JP6699449B2 - 光書き込み装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
OLEDアレイを搭載した発光回路基板(以下、「光源基板」という。)は、その製造プロセスにおいて高温にさらされるため、光源基板を構成するベース基板には線膨張係数の非常に小さなガラス材料を適用する必要がある。
更に、線膨張係数の非常に小さなガラス材料は高価であり、光源基板の材料コスト上昇を抑えるためにベース基板を薄くすると、光源基板の剛性をあまり高くすることができなくなる。
板バネ703は、光源基板701の他方の主面における各座面704の直上にSR703aを押し当てることによって、光源基板701を板金ホルダー702側に向かって押圧する。これによって、光源基板701が板金ホルダー702に保持される。
しかしながら、光源基板701の短尺方向の幅を狭くすると、光源基板701の両端部を押圧する板バネ703から、光源基板701上に実装されたOLEDまでの距離が近くなる。また、OLEDの出射ビームはビーム角θが非常に広い。このため、図8に示されるように、OLEDの出射ビーム801が板バネ703に当たって乱反射し、ロッドレンズアレイ802に入射すると、ロッドレンズアレイ802によるビームの結像状態が乱れてしまう。
このような問題に対して、図9に示されるように、配光範囲803外に配設した板バネ703を用いて光源基板701の長尺方向両端部を押圧すれば、光源基板701を短手方向に拡幅する必要がないので材料コストの上昇を回避でき、かつ乱反射に起因する結像状態の乱れを防止することができる。
光学素子の振動を抑制する構成として、例えば、長尺ミラーの一方の長尺側面の複数個所に受け部を当接させることによって、長尺ミラーの固有振動数を制御する従来技術がある(特許文献1を参照)。この従来技術を光源基板701に適用することを検討すると、従来技術に係る長尺ミラーは板厚によるある程度の剛性が確保されているのに対して、光源基板701はベース基板が非常に薄いガラス基板である点で異なっている。
また、別の従来技術では、長尺ミラーの長手方向両端部と、当該両端部よりも長手方向内側であって、かつ画像書込利用範囲の外側と、に板バネを用いて支持部材を押し付けることによって、長尺ミラーの振動を低減する(特許文献2を参照)。この従来技術を光源基板701に適用するためには、光源基板701の長手方向両端部に支持部材を押し付けるに足る長さが必要になる。このため、光書き込み装置が大型化してしまう。また、長手方向においてOLEDが実装されている領域内には支持される箇所がないため、剛性の低い光源基板701では振動を十分に抑制することが難しい。
この場合において、前記突起部及び前記補材が前記反対側の主面と接触する接触位置は、前記光源基板の長手方向において等間隔になっているのが望ましい。
また、前記2つの接触位置及び前記3つの接触位置は、何れも少なくとも1つの接触位置が、前記ホルダーの突起部と前記反対側の主面との接触位置であり、前記押圧部材による押圧位置は、平面視において、前記2つの接触位置又は前記3つの接触位置のうち、前記ホルダーの突起部の接触位置に最も近くてもよい。
また、前記2つの接触位置及び前記3つの接触位置は、何れも少なくとも1つの接触位置が、前記光源基板の長手方向において前記発光素子の実装範囲内にあってもよい。
また、前記押圧部材は、2つの押圧位置において前記光出射側の主面を押圧し、前記2つの押圧位置は、互いに異なる前記三角領域の内部にあって、前記光源基板の長手方向における前記発光素子の実装範囲の中心位置であって、かつ前記光源基板の短手方向における前記発光素子の実装範囲の中心位置について、前記三角領域どうしが点対象になっていてもよい。
[1]第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態について説明する。
(1−1)画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
例えば、作像部101Yは、帯電装置111を用いて感光体ドラム110の外周面を一様に帯電させる。光書き込み装置100は、感光体ドラム110の外周面に光書込みを行って静電潜像を形成する。現像装置112は、Y色のトナーを供給し、静電潜像を現像(顕像化)して、Y色のトナー像を形成する。作像部101M〜101Kも同様にしてはMCK各色のトナー像を形成する。
2次転写ローラー対103は、中間転写ベルト102上のトナー像を記録シートS上に静電転写(2次転写)する。トナー像を転写された記録シートSは、定着装置105でトナー像を熱定着された後、排紙トレイ106上に排出される。
(1−2)光書き込み装置の100構成
次に、光書き込み装置100の構成について説明する。
(1−2−1)光源基板210
光源基板210は、図3(a)に示すように、厚さ約1.8mmに対し長さが360mm程度の平板な部材であり、剛性が非常に低い。また、図3(b)に示すように、光源基板210は、一方の主面にOLED層301が蒸着されたガラスプレート300と、OLED層301を封止し、密閉するためのカバー部材302から構成されている。OLED層301の出射光は、ガラスプレート300を経由して、ロッドレンズアレイ230に入射する。
(1−2−2)ホルダー200
ホルダー200は板金で構成された平板な部材であって、一方の主面に3つのSR201a、201b及び201cが設けられており、SR201a、201b及び201cは光源基板210の支持側主面310に当接する。
また、平面視において、光源基板210のOLEDが実装されている領域を「OLED実装領域」というものとすると、補材202a、202bが長手方向におけるOLED実装領域内で支持側主面310に当接するように、貫通孔204a、204bが設けられている。
(1−2−2)板バネ220
板バネ220は、図2(a)に示すように、先端部にSR221a、221bが設けられている。SR221a、221bは、光源基板210の光出射側主面311の長手方向両端部であって、OLEDが実装されている領域(以下、「OLED実装領域」という。)よりも外側を押圧する。これによって、光源基板210がホルダー200と板バネ220とに保持される。
(1−2−2−1)板バネ220の押圧位置
図2(b)に示されるように、平面視において、板バネ220のSR221aは、ホルダー200のSR201aと光源基板210との当接位置と、補材204aと光源基板210との当接位置とを結ぶ線分上を押圧している。なお、当該2つの当接位置の一方はSR201aと光源基板210との当接位置になっているが、これに代えて2つとも補材と光源基板210との当接位置になるように、ホルダー200を構成してもよい。
板バネ220のSR221bは、ホルダー200のSR201b、201c及び補材204bそれぞれと光源基板210との3つの当接位置を結ぶ三角領域の内側を押圧している。なお、当該3つの当接位置が1直線上に並ばないように、SR201b、201c及び補材204bが配設されている。また、当該3つの当接位置のうち補材と光源基板210との当接位置は1つだけであるが、補材と光源基板210との当接位置の数を2つ以上にしてもよい。
(1−2−2−2)ホルダー200の構成
3つの当接位置すべてがSRと光源基板210との当接位置である場合には、ホルダー200の長尺方向における一方の端部近傍に形成されたSRのみによって実際の基準面が規定される。基準面を規定するSR間の距離が小さいと、SRの高さの誤差に起因して、実際の基準面が変動し易くなり、実際の基準面と設計上の基準面との誤差を小さくすることが難しい。
また、ホルダー200に4つ以上のSRを形成する場合には、すべてのSRを同時に基準面に当接させる必要上、高い精度でSRを形成しなければならない。このため、ホルダー200に形成するSRの個数は3つ以下であるのが製造コストの点で有効である。
このような構成にすれば、板バネ220のSR221a、221bと光源基板210との当接位置が設計位置からずれたとしても、光源基板210のたわみが発生し難くなる。
また、補材204a、204bは何れも光源基板210の支持側主面310に当接している。板バネ220のSR221a、221bそれぞれの押圧力の分力によって、補材204a、204bに光源基板210が押圧されている。このため、光源基板210のOLED実装領域における振動を効果的に抑制することができるので、OLEDとロッドレンズアレイ230との位置関係を高い精度で設計位置に保持することができる。従って、良好な結像状態を得ることができるので、高い画質を達成することができる。
[2]第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るホルダー200は、板金で構成された平板な部材であって、一方の主面に3つのSR501a、501b及び501cが設けられている。SR501a、501b及び501cは光源基板210の支持側主面310に当接する。
板バネ220a、220bは何れも配光範囲240の外側になるように配設されている。このため、SR221a、221bはOLED実装領域の外側で光源基板210の光出射側主面311を押圧する。
図5において、位置560は、平面視において、OLED実装領域の長手方向並びに短手方向における中心位置になっている。光源基板210の支持側主面310における6つの当接位置は、三角領域550a、550bが中心位置560について点対象になるように配置されている。このため、短手方向についても光源基板210の振動を効率的に抑制することができる。
[3]第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、図6に示すように、ホルダー200にはSRが設けられていない。また、ホルダー200には、平面視において矩形状の貫通孔602a、602bが、OLED実装領域とOLED実装領域の長手方向外側とにまたがるようにして、長手方向両端部近傍に設けられている。貫通孔602a、602b内はそれぞれ補材600a、600bが接着剤610a、610bによって接着固定されている。
[4]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態においては、補材をホルダーに固定する際に2液混合接着剤若しくは嫌気硬化接着剤を用いる場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、UV接着剤をホルダー上に盛ることでポッティング接着を行って補材を固定しても良い。また、補材をホルダーに固定する方法は接着に限らず、補材をホルダーに溶接したり、ネジで固定する等してもよい。
(2)上記実施の形態においては、画像形成装置がタンデム型のカラープリンター装置である場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム型以外のカラープリンター装置やモノクロプリンター装置に本発明を適用してもよい。また、スキャナーを備えた複写装置や、更に通信機能を備えたファクシミリ装置といった単機能機、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
100……………光書き込み装置
200……………ホルダー
201、221…球状突起(SR)
202……………補材
210……………光源基板
220……………板バネ
240……………配光範囲
Claims (8)
- 光出射方向を同じくする複数の発光素子が当該光出射方向に直交する方向にライン状に配列されており、前記発光素子の配列方向に長尺の光源基板と、
前記光源基板の2つの主面のうち前記発光素子の光出射側とは反対側の主面である第1の主面に接触する突起部を少なくとも1つ有するホルダーと、
前記第1の主面に前記突起部を接触させた状態で、当該第1の主面に接触するように、前記ホルダーに固定されている複数の補材と、
前記光源基板の2つの主面のうち前記発光素子の光出射側の主面である第2の主面を押圧する押圧部材と、を備え、
前記押圧部材は、
前記光源基板の長手方向における前記発光素子の実装範囲よりも両外側のそれぞれにおいて、
前記突起部及び前記補材が前記第1の主面に接触する接触位置のうち、
前記補材と前記第1の主面との接触位置を少なくとも1つ含む2つの接触位置を結ぶ線分上において、又は、
前記補材と前記第1の主面との接触位置を少なくとも1つ含み、1直線上にない3つの接触位置を結ぶ三角領域の内部において、前記第2の主面を押圧する
ことを特徴とする光書込装置。 - 前記突起部及び前記補材が前記反対側の主面と接触する接触位置は、前記光源基板の長手方向において略等間隔になっている
ことを特徴とする請求項1に記載の光書込装置。 - 前記2つの接触位置及び前記3つの接触位置は、何れも少なくとも1つの接触位置が、前記ホルダーの突起部と前記反対側の主面との接触位置であり、
前記押圧部材による押圧位置は、平面視において、前記2つの接触位置又は前記3つの接触位置のうち、前記ホルダーの突起部の接触位置に最も近い
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光書込装置。 - 光出射方向を同じくする複数の発光素子が当該光出射方向に直交する方向にライン状に配列されており、前記発光素子の配列方向に長尺の光源基板と、
前記光源基板の2つの主面のうち前記発光素子の光出射側とは反対側の主面である第1の主面に対向して配設されるホルダーと、
前記第1の主面に接触するように、前記ホルダーに固定されている複数の補材と、
前記光源基板の2つの主面のうち前記発光素子の光出射側の主面である第2の主面を押圧する押圧部材と、を備え、
前記押圧部材は、
前記光源基板の長手方向における前記発光素子の実装範囲よりも両外側のそれぞれにおいて、
前記補材が前記第1の主面に接触する接触位置のうち、
2つの接触位置を結ぶ線分上において、又は、
1直線上にない3つの接触位置を結ぶ三角領域の内部において、前記第2の主面を押圧する
ことを特徴とする光書込装置。 - 前記補材が前記反対側の主面と接触する接触位置は、前記光源基板の長手方向において略等間隔になっている
ことを特徴とする請求項4に記載の光書込装置。 - 前記2つの接触位置及び前記3つの接触位置は、何れも少なくとも1つの接触位置が、前記光源基板の長手方向において前記発光素子の実装範囲内にある
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の光書込装置。 - 前記押圧部材は、2つの押圧位置において前記光出射側の主面を押圧し、
前記2つの押圧位置は、互いに異なる前記三角領域の内部にあって、
前記光源基板の長手方向における前記発光素子の実装範囲の中心位置であって、かつ前記光源基板の短手方向における前記発光素子の実装範囲の中心位置について、前記三角領域どうしが点対象になっている
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の光書込装置。 - 請求項1から7の何れかに記載の光書き込み装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
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