JP6688831B2 - 搬送加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炉内の酸素濃度の安定化を目的とした搬送加熱装置に関する。
電子部品又はプリント配線基板に対して、予めはんだ組成物を供給しておき、リフロー炉の中に基板を搬送コンベヤで搬送するリフロー装置が使用されている。リフロー装置の加熱ゾーンでは、熱風が基板に対して吹きつけられることによって、はんだ組成物内のはんだを溶融させて基板の電極と電子部品とがはんだ付けされる。リフロー装置においては、はんだ付けの対象物表面の酸化を防止してはんだ付けを良好に行うために、リフロー炉内が低酸素濃度の不活性ガス雰囲気であることが望まれる。
例えば、下記の特許文献1には、リフロー半田付け用加熱炉において、基板搬入部又は基板搬出部の少なくとも一方と加熱室との間に、加熱室内で加熱された不活性ガスの一部を基板搬入部又は基板搬出部内にバイパスさせて加熱室内に還流させるバイパス通路を設けるようにしたリフロー半田付け用加熱炉が記載されている。
また、下記の特許文献2には、配線基板が搬入される入口と、配線基板が搬出される出口とが形成されたチャンバ内の雰囲気ガス中に滞留するフラックスヒュームを除去する捕集装置を備えたはんだ付け装置において、フラックスヒューム除去後のガス体を噴出して、少なくともチャンバの出口側を封止するガスカーテンを形成するノズルを備えるとともに、捕集装置は雰囲気を冷却するための冷却部を有するはんだ付け装置が記載されている。かかる特許文献2は、チャンバの入口や出口等にガスカーテンを形成して雰囲気の封止性を向上させるようにしたものである。
特開2002−26507号公報 特許第3131090号公報
特許文献1又は特許文献2に記載のはんだ付け装置においては、加熱炉の入口又は出口付近において、不活性ガスを噴出することによって、加熱炉内部に外気が入り込むことを防止するようにしている。リフロー装置では、プリント回路基板等の被加熱物(以下、ワークという)が搬送コンベヤ上に置かれて一定の間隔で搬送される。加熱炉の入口又は出口付近の不活性ガスの流路がワークによって遮られることによって、不活性ガスが本来の流路を通らなくなり、外気が進入して加熱炉内部の酸素濃度が上昇する問題があった。
したがって、本発明の目的は、ワークによる不活性ガスの流路が遮られることによる酸素濃度の上昇を防止することができる搬送加熱装置を提供することにある。
本発明は、ワークを搬入するワーク搬入口部及びワークを搬出するワーク搬出口部を有し、ワーク搬送手段によりワーク搬入口部より搬入されたワークを加熱してワーク搬出口部より搬出する炉体と、
ワーク搬送手段の搬送方向に対し交差する方向で且つワーク搬送手段を挟んで上下両側に形成されたバッファ室と、
ワーク搬送手段の搬送方向に複数の室を持つように、バッファ室を仕切る仕切手段と、
複数の室のワーク搬送手段を挟んで対向する両側に設けられ、炉体内の冷却時液化物質を含む雰囲気を吸引する複数の吸引口と、
複数の室のワーク搬送手段を挟んで対向する両側に設けられ、冷却時液化物質が低減された雰囲気を吹き出す複数の吹込口と
を備える搬送加熱装置である。
少なくとも一つの実施形態によれば、ワーク搬送手段を挟んで上下両側に吸引口及び吹込口をそれぞれ設けているので、ワークが搬入された時でも炉内の酸素濃度が乱れたり、上昇したりすることを防止することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。また、以下の説明における例示された効果により本発明の内容が限定して解釈されるものではない。
図1は本発明を適用できる従来のリフロー装置の概略の断面図である。 図2は従来のリフロー装置の問題点を説明するためての断面図である。 図3は本発明の一実施形態の主要部の断面図である。 図4は本発明の一実施形態の作用効果を説明するための断面図である。 図5は本発明の作用効果を示すグラフである。 図6は本発明の複数の変形例を示す断面図である。 図7は本発明のさらなる複数の変形例を示す断面図である。
以下、本発明を実施の形態について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
<1.リフロー装置の一例>
<2.従来のリフロー装置の問題点>
<3.一実施の形態>
<4.変形例>
なお、以下に説明する一実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。
<1.リフロー装置の一例>
図1は、本発明を適用できる従来のリフロー装置の概略的構成を示す。図1において、1は炉体であり、この炉体1を貫通して、部品実装基板などのワークWを搬送するワーク搬送手段としての搬送コンベア2が配設されている。搬送コンベア2は、例えば搬送経路の両側に配置された一対のローラチェーンである。炉体1は、内部に窒素ガスなどの不活性ガスの加圧供給を受ける。なお、炉体1は、下側にも加熱用ヒータ及びファンを有する構成も可能である。
炉体1の一端部には、ワークWを搬入するワーク搬入口部としての入口スロート3が設けられ、また、炉体1の他端部には、ワーク搬出するワーク搬出口部としての中間スロート4が設けられている。炉体1の中間スロート4には、ワークWを冷却するワーク冷却部5が接続される。ワーク冷却部5の出口側には、出口スロート6が設けられている。
これらの入口スロート3、中間スロート4及び出口スロート6は、炉体1内の雰囲気又はワーク冷却部5内の雰囲気が、他領域に流出することを防止できるように、ワークWを搬送できるように狭いものとされている。例えば、入口スロート3は、ワーク搬入側に最小限の開口を有する端板3aが設けられているとともに、反対側にも最小限の開口を有する端板3bが設けられている。
炉体1の内部には、入口スロート3の内端側に、隔壁11により入口側のバッファ室12が形成され、このバッファ室12のワーク進行側に、ワークWを予加熱するプリヒートゾーン13が形成され、このプリヒートゾーン13のワーク進行側に1対の隔壁14、15により中間のバッファ室16が形成され、このバッファ室16のワーク進行側に、ワークWをリフロー加熱するリフローゾーン17が形成されている。
プリヒートゾーン13は、例えば(150°C〜170°C)までワークWを加熱する区間である。プリヒートゾーン13においては、等温加熱がなされ、フラックスが活性化され、電極、はんだ粉の表面の酸化膜が除去され、また、ワークWの加熱ムラが解消される。リフローゾーン17は、(例えばピーク温度で220°C〜240°C)の加熱を行う区間であって、このリフローゾーン17において、はんだが溶融し、接合が完成する。リフローゾーン17では、はんだの溶融温度を超える温度まで昇温が必要とされる。リフローゾーン17は、プリヒートゾーン13を経過していても、温度上昇のムラが存在することを考慮して、はんだの溶融温度を超える温度までの加熱が必要とされる。冷却ゾーン24は、急速にワークWを冷却し、はんだ組成を形成する区間である。
ワーク冷却部5の内部には、中間スロート4側に、隔壁18によりバッファ室19が形成されている。このバッファ室19の隔壁18は、ワーク進行側に開放された開口部20を有する。これらのバッファ室12,16,19は、ワークWの搬送方向すなわち搬送コンベア2に対し直角に交差する方向に拡大形成されている。
プリヒートゾーン13及びリフローゾーン17には、ヒータ21及びファン22などで構成された熱風による加熱装置がそれぞれ配設され、また、ワーク冷却部5には、冷却ファン23が配設された冷却ゾーン24が設けられている。
また、炉体1のワーク搬入側には、入口スロート3から炉体1の外部へ流出しようとする炉体1内の雰囲気を吸引して、この雰囲気中に混入されているガス化された冷却時液化物質としてのフラックスを回収するフラックス回収装置25が設けられている。フラックスは、ワークWに塗布されたソルダペーストが炉体1内のヒータ21による加熱で溶融されたときに、一部がガス化して、炉体1内の不活性雰囲気中に含有される。
ワーク搬入側と同様に、炉体1のワーク搬出側には、中間スロート4からワーク冷却部5の冷却ゾーン24へ流出しようとする炉体1内のガス化されたフラックスを含有する雰囲気を吸引して、フラックスを回収するフラックス回収装置26が設けられている。
これらのフラックス回収装置25及び26は、破線で囲んで示すように、炉体1の入口スロート3及び中間スロート4に対し交差する方向に、バッファ室12及び19がそれぞれ拡大形成され、これらのバッファ室12及び19の一部に、炉体1内のガス化されたフラックスを含有する雰囲気を外部へ吸引する吸引口27及び28がそれぞれ開口され、これらの吸引口27及び28に、管路31及び32を介してガス化されたフラックスを含有する雰囲気中からフラックス成分を分離して除去する除去ユニット33及び34がそれぞれ接続され、また、これらの除去ユニット32及び34によりフラックス成分を除去された雰囲気を管路35及び36を経てバッファ室12及び19に吹込口37及び38が、これらのバッファ室12及び19の一部に、特に吸引口27及び28と対向する位置にそれぞれ開口されている。
フラックス回収装置25及び26の除去ユニット33及び34は、箱形のユニット本体41に、吸引口27及び28に連通された吸込口42と、吹込口37及び38に連通された吐出口43とを有し、このユニット本体41内に、冷却水管及びフィンなどで構成されたラジエータなどの冷却装置44をそれぞれ有する。
これらの冷却装置44は、炉体1内の高熱でガス化されたフラックスを含有する雰囲気を冷却することで、この雰囲気中のフラックスをユニット本体41の内壁面又は冷却装置44の表面で液化させたり、又はミスト化させてこれらを素通りさせる働きがある。
冷却装置44の下側には、液化されたフラックスを収容するフラックス回収容器45がそれぞれ配置されている。これらのフラックス回収容器45は、ユニット本体41内から取出し可能に設けられている。
さらに、冷却ユニット33及び34のユニット本体41内には、冷却装置44の下流側に、ミスト化されたフラックスを捕捉除去するための比較的目の粗い第1フィルタ46がそれぞれ配置され、さらに、これらの第1フィルタ46の下流側に、微粒子状のフラックスを捕捉除去するための比較的目の細かい第2フィルタ47がそれぞれ配置され、さらに、これらの第2フィルタ47の下流側に設けられた室48には、ファン49及び温度計50がそれぞれ配置されている。
ファン49は、バッファ室12及び19から雰囲気を吸引するとともに冷却装置44、第1フィルタ46及び第2フィルタ47によりフラックス成分を除去された雰囲気をバッファ室12及び19に吹込むためのものである。
また、炉体1の中間部のバッファ室16には、除去ユニット33及び34内で冷却固化されたフラックスを溶解除去するための炉体内高温雰囲気を取出すための取出口51と、このフラックス溶解用の雰囲気を炉体1内に戻すための戻し口52がそれぞれ設けられている。
次に、この図1に示されたリフロー装置の動作を説明する。
ワークWは、搬送コンベア2により入口スロート3及びバッファ室12を経てプリヒートゾーン13に搬入され、このプリヒートゾーン13でワークWが予加熱され、さらに、バッファ室16を経てリフローゾーン17に搬送され、このリフローゾーン17の高温加熱によりワークWの基板と搭載部品との間のソルダペーストが溶融される。さらに、ワークWは、中間スロート4を経て炉体1内から搬出されるとともにワーク冷却部5のバッファ室19を経て冷却ゾーン24に搬入され、この冷却ゾーン24内での強制冷却により、はんだ付け部の強度が確保される。
入口スロート3及び中間スロート4の近傍に設けられたバッファ室12及び19に対するフラックス回収装置25及び26は、除去ユニット33及び34のファン49の吸込力により、炉体1内の高熱によりガス化されたフラックスを含有する雰囲気を強制的に吸引して回収する。
すなわち、炉体内雰囲気が、入口スロート3から大気中へ流出する場合、又は中間スロート4からワーク冷却部5の冷却ゾーン24内へ流出する場合は、低温の入口スロート3内又は冷却ゾーン24内でフラックスが冷却されて液化しやすいので、液化する前のガス化されたままのフラックスを、バッファ室12及び19から除去ユニット33及び34へ強制的に吸引して回収する。
その際に、除去ユニット33及び34は、冷却装置44により、炉体1内の高熱でガス化されたフラックスを含有する雰囲気を冷却することで、この雰囲気中のフラックスをユニット本体41の内壁面又は冷却装置44の表面で液化させたり、又はミスト化させてこれらを素通りさせる。液化されたフラックスは、フラックス回収容器45で回収され、ミスト化されたフラックスは、第1フィルタ46で捕捉除去され、第1フィルタ46を素通りした微粒子状のフラックスは、より目の細かい第2フィルタ47で捕捉除去される。このようにして、冷却作用及びフィルタリング作用によりフラックス成分が除去された雰囲気は、ファン49の送風作用によりバッファ室12及び19に循環される。
このとき、吹込口37及び38からバッファ室12及び19内に吹込まれた雰囲気は、バッファ室12及び19内で拡大されて低速で吸引口27及び28まで移動するので、バッファ室12及び19内での局部的な高速気流による乱流の発生を防止して、乱流が炉体1内の加熱能力に悪影響を与えることを防止できる。すなわち、炉体1内の加熱能力の安定化を図ることができる。
また、炉体1内は、加圧供給された窒素ガスなどの不活性ガスにより、大気よりもやや高圧の状態にあるので、入口スロート3及び中間スロート4から炉体1内に低温雰囲気が流入するおそれを防止でき、これによっても、炉体1内の加熱能力の安定化を図ることができる。
さらに、バッファ室12及び19、吸引口27及び28、管路31及び32、除去ユニット33及び34、管路35及び36、並びに吹込口37及び38によって閉ループの循環系が形成される。この循環系を通じて炉体1内の高熱によりガス化されたフラックスを含有する雰囲気を外部へ吸引して、除去ユニット33及び34によりフラックス成分を分離除去した後、雰囲気を炉体1内に戻すので、炉体1の外部へのガス化されたフラックスの拡散を確実に防止できる。
このように、フラックス回収装置25及び26により、炉体1内でガス化されたフラックスが液化しやすい入口スロート3及び冷却ゾーン24より前段階で、液化する前のガス化されたフラックスを含有する雰囲気を外部へ強制的に吸引してフラックスを回収することができる。したがって、リフロー運転中でも、炉体1内でガス化されたフラックスを効率良く吸引して回収できるとともに、入口スロート3及び冷却ゾーン4での液化又は固化されたフラックスの付着を防止でき、付着フラックスの滴下などによるワークWの品質低下を防止できる。
また、バッファ室12、16、19により、炉体1内のプリヒートゾーン13とリフローゾーン17とワーク冷却部5の冷却ゾーン24を明確に形成でき、各ゾーンにおける雰囲気温度を容易に保つことができる。
特に、炉体1のリフローゾーン17とワーク冷却部5の冷却ゾーン24との間に、中間スロート4及びバッファ室19を介在させることで、このバッファ室19などによりリフローゾーン17と冷却ゾーン24との間の熱移動を遮断することができる。したがって、炉体1内の加熱された高温雰囲気と冷却ゾーン24内の冷却された低温雰囲気が、相互に影響し合うおそれを防止でき、炉体1内での加熱効率及び冷却ゾーン24内での冷却効率を向上できる。
<2.従来のリフロー装置の問題点>
上述した従来のリフロー装置の問題点について図2を参照して説明する。図2は、ワークWの搬入口側に設けられている一部の構成(図1において一点鎖線で囲んで示す)の部分を示している。但し、以下に説明する問題点は、ワークWの搬出側のフラックス回収装置26についても同様である。
図2Aは、入口スロート3からワークWが搬入されていない状態を示している。この状態では、上述したように、入口スロート3の近傍に設けられたバッファ室12に対するフラックス回収装置25は、除去ユニット33のファン49の吸込力により、炉体1内の高熱によりガス化されたフラックスを含有する雰囲気を吸引口27から強制的に吸引して回収する。さらに、除去ユニット33によりフラックス成分が分離除去された後、雰囲気が吹込口37から炉体1内に戻される。ワークWが存在しない場合は、一方向の流れにより炉外の雰囲気を取り込むことがなく、酸素濃度を安定とできる。
図2Bは、ワークWが搬入される状態を示している。ワークWは、所定の間隔で連続的にリフロー装置に対して搬入される。ワークWが存在すると、循環経路がワークWによって遮られる。その結果、吸引する場所がなくなるために、他の空間から吸引しようとして入口側からの流れが発生し、矢印で示すように、炉体1内のみならず、炉体1の外の雰囲気を吸入口27から吸引する。また、吹込口37から吹き込んだ雰囲気を炉体1の外へ放出してしまう。また、ワークWの搬入に伴い、炉体1の外の高酸素濃度雰囲気をフラックス回収装置25内に取り込んでしまうことにより、吹込口37から炉体1内へ高酸素濃度の雰囲気が入り込むことから、ワークWの搬送間隔によっては、ワークWの通過に伴い、炉体1内の酸素濃度が不安定になる可能性があった。
<3.一実施の形態>
本発明の一実施形態について図3を参照して説明する。一実施形態は、図1を参照して説明したリフロー装置に対して本発明を適用したものである。図3は、ワークWの搬入口側に設けられている一部の構成(図1において一点鎖線で囲んで示す)の部分に適用した構成を示している。なお、ワークWの搬出側のフラックス回収装置26についても本発明を同様に適用することができる。但し、入口側及び出口側の両方に対して本発明を適用することは必須でなく、一方に対して本発明を適用してもよい。
一実施形態は、上述したリフロー装置と同様に、ワークWを搬入するワーク搬入口部及びワークWを搬出するワーク搬出口部を有し、ワーク搬送手段としての搬送コンベア2によりワーク搬入口部より搬入されたワークWを大気よりも高圧の状態にある雰囲気中で加熱してワーク搬出口部より搬出する炉体1を備える。この炉体1のワーク搬入口部及びワーク搬出口部から炉体1外へ流出しようとする炉体1内の雰囲気を吸引して雰囲気中に混入されているガス化された冷却時液化物質を回収するフラックス回収装置を備える。フラックス回収装置は、炉体1のワーク搬入口部及びワーク搬出口部に対し交差する方向にかつ搬送コンベア2を介して上下両側に拡大形成されたバッファ室12,19と、バッファ室12,19の一部に開口され炉体内の雰囲気を外部へ吸引する吸引口と、外部へ吸引された雰囲気中から冷却時液化物質を分離して除去する除去ユニット33,34と、搬送コンベア2を介して吸引口と上下に対向させてバッファ室12,19の一部に開口され除去ユニット33,34により冷却時液化物質を除去された雰囲気をバッファ室に吹込む吹込口とを備える。
図3に示すように、隔壁11により形成された入口側のバッファ室12が仕切板61によって、搬送コンベア2の搬送方向に複数の室を持つように、仕切られる。例えば外側バッファ室12aと内側バッファ室12bに分割される。仕切板61には、隔壁11と同様に、ワークWを搬送できる程度の開口が形成されている。入口スロート3に対して外側バッファ室12a、仕切板61、内側バッファ室12b及びプリヒートゾーン13がこの順序で位置されている。
搬送コンベア2を挟んで下側に位置する外側バッファ室12aに吹込口37aが設けられ、搬送コンベア2を挟んで上側に位置する外側バッファ室12aに吹込口37bが設けられる。吹込口37a及び37bは、配管62及び63と接続され、配管62及び63を通じて除去ユニット(図示を省略)からフラックスの除去後の雰囲気(ガス)が外側バッファ室12aに吹き込まれる。
搬送コンベア2を挟んで下側に位置する内側バッファ室12bに吸引口27aが設けられ、搬送コンベア2を挟んで上側に位置する内側バッファ室12bに吸引口27bが設けられる。吸引口27a及び27bは、配管64及び65と接続され、配管64及び65を通じて除去ユニット(図示を省略)がガス化されたフラックスを含有する雰囲気(ガス)を吸引する。なお、図3及び他の図面において、吹き込まれる雰囲気の流れを実線の矢印で表し、吸引される雰囲気の流れを破線矢印で表す。また、外側バッファ室12aに対して吹込口37aを設け、内側バッファ室12bに対して吸引口27aを設ける場合、各バッファ室の上下の面に限らず、他の面にこれらの吹込口37a及び吸引口27aを設けるようにしてもよい。
上述した本発明の一実施形態におけるワークWの影響について図4を参照して説明する。図4Aは、入口スロート3からワークWが搬入されていない状態を示している。この状態では、上述したように、入口スロート3の近傍に設けられた外側バッファ室12a及び内側バッファ室12bに対するフラックス回収装置は、除去ユニット33のファン49の吸込力により、炉体1内の高熱によりガス化されたフラックスを含有する雰囲気を吸引口27a及び27bのそれぞれから強制的に吸引して回収する。さらに、除去ユニット33によりフラックス成分が分離除去された後、雰囲気が吹込口37a及び37bから炉体1内に戻される。
図4Bは、ワークWが搬入される状態を示している。ワークWは、所定の間隔で連続的にリフロー装置に対して搬入される。ワークWが存在すると、ワークWによってバッファ室12a及び12bが上下に分断される。この状態において、本発明の一実施形態では、ワークWの下側の空間から吸引口27aによって雰囲気を吸引し、ワークWの上側の空間から吸引口27bによって雰囲気を吸引するので、入口側からの流れの発生を従来のリフロー装置と比較して抑えることができる。したがって、炉体1内の酸素濃度を安定なものとすることができる。
図5は、炉体1の例えばプリヒートゾーンの最初のゾーンで酸素濃度を測定した結果を示すグラフである。横軸が経過時間であり、縦軸が酸素濃度である。例えば34秒間隔でリフロー装置に対して10枚のワークWが投入される。図5において、従来技術のグラフは、ワークWが投入され、外側バッファ室12a及び内側バッファ室12bを通過する際、バッファ室に入ってきた直後に酸素濃度が上昇し、通過した後に酸素濃度が若干下がることを表している。次のワークWが来ると、酸素濃度が上昇する。この繰り返しによって酸素濃度が不安定で、且つ上昇したものとなる問題がある。
これに対して、本発明の一実施形態は、図5に示すように、外側バッファ室12a及び内側バッファ室12bをワークWが通過する前後で、酸素濃度が不安定となることがなく、炉体1内の酸素濃度を安定且つ低い値とすることができる。
<4.変形例>
図6Aは、上述したように、外側バッファ室12aに対して吹込口37a及び37bを設け、内側バッファ室12bに対して吸引口27a及び27bを設ける構成を示す。これに対して、図6Bに示すように、外側バッファ室12aに対して吸引口27a及び27bを設け、内側バッファ室12bに対して吹込口37a及び37bを設けるようにしてもよい。また、図6Cに示すように、外側バッファ室12aの搬送コンベア2の下側に吹込口37aを設け、その上側に吸引口27bを設け、内側バッファ室12bの搬送コンベアの下側に吸引口27aを設け、その上側に吹込口37bを設けるようにしてもよい。
図7は、本発明のさらなる変形例を示す。図7Aは、バッファ室12を2枚の仕切板61a及び61bによって3個の空間、すなわち、外側バッファ室12a、中間バッファ室12c及び内側バッファ室12bに分割するものである。外側バッファ室12aの下側に吹込口37aを設け、その上側に吹込口37bを設け、中間バッファ室12cの下側に吸引口27aを設け、その上側に吸引口27bを設け、内側バッファ室12bの下側に吹込口37cを設け、その上側に吹込口37dを設ける。吸引される雰囲気の量と吹き出される雰囲気の量のバランスをとるために、中間バッファ室12cの流路の断面積が外側バッファ室12aの断面積及び内側バッファ室12bのそれぞれの断面積の約2倍とされている。
図7B及び図7Cに示すように、搬送コンベア2を挟んで対向する端部に傾斜を有するようにした仕切板を使用してもよい。図7Bに示す例は、外側バッファ室12aに吹込口37a及び37bを設け、内側バッファ室12bに吸引口27a及び27bを設ける構成において、仕切板61の搬送コンベア2を挟んで対向する端部に傾斜部66a及び66bを設けるようにしたものである。端部66a及び66bは、吹き出された雰囲気を搬入口側に向けて反射する方向の傾斜を持つようにされている。その結果、炉体1内部に進入しようとする外気を押し出す流れを形成でき、酸素濃度の低下を防止することができる。
図7Cに示す例は、外側バッファ室12aに吸引口27a及び27bを設け、内側バッファ室12bに吹込口37a及び37bを設ける構成において、仕切板61の搬送コンベア2を挟んで対向する端部に傾斜部67a及び67bを設けるようにしたものである。端部67a及び67bは、吹き出された雰囲気を炉体1の内部に向けて反射する方向の傾斜を持つようにされている。その結果、吹き出された雰囲気の炉体1の内部に吹き出す流れの量を増加させることができ、酸素濃度の低下を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば本発明は、リフロー装置等のはんだ付け装置に限らず、プリント配線基板上に表面実装部品を熱硬化型の接着剤によって接着するための実装装置、プリント配線基板上に形成されたソルダーレジストを硬化させる装置などにも適用することができる。すなわち、本発明は、加熱処理を行うことによって気化した物質が大気又は不活性ガスに対して混合された気体の浄化に対して適用できる。また、上述の実施の形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料及び数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料及び数値などを用いてもよい。また、上述の実施の形態の構成、方法、工程、形状、材料及び数値などは、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
1・・・ 炉体、2・・・搬送コンベア、3・・・入口スロート、4・・・中間スロート
、12,12a,12b、12c、19・・・バッファ室、24・・・冷却ゾーン、
25,26・・・フラックス回収装置、27,27a,27b,28・・・吸引口、
33,34・・・除去ユニット、37,37a,37b,37c,37d,38・・・吹込口

Claims (4)

  1. ワークを搬入するワーク搬入口部及びワークを搬出するワーク搬出口部を有し、ワーク搬送手段により前記ワーク搬入口部より搬入されたワークを加熱して前記ワーク搬出口部より搬出する炉体と、
    前記ワーク搬送手段の搬送方向に対し交差する方向で且つ前記ワーク搬送手段を挟んで上下両側に形成されたバッファ室と、
    前記ワーク搬送手段の搬送方向に複数の室を持つように、前記バッファ室を仕切る仕切手段と、
    前記複数の室の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に設けられ、前記炉体内の冷却時液化物質を含む雰囲気を吸引する複数の吸引口と、
    前記複数の室の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に設けられ、前記冷却時液化物質が低減された雰囲気を吹き出す複数の吹込口と
    を備える搬送加熱装置。
  2. 前記複数の室の一部の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に前記複数の吸引口が設けられ、
    前記複数の室の他の部分の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に前記複数の吹込口が設けられた請求項1に記載の搬送加熱装置。
  3. 前記複数の室の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に、前記複数の吸引口の一部と前記複数の吹込口の一部が設けられ、
    前記複数の室の前記ワーク搬送手段を挟んで対向する両側に、前記複数の吸引口の他の部分と前記複数の吹込口の他の部分が設けられた請求項1に記載の搬送加熱装置。
  4. 前記複数の吸引口から吸引された雰囲気が雰囲気中から前記冷却時液化物質を分離して除去する除去ユニットに供給され、
    前記除去ユニットによって前記冷却時液化物質が低減された雰囲気が前記複数の吹込口から前記炉体内に供給される請求項1から請求項3までの何れかに記載の搬送加熱装置。
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