JP6696272B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
トナー像を加熱および加圧することで記録媒体上に定着させる定着装置が知られている。特開2007−199285号公報(特許文献1)には、定着ローラに対向する位置にある定着パッドと、定着ベルトとの摩擦力を下げるための潤滑剤の塗布に関し、定着ローラを回転させるためのモータの軸にかかるトルクを検出する検出手段を設け、このトルクの検出結果に応じて潤滑剤搬送手段の制御を行なう構成が開示されている。
特開2007−199285号公報
無端状のベルトの内周に設けられる摺動部材は、ベルトの内周面に接触する摺動面を有する。ベルトと摺動部材との摺動抵抗を低減するために、摺動面に潤滑剤が保持される。潤滑剤の経年劣化または潤滑剤への不純物の混入などにより潤滑剤の粘度が増加すると、摺動性が悪化する。ベルトが摺動部材に対して滑らかに摺動しなくなると、記録媒体上のトナー像とベルトとの間で滑りが生じ、画像の品質が低下する問題があった。
特許文献1では、潤滑剤の供給量を調整可能とした定着装置が提案されている。しかし、潤滑剤の供給量が不足しているときに供給量を増加して摺動性を向上させることは可能であるものの、劣化して粘度が増加した潤滑剤を本来の粘度に回復させることはできない。
本発明の目的は、潤滑剤の摺動特性を自在に調整可能とする定着装置を提供することである。
本発明の一側面を反映した定着装置は、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、回転可能に構成された無端状のベルトと、ベルトの外周面に接触する加圧部材と、ベルトの内周面に接触し、ベルトを加圧部材に押圧する押圧部材と、ベルトと押圧部材との間に介在する潤滑剤に気泡を混入させる気泡混入部と、を備えている。
上記の定着装置において、気泡混入部は、ベルトの内周面に供給される以前の潤滑剤に気泡を混入させる。
上記の定着装置は、潤滑剤を貯える潤滑剤貯蔵部をさらに備えている。気泡混入部は、潤滑剤貯蔵部の内部に連通する空気供給経路と、空気供給経路から潤滑剤貯蔵部の内部に空気が流出する空気流出口に設けられた多孔質体とを有している。
上記の定着装置において、気泡混入部は、ベルトと押圧部材との間に存在する潤滑剤の温度よりも気化温度が低い液体を、ベルトの内周面に供給される以前の潤滑剤に混入させる液体混入部を有している。
上記の定着装置は、潤滑剤を貯える潤滑剤貯蔵部をさらに備えている。液体混入部は、液体を潤滑剤貯蔵部に供給する液体供給経路を有している。
上記の定着装置において、気泡混入部は、ベルトと押圧部材との間に存在する潤滑剤の温度よりも気化温度が低い液体を、押圧部材に接触する以前のベルトの内周面に噴霧する液体噴霧ノズルを有している。
上記の定着装置において、気泡混入部は、押圧部材に接触した直後のベルトの内周面に気体を噴霧する気体噴霧ノズルを有している。
上記の定着装置は、定着装置の動作を制御する制御装置をさらに備えている。制御装置は、潤滑剤中に混入される気泡の比率を調整可能である。
上記の定着装置は、ベルトの駆動トルクを測定するトルク測定部をさらに備えている。制御装置は、トルク測定部により測定されたトルクに基づき、潤滑剤中に混入される気泡の比率を調整可能である。
上記の定着装置において、制御装置は、定着装置の走行距離、通紙枚数、および走行時間からなる群より選ばれる1つのパラメータに基づき、潤滑剤中に混入される気泡の比率を調整可能である。
上記の定着装置において、制御装置は、定着装置の省エネルギーモード運転が選択されているか否かを判断し、省エネルギーモード運転が選択されているときに潤滑剤中に混入される気泡の比率を選択されていないときよりも大きくする。
上記の定着装置において、制御装置は、定着装置がウォームアップ中か印字中かを判断し、ウォームアップ中に潤滑剤中に混入される気泡の比率を印字中よりも大きくする。
上記の定着装置において、制御装置は、記録媒体の種類、および、記録媒体に付着したトナー像の大きさからなる群より選ばれる1つのパラメータに基づき、潤滑剤中に混入される気泡の比率を調整可能である。
上記の定着装置において、気泡混入部は、加圧部材の長手方向における中央部に供給される潤滑剤と、加圧部材の長手方向における端部に供給される潤滑剤とに、独立して気泡を混入可能である。制御装置は、中央部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率と、端部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率とを独立して調整可能である。
上記の定着装置において、制御装置は、中央部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率と、端部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率とを、加圧部材の熱膨張量に基づき制御する。
上記の定着装置において、制御装置は、中央部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率と、端部に供給される潤滑剤中に混入される気泡の比率とを、記録媒体の種類に基づき制御する。
上記の定着装置は、回転するベルトが押圧部材から離れる位置の下流においてベルトの内周面の潤滑剤中に混入されている気泡の比率を低減する消泡部をさらに備えている。
上記の定着装置において、消泡部は、ベルトと押圧部材との間に存在する潤滑剤の温度よりも高い温度に潤滑剤を加熱する加熱部を有している。
本発明の一側面を反映した定着装置は、上記のいずれかの定着装置を備えている。
本発明の定着装置によると、潤滑剤の摺動特性を自在に調整することができる。
第一実施形態に従う画像形成装置の内部構造の一例を示す図である。 第一実施形態に従う定着装置の内部構造を示す図である。 図2に示す潤滑剤貯蔵部の内部構造を拡大して示す図である。 図2に示す押圧部材付近を拡大して示す図である。 第二実施形態に従う潤滑剤貯蔵部の内部構造を示す図である。 第三実施形態に従う定着装置の内部構造を示す図である。 第四実施形態に従う定着装置の内部構造を示す図である。 第五実施形態に従う定着装置の内部構造を示す図である。 画像形成装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。 潤滑剤の種類毎の温度と駆動トルクとの関係を示すグラフである。 潤滑剤への気泡混入比率と駆動トルクとの関係を示すグラフである。 定着装置への通紙枚数と駆動トルクとの関係を示すグラフである。 通紙枚数に応じた気泡混入比率の増加を示すグラフである。 気泡混入比率と熱伝導率との関係を示すグラフである。 記録媒体へのトナー付着量毎の、駆動トルクとスリップ率との関係を示すグラフである。 記録媒体毎の、駆動トルクとスリップ率との関係を示すグラフである。 加圧ローラーの概略形状を示す模式図である。 加圧ローラーの長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。 起動直後と通常運転時とにおける、加圧ローラーの長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。 紙種毎の、加圧ローラーの長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<第一実施形態>
[画像形成装置100の内部構造]
図1は、第一実施形態に従う画像形成装置100の内部構造の一例を示す図である。図1を参照して、本発明に係る定着装置50が搭載されている画像形成装置100について説明する。
図1には、カラープリンタとしての画像形成装置100が示されている。以下では、カラープリンタとしての画像形成装置100について説明するが、画像形成装置100は、カラープリンタに限定されない。たとえば、画像形成装置100は、モノクロプリンタであってもよいし、ファックスであってもよいし、複写機、カラープリンタおよびファックスの複合機(MFP:Multi-Functional Peripheral)であってもよい。
画像形成装置100は、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、中間転写ベルト30と、一次転写ローラー31と、二次転写ローラー33と、カセット37と、従動ローラー38と、駆動ローラー39と、タイミングローラー40と、定着装置50と、制御装置101とを備えている。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト30に沿って順に並べられている。画像形成ユニット1Yは、トナーボトル15Yからトナーの供給を受けてイエロー(Y)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Mは、トナーボトル15Mからトナーの供給を受けてマゼンタ(M)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Cは、トナーボトル15Cからトナーの供給を受けてシアン(C)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Kは、トナーボトル15Kからトナーの供給を受けてブラック(BK)のトナー像を形成する。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ、中間転写ベルト30に沿って中間転写ベルト30の回転方向の順に配置されている。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ、感光体10と、帯電装置11と、露光装置12と、現像装置13と、クリーニング装置17とを備えている。
帯電装置11は、感光体10の表面を一様に帯電する。露光装置12は、制御装置101からの制御信号に応じて感光体10にレーザー光を照射し、入力された画像パターンに従って感光体10の表面を露光する。これにより、入力画像に応じた静電潜像が感光体10上に形成される。
現像装置13は、現像ローラー14を回転させながら、現像ローラー14に現像バイアスを印加し、現像ローラー14の表面にトナーを付着させる。これにより、トナーが現像ローラー14から感光体10に転写され、静電潜像に応じたトナー像が感光体10の表面に現像される。
感光体10と中間転写ベルト30とは、一次転写ローラー31を設けている部分で互いに接触している。一次転写ローラー31は、ローラー形状を有し、回転可能に構成される。トナー像と反対極性の転写電圧が一次転写ローラー31に印加されることによって、トナー像が感光体10から中間転写ベルト30に転写される。イエロー(Y)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、シアン(C)のトナー像、およびブラック(BK)のトナー像が順に重ねられて感光体10から中間転写ベルト30に転写される。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト30上に形成される。
中間転写ベルト30は、従動ローラー38および駆動ローラー39に張架されている。駆動ローラー39は、たとえばモーター(図示しない)によって回転駆動される。中間転写ベルト30および従動ローラー38は、駆動ローラー39に連動して回転する。これにより、中間転写ベルト30上のトナー像が二次転写ローラー33に搬送される。
クリーニング装置17は、感光体10に圧接されている。クリーニング装置17は、トナー像の転写後に感光体10の表面に残留するトナーを回収する。
カセット37には、記録媒体の一例としての用紙Sがセットされている。用紙Sは、カセット37から1枚ずつタイミングローラー40によって搬送経路41に沿って二次転写ローラー33に送られる。二次転写ローラー33は、ローラー形状を有し、回転可能に構成されている。二次転写ローラー33は、トナー像と反対極性の転写電圧を搬送中の用紙Sに印加する。これにより、トナー像は、中間転写ベルト30から二次転写ローラー33に引き付けられ、中間転写ベルト30上のトナー像が転写される。
二次転写ローラー33への用紙Sの搬送タイミングは、中間転写ベルト30上のトナー像の位置に合わせてタイミングローラー40によって調整される。タイミングローラー40により、中間転写ベルト30上のトナー像は、用紙Sの適切な位置に転写される。
定着装置50は、自身を通過する用紙Sを加圧および加熱する。これにより、トナー像は用紙Sに定着する。その後、用紙Sは、トレー48に排紙される。
なお、上述では、印刷方式としてタンデム方式を採用している画像形成装置100について説明したが、画像形成装置100の印刷方式は、タンデム方式に限定されない。画像形成装置100内における各構成の配置は、採用される印刷方式に従って適宜変更され得る。画像形成装置100の印刷方式として、ロータリー方式や直接転写方式が採用されてもよい。ロータリー方式の場合、画像形成装置100は、1つの感光体10と、同軸上で回転可能に構成される複数の現像装置13で構成される。画像形成装置100は、印刷時には、各現像装置13を感光体10に順に導き、各色のトナー像を現像する。直接転写方式の場合、画像形成装置100は、感光体10上に形成されたトナー像が用紙Sに直接転写される。
[定着装置50の内部構造]
図2を参照して、図1に示される定着装置50についてさらに説明する。図2は、第一実施形態に従う定着装置50の内部構造を示す図である。
図2に示されるように、定着装置50は、加熱ローラー51と、定着ベルト54と、押圧部材60と、加圧ローラー56とを備えている。
加熱ローラー51の外径は、たとえば20mm〜30mmである。加熱ローラー51は、たとえば、芯金と、表層とで構成されている。芯金は、たとえばアルミニウム製であり、円筒形状を有する中空回転体である。芯金の厚さは、たとえば2mmである。加熱ローラー51の表層は、芯金の外周面に形成されている。好ましくは、加熱ローラー51の表層は、耐熱性のPFA(パーフルオロアルキルエーテル)チューブで被覆されている。加熱ローラー51は、ハードローラーとして構成されている。
加熱ローラー51の内面に、定着ベルト54を加熱する加熱手段として、ハロゲンヒーターなどのヒーター51Aが配置されている。加熱ローラー51は、ヒーター51Aによって加熱され、ヒーター51Aから受けた熱を定着ベルト54に伝える。定着ベルト54は、ヒーター51Aによって、加熱ローラー51を介して加熱される。
定着ベルト54は、柔軟性を有する無端状のベルトである。定着ベルト54は、加熱ローラー51および押圧部材60に張架されており、回転可能に構成されている。加熱ローラー51および押圧部材60は、定着ベルト54の内周部に設けられている。定着ベルト54は、回転することにより、定着ベルト54と加圧ローラー56との接触部分であるニップ領域に、加熱ローラー51から受けた熱を伝える。定着ベルト54と加圧ローラー56との間に形成されたニップ領域を用紙Sが通過することで、用紙Sに転写されたトナー像32が加熱および加圧されて用紙S上で融解する。これにより、トナー像32は用紙Sに定着する。
定着ベルト54は、たとえば基層および弾性層で構成されている。定着ベルト54の基層は、ポリイミドなどの耐熱性の樹脂で構成されている。定着ベルト54の基層は、内径50mm、幅330mm、厚さ70μmを有している。定着ベルト54の弾性層は、シリコーンゴムなどの耐熱性材料で構成されている。定着ベルト54の弾性層の厚さは、たとえば200μmである。定着ベルト54の表面は、厚さ30μmのPFAチューブなどの、離型層で被覆されていてもよい。
押圧部材60は、定着ベルト54を間に挟んで加圧ローラー56に対向するように配置されている。押圧部材60は、定着ベルト54の内周面に接触し、定着ベルト54を加圧ローラー56に押圧するように支持されている。加圧ローラー56の弾性層が変形し、定着ベルト54と加圧ローラー56との間にニップ領域が形成される。一例として、押圧部材60は、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、または液晶ポリマーなどの耐熱性の樹脂製の加圧パッドで構成されている。押圧部材60は、定着ベルト54との間で摺動される平坦な摺動面を有している。押圧部材60の摺動面は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの低摩擦性のコート、またはシート材で被覆されていてもよい。
押圧部材60は、一例として、厚さ4mm、短手方向の長さ15mmを有している。押圧部材60は、加熱ローラー51の軸方向において用紙Sの幅よりも長い。A3サイズの用紙Sが通過する装置の場合、押圧部材60は、長手方向の長さ350mmを有している。
押圧部材60は、潤滑剤を介して、定着ベルト54の内周面に対して摺動する。潤滑剤は、定着ベルト54の内周面に接触する押圧部材60の摺動面において保持される。潤滑剤は、たとえばシリコンオイル、フッ素グリスなどである。
定着ベルト54の内周部に、潤滑剤を貯える潤滑剤貯蔵部70が設けられている。潤滑剤貯蔵部70には、潤滑剤貯蔵部70内に貯えられた潤滑剤を定着ベルト54の内周面に供給する潤滑剤供給ローラー72と、定着ベルト54の内周面から潤滑剤を回収して潤滑剤貯蔵部70に戻す潤滑剤回収スクレーパ78とが取り付けられている。
潤滑剤供給ローラー72は、金属製の丸棒であり、潤滑剤貯蔵部70の底部に取り付けられている。潤滑剤供給ローラー72は、その外周面の一部が潤滑剤貯蔵部70の内部空間に面し、外周面の一部が定着ベルト54の内周面に面するように、配置されている。
潤滑剤供給ローラー72は、定着ベルト54の移動方向に追従する方向に回転する。潤滑剤供給ローラー72の回転に伴って、潤滑剤貯蔵部70内において潤滑剤供給ローラー72の外周面に接触していた潤滑剤が、潤滑剤供給ローラー72の外周面に付着した状態で潤滑剤貯蔵部70外に移動する。潤滑剤が付着した潤滑剤供給ローラー72の外周面が、定着ベルト54の内周面に接触することにより、潤滑剤が定着ベルト54の内周面に供給される。潤滑剤供給ローラー72は、定着ベルト54の内周面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部としての機能を有している。
潤滑剤が定着ベルト54の内周面に供給されることで、定着ベルト54と押圧部材60との間の摺動抵抗が下がる。その結果、定着ベルト54のトルクが小さくなり、用紙Sの搬送不良や印刷ズレが改善される。
加圧部材の一例としての加圧ローラー56は、定着ベルト54の外周面に接触している。加圧ローラー56の外径は、たとえば20mm〜40mm程度である。加圧ローラー56は、たとえば、芯金、中間層、表層で構成されている。芯金は、アルミニウムまたは鉄などの金属製である。芯金の厚さは、たとえば1mm〜5mm程度である。加圧ローラー56の中間層は、耐熱性を有する弾性体で構成されている。弾性体としては、たとえば厚さ3mmの耐熱性のシリコーンゴムなどが採用される。加圧ローラー56の表層には、離型性を有する材料が用いられる。加圧ローラー56の表層の材料としては、たとえば厚さ30μmのPFAチューブが用いられる。加圧ローラー56は、ソフトローラーとして構成されている。
加圧ローラー56は、モーター57により駆動されることで、回転する。加圧ローラー56が回転することで、加圧ローラー56の回転力が定着ベルト54に伝えられる。これにより、定着ベルト54は、加圧ローラー56に従動回転する。加圧ローラー56は、定着ベルト54を介して押圧部材60を押圧する。押圧部材60と加圧ローラー56との間に、定着ベルト54が挟持されている。
モーター57は、加圧ローラー56を回転させるための駆動力を発生する駆動装置の一例である。モーター57には、たとえば電流計により構成されるモータ電流検出部58が接続されている。モータ電流検出部58は、定着ベルト54の駆動トルクを測定するトルク測定部の一例である。モーター57に流れる電流をモータ電流検出部58が検出することで、定着ベルト54の駆動トルクを検出できるようになっている。
定着ベルト54の駆動トルクを検出するための手段は上記に限られない。たとえば、定着ベルト54の回転速度を検出することによって定着ベルト54の駆動トルクの増大を検出してもよく、加熱ローラー51の回転速度を検出してもよく、ニップ領域を通過する用紙Sの変形量の検出結果に基づいて定着ベルト54の駆動トルクの増大を検出してもよい。
[潤滑剤貯蔵部70の内部構造]
図3は、図2に示す潤滑剤貯蔵部70の内部構造を拡大して示す図である。図3に示されるように、潤滑剤貯蔵部70には、空気供給経路73が設けられている。空気供給経路73は、潤滑剤貯蔵部70の内部に連通している。空気供給経路73の外周には、潤滑剤貯蔵部70の内部空間に開口する複数の穴が形成されている。これら複数の穴は、空気供給経路73から潤滑剤貯蔵部70の内部に空気が流出する空気流出口を構成している。空気供給経路73は、潤滑剤貯蔵部70の内部に貯えられた液相の潤滑剤68中に浸漬している。空気流出口の形成された空気供給経路73の外周に、多孔質体74が設けられている。多孔質体74は、たとえばセラミック製の管である。
空気供給経路73の一端には、エアーポンプなどの送風機が取り付けられている。送風機が駆動することにより、空気供給経路73から空気流出口を経由し多孔質体74を通過して、潤滑剤貯蔵部70の内部に空気が供給される。多孔質体74を空気が通過することにより、潤滑剤68中に細かな気泡Bが発生する。空気供給経路73および多孔質体74は、潤滑剤68に気泡を混入させる気泡混入部を構成している。
潤滑剤供給ローラー72は、気泡Bを含む潤滑剤68を、潤滑剤貯蔵部70の内部から外部へ移動させ、定着ベルト54の内周面に気泡Bを含む潤滑剤68を供給する。気泡混入部は、潤滑剤供給ローラー72によって定着ベルト54の内周面に供給される以前の潤滑剤68に、気体を混入させている。
[摺動面における潤滑剤68]
図4は、図2に示す押圧部材60を拡大して示す図である。上述した通り、定着ベルト54の内周面に気泡Bを含む潤滑剤68が供給される。潤滑剤68中に混入した気泡Bは、定着ベルト54の内周面に潤滑剤68が付着した状態で定着ベルト54が回転することにより移動して、図4に示されるように、押圧部材60と定着ベルト54との間の領域に到達する。押圧部材60と定着ベルト54との間に介在する潤滑剤68に、気泡Bが混入されている。
空気は、潤滑剤68よりも粘度が低い。そのため、押圧部材60と定着ベルト54との間に潤滑剤68のみが存在する場合よりも、気泡Bを含む潤滑剤68が存在する図4に示す実施形態の方が、見かけの粘度が下がるため、摩擦抵抗が小さくなる。したがって、気泡Bを含む潤滑剤68は、摺動性が向上されている。潤滑剤68に気泡Bを混入させることによって、潤滑剤68の摺動特性を改善することができる。
また空気は、潤滑剤68よりも熱伝導率が低い。そのため、押圧部材60と定着ベルト54との間に潤滑剤68のみが存在する場合よりも、気泡Bを含む潤滑剤68が存在する図4に示す実施形態の方が、定着ベルト54から押圧部材60へ伝達される熱量が小さくなる。気泡Bを含む潤滑剤を用いることにより、定着ベルト54から潤滑剤68を介しての押圧部材60への熱移動を低減でき、潤滑剤68の断熱性を向上できる。したがって、定着装置50のウォームアップ時間が短縮でき、定着装置50の省エネルギー性を改善することができる。
なお、図3に示す潤滑剤貯蔵部70内に空気を供給して気泡Bを混入する構成に替えて、予め気泡Bを混入した潤滑剤68を潤滑剤貯蔵部70に供給する構成としてもよい。または、予め気泡Bを混入した潤滑剤68を定着ベルト54の内周面に直接塗布する構成としてもよい。
<第二実施形態>
図5は、第二実施形態に従う潤滑剤貯蔵部70の内部構造を示す図である。第二実施形態に従う潤滑剤貯蔵部70は、図5に示されるように、液体供給経路75と、撹拌部材76とを有している。液体供給経路75は、潤滑剤貯蔵部70の内部に連通している。液体供給経路75は、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の温度よりも気化温度が低い液体を、潤滑剤貯蔵部70内に供給する。液体供給経路75を経由して供給される液体は、たとえば水である。撹拌部材76は、潤滑剤貯蔵部70内に供給された液体を撹拌し、潤滑剤68中に液体を均一に分散させる。撹拌部材76は、たとえば回転可能な撹拌翼である。液体供給経路75および撹拌部材76は、潤滑剤68に液体を混入させる液体混入部を構成している。
潤滑剤供給ローラー72の回転に伴って、潤滑剤貯蔵部70内において潤滑剤供給ローラー72の外周面に接触していた潤滑剤が、潤滑剤供給ローラー72の外周面に付着した状態で潤滑剤貯蔵部70外に移動する。潤滑剤が付着した潤滑剤供給ローラー72の外周面が、定着ベルト54の内周面に接触することにより、潤滑剤が定着ベルト54の内周面に供給される。液体混入部は、潤滑剤供給ローラー72によって定着ベルト54の内周面に供給される以前の潤滑剤68に、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の温度よりも気化温度が低い液体を混入させている。
潤滑剤68中に混入した液体は、定着ベルト54の内周面に潤滑剤68が付着した状態で定着ベルト54が回転することにより移動して、押圧部材60と定着ベルト54との間の領域に到達する。液体は、押圧部材60と定着ベルト54との間において加熱されて気化し、気泡Bになる。これにより、押圧部材60と定着ベルト54との間に介在する潤滑剤68に気泡Bが混入されている、図4に示す状態が実現される。
第二実施形態によれば、気泡Bを潤滑剤68中に直接混入する第一実施形態と比較して、より微細な気泡Bを潤滑剤68中に均一に拡散させることができる。一方、第二実施形態では、液体が気化することに伴い気化熱で定着ベルト54の熱が奪われるため、省エネルギー性においては第一実施形態の方が優れている。
なお、図5に示す潤滑剤貯蔵部70内に液体を供給して潤滑剤68中に液体を混入する構成に替えて、予め液体を混入した潤滑剤68を潤滑剤貯蔵部70に供給する構成としてもよい。または、予め液体を混入した潤滑剤68を定着ベルト54の内周面に直接塗布する構成としてもよい。
<第三実施形態>
図6は、第三実施形態に従う定着装置50の内部構造を示す図である。第三実施形態に従う定着装置50は、液体噴霧ノズル82を有している。液体噴霧ノズル82は、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の温度よりも気化温度が低い液体を、押圧部材60に接触する以前の定着ベルト54の内周面に噴霧している。
定着ベルト54の内周面に噴霧された液体は、定着ベルト54の内周面に潤滑剤68および液体が付着した状態で定着ベルト54が回転することにより移動して、押圧部材60と定着ベルト54との間の領域に到達する。液体は、押圧部材60と定着ベルト54との摺動によって潤滑剤68に分散されるとともに、加熱されて気化し気泡Bになる。これにより、押圧部材60と定着ベルト54との間に気泡Bを含む潤滑剤68が存在する、図4に示す状態が実現される。
第三実施形態では、液体を定着ベルト54の内周面に噴霧するのみの簡単な構成によって、押圧部材60と定着ベルト54との間に介在する潤滑剤68に気泡Bを混入させることができる。これにより、定着ベルト54の内周部に配置される構造物を簡素化でき、当該構造物の熱容量を小さくすることができるので、定着装置50の省エネルギー性を改善することができる。
<第四実施形態>
図7は、第四実施形態に従う定着装置50の内部構造を示す図である。第四実施形態に従う定着装置50は、気体噴霧ノズル84を有している。気体噴霧ノズル84は、押圧部材60を貫通して配置されている。気体噴霧ノズル84は、押圧部材60に接触した直後の定着ベルト54の内周面に気体を噴霧している。気体噴霧ノズル84から噴霧される気体は、たとえば圧縮空気である。
気体噴霧ノズル84の噴出口は、潤滑剤68中に浸漬している。気体噴霧ノズル84から噴霧される気体の圧力は、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の圧力に略一致している。気体は、定着ベルト54の摺動により発生する負圧によって少しずつ潤滑剤68中に取り込まれ、押圧部材60と定着ベルト54との摺動によって潤滑剤68中に混合される。そのため、気体が定着ベルト54と押圧部材60との間に大量に漏れ出すことはない。
第四実施形態では、気体を定着ベルト54の内周面に噴霧するのみの簡単な構成によって、押圧部材60と定着ベルト54との間に介在する潤滑剤68に気泡Bを混入させることができる。これにより、定着ベルト54の内周部に配置される構造物を簡素化でき、当該構造物の熱容量を小さくすることができるので、定着装置50の省エネルギー性を改善することができる。
気体は、気体噴霧ノズル84から噴出される以前に予熱されていることが望ましい。たとえば、気体噴霧ノズル84に気体を供給する経路を、定着ベルト54の内周部に配置してもよい。このようにすれば、定着ベルト54の内周部に放出された熱を用いて気体を予熱することができ、放熱を回収できるため、より省エネルギー性に優れた構成を実現することができる。
<第五実施形態>
図8は、第五実施形態に従う定着装置50の内部構造を示す図である。第五実施形態に従う定着装置50は、第一実施形態で説明した図2に示す潤滑剤回収スクレーパ78に替えて、定着ベルト54の内周面の潤滑剤68中に混入されている気泡の比率を低減する消泡部98を備えている。消泡部98は、回転する定着ベルト54が押圧部材60から離れる位置の下流に配置されている。
潤滑剤68の粘度が高い場合には、押圧部材60から離れた後の定着ベルト54の内周面に存在する潤滑剤68中に、気泡Bが留まっている。回転する定着ベルト54が次に押圧部材60に接触するときに潤滑剤68中に混入されている気泡Bの比率をより厳密に管理するためには、定着ベルト54が押圧部材60から離れる位置において、潤滑剤68中の気泡を一旦消泡することが望ましい。
より具体的には、消泡部98は、潤滑剤68を加熱する加熱部を有している。加熱部は、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の温度よりも高い温度に、潤滑剤68を加熱する。これにより、定着ベルト54と押圧部材60との間における気泡Bの膨張よりも、気泡Bの膨張が大きくなり、潤滑剤68の外へ破泡しやすくなる。気泡Bの破泡を妨げないように、消泡部98を定着ベルト54に対して低圧で接触させるのが望ましい。
加熱部が潤滑剤68を加熱する温度が高すぎると、定着ベルト54の耐久性に影響を及ぼす可能性がある。上述した通り、定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤の温度よりも高い温度に潤滑剤68を加熱すれば気泡Bを破泡する効果がより顕著に得られるが、加熱部が潤滑剤68を加熱する温度は、気泡Bを構成している気体の気化温度よりも高ければよい。
<定着装置50の制御>
以下、第一〜第五実施形態のいずれかの定着装置50に適用可能な、潤滑剤68中の気泡Bの混入比率を調整するための制御について説明する。図9は、画像形成装置100の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
図9に示すように、画像形成装置100は、定着装置50と、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ネットワークインターフェイス104と、操作パネル107と、記憶装置120とを含んでいる。
制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成されている。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成されている。
制御装置101は、本実施の形態に従う制御プログラム122などの各種プログラムを実行することで、画像形成装置100の動作を制御する。制御装置101は、制御プログラム122の実行命令を受け付けたことに基づいて、記憶装置120からROM102に制御プログラム122を読み出す。RAM103は、ワーキングメモリとして機能し、制御プログラム122の実行に必要な各種データを一時的に格納する。
ネットワークインターフェイス104には、アンテナ(図示しない)などが接続されている。画像形成装置100は、アンテナを介して、外部の通信機器との間でデータをやり取りする。外部の通信機器は、たとえば、スマートフォンなどの携帯通信端末、サーバーなどを含んでいる。画像形成装置100は、制御プログラム122をアンテナを介してサーバーからダウンロードできるように構成されてもよい。
操作パネル107は、ディスプレイとタッチパネルとで構成されている。ディスプレイおよびタッチパネルは互いに重ねられており、操作パネル107は、たとえば、画像形成装置100に対する印刷操作やスキャン操作などを受け付ける。
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記憶媒体である。記憶装置120は、本実施の形態に従う制御プログラム122などを格納する。制御プログラム122の格納場所は記憶装置120に限定されず、制御プログラム122は、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュなど)、ROM102、RAM103、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
制御プログラム122は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、本実施の形態に従う制御処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う制御プログラム122の趣旨を逸脱するものではない。さらに、制御プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが制御プログラム122の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態で画像形成装置100が構成されてもよい。
[駆動トルクに応じた制御]
図10は、潤滑剤68の種類毎の温度と駆動トルクとの関係を示すグラフである。図10中の横軸は、定着装置50の定着ベルト54と押圧部材60との間に存在する潤滑剤68の温度(単位:℃)を示す。図10中の縦軸は定着ベルト54の駆動に必要な駆動トルク(単位:Nm)を示す。なお、定着ベルト54の駆動トルクは、第一実施形態で説明したモータ電流検出部58などを用いることにより、検出することができる。
図10のグラフ中の丸のプロットは、高粘度の潤滑剤68を示し、四角のプロットは、低粘度の潤滑剤68を示す。図10中の、右上から左下に延びる斜線によるハッチングを施した領域は、室温からの起動中温度の領域を示す。図10中の、左上から右下に延びる斜線によるハッチングを施した領域は、印字中温度の領域を示す。室温からの起動中温度域における駆動トルクの低減を優先して低粘度の潤滑剤68を選択したとすると、印字中の定着温度域では粘度が下がりすぎてしまい、膜切れを起こす。その結果、図10に示すように、印字中の定着温度域における駆動トルクが増大する。一方、高粘度の潤滑剤68は、印字中の定着温度域では駆動トルクが低く適切であるが、室温からの起動中温度域における駆動トルクが大きい。
図11は、室温における高粘度の潤滑剤68への気泡混入比率と駆動トルクとの関係を示すグラフである。図11中の横軸は潤滑剤68中に混入する気泡Bと潤滑剤68との比率(単位:%)を示す。図11中の縦軸は定着ベルト54の駆動に必要な駆動トルク(単位:Nm)を示す。図11に示すように、気泡混入比率を大きくすることで、気泡Bを含む潤滑剤68の見かけの粘度を下げることができるので、駆動トルクを下げることが可能である。
そのため、印字中の定着温度域において駆動トルクが小さい高粘度の潤滑剤68を用い、定着装置50の温度が低い場合には気泡混入比率を大きくして駆動トルクを小さくし、印字中温度域では気泡混入比率を減らして潤滑剤68の粘度主体の潤滑状態とする。図9に示す制御装置101は、トルクに基づき潤滑剤68中に混入される気泡の比率を調整する。これにより、室温からの起動中と印字中との両方において、駆動トルクを低減することができる。
[潤滑剤68の経年変化に応じた制御]
図12は、定着装置50への通紙枚数と駆動トルクとの関係を示すグラフである。図12中の横軸は、定着装置50への通紙枚数を示す。図12中の縦軸は、定着ベルト54の駆動に必要な駆動トルクを示す。定着装置50の通紙枚数が増加するにつれて、潤滑剤68の熱劣化および摺動に伴う摩耗粉の混入などにより、潤滑剤68の粘度が高くなる。そのため図12に示すように、通紙枚数が増加するにつれて駆動トルクが上昇する。
図11を参照して説明した通り、潤滑剤68への気泡混入比率を大きくすることで、潤滑剤68の見かけの粘度を下げることができ、駆動トルクを下げることが可能である。図13は、通紙枚数に応じた気泡混入比率の増加を示すグラフである。図13中の横軸は定着装置50への通紙枚数を示す。図13中の縦軸は潤滑剤68への気泡混入比率(単位:%)を示す。
図9に示す制御装置101は、定着装置50の通紙枚数に基づき、潤滑剤68中に混入される気泡Bの比率を調整する。通紙枚数の増加に応じて潤滑剤68そのものの粘度が高くなっても、図13に示すように通紙枚数に応じて気泡混入比率を増加することにより、気泡Bを含む潤滑剤68の見かけの粘度の変動を抑えることができる。したがって、潤滑剤68の経年変化に伴う駆動トルクの変動を抑制でき、定着装置50の耐久性を向上することができる。
定着装置50の通紙枚数の他、定着装置50を構成するローラーの走行距離または走行時間に基づき、潤滑剤68中に混入される気泡Bの比率を調整してもよい。
[潤滑剤の熱伝導率の制御]
図14は、潤滑剤68への気泡混入比率と、潤滑剤68の熱伝導率との関係を示すグラフである。図14中の横軸は、潤滑剤68への気泡混入比率を示す。図14中の縦軸は、潤滑剤68、または、気泡Bを含む潤滑剤68の熱伝導率(単位:W/m・k)を示す。図14に示すように、潤滑剤68のみ(気泡混入比率0%)の熱伝導率に比較して、気泡混入比率が大きくなるほど、気泡Bを含む潤滑剤68の見かけの熱伝導率は小さくなる。
図14に示す熱伝導率に係る特性を利用して、定着装置50のウォームアップ中、および、定着装置50の省エネルギーモード運転中には、気泡混入比率を大きくすることができる。図9に示す制御装置101は、定着装置50の省エネルギーモード運転が選択されているかを判断し、省エネルギーモード運転が選択されているときに潤滑剤68中に混入される気泡の比率を、省エネルギーモード運転が選択されていないときよりも大きくする。または制御装置101は、定着装置50がウォームアップ中か印字中かを判断し、ウォームアップ中に潤滑剤68中に混入される気泡Bの比率を、印字中よりも大きくする。
潤滑剤68中に混入される気泡Bの比率を大きくし、定着ベルト54と押圧部材60との間に介在する気泡Bを含む潤滑剤68の熱伝導率が小さくなれば、定着ベルト54から押圧部材60への熱伝達量が小さくなる。そのため、定着装置50のウォームアップを短時間に終了することができる。または、定着装置50の省エネルギー性を向上することができる。
潤滑剤68の粘度に影響する温度の異なる環境下でも、潤滑剤68と気泡Bとの比率を調整することで、定着ベルト54と押圧部材60との摺動特性の均一性を向上することができる。
[画像または記録媒体に応じた制御]
定着ベルト54と押圧部材60との間の摺動状態が同じであったとしても、記録媒体上のトナー像32と定着ベルト54との間で滑りが生じるか否かは、記録媒体上のトナー付着量に依存する。図15は、記録媒体へのトナー付着量毎の、駆動トルクとスリップ率との関係を示すグラフである。図15中の横軸は、定着ベルト54の駆動に必要な駆動トルクを示す。図15中の縦軸は、滑りの発生率(スリップ率)を示す。
図15中の丸のプロットは用紙S上にトナー像32が無い場合を示し、四角のプロットは用紙S上へのトナー像32の付着量が相対的に少ない場合を示し、三角のプロットは用紙S上へのトナー像32の付着量が相対的に多い場合を示す。用紙S上にトナー像32が無い場合、用紙Sと定着ベルト54との摩擦力で定着ベルト54が駆動されるため、駆動トルクが大きい場合でも滑りの発生は起こりにくい。一方、用紙S上にトナー像32が付着している場合、溶融したトナー像32と定着ベルト54との界面での摩擦力で定着ベルト54が駆動されるため、トナー像32が無い場合に比べて滑りが発生しやすく、画像不良が起こりやすくなる。
したがって、トナー像32の付着量が多い場合には、気泡混入比率を大きくして、気泡Bを含む潤滑剤68の見かけの粘度を下げる。図9に示す制御装置101は、記録媒体に付着したトナー像32の大きさに基づき、潤滑剤68中に混入されている気泡の比率を調整する。このようにすれば、図11を参照して説明した通り、駆動トルクを下げることができる。駆動トルクを下げることにより、図15に示すように滑りの発生を抑制できるので、画像不良の発生を抑制することができる。
一方、記録媒体上のトナー付着量が同じであったとしても、記録媒体の表面平滑性と溶融したトナー像32の記録媒体への浸透のし易さの違いにより、駆動トルクに対するスリップ率が異なる。図16は、記録媒体毎の、駆動トルクとスリップ率との関係を示すグラフである。図16中の横軸は、定着ベルト54の駆動に必要な駆動トルクを示す。図16中の縦軸は、図15と同様のスリップ率を示す。
図16中の丸のプロットは普通紙を示し、四角のプロットは印画紙などのコート紙を示し、三角のプロットはOHPシートを示す。普通紙は表面平滑性が低く浸透性が高いのに対し、OHPシートは表面平滑性が高く浸透性が低い。コート紙の特性は普通紙とOHPシートとの中間である。そのため、OHPシート、コート紙、普通紙の順に滑りが発生しやすくなる。
したがって、滑りが発生しやすい紙種の場合には、気泡混入比率を大きくして、気泡Bを含む潤滑剤68の見かけの粘度を下げる。図9に示す制御装置101は、記録媒体の種類に基づき、潤滑剤68中に混入される気泡の比率を調整する。このようにすれば、図11を参照して説明した通り、駆動トルクを下げることができる。駆動トルクを下げることにより、図16に示すように滑りの発生を抑制できるので、画像不良の発生を抑制することができる。
[加圧部材の長手方向の位置に応じた制御]
図17は、加圧ローラー56の概略形状を示す模式図である。定着装置50では、通紙性を確保するために、用紙の端部の搬送速度が用紙の中央部の搬送速度よりも大きくなるように設定されている。具体的には、図17に示すように、加圧ローラー56の外径を、加圧ローラー56の長手方向(図17中の左右方向)の中央部よりも端部において大きく設定している。これにより、潰し量の大きくなる用紙の端部の方が、中央よりも搬送速度が大きくなっている。
図18は、加圧ローラー56の長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。図18中の横軸に示す「中央測定位置」は、加圧ローラー56の長手方向における中央部の位置を示し、「駆動側」「非駆動側」は、加圧ローラー56の長手方向における端部の位置を示す。図18中の縦軸は、「中央測定位置」における搬送速度に対する各位置での搬送速度の相対値を示す。図18に示すように、加圧ローラー56の長手方向における中央部の搬送速度の相対値は100.0%であり、加圧ローラー56の長手方向における端部の搬送速度は中央部の搬送速度よりも大きいため相対値が100.0%よりも大きくなっている。
図18中の丸のプロットは、用紙Sが定着装置50を通過した後の跳ね上げを防止するための搬送速度の最大値を示す。図18中の四角のプロットは、紙シワを防止するための搬送速度の最小値を示す。図18に示すように、紙シワを防止するためには、端部における中央部に対する搬送速度比を100.1%以上にする必要がある。跳ね上げを防止するためには、端部における中央部に対する搬送速度比を100.4%以下にする必要がある。
図17に示す加圧ローラー56の形状は、加圧ローラー56が十分に暖まり十分に熱膨張した状態における形状を示している。室温の状態から定着装置50を起動した直後は、加圧ローラー56の熱膨張量が小さいため、図17に示す形状よりも加圧ローラー56の長手方向の端部における外径が小さい。加圧ローラー56の長手方向における中央部の外径と端部の外径との比が十分でないことにより、端部における搬送速度比が小さくなる。
図19は、起動直後と通常運転時とにおける、加圧ローラー56の長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。図19中の横軸に示す「中央測定位置」は、加圧ローラー56の長手方向における中央部の位置を示し、「駆動側」「非駆動側」は、加圧ローラー56の長手方向における端部の位置を示す。図19中の縦軸は、「中央測定位置」における搬送速度に対する各位置での搬送速度の相対値を示す。
図19中の丸のプロットは、定着装置50がウォームアップを開始した直後の搬送速度比を示し、四角のプロットは、ウォームアップ開始30分後の搬送速度比を示す。図19に示すように、加圧ローラー56の端部におけるウォームアップ開始直後の搬送速度比は、30分後の搬送速度比よりも、小さくなっている。
したがって、室温からの起動直後は、加圧ローラー56の端部における気泡混入比率をより大きくする。気泡混入部は、加圧ローラー56の長手方向における中央部と端部とに供給される潤滑剤に、各々独立して気泡を混入可能であり、図9に示す制御装置101は、加圧ローラー56の中央部と端部とに供給される潤滑剤68中に混入される気泡の比率を各々独立して調整可能である。制御装置101は、加圧ローラー56の中央部と端部とに供給される潤滑剤68中に混入される気泡の比率を、加圧ローラー56の熱膨張量に基づき制御する。
このようにすれば、図11を参照して説明した通り、駆動トルクを下げることができる。駆動トルクを下げることにより、室温からの起動直後における加圧ローラー56の端部の摺動性を増大することができる。これにより、加圧ローラー56の端部における搬送速度比を、図18に示す適切な搬送速度比の範囲に補正することができる。
[加圧部材の長手方向の位置および紙種に応じた制御]
通紙条件が同じであっても、用紙の厚さにより搬送速度比が異なる。これは、用紙の厚さに依存する紙の剛性の違いに起因するものと考えられている。
図20は、紙種毎の、加圧ローラー56の長手方向における位置と、搬送速度の相対値との関係を示すグラフである。図20中の横軸に示す「中央測定位置」は、加圧ローラー56の長手方向における中央部の位置を示し、「駆動側」「非駆動側」は、加圧ローラー56の長手方向における端部の位置を示す。図20中の縦軸は、「中央測定位置」における搬送速度に対する各位置での搬送速度の相対値を示す。
図20中の丸のプロットは、相対的に厚みの大きい用紙Sの搬送速度比を示し、四角のプロットは、相対的に厚みの大きい用紙Sの搬送速度比を示す。図20に示すように、用紙Sの厚みが大きいと、加圧ローラー56の長手方向における中央部と端部との搬送速度比が平均化されてしまい、搬送速度差が付きにくい。そのため、厚みの大きい用紙Sの場合、中央部と端部との搬送速度差をより大きくするために、厚みの小さい用紙Sよりも端部における摺動抵抗を小さくする必要がある。
したがって、厚みの大きい用紙Sの場合、加圧ローラー56の端部における気泡混入比率をより大きくする。図9に示す制御装置101は、加圧ローラー56の中央部と端部とに供給される潤滑剤68中に混入される気泡の比率を、記録媒体の種類に基づき制御する。このようにすれば、図11を参照して説明した通り、駆動トルクを下げることができる。駆動トルクを下げることにより、厚みの大きい用紙Sの端部における加圧ローラー56の端部の摺動性を増大することができる。これにより、加圧ローラー56の端部における搬送速度比を、図18に示す適切な搬送速度比の範囲に補正することができる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
32 トナー像、50 定着装置、51 加熱ローラー、51A ヒーター、54 定着ベルト、56 加圧ローラー、57 モーター、58 モータ電流検出部、60 押圧部材、68 潤滑剤、70 潤滑剤貯蔵部、72 潤滑剤供給ローラー、73 空気供給経路、74 多孔質体、75 液体供給経路、76 撹拌部材、78 潤滑剤回収スクレーパ、82 液体噴霧ノズル、84 気体噴霧ノズル、98 消泡部、100 画像形成装置、101 制御装置、B 気泡、S 用紙。

Claims (18)

  1. トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、
    回転可能に構成された無端状のベルトと、
    前記ベルトの外周面に接触する加圧部材と、
    前記ベルトの内周面に接触し、前記ベルトを前記加圧部材に押圧する押圧部材と、
    前記ベルトと前記押圧部材との間に介在する潤滑剤に気泡を混入させる気泡混入部と、
    前記定着装置の動作を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を調整可能である、定着装置。
  2. 前記気泡混入部は、前記ベルトの前記内周面に供給される以前の前記潤滑剤に前記気泡を混入させる、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記潤滑剤を貯える潤滑剤貯蔵部をさらに備え、
    前記気泡混入部は、前記潤滑剤貯蔵部の内部に連通する空気供給経路と、前記空気供給経路から前記潤滑剤貯蔵部の内部に空気が流出する空気流出口に設けられた多孔質体とを有する、請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記気泡混入部は、前記ベルトと前記押圧部材との間に存在する前記潤滑剤の温度よりも気化温度が低い液体を、前記ベルトの前記内周面に供給される以前の前記潤滑剤に混入させる液体混入部を有する、請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記潤滑剤を貯える潤滑剤貯蔵部をさらに備え、
    前記液体混入部は、前記液体を前記潤滑剤貯蔵部に供給する液体供給経路を有する、請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記気泡混入部は、前記ベルトと前記押圧部材との間に存在する前記潤滑剤の温度よりも気化温度が低い液体を、前記押圧部材に接触する以前の前記ベルトの前記内周面に噴霧する液体噴霧ノズルを有する、請求項1に記載の定着装置。
  7. 前記気泡混入部は、前記押圧部材に接触した直後の前記ベルトの前記内周面に気体を噴霧する気体噴霧ノズルを有する、請求項1に記載の定着装置。
  8. 前記ベルトの駆動トルクを測定するトルク測定部をさらに備え、
    前記制御装置は、前記トルク測定部により測定されたトルクに基づき、前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を調整可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記制御装置は、前記定着装置の走行距離、通紙枚数、および走行時間からなる群より選ばれる1つのパラメータに基づき、前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を調整可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 前記制御装置は、前記定着装置の省エネルギーモード運転が選択されているか否かを判断し、省エネルギーモード運転が選択されているときに前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を選択されていないときよりも大きくする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記制御装置は、前記定着装置がウォームアップ中か印字中かを判断し、ウォームアップ中に前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を印字中よりも大きくする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 前記制御装置は、前記記録媒体の種類、および、前記記録媒体に付着した前記トナー像の大きさからなる群より選ばれる1つのパラメータに基づき、前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率を調整可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  13. 前記気泡混入部は、前記加圧部材の長手方向における中央部に供給される前記潤滑剤と、前記加圧部材の前記長手方向における端部に供給される前記潤滑剤とに、独立して前記気泡を混入可能であり、
    前記制御装置は、前記中央部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率と、前記端部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率とを独立して調整可能である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の定着装置。
  14. 前記制御装置は、前記中央部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率と、前記端部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率とを、前記加圧部材の熱膨張量に基づき制御する、請求項13に記載の定着装置。
  15. 前記制御装置は、前記中央部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率と、前記端部に供給される前記潤滑剤中に混入される前記気泡の比率とを、前記記録媒体の種類に基づき制御する、請求項13に記載の定着装置。
  16. 回転する前記ベルトが前記押圧部材から離れる位置の下流において前記ベルトの前記内周面の前記潤滑剤中に混入されている前記気泡の比率を低減する消泡部をさらに備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載の定着装置。
  17. 前記消泡部は、前記ベルトと前記押圧部材との間に存在する前記潤滑剤の温度よりも高い温度に前記潤滑剤を加熱する加熱部を有する、請求項16に記載の定着装置。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の定着装置を備える、画像形成装置。
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