JP2011255640A - 光源装置、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

光源装置、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 低コスト化および省スペース性に優れるとともに、安定した走査を行うことのできる光源装置、光走査装置および画像形成装置を得る。
【解決手段】 発光素子102と、発光素子102を搭載する搭載領域101aおよび搭載領域の周囲に形成された支持領域101bを備えるフレーム101と、フレームと一体成型された樹脂部103と、を備えるFP型LDA100と、FP型LDAが載置される基台201と、FP型LDA100を基台に固定する固定部材301と、を有してなる光源装置。基台301は、搭載領域101aの裏面に当接する第1当接部201aと、支持領域101bに当接しFP型LDA100を光軸方向に位置決めする位置決め部201cと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源装置、この光源装置を備える光走査装置、およびこの光走査装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置に関するものである。
デジタル複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置においては、像担持体に像(静電潜像)を書き込む像書込装置として光走査装置が用いられている。この光走査装置には、半導体レーザ等の光源、光源から発せられた光を偏向する偏向手段、及び、偏向手段により偏向された光を被走査面上に集光させる走査光学系が設けられている。被走査面は、光導電性を有する感光体等の表面である。
このような画像形成装置には、フルカラーの画像形成に対応したものがある。その一例として、特許文献1に示すように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した4つの感光体が記録紙の搬送方向に配列された画像形成装置がある。この画像形成装置では、各感光体に対応した複数の光源から出射された光束が、ポリゴンミラー等の偏向手段により偏向され、各感光体に対応する走査光学系により各感光体が露光される。このような、光走査装置と感光体の組み合わせを2組以上用いて多色画像を得る画像形成装置は、タンデム式画像形成装置と呼ばれている。
タンデム式画像形成装置においては、1つの偏向手段により複数の感光体の走査を行う構成とすることで、偏向手段を多数設ける構成と比べて、装置をより小型化することができる。
しかし、このようなタンデム式画像形成装置では、複数の光源からの光束は偏向手段に対して副走査方向に略平行に並んだ状態で入射するため、偏向手段を副走査方向にある程度大きく作製する必要がある。また、偏向手段は、画像形成装置の他の構成と比較して、製造コストが高い。このように、タンデム式画像形成装置の偏向手段の小型化には制限があるため、偏向手段の小型化によりタンデム式画像形成装置の小型化や製造コストの低減を図るには限界がある。そこで、偏向手段以外の構成の小型化と低コスト化が求められている。
偏向手段以外の構成として、例えば光源装置を小型化することが考えられる。光源装置の例として、複数の発光部が単一のフレーム上に搭載されたフレームパッケージ型レーザダイオードアレイ(以下、「FP型LDA」ともいう。)を基台に載置したものが用いられている。従来のFP型LDAを用いた光源装置は、特許文献2に示すように、光源装置を固定するために一般的に用いられているねじを用いてフレームを基台に固定しているため、フレームや基台にねじ穴を形成するスペースを設ける必要があり、光源装置の小型化の妨げになっている。
また、ねじを用いる固定では、ねじ、ねじ穴、座金等の構成を設ける必要があるため、部品点数が増加し、製造コストの増加を招いてしまう。さらに、ねじを用いた固定の場合、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれが生じ、走査線曲がりや波面収差の劣化が生じやすくなる恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、低コスト化および省スペース性に優れるとともに、安定した光走査を行うことのできる光源装置、光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる光源装置は、光束を出射する発光素子と、発光素子が搭載される搭載領域と搭載領域の周囲に形成される支持領域とを有する金属板からなるフレームと、フレームと一体成型された樹脂部と、を備えるフレームパッケージ型レーザダイオードアレイと、フレームパッケージ型レーザダイオードアレイが載置される基台と、を有してなる光源装置であって、基台は、搭載領域の裏面に当接する第1当接部と、支持領域に当接することでフレームパッケージ型レーザダイオードアレイの光軸方向の位置決めをする位置決め部と、を備え、フレームパッケージ型レーザダイオードアレイは、位置決め部により基台上に位置決めされた状態で、基台に固定されることを特徴とする。
この構成によれば、ねじを用いることなくフレームパッケージ型レーザダイオードアレイを基台に固定することができる。そのため、フレームおよび基台にねじ固定のためのねじ穴等の構成を設ける必要がなく、光源装置を小型化することができる。また、ねじを用いていないため、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれ、走査線曲がり、波面収差の劣化等を効果的に抑え、光束を安定して出射することができる。さらに、効果的な放熱を行うことができるため、発光素子の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレームの熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
また、本発明にかかる光源装置は、フレームパッケージ型レーザダイオードアレイと基台とは接着材により固定されることを特徴とする。
この構成によれば、ねじを用いることなくフレームパッケージ型レーザダイオードアレイを基台に固定することができる。そのため、フレームおよび基台にねじ固定のためのねじ穴等の構成を設ける必要がなく、光源装置を小型化することができる。また、ねじを用いていないため、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれ、走査線曲がり、波面収差の劣化等を効果的に抑え、光束を安定して出射することができる。
また、本発明にかかる光源装置は、フレームパッケージ型レーザダイオードアレイを基台に固定する、弾力性を有する素材から形成された固定部材を備え、固定部材は、2つの側板と、2つの側板をつなぐ底板と、を備え、2つの側板と底板とは、発光素子の光軸方向から見た形状が略コ字状に連結されていて、略コ字状の開口側端部のそれぞれには、爪部が設けられ、これらの爪部が基台に載置された前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイの支持領域のそれぞれを基台に押圧することで、フレームパッケージ型レーザダイオードアレイが基台に固定されることを特徴とする。
この構成によれば、ねじを用いることなくフレームパッケージ型レーザダイオードアレイを基台に固定することができる。そのため、フレームおよび基台にねじ固定のためのねじ穴等の構成を設ける必要がなく、光源装置を小型化することができる。また、ねじを用いていないため、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれ、走査線曲がり、波面収差の劣化等を効果的に抑え、光束を安定して出射することができる。
また、本発明にかかる光源装置は、基台が金属製であることを特徴とする。
この構成によれば、効果的な放熱を行うことができるため、発光素子の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレームの熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
また、本発明にかかる光源装置は、固定部材が金属製であることを特徴とする。
この構成によれば、効果的な放熱を行うことができるため、発光素子の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレームの熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
また、本発明にかかる光源装置は、基台のフレームパッケージ型レーザダイオードアレイの載置面に支持領域の裏面に当接する第2当接部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、発光素子から発せられる熱が、発光素子の周辺に留まることなく発散される。そのため、効果的な放熱を行うことができ、発光素子の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレームの熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
また、本発明にかかる光源装置は、第1当接部が第2当接部よりも高く立ち上がっていることを特徴とする。
この構成によれば、第1当接部が確実に搭載領域の裏面に接する。そのため、発光素子が発する熱を基台に伝えやすくなり、放熱効果を高めることができる。
本発明にかかる光走査装置は、光束を発する光源装置と、光源装置から発せられた光束を偏向する偏向手段と、偏向手段により偏向された光束を被走査面に導く走査光学系と、を備えた光走査装置であって、光源装置は、上述した光源装置であることを特徴とする。
この構成によれば、光源装置の組立誤差、発光素子の発熱に伴う発光素子の電気特性の変化、及び周辺部材の熱膨張等による光束の副走査方向の角度変化を低減し、走査線曲がりと波面収差の劣化を低減し、良好で安定した光走査を行うことができる。
本発明にかかる画像形成装置は、電子写真プロセスを実行することによって画像を得る画像形成装置であって、電子写真プロセスの露光プロセスを実行する装置は、上述したの光走査装置であることを特徴とする。
この構成によれば、光源装置の取付誤差や発熱等に起因する光束の副走査方向の角度変化を低減し、走査線曲がりと波面収差の劣化を低減し、良好で安定した画像を形成することができる。
また、本発明にかかる画像形成装置は、複数の感光体を備えたタンデム方式のカラー画像形成装置であることを特徴とする。
この構成によれば、光源装置の取付誤差や発熱等に起因する光束の副走査方向の角度変化を低減し、走査線曲がりと波面収差の劣化を低減し、良好で安定したフルカラー画像を形成することができる。
本発明によれば、低コスト化および省スペース性に優れるとともに、安定した光走査を行うことができる。
本発明に係る光源装置の実施の形態を示す上方斜視図である。 上記光源装置の平面図である。 上記光源装置において用いられるFP型LDAを示す上方斜視図である。 上記FP型LDAの下方斜視図である。 上記光源装置において用いられる基台を示す上方斜視図である。 本発明に係る光源装置の別の実施の形態を示す上方斜視図である。 図6の光源装置の平面図である。 上記基台の別の例を示す正面図である。 本発明に係る光走査装置の実施の形態を示す光学配置図である。 本発明に係る画像形成装置の実施の形態を示す中央断面図である。
以下、本発明に係る光源装置、光走査装置および画像形成装置の実施例について、図面を参照しながら説明する。
<光源装置>
まずは、本発明に係る光源装置の実施の形態について説明する。
[第1の実施例]
本発明に係る光源装置の第1の実施例について、図1から図5を用いて説明する。図1は、本発明に係る光源装置の実施の形態を示す上方斜視図であり、図2は、光源装置の平面図である。本実施例に係る光源装置は、図1及び図2に示すように、FP型LDA100と、FP型LDA100が載置されて固定される基台200と、基台200にFP型LDA100を固定するための固定部材301とを有してなる。
図3は、FP型LDA100の例を示す上方斜視図であり、図4は、FP型LDA100の例を示す下方斜視図である。FP型LDA100は、図3及び図4に示すように、発光素子102と、発光素子102が搭載されるサブマウント105と、サブマウント105が載置されるフレーム101と、フレーム101と一体成型された樹脂部材103を有してなる。発光素子102は、複数の発光点を有する半導体レーザダイオードチップであり、図示せぬワイヤーを用いてサブマウント105と電気的に接続されつつ、サブマウント105に固定される。サブマウント105は、熱伝導性および導電性に優れた金属よりなる板状の部材であり、搭載された発光素子102と電気的に接続されるとともに、サブマウント105が載置されるフレーム101とも電気的に接続される。
フレーム101は、熱伝導性及び導電性に優れた銅、鉄、およびそれらの合金等が加工された平面視略矩形の金属製の板材である。フレーム101は、搭載領域101aと、支持領域101bと、リード101cとを有してなる。搭載領域101aは、サブマウント105が搭載される領域であり、また、FP型LDA100の放熱に供する領域である。支持領域101bは、FP型LDA100の位置決め(発光素子102から出射される光束の光軸方向102aの位置決め)と、FP型LDA100の放熱に供する領域である。リード101cは、他の部材と接続して電気通路となる。支持領域101bは、フレーム101の2箇所に設けられている。2つの支持領域101bのそれぞれは、光軸方向102aと直交する方向に搭載領域101aを挟んで配置される。ここで、フレーム101に形成される搭載領域101aと支持領域101bとは、後述する樹脂部材103により区分される。
なお、以下の説明において、フレーム101のうち搭載領域101aが形成されている側を前側、リード101cが形成されている側を後側という。また、フレーム101は、サブマウント105が搭載される面を表面、その反対側の面であって後述する基台201と対向する面を裏面という。なお、以下の説明において、他の部材についても、搭載領域101aに近い側を前側、リード101cに近い側を後側といい、フレーム101の表面と同方向を表側、裏面と同方向を裏側という。
樹脂部材103は、フレーム101の表面と裏面を挟むように、例えばインサート成型して形成される。樹脂部材103は、その表側において光束の出射用の窓103aを備えていて、発光素子102から出射される光束の出射方向(光軸方向102a)が開放された、平面視が略U字状の枠となっている。また、樹脂部材103の裏側は、搭載領域101aの裏面104aの後端部を覆う、所定の厚みを有する平坦部103bとなっている。
上述したFP型LDA100は、基台201に載置されて位置決めされた後に、固定部材301により基台201に固定される。図5は、基台201の例を示す上方斜視図である。基台201は、図5に示すように、第1当接部201aと、2つの第2当接部と201bと、2つの位置決め部201cとが形成された金属製の部材である。基台201の材料としては、フレーム101同様、熱伝導性に優れた銅、鉄、およびそれらの合金等が好ましい。2つの第2当接部201bのそれぞれは、発光素子102の光軸方向102aと直交する方向に第1当接部201aを挟んで配置されている。同様に、2つの位置決め部201cのそれぞれも、発光素子102の光軸方向102aと直交する方向に第1当接部201aを挟んで配置されている。
第1当接部201aは、フレーム101の搭載領域101aの裏面104aと面接触してこれを支持するように、基台201の上面201dから突出していて、先端部分に当接面が形成されている。樹脂部材103の平坦部103bと当接することなく裏面104aとの面接触を確立するためには、樹脂部材103の平坦部103bに覆われている部分を避ける必要がある。そのため、第1当接部201aは、裏面104aと対向する位置において、平坦部103bの厚さよりも高く突出して形成されている。
第1当接部201aがフレーム101の搭載領域101aの裏面104aと当接している状態では、発光時に発光素子102から発せられる熱が、サブマウント105、搭載領域101a、裏面104aを経て第1当接部201aに伝わり、その熱が基台201全体に伝わる。これにより、発光素子102から発せられる熱が、発光素子102の周辺に留まることなく発散される。そのため、効果的な放熱を行うことができ、発光素子102の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレーム101の熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
第2当接部201bは、フレーム101の支持領域101bの裏面104bと面接触してこれを支持するように、基台201の上面201dの2か所から突出していて、先端部分に当接面が形成されている。樹脂部材103の平坦部103bと当接することなく裏面104bとの面接触を確立するためには、樹脂部材103の平坦部103bに覆われている部分を避ける必要がある。そのため、第1当接部201aは、裏面104bと対向する位置において、平坦部103bの厚さよりも高く突出して形成されている。第1当接部201aと第2当接部201は平坦部103bを基準として同じ高さとなっている。第2当接部201bがフレーム101の支持領域101bの裏面104bと当接している状態では、発光時に発光素子102から発せられる熱が、サブマウント105、搭載領域101a、支持領域101b、裏面104bを経て第2当接部201bに伝わり、その熱が基台201全体に伝わる。これにより、発光素子102から発せられる熱が、発光素子102の周辺に留まることなく発散される。そのため、効果的な放熱を行うことができ、発光素子102の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレーム101の熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
また、FP型LDA100が基台201に載置されると、樹脂部材103の裏面にある平坦部103bが、2つの第2当接部201bに挟まれた状態となる。これにより、光軸102aと直交する方向に対して、FP型LDA100を位置決めすることができる。
位置決め部201cは、基台201の前側に2つ形成されていて、第1当接部201aおよび第2当接部201bにより支持されているFP型LDA100を光軸方向に対して位置決めするための部材である。位置決め部201cは、基台の上面201dを基準として、第1当接部201aおよび第2当接部201bよりも高く突出している。これにより、フレーム101の支持領域101bの前端面と接触することが可能となり、基台201上でのFP型LDA100の光軸方向の位置が位置決めされる。
なお、本発明においては、位置決め部201cはフレーム101に当接しFP型LDA100を光軸方向に位置決めすることができれば良く、種々の形状を採用することができる。例えば、位置決め部201cは、平面視が四角形となる柱状の他、三角形や円形であっても良い。また、位置決め部201cの基台201の上面201d上での配置位置としては、基台201の前側に限らず、後側であっても良い。さらに、位置決め部201の突出する方向としては、フレーム101の前端または後端に当接できればよく、基台201の上面201dに対して垂直方向の他、斜め方向でも良い。
基台201上に載置され位置決めされたFP型LDA100は、固定部材301により基台201上に固定される。本実施例では、固定部材として接着剤を用いている。接着剤301が、フレーム101の支持領域101bと、第2当接部201bとの境界部分に塗布されることで、フレーム101が基台201の第2当接部201b上面に固定される。
これにより、ねじを用いることなくFP型LDA100を基台201に固定することができる。そのため、フレーム101及び基台201にねじ固定のためのねじ穴等の構成を設ける必要がなく、光源装置を小型化することができる。また、ねじを用いていないため、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれ、走査線曲がり、波面収差の劣化等を効果的に抑え、光束を安定して出射することができる。さらに、効果的な放熱を行うことができるため、発光素子102の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレーム101の熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
[第2の実施例]
次に、本発明に係る光源装置の別の実施の形態について、先に説明した実施の形態と異なる部分を中心に説明する。本実施例に係る光源装置は、固定部材が第1の実施例に係る光源装置と異なっている。図6は、本実施の形態における光源装置の例を示す上方斜視図であり、図7は、光源装置の平面図である。
本実施例に係る光源装置において用いられる固定部材401は、2つの側板401cと、これらをつなぐ底板401aとを備える。2つの側板401cは、底板401aの対向する2辺から同じ方向に略垂直に立ち上がっている。すなわち、2つの側板401cと底板401aとは、発光素子102の光軸方向から見た形状が略U字状に連結されている。固定部材401の略U字状の開口側端部のそれぞれには、2つの爪部401bが設けられている。固定部材401の材料としては、弾性力を有するとともに熱伝導性に優れた銅、鉄、およびそれらの合金等が好ましい。
底板401aは、基台201を載置できるようになっていて、例えば、基台201の底面よりもわずかに広い面積を有する。
爪部401bは、略L字状の形状をしている部材であり、2つの側板401cの上端、すなわち略U字状の開口方向端部にそれぞれ設けられている。爪部401bは、2つの側板401cの上端からそれぞれ垂直に立ち上がるとともに、途中からそれぞれ互いに近づくように、水平方向に向け折れ曲がっている。また、爪部401bの先端部には、下方、すなわち底板401a方向に突出した婉曲部401dが形成されている。婉曲部401dは、FP型LDA100の載置された基台201が固定部材401の略U字状の空間内に挿入された状態で、FP型LDA100の支持領域101bの上面を基台201側に押圧可能となるように、固定部材401に設けられている
上述した構成を有する固定部材401を用いてFP型LDA100を基台201に固定する場合、まず、FP型LDA100を基台201に載置する。その際、FP型LDA100は基台201に対して、上述した第1の実施例と同様に位置決めされて載置される。
次に、両側板401cが支持領域101bに対向する位置に位置し、略U字状の開口部を上方に向けるように、固定部材401を、FP型LDA100が載置された基台201に取り付ける。その際、2つの爪部401bの湾曲部401dは、支持領域101bの上面に当接し、爪部401bは上方に付勢される。付勢された爪部401bは、その弾性力により、元の姿勢に戻ろうとするため、支持領域101bを基台201の第2当接部201bに押圧する方向に向けた力が発生する。これにより、FP型LDA100が基台201に押圧されて固定される。
本実施例に係る光源装置によれば、ねじを用いることなくFP型LDA100を基台201に固定することができる。そのため、フレーム101及び基台201にねじ固定のためのねじ穴等の構成を設ける必要がなく、光源装置を小型化することができる。また、ねじを用いていないため、ねじの締結力のばらつきに起因する光束の出射角度のずれ、走査線曲がり、波面収差の劣化等を効果的に抑え、光束を安定して出射することができる。さらに、効果的な放熱を行うことができるため、発光素子102の電気特性への影響を抑え、波長の変動を防止し、フレーム101の熱変形を効果的に抑え、光束の出射を安定して行うことができる。
[第3の実施例]
次に、本発明に係る光源装置の別の実施の形態について、先に説明した実施の形態と異なる部分を中心に説明する。本実施例に係る光源装置は、基台の形状が上述した各実施例に係る光源装置と異なっている。図8は、本実施の形態における光源装置を構成する基台の例を示す正面図である。
本実施例に係る光源装置に用いられる基台201は、第1当接部201aが第2当接部201bよりも高く突出している。これにより、第1当接部201aが確実に搭載領域101aの裏面104aに接する。そのため、発光素子102が発する熱を基台201に伝えやすくなり、放熱効果を高めることができる。
なお、この場合、第2当接部201bと支持領域101bの裏面104bとの間には間隙が生じる。しかし、第1の実施例において用いられた接着剤301を、間隙を埋めるように充填すれば、第1の実施例と同様に安定した固定を行うことができる。また、第2の実施例において用いられた固定部材401を用いる場合は、その弾性力に起因する押圧力によりフレーム101が湾曲することで、第2当接部201bと支持領域101bの裏面104bとが当接するため、第2の実施例と同様に安定した固定を行うことができる。
<光走査装置>
次に、本発明に係る光走査装置の実施の形態について説明する。図9は、本発明に係る光走査装置の実施の形態を示す光学配置図である。光走査装置500は、光源100と、図中、光源110から左斜め下60度の方向に順次配列された、カップリングレンズ501、アパーチャ部材502、線像形成レンズ503、偏向手段としてのポリゴンミラー5、第1走査レンズL1、第2走査レンズL2、及び、防塵ガラス18を備えた装置である。この光走査装置500から発せられる光ビームが感光ドラム表面(以下、「被走査面」ともいう。)7に集光されることで、光走査が行われる。
なお、図9においては、ポリゴンミラー5の回転によって走査される主走査方向をY軸方向とし、それと直交する副走査方向をZ軸方向とする。また、Y軸及びZ軸と直交し、かつ、ポリゴンミラー5側から被走査面7側へと向かう方向をX軸方向とする。
光源100は、先に説明した本発明に係る光源装置である。カップリングレンズ501は、ガラス製のレンズであり、光源100からの光ビームを射出側の焦点位置における光ビームの幅で略平行光束となるようにカップリングする。
アパーチャ部材502は、矩形状又は楕円形状の開口を有し、この開口中心がカップリングレンズ501の焦点位置近傍に位置するように配置されている。
線像形成レンズ503は、ガラス製のシリンドリカルレンズであり、アパーチャ部材502を通過した光ビームを副走査方向にのみ収束させ、ポリゴンミラー5の反射面近傍で主走査方向に長い線像を結像させる。
ポリゴンミラー5は、偏向手段として機能する部材であり、Z軸と垂直な平面における断面形状が正六角形となっている。このポリゴンミラー5の6つの側面には偏向面が形成され、不図示の回転機構により、Z軸に平行な軸回りに一定の角速度で回転している。これにより、ポリゴンミラー5に入射した光ビームはY軸方向に偏向され、第1走査レンズL1及び第2走査レンズL2により被走査面7に形成されるビームスポットの像面湾曲、波面収差、倍率誤差といった各種光学性能が補正される。
第1走査レンズL1及び第2走査レンズL2は、樹脂製のレンズである。本実施例に係る光走査装置500は、第1走査レンズL1及び第2走査レンズL2の2枚の走査レンズを用いる構成であるため、1枚構成の走査レンズを用いた光走査装置と比較し、像面湾曲や波面収差の各種収差を効果的に補正することができるとともに、被走査面上におけるビームスポットを容易に小径化することができる。第1走査レンズL1及び第2走査レンズL2と、被走査面7との間には、防塵ガラス18が設けられている。
防塵ガラス18は、光走査装置100を塵から保護する機能を有するガラス製の部材である。上述した構成を備えた光走査装置500から発せられる光ビームにより、予め一様に帯電された被走査面7の表面が光走査されることで、被走査面7の表面に静電潜像が形成される。
本発明に係る光源装置を備えた光走査装置によれば、光源装置の組立誤差、発光素子の発熱に伴う発光素子の電気特性の変化、及び周辺部材の熱膨張等による光束の副走査方向の角度変化を低減し、走査線曲がりと波面収差の劣化を低減し、良好で安定した光走査を行うことができる。
<画像形成装置>
次に、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について説明する。なお、本実施例に係る画像形成装置においては、先に説明した本発明に係る光走査装置が用いられている。
図10は、本発明に係る画像形成装置の実施例を示す中央断面図であり、カラー画像の光束出力に有利なタンデム式のレーザプリンタである。画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応する走査光学系を備えた光走査装置6X(X:Y、M、C、K、以下同じ。)、各走査光学系に対応する感光体7X、搬送ベルト17、現像装置10X、転写紙Sを備えた給紙カセット13、排紙トレイ26を備えてなる。
搬送ベルト17の上方には、光走査装置6Xによって露光され静電潜像が形成される像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体7Xが、搬送ベルト17の移動方向の上流側からイエロー用(7Y)、マゼンタ用(7M)、シアン用(7C)、ブラック用(7K)の順に配設されている。各感光体の径は、全て同一である。
感光体7Xの周囲には、帯電手段8X、現像装置10X、クリーニング装置12Xなどの電子写真法(電子写真プロセス)にしたがうプロセス部材が順に配設されている。なお、帯電手段としては、コロナチャージャを用いることもできる。
このように、画像形成装置は、感光体7Y、7M、7C、7Kを色毎に設定された被走査面とし、それぞれに対して走査光学系が1対1の対応関係で設けられている。ただし、偏向手段5は各色で共有する。
光走査装置6Xは、感光体7Xに光書込みを行う光書込装置であって、電子写真プロセスの露光プロセスを実行し、帯電手段8Xで均一に帯電された感光体7Xの表面を走査して静電潜像を形成する。形成された静電潜像は、いわゆるネガ潜像であって、画像部が露光されている。この静電潜像は、現像手段10Xにより反転現像され、感光体7X上にトナー画像が形成される。
給紙カセット13に収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ14により給紙される。給紙された転写紙Sは、搬送系により感光体7X上のトナー画像が転写位置へ移動するタイミングに合わせて転写部に送り込まれる。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてトナー像と重ね合わせられ、転写ローラの作用により、トナー画像を静電転写される。
トナー画像を転写された転写紙Sは、定着装置24へ送られ、定着装置24で定着された後、排紙ローラ25により排紙トレイ26に排紙される。トナー画像が転写された後の感光体7Xの表面は、クリーニング装置12Xによりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
このように構成されたタンデム式画像形成装置において、例えば複数色モード(フルカラーモード)選択時であれば、各感光体に対して、対応する色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、各々の対応する色トナーで現像されてトナー像となり、搬送される転写紙上に順次転写されることにより重ね合わされる。そして、定着装置24によりカラー画像として定着され、転写紙Sは排紙トレイに排紙される。
また、単色モード選択時であれば、ある色(Y、M、C、Kのいずれか)が選択されるとともに、それ以外の色の感光体およびプロセス部材は非動作状態となる。ここで、選択された色に対応する感光体に対してのみ、露光ユニットの露光により静電潜像が形成され、選択された色のトナーで現像されてトナー像となり、搬送ベルト17上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に転写される。そして、定着装置24により単色画像として定着され、転写紙は排紙トレイに排紙される。
本発明に係る光走査装置を備えた本実施例に係る画像形成装置によれば、光源装置の取付誤差や発熱等に起因する光束の副走査方向の角度変化を低減し、走査線曲がりと波面収差の劣化を低減し、良好で安定した画像を形成することができる。
5 偏向手段(ポリゴンミラー)
7 被走査面
18 防塵レンズ
100 フレームパッケージ型LDアレイ
101 フレーム
101a 搭載領域
101b 支持領域
101c リード
104a 搭載領域の裏面
104b 支持領域の裏面
102 発光素子
201 基台
201a 第1当接部
201b 第2当接部
201c 位置決め部
201d 上面
301 固定部材(接着剤)
401 固定部材
401a 底板
401b 爪部
401c 側板
500 光走査装置
501 カップリングレンズ
502 アパーチャ部材
503 線像形成レンズ
特開平9−054263号公報 特開2009−038051号公報

Claims (10)

  1. 光束を出射する発光素子と、前記発光素子が搭載される搭載領域と前記搭載領域の周囲に形成される支持領域とを有する金属板からなるフレームと、前記フレームと一体成型された樹脂部と、を備えるフレームパッケージ型レーザダイオードアレイと、
    前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイが載置される基台と、
    を有してなる光源装置であって、
    前記基台は、前記搭載領域の裏面に当接する第1当接部と、前記支持領域に当接することでフレームパッケージ型レーザダイオードアレイの光軸方向の位置決めをする位置決め部と、を備え、
    前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイは、前記位置決め部により前記基台上に位置決めされた状態で、前記基台に固定されることを特徴とする光源装置。
  2. 前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイと前記基台とは接着材により固定される請求項1記載の光源装置。
  3. 前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイを前記基台に固定する、弾力性を有する素材から形成された固定部材を備え、
    前記固定部材は、2つの側板と、前記2つの側板をつなぐ底板と、を備え、
    前記2つの側板と前記底板とは、前記発光素子の光軸方向から見た形状が略コ字状に連結されていて、
    前記略コ字状の開口側端部のそれぞれには、爪部が設けられ、
    これらの爪部が前記基台に載置された前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイの前記支持領域のそれぞれを前記基台に押圧することで、前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイが前記基台に固定される請求項1記載の光源装置。
  4. 前記基台は金属製である請求項1乃至3のいずれかに記載の光源装置。
  5. 前記固定部材は金属製である請求項3記載の光源装置。
  6. 前記基台の前記フレームパッケージ型レーザダイオードアレイの載置面に前記支持領域の裏面に当接する第2当接部が設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載の光源装置。
  7. 前記第1当接部が前記第2当接部よりも高く立ち上がっている請求項6記載の光源装置。
  8. 光束を発する光源装置と、
    前記光源装置から発せられた光束を偏向する偏向手段と、
    前記偏向手段により偏向された光束を被走査面に導く走査光学系と、
    を備えた光走査装置であって、
    前記光源装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の光源装置であることを特徴とする光走査装置。
  9. 電子写真プロセスを実行することによって画像を得る画像形成装置であって、
    電子写真プロセスの露光プロセスを実行する装置は、請求項8記載の光走査装置であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 複数の感光体を備えたタンデム方式のカラー画像形成装置である請求項9記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6095833B1 (ja) * 2016-07-28 2017-03-15 株式会社オプトエレクトロニクス レーザ光源ユニットの固定具および固定構造

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