診断する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−303823号公報 特開2003−293745号公報 特開2005−146900号公報
しかしながら、触媒劣化度合に対する触媒温度の感度が小さい。このため、上記特許文献1の如く温度差に基づく方法では、精度良く触媒の劣化判定をすることができない場合がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、触媒の劣化検出を精度良く行うことが可能な触媒劣化検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、触媒の劣化を検出する触媒劣化検出装置であって、
内燃機関の排気通路に配置され、酸化能力を有する触媒と、
前記触媒の下流の排気空燃比を検出する空燃比検出手段と、
前記触媒の上流の排気通路に還元剤を添加する還元剤添加手段と、
前記空燃比検出手段により検出された排気空燃比に基づき、前記還元剤の添加量を計測する添加量計測手段と、
前記還元剤添加手段への指示添加量と、前記添加量計測手段により計測された計測添加量とのずれに基づいて、前記触媒の劣化を検出する劣化検出手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記劣化検出手段は、前記指示添加量に対する前記計測添加量の比率を算出する比率算出手段を有し、該比率が基準値よりも小さい場合に前記触媒の劣化を検出することを特徴とする。
第1の発明によれば、指示噴射量と計測添加量とのずれに基づき、触媒の劣化が検出される。この指示噴射量と計測添加量とのずれは、触媒をすり抜けるHC量もしくはHC濃度、すなわち、触媒の酸化能力に対して相関を有している。従って、指示噴射量と計測添加量とのずれに基づいて、触媒の劣化検出を精度良く行うことができる。
第2の発明によれば、指示噴射量に対する計測添加量の比率に基づき、触媒の劣化が検出される。この比率は、触媒をすり抜けるHC量もしくはHC濃度、すなわち、触媒の酸化能力に対して相関を有している。従って、指示噴射量に対する計測添加量の比率に基づいて、触媒の劣化検出を精度良く行うことができる。さらに、運転条件に応じて指示噴射量が異なる場合でも、計測添加量のばらつきの影響を受けることなく、触媒の劣化検出を精度良く行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1によるシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関1として、4サイクルのディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)を備えている。ディーゼルエンジン1は、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。図1に示すディーゼルエンジン1は直列4気筒型であるが、本発明において、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
ディーゼルエンジン1の各気筒2のピストンは、クランク機構を介してクランク軸4に連結されている。クランク軸4の近傍には、クランク軸4の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサ5が設けられている。
ディーゼルエンジン1の各気筒2には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ6が設置されている。各気筒のインジェクタ6は、共通のコモンレール7に接続されている。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ8によって所定の燃圧まで加圧される。この加圧された燃料は、コモンレール7内に蓄えられ、コモンレール7から各インジェクタ6に供給される。インジェクタ6は、1サイクル中に複数回、任意のタイミングで燃料を筒内に噴射することができる。
ディーゼルエンジン1の吸気ポート10には、吸気バルブ12が設けられている。この吸気バルブ12の開弁特性(開弁時期、リフト量、作用角)は、図示しない公知の可変動弁機構により変更可能である。
吸気ポート10は、吸気マニホールド16を介して吸気通路18に接続されている。吸気通路18の途中には、吸気絞り弁20が設けられている。吸気絞り弁20は、アクセル開度センサ21により検出されるアクセル開度AAに基づき、その開度が決定される電子制御弁である。吸気絞り弁20の上流には、インタークーラ22が設けられている。インタークーラ22の上流にはターボ過給機24のコンプレッサ24aが設けられている。コンプレッサ24aは、排気通路38のタービン24bと連結軸により連結されている。
コンプレッサ24aの上流には、吸入空気量Gaを検出するエアフロメータ26が設けられている。エアフロメータ26の上流にはエアクリーナ28が設けられている。
このような構成によれば、ターボ過給機24のコンプレッサ24aにより圧縮された吸入空気は、インタークーラ22で冷却される。インタークーラ22を通過した吸入空気は、吸気マニホールド16によって各気筒の吸気ポート10に分配される。
また、ディーゼルエンジン1の排気ポート30には、排気バルブ32が設けられている。この排気バルブ32の開弁特性(開弁時期、リフト量、作用角)は、図示しない公知の可変動弁機構により変更可能である。
排気ポート30は、排気マニホールド36を介して排気通路38に接続されている。排気通路38には、ターボ過給機24のタービン24bが設けられている。タービン24bの下流には、酸化触媒40が設けられている。酸化触媒40は、酸化機能を有する触媒である。酸化触媒40の下流には、NOx触媒42が設けられている。NOx触媒42は、空燃比が理論空燃比より大きい雰囲気中、つまり理論空燃比よりリーンな雰囲気中では排気ガス中のNOxを吸蔵し、空燃比が理論空燃比以下の雰囲気中、つまり理論空燃比以下のリッチの雰囲気中では吸蔵されたNOxを還元浄化して放出する機能を有している。このNOx触媒42は、NOxを吸蔵還元する機能のみを有するものでもよく、あるいは、排気ガス中のすすを捕集する機能を併せ持つDPNR(Diesel Particulate-NOx-Reduction system)のようなものでもよい。また、NOx触媒42は、すすを捕集すること以外の機能を併せ持つものでもよい。
タービン24bと酸化触媒40との間には、排気ガス中に還元剤である燃料を添加する排気燃料添加弁44が設けられている。また、酸化触媒40とNOx触媒42との間には、第1空燃比センサ46が設けられている。また、NOx触媒42の下流には、第2空燃比センサ48が設けられている。これらの空燃比センサ46,48は、設置位置での排気空燃比をそれぞれ検出するように構成されている。
吸気通路18の吸気マニホールド16の近傍には、外部EGR通路52の一端が接続されている。外部EGR通路52の他端は、排気通路38の排気マニホールド36近傍に接続されている。本システムでは、この外部EGR通路52を通して、排気ガス(既燃ガス)の一部を吸気通路18に還流させること、つまり外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うことができる。
外部EGR通路52の途中には、外部EGRガスを冷却するためのEGRクーラ54が設けられている。外部EGR通路52におけるEGRクーラ54の下流には、EGR弁56が設けられている。このEGR弁56の開度を大きくするほど、外部EGR通路52を通る排気ガス量(すなわち、外部EGR量もしくは外部EGR率)を増大させることができる。
また、本実施の形態1のシステムは、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60の出力側には、インジェクタ6、サプライポンプ8、吸気絞り弁20、排気燃料添加弁44、EGR弁56等が接続されている。ECU60の入力側には、クランク角センサ5、アクセル開度センサ21、エアフロメータ26、第1空燃比センサ46、第2空燃比センサ48等が接続されている。
また、ECU60は、クランク角センサ5の出力に基づいて、機関回転数NEを算出する。また、ECU60は、アクセル開度AA等に基づいて、機関負荷KLを算出する。また、ECU60は、この機関負荷KLに基づいて、インジェクタ6からの燃料噴射量(筒内噴射量)Qを算出する。ECU60は、各センサからの信号に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを作動させることにより、ディーゼルエンジン1の運転状態を制御する。
[本実施の形態1の特徴]
上記システムのNOx触媒42に吸蔵されたNOx量が所定値以上になると、NOxを還元・放出させるため、いわゆるリッチスパイクが実施される。すなわち、排気燃料添加弁44から還元剤である燃料の添加が行われ、この還元剤によりNOx触媒42の再生処理が行われる。本実施の形態1では、このリッチスパイク実施時に、NOx触媒42の上流に配置された酸化触媒40の劣化を検出する手法について提案する。
図2は、リッチスパイク実施時の第1空燃比センサ46の出力(以下「空燃比センサ出力」という。)の変化を示す図である。
リッチスパイクが実施されていない時、つまり、排気燃料添加弁44から燃料添加が行われていない時には、空燃比センサ出力は、図2において一点鎖線で示すような出力A/F_Aとなる。
一方、リッチスパイクが実施されている時、つまり、排気燃料添加弁44から燃料添加が行われている時には、空燃比センサ出力は、図2において実線で示すような出力A/F_Bに変化する。
後述するように、これらのリッチスパイク非実施時の空燃比センサ出力A/F_Aとリッチスパイク実施時の空燃比センサ出力A/F_Bとを用いて、排気燃料添加弁44から添加された燃料量を計測することができる。すなわち、空燃比センサ出力A/F_A,A/F_Bに基づいて、計測添加量を求めることができる。
ところで、筒内噴射量が多い場合には、排気通路38へのHC排出量が多くなり、排気ガス中のHC濃度が高くなる。その結果、図2において破線で示すように、空燃比センサ出力が、上記出力A/F_Bよりもリーン側の出力A/F_Cとなってしまう。すなわち、空燃比センサ出力がリーンずれを起こしてしまう。このリーンずれの発生理由は、燃料(HC)は高分子であるため、空燃比センサ46の図示しない拡散抵抗層(例えば、ジルコニア層)を通過することができず、センサ部に到達することができないためである。よって、排気ガス中のHC濃度が高いほど、空燃比センサ出力がよりリーン側にずれることとなる。
図3は、空燃比センサ出力A/F_A,A/F_Bに基づいて、排気燃料添加弁44から添加された燃料量を計測する方法を説明するための図である。図3において、上記図2と同様に、符号「A/F_A」はリッチスパイク非実施時の空燃比センサ出力を、符号「A/F_B」はリッチスパイク実施時の空燃比センサ出力を、それぞれ表している。
リッチスパイク非実施時の空燃比センサ出力A/F_Aは、次式(1)のように表すことができる。次式(1)において、「Ga」は吸入空気量であり、「Q」は筒内燃料噴射量である。
A/F_A=Ga/Q・・・(1)
上式(1)を変形すると、次式(2)が得られる。
Q=Ga/(A/F_A)・・・(2)
また、リッチスパイク実施時の空燃比センサ出力A/F_Bは、次式(3)のように表すことができる。次式(3)において、「Qex」は排気燃料添加弁44から添加された燃料量である。
A/F_B=Ga/(Q+Qex)・・・(3)
上式(3)を変形すると、次式(4)が得られる。
Q+Qex=Ga/(A/F_B)・・・(4)
上式(4)から上式(2)を減算することにより次式(5)が得られ、さらに次式(5)を変形することにより次式(6)が得られる。
Qex=Ga×{1/(A/F_B)-1/(A/F_A)}・・・(5)
=Ga×{(A/F_A)-(A/F_B)}/(A/F_A)/(A/F_B)・・・(6)
上式(6)中の空燃比センサ出力A/F_Aは、リッチスパイク非実施時に取得することができる。よって、吸入空気量Gaと空燃比センサ出力A/F_Bを用いて、上式(6)に従って、リッチスパイク実施中における瞬時(ある時刻)の添加燃料量が算出される。この添加燃料量を、図3に示すリッチスパイク時間tの間だけ積算することで、リッチスパイク実施時に排気燃料添加弁44から添加された燃料量を計測することができる。すなわち、計測添加量が求められる。
かかる方法により求められる計測添加量に基づいて、酸化触媒40の劣化検出を行う手法が考えられる。
図4は、運転条件毎の計測添加量を示す図である。
図4に示すように、機関回転数Ne(rpm)と筒内噴射量(mm3/st)とが異なる4つの運転条件において、計測添加量(g)がそれぞれ求められている。さらに、各運転条件において、正常触媒(「新触」とも称される。)と劣化触媒の両方について計測添加量が求められている。図4に示すように、正常触媒については、運転条件が異なっても、計測添加量は同じであることが分かった。しかし、劣化触媒については、運転条件が異なると、同じ劣化度合であるにも関わらず計測添加量がばらついてしまうことが分かった。これより、計測添加量を基準値と比較するだけでは、酸化触媒40の劣化検出を精度良く行うことが難しいことが分かった。
さらに、本発明者等が検討を行った結果、上記計測添加量とECU60から排気燃料添加弁44に対して与えられる指示添加量とのずれが、酸化触媒40をすり抜けるHC濃度もしくはHC量に対して相関を有していることが分かった。すなわち、計測添加量と指示添加量とのずれが、酸化触媒40の酸化能力に対して相関を有していることが分かった。
図5は、運転条件毎に、指示添加量に対する計測添加量の比率Rと、酸化触媒40下流のHC濃度との関係をプロットした図である。図6は、図5に示した比率RとHC濃度との関係を示す図である。
図5に示すように、機関回転数Ne(rpm)と筒内噴射量(mm3/st)とが異なる4つの運転条件において、比率RとHC濃度との関係がそれぞれプロットされている。なお、図5に示した運転条件は、図4に示した運転条件と同じである。
図5及び図6の横軸であるHC濃度は、酸化触媒40の酸化能力(すなわち、酸化触媒40の劣化度合)の指標である。酸化触媒40の酸化能力が低下すると(すなわち、酸化触媒40が劣化すると)、酸化触媒40をすり抜けるHC量が多くなり、酸化触媒40下流のHC濃度が高くなるためである。よって、HC濃度が低い場合には、酸化触媒40の酸化能力が高いため、酸化触媒40は正常である。一方、HC濃度が高い場合には、酸化触媒40の酸化能力が低いため、酸化触媒40は劣化している。従って、図6に示すように、HC濃度が基準値HCthを超えると、つまり、比率Rが基準値Rthよりも小さくなると、酸化触媒40が劣化していると判定することができる。
上述したように、本実施の形態1によれば、酸化触媒40下流のHC濃度と相関を有する比率Rに基づき酸化触媒40の劣化判定が行われる。よって、この比率Rと相関を有する酸化触媒40の酸化能力を考慮して、酸化触媒40の劣化判定を精度良く行うことができる。
また、比率Rに基づき酸化触媒40の劣化判定を行うため、指示噴射量が一定でなくてもよく、内燃機関1の運転条件に応じて指示噴射量を変更することができる。よって、幅広い運転条件で、酸化触媒40の劣化判定を精度良く行うことができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図7は、本実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。図7に示すルーチンは、所定間隔毎に起動される。
図7に示すルーチンによれば、先ず、触媒劣化判定要求が有るか否かを判別する(ステップ100)。ここで、例えば、ECU60は、触媒暖機が完了した直後と、前回触媒劣化判定を実行してから所定距離もしくは所定時間走行後とにおいて、触媒劣化判定要求が有ると判別することができる。このステップ100で触媒劣化判定要求が無いと判別された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
上記ステップ100で触媒劣化判定要求が有ると判別された場合には、排気燃料添加弁44に対して所定量の還元剤を添加するよう指示する(ステップ102)。このステップ102でECU60から排気燃料添加弁44に対して与えられる燃料添加量は、上記の指示添加量である。これにより、リッチスパイクが実施されることとなる。
次に、リッチスパイク実施時の第1空燃比センサ46の出力A/F_Bと吸入空気量Gaを用いて、上式(6)に従って還元剤添加量を計測する(ステップ104)。このステップ104では、上記の計測添加量が求められる。
次に、上記ステップ102で排気燃料添加弁44に対して指示された指示添加量に対する上記ステップ104で求められた計測添加量の比率Rを算出する(ステップ106)。
次に、上記ステップ106で算出された比率Rが基準値Rthよりも小さいか否かを判別する(ステップ108)。この基準値Rthは、酸化触媒40をすり抜けるHC濃度との関係で、酸化触媒40の劣化判定を行うための基準値である(図6参照)。すなわち、この基準値Rthは、酸化触媒40下流の許容されるHC濃度を示す基準値HCthと相関を有している。よって、このステップ108では、酸化触媒40の酸化能力が十分であるか、あるいは低下しているかが判別される。
このステップ108で比率Rが基準値Rthよりも小さいと判別された場合には、酸化触媒40の酸化能力が低下していると判断される。この場合、酸化触媒40は劣化していると判定される(ステップ110)。一方、上記ステップ108で比率Rが基準値Rth以上であると判別された場合には、酸化触媒40の酸化能力が低下していないと判断される。この場合、酸化触媒40は正常であると判定される(ステップ112)。その後、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、図7に示すルーチンによれば、第1空燃比センサ46の出力A/F_Bに基づき計測添加量が求められ、指示添加量に対する計測添加量の比率Rが算出される。この比率Rは、酸化触媒40をすり抜けるHC量もしくはHC濃度(すなわち、酸化触媒40の酸化能力)に対して相関を有している。よって、この比率Rと基準値Rthとを比較することで、酸化触媒40の劣化検出が行われる。従って、酸化触媒40の酸化能力を考慮して、精度良く酸化触媒40の劣化検出を行うことができる。
ところで、本実施の形態1では、第1空燃比センサ46の出力A/F_Bに基づいて計測添加量を求めているが、第2空燃比センサ48の出力に基づいて求めることもできる。但し、第1空燃比センサ46の出力を用いる方が、第2空燃比センサ48の出力を用いる場合に比して精度良く計測添加量を求めることができる。
また、本実施の形態1では、排気燃料添加弁44がタービン24bと酸化触媒40との間に設けられているが、タービン24bの上流に設けられてもよい。この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施の形態1においては、酸化触媒40が第1の発明における「触媒」に、第1空燃比センサ46が第1の発明における「空燃比検出手段」に、排気燃料添加弁44が第1の発明における「還元剤添加手段」に、それぞれ相当している。また、本実施の形態1においては、ECU60が、ステップ104の処理を実行することにより第1の発明における「添加量計測手段」が、ステップ106の処理を実行することにより第2の発明における「比率算出手段」が、ステップ106,108,110,112の処理を実行することにより第1及び第2の発明における「劣化検出手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態8のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図8に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上記実施の形態1では、指示添加量に対する計測添加量の比率Rに基づき、触媒劣化が検出されている。ところで、指示添加量と計測添加量とのずれは、かかる比率Rに限られない。
実施の形態2では、指示添加量と計測添加量との差分Dに基づいて、触媒劣化を検出する方法について説明する。
ところで、上記実施の形態1では、指示添加量に対する計測添加量の比率Rに基づいて、酸化触媒40の劣化検出が行われる。このため、内燃機関1の運転条件に応じて指示添加量を変化させても、劣化検出への影響はほとんどないものと考えられる。一方、本実施の形態2では、指示添加量と計測添加量との差分Dという絶対量に基づいて、酸化触媒40の劣化検出が行われる。このため、内燃機関1の運転条件に応じて指示添加量を変化させると、劣化検出への影響が出てしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態2では、内燃機関の運転条件に関わらず、指示添加量を一定とする。これにより、指示添加量と計測添加量との差分Dと、酸化触媒40をすり抜けるHC濃度(もしくはHC量)との間に、図6に示す相関と同様の相関を得ることができる。
また、かかる差分Dに基づく場合には、指示添加量に比して十分な量の空気又は酸素が存在することを要する。空気又は酸素の量が不十分である場合には、酸化触媒40の酸化能力が十分であるにも関わらず、酸化触媒40の下流のHC濃度が高くなる事態が生じ得るためである。
そこで、本実施の形態2では、次式(7)の条件を満たす場合に、酸化触媒40の劣化検出を行うこととする。次式(7)において、「Ga」は吸入空気量を、「Q」は筒内噴射量を、「Co」は排気ガス中の酸素濃度を、「Gad」は指示噴射量を、それぞれ表している。
(Ga+Q)×Co>>Qad・・・(7)
上式(7)における「Ga+Q」は排気ガス量である。よって、上式(7)は、「排気ガスに含まれる酸素量が、指示噴射量に比して十分大きい」という条件を意味している。上式(7)の条件を満たす典型的な運転状態は、高速定常運転である。従って、本実施の形態2では、高速定常運転時に、差分Dに基づく酸化触媒40の劣化検出を実行する。
上述したように、本実施の形態2によれば、HC濃度と相関を有する差分Dに基づき酸化触媒40の劣化判定が行われる。よって、この差分Dと相関を有する酸化触媒40の酸化能力を考慮して、酸化触媒40の劣化判定を精度良く行うことができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図8は、本実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。図8に示すルーチンは、所定間隔毎に起動される。
図8に示すルーチンによれば、図7に示すルーチンと同様に、触媒劣化判定要求が有るか否かを判別する(ステップ100)。このステップ100で触媒劣化判定要求が有ると判別された場合には、内燃機関1が高速定常運転中であるか否かを判別する(ステップ114)。このステップ114で高速定常運転中ではないと判別された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
一方、上記ステップ114で高速定常運転中であると判別された場合には、図7に示すルーチンと同様に、添加剤の添加を指示し(ステップ102)、上式(6)に従って還元剤添加量を計測する(ステップ104)。
その後、上記ステップ102で排気燃料添加弁44に対して指示された指示添加量と、上記ステップ104で求められた計測添加量との差分Dを算出する(ステップ116)。
次に、上記ステップ116で算出された差分Dが基準値Dthよりも小さいか否かを判別する(ステップ118)。この基準値Dthは、上記実施の形態1の基準値Rthと同様に、酸化触媒40をすり抜けるHC濃度との関係で、酸化触媒40の劣化判定を行う基準値である。
このステップ118で差分Dが基準値Dthよりも大きい場合には、酸化触媒40の酸化能力が低下していると判断される。この場合、酸化触媒40は劣化していると判定される(ステップ110)。一方、上記ステップ118で差分Dが基準値Dth以下であると判別された場合には、酸化触媒40の酸化能力が低下していないと判断される。この場合、酸化触媒40は正常であると判定される(ステップ112)。その後、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、図8に示すルーチンによれば、第1空燃比センサ46の出力A/F_Bに基づき計測添加量が求められ、指示添加量と計測添加量との差分Dが算出される。この差分Dは、酸化触媒40をすり抜けるHC量もしくはHC濃度(すなわち、酸化触媒40の酸化能力)に対して相関を有している。よって、この差分Dと基準値Dthとを比較することで、酸化触媒40の劣化検出が行われる。従って、酸化触媒40の酸素能力を考慮して、精度良く酸化触媒40の劣化検出を行うことができる。
尚、本実施の形態2においては、ECU60が、ステップ116,118,110,112の処理を実行することにより第1の発明における「劣化検出手段」が、実現されている。
本発明の実施の形態1によるシステム構成を説明するための図である。 リッチスパイク実施時の第1空燃比センサ46の出力(以下「空燃比センサ出力」という。)の変化を示す図である。 空燃比センサ出力A/F_A,A/F_Bに基づいて、排気燃料添加弁44から添加された燃料量を計測する方法を説明するための図である。 運転条件毎の計測添加量を示す図である。 運転条件毎に、指示添加量に対する計測添加量の比率Rと、酸化触媒40下流のHC濃度との関係をプロットした図である。 図5に示した比率RとHC濃度との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
5 クランク角センサ
26 エアフロメータ
38 排気通路
40 酸化触媒
42 NOx触媒
44 排気燃料添加弁
46 第1空燃比センサ
48 第2空燃比センサ
60 ECU

Claims (2)

  1. 触媒の劣化を検出する触媒劣化検出装置であって、
    内燃機関の排気通路に配置され、酸化能力を有する触媒と、
    前記触媒の下流の排気空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記触媒の上流の排気通路に還元剤を添加する還元剤添加手段と、
    前記空燃比検出手段により検出された排気空燃比に基づき、前記還元剤の添加量を計測する添加量計測手段と、
    前記還元剤添加手段への指示添加量と、前記添加量計測手段により計測された計測添加量とのずれに基づいて、前記触媒の劣化を検出する劣化検出手段とを備えたことを特徴とする触媒劣化検出装置。
  2. 請求項1に記載の触媒劣化検出装置において、
    前記劣化検出手段は、前記指示添加量に対する前記計測添加量の比率を算出する比率算出手段を有し、該比率が基準値よりも小さい場合に前記触媒の劣化を検出することを特徴とする触媒劣化検出装置。
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