JP2018150198A - 大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大口径であってもクラックの少ない高品質な結晶作製の方法や歩留まり向上が可能な大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置を提供する事。【解決手段】ルツボ内の原料を溶融させ、溶融させた原料に回転させた<0001>方位の種結晶を接触させた後、前記種結晶を引き上げてSCAM単結晶を作成するSCAM単結晶の作成方法であり、前記種結晶の温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm範囲とすることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成方法。【選択図】図1
Description
本発明は、大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置に係り、より詳細には、クラックのない大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置に関する。
ScAlMgO4単結晶(以下「SCAM単結晶」という。)はGaNとの格子不整が少なく、高効率LED用結晶基盤として注目されている。このSCAM単結晶は育成方法や炉内構造に大きく依存するため、育成方法、炉内構造を厳密に制御する事で結晶製造、及び大口径化が可能となる。
単結晶製造には一般的にチョクラルスキー法(以下「CZ法」という。)が用いられる(例えば、特許文献1、特許文献2)。CZ法とは坩堝内に投入した原料を加熱にて溶融させ、回転させた種結晶を溶融原料に接触させた後、引き上げて冷却し、単結晶を得る方法である。
単結晶製造には一般的にチョクラルスキー法(以下「CZ法」という。)が用いられる(例えば、特許文献1、特許文献2)。CZ法とは坩堝内に投入した原料を加熱にて溶融させ、回転させた種結晶を溶融原料に接触させた後、引き上げて冷却し、単結晶を得る方法である。
従来のチョクラルスキー法による単結晶作成技術においては、単結晶作成の際に炉内構成による冷却域の温度分布、炉内の不活性雰囲気、結晶の形状で単結晶製造における製造の可否、歩留まりが大きく変動する。
SCAM結晶を<0001>方位の単結晶として結晶作製をする際には容易に多結晶化したり、結晶内部に劈開方向に影響されないクラックや劈開方向のクラックが入る。従って、SCAM結晶の単結晶作成は非常に困難である。また、結晶作製の際に種結晶に致命的な欠陥が入り、単結晶育成をより困難としている。さらに、大口径になるほど困難性は増す。
SCAM結晶を<0001>方位の単結晶として結晶作製をする際には容易に多結晶化したり、結晶内部に劈開方向に影響されないクラックや劈開方向のクラックが入る。従って、SCAM結晶の単結晶作成は非常に困難である。また、結晶作製の際に種結晶に致命的な欠陥が入り、単結晶育成をより困難としている。さらに、大口径になるほど困難性は増す。
本発明は、大口径であってもクラックの少ない高品質な結晶作製の方法や歩留まり向上が可能な大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置を提供する事を目的とする。
請求項1に係る発明は、ルツボと、種結晶を保持するためのホルダーと、前記ホルダーを引き上げるための引き上げ用軸と、前記ルツボ内の原料を加熱溶融するための加熱手段と、を有するチョクラルスキー単結晶引上装置において、
前記ルツボの下部及び側部周りに耐火材が設置されているとともに、前記ルツボの上方に、単結晶の外径の1.1〜2.0倍の内径を有するリングが設置されていることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項2に係る発明は、前記ホルダーは、前記種結晶の側面を覆いつつ前記種結晶を保持する構造である請求項1記載の大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項3に係る発明は、前記ホルダーの上部における引上げ用軸を冷却するための手段が設けられている請求項1又は2記載の大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項4に係る発明は、ルツボ内の原料を溶融させ、溶融させた原料に回転させた<0001>方位の種結晶を接触させた後、前記種結晶を引き上げてSCAM単結晶を作成するSCAM単結晶の作成方法であり、前記種結晶の温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm範囲とすることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成方法である。
請求項5に係る発明は、結晶作製の際にSCAM結晶の酸素欠損における欠陥を防ぐ事を目的とし、炉内に導入する不活性ガスに対してO2ガスを0.1%〜5.0%混合することを特徴とする請求項4記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項6に係る発明は、前記種結晶を引き上げて結晶形状の際に目的径まで徐々に広げる肩部において、クラック防止として形状をファセットレスにてSCAM単結晶作製する請求項4又は5記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項7に係る発明は、前記種結晶に用いる結晶の方位を<11−20>とする請求項4ないし6のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項8に係る発明は、前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を側面で挟んで固定することを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法である。
請求項9に係る発明は、前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を固定しているホルダー上部の軸を水冷方式にて冷却を行う請求項4ないし8のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法である。
請求項10に係る発明は、融液原料にZrを質量で100〜300ppmドープする請求項4ないし9のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の作成方法である。
請求項11に係る発明は、Zrを質量で100〜300ppm含有する実質的にクラックを含まないSCAM単結晶である。
請求項12に係る発明は、前記単結晶の曲率半径は10mを超える請求項11記載のSCAM単結晶である。
前記ルツボの下部及び側部周りに耐火材が設置されているとともに、前記ルツボの上方に、単結晶の外径の1.1〜2.0倍の内径を有するリングが設置されていることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項2に係る発明は、前記ホルダーは、前記種結晶の側面を覆いつつ前記種結晶を保持する構造である請求項1記載の大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項3に係る発明は、前記ホルダーの上部における引上げ用軸を冷却するための手段が設けられている請求項1又は2記載の大口径SCAM単結晶の作成装置である。
請求項4に係る発明は、ルツボ内の原料を溶融させ、溶融させた原料に回転させた<0001>方位の種結晶を接触させた後、前記種結晶を引き上げてSCAM単結晶を作成するSCAM単結晶の作成方法であり、前記種結晶の温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm範囲とすることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成方法である。
請求項5に係る発明は、結晶作製の際にSCAM結晶の酸素欠損における欠陥を防ぐ事を目的とし、炉内に導入する不活性ガスに対してO2ガスを0.1%〜5.0%混合することを特徴とする請求項4記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項6に係る発明は、前記種結晶を引き上げて結晶形状の際に目的径まで徐々に広げる肩部において、クラック防止として形状をファセットレスにてSCAM単結晶作製する請求項4又は5記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項7に係る発明は、前記種結晶に用いる結晶の方位を<11−20>とする請求項4ないし6のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の育成方法である。
請求項8に係る発明は、前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を側面で挟んで固定することを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法である。
請求項9に係る発明は、前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を固定しているホルダー上部の軸を水冷方式にて冷却を行う請求項4ないし8のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法である。
請求項10に係る発明は、融液原料にZrを質量で100〜300ppmドープする請求項4ないし9のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の作成方法である。
請求項11に係る発明は、Zrを質量で100〜300ppm含有する実質的にクラックを含まないSCAM単結晶である。
請求項12に係る発明は、前記単結晶の曲率半径は10mを超える請求項11記載のSCAM単結晶である。
本発明の効果を、本発明をなすに際して得た知見とともに説明する。
SCAM単結晶を育成する際に発生する種結晶への欠陥は一定の温度域にて結晶内の酸素欠損で発生すると考えられる。また結晶に発生するクラックはファセットレスに成長する事で軽減し、且つ結晶中心部のコア状欠陥が改善される。さらに原料に質量で100〜300ppmのZrをドープする事で結晶構造の隙間にZrが入り込み、劈開割れを軽減出来ると考えられる。
SCAM単結晶を育成する際に発生する種結晶への欠陥は一定の温度域にて結晶内の酸素欠損で発生すると考えられる。また結晶に発生するクラックはファセットレスに成長する事で軽減し、且つ結晶中心部のコア状欠陥が改善される。さらに原料に質量で100〜300ppmのZrをドープする事で結晶構造の隙間にZrが入り込み、劈開割れを軽減出来ると考えられる。
本発明者は、以上の知見を得た。本発明者は、上記に述べた得られた知見から次の事実を確認した。
1、種結晶の欠陥はO2ガスを不活性ガスの0.1%〜5.0%混合する事で軽減すること。
2、種結晶の欠陥は温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm設ける事で軽減すること。
3、結晶に発生するクラックとウェーハ中心部のコア状欠陥は肩部をファセットレスに成長さ せる事で軽減すること。
4、融液原料に100〜300ppm Zrをドープする事で劈開割れを軽減すること。
すなわち、数多くの実験の結果、これらの手段により、高品質の単結晶製造に優れた効果が得られることがわかった。
1、種結晶の欠陥はO2ガスを不活性ガスの0.1%〜5.0%混合する事で軽減すること。
2、種結晶の欠陥は温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm設ける事で軽減すること。
3、結晶に発生するクラックとウェーハ中心部のコア状欠陥は肩部をファセットレスに成長さ せる事で軽減すること。
4、融液原料に100〜300ppm Zrをドープする事で劈開割れを軽減すること。
すなわち、数多くの実験の結果、これらの手段により、高品質の単結晶製造に優れた効果が得られることがわかった。
本発明によれば次の効果が得られる。
SCAM単結晶を精度良く、しかも高品質・高歩留まりで製造する事が出来る。
結晶中心部に発生するコア状の結晶欠陥を抑える事が可能となる。
また<11−20>方向で結晶を作製する事により、結晶欠陥が少なく、曲率半径が<0001>と比べて倍以上の結晶を得る事が可能となる。
SCAM単結晶を精度良く、しかも高品質・高歩留まりで製造する事が出来る。
結晶中心部に発生するコア状の結晶欠陥を抑える事が可能となる。
また<11−20>方向で結晶を作製する事により、結晶欠陥が少なく、曲率半径が<0001>と比べて倍以上の結晶を得る事が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態についてより詳細に説明する。
[結晶製造装置]
本発明の技術を用いてSCAM単結晶を育成するには、一般的なCZ法に用いられるよる酸化物単晶育成装置を使用出来る。
装置には炉体内を減圧する減圧手段、減圧をモニターする圧力測定手段、炉体温度を測定する温度測定手段、炉体内に不活性ガスを供給する手段が設けられており、装置上方には単結晶の重量を測定する機構、引き上げ軸3を1分間に8.0rpm以下で0.1rpm毎の制御が出来、また引き上げ速度は1時間に2.0mm以下で0.1mm毎の制御が可能な機構が必要となる。
[結晶製造装置]
本発明の技術を用いてSCAM単結晶を育成するには、一般的なCZ法に用いられるよる酸化物単晶育成装置を使用出来る。
装置には炉体内を減圧する減圧手段、減圧をモニターする圧力測定手段、炉体温度を測定する温度測定手段、炉体内に不活性ガスを供給する手段が設けられており、装置上方には単結晶の重量を測定する機構、引き上げ軸3を1分間に8.0rpm以下で0.1rpm毎の制御が出来、また引き上げ速度は1時間に2.0mm以下で0.1mm毎の制御が可能な機構が必要となる。
炉内は、ルツボ21と、該ルツボの周囲に配置したアルミナ製耐火材1とジルコニア耐火材2と高周波加熱用コイル4から構成される。ルツボ21上部にはリング22が設置されている。
アルミナ耐火材1とジルコニア耐火材2に構成についてはリング22から上方向の温度勾配が
1.5℃/mm〜5.0℃/mmとなる様に組む事が望ましく、種結晶300に欠陥が発生することを防ぎ、且つ単結晶を育成する事が出来る。またルツボ21周りは間隔無く耐火材を設置する事が高品質な結晶を作製する上で必要となる。1.5℃/mm未満あるいは5.0℃/mmを超えると冷却時に結晶にクラックが入る可能性が高くなる。
アルミナ耐火材1とジルコニア耐火材2に構成についてはリング22から上方向の温度勾配が
1.5℃/mm〜5.0℃/mmとなる様に組む事が望ましく、種結晶300に欠陥が発生することを防ぎ、且つ単結晶を育成する事が出来る。またルツボ21周りは間隔無く耐火材を設置する事が高品質な結晶を作製する上で必要となる。1.5℃/mm未満あるいは5.0℃/mmを超えると冷却時に結晶にクラックが入る可能性が高くなる。
ルツボ21上部に設置したリング22については上方の温度勾配を作る目的で目標結晶に対して内径を1.1倍〜2.0倍に設定し、ルツボ21の径は目標結晶に対して内径が1.5倍〜3.0倍が望ましい。この範囲とすることにより容易にリング上方の温度勾配ひいては種結晶の温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mmとすることができる。
種結晶300が溶融原料からの輻射の影響で欠陥が発生する為、種結晶300を固定するホルダー23部は挟み込み方式を用いて熱の輻射を防ぐ事が必要であり、また引き上げ軸3を水冷方式にする事が望ましい。
種結晶300が溶融原料からの輻射の影響で欠陥が発生する為、種結晶300を固定するホルダー23部は挟み込み方式を用いて熱の輻射を防ぐ事が必要であり、また引き上げ軸3を水冷方式にする事が望ましい。
高周波加熱電源と加熱用コイル4はルツボ21をSCAM結晶の育成に必要な2000℃まで加熱する事が出来る事が必要である。またルツボ21直径(φc)と加熱用コイル4直径(φw)の比を0.4<φc/φw<0.6とすることが好ましい。
[結晶作製方法]
単結晶作製はルツボ21内の融液302に種結晶300を接触させた後に、種結晶300を回転させながら引き上げて単結晶301を育成させるCZ法を用いる。
結晶の製造は次の様に行う。最初にルツボ21に規定量配合した単結晶用原料を入れ、高周波誘電加熱法にてルツボ21を加熱し、原料を溶融して融液原料302を得る。融液原料302を十分溶融したところで単結晶を棒状に加工した結晶を種結晶300とし、種結晶300を融液原料302表面に接触させて結晶成長を開始させる。この際、炉内にN2ガス及びArガス等の不活性ガスを供給し、種結晶300の酸素欠損による欠陥を防ぐ為、不活性ガスに対しO2ガスを0.1%〜5.0%を混合させる。5.0%を超えるとルツボの酸化を招き、ルツボが激しく劣化してしまう。
単結晶作製はルツボ21内の融液302に種結晶300を接触させた後に、種結晶300を回転させながら引き上げて単結晶301を育成させるCZ法を用いる。
結晶の製造は次の様に行う。最初にルツボ21に規定量配合した単結晶用原料を入れ、高周波誘電加熱法にてルツボ21を加熱し、原料を溶融して融液原料302を得る。融液原料302を十分溶融したところで単結晶を棒状に加工した結晶を種結晶300とし、種結晶300を融液原料302表面に接触させて結晶成長を開始させる。この際、炉内にN2ガス及びArガス等の不活性ガスを供給し、種結晶300の酸素欠損による欠陥を防ぐ為、不活性ガスに対しO2ガスを0.1%〜5.0%を混合させる。5.0%を超えるとルツボの酸化を招き、ルツボが激しく劣化してしまう。
単結晶の育成は、上記の炉内構成の条件とする以外は、一般的な酸化物単結晶の製造方法に従い、種結晶300の回転数や引き上げ速度を調整して、結晶301のネック部及び肩部を形成し、その後、直胴部を形成する。結晶301を形成した後、融液原料302から育成した結晶301を切り離し、加熱元を徐々に降温させて結晶301の冷却を行う。
SCAM単結晶の場合、肩部作製はファセットレスにて結晶作製する事で、結晶にクラックが入る事を軽減出来、且つウェーハ加工した際のコア状欠陥を防ぎ、製造時間の短縮が図れる。
SCAM単結晶の場合、肩部作製はファセットレスにて結晶作製する事で、結晶にクラックが入る事を軽減出来、且つウェーハ加工した際のコア状欠陥を防ぎ、製造時間の短縮が図れる。
以下、育成方法の詳細を説明する。
<準備工程>
準備工程では種結晶300を用意して、引き上げ軸3の保持用治具であるホルダー15に取り付ける。続いてルツボ21を水平になり、且つ加熱用コイル4の中心に配置する。
あらかじめ秤量しておいた原料をルツボ21内に充填し、ルツボ21を取り囲むようにジルコニア耐火材2とアルミナ耐火材1を組み立てる。
この準備作業が終了した後に減圧機構にて炉内を減圧する。
その後、ガス供給部から不活性ガス(N2若しくはAr)を供給し、炉内を不活性ガス雰囲気で常圧にする。
<準備工程>
準備工程では種結晶300を用意して、引き上げ軸3の保持用治具であるホルダー15に取り付ける。続いてルツボ21を水平になり、且つ加熱用コイル4の中心に配置する。
あらかじめ秤量しておいた原料をルツボ21内に充填し、ルツボ21を取り囲むようにジルコニア耐火材2とアルミナ耐火材1を組み立てる。
この準備作業が終了した後に減圧機構にて炉内を減圧する。
その後、ガス供給部から不活性ガス(N2若しくはAr)を供給し、炉内を不活性ガス雰囲気で常圧にする。
<加熱工程>
溶融工程以降では、ガス供給部から不活性ガスを炉内に常時供給する。
高周波電源で加熱用コイル4に高周波電流を供給し、加熱用コイル4で磁束が発生し、発熱体であるルツボ21には渦電流が発生する事で、ルツボ21をSCAM結晶融点まで発熱させる。
溶融工程以降では、ガス供給部から不活性ガスを炉内に常時供給する。
高周波電源で加熱用コイル4に高周波電流を供給し、加熱用コイル4で磁束が発生し、発熱体であるルツボ21には渦電流が発生する事で、ルツボ21をSCAM結晶融点まで発熱させる。
<種付け工程>
種付け工程以降では、ガス供給部から不活性ガスに対してO2ガスを0.1%〜5.0%を導入させた混合ガスを炉内に常時供給する。
引上げ駆動部は、ホルダー23に取り付けられた種結晶300の下端が、ルツボ21内の融液原料302と接触する位置まで引上げ軸3を下降させて停止させる。その状態で、コイル電源は、重量検出部からの重量信号をもとに加熱用コイル4に供給する高周波電流の電流値を調節する。
種付け工程以降では、ガス供給部から不活性ガスに対してO2ガスを0.1%〜5.0%を導入させた混合ガスを炉内に常時供給する。
引上げ駆動部は、ホルダー23に取り付けられた種結晶300の下端が、ルツボ21内の融液原料302と接触する位置まで引上げ軸3を下降させて停止させる。その状態で、コイル電源は、重量検出部からの重量信号をもとに加熱用コイル4に供給する高周波電流の電流値を調節する。
<肩部形成工程>
肩部形成工程では、コイル電源が加熱用コイル4に供給する高周波電流を調節したのち、融液原料302の温度が安定するまでしばらくの間保持し、その後、引き上げ軸3を回転させながら引き上げる。すると、種結晶300は、その下端部が原料融液302に浸った状態で回転されつつ引き上げられることになり、種結晶300の下端には、肩部が形成されていく。肩部形成は高周波電流を調節する事で形状の制御が可能であり、肩部の形状をファセットレスに作製する事で結晶に発生するクラックの軽減やコア状欠陥を防ぐ事が出来、大口径化で結晶を作製する事も可能となる。
肩部の目標径とする直径よりも数mm(1〜5mm)ほど大きくなった時点で肩部形成工程を完了する。
肩部形成工程では、コイル電源が加熱用コイル4に供給する高周波電流を調節したのち、融液原料302の温度が安定するまでしばらくの間保持し、その後、引き上げ軸3を回転させながら引き上げる。すると、種結晶300は、その下端部が原料融液302に浸った状態で回転されつつ引き上げられることになり、種結晶300の下端には、肩部が形成されていく。肩部形成は高周波電流を調節する事で形状の制御が可能であり、肩部の形状をファセットレスに作製する事で結晶に発生するクラックの軽減やコア状欠陥を防ぐ事が出来、大口径化で結晶を作製する事も可能となる。
肩部の目標径とする直径よりも数mm(1〜5mm)ほど大きくなった時点で肩部形成工程を完了する。
<直胴部形成工程>
直胴部形成工程では、加熱用コイル4に高周波電流の調節を行い、ルツボ21を介して原料融液302を加熱制御する事で直径が一定になる様に調整する。引き上げ駆動部は、引き上げ軸3の引き上げ速度、回転速度を変化させる事も出来る。
直胴部形成工程では、加熱用コイル4に高周波電流の調節を行い、ルツボ21を介して原料融液302を加熱制御する事で直径が一定になる様に調整する。引き上げ駆動部は、引き上げ軸3の引き上げ速度、回転速度を変化させる事も出来る。
<尾部形成工程>
尾部形成行程では、直胴部形成行程と同様に加熱用コイル4に高周波電流の調節を行い、ルツボ21を介して原料融液302を加熱制御する事で径を徐々に小さく調整する。その際、制御温度を一定にする事でも尾部形成は可能で、また引き上げ軸3の引き上げ速度を上げる事でも調整は可能である。目標径に到達した後、引き上げ速度を上げて結晶301下端から融液原料302を引き離す。
尾部形成行程では、直胴部形成行程と同様に加熱用コイル4に高周波電流の調節を行い、ルツボ21を介して原料融液302を加熱制御する事で径を徐々に小さく調整する。その際、制御温度を一定にする事でも尾部形成は可能で、また引き上げ軸3の引き上げ速度を上げる事でも調整は可能である。目標径に到達した後、引き上げ速度を上げて結晶301下端から融液原料302を引き離す。
<冷却工程>
冷却工程では、ガス供給部からO2ガスの供給を止め、不活性ガスのみ供給を行う。
尾部形成工程が終わった後、引き上げ軸3の回転、引き上げを停止させる。
高周波加熱電流を徐々に下げ、炉内の温度が急激に下がらない様に降温を行う。この際、急激に降温を行った場合、結晶内外で熱膨張の差が生じ、クラックの原因となり、また結晶内部に歪みが発生し欠陥となる。
ルツボ21内には、結晶301を形成しなかった融液原料302として残存している。このため、加熱の停止に伴って、ルツボ21中の原料融液302は徐々に冷却され、原料の融点を下回った後にルツボ21中で固化し、SCAM多結晶の固体となる。そして、炉内が十分に冷却された状態で、炉内から結晶301が取り出される。
冷却工程では、ガス供給部からO2ガスの供給を止め、不活性ガスのみ供給を行う。
尾部形成工程が終わった後、引き上げ軸3の回転、引き上げを停止させる。
高周波加熱電流を徐々に下げ、炉内の温度が急激に下がらない様に降温を行う。この際、急激に降温を行った場合、結晶内外で熱膨張の差が生じ、クラックの原因となり、また結晶内部に歪みが発生し欠陥となる。
ルツボ21内には、結晶301を形成しなかった融液原料302として残存している。このため、加熱の停止に伴って、ルツボ21中の原料融液302は徐々に冷却され、原料の融点を下回った後にルツボ21中で固化し、SCAM多結晶の固体となる。そして、炉内が十分に冷却された状態で、炉内から結晶301が取り出される。
(実施例1)
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ150mmのIr製ルツボの上部に外径φ150mm内径φ120mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料7000g投入した。
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ150mmのIr製ルツボの上部に外径φ150mm内径φ120mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料7000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに0.5%の割合でO2ガスを混合させた。
その際、耐火材にて温度勾配を2.0℃/mmとなる様に構成を調整した。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.2mm/Hrの速度で種結晶を上昇させて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径105mm、直胴部の長さ20mmの単結晶が得られた。
得られた単結晶を観察した所、種結晶に欠陥が無く、この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
その際、耐火材にて温度勾配を2.0℃/mmとなる様に構成を調整した。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.2mm/Hrの速度で種結晶を上昇させて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径105mm、直胴部の長さ20mmの単結晶が得られた。
得られた単結晶を観察した所、種結晶に欠陥が無く、この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
(比較例1)
本例では、炉内構成により温度勾配を0.5℃/mmとして結晶作製を行った。種結晶に欠陥が多く入り、結晶へ影響を与えた事で高品質な結晶を得ることは出来なかった。
本例では、炉内構成により温度勾配を0.5℃/mmとして結晶作製を行った。種結晶に欠陥が多く入り、結晶へ影響を与えた事で高品質な結晶を得ることは出来なかった。
(実施例2)
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ150mmのIr製ルツボの上部に外径φ150mm内径φ120mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料7000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに0.5%の割合でO2ガスを混合させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ150mmのIr製ルツボの上部に外径φ150mm内径φ120mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料7000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに0.5%の割合でO2ガスを混合させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.2mm/Hrの速度で種結晶を上昇させてファセットレスにて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径105mm、直胴部の長さ30mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
その結果、クラック無しの直径105mm、直胴部の長さ30mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
(比較例2)
本例では、実施例1と炉内構成は同じだが、ファセットを維持する様に肩部の育成を行った。単結晶として結晶作製は出来たが、結晶内に方位性の無いクラックが入った。
本例では、実施例1と炉内構成は同じだが、ファセットを維持する様に肩部の育成を行った。単結晶として結晶作製は出来たが、結晶内に方位性の無いクラックが入った。
(比較例3)
本例では、実施例1と炉内構成は同じだが、O2ガスを混合させずにN2ガスのみで単結晶作製を行った。種結晶に欠陥が入り、結晶へ影響を与えた事で高品質な結晶を得ることは出来なかった。
本例では、実施例1と炉内構成は同じだが、O2ガスを混合させずにN2ガスのみで単結晶作製を行った。種結晶に欠陥が入り、結晶へ影響を与えた事で高品質な結晶を得ることは出来なかった。
(実施例3)
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに1.0%の割合でO2ガスを混合させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに1.0%の割合でO2ガスを混合させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.3mm/Hrの速度で種結晶を上昇させて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ50mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ50mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
(実施例4)
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。原料が融液になった所でN2ガスに1.0%の割合でO2ガスを混合させた。
その後、<11−20>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製のリングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。原料が融液になった所でN2ガスに1.0%の割合でO2ガスを混合させた。
その後、<11−20>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.5mm/Hrの速度で種結晶を上昇させて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ50mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、曲率半径が<0001>に対し倍以上であり、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。一般的なサファイア基板の曲率半径は1〜10mであるが、本例ではそれを超え、さらにその倍以上の曲率半径を有していた。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ50mmの単結晶が得られた。
この単結晶をウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、曲率半径が<0001>に対し倍以上であり、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。一般的なサファイア基板の曲率半径は1〜10mであるが、本例ではそれを超え、さらにその倍以上の曲率半径を有していた。
(実施例5)
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製リングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。その際、ドープとして原料中にZrを100ppm程投入した。
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉を用いてSCAM単結晶を育成した。
外径φ100mmのIr製ルツボの上部に外径φ100mm内径φ80mmのIr製リングを設置し、出発原料として4N(99.99%)のスカンジウム、アルミニウム、マグネシウムを規定at%に配合した原料3000g投入した。その際、ドープとして原料中にZrを100ppm程投入した。
原料を投入したルツボを前記育成炉に投入し、炉内を真空にした後にN2ガスを導入し、炉内が大気圧となった時点で、装置の加熱を開始し、融液に達するまで、18時間かけて加熱した。その後、原料が融液になった所でN2ガスに1.0%の割合でO2ガスを混合させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
<0001>方位に切り出したSCAM単結晶を種結晶として用い、種結晶を融液近くまで下降させた。
この種結晶を5rpmで回転させながら徐々に降下させ、種結晶の先端を融液に接触させて温度を徐々に降下させながら、引上速度0.3mm/Hrの速度で種結晶を上昇させて結晶成長を行った。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ30mmの単結晶が得られた。
この単結晶はZrドープしなかったSCAM結晶と比較すると劈開方向のクラックが発生しづらく、またウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
(実施例6)
本例では、Zrの含有量を変化させた。
他の点は実施例5と同様である。
100ppm〜300ppmの範囲内においては、他の範囲より高品質な結晶が得られた。
その結果、クラック無しの直径60mm、直胴部の長さ30mmの単結晶が得られた。
この単結晶はZrドープしなかったSCAM結晶と比較すると劈開方向のクラックが発生しづらく、またウェーハ状に切断・研磨し、評価を行った所、LED用結晶基盤として高品質な結晶である事が確認された。
(実施例6)
本例では、Zrの含有量を変化させた。
他の点は実施例5と同様である。
100ppm〜300ppmの範囲内においては、他の範囲より高品質な結晶が得られた。
1 多孔質アルミナ製耐火材
2 ジルコニア耐火材
3 引き上げ軸
4 加熱用コイル
21 リング
22 ルツボ
23 種結晶保持用ホルダー
300 種結晶
301 結晶(インゴット)
302 融液原料
2 ジルコニア耐火材
3 引き上げ軸
4 加熱用コイル
21 リング
22 ルツボ
23 種結晶保持用ホルダー
300 種結晶
301 結晶(インゴット)
302 融液原料
Claims (12)
- ルツボと、種結晶を保持するためのホルダーと、前記ホルダーを引き上げるための引き上げ用軸と、前記ルツボ内の原料を加熱溶融するための加熱手段と、を有するチョクラルスキー単結晶引上装置において、
前記ルツボの下部及び側部周りに耐火材が設置されているとともに、前記ルツボの上方に、単結晶の外径の1.1〜2.0倍の内径を有するリングが設置されていることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成装置。 - 前記ホルダーは、前記種結晶の側面を覆いつつ前記種結晶を保持する構造である請求項1記載の大口径SCAM単結晶の作成装置。
- 前記ホルダーの上部における引上げ用軸を冷却するための手段が設けられている請求項1又は2記載の大口径SCAM単結晶の作成装置。
- ルツボ内の原料を溶融させ、溶融させた原料に回転させた<001>方位の種結晶を接触させた後、前記種結晶を引き上げてSCAM単結晶を作成するSCAM単結晶の作成方法であり、前記種結晶の温度勾配を1.5℃/mm〜5.0℃/mm範囲とすることを特徴とする大口径SCAM単結晶の作成方法。
- 結晶作製の際にSCAM結晶の酸素欠損における欠陥を防ぐ事を目的とし、炉内に導入する不活性ガスに対してO2ガスを0.1%〜5.0%混合することを特徴とする請求項4記載の大口径SCAM単結晶の育成方法。
- 前記種結晶を引き上げて結晶形状の際に目的径まで徐々に広げる肩部において、クラック防止として形状をファセットレスにてSCAM単結晶作製する請求項4又は5記載の大口径SCAM単結晶の育成方法。
- 前記種結晶に用いる結晶の方位を<11−20>とする請求項4ないし6のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の育成方法。
- 前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を側面で挟んで固定することを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法。
- 前記種結晶を融液上面部の熱から保護する為、種結晶を固定しているホルダー上部の軸を水冷方式にて冷却を行う請求項4ないし8のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶製造の育成方法。
- 融液原料にZrを質量で100〜300ppmドープする請求項4ないし9のいずれか1項記載の大口径SCAM単結晶の作成方法。
- Zrを質量で100〜300ppm含有する実質的にクラックを含まないSCAM単結晶。
- 前記単結晶の曲率半径は10mを超える請求項11記載のSCAM単結晶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017047886A JP2018150198A (ja) | 2017-03-13 | 2017-03-13 | 大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018150198A true JP2018150198A (ja) | 2018-09-27 |
Family
ID=63680732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017047886A Pending JP2018150198A (ja) | 2017-03-13 | 2017-03-13 | 大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018150198A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019163184A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | パナソニック株式会社 | ScAlMgO4単結晶基板およびその製造方法 |
JP2020093941A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Ramo4基板およびその製造方法、ならびにiii族窒化物半導体 |
WO2021020539A1 (ja) * | 2019-07-30 | 2021-02-04 | 株式会社福田結晶技術研究所 | ScAlMgO4単結晶及びその作成方法並びに自立基板 |
US11643752B2 (en) * | 2019-02-14 | 2023-05-09 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | ScAlMgO4 monocrystalline substrate, and method of manufacture thereof |
-
2017
- 2017-03-13 JP JP2017047886A patent/JP2018150198A/ja active Pending
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US10767277B2 (en) | 2018-03-19 | 2020-09-08 | Panasonic Corporation | ScAIMgO4 single crystal substrate and method for producing the same |
JP2020093941A (ja) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Ramo4基板およびその製造方法、ならびにiii族窒化物半導体 |
JP7182262B2 (ja) | 2018-12-10 | 2022-12-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Ramo4基板およびその製造方法、ならびにiii族窒化物半導体 |
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WO2021020539A1 (ja) * | 2019-07-30 | 2021-02-04 | 株式会社福田結晶技術研究所 | ScAlMgO4単結晶及びその作成方法並びに自立基板 |
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