JP6688344B2 - 低水素系被覆アーク溶接棒 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の被覆アーク溶接棒では、心線中にCrを含有する場合、溶接時の心線のジュール発熱に伴い被覆が分解し、いわゆる「棒焼け」とよばれる現象が発生する。これにより、健全な保護筒が形成されず、アーク安定性が劣化し、スパッタが増加する等、溶接作業性が著しく劣化する。そのため、所望の溶接金属が得られない。
また、被覆アーク溶接棒においては、表面の凹凸が少なく外観が良好である優れた塗装性や、溶接金属の欠陥が生じないことも要求されている。
2.耐棒焼け性は、被覆剤の密度を適正化することによって向上する。
3.耐棒焼け性は、フラックス中の炭酸塩の種類を適正化することによって向上する。
2については、被覆剤の密度を変化させ、棒焼けの有無を調査した。
3については、フラックスの主要な構成成分である炭酸塩の種類を変化させ、棒焼けの有無を調査した。
本発明は、この調査結果に基づき成されたものである。
また、低水素系被覆アーク溶接棒は、炭酸CaのCO2換算値、金属弗化物のF換算値、SiO2についての含有量を規定することで、溶接作業性、凝固スラグの剥離性が向上し、また、溶接金属のビード外観が良好となる。また、スパッタの発生が抑制される。
また、低水素系被覆アーク溶接棒は、被覆剤中に炭酸Ca以外の炭酸塩がCO2換算値で低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、0.1質量%以下の含有であることで、耐棒焼け性が向上する。
また、低水素系被覆アーク溶接棒は、被覆径/心線径の規定、及び、被覆剤の密度の規定のいずれか一方又は両方を満たすことで、耐棒焼け性、塗装性が向上し、また、溶接金属の耐欠陥性が向上するとともに、ビード外観が良好となる。また、スパッタの発生が抑制される。
本発明の被覆アーク溶接棒は、心線及び被覆剤の一方又は双方の中に、被覆アーク溶接棒全質量当たり、合金成分として、C、Si、Mn、Cr、Mo、Feを所定量含有する。また、被覆アーク溶接棒は、被覆剤中に、被覆アーク溶接棒全質量当たり、フラックス成分として、炭酸Ca、金属弗化物、SiO2を所定量含有する。なお、炭酸CaはCO2換算値、金属弗化物はF換算値としたものである。
また、被覆アーク溶接棒は、被覆剤中に炭酸Ca以外の炭酸塩を実質的に含有していない。
さらに、被覆アーク溶接棒は、被覆アーク溶接棒の直径を被覆径とし、心線の直径を心線径としたときの比である被覆径/心線径が1.50〜1.80、及び、被覆剤の密度が0.200〜0.260(g/cm3)のいずれか一方もしくは両方を満足する。
Cはオーステナイトを安定化させる元素のひとつであり、溶接金属の強度を向上させる効果を有する。また、Cは低靱性となるδフェライトの抑制作用を有する。C含有量が0.01質量%未満では、これらの効果が発揮されない。一方、0.15質量%を超えると、凝固割れ感受性が高まり、また炭化物析出量が増大して溶接金属の強度を高め、靭性を劣化させる。したがって、C含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.01〜0.15質量%とする。C含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、好ましくは0.12質量%以下である。なお、Cは被覆剤から添加する場合は、他の金属原料に含有させて添加することができる。
Siは脱酸剤として機能して溶接金属の強度及び靭性を向上させる。また、Siはクレータ形成に大きな影響を与え、立向き上進溶接には不可欠の成分である。Si含有量が0.5質量%未満では、これらの効果が発揮されない。一方、1.5質量%を超えると、過剰な強度上昇が生じ、靱性を劣化させる。したがって、Si含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.5〜1.5質量%とする。Si含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、好ましくは1.0質量%以下である。なお、Siは被覆剤から添加する場合、Fe−Si等により添加することができる。
MnはA1変態点及びベイナイト変態開始温度を低下させてベイナイト組織を微細化し、Si同様に脱酸剤として機能して溶接金属の強度及び靭性を向上させる。Mn含有量が0.4質量%未満では、これらの効果が発揮されない。一方、2.0質量%を超えると、クリープ強度の劣化を引き起こす。したがって、Mn含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.4〜2.0質量%とする。Mn含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、好ましくは1.5質量%以下である。なお、Mnは被覆剤から添加する場合、Fe−Mn、金属Mn等により添加することができる。
Crは溶接金属の耐食性を向上させると共に、固溶強化によるクリープ強度を維持する効果を有する。Cr含有量が3.0質量%未満では、これらの効果が発揮されない。一方、9.0質量%を超えると、δフェライトの析出により靭性を劣化させる。したがって、Cr含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり3.0〜9.0質量%とする。特に、より高い耐食性が要求される場合は、Cr含有量は、5.0〜9.0質量%とすることが好ましい。なお、Crは被覆剤から添加する場合、Fe−Cr、金属Cr等として添加することができる。
MoはPWHT(Post Weld Heat Treatment:溶接後熱処理)過程でCr系炭化物中あるいは母相中に固溶して溶接金属のクリープ強度を維持する効果を有する。Mo含有量が0.01質量%未満では、その効果が発揮されない。一方、1.50質量を超えると、過剰な強度の上昇により靭性を劣化させる。したがって、Mo含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.01〜1.50質量%とする。Mo含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、好ましくは1.0質量%以下である。なお、Moは被覆剤から添加する場合、Fe−Mo合金等として添加することができる。
Feは心線及び、被覆剤中の鉄粉又はFe合金として添加することができる。Fe含有量が55質量%未満では、スラグ量が過大になりスラグ巻込み等の欠陥が発生しやすくなる。一方、70質量%を超えると、被覆剤の絶縁性が劣化する。したがって、Fe含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり55〜70質量%とする。
Niは必須元素ではないが、オーステナイトを安定化させる元素として機能し、低靱性となるδフェライト相の残存を抑制する。一方、過剰になるとクリープ強度を劣化させる。よって、Niは、δフェライト相が析出しやすい成分系の場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり1.0質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。Ni含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは0.6質量%以下である。なお、Niは被覆剤から添加する場合、金属Ni、Ni−Mg等で添加することができる。
Tiは必須元素ではないが、溶接時の凝固過程及びPWHT時に微細な炭窒化物を形成し、クリープ強度を向上させる。一方、過剰になると溶接金属の強度が著しく高まり、靭性を劣化させる。よって、Tiは、より高いクリープ強度が要求される場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.5質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。Ti含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは0.3質量%以下である。なお、Tiは被覆剤から添加する場合、Fe−Ti等で添加することができる。
Vは必須元素ではないが、PWHT過程で炭窒化物を形成し、溶接金属のクリープ強度を向上させる。一方、過剰になると炭窒化物の析出量が著しく増加して溶接金属の強度が高まり、靱性を劣化させる。よって、Vは、より高いクリープ強度が要求される場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.5質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。V含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは0.3質量%以下である。なお、Vは被覆剤から添加する場合、Fe−V等で添加することができる。
Nbは必須元素ではないが、V同様にPWHT過程で炭窒化物を形成し、溶接金属のクリープ強度を向上させる。一方、過剰になると炭窒化物の析出量が著しく増加して溶接金属の強度が高まり、靱性を劣化させる。よって、Nbは、より高いクリープ強度が要求される場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.5質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。Nb含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは0.3質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下である。なお、Nbは被覆剤から添加する場合、Fe−Nb等で添加することができる。
Nは必須元素ではないが、PWHT過程でCr等と結合して炭窒化物を形成し、溶接金属のクリープ強度を向上させる。一方、過剰になると炭窒化物の析出量が増加して溶接金属の強度が高まり、靱性を劣化させる。さらに、N含有量が多くなると溶接時の溶融金属中にN2ガスが発生し、ブローホールを発生させる。よって、Nは、より高いクリープ強度が要求される場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり0.10質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。N含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは0.05質量%以下である。なお、Nは被覆剤から添加する場合、Cr−N等で添加することができる。
Coは必須元素ではないが、オーステナイトを安定化させる元素として機能し、δフェライト相の残存を抑制する。一方、過剰になると溶接金属の強度が著しく向上し、靱性を劣化させる。よって、Coは、δフェライト相が析出しやすい成分系の場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり2.0質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。Co含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは1.0質量%以下である。また、前記の効果をより向上させる観点から、0.1質量%以上添加することが好ましい。なお、Coは被覆剤から添加する場合、金属Co等で添加することができる。
Wは必須元素ではないが、Moと同様に、固溶強化によりクリープ強度を維持する効果を有する。一方、過剰になると強度の上昇とδフェライトの析出により靭性を劣化させる。よって、Wは、より高いクリープ強度が要求される場合は、被覆アーク溶接棒全質量あたり2.0質量%を超えない範囲で添加することが好ましい。W含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、より好ましくは1.5質量%以下である。なお、Wは被覆剤から添加する場合、Fe−W等で添加することができる。
合金成分のうち、その他の成分として、P及びS等の不可避的不純物が挙げられるが、これらの成分はできるだけ抑制することが好ましい。
[炭酸CaのCO2換算値:1〜6質量%]
炭酸Caの含有量がCO2換算値で1質量%未満では、溶融スラグの粘性が低くなりすぎて溶接中にスラグが先行しやすくなり溶接作業性が劣化する他、凝固スラグ剥離性が劣化する。一方、6質量%を超えると、溶融スラグ粘性が高くなりすぎてスパッタが増加すると共にビード外観も悪くなる。したがって、炭酸Caの含有量は、CO2換算値で、被覆アーク溶接棒全質量あたり1〜6質量%とする。炭酸Caの含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、CO2換算値で、好ましくは5質量%以下である。
金属弗化物の含有量がF換算値で1質量%未満では、溶融スラグの粘性が高くなりすぎてビード外観が劣化する。一方、4質量%を超えると、溶融スラグの粘性が低くなりすぎて溶接作業性が劣化する。したがって、金属弗化物の含有量は、F換算値で、被覆アーク溶接棒全質量あたり1〜4質量%とする。金属弗化物の含有量は、過剰添加による前記の不具合をより抑制する観点から、F換算値で、好ましくは3質量%以下である。なお、金属弗化物は、CaF2等で添加することができる。
SiO2含有量が5質量%未満では、溶接作業性が劣化すると共にビード外観も悪くなる。一方、15質量%を超えると、溶融スラグの粘性が低くなって凝固スラグの剥離性が劣化する他、スパッタ発生量も増加する。したがって、SiO2含有量は、被覆アーク溶接棒全質量あたり5〜15質量%とする。
その他の成分として被覆剤中には、炭酸Ca、金属弗化物、SiO2以外のアーク安定剤及びスラグ生成剤(MgO等)と、Na2O、K2O、Li2O等のアルカリ金属酸化物が含まれる。
これらの規定については、いずれか一方もしくは両方を満足しなければならない。
被覆径/心線径の規定は、被覆剤の密度が規定を満たさない場合は、1.50〜1.80とする。被覆径/心線径が1.50未満では、棒焼けにより保護筒としての機能が不十分になり、アーク安定性が劣化し、スパッタが増加するだけでなく、生成スラグ量の不足によってビード外観が劣化する。一方、1.80を超えると、スラグ量が多くなりすぎるためにスラグ巻込み等の欠陥が発生しやすくなると共に、開先幅の狭い溶接継手に適用した場合に運棒が困難になる。したがって、被覆径/心線径は1.50〜1.80とする。被覆径/心線径は、前記の効果をより向上させる観点から、好ましくは1.55以上、より好ましくは1.60以上である。
ただし、被覆剤の密度が規定を満たしていれば、被覆径/心線径は前記規定を満たさなくても問題ない。
被覆剤の密度は、被覆径/心線径が規定を満たさない場合は、0.200〜0.260(g/cm3)とする。本願において、被覆剤の密度の調整はフラックスの主要構成原料である炭酸塩の粒度を調整することにより行う。すなわち、炭酸塩として粒度の粗い炭酸塩(粒度構成:75μm以下の構成比が40%,75μmを超え106μm以下の構成比が20%,106μmを超え150μm以下の構成比が20%,150μm超の構成比が20%)を多く適用することにより被覆剤の密度を低下させることができ、炭酸塩として粒度の細かい炭酸塩(粒度構成:75μm以下の構成比が100%)を多く適用することにより被覆剤の密度を上昇させることができる。なお、被覆剤の実際の製品の製造においては、被覆剤中の炭酸塩の粒度のみならず、他のフラックスの粒度によっても影響される。また一般に、塗装時の製造条件として、塗装の圧力が大きい場合には密度も大きく、圧力が小さい場合には密度も小さくなる傾向がある。
ただし、被覆径/心線径が規定を満たしていれば、被覆剤の密度は前記規定を満たさなくても問題ない。
d=Mf/Vf(g/cm3)で求められる値である。ここで、
Mf=Me−Mr(g)
Vf={(De/2)−(Dr/2)}2×π×L (cm3)
Me:溶接棒単重(g)
Mr:心線単重(g)
De:被覆径(cm)
Dr:心線径(cm)
L:被覆長(cm)
である。
本発明の被覆アーク溶接棒は、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、前記した被覆剤を珪酸ソーダ、珪酸カリで代表される水ガラス等の粘結剤により、鋼心線の周囲に通常の溶接棒塗装機により被覆塗装する。その後、水分を除去するため、400〜550℃で焼成する。
心線全質量当たり、Crを2.0〜10.0質量%含有する心線の外周に被覆剤を塗布し、表1、2に示す被覆径/心線径、被覆剤の密度、被覆剤中の炭酸塩の種類及び化学成分組成の被覆アーク溶接棒を製造した。得られた各種溶接棒を用いて、Cr−Mo鋼板を母材として溶接実験を行い、表3の結果を得た。全供試材(No.1〜29)について心線径=3.2mmにて評価したのち、心線径=3.2mmにて各項目が良好であったものは、心線径=2.5mm、4.0mm及び5.0mmにおいて同様の特性を有することを別途確認している。
[溶接条件]
使用電流:心線径 φ2.5mm:40〜100A
心線径 φ3.2mm:60〜130A
心線径 φ4.0mm:80〜170A
心線径 φ5.0mm:150〜230A
予熱パス間温度:200〜250℃
溶接姿勢:全姿勢(全供試材(No.1〜29)について立向上進にて評価したのち、立向上進にて各項目が良好であったものは全姿勢において同様の特性を有することを別途確認している。)
[耐棒焼け性]
溶接棒の残り長さが50mmLになるまで溶接した時、棒焼けが発生せず保護筒が形成されていたものを○、棒焼けが発生し保護筒が形成されていなかったものを×と評価した。なお、心線の長さは、φ2.5mmが300mmL、φ3.2mmが350mmL、φ4.0mm及びφ5.0mmが400mmLのものを使用した。
交流、直流いずれの極性においてもスラグ巻込みが発生しないものを○、スラグ巻込みが発生するものを×と評価した。
いずれの被覆径においても塗装性が良好であるものを○、良好でないものを×と評価した。
上記3つの項目のうち、すべての項目が○以上であるものを○、いずれかひとつの項目でも×があるものを×と評価した。
一方、No.19〜26は本発明の範囲を満たしていないため、以下の結果となった。
No.20は、被覆径/心線径及び被覆剤の密度のいずれも規定を外れた。よって、被覆径/心線径が下限値未満かつ被覆剤の密度が上限値を超えるため、棒焼けが発生した。
No.22は、被覆径/心線径及び被覆剤の密度のいずれも規定を外れた。よって、被覆径/心線径が上限値を超えるため、スラグ巻込みが発生した。また、被覆剤の密度が上限値を超えるため、棒焼けが発生した。
No.23〜26は、被覆剤中に炭酸Ca以外の炭酸塩を含有しているため、棒焼けが発生した。なお、No.26の炭酸Mgは、0.1質量%を超えるものである。
Claims (4)
- 低水素系被覆アーク溶接棒全体中に、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、合金成分は、
C:0.01〜0.15質量%
Si:0.5〜1.5質量%
Mn:0.4〜2.0質量%
Cr:3.0〜9.0質量%
Mo:0.01〜1.50質量%
Fe:55〜70質量%
を含有し、前記合金成分の残部が不可避的不純物であり、
前記低水素系被覆アーク溶接棒の被覆剤中に、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、フラックス成分として、
炭酸Ca:CO2換算値で1〜6質量%
金属弗化物:F換算値で1〜4質量%
SiO2:5〜15質量%
を含有し、
前記被覆剤中に炭酸Ca以外の炭酸塩がCO2換算値で前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、0.1質量%以下含有されており、
前記低水素系被覆アーク溶接棒の直径を被覆径とし、心線の直径を心線径としたときの比である被覆径/心線径が1.50〜1.80、及び、前記被覆剤の密度が0.200〜0.260(g/cm3)のいずれか一方又は両方を満足することを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。 - 前記Crの含有量が、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、5.0〜9.0質量%であり、
前記低水素系被覆アーク溶接棒全体中に、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、合金成分として、さらに、
Ni:1.0質量%以下
Ti:0.5質量%以下
V:0.5質量%以下
Nb:0.5質量%以下
を含有することを特徴とする請求項1に記載の低水素系被覆アーク溶接棒。 - 前記低水素系被覆アーク溶接棒全体中に、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、合金成分として、さらに、
N:0.10質量%以下
を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の低水素系被覆アーク溶接棒。 - 前記低水素系被覆アーク溶接棒全体中に、前記低水素系被覆アーク溶接棒全質量当たり、合金成分として、さらに、
Co:2.0質量%以下
W:2.0質量%以下
を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の低水素系被覆アーク溶接棒。
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