JP2014181650A - 多気筒型内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

多気筒型内燃機関の異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】過給機25が搭載されるとともに過給機25のタービン25bをバイパスするウェイストゲート通路26にウェイストゲートバルブ27が設けられる多気筒型内燃機関1の異常検出装置において、ウェイストゲートバルブ27の動作異常と、気筒間空燃比ばらつきの異常とを区別可能とする。
【解決手段】異常検出装置は、ウェイストゲートバルブ27の動作異常の有無を判定し、異常無しであると判定した場合にウェイストゲートバルブ27を閉状態にして気筒間空燃比ばらつきの異常の有無を判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置に関する。
過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関では、例えば一部の気筒の燃料噴射量や吸入空気量の制御異常が発生している場合などに、気筒間で空燃比がばらつくことがある。
このような気筒間の空燃比ばらつきが大きい場合には空燃比フィードバック制御で吸収できなくなるので、排気エミッションの増大につながる可能性が高くなる。これを「気筒間空燃比ばらつき異常」と言う。
例えば特許文献1では、ウェイストゲートバルブが開弁しているときに過給機のタービン下流側の空燃比センサの出力に基づいて気筒間空燃比ばらつき異常の有無を判定するようにしている。
特開2011−185159号公報
上記特許文献1では、仮にウェイストゲートバルブの動作異常が発生していて、狙った開度にできていない場合に、気筒間空燃比ばらつきの異常が発生していると判定した場合であっても、その原因が、前記ウェイストゲートバルブの動作異常であるのか、燃料噴射量や吸入空気量の制御異常であるのかを区別することができない。
このような事情に鑑み、本発明は、過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置において、前記ウェイストゲートバルブの動作異常と、気筒間空燃比ばらつきの異常とを区別可能とすることを目的としている。
本発明は、過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置であって、前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定し、異常無しであると判定した場合に前記ウェイストゲートバルブを閉状態にして気筒間空燃比ばらつきの異常の有無を判定する、ことを特徴としている。
この構成では、前記ウェイストゲートバルブの動作が正常である場合に前記ウェイストゲートバルブを閉状態にして前記気筒間空燃比ばらつきの異常を調べるようにしているから、仮に前記気筒間空燃比ばらつきが異常であると判定すると、当該異常判定の原因が前記ウェイストゲートバルブの動作異常ではないことが明らかになる。
これにより、前記ウェイストゲートバルブの動作異常と、前記気筒間空燃比ばらつきの異常とを区別して調べることが可能になる。
好ましくは、前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無判定は、前記ウェイストゲートバルブの目標開度を所定以下にする条件が成立したときをトリガーとして実行する、形態とすることができる。
ここでは、前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無判定の実行条件を特定している。この特定により、仮に前記目標開度を全閉にする条件が成立したときをトリガーとする場合に比べると、前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無判定を行う頻度が高くなり、ひいては前記気筒間空燃比ばらつきの異常有無判定を行う頻度が高くなる。
好ましくは、前記気筒間空燃比ばらつきの異常有無判定は、排気通路において前記過給機のタービンよりも下流位置に設置される空燃比センサの出力に基づいて行う、形態とすることができる。
ここでは、前記多気筒型内燃機関の気筒間空燃比ばらつきの異常有無判定の形態を特定している。これにより、実施形態の構成が明らかになる。
好ましくは、前記条件成立時には、前記ウェイストゲートバルブを強制的に全閉にする処理を行い、その後、吸気通路において前記過給機のコンプレッサよりも下流位置での過給圧の推定値と実測値とを比較することにより前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定する、形態とすることができる。
ここでは、前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無判定の形態を特定している。これにより、実施形態の構成が明らかになる。
好ましくは、本発明に係る多気筒型内燃機関の異常検出装置は、前記ウェイストゲートバルブの目標開度を所定以下にする条件が成立したか否かを判定する条件成立判定部と、この条件成立判定部で条件が成立したと判定したときに前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定する第1異常判定部と、この第1異常判定部で異常無しと判定したときに気筒間空燃比ばらつきの異常の有無を判定する第2異常判定部とを含み、前記第1異常判定部は、前記ウェイストゲートバルブを強制的に全閉する処理を行った後、吸気通路において前記過給機のコンプレッサよりも下流位置での過給圧の推定値と実測値とを比較することにより前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定し、前記第2異常判定部は、排気通路において前記過給機のタービンよりも下流位置に設置される空燃比センサの出力に基づいて気筒間空燃比ばらつき異常の有無を判定する、ことを特徴とする構成とすることができる。
本発明は、過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置において、前記ウェイストゲートバルブの動作異常と、気筒間空燃比ばらつきの異常とを区別することが可能になる。
本発明の適用対象となる多気筒型内燃機関の一実施形態の概略構成を示す図である。 図1の制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1の触媒前センサおよび触媒後センサの出力特性を示すグラフである。 図1の触媒前センサ(空燃比センサ)の大気圧に応じた出力の変動を示すグラフである。 図5のIV部に相当する拡大図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図6に、本発明の一実施形態を示している。図中、1は自動車などに搭載される多気筒型内燃機関(以下、単に内燃機関と称することがある)である。
この実施形態での内燃機関1は、直列4気筒の火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。但し、本発明が適用可能な多気筒型内燃機関は前記したようなものに限られるものではなく、ディーゼルエンジンであってもよく、また、気筒数や、内燃機関の型式(V型、水平対向型)等は特に限定されない。
具体的に、内燃機関(エンジン)1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストンを往復移動させることにより動力を発生する。
内燃機関1のシリンダヘッドには、詳細に図示していないが、吸気ポートを開閉する吸気弁と、排気ポートを開閉する排気弁とが気筒ごとに配設されており、各吸気弁および各排気弁はカムシャフト又はソレノイドアクチュエータによって開閉させられる。シリンダヘッドの頂部には、燃焼室3内の混合気を点火するための点火プラグが気筒ごとに取り付けられている。
各気筒の吸気ポートは、気筒毎の枝管4を介して、吸気集合室であるサージタンク8に接続されている。サージタンク8の上流側には、吸気管13が接続されている。この吸気管13は、過給機25のコンプレッサ25aの出口に連結されている。
コンプレッサ25aの入口は、エアクリーナ9に連結されている。吸気管13には、吸入空気量(単位時間当たりの吸入空気の量すなわち吸気流量)を検出するためのエアフローメータ5と、電子制御式のスロットルバルブ10とが組み込まれている。吸気ポート、枝管4、サージタンク8及び吸気管13により吸気通路が形成される。
吸気管13の周りには、吸気管13内を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラ11が配置されている。インタークーラ11は、吸入空気を内燃機関1の冷却水で冷却するようになっている。
過給機25のコンプレッサ25aをバイパスするように、エアバイパス通路20、及びこれを開閉する電子制御式のエアバイパスバルブ(以下、ABVと略称する)21が設置されている。このABV21は、スロットルバルブ10が急閉された場合に、スロットルバルブ10の上流側の圧力が一時的に急上昇するのを防止し、ひいては過給機25からのサージ音の発生を防止する。
吸気通路、特に吸気ポート内に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)12が、気筒ごとに配設される。インジェクタ12から噴射された燃料は吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁の開弁時に燃焼室3に吸入され、ピストンで圧縮され、点火プラグ7で点火燃焼させられる。
一方、各気筒の排気ポートは、排気マニホールド14に接続される。排気マニホールド14は、その上流部をなす気筒毎の枝管と、その下流部をなす排気集合部とからなる。排気集合部の下流側は、過給機25のタービン25bの入口に連結されている。タービン25bの出口は、排気管6に接続されている。排気ポート、排気マニホールド14及び排気管6により排気通路が形成される。
そして、排気管6には、過給機25のタービン25bをバイパスするように、ウェイストゲート通路26、及びこれを開閉する電子制御式のウェイストゲートバルブ(以下、WGVと略称する)27が設置されている。
WGV27は、詳細に図示していないが、モータ及び歯車機構によって弁体を駆動するように構成されており、歯車機構にはその回転位置を検出することで弁体の開度を検出するためのWGV開度センサ28が設けられている。なお、WGV27は、過給圧又は吸気管圧力によって制御されるダイヤフラム式のものであってもよい。
排気管6には、それぞれ三元触媒からなる触媒、すなわち上流触媒31と下流触媒32が直列に取り付けられている。これら上流触媒31及び下流触媒32は、例えばアルミナに、白金(Pt)、パラジウム(Ph)あるいはロジウム(Rd)などの貴金属を担持させたものであり、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)等をまとめて触媒反応により浄化できる。
上流触媒31の排気流れ方向上流側及び下流側に、それぞれ排気ガスの空燃比を検出するための触媒前センサ33及び触媒後センサ34が設置されている。これら触媒前センサ33及び触媒後センサ34は、上流触媒31の直前及び直後の位置に設置され、排気中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出する。
上述の点火プラグ7、スロットルバルブ10、インジェクタ12、ABV21及びWGV27等の動作は、制御装置100により制御される。
制御装置100は、図2に示すように、一般に公知のエレクトロニックコントロールユニット(ECU)とされており、CPU101、ROM102、RAM103及びバックアップRAM104などを備えている。この制御装置100が特許請求の範囲に記載しているいろいろな機能を実現する。
ROM102には、エンジン1の制御プログラムを記憶している他、WGV27の動作異常ならびに気筒間空燃比ばらつき異常を検出するための制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムの具体的な内容については後で説明する。
CPU101は、ROM102に記憶された前記プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM103はCPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104はエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU101、ROM102、RAM103ならびにバックアップRAM104はバス106を介して互いに接続されているとともに、インターフェース105と接続されている。
インターフェース105には、図2に示すように、エアフローメータ5、アクセル開度センサ15、内燃機関1のクランク角を検出するクランク角センサ16、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサ22、過給圧センサ23、WGV開度センサ28、触媒前センサ33、触媒後センサ34などが、図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。なお、この実施形態では、本発明の特徴に関係しているセンサのみを記載している。
制御装置100は、少なくとも点火プラグ7、スロットルバルブ10、インジェクタ12等の駆動系を制御することにより、点火時期、スロットル開度、燃料噴射量、燃料噴射時期等を制御する。なお、スロットル開度は通常アクセル開度に応じた開度に制御される。また、制御装置100はABV21及びWGV27を制御することにより、吸気及び排気を必要に応じてバイパスさせる。
触媒前センサ33は、「広域空燃比センサ」からなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能である。触媒後センサ34は、「O2センサ」からなり、ストイキを境に出力値が急変する特性を持つ。
図4に触媒前センサ33およびを触媒後センサ34の出力特性を示している。図示するように、触媒前センサ33は、検出した排気空燃比(触媒前空燃比A/Ff)に比例した大きさの電圧信号Vfを出力する。排気空燃比がストイキ(理論空燃比、例えばA/F=14.6)であるときの出力電圧はVreff(例えば約3.3V)である。
また、図4に示すように、排気空燃比(触媒後空燃比A/Fr)がストイキであるときの出力電圧、すなわちストイキ相当値はVrefr(例えば0.45V)である。触媒後センサ34の出力電圧は、所定の範囲(例えば0〜1V)内で変化する。排気空燃比がストイキよりリーンのとき、触媒後センサ34の出力電圧はストイキ相当値Vrefrより低くなり、排気空燃比がストイキよりリッチのとき、触媒後センサ34の出力電圧はストイキ相当値Vrefrより高くなる。
上流触媒31及び下流触媒32は、それぞれに流入する排気ガスの空燃比A/Fがストイキ近傍のときにNOx、HCおよびCOを同時に浄化するが、この三者を同時に高効率で浄化できる空燃比の幅(ウィンドウ)は比較的狭い。
上流触媒31に流入する排気ガスの空燃比がストイキ近傍に制御されるように、空燃比制御(ストイキ制御)が制御装置100により実行される。この空燃比制御は、触媒前センサ33によって検出された排気空燃比を所定の目標空燃比であるストイキに一致させるような主空燃比制御(主空燃比フィードバック制御)と、触媒後センサ34によって検出された排気空燃比をストイキに一致させるような補助空燃比制御(補助空燃比フィードバック制御)とからなる。
さて、例えば全気筒のうちの一部の気筒のインジェクタ12が故障し、気筒間に空燃比のばらつき(インバランス:imbalance)が発生したとする。例えば#1気筒が他の#2、#3及び#4気筒よりも燃料噴射量が多くなり、その空燃比が大きくリッチ側にずれる場合等である。このときでも前述の主空燃比フィードバック制御により比較的大きな補正量を与えれば、触媒前センサ33に供給されるトータルガスの空燃比をストイキに制御できる場合がある。しかし、気筒別に見ると、#1気筒がストイキより大きくリッチ、#2、#3及び#4気筒がストイキよりリーンであり、全体のバランスとしてストイキとなっているに過ぎず、エミッション上好ましくないことは明らかである。
そこで、この実施形態では、制御装置100に前記気筒間空燃比ばらつきの異常を検出する機能を装備させるようにしている。つまり、制御装置100が、本発明に係る多気筒型内燃機関の異常検出装置として機能するようになっている。
この気筒間空燃比ばらつき異常の検出形態を以下で説明する。
図5に示すように、触媒前センサ33によって検出される排気空燃比A/Fは、1エンジンサイクル(=720°CA)を1周期として周期的に変動する傾向にある。そして気筒間空燃比ばらつきが発生すると、1エンジンサイクル内での変動が大きくなる。
図5の(B)において、空燃比線aはWGV27を閉じている場合、空燃比線bはWGV27を開いている場合をそれぞれ示している。
ここで、インバランス割合(%)とは、気筒間空燃比のばらつき度合いを表すパラメータである。即ち、インバランス割合とは、全気筒のうちある1気筒のみが燃料噴射量ズレを起こしている場合に、その燃料噴射量ズレを起こしている気筒(インバランス気筒)の燃料噴射量がどれくらいの割合で、燃料噴射量ズレを起こしていない気筒(バランス気筒)の燃料噴射量即ち基準噴射量からズレているかを示す値である。
インバランス割合をIB、インバランス気筒の燃料噴射量をQib、バランス気筒の燃料噴射量即ち基準噴射量をQsとすると、IB=(Qib−Qs)/Qsで表される。インバランス割合IBが大きいほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する燃料噴射量ズレが大きく、空燃比ばらつき度合いは大きい。
上記の説明から理解できるように、空燃比ばらつき異常が発生すると触媒前センサ33の出力の変動が大きくなる。そこで、この変動度合いをモニタすれば、空燃比ばらつき異常を検出することが可能になる。この実施形態では、触媒前センサ33の出力の変動度合いに相関するパラメータである変動パラメータを算出すると共に、この変動パラメータを所定の異常判定値と比較してばらつき異常を検出する。
ここで、変動パラメータの算出方法を説明する。図6は、図5のIV部に相当する拡大図
であり、特に、1エンジンサイクル内の触媒前センサ33の出力の変動を示す。ここで、触媒前センサ33の出力としては、触媒前センサ33の出力電圧Vfを空燃比A/Fに換算した値を用いる。但し、触媒前センサ33の出力電圧Vfを直接用いることも可能である。
図6の(B)に示すように、制御装置100は、1エンジンサイクル内において、所定のサンプル周期τ(単位時間、例えば4ms)毎に、触媒前センサ33の出力A/Fの値を取得する。そして、今回のタイミング(第2のタイミング)で取得した値A/Fnと、前回のタイミング(第1のタイミング)で取得した値A/Fn-1との差ΔA/Fnを、次式(1)により求める。この差ΔA/Fnは、今回のタイミングにおける微分値あるいは傾きと言い換えることができる。
ΔA/Fn=A/Fn−A/Fn-1・・・(1)
最も単純には、この差ΔA/Fnが触媒前センサ33の出力の変動を表す。変動度合いが大きくなるほど空燃比線図の傾きが絶対値で大きくなり、差ΔA/Fnが絶対値で大きくなるからである。そこで、所定の1タイミングにおける差ΔA/Fnの値を変動パラメータとすることができる。
但し、本実施形態では、精度向上のため、複数の差ΔA/Fnの平均値を変動パラメータとする。本実施形態では、1エンジンサイクル内において、各タイミング毎に差ΔA/Fnを積算し、最終積算値をサンプル数Nで除し、1エンジンサイクル内の差ΔA/Fnの平均値を求める。そして、さらに、Mエンジンサイクル分(例えばM=100)だけ差ΔA/Fnの平均値を積算し、最終積算値をサイクル数Mで除し、Mエンジンサイクル内の差ΔA/Fnの平均値を求める。
触媒前センサ33の出力の変動度合いが大きいほど、Mエンジンサイクル内の差ΔA/Fnの平均値も絶対値で大きくなる。そこで、当該平均値が絶対値で所定の異常判定値以上であれば、ばらつき異常ありと判定され、当該平均値が異常判定値より小さければばらつき異常なし、即ち正常と判定される。
なお、触媒前センサ33の出力A/Fは増加する場合と減少する場合とがあるので、これら各場合の一方についてだけ上記差ΔA/Fnあるいはその平均値を求め、これを変動パラメータとすることができる。
特に、1気筒のみリッチずれの場合、当該1気筒に対応した排気ガスを触媒前センサ33が受けた時にその出力が急速にリッチ側に変化(すなわち急減)するので、減少側のみの値をリッチずれ検出のために用いることも可能である(リッチインバランス判定)。この場合には、図6の(B)で示すグラフにおける右下がりの領域のみを、リッチずれ検出のために利用することになる。一般に、リーンからリッチへの移行は、リッチからリーンへの移行よりも急峻に行われる場合が多いため、この方法によればリッチずれを精度よく検出することが期待できる。もっとも、これに限定されず、増加側の値のみを用いること、あるいは、減少側と増加側の双方の値を用いる(差ΔA/Fnの絶対値を積算し、この積算値をしきい値と比較することで)ことも可能である。
また、触媒前センサ33の出力の変動度合いに相関する如何なる値をも変動パラメータとすることができる。例えば、1エンジンサイクル内の触媒前センサ33の出力の最大値と最小値の差(ピークトゥピーク; peak to peak)に基づいて、変動パラメータを算出することもできる。触媒前センサ33の出力の変動度合いが大きいほど当該差も大きくなるからである。
次に、図3のフローチャートを参照して、制御装置100による制御を詳細に説明する。このフローチャートは、内燃機関1が始動されることに伴い開始される。
まず、ステップS1では、WGV27の動作異常の検出を行うのに適した条件が成立しているか否かを判定する。この条件としては、運転者によりアクセル開度が所定以上とされた場合のように車両の加速が要求されている場合とされる。ここでの加速要求とは、過給圧を高めるために、WGV27の目標開度を所定以下にする要求があることと言い換えることができる。そのため、このステップS1では、要求されるアクセル開度が所定以上あるいはWGV27の目標開度が所定以下であるか否かを調べている。
ここで、前記条件が成立していないと判定した場合には前記ステップS1で否定判定して、このフローチャートを終了する。一方、前記条件が成立していると判定した場合には前記ステップS1で肯定判定して、続くステップS2に移行する。
このステップS2では、WGV27を強制的に全閉させるように駆動し、その後、下記するステップS3,S4において、WGV27の動作異常の有無を判定する。
具体的に、ステップS3では、前記ステップS2の処理の実行に伴い吸気管13において過給機25のコンプレッサ25aよりも下流位置での過給圧を推定するとともに、当該下流位置での実際の過給圧を過給圧センサ23の出力に基づいて検出する。
この後、ステップS4において、WGV27が全閉状態になったか否かを判定する。ここでは、前記ステップS3で取得した過給圧の推定値と実測値との差が所定の許容範囲内であるか否かを調べる。ちなみに、前記推定値と実測値との差がゼロまたは所定の許容範囲内であればりWGV27が正常に動作しているものと判断できる一方、前記所定の許容範囲外であればWGV27が正常に動作していない(異常である)と判断できる。
ここで、WGV27が全閉状態になっていないと判定した場合つまりWGV27の動作が異常であると判定した場合には前記ステップS4で否定判定して、ステップS5に移行する。一方、WGV27が全閉状態になっていると判定した場合つまり正常であると判定した場合には前記ステップS4で肯定判定して、ステップS6に移行する。
先に、前記ステップS5では、制御装置100のバックアップRAM104にWGV27の動作が異常であることを記憶し、その後、このフローチャートを終了する。
次に、前記ステップS6では、WGV27の動作異常の有無を判定する。ここでは、制御装置100のバックアップRAM104の異常履歴にWGV27の動作が異常であるという記録が存在するか否かを調べる。
ここで、WGV27の動作異常が有ったと判定した場合には前記ステップS6で肯定判定して、このフローチャートを終了する。一方、WGV27の動作異常が無いと判定した場合には前記ステップS6で否定判定して、続くステップS7に移行する。
このステップS7では、気筒間空燃比ばらつき異常の有無判定を行う条件が成立したか否かを判定する。この条件としては、下記3点としている。
(1)空燃比センサ(触媒前センサ33)が活性化していること。
(2)内燃機関1が定常運転であること。
(3)内燃機関1の運転状態が高負荷領域または低回転領域であること。
なお、前記高負荷領域は、内燃機関1の各気筒の排出ガス量が多くなって気筒間空燃比ばらつき異常の影響が触媒前センサ33の出力波形に現れやすくなる運転領域である。前記低回転領域は、各気筒の排出ガスの排出間隔が広がって気筒間空燃比ばらつき異常の影響が触媒前センサ33の出力波形に現れやすくなる運転領域である。
ここで、前記3つの条件がすべて成立していない場合には前記ステップS7で否定判定して、このフローチャートを終了する。一方、前記3つの条件がすべて成立した場合には前記ステップS7で肯定判定して、下記するステップS8,S9において、気筒間空燃比ばらつき異常の有無を判定する。
この異常判定の詳細は、上記「気筒間空燃比ばらつき異常の検出形態」で説明しているように、まず、ステップS8において、触媒前センサ33の出力に基づいて実際の空燃比変動を所定サイクルについて算出し、この空燃比変動度合い(差ΔA/Fnの平均値の絶対値)を算出する。この後、ステップS9において、気筒間空燃比ばらつき異常の有無を判定する。ここでは、前記ステップS8で算出した空燃比変動度合いが所定の異常判定値以上であるか否かを調べる。
ここで、前記空燃比変動度合いが前記異常判定値未満である場合には前記ステップS9で正常であると判定して、このフローチャートを終了する。一方、前記空燃比変動度合いが前記異常判定値以上である場合には前記ステップS9で異常であると判定して、続くステップS10に移行する。
このステップS10では、制御装置100のバックアップRAM104に気筒間空燃比ばらつきが異常であることを記憶し、その後、このフローチャートを終了する。
ところで、例えば整備作業者が制御装置100のダイアグノーシス機能などを利用して前記したバックアップRAM104に記憶している異常履歴を読み出すことにより、内燃機関1の運転状況を把握して後々の整備に役立たせるようにすることが可能である。
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、WGV27の動作が正常である場合にWGV27を閉状態にして気筒間空燃比ばらつきの異常を調べるようにしているから、仮に気筒間空燃比ばらつきが異常であると判定すると、当該異常の原因がWGV27の動作異常ではないことが明らかになる。これにより、WGV27の動作異常と、気筒間空燃比ばらつき異常とを区別して調べることが可能になる。
本発明は、過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置に好適に利用することが可能である。
1 内燃機関
3 燃焼室
5 エアフローメータ
6 排気管
12 インジェクタ
13 吸気管
14 排気マニホールド
23 過給圧センサ
26 ウェイストゲート通路
27 ウェイストゲートバルブ(WGV)
31 上流触媒
33 触媒前センサ(空燃比センサ)
34 触媒後センサ
100 制御装置(ECU)

Claims (4)

  1. 過給機が搭載されるとともに前記過給機のタービンをバイパスするウェイストゲート通路にウェイストゲートバルブが設けられる多気筒型内燃機関の異常検出装置であって、
    前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定し、異常無しであると判定した場合に前記ウェイストゲートバルブを閉状態にして気筒間空燃比ばらつきの異常の有無を判定する、ことを特徴とする多気筒型内燃機関の異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒型内燃機関の異常検出装置において、
    前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無判定は、前記ウェイストゲートバルブの目標開度を所定以下にする条件が成立したときをトリガーとして実行する、ことを特徴とする多気筒型内燃機関の異常検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の多気筒型内燃機関の異常検出装置において、
    前記気筒間空燃比ばらつきの異常有無判定は、排気通路において前記過給機のタービンよりも下流位置に設置される空燃比センサの出力に基づいて行う、ことを特徴とする多気筒型内燃機関の異常検出装置。
  4. 請求項2に記載の多気筒型内燃機関の異常検出装置において、
    前記条件成立時には、前記ウェイストゲートバルブを強制的に全閉にする処理を行い、その後、吸気通路において前記過給機のコンプレッサよりも下流位置での過給圧の推定値と実測値とを比較することにより前記ウェイストゲートバルブの動作異常の有無を判定する、ことを特徴とする多気筒型内燃機関の異常検出装置。
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