JP6454109B2 - 路面状態管理装置及び路面状態管理プログラム - Google Patents

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本発明は、路面状態管理装置及び路面状態管理プログラムに関する。
従来、路面の管理は、専用の測定車に高精度かつ高価な機器を搭載して行われていた。例えば、下記特許文献1には、路面上の各点と自分との距離を測定するレーザープロファイラと、GPS受信機等により構成され、3次元の地理座標を与える座標発生手段と、を備え、これらの距離データと3次元の地理座標とを合成し、路面上の各点ごとに3次元の地理座標を関連づけて路面の凹凸に関するデータを発生する技術が開示されている。
また、下記特許文献2には、路面劣化を再調査するための技術が開示されており、複数のセンサを搭載したパトロール車のセンサで路面性状を把握し、例えば縦G、音及び画像の3つで舗装の異常を検出して、異常を検出した位置を再調査の対象とする技術である。
また、下記特許文献3には、撮影された道路画像とGセンサとにより路面の劣化を早期に検出する技術が記載されている。
また、下記特許文献4には、路面劣化の検出精度を向上させる技術についての記載がある。
以上に述べた従来の技術においては、路面の凹凸(わだち掘れや路面の平たん性)の測定に使用されるレーザープロファイラの場合、1000回/秒の測定頻度で1mm程度の精度のものが使用されていた。また、路面を撮影するカメラは、通常1mm程度の分解能のものが使用されていた。これらの測定装置は、いずれも高精度で高精密な高価なものである。
特開2004-294152号公報 特開2013-139671号公報 特開2013-139672号公報 特開2013-140448号公報
しかし、上記従来の技術においては、測定精度を上げるために高精度の路面状態測定機器を使用する場合が多く、調整や保守管理に高度な知識が必要であり、装置コストが高くなるという課題があった。
本発明は、廉価で精度が高くない測定機器を使用しても、簡便に高い信頼性で路面状態を把握できる路面状態管理装置及び路面状態管理プログラムを提供することを目的の一つとする。更にまた、期間を空けないで日常的に路面状態を把握することができる路面状態管理装置及び路面状態管理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、路面状態管理装置であって、車両に搭載された取得手段により取得され、路面状態を解析するための路面状態解析用情報を取得する路面状態解析用情報取得手段と、前記路面状態解析用情報を、予め決定された距離毎に設定された複数の区間に関連付ける区間関連付手段と、前記複数の区間の各々に関連づけられた路面状態解析用情報を前記区間毎に複数蓄積する路面状態解析用情報蓄積手段と、前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報を解析し、前記各区間の各路面状態解析結果情報および1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値を求める情報解析手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記情報解析手段の解析処理の前に、前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報から解析に使用できる情報を選定する情報選定手段をさらに備え、前記情報解析手段は、前記選定された情報を解析する構成が好適である。
また、上記情報選定手段は、予め入力された選定条件に基づいて情報を選定し、前記情報解析手段は、前記選定条件に含まれる代表値決定条件に基づいて代表値を求める構成としてもよい。
また、路面状態解析用情報は、路面画像、わだち掘れ及び加速度を含み、前記情報選定手段は、路面状態解析用情報から路面状態解析結果情報を求めるための情報を選定する。前記路面画像の場合には、影が映り込んでおらずまたは路面が濡れていない画像を選定し、前記わだち掘れの場合には、わだち掘れの最大値が予め定めた確率分布の予め定めた範囲内のわだち掘れを選定し、加速度の場合には、前記取得手段を搭載した車両の加減速時以外に加速度計で取得された値を選定するのが好適である。
また、路面状態解析用情報に含まれる路面画像は、精度2〜5mm(3mm)の可視光カメラで取得し、わだち掘れは、精度3〜8mm(5mm)、計測頻度15回/秒程度のレーザースキャナーで取得し、加速度は、加速度計で取得するのが好適である。
上記区間関連付手段は、1回目の測定の結果取得された路面状態解析用情報に関連付けられた取得位置の座標情報及び車両の走行距離に基づいて前記各区間に関連付け、2回目以降の測定の結果取得された路面状態解析用情報は、前記座標情報及び車両の走行距離によりどの区間に属するかを予備的に決定した後、1回目と2回目以降の路面状態解析用情報に含まれる前方画像、路面画像、わだち掘れ、加速度を比較して、データとしての共通部分が検出された場合に、当該共通部分は同一の区間に属するものとして、2回目以降の路面状態解析用情報を距離軸方向に圧縮または伸張して1回目の前記共通部分を含んだ路面状態解析用情報と同じ区間に関連付けることを特徴とする。
上記情報解析手段は、予め定めた期間毎に前記各区間の各路面状態解析結果情報および各路面状態解析結果情報の代表値を求め、前記代表値あるいは代表値を用いて計算した判定値が予め定めた閾値を超えた場合には、警報信号を発生するのが好適である。
上記取得手段を搭載した車両は、営業車両または定期運行車両であるのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、路面状態管理プログラムであって、コンピュータを、車両に搭載された取得手段により取得され、路面状態を解析するための路面状態解析用情報を取得する路面状態解析用情報取得手段、前記路面状態解析用情報を、予め決定された距離毎に設定された複数の区間に関連付ける区間関連付手段、前記複数の区間の各々に関連づけられた路面状態解析用情報を前記区間毎に複数蓄積する路面状態解析用情報蓄積手段、前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報を解析し、前記各区間の各路面状態解析結果情報および1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値を求める情報解析手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、廉価で精度が高くない測定機器を使用して高精度に路面状態を把握することができる。また、必要な時にいつでも最新の路面状態を把握することができる。
実施形態にかかる路面状態管理装置のハードウェア構成の例を示す図である。 実施形態にかかる路面状態管理装置に含まれる情報処理装置の機能ブロック図である。 区間の各々に関連づけられた路面状態解析用情報、路面状態解析結果情報および各路面状態解析結果情報の代表値の概念図である。 実施形態にかかる区間関連付部による路面状態解析用情報を区間に関連付ける処理の動作例のフロー図である。 実施形態にかかる情報選定部による情報の選定処理の例として、わだち掘れの選定処理の説明図である。 実施形態にかかる加速度計が測定した加速度から路面プロファイルを求める処理の説明図である。 実施形態にかかる情報選定部による情報の選定処理の例として、路面画像の選定処理の説明図である。 実施形態にかかる情報処理装置の動作例のフロー図である。 実施形態にかかる路面状態管理装置による路面状態解析用情報の取得状況の概念図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、実施形態にかかる路面状態管理装置のハードウェア構成の例が示される。図1において、路面状態管理装置は、前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16、座標測定装置18、走行距離測定装置20、制御装置22、通信装置24及び情報処理装置26を含んで構成されている。本実施形態にかかる路面状態管理装置は、上記前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16、座標測定装置18、走行距離測定装置20等により管理対象の道路の路面状態を解析するための路面状態解析用情報を取得し、情報処理装置26により路面状態の解析処理を実行する。路面状態の解析処理の詳細は後述する。なお、路面状態解析用情報の測定装置としては上記前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16に限定されるものではない。
以上の構成の内、情報処理装置26以外は営業車両または定期運行車両に搭載されるのが好適である。ここで、営業車両とは、例えばタクシー、トラック、宅配便の配達車両、郵便集配車両のような、営業目的で任意の道路を運行している車両をいい、定期運行車両とは、例えば路線バス、道路パトロール車両のように、走行路線及び/または走行時刻が予め決められている車両をいう。これらの営業車両及び/または定期運行車両に上記各測定装置、すなわち前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16、座標測定装置18、走行距離測定装置20及び制御装置22等を搭載して路面状態解析用情報を取得し、路面の状態を観察することにより、広範囲の道路の路面状態を管理することができる。
前方撮影装置10は、搭載された車両の前方、すなわち車両の進行方向の画像(以後、前方画像という)を撮影する。この前方撮影装置10には、例えばCCDカメラ等のデジタルカメラを使用でき、カラー及び白黒のいずれのカメラであってもよい。また、前方画像は任意に設定した時間間隔で撮影された静止画の集合とするのが好適である。なお、制御装置22は、走行距離測定装置20の測定出力(車速パルス)から車両の走行距離を演算し、一定走行距離毎に前方撮影装置10に指示信号を出力し、この指示信号に同期して前方撮影装置10が撮影した画像情報に距離情報を関連付ける構成とすることができる。
路面撮影装置12は、搭載された車両が走行する路面Rsの画像(以後、路面画像という)を撮影する。この路面撮影装置12には、例えばCCDカメラ等のデジタルカメラを使用でき、白黒カメラであってよい。路面画像も任意に設定した時間間隔で撮影された静止画の集合とするのが好適である。なお、路面画像にも、前方撮影装置10の場合と同様に、車両の一定走行距離毎に距離情報を関連付ける構成とすることができる。本実施形態の路面撮影装置12を構成するカメラとしては、分解能が2〜3mm程度のものを使用することができる。
レーザースキャナー14は、搭載された車両が走行する路面にレーザー光を照射し、その反射光を受光することにより、路面と自身との距離(路面からの高さ)を測定する。これにより、路面の各点の高さを測定できる。この測定を幅員方向に実施することにより、わだち掘れ(幅員方向における路面の凹凸)を測定することができる。なお、わだち掘れの測定結果にも、前方撮影装置10の場合と同様に、車両の一定走行距離毎に距離情報を関連付ける構成とすることができる。本実施形態のレーザースキャナー14としては、15回/秒程度の測定頻度で5mm程度の精度のものを使用することができる。また、レーザースキャナー14は、取得したデータの一次処理として、平滑化及び歪み補正を実施する。レーザースキャナー14の特性を考慮したバンドパスフィルタを用いて平滑化を行って取得したデータからノイズを除去し、歪み補正により測定値の歪みを除去することができる。また、レーザースキャナー14の測定時におけるレーザー光の反射強度から、道路の幅方向の両端側に描かれた白線(例えば2本)を検出し、道路幅員を取得してもよい。これにより、道路のわだち掘れを、道路の幅員の範囲内すなわち検出した2本の白線の内側で測定することができる。
加速度計16は、搭載された車両の右側と左側にそれぞれ2つずつの組が設定されている。それぞれの組の加速度計16は一方が車両の車輪とボディーの間に設置されたばね(サスペンションのばね)の上側に設けられ、他方がばねの下側に設けられている。この構成により、車両の走行中の振動すなわち加速度を、車両の走行中に連続的に上記ばねの上下で測定する。測定した加速度(車両の左上下及び右上下の加速度)のばねの上下の差分から路面のプロファイルを求め、路面プロファイルから平たん性値またはIRI(国際ラフネス指数)値を算出することができる。平たん性値またはIRI値の算出手順は後述する。なお、上記加速度の測定結果にも、前方撮影装置10の場合と同様に、車両の一定走行距離毎に距離情報を関連付ける構成とすることができる。本実施形態では、レーザープロファイラのような高価な装置を使用せずに路面の平たん性値を求めることができる。
座標測定装置18は、搭載された車両の位置情報(座標情報)を測定する。座標測定装置18は、例えばGPS受信機により構成することができる。また、GPS受信機にIMU(慣性計測装置)を組み合わせても良い。上記位置情報の測定も車両の一定走行距離毎に実施する。これにより、上記各測定装置による路面状態解析用情報の取得位置の座標情報を取得することができる。なお、上記一定走行距離は、前方撮影装置10の場合と同様であり、座標測定装置18は制御装置22からの指示信号に同期して位置情報を測定する構成(位置情報に距離情報を関連付ける構成)とすることができる。座標測定装置18は、時間経過に伴う座標値の測定データの変化を追跡し、異常値(前後の座標値からの乖離が一定の閾値を超えている値)が検出された場合に、この異常値を削除し、前後の座標値から補間処理により求めた値を位置情報として採用する構成が好適である。
走行距離測定装置20は、搭載された車両の車輪の回転数をカウントし、車速パルスを発生する。この車速パルスにより制御装置22が車両の走行距離を算出する。なお、走行距離測定装置20は、上記車速パルスから走行距離を算出する構成には限定されず、例えば空間フィルター法等の非接触型距離計を使用する構成等であっても良い。
制御装置22は、適宜なコンピュータにより構成され、前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16、座標測定装置18、走行距離測定装置20が各々測定した情報を路面状態解析用情報として取得するとともに、上記一定走行距離の演算、上記路面状態解析用情報の記憶、通信装置24を介した上記路面状態解析用情報の情報処理装置26への送信等の処理を実行する。
通信装置24は、制御装置22の指示により、制御装置22が記憶した上記路面状態解析用情報を情報処理装置26に送信する。この通信装置24は、WiFi(Wireless Fidelity)その他の無線LAN等を使用して、無線通信により情報処理装置26と通信する構成とするのが好適である。例えば、無線LAN等の所定のスポットが見つかるまでデータを蓄積しておき、見つかった段階でデータを送信しても良い。あるいは事務所等に戻った段階で有線でデータを送信する方法でも良い。なお、通信装置24は、適宜な通信インターフェースとして制御装置22を構成するコンピュータ上に形成しても良い。
情報処理装置26は、適宜なコンピュータにより構成される。詳細は後述する。
図2には、実施形態にかかる路面状態管理装置に含まれる情報処理装置26の機能ブロック図が示される。図2において、情報処理装置26は、情報取得部28、区間関連付部30、情報蓄積部32、情報選定部34、情報解析部36、通信部38、記憶部40及びCPU42を含んで構成されている。この情報処理装置26は、CPU42、ROM、RAM、不揮発性メモリ、I/O、通信インターフェース等を備え、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されており、上記各機能は、例えばCPU42とCPU42の処理動作を制御するプログラムとにより実現される。
情報取得部28は、制御装置22から送信された路面状態を解析するための路面状態解析用情報を通信部38を介して取得し、記憶部40に記憶させる。この際に、例えば公的な機関が発表する、路面状態解析用情報を取得した地域の気象情報(例えば、晴、曇、雨、雪、気温等の情報)を外部の適宜な装置から通信部38を介して取得し、各路面状態解析用情報と関連付けて記憶部40に記憶させる構成としてもよい。
区間関連付部30は、上記路面状態解析用情報を記憶部40から読み出し、当該情報が取得された地点における車両の走行距離及び座標情報に基づいて、予め決定された距離毎に設定された複数の区間に関連付ける。ここで、上記区間は、予め解析を予定している管理対象の道路(解析対象路線)を、例えばGIS(地理情報システム)上で任意の単位(距離)に分割し、車線、上下線等の区分も設けて設定される。また、GISが使用できない場合には、走行距離測定装置20が測定した距離を利用して任意の長さ毎に区間分割処理を実行して設定しても良い。以上に述べた区間に対応して、記憶部40には路面状態解析用情報を区間毎に記憶する記憶領域が設定される。本実施形態にかかる路面状態管理装置は、上記設定された区間毎に路面状態解析用情報を管理し、区間毎に路面状態の解析を行い、路面状態解析結果情報を得る。なお、関連付け処理の詳細は後述する。
情報蓄積部32は、上記複数の区間の各々に関連づけられた路面状態解析用情報を上記区間毎に複数蓄積する。すなわち、区間関連付部30が上記各区間に関連づけた路面状態解析用情報を、記憶部40に区間毎に設定された記憶領域に日々のデータとして記憶させ、蓄積させる。ここで、日々のデータとは、営業車両または定期運行車両に搭載された各測定装置により、上記車両の運行に伴って定期的に(一定走行距離毎に)取得されるデータであって、管理対象の道路について1日に複数のデータ(路面状態解析用情報)が取得される。これにより、路面状態解析用情報を一定期間、例えば一ヶ月間取得し、蓄積すると、同一区間について重畳的に路面状態解析用情報が蓄積される。上記一定期間は、予め定めておく。この場合、「一定期間」は常に同じ期間(例えば常に一ヶ月)とする必要はない。例えば、一ヶ月→二ヶ月→二週間…のように、異なる期間を順次設定してもよい。
情報選定部34は、上記情報蓄積部32が記憶部40に重畳的に蓄積した複数の路面状態解析用情報を区間毎に記憶部40から読み出し、読み出した路面状態解析用情報のうち解析に使用できる情報を選定する。選定処理の詳細は後述する。
情報解析部36は、上記情報蓄積部32が記憶部40に重畳的に蓄積した複数の路面状態解析用情報を区間毎に記憶部40から読み出して解析し、上記各区間の各路面状態解析結果情報および1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値(例えば、ひび割れ率、わだち掘れ量、平たん性値、IRI値、ポットホール数等の代表値)を求める。この際、解析対象の路面状態解析用情報は、情報選定部34が選定した情報とするのが好適である。なお、路面状態解析結果情報の代表値とは、任意の評価区間(例えば50m、100m)を予め設定し、その区間における代表値として区間平均、最大値、最小値等の条件で算出された値である。この様な代表値決定条件については、区間延長(任意の評価区間の長さ)、算出条件(例えば区間平均、最大値、最小値等)を予め設定し、記憶部40に記憶しておく。以上のようにして重畳的に蓄積された路面状態解析用情報を情報解析部36により解析し、代表値を求めると、各路面状態解析用情報の精度が低くても、これを重畳的に蓄積した情報の代表値であるので、信頼性の高い情報とすることができる。この結果、信頼性高く路面状態を把握することができる。なお、算出した代表値は記憶部40に記憶させる。
通信部38は、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、ネットワークポートその他の適宜なインターフェースにより構成され、CPU42が外部の装置、特に制御装置22とデータ(路面状態解析用情報)をやり取りするために使用する。
記憶部40は、ハードディスク装置、ソリッドステートドライブ(SSD)等の不揮発性メモリで構成され、上記路面状態解析用情報及び情報解析部36が求めた各路面状態解析結果情報とその代表値等、及びCPU42の動作プログラム等の、情報処理装置26が行う各処理に必要な情報を記憶させる。なお、記憶部40としては、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、電気的消去および書き換え可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ等を使用してもよい。また、記憶部40には、主としてCPU42の作業領域として機能するランダムアクセスメモリ(RAM)、及びBIOS等の制御プログラムその他のCPU42が使用するデータが格納される読み出し専用メモリ(ROM)を含めるのが好適である。
図3には、区間の各々に関連付けられた路面状態解析用情報、各路面状態解析結果情報および各路面状態解析結果情報の代表値の概念図が示される。図3の例では、区間が5m毎に設定されており、路面状態解析用情報として前方画像、路面画像、わだち掘れ、加速度(左上下、右上下)が含まれている。これらの路面状態解析用情報は、上記前方撮影装置10、路面撮影装置12、レーザースキャナー14、加速度計16、座標測定装置18、走行距離測定装置20等の各測定装置が各々測定して取得した生データ(未処理データ)であり、情報解析部36がこれらのデータを解析して路面状態解析結果情報を求める。また、各路面状態解析用情報に関連づけられた、測定位置の位置情報(座標情報)も含まれている。これらの情報は、上述したように、記憶部40に区間毎に設定された記憶領域に記憶されている。また、各区間の各路面状態解析用情報は、一定の期間毎、例えば一ヶ月毎に区分して記憶されるのが好適である。なお、上記区間の長さは5mに限定されるものではなく、路面状態解析用情報も上記の情報に限定されない。
また、情報解析部36が求める路面状態解析結果情報としては、ひび割れ率、わだち掘れ量、平たん性値、IRI値、ポットホール数等が例示されているが、これらに限定されるものではない。また、各路面状態解析結果情報の代表値は、上述したように、代表値決定条件に基づいて情報解析部36が決定するが、例えばひび割れ率であれば、その最大値とすること等を例示できる。
図4には、区間関連付部30による路面状態解析用情報を区間に関連付ける処理の説明図が示される。図4では、上記解析対象路線について2回(1回目と2回目)路面状態解析用情報を測定した例が示されており、情報の内容は図3に示された路面状態解析用情報の部分と同じである。なお、路面状態解析用情報の測定回数は2回に限定されず、任意の回数実施することができる。
図4において、まず1回目の測定の結果取得された路面状態解析用情報は、座標測定装置18が測定した路面状態解析用情報の取得位置の座標情報及び走行距離測定装置20が発生する車速パルス等から制御装置22が演算する車両の走行距離に基づいて、区間関連付部30が上記各区間に関連付ける。
次に、2回目の測定の結果取得された路面状態解析用情報は、上記座標情報及び車両の走行距離により路面状態解析用情報がどの区間に属するかを区間関連付部30が予備的に決定し、その後1回目と2回目の路面状態解析用情報に含まれる前方画像、路面画像、わだち掘れ、加速度を比較して、データとしての共通部分が検出された場合に(例えば、同一と判断される前方画像または路面画像同士、データに共通のパターンが存在するわだち掘れまたは加速度同士)、当該共通部分は同一の区間に属するものとして、2回目の路面状態解析用情報を距離軸(距離情報の数値の変化方向に設定される軸)方向に圧縮または伸張して1回目の上記共通部分を含んだ路面状態解析用情報と同じ区間に仕分ける。なお、加速度やわだち掘れ等の時間軸で取得しているデータにおいては、距離情報の数値と走行距離測定装置20からの車速パルスのカウント数と関連付けを行いたい距離情報の関係から一定の係数を算出し、再度選定する方式としてもよい。
例えば、図4の例では、1回目の0〜5mの区間に属する加速度と、2回目の0〜5mの区間に属する加速度、及び1回目の5〜10mの区間に属する路面画像と2回目の5〜10mの区間に属する路面画像とは、データに共通のパターンが存在するので、同じ区間に属すると判断されるが、2回目の路面状態解析用情報について区間関連付部30が予備的に決定した区間が1回目の路面状態解析用情報の区間と同じであるので、区間関連付部30は上記予備的に決定した区間をそのまま採用する。
次に、1回目の15〜20mの区間に属する加速度と、2回目の20〜25mの区間に属する加速度、1回目の20〜25mの区間に属する前方画像と2回目の25〜30mの区間に属する前方画像とが同一と判断され、同一の区間に属すると判断される場合、区間関連付部30は、2回目の距離軸を矢印A方向に圧縮し、2回目の20〜25m及び25〜30mの区間に属する路面状態解析用情報を15〜20m及び20〜25mの区間に属する路面状態解析用情報として区間への関連付けを行う。この場合、上記処理が済んでいる0〜5mの区間及び5〜10mの区間を除いて、2回目の10〜15mの区間、15〜20mの区間も同様に圧縮し、それぞれ10〜15mの区間、15〜20mの区間に対応する路面状態解析用情報を選定してそれぞれの区間への関連づけを行う。そして、1回目の測定の1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値を求める。
同様にして、2回目の45〜50mの区間に属する路面画像は、1回目の40〜45mの区間に属する路面画像と同一と判断され、上記同様の距離軸の圧縮処理により、区間への関連付けが行われる。
3回目以降の路面状態解析用情報についても、2回目の路面状態解析用情報と同様にして各区間への関連付けが行われる。
なお、1回目の測定の区間を基準としている理由は、1回目の測定後に距離情報と実際の現地の位置情報の整合を確認しながら登録作業を実施するためである。このため、ここでは1回目の測定の区間を基準としたが、これに限られるものではく、2回目以降の測定の区間でも距離情報と実際の位置情報の整合確認がとれている場合は、基準として用いてもよい。
図5には、情報選定部34による情報の選定処理の例として、わだち掘れの選定処理の説明図が示される。一般的なわだち掘れの算出は、車線内(レーンマークの内側)の形状を計測して算出する。図5の例では、ある区間において測定されたわだち掘れの最大値が正規分布となっている。この分布は、情報選定部34が、ある区間についてある月の一ヶ月間に取得されたわだち掘れの最大値を記憶部40から読み出して生成した例である。なお、わだち掘れの取得(蓄積)期間は一ヶ月に限定されず、任意の期間とすることができる。次に、情報選定部34は、上記正規分布から適宜な範囲にあるデータ、例えば+/−σの範囲にあるデータを選定する。これにより、レーザースキャナー14が道路上の人や路肩の縁石等を測定することによるノイズを除去することができる。
なお、わだち掘れの最大値が正規分布とならない場合には、情報選定部34が上記ノイズを除去する処理として、わだち掘れの閾値を予め設定し、その範囲に該当しないものは計算に使用しない、または、前回データと比較して、変動率を設定値(例えばプラス方向に20mm)と比較し、設定値以上のデータであるかを判定し、設定値以上のデータを選定しない処理を実行する。
情報解析部36は、上記選定されたわだち掘れの最大値について、各区間毎に例えば一ヶ月のデータを算術平均する平均化処理を行い、算出した平均値を当該区間及び任意の期間(例えば一ヶ月)のわだち掘れ量の代表値として記憶部40に記憶させる。以上のようにして求めたわだち掘れの最大値の代表値は、記憶部40から読み出して、適宜な表示手段により表示する構成とするのが好適である。
また、路面状態解析用情報が加速度の場合には、情報選定部34が、記憶部40に記憶された加速度(車両の左上下及び右上下の加速度)を読み出し、車両の加減速時に取得されたデータを排除して加減速時以外に加速度計16で取得された加速度を選定する。車両の加減速時には、加速度計16の測定値にノイズが入りやすいからである。車両が加減速時であるか否かは、走行距離測定装置20が出力する車速パルスにより情報選定部34が判断する。
図6には、加速度計16が測定した加速度から路面プロファイルを求める処理の説明図が示される。図6において、情報解析部36は、車両の左右それぞれで測定したばねの上下の加速度(図6では、それぞれバネ上の加速度、バネ下の加速度と表記した。)を、各区間及び月毎に記憶部40から読み出し、制御装置22が算出した走行距離が同じタイミングで取得された加速度につき、ばね上の加速度とばね下の加速度との差分を演算することにより路面のプロファイルを作成する。なお、加速度計16が測定したタイミングが同じである加速度のデータを判断するために、加速度の測定時刻を加速度のデータに関連づけておいても良い。また、加速度の取得(蓄積)期間は、わだち掘れの場合と同様に、一ヶ月に限定されない。作成した路面プロファイルのデータは、区間毎に複数記憶部40に記憶する。
次に、情報解析部36は、図6に示される路面状態解析用情報である路面プロファイルを記憶部40から読み出し、下記の演算処理により路面状態解析結果情報である路面のIRI値または平たん性値を算出する。
IRI値は、例えば路面のプロファイル(縦断方向)を利用して、クオーターカーシミュレーションによって算出する。また、平たん性値の算出においても、例えば3mプロフィルメーターモデルを利用して平たん性値を算出するものとする。このような算出方法については、舗装調査・試験法便覧その他の公知文献に記載されている方式を利用して数値の算出を行うこととする。
なお、このような、路面のプロファイルを用いてシミュレーションにより数値を求める方法では、どれだけ正確にプロファイルが作成できるかが重要となる。このため、一般的には、高額なセンサ(IMU:慣性測定装置)等を利用して加速、減速等の情報を正確な数値として算出する必要がある。しかし、本発明においては、高額なセンサを利用しないため、速度情報等を利用し、情報選定部34が一定速度に保たれたデータ(加減速時以外のデータ)を選定している。これにより、安定したデータを優先的に使用することができる。また、IRI値や平たん性値のデータも複数回のデータを利用することとなるが、代表値の選定は、わだち掘れ量と同様の選定手法(図5)を用いることとする。
以上のようにして求めたIRI値または平たん性値のデータは、記憶部40に記憶し、後に読み出して適宜な表示手段により表示する構成とするのが好適である。
図7(a)、(b)、(c)には、情報選定部34による情報の選定処理の例として、路面画像の選定処理の説明図が示される。情報選定部34は、各区間及び月毎に記憶部40から路面画像を読み出して選定処理を行う。ただし、路面画像の取得(蓄積)期間は、わだち掘れの場合と同様に、一ヶ月に限定されないので、任意の期間毎に選定処理を行うことができる。なお、路面画像は、上述したように、車両の一定走行距離毎に距離情報が関連付けられているので、図7(a)、(b)、(c)に示されるように、一定距離毎の画像が連続して並んでいる状態で記憶部40から読み出すことができる。
路面画像は天候や太陽の位置(生じる影の位置)等により品質が影響される。例えば、図7(a)では、路面撮影装置12を搭載した車両の影が写り込んでおり、図7(c)では、木や建物の影が写り込んでいる。このため、正常な解析が困難になる可能性があるので、情報選定部34は、これらの影が写り込んでいない、図7(b)のような路面画像を選定することができる。影が写り込んでいない画像を選定するには、例えば影が写り込んだ画像を検出し、検出した画像以外の画像を選定することにより実現できる。影が写り込んだ画像を検出するには、影の領域に完全に入る程度の大きさのメッシュを設定して対象となる路面画像をメッシュに分割し、各メッシュのコントラスト(最も暗い部分と最も明るい部分との輝度または明度の差)を求める。次に、一部のメッシュのコントラストが他のメッシュのコントラストより一定値以上大きい(コントラストの均一性が低い)画像を影が写り込んだ画像として検出する。なお、上記メッシュに分割する処理の前に、路面画像からの路面部分の切り出しや、白線等の明度の高い領域のマスキング等の前処理を行うのが好適である。
また、上記影の他、路面が雨等で濡れている場合には、ひび割れの検出が困難になる場合があるので、情報選定部34が濡れた路面の路面画像以外を選択する構成としてもよい。
路面が濡れているか否かは、例えば上記路面画像に関連付けられた気象情報、または、車両のワイパの動作情報等に基づいて判断することができる。
情報解析部36は、図7(b)のような路面状態解析用情報に含まれる画像から、従来公知の方法により路面のひび割れ率、ポットホール数等を検出する。例えば特開2006−162477号公報に開示された「構造物表面のひび割れ検出方法」にある、ウェーブレット変換を用いて低周波成分を除去する処理、あるいは特開2011−179874号公報に開示された「遺伝的プログラミングによる並列型画像フィルタ自動生成システム」にある、フィルタ構築の訓練データに選定採用することで様々なタイプの画像からクラックの選定用画像フィルタを自動的に構築する処理などを利用し、ひび割れの位置と形状を検出することができる。
また、特開2009−52907号公報には、移動しながら撮影した路面画像の前後する画像中で相対的に動いている部分を動物体として検出し、予め規定された基準サイズ範囲に含まれるものをポットホールと判定する技術が開示されている。
情報解析部36が検出したひび割れ率は、例えばひび割れ率の最大値、最小値等を代表値とすることができるが、これには限定されない。ここで、ひび割れ率は、路面を適宜な大きさのメッシュで分割し、各メッシュ内にひび割れが存在するメッシュの数の総メッシュ数に対する比率(ひび割れが存在するメッシュの数/総メッシュ数)として算出する。なお、メッシュ内のひび割れの延長距離及び/またはひび割れの本数を道路の区間毎に総計して代表値を決定する構成としてもよい。
また、情報解析部36が検出したポットホール数の場合には、道路の区間毎のポットホールの個数及び/または面積を一定期間(例えば一ヶ月)で積算して代表値を決定することができる。
上記図5、図6、図7(a)、(b)、(c)で説明した例において、情報解析部36は、予め設定し、記憶部40に記憶された上記代表値決定条件に基づいて代表値を求めている。
さらに、情報選定部34は、キーボードその他の適宜な手段により使用者が予め入力した選定条件に基づいて情報を選定する構成としてもよい。例えば、「天候が雨の日の路面画像」という選定条件が入力されている場合には、各路面状態解析用情報に関連づけられた気象情報を参照し、雨の日に取得された路面画像を選定する。また、「水たまりのある路面画像」あるいは「ひび割れのある路面画像」という選定条件が入力されている場合には、水たまりまたはひび割れが写っている路面画像を選定する。ここで、水たまりの検出は、例えば路面状態解析用情報に関連づけられた気象情報を活用して、雨上がりの時間帯に撮影されたと判断される路面画像について、適度なサイズのメッシュで区切り、各メッシュについて、路面よりも風景の空間周波数分布に近い領域を水たまり領域と判定する。なお、ひび割れの検出は上述した通りである。
なお、上記選定条件には、選定された路面状態解析用情報から代表値を決定する条件(代表値決定条件)を含ませておくのが好適である。例えば上記「天候が雨の日の路面画像」であれば、コントラストが最も大きい画像としたり、「水たまりのある路面画像」であれば、検出した水たまりの面積が最も大きい画像としたり、「ひび割れのある路面画像」であれば、ひび割れ率が最も大きい画像としたりすることができるが、これらに限定されず、任意の条件で代表値を決定することができる。
情報解析部36は、上記選定条件に含まれる代表値決定条件に基づいて代表値を求める。
図8には、実施形態にかかる情報処理装置26の動作例のフローが示される。図8において、情報取得部28が制御装置22から通信装置24を介して送信された路面状態解析用情報を取得する(S1)。取得した路面状態解析用情報は、記憶部40に記憶させる。
次に、区間関連付部30が、情報取得部28が取得した路面状態解析用情報を記憶部40から読み出し、予め決定された距離に基づいて設定された複数の区間に関連付ける(S2)。各区間に関連付けられた路面状態解析用情報は、情報蓄積部32により記憶部40に設定された各区間用の記憶領域に区間毎に記憶され、日々のデータとして蓄積される(S3)。
情報選定部34は、上記情報蓄積部32が記憶部40に区間毎に蓄積した複数の路面状態解析用情報を記憶部40から読み出し、上述したように、読み出した路面状態解析用情報のうち解析に使用する情報を選定する(S4)。選定された路面状態解析用情報は、記憶部40に記憶する。
情報解析部36は、情報選定部34が選定した路面状態解析用情報を記憶部40から読み出して解析し、解析した結果を路面状態解析結果情報として記憶部40にデータを蓄積する(S5)。
複数の路面状態解析結果情報から、中央値、平均値等の算出により任意に指定した条件を予め設定し、上記各区間(1又は複数区間)の各路面状態解析結果情報の代表値を算出する(S6)。算出した各代表値は、記憶部40に記憶しておき、通信部38を介して外部装置に送信したり、適宜な表示装置(ディスプレイ)等に表示する等の構成とするのが好適である。
上述した、図8の各ステップを実行するためのプログラムは、記録媒体に格納することも可能であり、また、そのプログラムを通信手段によって提供しても良い。その場合、例えば、上記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明または「データ信号」の発明として捉えても良い。
図9には、実施形態にかかる路面状態管理装置による路面状態解析用情報の取得状況の概念図である。図9に示されるように、営業車両または定期運行車両に搭載された測定装置により、日々路面状態解析用情報が取得され、記憶部40に、区間毎に重畳的に蓄積されて行く。従って、例えば2日目に何らかの事情、例えば路面画像の場合であれば雨天のために、ひび割れの検出に使用する路面状態解析用情報として情報選定部34により選定されなくても、その前後の日、あるいは同日でも前後の取得タイミングで取得した情報は解析に使用する情報として選定される可能性がある。このため、例えば一ヶ月の期間の計測により、情報選定部34により選定できる路面状態解析用情報が重畳的に複数蓄積される。図9でデータカバー率が100%以上と表記されているのは、区間毎に蓄積された路面状態解析用情報が一つ以上存在していることを意味する。
情報解析部36は、このように選定された複数の路面状態解析用情報を解析し、それぞれの項目毎に代表値を決定することができる。また、この際に、当該代表値あるいは各項目の代表値を用いて線形結合等により計算した判定値が予め定めた閾値を超えた場合および緊急度の高い路面状態(例えば大きなポットホール等)が発生している時には、情報解析部36が警報信号を発生する構成とするのが好適である。警報信号が情報解析部36から出力された場合、適宜なディスプレイまたは音声出力装置から警報を出力する構成とすることができる。
10 前方撮影装置、12 路面撮影装置、14 レーザースキャナー、16 加速度計、18 座標測定装置、20 走行距離測定装置、22 制御装置、24 通信装置、26 情報処理装置、28 情報取得部、30 区間関連付部、32 情報蓄積部、34 情報選定部、36 情報解析部、38 通信部、40 記憶部、42 CPU。

Claims (6)

  1. 車両に搭載された取得手段により取得され、路面状態を解析するための路面状態解析用情報を取得する路面状態解析用情報取得手段と、
    前記路面状態解析用情報を、予め決定された距離に基づいて、解析対象路線毎に設定された複数の区間に関連付ける区間関連付手段と、
    前記複数の区間の各々に関連付けられた路面状態解析用情報を前記区間毎に複数蓄積する路面状態解析用情報蓄積手段と、
    前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報から解析に使用する情報を選定する情報選定手段と
    前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報のうち前記情報選定手段により選定された情報を解析し、前記各区間の各路面状態解析結果情報および1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値を求める情報解析手段と、
    を備え
    前記路面状態解析用情報は、路面のひび割れ率またはポットホール数の代表値を求めるための路面画像、わだち掘れ及び加速度を含み、前記情報選定手段は、前記路面画像の場合には、影が映り込んでおらずまたは路面が濡れていない画像を選定し、前記わだち掘れの場合には、わだち掘れの最大値が予め定めた確率分布の予め定めた範囲内のわだち掘れを選定し、加速度の場合には、前記取得手段を搭載した車両の加減速時以外に加速度計で取得された値を選定する路面状態管理装置。
  2. 前記情報選定手段は、予め入力された選定条件に基づいて情報を選定し、前記情報解析手段は、前記選定条件に含まれる代表値決定条件に基づいて代表値を求める、請求項に記載の路面状態管理装置。
  3. 前記区間関連付手段は、1回目の測定の結果取得された路面状態解析用情報に関連付けられた取得位置の座標情報及び車両の走行距離に基づいて前記各区間に関連付け、2回目以降の測定の結果取得された路面状態解析用情報は、前記座標情報及び車両の走行距離によりどの区間に属するかを予備的に決定した後、1回目と2回目以降の路面状態解析用情報に含まれる前方画像、路面画像、わだち掘れ、加速度を比較して、データとしての共通部分が検出された場合に、当該共通部分は同一の区間に属するものとして、2回目以降の路面状態解析用情報を1回目の前記共通部分を含んだ路面状態解析用情報と同じ区間に関連付ける、請求項1または請求項に記載の路面状態管理装置。
  4. 前記情報解析手段は、予め定めた期間毎に前記各区間の各路面状態解析結果情報および各路面状態解析結果情報の代表値を求め、前記代表値あるいは代表値を用いて計算した判定値が予め定めた閾値を超えた場合には、警報信号を発生する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の路面状態管理装置。
  5. 前記取得手段を搭載した車両が営業車両または定期運行車両である請求項1から請求項のいずれか一項に記載の路面状態管理装置。
  6. コンピュータを、
    車両に搭載された取得手段により取得され、路面状態を解析するための路面状態解析用情報を取得する路面状態解析用情報取得手段、
    前記路面状態解析用情報を、予め決定された距離に基づいて、解析対象路線毎に設定された複数の区間に関連付ける区間関連付手段、
    前記複数の区間の各々に関連付けられた路面状態解析用情報を前記区間毎に複数蓄積する路面状態解析用情報蓄積手段、
    前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報から解析に使用する情報を選定する情報選定手段
    前記路面状態解析用情報蓄積手段に蓄積された複数の路面状態解析用情報のうち前記情報選定手段により選定された情報を解析し、前記各区間の各路面状態解析結果情報および1又は複数区間の各路面状態解析結果情報の代表値を求める情報解析手段、
    として機能させ、
    前記路面状態解析用情報は、路面のひび割れ率またはポットホール数の代表値を求めるための路面画像、わだち掘れ及び加速度を含み、前記情報選定手段は、前記路面画像の場合には、影が映り込んでおらずまたは路面が濡れていない画像を選定し、前記わだち掘れの場合には、わだち掘れの最大値が予め定めた確率分布の予め定めた範囲内のわだち掘れを選定し、加速度の場合には、前記取得手段を搭載した車両の加減速時以外に加速度計で取得された値を選定することを特徴とする路面状態管理プログラム。
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