JP6692846B2 - ScAlMgO4単結晶基板およびその製造方法 - Google Patents

ScAlMgO4単結晶基板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、ScAlMgO単結晶基板およびその製造方法に関するものである。
近年、窒化ガリウム(GaN)を形成するための基板としてScAlMgOが注目されている。ScAlMgOは、GaNとの格子不整合が従来のサファイアに比べて1/10程度であり、発光ダイオード(LED)の高輝度化のための材料として期待されている。
ScAlMgO単結晶の製造方法として、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」とも称する)が知られている。CZ法は、チャンバ内に設置したルツボに材料を入れ、その材料を溶融させた後、種結晶を融液に接触させ、引き上げ機構を使って種結晶をゆっくりと回転させながら引き上げる方法である。当該方法によれば、種結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させることができ、円柱状のインゴットが得られる。ここで、特許文献1、特許文献2には、ScAlMgOの製造方法が記載されている。
特開2015−48296号公報 特開2017−119597号公報
CZ法で単結晶を引き上げる場合、種結晶を溶融させないように、融液直上の雰囲気と融液との界面における温度勾配を大きくする必要がある。すなわち、融液側では材料が十分に溶融する高い温度とする一方で、融液の表面側(融液直上の雰囲気)は、種結晶が溶融しない程度の温度とする必要がある。しかしながら、上記界面における温度勾配を大きくすると、融液(表面)の中心側が冷却されやすく、引き上げた単結晶の中心の結晶方位が崩れやすい。図1は、従来の方法で作製した円柱状の単結晶を、c面で切り出したウエハの写真である。結晶方位の崩れは、マイクロスコープで観察を行うと、黒い領域として観察される。そして、従来の方法で作製したウエハでは、図1に示されるように、ウエハの中心付近に結晶方位の崩れが生じている。
図2に、当該ウエハの中心から±20mmの領域について、約4mm間隔でX線回折法による分析を行い、ロッキングカーブを取得したときの、それぞれの位置における半値全幅[秒]を示す。なお、図2の横軸は、中心からの距離を表す。図2に示すように、結晶方位が崩れると、X線回折法による分析で得られるロッキングカーブの半値全幅が広くなり、高品質な結晶とはいえなくなる。
そこで、本開示は、結晶方位の崩れが少ない、高品質なScAlMgO単結晶基板およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ね、引き上げるScAlMgO単結晶の結晶直径と結晶成長速度とを特定の条件とすることにより、得られる単結晶の結晶方位の崩れが少なくなることを見出し、本開示に至った。
本開示は、以下のScAlMgO基板を提供する。
基板の中心を座標(0,0)とし、測定ビームの幅を1[mm]×7[mm]として、x軸方向に1[mm]間隔で(x−m,0)から(x,0)まで、y軸方向に1[mm]間隔で(0,y−n)から(0,y)まで(ただし、mおよびnは前記測定ビームが基板からはみ出ない範囲に収まる整数)の座標位置についてそれぞれ、X線回折法で分析したとき、前記各座標位置におけるロッキングカーブの半値全幅のワースト値が20[秒]未満である、ScAlMgO単結晶基板。
また、本開示は、以下のScAlMgO単結晶基板の製造方法も提供する。
ルツボ中の融液に種結晶を接触させて引き上げを行うScAlMgO単結晶の製造方法において、以下の式1で表される結晶成長速度dと、作製するScAlMgO単結晶の直径の1/3乗との積を2.6以上3.0未満とする、ScAlMgO単結晶基板の製造方法。
結晶成長速度d=c+(c×b×q)/(a×p)・・・(式1)
(式1中、aはルツボの内径を表し、bは作製するScAlMgO単結晶の直径を表し、cは引き上げ速度を表し、pはScAlMgOの液体密度を表し、qはScAlMgOの固体密度を表す)
本開示のScAlMgO単結晶基板は、結晶方位の崩れが少なく、高品質である。また、本開示のScAlMgO単結晶基板の製造方法によれば、結晶直径に応じて最適な結晶成長速度で結晶を作製することができる。これにより、単結晶の中心の結晶方位が崩れなくなり、高品質なScAlMgO単結晶基板が得られる。
従来の方法で作製したScAlMgO単結晶の結晶方位の崩れを示す図 図1に示すScAlMgO単結晶について、X線回折法による分析を行い、ロッキングカーブを取得したときの半値全幅を示す図 本開示の一実施の形態におけるScAlMgO単結晶基板の製造に使用する、抵抗加熱方式炉の構成を示す模式図 本開示の一実施の形態におけるScAlMgO単結晶基板の製造に使用する、高周波加熱方式炉の構成を示す模式図 ScAlMgO単結晶基板の半値全幅と、当該単結晶基板上に作製されたGaN結晶の半値全幅との関係を示す図 本開示の実施例および比較例のScAlMgO単結晶基板作製時の結晶成長速度と結晶直径の1/3乗との積、および作製されたScAlMgO単結晶基板のロッキングカーブの半値全幅のワースト値f[秒]との関係を示す図
以下、本開示の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本開示の一実施の形態に係るScAlMgO単結晶基板は、加熱装置で作製することができる。本実施の形態のScAlMgO単結晶基板を作製可能な加熱装置の例には、抵抗加熱方式炉又は高周波加熱方式炉が含まれる。図3および図4は、それぞれ抵抗加熱方式炉100の構成、および高周波加熱方式炉200の構成を示す模式図である。以下、抵抗加熱方式または高周波加熱方式によりScAlMgO単結晶を製造する方法について、それぞれ説明する。
図3に示す抵抗加熱方式炉100は、CZ法による結晶引き上げ装置であり、ScAlMgO原料110を溶融させるためのルツボ120と、ルツボ120を支持するためのルツボ支持軸121と、ルツボ120およびルツボ支持軸121の間に配置される耐火材122と、ルツボ120の周囲に配置されるヒータ140と、ルツボ120およびヒータ140を囲む断熱材130と、結晶を引き上げるための結晶引き上げ軸150と、結晶引き上げ軸150の端部に配置され、種結晶152を支持するためのシードホルダ151とを有する。なお、図1には示していないが、抵抗加熱方式炉100は通常、CZ法による結晶引き上げに必要なチャンバ、真空ポンプ、ガス導入口、ガス排気口、電源、温度などの制御装置等をさらに有していてもよい。
ScAlMgO原料110は、酸化スカンジウム(Sc)と、酸化アルミニウム(Al)と、酸化マグネシウム(MgO)と、を混合し、ルツボ120内で一度溶融させたものとすることができる。
ルツボ120は、本実施の形態ではイリジウム製であり、ScAlMgO原料110を溶融させ、かつ保持するための容器である。また、本実施の形態では、ルツボ支持軸121はタングステン製であり、設定した速度で回転、昇降する機能を有する。
耐火材122は、本実施の形態ではジルコニア製であり、ルツボ120とルツボ支持軸121のどちらの材質に対しても耐反応性を有する。
断熱材130は、本実施の形態ではカーボン製の円柱状の部材であり、天面に結晶引き上げ軸150を挿入するための貫通孔が配置されており、底面にルツボ支持軸121を挿入するための貫通孔が配置されている。
ヒータ140は、本実施の形態では、筒状に成形されたカーボン製の抵抗加熱式の発熱部を有し、ヒータ140に電流を流すと、発熱部が発熱し、ルツボ120内の材料が加熱される。
結晶引き上げ軸150は、本実施の形態ではアルミナ製であり、設定した速度で回転したり、昇降したりする機能を有する。また、シードホルダ151は、イリジウム製である。シードホルダ151は、結晶引き上げ軸150の一方の端部に接続されており、先端に種結晶152をセットすることが可能である。種結晶152は、ScAlMgO製であり、形状は、正四角柱である。
抵抗加熱方式炉100を用いてScAlMgO基板を作製する場合、まず、ScAlMgO原料110の溶融工程を実施する。溶融工程では、雰囲気を不活性ガス雰囲気にするために、断熱材130によって囲まれた空間を真空引きした後、当該空間内に不活性ガス雰囲気を充填して常圧にする。そして、ヒータ140の電源を投入し、ScAlMgO原料110が溶融する温度になるまで、ルツボ120に大きな負荷をかけない程度に時間をかけて、ヒータ140に与える電力を徐々に増やしながら加熱する。
ScAlMgO原料110の溶融確認後、溶融したScAlMgO原料110に種結晶152が接するまで、結晶引き上げ軸150を一定速度で回転させながら徐々に下降させる。ここで、結晶引き上げ軸150の回転速度は1rpmから10rpmの間が好ましい。溶融したScAlMgO原料110の融液温度が、結晶の引き上げに適当な温度で安定した後、結晶引き上げ軸150を一定速度で回転させながら上昇させる。ここで、結晶引き上げ軸150の回転速度は1rpmから10rpmの間が好ましい。引き上げ開始後は、自動直径制御(Automatic Diameter Control(ADC))によって、作製する結晶の形状(例えば直径等)を制御する。そして所望の長さまで結晶を引き上げた後、溶融したScAlMgO原料110の融液から結晶を切り離す。その後、ルツボ120または引き上げた結晶に大きな負荷をかけない程度に時間をかけてヒータ140に与える電力を徐々に減らして冷却する。
一方、図4に示す高周波加熱方式炉200は、断熱材130およびヒータ140の代わりに、断熱材230と、加熱コイル240とを有している以外は、上述の抵抗加熱方式炉100と同様の構成を有する。なお、同様の構成については、図4において同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
断熱材230は、本実施の形態ではジルコニア製であり、ルツボ120を囲うように配置されている。一方、加熱コイル240は、断熱材230の外側に配置されており、加熱コイル240に高周波電流を流すと高周波磁束が発生する。そして、高周波磁束によりルツボ120に渦電流が発生し、ルツボ120の表面が発熱することで、ルツボ120内のScAlMgO原料110が加熱される。
高周波加熱方式炉200を用いてScAlMgO基板を作製する場合、まず、ScAlMgO原料110の溶融工程を実施する。溶融工程では、雰囲気を不活性ガス雰囲気にするために、断熱材230によって囲まれた空間を真空引きした後、当該空間内に不活性ガス雰囲気を充填して常圧にする。そして、加熱コイル240の電源を投入し、ScAlMgO原料110が溶融する温度になるまで、ルツボ120に大きな負荷をかけない程度に時間をかけて、加熱コイル240に与える電力を徐々に増やして加熱する。
ScAlMgO原料110の溶融確認後、溶融したScAlMgO原料110に種結晶152が接するまで、結晶引き上げ軸150を徐々に下降させる。溶融したScAlMgO原料110の融液温度が、結晶の引き上げに適当な温度で安定した後、結晶引き上げ軸150を一定速度で上昇させる。引き上げ開始後は、自動直径制御(Automatic Diameter Control(ADC))によって、作製する結晶の形状(例えば直径等)を制御する。所望の長さまで結晶を引き上げた後、溶融したScAlMgO原料110の融液から結晶を切り離す。その後、ルツボ120に大きな負荷をかけない程度に時間をかけて加熱コイル240に与える電力を徐々に減らして冷却する。
図3の抵抗加熱方式炉100または図4の高周波加熱方式炉200を用いて、ScAlMgO単結晶基板の作製を行った結果を表1に示す。比較例1〜6、および実施例1〜3は、それぞれルツボ120の内径、作製したScAlMgO単結晶の直径、および結晶引き上げ軸150の引き上げ速度のいずれかを変化させた場合に、作製される結晶の中心に結晶方位の崩れが観察されるかどうかを示している。
なお、表1における結晶成長速度dは、結晶を引き上げた場合の引き上げ軸150の引き上げ速度だけでなく、結晶作製によりルツボ120内のScAlMgO原料110が減少し、融液表面が下がる速度も考慮に入れた、結晶の実際の長さの変化量(成長速度)を示すものである。当該結晶成長速度d[mm/h]は、ルツボ120の内径をa[mm]、引き上げた結晶の結晶直径をb[mm]、引き上げ軸150の引き上げ速度をc[mm/h]、ScAlMgO原料110の液体密度をp(通常3.0[g/cm])、固体密度をq(通常3.5[g/cm])としたとき、下記式1で表すことができる。
結晶成長速度d=c+(c×b×q)/(a×p)・・・(式1)
そして、表1に記載されている数値eは、上述の結晶成長速度d[mm/h]と作製したScAlMgO単結晶の結晶直径b[mm]とから下記式2によって得られる値である。
数値e=d×b1/3・・・(式2)
上記表1に示されるように、上述のeで表される値が3.0以上となるように、ScAlMgO単結晶基板を作製した比較例1〜5では、結晶の中心に結晶方位崩れが観察された。一方、上述のeで表される値が3.0未満となるように、ScAlMgO単結晶基板を作製した実施例1〜3、および比較例6では、結晶の中心に結晶方位崩れが観察されなかった。上記表1から、ScAlMgO単結晶の製造時に、eで表される値を3.0未満とすることで、単結晶の直径20[mm]以上としても、結晶の中心に図1に示すような結晶方位崩れが観測されなかったことが明らかである。結晶の中心に結晶方位崩れを有さない、直径20[mm]以上のScAlMgO基板は、例えばサファイア等の他のGaN作製用の基板と同様に用いることが可能である。
ここで、表1には、引き上げた結晶からc面で切り出したウエハについて、X線回折法にて分析を行った際の、複数の位置におけるロッキングカーブの半値全幅のうち、最も悪い値[秒](ワースト値f[秒])も示している。ワースト値fは、具体的には、以下のように特定した。
ウエハのX線回折には、D8 DISCOVER(ブルカー・エイエックスエス社製)を用いた。分析は、1[mm]間隔で、測定ビーム幅を1[mm]×7[mm]とし、0.0001[°]ステップで各座標位置において±0.025[°]の範囲を測定した。また、中心に結晶崩れが存在するか否かを検出するため、ウエハ(基板)の中心を座標(0,0)とし、x軸方向に1[mm]間隔で(x−m,0)から(xm,0)まで(すなわち(x−m,0)、(x−(m−1),0)、・・・、(−2,0)、(−1,0)、(0,0)、(1,0)、(2,0)、・・・、(xm−1,0)、(x,0)について)分析した。また、y軸方向にも1[mm]間隔で(0,y−n)から(0,y)まで(すなわち(0,y−n)、(0,y−(n−1))、・・・、(0,−2)、(0,−1)、(0,0)、(0,1)、(0,2)、・・・、(0,yn−1)、(0,y)について)分析した。ただし、mおよびnは整数で、ビームが基板からはみ出ない範囲である。そして、各座標位置におけるロッキングカーブの半値全幅を特定し、そのワースト値fを特定した。
ここで、半値全幅のワースト値fの好ましい範囲について説明する。図5は、ScAlMgO単結晶基板の半値全幅と、当該ScAlMgO単結晶基板上に形成されたGaN結晶の半値全幅との関係を示している。GaN結晶の半値全幅は通常、300[秒]以下にする必要がある。そして、図5から、ScAlMgO単結晶の半値全幅は、20[秒]を超えると、GaN結晶の半値全幅が300[秒]を越えることが明らかである。つまり、ScAlMgO単結晶の半値全幅のワースト値は20[秒]未満とする必要があることがわかる。
そして本発明者らの鋭意検討の結果、ScAlMgO単結晶の半値全幅のワースト値fを20[秒]未満とするためにも、上述のeで表される値、すなわち結晶成長速度dと、作製する結晶の直径の1/3乗との積を、3.0未満にすればよいことが見出された。eで表される値を3.0未満とすることで、種結晶の引き上げ速度が適切に制御され、融液の中心側の温度低減が抑制されると考えられる。その結果、製造される単結晶の中心近傍の結晶方位が崩れ難くなるだけでなく、製造される単結晶全体の半値全幅のワースト値を20[秒]未満とすることが可能となる。このことは、上述の実施例からも明らかである。以下、この点について詳述する。
図6に、上記実施例および比較例で作製したScAlMgO単結晶基板のeで表される値とScAlMgOの半値全幅のワースト値f[秒]との関係を示す。図6に示されるように、上述のeで表される値が2.8である場合に、半値全幅のワースト値f[秒]が最小となり、eの値が2.8より大きくなると、ワースト値f[秒]は増加する。そして、eを3.0未満に設定すれば、上記測定座標におけるScAlMgO単結晶の半値全幅のワースト値が20[秒]未満となる。一方、eで表される値が2.8より小さくなる場合にも、ワースト値f[秒]は増加する。例えば、比較例6のように、eが1.4の場合、中心に結晶方位の崩れが観測されないが、ロッキングカーブの半値全幅のワースト値が39[秒]となり、GaN結晶の半値全幅が300[秒]以下とするための閾値20[秒]を上回る。
そこで、上述のeで表される値の下限値は2.6とする。結晶方位の崩れが観測されず、eが2.6である実施例1では、半値全幅のワースト値が19[秒]であり、ワースト値が20[秒]未満となる。したがって、実施例1から、下限値が2.6であると好ましいことが裏付けられる。
なお、上述の説明では、抵抗加熱方式炉100の断熱材130をカーボン製とし、高周波加熱方式炉200のまた断熱材230をジルコニア製としたが、これらに限定されない。また、ルツボ120やシードホルダ151、ルツボ支持軸121、耐火材122、結晶引き上げ軸150等も、本開示の目的および効果を損なわないものであれば、上述のものに限定されない。また、ヒータ140も、カーボン製に限定されず、タングステンなどの金属製ヒータにすることも可能である。
本開示のScAlMgO単結晶基板は、基板全体においてX線回折法による分析で得られるロッキングカーブの半値全幅が狭く、GaNを作製するための基板等として有用である。また、上述のScAlMgO単結晶基板の製造方法によれば、結晶直径に応じて最適な結晶成長速度で結晶を引き上げることができるため、上記ロッキングカーブの半値全幅が狭く、結晶の方位崩れの少ない、高品質なScAlMgO単結晶基板が得られる。
本開示によれば、例えばGaNの作製等に使用可能な、高品質なScAlMgO単結晶基板およびその製造方法が提供される。したがって、各種半導体の製造に非常に有用である。
100 抵抗加熱方式炉
110 ScAlMgO原料
120 ルツボ
121 ルツボ支持軸
122 耐火材
130 断熱材
140 ヒータ
150 結晶引き上げ軸
151 シードホルダ
152 種結晶
200 高周波加熱方式炉
230 断熱材
240 加熱コイル

Claims (3)

  1. 基板の中心を座標(0,0)とし、測定ビームの幅を1[mm]×7[mm]として、x軸方向に1[mm]間隔で(x−m,0)から(x,0)まで、y軸方向に1mm間隔で(0,y−n)から(0,y)まで(ただし、mおよびnは前記測定ビームが基板からはみ出ない範囲に収まる整数)の座標位置についてそれぞれ、X線回折法で分析したとき、前記各座標位置におけるロッキングカーブの半値全幅のワースト値が20[秒]未満である、ScAlMgO単結晶基板。
  2. 直径20mm以上の大きさである、
    請求項1に記載のScAlMgO単結晶基板。
  3. ルツボ中の融液に種結晶を接触させて、c軸方向に引き上げを行うScAlMgO単結晶の製造方法において、
    以下の式1で表される結晶成長速度dと、作製するScAlMgO単結晶の直径の1/3乗との積を2.6以上3.0未満とする、
    ScAlMgO単結晶基板の製造方法。
    結晶成長速度d=c+(c×b×q)/(a×p)・・・(式1)
    (式1中、aは前記ルツボの内径を表し、bは前記ScAlMgO単結晶の直径を表し、cは引き上げ速度を表し、pはScAlMgOの液体密度を表し、qはScAlMgOの固体密度を表す)

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