JP6696420B2 - シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 - Google Patents

シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、ジフェニルシロキサン単位を多く含みながらも耐熱性、耐光性に優れるシリコーン樹脂組成物及びそのシリコーン樹脂組成物の硬化物で封止してなる光半導体装置に関する。
接着性や機械的強度に優れるビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂或いは脂環式エポキシ樹脂のようなUV吸収の無いエポキシ樹脂、硬化剤、及び硬化触媒を含む組成物が光半導体素子用封止樹脂組成物として多用されている。しかし、LED素子の輝度及び出力が高くなるに従い、LED素子からの光及び熱等により、これらの樹脂組成物から得られる硬化物は変色及びクラックを起こす問題がある。
UV吸収がなく、且つ可撓性のある硬化物を与える樹脂として、シリコーン樹脂にエポキシ基を導入した樹脂が知られている。例えば、特開2014−31522号公報(特許文献1)には、グリシジル基、脂環式エポキシ基等の環状エーテル含有基を1個以上有するアルコキシシランと、両末端シラノール基及び/又はアルコキシ基を有するポリオルガノシロキサンとの反応生成物が記載されている。しかし、このようなシリコーン樹脂は、エポキシ樹脂に比べてガス透過性が非常に高い。そのため、シリコーン含有量が増えるにつれて、低ガス透過性が必要な用途に用いることは困難になる。
特開2012−92172号公報(特許文献2)には、低ガス透過性を向上させる為に、ポリオルガノシロキサン中にフェニル基を導入することが記載されている。詳細には、エポキシ基を有し、ジフェニルシロキサン単位を所定量有するオルガノポリシロキサンを含有する組成物が、耐熱性及び耐透湿性に優れた封止材となると記載している。上記特許文献2に記載のオルガノポリシロキサンは、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルシランジオール、ジメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン等の有機ケイ素化合物と、2−(3’4’−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランとを反応させて製造される。該オルガノポリシロキサンは、脂環式エポキシ基をT単位シロキサン構造上に有する。このようなオルガノポリシロキサンにおいて、低ガス透過性を得るためにジフェニルシロキサン単位の量を増やすと、耐光性が低下する。
そこで、耐光性を向上させる手段として、ヒンダードアミンの添加が挙げられる。中でも2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有するヒンダードアミン系光安定剤(HALS)があり、例えば、特開平5−132580号公報(特許文献3)には、屋外暴露用途における長期耐光性に優れるヒンダードアミン系光安定剤(HALS)が報告されている。しかしながら、上記のHALSを添加することで、耐光性は向上するが、添加に伴い、耐熱性が低下してしまう。そこで、耐熱性、耐光性に優れるヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を含むシリコーン樹脂組成物の開発が望まれている。
特開2014−31522号公報 特開2012−92172号公報 特開平5−132580号公報
本発明は、上記事情に鑑み、ジフェニルシロキサン単位を多く含みながらも、耐熱性、耐光性に優れるシリコーン樹脂組成物及びそのシリコーン樹脂組成物で封止してなる光半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記式(2)のヒンダードアミン骨格を有する新規オルガノポリシロキサンを用いることにより、ジフェニルシロキサン単位の量が多くても、耐熱性、耐光性に優れる組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置を提供する。
〔1〕
(A−1)下記式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、
Figure 0006696420
〔式(1)中、R11は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R12は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R13は炭素数7〜50の1価脂環式エポキシ基であり、Rは上記R11、R12、R13から選ばれる基であり、0≦a<0.5、0.1≦b≦0.5、0≦c<0.8、0<d≦0.5、0≦e<0.6であり、a+b+c+d+e=1であり、但し、a及びcは同時に0でない。上記括弧内にある各シロキサン単位の結合順序は制限されないが、−O1/2Xの少なくとも2つは末端に結合されており、Xは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、fは−O1/2Xの個数であり、f>0である。〕
(A−2)エポキシ当量が100以上であるケイ素原子を含まないエポキシ基含有有機化合物、
(B)酸無水物系硬化剤 (A)成分中のエポキシ基1個に対する(B)成分中の酸無水物基の個数が0.3〜1.0個となる量、
(C)硬化触媒、
(D)下記一般式(2)
Figure 0006696420
〔式中、R1は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R2は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R3は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、X1は下記式(3)
Figure 0006696420
(式中、R5は水素原子、O・又は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基を表す。なお、O・はオキシラジカルを表す。)
で示される基であり、R4は下記式(4)
Figure 0006696420
(式中、R2、R3、X1、Qは上記と同じであり、rは0〜10の整数である。)
で示される基であり、nは1〜10の整数であり、mは0〜10の整数であり、m及びnで括られたシロキサン単位は、ブロックであってもランダムであってもよい。〕
で示されるヒンダードアミン骨格含有分岐状オルガノポリシロキサン
を含有するシリコーン樹脂組成物。
〔2〕
式(2)のオルガノポリシロキサンにおいて、R1がフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基及び2−フェニルプロピル基から選ばれる基である〔1〕に記載のシリコーン樹脂組成物。
〔3〕
式(2)のオルガノポリシロキサンにおいて、nが1又は2である〔1〕又は〔2〕に記載のシリコーン樹脂組成物。
〔4〕
式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、1価脂環式エポキシ基(R13)が、下記式(5)で表される、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
Figure 0006696420
(式中、R9は炭素数1〜20のアルキレン基である。)
〔5〕
(B)成分の酸無水物系硬化剤が、2種以上の酸無水物を併用する、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔6〕
さらに、(E)酸化防止剤を含む〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔7〕
さらに、(F)シランカップリング剤を含む〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔8〕
さらに、(E)成分の酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併用する〔6〕又は〔7〕に記載のシリコーン樹脂組成物。
〔9〕
光半導体素子封止用である、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のシリコーン樹脂組成物。
〔10〕
〔9〕に記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物で封止してなる光半導体装置。
本発明のシリコーン樹脂組成物の硬化物は、耐熱性及び耐光性にも優れる。従って、光半導体素子封止用の樹脂組成物として好適に使用することができる。
以下、本発明のシリコーン樹脂組成物について、詳細に説明する。
(A−1)オルガノポリシロキサン
(A−1)成分は、下記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンである。
(A−1)下記式(1)で表されるオルガノポリシロキサン
Figure 0006696420
〔式(1)中、R11は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R12は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R13は炭素数7〜50の1価脂環式エポキシ基であり、Rは上記R11、R12、R13から選ばれる基であり、0≦a<0.5、0.1≦b≦0.5、0≦c<0.8、0<d≦0.5、0≦e<0.6であり、a+b+c+d+e=1であり、但し、a及びcは同時に0でない。上記括弧内にある各シロキサン単位の結合順序は制限されないが、−O1/2Xの少なくとも2つは末端に結合されており、Xは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、fは−O1/2Xの個数であり、f>0である。〕
上記式(1)において、R11は炭素数6〜12、好ましくは炭素数6〜9の1価芳香族炭化水素基である。1価芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基や、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基が挙げられる。中でも、好ましくはフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、及び2−フェニルプロピル基であり、更に好ましくはフェニル基である。
上記式(1)において、R12は炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜6の1価脂肪族炭化水素基である。1価脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和1価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、2−(3−シクロヘキセニル)エチル基、等の不飽和1価脂肪族炭化水素基などが挙げられる。中でも、好ましくは飽和1価脂肪族炭化水素基であり、特にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、及びヘプチル基が好ましく、更に好ましくはメチル基である。
上記式(1)において、R13は炭素数7〜50、好ましくは炭素数7〜40、さらに好ましくは炭素数7〜30の1価脂環式エポキシ基である。1価脂環式エポキシ基は、例えば、下記構造で表される。
Figure 0006696420
上記構造中、R’は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。上記において、Q1は炭素数1〜20の2価の有機基である。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基等のオキシアルキレン基(即ち−OR”−、ここでR”はアルキレン基であり、シクロヘキサン環に結合する。)、カルボニル基、及びオキシカルボニル基(即ち−OC(=O)−であり、カルボニル基側がシクロヘキサン環に結合する。)が挙げられる。
中でも、下記式(5)で表される1価脂環式エポキシ基が好ましい。
Figure 0006696420
(R9は好ましくは炭素数1〜20のアルキレン基であり、より好ましくはエチレン基である。)
特に好ましくは、下記構造の脂環式エポキシ基〔β−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチル基〕である。
Figure 0006696420
上記式(1)において、Rは、上記R11、R12、及びR13から選ばれる基である。
上記式(1)は組成式であり、a、b、c、d及びeは、各シロキサン単位の個数比(モル比)を示す。0≦a<0.5、0.1≦b≦0.5、0≦c<0.8、0<d≦0.5、0≦e<0.6であり、a+b+c+d+e=1である。但し、a及びcは同時に0でない。上記括弧内にある各シロキサン単位の結合順序は制限されない。
dは脂環式エポキシ基含有T単位(即ち、(R13SiO3/2)単位)の含有量(モル比)を示す。好ましくは0.03≦d≦0.5であり、さらに好ましくは0.05≦d≦0.5であり、特に好ましくは0.05≦d≦0.4である。
cはR1112SiO2/2単位の含有量(モル比)を示す。cの好ましい範囲は0<c≦0.7、さらに好ましくは0.5≦c≦0.78、特には0.6≦c≦0.7である。
aはR12 2SiO2/2単位の含有量(モル比)を示す。aの好ましい範囲は0<a≦0.45、さらに好ましくは0.1≦a≦0.38、特には0.2≦a≦0.35である。
bはR11 2SiO2/2単位の含有量(モル比)を示す。bの好ましい範囲は0.3≦b≦0.5、さらに好ましくは0.35≦b≦0.48、特には0.38≦b≦0.45である。
上記において、eで示す単位はT単位(即ち、(RSiO3/2)単位)の含有量(モル比)を示す。eの値は、好ましくは0≦e≦0.5であり、さらに好ましくは0≦e≦0.3、特に好ましくは0≦e≦0.1である。
上記オルガノポリシロキサンは末端が−O1/2Xで封鎖されている。Xは水素原子又は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。fは1分子中に含まれる−O1/2Xの個数を意味する。e=0のときfは2であり、e≠0のときfは(RSiO3/2)単位の個数+2である。Xは好ましくは水素原子又はメチル基であり、特にはメチル基である。
上記オルガノポリシロキサンにおいて、1価芳香族炭化水素基(R11)の個数は、R、R11、R12、及びR13の合計個数のうち40モル%以上95モル%以下であるのが好ましく、さらに好ましくは45モル%以上75モル%以下であり、特に好ましくは50モル%以上65モル%以下である。当該範囲内であることにより、低ガス透過性をより向上させることができる。1価芳香族炭化水素基(R11)の含有量が、上記上限値より大きいと組成物の粘度が非常に高く、作業性が悪くなり、上記下限値より小さいと、十分な低ガス透過性を有する硬化物が形成できない。上記1価芳香族炭化水素基(R11)は、好ましくはフェニル基である。
上記オルガノポリシロキサンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)2,000以上10,000以下が好ましく、より好ましくは2,500以上6,000以下である。重量平均分子量(Mw)が上記範囲内であれば作業性が良好な組成物となり、光半導体素子を封止する際に取り扱いやすい。また、当該組成物から得られる硬化物は光半導体封止材として十分な機械的特性を有する。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記式で示される構造が挙げられる。
Figure 0006696420
上記各式において、a、b、c、dは上記の通りである。上記括弧内にある各シロキサン単位の結合順序は制限されない。Meはメチル基を示す。Xは水素原子又はメチル基である。
上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの製造方法は特に制限されるものではない。(R12 2SiO2/2)単位、(R11 2SiO2/2)単位、(R1112SiO2/2)単位、(R13SiO3/2)単位、(RSiO3/2)単位の原料となる、シラノール基又はアルコキシシリル基を1分子中に少なくとも2個有する有機ケイ素化合物の1種以上を、触媒存在下、縮合反応させることによって得られる。R11、R12、R13、及びRは上記の通りである。原料化合物の反応比率は、各シロキサン単位のモル比が上記した範囲となるように適宜調整されればよい。
(R11 2SiO2/2)単位の原料となる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記式で示すジフェニルシランジオールが挙げられる。
Figure 0006696420
(R13SiO3/2)単位の原料となる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記式で示す脂環式エポキシ基含有シラン化合物が挙げられる。
Figure 0006696420
(R1112SiO2/2)単位の原料となる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記式(6)で示すオルガノ(ポリ)シロキサンが挙げられる。
Figure 0006696420
なお、式中、R11、R12、及びXは上記の通りであり、Xは好ましくはメチル基であり、wは1〜20の整数である。
上記式(6)で表されるシラン化合物としては、下記式で示すメチルジアルコキシシランが挙げられる。好ましくはジメトキシシランである。
Figure 0006696420
上記式(6)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、繰返し単位数2〜10を有する、下記式で示すジアルコキシシランのオリゴマーが挙げられる。
Figure 0006696420
なお、上記式において、X、R11、R12は上述の通りであり、w’は2〜10の整数である。
(RSiO3/2)単位の原料となる有機ケイ素化合物としては、例えば、下記式(7)で示すオルガノ(ポリ)シロキサンが挙げられる。
Figure 0006696420
ここで、式中、R、X、及びwは上記の通りであり、R10は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基あるいは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、少なくとも1個のR10は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、Xは、好ましくはメチル基である。
上記式(7)で表されるシラン化合物としては、下記式で示すトリアルコキシシランが挙げられる。好ましくはトリメトキシシランである。
Figure 0006696420
上記式(7)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、1分子中に加水分解性基を3つ以上有し、繰返し単位数2〜5を有する、下記に示すトリアルコキシシランのオリゴマーが挙げられる。
Figure 0006696420
なお、上記式において、X及びRは上述の通りであり、w”は2〜5の整数である。
上記オリゴマーの中でも、反応性、作業性、低ガス透過性の観点から、ジメトキシシランのオリゴマーが特に好適である。
上記縮合反応は、従来公知の触媒を使用して行えばよい。例えば、フェニル基を含有する両末端シラノール基及び/又はアルコキシ基を有するオルガノ(ポリ)シロキサンと、脂環式エポキシ基等の置換基を有するアルコキシシラン化合物との縮合反応として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及びテトラメチルアンモニア水酸化物、ジアザビシクロウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなど強塩基類を用いる方法がある。しかし、当該方法は、縮合反応中にシロキサン結合(Si−O−Si)の切断及び再配列を起こすおそれがある。また、当該製造方法では、フェニル基を有する環状シロキサンが大量に生成するという問題もある。
本発明のオルガノポリシロキサンの製造方法としては、オルガノポリシロキサン鎖の再配列を最小限に留め、構造を制御できる方法が望ましい。従って、例えば、下記特許公報に記載されるような特定の触媒を使用するのが好ましい。
特開平2−235933号公報
特開平3−197486号公報
特表2006−508216号公報
特開2014−55234号公報
例えば、特開平2−235933号公報には、ナトリウム又はカリウムのホウ酸塩又はリン酸塩を触媒として用いる、オルガノシリコーン縮合生成物の製造方法が記載されている。特開平3−197486号公報には、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、塩化物、酸化物あるいは塩基性金属塩から選ばれる少なくとも1種の触媒を用いる、ポリオルガノシロキサンの製造方法が記載されている。特表2006−508216号公報には、プロトン性溶媒の存在下で;マグネシウム及びカルシウムの水酸化物を触媒として、シラノール基含有シロキサンとアルコキシシランの縮合反応を行うことが記載されている。特開2014−55234号公報には、周期表第2族元素の水酸化物、前記水酸化物の水和物、及び周期表第2族元素の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種をシランカップリング剤で表面処理して得られたものを触媒として使用する、オルガノシリコーン縮合物の製造方法が記載されている。これらの製造方法を使用することにより、オルガノポリシロキサン鎖の構造を好適に制御することができる。
上記特許公報に記載される触媒は固体であるため、得られるオルガノポリシロキサン組成物から触媒を濾過により容易に除去することができる。当該利点は、例えば、光学材料や電子材料など、使用する材料に精密な制御を必要とする分野や残留不純物が許容されない分野において有利なことである。従って、当該方法で製造されるオルガノポリシロキサンは光半導体素子封止用樹脂組成物に好適に使用できる。
本発明のオルガノポリシロキサンを製造するための特に好ましい触媒としては、周期表第2族元素の水酸化物、周期表第2族元素の水酸化物の水和物、及び周期表第2族元素の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種(以下、第2族元素の化合物と称す)が挙げられる。第2族元素の化合物は、シラノール基(−SiOH)及び/又はアルコキシシリル基(−SiOR)を有する有機ケイ素化合物の縮合反応を進行することができる触媒機能を有する化合物であればよい。例えば、水酸化ラジウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ベリリウム、水酸化バリウム八水和物、水酸化バリウム一水和物、水酸化ストロンチウム八水和物、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウムなどが挙げられる。中でも、水酸化バリウム八水和物、水酸化バリウム一水和物、水酸化バリウム、酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化ストロンチウム八水和物が好ましく、特には、水酸化バリウム、及び水酸化ストロンチウムが好ましい。
触媒の配合量は、縮合反応に供する原料有機ケイ素化合物の合計モル量に対する触媒のモル量が、0.0001〜20mol%となる量、好ましくは0.01〜10mol%となる量、より好ましくは0.1〜1mol%となる量がよい。触媒の配合量が上記範囲内であれば、縮合反応において十分な触媒効果を得ることができ、また、反応後に濾過により触媒を除去する工程において、濾紙が目詰まりすることなく、目的の化合物を効率良く得ることができる。
(A−2)エポキシ当量が100以上であるケイ素原子を含まないエポキシ基含有有機化合物
(A−2)成分は、エポキシ当量が100以上であるケイ素原子を含まないエポキシ基含有有機化合物である。エポキシ樹脂としては、グリシジル基を有するエポキシ樹脂と脂環式エポキシ基を有するエポキシ樹脂が挙げられるが、耐熱性、耐UV性、高Tg化という観点から脂環式エポキシ基を有するエポキシ樹脂が望ましい。具体的には(3,3’,4,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エタン、1−(エポキシエチル)−3,4−エポキシシクロヘキサン、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートなどが挙げられる。好ましくは、下記式(8)で示される3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが使用される。
Figure 0006696420
(A−2)成分のエポキシ基含有有機化合物の配合量は、(A−1)成分100質量部に対して、10〜100質量部、好ましくは20〜80質量部である。(A−2)成分の配合量が、前記下限値未満では、十分なTgが得られず、一方、前記上限値を超えては、耐熱性、耐UV性が低下する。
なお、(A−1)成分と(A−2)成分とを併せて(A)成分とする。
(B)酸無水物系硬化剤
(B)成分の硬化剤には、エポキシ基との反応性を有する酸無水物系硬化剤を使用する。なお、酸無水物系硬化剤における酸無水物基は−CO−O−CO−で表される。
酸無水物系硬化剤としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物などを挙げることができる。中でも、脂環式炭化水素構造を有する酸無水物が好ましく、2種以上の酸無水物を併用することがより好ましく、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸及びその誘導体、特には4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸及びシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物を併用することがさらに好ましい。
(B)成分の酸無水物系硬化剤の配合量は、(A)成分中のエポキシ基の合計数に対する(B)成分中の酸無水物基の個数の比が0.3〜1.0となる量、好ましくは0.4〜0.8となる量である。(B)成分の配合量が、上記下限値以上であれば、硬化物の耐熱性及び透明性が向上し、また、上記上限値以下であれば、硬化物の機械特性が向上する。
(C)硬化触媒
(C)成分の硬化触媒は、特に制限されるものでなく、シリコーン樹脂組成物に従来使用されている硬化触媒から選択すればよい。例えば、テトラブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどの第四級ホスホニウム塩、トリフェニルフォスフィン、ジフェニルフォスフィン等の有機フォスフィン系硬化触媒、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン系硬化触媒、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 フェノール塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 オクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 p−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7 ギ酸塩等の第四級アンモニウム塩、オクチル酸亜鉛、ナフチル酸亜鉛等の有機カルボン酸塩、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート等のアルミキレート化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類などが挙げられる。中でも第四級ホスホニウム塩、及び第四級アンモニウム塩が好ましい。
(C)成分の硬化触媒の配合量は、特に制限されず、(A)成分と(B)成分との反応を促進する有効量(触媒量)であればよい。(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜3質量部、好ましくは0.05〜1.5質量部であるのがよい。硬化触媒の配合量が、前記下限値より少ないと、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させる効果が十分得られないおそれがあり、また、前記上限値より多いと、硬化時やリフロー試験時の変色の原因となるおそれがある。
(D)ヒンダードアミン骨格含有分岐状オルガノポリシロキサン
(D)成分は、下記式(2)で表される新規なオルガノポリシロキサンである。
Figure 0006696420
〔式中、R1は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R2は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R3は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、X1は下記式(3)
Figure 0006696420
(式中、R5は水素原子、O・又は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基を表す。なお、O・はオキシラジカルを表し、Meはメチル基を表す。)
で示される基であり、R4は下記式(4)
Figure 0006696420
(式中、R2、R3、X1、Qは上記と同じであり、rは0〜10の整数である。)
で示される基であり、nは1〜10の整数であり、mは0〜10の整数であり、m及びnで括られたシロキサン単位は、ブロックであってもランダムであってもよい。〕
ここで、R1は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基から選ばれる基である。炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和1価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和1価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基や、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基であり、好ましくはフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基であり、更に好ましくはフェニル基である。
2は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和1価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和1価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
3は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和1価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和1価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
Qは、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキレン基である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等が挙げられるが、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、さらに好ましくはエチレン基である。
1は下記式(3)
Figure 0006696420
で示される基(Meはメチル基)であり、式中、R5は水素原子、O・(オキシラジカル)又は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基から選ばれ、炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基などの飽和1価脂肪族炭化水素基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの不飽和1価脂肪族炭化水素基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
4は下記式(4)
Figure 0006696420
で示される基であり、R2、R3、X1、Qはそれぞれ上記と同様の基を挙げることができる。
式(2)中、mは0〜10の整数であり、好ましくは0〜5の整数であり、nは1〜10の整数、好ましくは1〜5の整数、更に好ましくは1又は2である。また、式(4)中、rは0〜10の整数であり、好ましくは0〜5の整数である。
本発明の新規なオルガノポリシロキサンの具体的な例としては、下記式(9)で示されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 0006696420
(式中、R1、R3は上記と同じであり、n’は1又は2であり、p’は0〜5の整数、q’は0〜5の整数である。なお、Meはメチル基を表す。)
本発明の新規なオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(10)
Figure 0006696420
〔式中、R1、R2、R3、n、p、qは上記と同じであり、R4は下記式(11)
Figure 0006696420
(式中、R2、R3、rは上記と同じである。)
で示される基である。〕
で示される分子中の全ての末端にSiH基を有する有機ケイ素化合物の1種以上と、下記式(12)
Figure 0006696420
(式中、R5は上記と同じであり、Meはメチル基である。)
で示されるヒンダードアミン骨格及び末端ビニル基を有する化合物とを、白金触媒存在下、ヒドロシリル化反応させることによって製造することができる。
この場合、末端にSiH基を有する有機ケイ素化合物とヒンダードアミン骨格及び末端ビニル基を有する化合物との反応割合としては、ヒンダードアミン骨格及び末端ビニル基を有する化合物中のアルケニル基1個に対して末端にSiH基を有する有機ケイ素化合物中のSiH基が0.25〜1.0個、特に0.5〜0.8個となる割合で反応させることが好ましい。なお、ヒドロシリル化反応は、従来公知の方法に従えばよい。
上記式(12)で示されるヒンダードアミン骨格及び末端ビニル基を有する化合物
は、下記式(13)
Figure 0006696420
(Meはメチル基である。)
で示されるビニル基を有するクロロシランと、下記式(14)
Figure 0006696420
(式中、R5は上記と同じであり、Meはメチル基である。)
で表されるアルコール性OH基を有する4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとを脱塩酸反応させることで製造することができる。
得られるオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)としては、好ましくは500〜10,000、より好ましくは500〜5,000、更に好ましくは500〜2,000である。なお、ここで言及する重量平均分子量とは、下記条件で測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量を指すこととする。
[測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolomn SuperH−L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
(D)成分のヒンダードアミン骨格含有分岐状オルガノポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜0.5質量部、好ましくは0.2〜0.4質量部である。(D)成分の配合量が、上記上限値を超えると、耐熱性が低下するおそれがあり、また、上記下限値未満では、耐光性が低下するおそれがある。
(E)酸化防止剤
本発明のシリコーン樹脂組成物には、さらに(E)成分の酸化防止剤を配合するのが好ましい。酸化防止剤としては、亜リン酸化合物、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。特には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、N,N’−プロパン−1,3−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、2,2’−エチリデンビス[4,6−ジ−tert−ブチルフェノール]、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレン ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、6,6’−ジ−tert−ブチル−4,4’−チオジ−m−クレゾール、ジフェニルアミン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)−2H−1−ベンゾピラン−6−オール、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジオクタデシル3,3’−チオジプロピオネートが例示される。中でもフェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤が好ましく、これらを併用して用いることが更に好ましい。
(E)成分の酸化防止剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜0.5質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.3質量部である。酸化防止剤の配合量が、上記上限値を超えると、残存する酸化防止剤が硬化後の樹脂の表面に析出するおそれがあり、また、上記下限値未満では、得られる硬化物の耐熱性及び透明性が低下するおそれがある。
(F)シランカップリング剤
本発明には、基材との接着性等の点から、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシ基含有シラン、ビニル基含有シラン、メタクリロキシ基含有シラン、アミノ基含有シラン、メルカプト基含有シラン化合物等があり、これらのうちエポキシ基含有シランもしくはメルカプト基含有シランが好ましい。
(F)成分のシランカップリング剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜0.5質量部、好ましくは0.2〜0.3質量部である。シランカップリング剤の配合量が、上記上限値を超えると、組成物の耐熱性が低下するおそれがあり、また、上記下限値未満では、基材との接着性が不十分になるおそれがある。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上記成分(A)〜(F)の他に、従来公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光又は熱劣化防止剤、蛍光体、熱可塑剤、及び希釈剤などを含有してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤が好適に使用できる。蛍光体は、シリコーン樹脂組成物の硬化物により封止される光半導体素子が発する光の波長を変更するために添加される。該蛍光体としては、例えば、LEDに広く利用されている、YAG(イットリウム、アルミニウム、ガーネット)系蛍光体、ZnS系蛍光体、Y22S系蛍光体、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、及び緑色発光蛍光体等が挙げられる。これら添加剤の配合量は、従来公知の技術に従い、本発明の効果を損ねない範囲で適宜選択することができる。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上記各成分及び必要により各種の添加剤を溶解又は溶融混合することで製造することができる。溶融混合は、公知の方法で行えばよい。例えば、上記各成分をリアクターに仕込み、バッチ式にて溶融混合してもよい。また、上記各成分をニーダーや熱三本ロールなどの混練機に投入して、連続的に溶融混合することもできる。特には、(C)成分の硬化触媒は(B)成分の硬化剤に予め加熱溶解混合し、混合の最終段階で(A)成分のオルガノポリシロキサン及び(E)成分の酸化防止剤等と分散混合することが好ましい。
本発明のシリコーン樹脂組成物の硬化条件は、目的とする装置に応じて適宜設定すればよい。例えば、シリコーン樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止する場合は、通常、100℃で1〜2時間程度加熱(プレキュア)し、さらに150〜200℃で0.1〜2時間加熱(アフターキュア)するのがよい。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、耐熱性、耐光性に優れ、且つ、低ガス透過性に優れた硬化物を与えることができる。そのため、本発明のシリコーン樹脂組成物は、光半導体素子封止用の樹脂組成物として好適に使用でき、信頼性に優れた光半導体装置を提供することができる。光半導体装置の製造方法は、光半導体素子の種類に応じて公知の方法を採用すればよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。ここで、「部」は質量部を意味し、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。また、重量平均分子量(Mw)は、前述の通り、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した値を指す。
[合成例1]
[オルガノポリシロキサン1の合成]
2Lのセパラブルフラスコにジフェニルシランジオール216g、XO−(MePhSiO)a−X(Xは水素原子又はメチル基であり、aは3〜10の整数であり平均7である)486g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン246gを入れ、攪拌した後、内温を80℃まで上昇させた。その後、触媒として水酸化ストロンチウム2.4gを加え、80℃でメタノールを留去しながら4時間反応させた。反応終了後、トルエン900gを加え、攪拌した後、0.8μmのフィルターを用いて加圧ろ過を行い、触媒を除去した。その後、得られた反応溶液を熱水で水洗した後、共沸脱水し、トルエンを減圧下で溜去することで、下記式(15)で表される、直鎖状のオルガノポリシロキサン1を得た。
Figure 0006696420
上記式(15)において、m、n、及びqは、各シロキサン単位のモル比として、m=0.18、n=0.64、p=0.18であった。−O1/2Xの数(r)はT単位の個数+1個であり、両末端に存在する。Xは水素原子又はメチル基である。上記括弧内に示す各単位の結合順序は特に制限されない。フェニル基、メチル基、及び脂環式エポキシ基の合計個数に対するフェニル基の含有量は55%であった。得られたオルガノポリシロキサン1の、GPC測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量は2,500であり、エポキシ当量は885g/eqであった。
[合成例2]
[オルガノポリシロキサン2の合成]
2Lのセパラブルフラスコにジフェニルシランジオール281g、XO−(Me2SiO)a−X(Xは水素原子又はメチル基であり、aは2〜5の整数であり平均は3.5である)55g、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン246gを攪拌した後、内温を80℃まで上昇させた。その後、触媒として水酸化ストロンチウム2.4gを加え、80℃でメタノールを留去しながら4時間反応させた。反応終了後、トルエン900gを加え、攪拌した後、0.8μmのフィルターを用いて加圧ろ過を行い、触媒を除去した。その後、得られた反応溶液を熱水で水洗した後、共沸脱水し、トルエンを減圧下で溜去することで、下記式(16)で表される、直鎖状のオルガノポリシロキサン2を得た。
Figure 0006696420
上記式(16)において、k、m、及びpは、各シロキサン単位のモル比として、k=0.28、m=0.4、q=0.32であった。−O1/2Xの数(r)はT単位の個数+1個であり、両末端に存在する。Xは水素原子又はメチル基である。上記括弧内に示す各単位の結合順序は特に制限されない。フェニル基、メチル基、及び脂環式エポキシ基の合計個数に対するフェニル基の含有量は64%であった。得られたオルガノポリシロキサン2の、GPC測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量は3,100であり、エポキシ当量は513g/eqであった。
[合成例3]
[SiH基を有するオルガノポリシロキサンの合成]
フェニルトリメトキシシラン(1.0mоl、198.44g)、アセトニトリル30gを混合し、内温を10℃以下に冷却した。そして、硫酸16gを30分かけて滴下し、その後、水81gを1時間かけて滴下した。次に1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシロキサン(1.5mоl、201.48g)を30分かけて滴下し、終夜攪拌した。廃酸分離した後、トルエン500gを添加し、熱水で3回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することにより、下記式(17)で示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサンを得た。
Figure 0006696420
[合成例4]
[ビニル基およびヒンダードアミン骨格を有する化合物1の合成]
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(1.2mоl、205.5g)、トリエチルアミン(1.2mоl、121.4g)、トルエン400gを混ぜて溶解させた後、内温を10℃以下に冷却した。次にジメチルビニルクロロシラン(1mоl、120.7g)を30分かけて滴下し、室温で2時間攪拌した。生成した塩をろ過で除去した後、熱水で2回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することで、下記式(18)で示される化合物1を得た。
Figure 0006696420
[合成例5]
[ヒンダードアミン骨格含有分岐状オルガノポリシロキサンの合成]
1Lのセパラブルフラスコに0.5質量%塩化白金酸トルエン溶液0.45g、トルエン200g、化合物1(0.32mоl、80.47g)を入れ、攪拌した後、内温を80℃まで上昇させた。その後、上記で得られたオルガノポリシロキサン1(0.1mоl、33.07g)を30分かけて滴下し、100℃で3時間反応させた。反応終了後、熱水で2回、熱純水で2回洗浄した。得られたトルエン溶液を減圧蒸留することで下記式(19)に示される化合物を主成分とするオルガノポリシロキサンを得た。
Figure 0006696420
[実施例1〜4、比較例1〜3]
下記表1に示す組成及び配合(質量部)でシリコーン樹脂組成物を調製した。表1に記載の各成分は以下の通りである。また、表中、空欄は「0」を意味する。
(A−2)エポキシ樹脂:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021P)
(B)硬化剤1:4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
(新日本理化株式会社製、リカシッドMH)
硬化剤2:シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物
(三菱ガス化学株式会社製、H−TMAn)
(C)硬化触媒:第四級ホスホニウム塩(サンアプロ株式会社製、U−CAT5003)
(D)光安定剤1:化合物名:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(株式会社ADEKA社製、アデカスタブLA−72)
光安定剤2:化合物名:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(株式会社ADEKA社製、アデカスタブLA−77)
(E)酸化防止剤1:フェノール系酸化防止剤、化合物名:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](株式会社ADEKA社製、アデカスタブAO−60)
酸化防止剤2:リン系酸化防止剤、化合物名:イソデシルジフェニルホスファイト(株式会社ADEKA社製、アデカスタブAO−135A)
(F)シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、KBM−403)
[評価試験]
下記の評価に用いた硬化物の調製は、該組成物を、100℃で1時間加熱し、次いで150℃で4時間加熱して行った。各組成物及び各硬化物を以下の方法で評価した。
(1)耐光性
3.5mm×2.8mm×1.4mmt(封止部0.6mmt)の底面に銀メッキを施した銅製電極を具備するPPA(ポリフタルアミド)製表面実装型LEDパッケージに発光波長450nmを持つ発光素子を搭載し金ワイヤーを用いて電極と発光素子を接続した表面実装型LEDに、未硬化の組成物をシリンジに充填し精密吐出装置を使用して、開口部が平面になるように注型し、硬化した。封止した各パッケージに85℃、100mAの条件で連続通電試験を行い、初期(L0)と通電後(200hr)の全光束値(L1)をオーシャンフォトニクス社製全光束(Φ100mm)測定システム(品番:OP−FLUX)を用いて温度25℃、電流100mA、待機時間20秒の条件で測定した。L1/L0(%)の値を表1に示す。
(2)耐熱性
上記方法により、各組成物を硬化して1mm厚のシート状硬化物を作製した。該硬化物の波長450nmにおける光透過率(T0)を分光光度計U−4100(日立ハイテック社製)にて測定した。次いで、該硬化物を150℃×400時間加熱した。加熱後の各硬化物の光透過率(T1)をT0と同じ方法で測定した。T1/T0(%)の値を表1に示す。
Figure 0006696420
比較例1のシリコーン樹脂組成物は、(D)成分の光安定剤を含んでおらず、耐熱性は優れているが、耐光性が悪い。
比較例2及び3のシリコーン樹脂組成物は、(D)成分を含んでいるが、オルガノポリシロキサン成分を有していないため、耐光性は優れているが、耐熱性が悪い。
これらに対し、本発明のシリコーン樹脂組成物は、耐熱性、耐光性に優れる。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ低ガス透過性に優れた硬化物を与え、光半導体素子を封止するための樹脂組成物として好適に使用することができるので、その工業的価値は大である。

Claims (10)

  1. (A−1)下記式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、
    Figure 0006696420
    〔式(1)中、R11は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基であり、R12は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R13は炭素数7〜50の1価脂環式エポキシ基であり、Rは上記R11、R12、R13から選ばれる基であり、0≦a<0.5、0.1≦b≦0.5、0≦c<0.8、0<d≦0.5、0≦e<0.6であり、a+b+c+d+e=1であり、但し、a及びcは同時に0でない。上記括弧内にある各シロキサン単位の結合順序は制限されないが、−O1/2Xの少なくとも2つは末端に結合されており、Xは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、fは−O1/2Xの個数であり、f>0である。〕
    (A−2)エポキシ当量が100以上であるケイ素原子を含まないエポキシ基含有有機化合物、
    (B)酸無水物系硬化剤 (A)成分中のエポキシ基1個に対する(B)成分中の酸無水物基の個数が0.3〜1.0個となる量、
    (C)硬化触媒、
    (D)下記一般式(2)
    Figure 0006696420
    〔式中、R1は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R2は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、R3は独立に炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基であり、Qは互いに独立に炭素数1〜10のアルキレン基であり、X1は下記式(3)
    Figure 0006696420
    (式中、R5は水素原子、O・又は炭素数1〜12の1価脂肪族炭化水素基を表す。なお、O・はオキシラジカルを表す。)
    で示される基であり、R4は下記式(4)
    Figure 0006696420
    (式中、R2、R3、X1、Qは上記と同じであり、rは0〜10の整数である。)
    で示される基であり、nは1〜10の整数であり、mは0〜10の整数であり、m及びnで括られたシロキサン単位は、ブロックであってもランダムであってもよい。〕
    で示されるヒンダードアミン骨格含有分岐状オルガノポリシロキサン
    を含有するシリコーン樹脂組成物。
  2. 式(2)のオルガノポリシロキサンにおいて、R1がフェニル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基及び2−フェニルプロピル基から選ばれる基である請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
  3. 式(2)のオルガノポリシロキサンにおいて、nが1又は2である請求項1又は2記載のシリコーン樹脂組成物。
  4. 式(1)のオルガノポリシロキサンにおいて、1価脂環式エポキシ基(R13)が、下記式(5)で表される、請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物。
    Figure 0006696420
    (式中、R9は炭素数1〜20のアルキレン基である。)
  5. (B)成分の酸無水物系硬化剤が、2種以上の酸無水物を併用する、請求項1〜4のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物。
  6. さらに、(E)酸化防止剤を含む請求項1〜5のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物。
  7. さらに、(F)シランカップリング剤を含む請求項1〜6のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物。
  8. さらに、(E)成分の酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併用する請求項6又は7記載のシリコーン樹脂組成物。
  9. 光半導体素子封止用である、請求項1〜8のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物。
  10. 請求項9記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物で封止してなる光半導体装置。
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