以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る道路状態診断システムの要部を示す機能ブロック図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る診断用情報収集装置の要部を示すハードウェア構成図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る診断用情報収集装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る診断装置の要部を示すハードウェア構成図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る診断装置の要部を示す他のハードウェア構成図である。図1〜図5を参照して、実施の形態1の道路状態診断システム100について説明する。
まず、複数台の車両11〜1n(nは2以上の整数)のうちの1台の車両11について説明する。以下、車両11の説明において、当該車両11を「自車両」という。
車速センサ11は、自車両の走行速度を検出するものである。加速度センサ12は、自車両の前後方向、左右方向及び上下方向に対する加速度を検出するものである。ジャイロセンサ13は、自車両のピッチング方向、ローリング方向及びヨーイング方向に対する回転角速度を検出するものである。
カメラ14は、自車両のダッシュボード又は天井部に設けられており、自車両の車内を撮影するものである。カメラ15は、自車両に搭載されたフロントカメラ、リアカメラ又はサイドカメラなどにより構成されており、自車両の車外を撮影するものである。マイク16は、自車両の走行により生じた騒音(以下「走行騒音」という。)を取得するものである。
GPS(Global Positioning System)受信機17は、図示しないGPS衛星からGPS信号を受信するものである。記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置により構成されており、地図情報などを記憶するものである。
レーダセンサ19は、例えば、レーザセンサ、超音波センサ又はミリ波帯の電波センサにより構成されており、自車両と自車両の車外にある物体との間の距離を検出するものである。荷重センサ20は、自車両の座席及び荷室などに設けられており、各座席に着座した搭乗者の体重、及び荷室に積載された荷物の重量などを検出するものである。
車速センサ11、加速度センサ12、ジャイロセンサ13、カメラ14、カメラ15、マイク16、GPS受信機17、記憶装置18、レーダセンサ19及び荷重センサ20により、情報源装置21が構成されている。
診断用情報生成部22は、情報源装置21から取得した各種情報を用いて、診断装置35による道路状態の診断に用いられる情報(以下「診断用情報」という。)を生成するものである。
ここで、診断用情報は、自車両が走行した道路の状態を示す情報(以下「道路状態情報」という。)を含むものである。具体的には、例えば、道路状態情報は、当該道路における凹部、凸部又はひび割れ部など(以下、総称して「凹凸部」ということがある。)の有無、自車両に対する凹凸部の相対的な位置、及び凹凸部が生じた要因(マンホール、轍、繋ぎ目、工事跡、経年等)などを示す定性的な情報である。または、例えば、道路状態情報は、自車両に対する凹凸部の相対的な位置及び凹凸部の大きさなどに対応する値を示す定量的な情報である。
道路状態の検出には、以下のように種々の方法を用いることができる。具体的には、例えば、診断用情報生成部22は、ジャイロセンサ13から取得した自車両の回転角速度を示す情報を用いて、自車両の傾きを検出する。診断用情報生成部22は、検出した傾きの角度及び当該角度の変化量を用いて、凹部の有無、自車両に対する凹部の相対的な左右方向の位置、及び凹部の大きさなどを判定する。診断用情報生成部22は、判定した凹部の位置及び大きさなどに応じて、凹部が生じた要因を推定する。同様に、診断用情報生成部22は、凸部の有無、自車両に対する凸部の相対的な左右方向の位置、及び凸部の大きさなどを判定する。診断用情報生成部22は、判定した凸部の位置及び大きさなどに応じて、凸部が生じた要因を推定する。
または、例えば、診断用情報生成部22は、車速センサ11から取得した自車両の走行速度を示す情報、及び加速度センサ12から取得した自車両の加速度を示す情報を用いて、自車両の傾きを検出する。診断用情報生成部22は、検出した傾きの角度及び当該角度の変化量を用いて、凹部の有無、自車両に対する凹部の相対的な左右方向の位置、及び凹部の大きさなどを判定する。診断用情報生成部22は、判定した凹部の位置及び大きさなどに応じて、凹部が生じた要因を推定する。同様に、診断用情報生成部22は、凸部の有無、自車両に対する凸部の相対的な左右方向の位置、及び凸部の大きさなどを判定する。診断用情報生成部22は、判定した凸部の位置及び大きさなどに応じて、凸部が生じた要因を推定する。
なお、診断用情報生成部22は、自車両の傾きを検出するとき、検出対象となる傾きの向きに応じた回転角速度を示す情報と、自車両の走行速度及び加速度を示す情報とを組み合わせて用いるものであっても良い。
または、例えば、診断用情報生成部22は、自車両の走行騒音を示す情報をマイク16から取得するとともに、自車両の加速度を示す情報を加速度センサ12から取得する。診断用情報生成部22は、走行騒音の音量値を所定の閾値(以下「騒音閾値」という。)と比較するとともに、加速度センサ12が検出した加速度の変化量を所定の閾値(以下「加速度閾値」という。)と比較する。診断用情報生成部22は、走行騒音の音量値が騒音閾値以上の値であり、かつ、加速度の変化量が加速度閾値未満の値である場合、走行中の道路にひび割れ部があると判定する。
または、例えば、診断用情報生成部22は、自車両の車外が撮影された画像を示す情報をカメラ15から取得して、この撮影画像に対する画像認識処理を実行する。診断用情報生成部22は、画像認識処理の結果を用いて、凹凸部の有無、自車両に対する凹凸部の相対的な左右方向の位置、凹凸部の大きさ、及び凹凸部が生じた要因などを判定する。
上記の各方法において、閾値又はデータテーブルなどが必要に応じて適宜設定されるものであっても良い。また、上記の各方法において、統計的手法又は機械学習などを応用することにより、自車両における道路状態の検出精度を向上するものであっても良い。
また、診断用情報は、道路状態情報を生成したときの道路に対する自車両の相対的な位置(以下「走行位置」という。)を示す情報(以下「走行位置情報」という。)を含むものである。具体的には、例えば、走行位置情報は、当該道路のうちの自車両が走行した車線に対する自車両の相対的な左右方向の位置を示すものである。
より具体的には、例えば、記憶装置18に記憶された地図情報は、各道路の種別(一般道路、高速道路等)を示す情報、各道路の形状(直線、カーブ、交差点等)を示す情報、各道路に含まれる車線(第1車線、第2車線、路肩等)を示す情報、及び各車線の走行方向(上り、下り等)を示す情報など(以下、総称して「道路情報」ということがある。)を含むものである。診断用情報生成部22は、GPS受信機17から取得した自車両の位置座標を示す情報と、記憶装置18から取得した地図情報とを対応させることにより、自車両の走行位置を検出する。
このとき、診断用情報生成部22は、車速センサ11から取得した自車両の走行速度を示す情報、加速度センサ12から取得した自車両の加速度を示す情報、又はジャイロセンサ13から取得したヨーイング方向の回転角速度を示す情報などを用いて、GPS信号が示す位置座標を補正するものであっても良い。位置座標の補正により、走行位置の検出精度を向上することができる。
または、このとき、診断用情報生成部22は、自車両の車外が撮影された画像を示す情報をカメラ15から取得して、この撮影画像に対する画像認識処理を実行する。診断用情報生成部22は、画像認識処理の結果を用いて、自車両が走行している道路の形状、自車両が走行している車線、及び自車両の走行方向などを判定する。診断用情報生成部22は、位置座標を示す情報及び地図情報に加えて、かかる画像認識処理の結果を用いることにより、走行位置の検出精度を向上するものであっても良い。
または、このとき、診断用情報生成部22は、カメラ15の撮影画像に対する画像認処理により、走行位置の基準となる物(以下「基準物」という。例えば、左側走行の道路において走行車線の左端部を示す白線、又はガードレールなど。)を検出し、自車両と基準物間の距離を検出する。診断用情報生成部22は、位置座標を示す情報及び地図情報に加えて、かかる画像認識処理の結果を用いることにより、走行位置の検出精度を向上するものであっても良い。
なお、基準物がガードレールなどの立体物である場合、診断用情報生成部22は、画像認識処理に代えて、レーダセンサ19による検出結果を示す情報を用いて自車両と基準物間の距離を検出するものであっても良い。また、基準物は、白線又はガードレールに限定されるものではなく、道路内にある物であれば如何なるものであっても良い。基準物は、道路の形状に応じて異なるものであっても良い(例えば、直線道路においては走行車線の左端部を示す白線、交差点においては当該交差点の中心部など)。
また、診断用情報は、道路状態情報を生成したときの自車両の位置座標を示す情報(以下「位置座標情報」という。)を含むものである。位置座標情報は、GPS受信機17から取得することができる。なお、診断用情報生成部22は、車速センサ11から取得した自車両の走行速度を示す情報、加速度センサ12から取得した自車両の加速度を示す情報、又はジャイロセンサ13から取得したヨーイング方向の回転角速度を示す情報などを用いて、GPS信号が示す位置座標を補正し、補正後の位置座標を示す位置座標情報を生成するものであっても良い。
また、診断用情報は、道路状態情報を生成したときの自車両の走行状態を示す情報(以下「走行状態情報」という。)を含むものであっても良い。具体的には、例えば、走行状態情報は、道路状態情報を生成したときの自車両の走行速度、加速度、回転角速度、走行方向、及び走行パターン(停止中、加速中、減速中、車線変更中、カーブ走行中等)などを示すものである。
また、診断用情報は、道路状態情報を生成したときの自車両の車内の状況を示す情報(以下「車内状況情報」という。)を含むものであっても良い。具体的には、例えば、車内状況情報は、各座席に着座した搭乗者の有無、各搭乗者の体重、荷室に積載された荷物の有無、及び荷物の重量などを示すものである。
この場合、診断用情報生成部22は、自車両の車内が撮影された画像を示す情報をカメラ14から取得して、この撮影画像に対する画像認識処理を実行する。診断用情報生成部22は、画像認識処理の結果を用いて、自車両の各座席における搭乗者の有無を判定する。診断用情報生成部22は、各座席に設けられた荷重センサ20から取得した情報を用いて、各搭乗者の体重を検出する。また、診断用情報生成部22は、荷室に設けられた荷重センサ20から取得した情報を用いて、荷物の有無及び荷物の重量を検出する。
そのほか、診断用情報は、情報源装置21から取得可能な情報、又は情報源装置21から取得した情報を用いて生成可能な情報であれば、如何なる情報を含むものであっても良い。例えば、診断用情報は、地図情報に含まれる各道路の道路情報のうち、道路状態情報を生成したときに自車両が走行していた道路に関する道路情報を含むものであっても良い。また、診断用情報は、道路状態情報を生成したときの日付及び時刻を示す情報(以下「日時情報」という。)を含むものであっても良い。
診断用情報出力部23は、診断用情報生成部22により生成された診断用情報を通信装置25に出力するものである。診断用情報生成部22及び診断用情報出力部23により、診断用情報生成装置24が構成されている。
通信装置25は、例えば、自車両に搭載された専用の送信機及び受信機、又は自車両に持ち込まれたスマートフォンなどの携帯通信端末により構成されている。通信装置25は、診断用情報出力部23から入力された診断用情報を、サーバ2に設けられた通信装置31に送信するものである。
次に、他の車両12〜1nについて説明する。図1に示す如く、車両12〜1nの各々は、車両11と同様の情報源装置21、診断用情報生成装置24及び通信装置25を有している。車両12〜1nの各々における情報源装置21は、車両11における情報源装置21と同様のものであるため、説明を省略する。車両12〜1nの各々における診断用情報生成装置24は、車両11における診断用情報生成装置24と同様のものであるため、説明を省略する。車両12〜1nの各々における通信装置25は、車両11における通信装置25と同様のものであるため、説明を省略する。
次に、サーバ2について説明する。通信装置31は、車両11〜1nの各々に設けられた通信装置25から、対応する車両にて生成された診断用情報を受信するものである。
記憶装置32は、例えばHDD又はSSDなどの補助記憶装置により構成されており、診断用情報記憶部33を有している。診断用情報記憶部33は、通信装置31が受信した診断用情報を蓄積して記憶するものである。また、記憶装置32は、診断用情報と異なる各種情報、例えば地図情報などを更に記憶するものであっても良い。
診断部34は、記憶装置32に記憶された診断用情報などの情報を用いて道路状態を診断するものである。診断部34による診断方法の詳細については、図7〜図10を参照して後述する。診断部34により、診断装置35が構成されている。
このようにして、道路状態診断システム100が構成されている。
図2に、診断用情報生成装置24の要部のハードウェア構成の一例を示す。図2に示す如く、診断用情報生成装置24は汎用のコンピュータにより構成されており、メモリ61及びプロセッサ62を有している。メモリ61には、当該コンピュータを図1に示す診断用情報生成部22及び診断用情報出力部23として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ61に記憶されたプログラムをプロセッサ62が読み出して実行することにより、図1に示す診断用情報生成部22及び診断用情報出力部23の機能が実現される。
メモリ61は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの半導体メモリにより構成されている。プロセッサ62は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサなどにより構成されている。
図3に、診断用情報生成装置24の要部のハードウェア構成の他の例を示す。図3に示す如く、診断用情報生成装置24は専用の処理回路63により構成されたものであっても良い。処理回路63は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)若しくはシステムLSI(Large−Scale Integration)又はこれらを組み合わせたものである。
なお、図1に示す診断用情報生成部22及び診断用情報出力部23の各部の機能それぞれを処理回路63で実現しても良いし、各部の機能をまとめて処理回路63で実現しても良い。また、図1に示す診断用情報生成部22及び診断用情報出力部23のうちの一部の機能を図2に示すメモリ61及びプロセッサ62により実現し、残余の機能を図3に示す処理回路63により実現したものでも良い。
図4に、診断装置35の要部のハードウェア構成の一例を示す。図4に示す如く、診断装置35は汎用のコンピュータにより構成されており、メモリ71及びプロセッサ72を有している。メモリ71には、当該コンピュータを図1に示す診断部34として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ71に記憶されたプログラムをプロセッサ72が読み出して実行することにより、図1に示す診断部34の機能が実現される。
メモリ71は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM又はEEPROMなどの半導体メモリにより構成されている。プロセッサ72は、例えば、CPU、GPU、DSP、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサなどにより構成されている。
図5に、診断装置35の要部のハードウェア構成の他の例を示す。図5に示す如く、診断装置35は専用の処理回路73により構成されたものであっても良い。処理回路73は、例えば、ASIC、FPGA若しくはシステムLSI又はこれらを組み合わせたものである。
次に、図6のフローチャートを参照して、診断用情報生成装置24の動作について説明する。
まず、ステップST1にて、診断用情報生成部22は、情報源装置21から各種情報を取得する。
次いで、ステップST2にて、診断用情報生成部22は、ステップST1で取得した情報を用いて診断用情報を生成する。診断用情報は、少なくとも、道路状態情報、走行位置情報及び位置座標情報を含むものである。これに加えて、診断用情報は、走行状態情報、車内状況情報、道路情報及び日時情報などを含むものであっても良い。
次いで、ステップST3にて、診断用情報出力部23は、ステップST2で診断用情報生成部22が生成した診断用情報を通信装置25に出力する。
ステップST3の後、通信装置25は、ステップST3で診断用情報出力部23から入力された診断用情報をサーバ2の通信装置31に送信する。サーバ2の通信装置31は、受信した診断用情報を診断用情報記憶部33に記憶させる。
次に、図7のフローチャートを参照して、診断装置35の動作について説明する。初期状態において、診断用情報記憶部33には、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報が十分に蓄積されているものとする。
まず、ステップST11にて、診断部34は、記憶装置32に記憶された地図情報などを用いて、道路状態の診断対象となる道路区間(以下「診断対象道路区間」という。)を設定する。
次いで、ステップST12にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された診断用情報のうち、診断対象道路区間内の位置座標を示す位置座標情報を含む診断用情報を取得する。このとき、診断用情報記憶部33に診断用情報が十分に蓄積されているため、通常、複数個の診断用情報が取得される。また、これらの診断用情報には、複数台の車両11〜1nのうちの互いに異なる車両にて生成された診断用情報が含まれている。また、これらの診断用情報には、互いに異なる走行位置を示す走行位置情報を含む診断用情報が含まれている。
次いで、ステップST13にて、診断部34は、ステップST12で取得した診断用情報を用いて、診断対象道路区間内の道路状態を診断する。具体的には、例えば、診断部34は、後述する第1診断方法又は第2診断方法により、複数個の診断用情報を用いて道路状態を診断する。このとき、診断部34は、診断対象道路区間内の道路に複数本の車線が含まれる場合、ステップST12で取得した診断用情報に含まれる走行位置情報などを用いて、診断対象道路区間に含まれる車線ごとの道路状態を診断するものであっても良い。以下、この場合において診断対象となる車線を「診断対象車線」という。
第1診断方法は、複数個の診断用情報を用いた多数決によるものである。第1診断方法は、特に、道路状態情報が定性的な情報である場合に適している。
一例として、診断対象車線内の右側に凹部がある場合の例を示す。ステップST12にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された各診断用情報に含まれる位置座標情報を参照して、合計1101個の診断用情報を取得したものとする。診断部34は、取得した診断用情報のそれぞれについて、診断対象車線に対する車両の相対的な左右方向の位置を示す走行位置情報と、車両に対する凹凸部の相対的な左右方向の位置を示す道路状態情報とを用いて、診断対象車線に対する凹凸部の相対的な左右方向の位置を算出する。診断部34は、各診断用情報に含まれる道路状態情報が示す凹凸部の有無と、各診断用情報について算出した診断対象車線に対する凹凸部の左右方向の位置と、各診断用情報に含まれる道路状態情報が示す凹凸部の要因とに基づき、取得した診断用情報を集計する。
図8に、集計結果の一例を示す。合計1101個の診断用情報のうち、50個の診断用情報は、診断対象車線内の右側にマンホールによる凸部があることを示している。1個の診断用情報は、診断対象車線内の左側に轍による凹部があることを示している。1000個の診断用情報は、診断対象車線内の右側に轍による凹部があることを示している。50個の診断用情報は、診断対象車線内の左右両側に轍による凹部があることを示している。この場合、診断部34は、多数決により、診断対象車線内の右側に轍による凹部があると診断する。
1台の車両にて生成された診断用情報のみを用いて道路状態を診断する従来のシステムは、例えば当該車両が走行車線内の右側又は左側に寄った状態にて診断用情報を生成したとき、診断用情報の内容に誤りが生じて、道路状態の診断結果に誤りが生ずる問題があった。これに対して、道路状態診断システム100は、複数台の車両にて生成された複数個の診断用情報を用いた多数決により道路状態を診断する。これにより、仮に一部の車両にて生成された診断用情報に誤りがある場合でも、診断結果に誤りが生ずるのを抑制して、診断精度を向上することができる。
第2診断方法は、複数個の診断用情報を合成するものである。第2診断方法は、特に、道路状態情報が定量的な情報である場合に適している。
一例として、診断対象車線の左半分の略全体に亘る大型の凸部がある場合の例を示す。ステップST12にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された各診断用情報に含まれる位置座標情報を参照して、第1〜第6の合計6個の診断用情報を取得したものとする。診断部34は、取得した診断用情報のそれぞれについて、診断対象車線に対する車両の相対的な左右方向の位置を示す走行位置情報と、車両に対する凹凸部の相対的な左右方向の位置及び凹凸部の大きさなどに対応する値を示す道路状態情報とを用いて、診断対象車線に対する左右方向の位置を横軸とし、かつ、凸部の高さ及び凹部の深さを縦軸とした特性線を算出する。
図9に、特性線の一例を示す。図9Aは第1の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Aは第1の診断用情報に対応する特性線を示している。図9Bは第2の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Bは第1の診断用情報に対応する特性線を示している。図9Cは第3の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Cは第3の診断用情報に対応する特性線を示している。図9Dは第4の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Dは第4の診断用情報に対応する特性線を示している。図9Eは第5の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Eは第5の診断用情報に対応する特性線を示している。図9Fは第6の診断用情報についての特性図を示しており、特性線Fは第6の診断用情報に対応する特性線を示している。
ここで、第1、第2、第3及び第6の診断用情報に対応する特性線A,B,C,Fは、診断対象車線内の左側に凸部があることを示している。一般に、ジャイロセンサ13又は加速度センサ12などを用いて凹凸部を検出する場合、上下方向に対する凹凸部の大きさ(すなわち凸部の高さ又は凹部の深さ)は容易に検出することができるものの、左右方向に対する凹凸部の大きさ及び位置を検出するのは困難である。このため、特性線A,B,C,Fの各々が示す凸部は、左右方向に対する位置が互いにずれている。また、特性線A,B,C,Fの各々が示す凸部は、実際の凸部よりも左右方向に対する大きさが小さくなっている。
また、第4の診断用情報に対応する特性線Dは、診断対象車線内の右側に凹部があることを示している。第5の診断用情報に対応する特性線Eは、診断対象車線の略全体が隆起していることを示している。個々の診断用情報を生成したときの車両の位置、車幅、及び道路状態の検出方法などに応じて、図9D又は図9Eに示す如く、実際の道路状態と異なる道路状態が検出される場合がある。
診断部34は、図9A〜図9Fに示す特性線A〜Fを合成することにより、図9Gに示す特性線Gを算出する。このとき、診断部34は、第1〜第6の診断用情報のそれぞれに含まれる走行位置情報などを用いて、左右方向に対する特性線A〜Fの位置を揃えて合成する。診断部34は、特性線Gに基づき、対象車線の左半部の略全体に亘る大型の凸部があると診断する。また、当該凸部が一般的なマンホールよりも大きいことから、当該凸部の要因がマンホールと異なる異常な要因であると診断する。
このように、複数個の診断用情報を合成することにより、特性線D,Eによるノイズが診断結果に与える影響を抑制することができる。また、個々の車両における道路状態の検出用の構成はジャイロセンサ13又は加速度センサ12などを用いた安価な構成としつつ、左右方向に対する凹凸部の大きさ及び位置などの診断精度を向上することができる。
図10を参照して、第2診断方法の他の例について説明する。診断対象車線内の左右両側にそれぞれ凹部がある場合において、図10に示す如く、ステップST12にて診断部34が第1〜第3の合計3個の診断用情報を取得したものとする。図10Aは第1の診断用情報についての特性図を示しており、図10Bは第2の診断用情報についての特性図を示しており、図10Cは第3の診断用情報についての特性図を示している。
図10Aに示す特性線A’は、診断対象車線の略全体が沈降していることを示している。図10Bに示す特性線B’は、診断対象車線内の左側のみに凹部があることを示している。図10Cに示す特性線C’は、診断対象車線内の右側のみに凹部があることを示している。
すなわち、第1の診断用情報を生成した車両は、例えばその車幅が凹部間の間隔と同等であるため、診断対象車線にて左右の両輪がそれぞれ凹部に入り、ジャイロセンサ13又は加速度センサ12などを用いた道路状態の検出において診断対象車線の略全体が沈降していると誤検出されたものである。また、第2の診断用情報を生成した車両は、例えばその車幅が凹部間の間隔と異なる幅であるため、診断対象車線にて左輪のみが凹部に入り、ジャイロセンサ13又は加速度センサ12などを用いた道路状態の検出において診断対象車線内の左側のみに凹部があると誤検出されたものである。また、第3の診断用情報を生成した車両は、例えばその車幅が凹部間の間隔と異なる幅であるため、診断対象車線にて右輪のみが凹部に入り、ジャイロセンサ13又は加速度センサ12などを用いた道路状態の検出において診断対象車線内の右側のみに凹部があると誤検出されたものである。このように、個々の車両の車幅及び走行位置などに応じて、診断対象車線における道路状態の検出に誤りが生ずる。
これに対して、診断部34は、図10A〜図10Cに示す特性線A’〜C’を合成することにより、図10Dに示す特性線D’を算出する。診断部34は、特性線D’に基づき、診断対象車線内の左右両側にそれぞれ凹部があると診断することができる。
このとき、診断部34は、特性線A’〜C’の各々が示す道路状態に応じて重み付けをするものであっても良い。例えば、図10と同様の例において、診断部34が4個以上の診断用情報を取得して、大半の診断用情報が特性線B’又は特性線C’と同様の特性線を示し、残余の少数の診断用情報が特性線A’と同様の特性線を示す場合、特性線A’と同様の特性線を示すものについて重み付けの値を小さくすることにより、診断結果を実際の凹凸部に更に近づけることができる。
なお、図9及び図10の例では、診断対象車線に対する左右方向の特性線に基づく合成の例を示したが、診断部34は、同様に診断対象車線に対する前後方向の特性線を求めて、これらの特性線を合成するものであっても良い。これにより、前後方向に対する凹凸部の位置及び大きさなどを高精度に診断することができる。また、診断部34は、左右方向の特性線の合成結果と、前後方向の特性線の合成結果とを用いて、診断対象車線内の路面に対応する凹凸形状を立体的に算出するものであっても良い。
また、例えば、車両11〜1nの各々に設けられた診断用情報生成装置24において、走行騒音の音量値又はひび割れ部の大きさを示す値などを道路状態情報に含めることにより、診断部34において、ひび割れ部について上記凹部又は上記凸部の例と同様に特性線の合成による診断が可能となる。
また、診断部34は、複数個の診断用情報のそれぞれに含まれる日時情報を用いて、所定の時間区間ごとの道路状態を診断するものであっても良い。例えば、1日ごとの道路状態を診断して、複数日の診断結果を比較することにより、凹凸部の要因が一時的なもの(例えば道路工事等)であるか否かを判定することができる。
また、道路状態情報が示す道路状態は、凹凸部に関する状態に限定されるものではない。道路状態情報は、情報源装置21を用いて検出することができるものであれば、如何なる状態に関する情報を示すものであっても良い。例えば、道路状態情報は、道路上の凍結部の位置及び大きさ、又は当該道路が冠水していることなどを示すものであっても良い。これらの状態は、例えば、カメラ15の撮影画像に対する画像認識処理により検出することができる。
また、診断部34による具体的な診断方法は、上記の第1診断方法又は第2診断方法に限定されるものではない。診断部34は、診断用情報に含まれる情報を用いるものであれば、如何なる方法により道路状態を診断するものであっても良い。
また、診断部34は、診断結果を通信装置31に出力するものであっても良い。通信装置31は、診断結果を道路管理者などに送信するものであっても良い。この場合のブロック図を図11に示す。図11に示す如く、サーバ2に設けられた通信装置31は、道路管理者3が有する通信装置51に診断結果を送信する。道路管理者3は、PC(Personal Computer)又はワークステーションなどのコンピュータ52にて診断結果を取得し、この診断結果を道路管理に用いる。
また、診断部34による診断結果は、ナビゲーション装置による経路案内に用いられるものであっても良い。この場合のブロック図を図12に示す。図12に示す如く、サーバ2は地図情報生成装置36を有している。地図情報生成装置36は、記憶装置32に記憶された地図情報と、診断部34による診断結果とを用いて、この診断結果に基づく新たな地図情報(以下「更新地図情報」という。)を生成するものである。地図情報生成装置36は、更新地図情報を通信装置31に出力するものである。通信装置31は、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた通信装置25に更新地図情報を送信する。
車両11〜1nの各々において、通信装置25は、受信した更新地図情報を記憶装置18に記憶させる。ナビゲーション装置26は、記憶装置18に記憶された更新地図情報を用いて、走行経路の検索及び案内などを実行する。
図13に、ナビゲーション装置26による表示画面の一例を示す。図13に示す如く、地図画像Iに重畳して、当該ナビゲーション装置26が設けられた車両の現在位置を示す三角形状の画像IIが表示されている。地図画像Iは、更新地図情報を用いて生成されたもの、すなわち診断装置35による診断結果に基づくものである。図13の例では、画面内の道路の一部にマンホールによる凸部があること、轍による凹部があること、工事跡による凹凸部があること、及び経年によるひび割れ部があることなどが示されている。
なお、ナビゲーション装置26は、マンホールによる凸部、轍による凹部、工事跡による凹凸、又は経年によるひび割れ部などを回避した走行経路を検索して案内するものであっても良い。図13の例において、矢印状の画像IIIは、ナビゲーション装置26による案内対象の経路を示している。
また、ナビゲーション装置26は、複数台の車両11〜1nのうちの少なくとも1台の車両に設けられたものであれば良い。また、ナビゲーション装置26は、各車両に持ち込まれたPND(Portable Navigation Device)又はスマートフォンなどの携帯情報端末により構成されたものであっても良い。
また、診断装置35は、サーバ2に代えて、サーバ2と通信自在なコンピュータに設けられたものであっても良い。具体的には、例えば、診断装置35は、図11に示す道路管理者3のコンピュータ52に設けられたものであっても良い。この場合、診断装置35は、いわゆる「リモートアクセス」により、サーバ2の記憶装置32に記憶された情報を取得する。
以上のように、実施の形態1の道路状態診断システム100は、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられており、道路状態の診断に用いられる診断用情報を生成する診断用情報生成装置24と、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報を蓄積して記憶する記憶装置32と、記憶装置32に記憶された診断用情報を用いて道路状態を診断する診断装置35とを備え、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた診断用情報生成装置24は、当該診断用情報生成装置24が設けられた車両である自車両に設けられた情報源装置21から取得した情報を用いて、自車両が走行した道路の状態を示す道路状態情報と、道路状態情報を生成したときの道路に対する自車両の相対的な位置を示す走行位置情報と、道路状態情報を生成したときの自車両の位置座標を示す位置座標情報とを含む診断用情報を生成する。複数台の車両にて生成された診断用情報を用いることにより、道路状態の診断精度を向上することができる。
また、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた診断用情報生成装置24は、自車両の位置座標を示す情報と、自車両の走行速度、加速度又は回転角速度を示す情報と、地図情報とを用いて走行位置情報を生成する。位置座標を示す情報及び地図情報に加えて、車速センサ11、加速度センサ12又はジャイロセンサ13などから取得した情報を用いることにより、走行位置の検出精度を向上することができる。
また、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた診断用情報生成装置24は、自車両の位置座標を示す情報と、自車両の車外が撮影された画像を示す情報と、地図情報とを用いて走行位置情報を生成する。位置座標を示す情報及び地図情報に加えて、当該画像に対する画像認識処理の結果を用いることにより、走行位置の検出精度を向上することができる。
また、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた診断用情報生成装置24は、自車両の位置座標を示す情報と、自車両に設けられたレーダセンサ19による検出結果を示す情報と、地図情報とを用いて走行位置情報を生成する。位置座標を示す情報及び地図情報に加えて、レーダセンサ19による検出結果を用いることにより、走行位置の検出精度を向上することができる。
また、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられた診断用情報生成装置24は、自車両の走行速度、加速度若しくは回転角速度を示す情報、自車両の走行騒音を示す情報、又は自車両の車外が撮影された画像を示す情報のうちの少なくとも一つを用いて道路状態情報を生成する。すなわち、診断用情報生成装置24は、これらの情報を用いて生成することができるものであれば、如何なる内容の道路状態情報を生成するものであっても良い。
また、診断装置35は、記憶装置32に記憶された診断用情報のうち、診断対象に設定された道路区間内の位置座標を示す複数個の診断用情報を用いて道路状態を診断する。複数個の診断用情報を用いることにより、第1診断方法又は第2診断方法などによる道路状態の診断が可能となる。
また、診断装置35は、複数個の診断用情報を用いた多数決により道路状態を診断する。第1診断方法により、複数個の診断用情報のうちの一部の診断用情報に含まれる道路状態情報に誤りがある場合であっても、診断結果に誤りが生ずるのを抑制することができる。これにより、道路状態の診断精度を向上することができる。
また、診断装置35は、複数個の診断用情報を合成することにより道路状態を診断する。第2診断方法により、左右方向に対する凹凸部の位置及び大きさなどを高精度に診断することができる。
また、診断装置35は、複数個の診断用情報を用いて、道路区間に含まれる車線ごとの道路状態を診断する。これにより、例えば、診断装置35による診断結果をナビゲーション装置26が用いるシステム構成において、図13に例示する如く車線ごとの診断結果を表示することができる。また、凹凸部を回避した走行経路の案内が可能となる。
また、診断装置35は、複数個の診断用情報を用いて、時間区間ごとの道路状態を診断する。複数の時間区間に対応する診断結果を比較することにより、例えば凹凸部の要因が一時的なものであるか否かを判定することができる。
また、道路状態診断システム100は、診断装置35による診断結果に基づく更新地図情報を生成する地図情報生成装置36と、複数台の車両11〜1nのうちの少なくとも1台の車両に設けられており、地図情報生成装置36により生成された更新地図情報を用いて当該車両の走行経路を案内するナビゲーション装置26とを備える。これにより、診断装置35による診断結果を、ナビゲーション装置26による経路案内などに用いることができる。
また、実施の形態1の診断用情報生成装置24は、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報を用いて道路状態を診断する道路状態診断システム100において、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられる診断用情報生成装置24であって、自車両に設けられた情報源装置21から取得した情報を用いて、自車両が走行した道路の状態を示す道路状態情報と、道路状態情報を生成したときの道路に対する自車両の相対的な位置を示す走行位置情報と、道路状態情報を生成したときの自車両の位置座標を示す位置座標情報とを含む診断用情報を生成する診断用情報生成部22と、診断用情報生成部22により生成された診断用情報を通信装置25に出力する診断用情報出力部23とを備える。かかる診断用情報生成装置24により、道路状態診断システム100を実現することができる。
また、実施の形態1の診断用情報生成方法は、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報を用いて道路状態を診断する道路状態診断システム100において、複数台の車両11〜1nのそれぞれに設けられる診断用情報生成装置24による診断用情報生成方法であって、診断用情報生成部22が、自車両に設けられた情報源装置21から取得した情報を用いて、自車両が走行した道路の状態を示す道路状態情報と、道路状態情報を生成したときの道路に対する自車両の相対的な位置を示す走行位置情報と、道路状態情報を生成したときの自車両の位置座標を示す位置座標情報とを含む診断用情報を生成するステップ(ステップST2)と、診断用情報出力部23が、診断用情報生成部22により生成された診断用情報を通信装置25に出力するステップ(ステップST3)とを備える。かかる診断用情報生成方法により、道路状態診断システム100を実現することができる。
実施の形態2.
図14は、本発明の実施の形態2に係る道路状態診断システムの要部を示す機能ブロック図である。図14を参照して、実施の形態2の道路状態診断システム100について説明する。なお、図14において、図1に示す実施の形態1の道路状態診断システム100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。また、図14に示す診断用情報生成装置24及び診断装置35のハードウェア構成は、実施の形態1にて図2〜図5を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
車両11〜1nの各々において、診断用情報生成部22は、当該車両を識別可能な情報(以下「識別情報」という。)を含む診断用情報を生成するようになっている。識別情報は、例えば、車両11〜1nの各々に予め割り当てられた識別子を示す情報である。
サーバ2において、記憶装置32は第1補正用情報記憶部37を有している。第1補正用情報記憶部37は、診断用情報の補正に用いられる情報(以下「補正用情報」という。)を記憶するものである。補正用情報は、個々の車両ごとに設定されている。また、実施の形態2に係る補正用情報(以下「第1補正用情報」という。)は、個々の車両に関する情報である。具体的には、例えば、第1補正用情報は、個々の車両の型式、寸法、重量、走行特性、仕様等を示す情報である。
診断部34は、第1補正用情報を用いて診断用情報を補正し、補正後の診断用情報を用いて道路状態を診断するようになっている。診断部34による補正方法及び診断方法の詳細については、図15のフローチャートを参照して後述する。
このようにして、道路状態診断システム100が構成されている。
診断用情報生成装置24の動作は、実施の形態1にて図6のフローチャートを参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、図15のフローチャートを参照して、診断装置35の動作について説明する。初期状態において、診断用情報記憶部33には、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報が十分に蓄積されている。
まず、ステップST21にて、診断部34は、記憶装置32に記憶された地図情報などを用いて、診断対象道路区間を設定する。
次いで、ステップST22にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された診断用情報のうち、診断対象道路区間内の位置座標を示す位置座標情報を含む診断用情報を取得する。このとき、診断用情報記憶部33に診断用情報が十分に蓄積されているため、通常、複数個の診断用情報が取得される。また、これらの診断用情報には、複数台の車両11〜1nのうちの互いに異なる車両にて生成された診断用情報が含まれている。また、これらの診断用情報には、互いに異なる走行位置を示す走行位置情報を含む診断用情報が含まれている。
次いで、ステップST23にて、診断部34は、ステップST22で取得した複数個の診断用情報のそれぞれに含まれる識別情報を用いて、各々の診断用情報を生成した車両を識別する。診断部34は、第1補正用情報記憶部37に記憶された第1補正用情報のうち、識別した車両に対応する第1補正用情報を取得する。
次いでステップST24にて、診断部34は、ステップST23で取得した第1補正用情報を用いて、ステップST22で取得した診断用情報のうちの補正対象となる診断用情報を設定する。
次いで、ステップST25にて、診断部34は、ステップST23で取得した第1補正用情報を用いて、ステップST24で補正対象に設定した診断用情報を補正する。このとき、複数個の診断用情報が補正対象に設定されている場合、診断部34は、個々の診断用情報ごとに、当該診断用情報が生成された車両に対応する第1診断用情報を用いて当該診断用情報を補正する。例えば、車両11にて生成された診断用情報と、車両12にて生成された診断用情報と、車両13にて生成された診断用情報とが補正対象に設定されている場合、診断部34は、車両11に対応する第1補正用情報を用いて車両11にて生成された診断用情報を補正し、車両12に対応する第1補正用情報を用いて車両12にて生成された診断用情報を補正し、車両13に対応する第1補正用情報を用いて車両13にて生成された診断用情報を補正する。
一例として、9台の車両11〜19にて生成された診断用情報をステップST22で取得し、このうち1台の車両11が、同一の条件において他の車両12〜19よりも上下方向の加速度が大きく検出されるような走行特性を有するものであるとする。この場合、ステップST23にて、診断部34は、車両11にて生成された診断用情報を補正対象に設定する。ステップST25にて、診断部34は、車両11にて生成された診断用情報に含まれる情報のうち、上下方向の加速度に基づく情報を補正する。具体的には、例えば、道路状態情報が示す凸部の高さ又は凹部の深さを小さくする。
次いで、ステップST26にて、診断部34は、ステップST25における補正後の診断用情報を含む複数個の診断用情報を用いて、診断対象道路区間内の道路状態を診断する。診断方法の具体例は、実施の形態1にて図8〜図10を参照して説明したものと同様であるため、説明を省略する。
なお、ステップST23で補正対象に設定された診断用情報が0個である場合、ステップST24,ST25の処理はスキップされるものであっても良い。
また、診断部34が第1補正用情報を用いて補正する情報は、診断用情報に含まれる情報であれば如何なる情報であっても良く、道路状態情報が示す凸部の高さ又は凹部の深さに限定されるものではない。例えば、診断部34は、第1補正用情報を用いて、診断用情報に含まれる走行位置情報又は走行状態情報などを補正するものであっても良い。
そのほか、実施の形態2の道路状態診断システム100は、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態2において、記憶装置32は、複数台の車両11〜1nのうちの個々の車両ごとに設定された補正用情報を記憶するものであり、診断装置35は、補正用情報を用いて、複数台の車両11〜1nのうちの当該補正用情報に対応する車両にて生成された診断用情報を補正し、補正後の診断用情報を用いて道路状態を診断する。診断用情報を補正することにより、道路状態の診断精度を更に向上することができる。
また、補正用情報は、複数台の車両11〜1nのうちの個々の車両に関する第1補正用情報である。これにより、個々の車両の型式、寸法、重量、走行特性、仕様等に基づく補正が可能となる。
実施の形態3.
図16は、本発明の実施の形態3に係る道路状態診断システムの要部を示す機能ブロック図である。図16を参照して、実施の形態3の道路状態診断システム100について説明する。なお、図16において、図1に示す実施の形態1の道路状態診断システム100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。また、図16に示す診断用情報生成装置24及び診断装置35のハードウェア構成は、実施の形態1にて図2〜図5を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
車両11〜1nの各々において、診断用情報生成部22は、識別情報を含む診断用情報を生成するようになっている。識別情報は、例えば、車両11〜1nの各々に予め割り当てられた識別子を示す情報である。
サーバ2において、記憶装置32は第2補正用情報記憶部38を有している。第2補正用情報記憶部38は、診断用情報の補正に用いられる情報、すなわち補正用情報を記憶するものである。補正用情報は、個々の車両ごとに設定されたものである。また、実施の形態3に係る補正用情報(以下「第2補正用情報」という。)は、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報の比較結果に基づき設定された情報である。第2補正用情報生成部39は、診断用情報記憶部33に記憶された診断用情報を用いて第2補正用情報を生成し、生成した第2補正用情報を第2補正用情報記憶部38に記憶させるものである。
一例として、9台の車両11〜19にて生成された診断用情報が診断用情報記憶部33に記憶されているものとする。第2補正用情報生成部39は、車両11〜19の各々にて生成された同一の道路区間に係る診断用情報を比較する。比較の結果、車両11にて生成された診断用情報が示す凹凸部の大きさが、他の車両11〜19にて生成された診断用情報が示す凹凸部の大きさの平均値よりも大きくなる傾向があるものとする。この場合、第2補正用情報生成部39は、車両11に対応する第2補正用情報として、道路状態情報が示す凹凸部の大きさを小さくすることを示す情報を第2補正用情報記憶部38に記憶させる。
なお、第2補正用情報生成部39は、第2補正用情報を生成して第2補正用情報記憶部38に記憶させる処理を適宜のタイミングで実行するようになっている。具体的には、第2補正用情報生成部39は、所定の時間間隔(例えば、1時間ごと、1日ごと、又は1週間ごとなど)にて当該処理を実行するようになっている。
診断部34は、第2補正用情報を用いて診断用情報を補正し、補正後の診断用情報を用いて道路状態を診断するようになっている。診断部34による補正方法及び診断方法の詳細については、図17のフローチャートを参照して後述する。
このようにして、道路状態診断システム100が構成されている。
診断用情報生成装置24の動作は、実施の形態1にて図6のフローチャートを参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、図17のフローチャートを参照して、診断装置35の動作について、診断部34の動作を中心に説明する。初期状態において、診断用情報記憶部33には、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報が十分に蓄積されている。また、第2補正用情報記憶部38には、少なくとも1台の車両に対応する第2補正用情報が記憶されている。
まず、ステップST31にて、診断部34は、記憶装置32に記憶された地図情報などを用いて、診断対象道路区間を設定する。
次いで、ステップST32にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された診断用情報のうち、診断対象道路区間内の位置座標を示す位置座標情報を含む診断用情報を取得する。このとき、診断用情報記憶部33に診断用情報が十分に蓄積されているため、通常、複数個の診断用情報が取得される。また、これらの診断用情報には、複数台の車両11〜1nのうちの互いに異なる車両にて生成された診断用情報が含まれている。また、これらの診断用情報には、互いに異なる走行位置を示す走行位置情報を含む診断用情報が含まれている。
次いで、ステップST33にて、診断部34は、ステップST32で取得した複数個の診断用情報のそれぞれに含まれる識別情報を用いて、各々の診断用情報を生成した車両を識別する。診断部34は、第2補正用情報記憶部38に記憶された第2補正用情報のうち、識別した車両に対応する第2補正用情報を取得する。
次いで、ステップST34にて、診断部34は、ステップST33で取得した第2補正用情報を用いて、ステップST32で取得した複数個の診断用情報のうちの補正対象となる診断用情報を設定する。
次いで、ステップST35にて、診断部34は、ステップST33で取得した第2補正用情報を用いて、ステップST34で補正対象に設定した診断用情報を補正する。このとき、複数個の診断用情報が補正対象に設定されている場合、診断部34は、個々の診断用情報ごとに、当該診断用情報が生成された車両に対応する第2診断用情報を用いて当該診断用情報を補正する。例えば、車両11にて生成された診断用情報と、車両12にて生成された診断用情報と、車両13にて生成された診断用情報とが補正対象に設定されている場合、診断部34は、車両11に対応する第2補正用情報を用いて車両11にて生成された診断用情報を補正し、車両12に対応する第2補正用情報を用いて車両12にて生成された診断用情報を補正し、車両13に対応する第2補正用情報を用いて車両13にて生成された診断用情報を補正する。
一例として、車両11にて生成された診断用情報が示す凹凸部の大きさを小さくすることを示す第2補正用情報が第2補正用情報記憶部38に記憶されている場合、診断部34は、ステップST32で取得した診断用情報のうち、車両11にて生成された診断用情報を補正対象に設定する(ステップST34)。ステップST35にて、診断部34は、車両11にて生成された診断用情報が示す凹凸部の大きさを小さくする補正を実行する。
次いで、ステップST36にて、診断部34は、ステップST35における補正後の診断用情報を含む複数個の診断用情報を用いて、診断対象道路区間内の道路状態を診断する。診断方法の具体例は、実施の形態1にて図8〜図10を参照して説明したものと同様であるため、説明を省略する。
なお、ステップST33で補正対象に設定された診断用情報が0個である場合、ステップST34,ST35の処理はスキップされるものであっても良い。
また、診断部34が第2補正用情報を用いて補正する情報は、診断用情報に含まれる情報であれば如何なる情報であっても良く、道路状態情報が示す凹凸部の大きさに限定されるものではない。例えば、診断部34は、第2補正用情報を用いて、診断用情報に含まれる走行位置情報又は走行状態情報などを補正するものであっても良い。
また、第2補正用情報生成部39は、個々の診断用情報に含まれる道路状態情報を用いて、道路状態情報が示す道路の状態(凹部の有無、凸部の有無、ひび割れ部の有無等)ごとに第2補正用情報を設定するものであっても良い。同様に、第2補正用情報生成部39は、個々の診断用情報に含まれる道路情報を用いて、道路情報が示す道路の形状(直線、カーブ、交差点等)ごとに第2補正用情報を設定するものであっても良い。第2補正用情報生成部39は、個々の診断用情報に含まれる走行状態情報を用いて、走行状態情報が示す走行パターン(停止中、加速中、減速中、車線変更中、カーブ走行中等)ごとに第2補正用情報を設定するものであっても良い。第2補正用情報生成部39は、個々の診断用情報に含まれる車内状況情報を用いて、車内状況情報が示す搭乗者の人数ごとに、又は荷物の重量ごとに第2補正用情報を設定するものであっても良い。第2補正用情報の設定条件を細分化することで、診断精度を更に向上することができる。
また、第2補正用情報生成部39は、特定の条件に基づき設定された第2補正用情報を他の条件に基づき設定された第2補正用情報とみなして第2補正用情報記憶部38に記憶させるものであっても良い。例えば、道路状態情報を生成したときに車両が走行していた道路の種別ごとに第2補正用情報を設定するシステム構成において、特定の車両により一般道路を走行中に生成された複数個の診断用情報が診断用情報記憶部33に記憶されており、かつ、当該車両により高速道路を走行中に生成された診断用情報が診断用情報記憶部33に一つも記憶されていないものとする。この場合、第2補正用情報生成部39は、当該車両について、一般道路に対応する第2補正用情報を生成して第2補正用情報記憶部38に記憶させる。また、第2補正用情報生成部39は、生成した第2補正用情報を、高速道路に対応する第2補正用情報として第2補正用情報記憶部38に記憶させる。
そのほか、実施の形態3の道路状態診断システム100は、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態3において、記憶装置32は、複数台の車両11〜1nのうちの個々の車両ごとに設定された補正用情報を記憶するものであり、診断装置35は、補正用情報を用いて、複数台の車両11〜1nのうちの当該補正用情報に対応する車両にて生成された診断用情報を補正し、補正後の診断用情報を用いて道路状態を診断する。診断用情報を補正することにより、道路状態の診断精度を更に向上することができる。
また、補正用情報は、複数台の車両11〜1nにより生成された診断用情報の比較結果に基づき設定された第2補正用情報である。これにより、診断用情報に含まれる各種情報に応じた補正が可能となる。
実施の形態4.
図18は、本発明の実施の形態4に係る道路状態診断システムの要部を示す機能ブロック図である。図18を参照して、実施の形態4の道路状態診断システム100について説明する。なお、図18において、図1に示す実施の形態1の道路状態診断システム100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。また、図18に示す診断用情報生成装置24及び診断装置35のハードウェア構成は、実施の形態1にて図2〜図5を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
診断装置35は、除外対象情報検出部40を有している。除外対象情報検出部40は、診断部34が診断用情報記憶部33から取得した診断用情報のうち、所定の条件を満たす診断用情報(以下「除外対象情報」という。)を検出するものである。
具体的には、例えば、除外対象情報は、車両が路肩にはみ出した状態で走行しているときに生成された診断用情報である。当該状態で走行しているときに生成された診断用情報は、当該診断用情報に含まれる道路情報に誤りが生じている可能性がある。
この場合、除外対象情報検出部40は、診断部34が診断用情報記憶部33から取得した複数個の診断用情報のそれぞれに含まれる走行位置情報と、記憶装置32から取得した地図情報とを用いて、走行位置が診断対象道路区間内の路肩を示している診断用情報を検出する。
または、例えば、除外対象情報とは、工事中の道路を走行しているときに生成された診断用情報である。工事中の道路を走行しているときに生成された診断用情報は、当該診断用情報に含まれる道路情報が工事による一時的な道路の状態を示している。また、当該工事に関する情報は、道路状態診断システム100とは別の経路にて道路管理者が取得することができる可能性が高いため、道路状態診断システム100による診断に含める優先度が低い。
この場合、記憶装置32には、道路工事が行われる場所及び期間などを示す情報(以下「工事情報」という。)が記憶されている。除外対象情報検出部40は、診断部34が診断用情報記憶部33から取得した複数個の診断用情報のそれぞれに含まれる位置座標情報と、記憶装置32から取得した地図情報及び工事情報を用いて、位置座標が診断対象道路区間内の工事中の道路区間を示している診断用情報を検出する。
診断部34は、診断用情報記憶部33から取得した診断用情報のうち、除外対象情報を除く診断用情報を用いて道路状態を診断するようになっている。すなわち、診断部34は、除外対象情報を道路状態の診断から除外するようになっている。
このようにして、道路状態診断システム100が構成されている。
診断用情報生成装置24の動作は、実施の形態1にて図6のフローチャートを参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、図19のフローチャートを参照して、診断装置35の動作について説明する。初期状態において、診断用情報記憶部33には、複数台の車両11〜1nにて生成された診断用情報が十分に蓄積されている。
まず、ステップST41にて、診断部34は、記憶装置32に記憶された地図情報などを用いて、診断対象道路区間を設定する。
次いで、ステップST42にて、診断部34は、診断用情報記憶部33に記憶された診断用情報のうち、診断対象道路区間内の位置座標を示す位置座標情報を含む診断用情報を取得する。このとき、診断用情報記憶部33に診断用情報が十分に蓄積されているため、通常、複数個の診断用情報が取得される。また、これらの診断用情報には、複数台の車両11〜1nのうちの互いに異なる車両にて生成された診断用情報が含まれている。また、これらの診断用情報には、互いに異なる走行位置を示す走行位置情報を含む診断用情報が含まれている。
次いで、ステップST43にて、除外対象情報検出部40は、ステップST42で診断部が取得した診断用情報のうちの除外対象情報を検出する。除外対象情報検出部40は、検出結果を診断部34に通知する。
次いで、ステップST44にて、診断部34は、ステップST42で取得した診断用情報のうち、ステップST43で検出された除外対象情報を除く診断用情報を用いて、診断対象道路区間内における道路情報を診断する。診断方法の具体例は、実施の形態1にて図8〜図10を参照して説明したものと同様であるため、説明を省略する。
なお、除外対象情報は、車両が路肩にはみ出した状態で走行しているときに生成された診断用情報、又は工事中の道路を走行しているときに生成された診断用情報に限定されるものではない。除外対象情報検出部40は、道路状態情報に誤りが生じている可能性がある診断用情報、又は道路状態診断システム100による診断に含める優先度が低い診断用情報であれば、如何なる条件を満たす診断用情報を除外対象情報として検出するものであっても良い。
また、道路状態診断システム100は、図14に示す第1補正用情報記憶部37と、図18に示す除外対象情報検出部40との両部を備えるものであっても良い。この場合、診断部34は、診断用情報記憶部33から取得した診断用情報のうちの除外対象情報を除く診断用情報について、第1補正用情報を用いた補正を実行する。
また、道路状態診断システム100は、図16に示す第2補正用情報記憶部38及び第2補正用情報生成部39と、図18に示す除外対象情報検出部40との全部を備えるものであっても良い。この場合、診断部34は、診断用情報記憶部33から取得した診断用情報のうちの除外対象情報を除く診断用情報について、第2補正用情報を用いた補正を実行する。
そのほか、実施の形態4の道路状態診断システム100は、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態4において、診断装置35は、記憶装置32から取得した診断用情報のうちの除外対象情報を検出し、除外対象情報を道路状態の診断から除外する。道路状態情報に誤りが生じている可能性のある診断用情報を診断から除外することにより、道路状態の診断精度を更に向上することができる。また、道路状態診断システム100による診断に含める優先度の低い診断用情報を診断から除外することにより、道路状態の診断効率を向上することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。