JP6686960B2 - 集電部材脱線検出装置及び電動移動体の自動走行制御方法 - Google Patents

集電部材脱線検出装置及び電動移動体の自動走行制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、トロリー線からの集電部材の脱線を検出する集電部材脱線検出装置、及び、電動移動体の自動走行制御方法に関する。
従来、鉄鋼等の素材や製品をモータで動く電動移動体である搬送台車で搬送する工場内の軌道設備では、搬送台車に電力を供給する方法として、地上側に配設され電圧が印加されたトロリー線と、搬送台車に設けられた集電部材であるパンタグラフの集電子とを接触させて、搬送台車が走行しながら電力の供給が可能なものが知られている。一方で、トロリー線とパンタグラフの集電子とを接触させて搬送台車に電力を供給する方法では、搬送台車の走行に伴ってトロリー線からパンタグラフ(集電子)が脱線することがあった。
特許文献1には、1本のトロリー線に対して複数個配された集電子間に電圧を印加する電源装置を搬送台車に設け、その電源装置の負荷変動を監視することによって、搬送台車の走行中にトロリー線から集電部材(集電子)が脱線したのを検出する集電部材脱線検出装置が開示されている。
特許第4043566号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、集電部材脱線検出装置を搬送台車に設けるため、搬送台車の大型化や高コスト化などを招いてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、集電部材が設けられた電動移動体の大型化や高コスト化を抑えつつ、トロリー線からの集電部材の脱線を検出することができる集電部材脱線検出装置及び電動移動体の自動走行制御方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る集電部材脱線検出装置は、導線と前記導線を保持する絶縁性の導線ホルダーとによって構成されたトロリー線から集電部材を介して電力が供給される電動移動体に設けられた前記集電部材が、前記トロリー線から脱線したことを検出する集電部材脱線検出装置であって、前記トロリー線の近傍に設置されており、前記トロリー線とは別体で設けられ、前記トロリー線から脱線した前記集電部材と接触する接触部材と、前記接触部材と前記集電部材との接触を検知する接触検知手段と、を備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る集電部材脱線検出装置は、上記の発明において、前記接触部材は棒形状であって、前記接触部材の長手方向の一端部分が、前記トロリー線から前記集電部材が脱線していないときには前記集電部材と接触しない位置、且つ、前記トロリー線から前記集電部材が脱線したときには前記集電部材と接触し得る位置、に位置するように、前記接触部材を配置したことを特徴とするものである。
また、本発明に係る集電部材脱線検出装置は、上記の発明において、前記接触検知手段は、前記接触部材の変位から前記接触部材と前記集電部材との接触を検知することを特徴とするものである。
また、本発明に係る集電部材脱線検出装置は、上記の発明において、前記トロリー線の繋ぎ目の電動移動体進行方向下流側近傍に設置されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る集電部材脱線検出装置は、上記の発明において、前記電動移動体が走行する軌道を構成する軌条の繋ぎ目の電動移動体進行方向下流側近傍に設置されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る電動移動体の自動走行制御方法は、トロリー線から集電部材を介して電力が供給される電動移動体の自動走行制御方法であって、上記の発明の集電部材脱線検出装置によって、前記電動移動体に設けられた前記集電部材の前記トロリー線からの脱線が検出された場合に、前記トロリー線への電源からの電圧印加を制御して、前記電動移動体の走行を停止させることを特徴とするものである。
本発明に係る集電部材脱線検出装置及び電動移動体の自動走行制御方法は、集電部材が設けられた電動移動体の大型化や高コスト化を抑えつつ、トロリー線からの集電部材の脱線を検出することができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係る搬送台車をトロリー線側から見た図である。 図2は、本実施形態に係るトロリー線から給電して駆動する搬送台車を上方から見た図である。 図3は、正常時におけるトロリー線とパンタグラフとの装着状態を示す図である。 図4は、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置をトロリー線及びパンタグラフとともに示した斜視図である。 図5は、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置に設けられた樹脂ロッドと、トロリー線及びパンタグラフとの位置関係を示す図である。 図6は、トロリー線から集電子が脱線した状態の一例を示す図である。 図7は、トロリー線から集電子が脱線した状態の他例を示す図である。 図8は、コイルを搬送する搬送台車が走行する軌道設備の一例を示す図である。 図9は、集電部材脱線検出に係る制御ブロック図である。
以下に、本発明に係る集電部材脱線検出装置及び電動移動体の自動走行制御方法の一実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る搬送台車1をトロリー線5側から見た図である。図2は、本実施形態に係るトロリー線5から給電して駆動する搬送台車1を上方から見た図である。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る搬送台車1は、搬送台車本体部11や、この搬送台車本体部11の上面11aに設けられ、搬送物である熱間圧延された鋼板を巻いたコイル100を搭載するための搭載部15などによって構成されており、上下方向に所定間隔をあけて並んで設けられた5本のトロリー線5a,5b,5c,5d,5e(特に区別しないときには、単にトロリー線5とも言う。)から給電されることによって、軌条であるレール4上を走行したり停止したりすることができる。
搬送台車本体部11の下部には、レール4上を走行するための車輪12が設けられている。また、搬送台車本体部11内には、車輪12を回転させる駆動源であるモータ(不図示)や、車輪12の回転を停止させる制動手段であるブレーキ装置(不図示)などが設けられている。搬送台車本体部11の一側面11bであって搬送台車進行方向両端部には、それぞれ5つの集電部材であるパンタグラフ13a,13b,13c,13d,13e(特に区別しないときには、単にパンタグラフ13とも言う。)が、5つのリンク機構14a,14b,14c,14d,14e(特に区別しないときには、単にリンク機構14とも言う。)を介して5本のトロリー線5a,5b,5c,5d,5eと対応する位置に上下方向に並んで配置されている。
なお、本実施形態においては、トロリー線5a,5b,5cがモータ給電用であり、この3本のトロリー線5a,5b,5cによって3相交流電源を供給している。また、トロリー線5d,5eがブレーキ装置給電用であり、この2本のトロリー線5d,5eによって単層交流電源を供給している。
図3は、正常時におけるトロリー線5aとパンタグラフ13aとの装着状態を示す図である。なお、いずれのトロリー線5及びパンタグラフ13も構成や装着状態などは同様のため、ここではトロリー線5a及びパンタグラフ13aを例に挙げて説明する。図3に示すように、パンタグラフ13aは、集電子131aと、集電子131aを保持する絶縁性の集電子ホルダー132aと、搬送台車本体部11に設けられたモータやブレーキ装置などと集電子131aとを電気的に接続するためのリード線133aなどで構成されている。
トロリー線5aは、電源設備から電圧が印加される導線51aと、パンタグラフ13aの集電子131aが挿入可能な切り欠き形状を有し、その切り欠き形状内で集電子131aの先端と接触可能なように一部を露出させた導線51aを保持する絶縁性の導線ホルダー52aとで構成されている。そして、導線ホルダー52aの切り欠き形状内に集電子131aを挿入し、集電子ホルダー132aの上ガイド部134aと下ガイド部135aとが、導線ホルダー52aの上ガイド面53aと下ガイド面54aとでガイドされるように、パンタグラフ13aをトロリー線5aに装着する。そして、トロリー線5a側からパンタグラフ13aを介して搬送台車1側への電力の供給は、スプリング(不図示)による押付力によって、パンタグラフ13aをトロリー線5a側に押し付け、集電子131aの先端を導線51aに当接させた状態でなされる。
本実施形態においては、上述したようにパンタグラフ13がトロリー線5に装着され、集電子131と導線51とが当接した状態で搬送台車1が走行可能なときを「正常時」とする。
なお、図3に示された符号21a,21bの部材は、後述する集電部材脱線検出装置2(図4参照)に設けられた樹脂ロッドである。
図4は、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2をトロリー線5及びパンタグラフ13とともに示した斜視図である。図5は、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置に設けられた樹脂ロッド21と、トロリー線5及びパンタグラフ13との位置関係を示す図である。本実施形態においては、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を検出するための集電部材脱線検出装置2が、トロリー線5を挟んで搬送台車1側とは反対側に設置されている。
集電部材脱線検出装置2は、上下方向に所定間隔をあけて並列で配置された6本の樹脂ロッド21a,21b,21c,21d,21e,21f(特に区別しないときは単に樹脂ロッド21とも言う。)と、各樹脂ロッド21a,21b,21c,21d,21e,21fに対応して設けられた6つの接触検知器22a,22b,22c,22d,22e,22f(特に区別しないときには単に接触検知器22と言う。)と、各接触検知器22a,22b,22c,22d,22e,22fを保持する保持部23a,23b,23c,23d,23e,23fと、各保持部23a,23b,23c,23d,23e,23fを支持する支持部24と、支持部24の下部に取り付けられ地面に固定されて設置される設置部25とで構成されている。
本実施形態においては、図4及び図5に示すように、5本のトロリー線5a,5b,5c,5d,5eに対して、上下方向で隣り合うトロリー線間の4カ所と、上下方向で最上段及び最下段のトロリー線外側の2カ所との計6カ所に、6本の樹脂ロッド21a,21b,21c,21d,21e,21fを設置している。すなわち、トロリー線5aの上方に樹脂ロッド21a、トロリー線5aとトロリー線5bとの間に樹脂ロッド21b、トロリー線5bとトロリー線5cとの間に樹脂ロッド21c、トロリー線5cとトロリー線5dとの間に樹脂ロッド21d、トロリー線5dとトロリー線5eとの間に樹脂ロッド21e、及び、トロリー線5eの下方に樹脂ロッド21fを配置している。
また、樹脂ロッド21の先端部分は、上述したような正常時において、パンタグラフ13と物理的に接触しない位置、且つ、トロリー線5からパンタグラフ13が脱線した脱線時において、パンタグラフ13と物理的に接触し得る位置に位置している。
なお、樹脂ロッド21は、搬送台車1によって搬送される高温のコイルの熱によって湾曲しないように耐熱性を有するとともに、仮にトロリー線5の導線51に接触したとしても地絡などのおそれがないよう絶縁性を有する樹脂によって構成されている。
接触検知器22は、パンタグラフ13の集電子131や集電子ホルダー132と、樹脂ロッド21とが物理的に接触したことを検知するものである。本実施形態においては、接触検知器22が、集電子131や集電子ホルダー132と接触し、搬送台車進行方向に押されて変位したことを検知することにより、集電子131や集電子ホルダー132と樹脂ロッド21との接触を検知しており、例えば、リミットスイッチ、近接スイッチ、または、回転検出器などを接触検知器22として用いることができる。なお、一般に、リミットスイッチや近接スイッチに比べ、回転検出器は高価であるため、接触検知器22としてリミットスイッチや近接スイッチを用いることにより、低コスト化を図ることができる。
次に、集電部材脱線検出装置2によるトロリー線5からのパンタグラフ13の脱線検出について説明する。なお、集電部材脱線検出装置2による脱線検出方法は、いずれのトロリー線5及びパンタグラフ13についても同様のため、ここではトロリー線5aからパンタグラフ13aが脱線した場合を例に挙げて説明する。
図6は、トロリー線5aからパンタグラフ13aが完全に抜けて脱線した状態を示す図である。図6においては、トロリー線5aの導線ホルダー52aにおける切り欠き形状からパンタグラフ13aの集電子131aが抜けて、導線51aと集電子131aとが非接触となるとともに、パンタグラフ13aの集電子ホルダー132aにおける上ガイド部134a及び下ガイド部135aが、トロリー線5aの導線ホルダー52aにおける上ガイド面53a及び下ガイド面54aから外れて、トロリー線5aの下にパンタグラフ13aが抜け落ちて脱線している。また、このときパンタグラフ13aは、パンタグラフ13aをトロリー線5a側に向かって押し付けるスプリングによる押付力によって、正常時よりもトロリー線5a側に押し出される。
そして、このような脱線状態で搬送台車1が走行し続けると、トロリー線5aの下方に位置する樹脂ロッド21bの先端部分に、脱線したパンタグラフ13a(集電子131a及び集電子ホルダー132a)が接触する。これにより、樹脂ロッド21bがパンタグラフ13aによって搬送台車進行方向前側に押されて変位し、その変位から樹脂ロッド21bとパンタグラフ13aとの接触を接触検知器22bが検知することにより、集電部材脱線検出装置2によってトロリー線5aからのパンタグラフ13aの脱線(導線51aからの集電子131aの脱線)が検出される。
なお、トロリー線5aから完全に抜けて脱線したパンタグラフ13aが、トロリー線5aの上に来る場合もある。この場合には、トロリー線5aの上方に位置する樹脂ロッド21aの先端部分に、脱線したパンタグラフ13a(集電子131a及び集電子ホルダー132a)が接触する。これにより、樹脂ロッド21aがパンタグラフ13aによって搬送台車進行方向前側に押されて変位し、その変位から樹脂ロッド21aとパンタグラフ13aとの接触を接触検知器22aが検知することにより、集電部材脱線検出装置2によってトロリー線5aからのパンタグラフ13aの脱線(導線51aからの集電子131aの脱線)を検出することができる。
図7は、パンタグラフ13aの一部がトロリー線5aに引っ掛かった状態で、トロリー線5aからパンタグラフ13aが脱線した状態を示す図である。図7においては、トロリー線5aの導線ホルダー52aにおける切り欠き形状から集電子131aが抜けて、導線51aと集電子131aとが非接触となっているが、パンタグラフ13aの集電子ホルダー132aにおける上ガイド部134aが、トロリー線5aの導線ホルダー52aにおける切り欠き形状に引っ掛かって脱線している。
そして、このような脱線状態で搬送台車1が走行し続けると、トロリー線5aの下方に位置する樹脂ロッド21bの先端部分に、脱線したパンタグラフ13aの集電子ホルダー132aにおける下ガイド部135aが接触する。これにより、樹脂ロッド21bがパンタグラフ13aによって押されて変位し、その変位から樹脂ロッド21bとパンタグラフ13aとの接触を接触検知器22bが検知することにより、集電部材脱線検出装置2によってトロリー線5aからのパンタグラフ13aの脱線(導線51aからの集電子131aの脱線)が検出される。
なお、パンタグラフ13aの集電子ホルダー132aにおける下ガイド部135aが、トロリー線5aの導線ホルダー52aにおける切り欠き形状に引っ掛かって、トロリー線5aからパンタグラフ13aが脱線し、トロリー線5aの上にパンタグラフ13aが来る場合もある。この場合には、トロリー線5aの上方に位置する樹脂ロッド21aの先端部分に、脱線したパンタグラフ13aの集電子ホルダー132aにおける上ガイド部134aが接触する。これにより、樹脂ロッド21aがパンタグラフ13aによって押されて変位し、その変位から樹脂ロッド21aとパンタグラフ13aとの接触を接触検知器22aが検知することにより、集電部材脱線検出装置2によってトロリー線5aからのパンタグラフ13aの脱線(導線51aからの集電子131aの脱線)を検出することができる。
以上のように、パンタグラフ13の脱線時に、樹脂ロッド21とパンタグラフ13との接触を接触検知器22で検知し、集電部材脱線検出装置2によってトロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を検出することによって、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を早期に検出することができ、自動的に搬送台車1を停止させるなどの処置を実施することにより、脱線したパンタグラフ13が周辺設備と衝突して損傷させてしまうのを抑制することができる。
ここで、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線が発生し易い場所は、搬送台車1が走行するレール4とトロリー線5との位置関係が不安定な場所、すなわち、トロリー線5の継ぎ目や、レール4の継ぎ目や、搬送台車1の可減速によるレール摩耗部等、特定の場所が多い。そのため、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2を、このようなパンタグラフ13が脱線する可能性の高い場所に配置することによって、集電部材脱線検出装置2の設置台数を低減しつつ、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を効率良く検出することが可能となる。
図8は、コイル100を搬送する搬送台車1が走行する軌道設備の一例を示す図である。図8に示すように、搬送台車1が自動走行する軌道設備は、2本一組のレール4が並列に二組並べて設置されており、各組のレール4の両端側には、各組のレール間をシフト移動するシフト台車61,62が設置され、4台の搬送台車1A〜1D(特に区別しないときには単に搬送台車1と言う。)が同時に運用される。なお、この軌道設備で用いられる搬送台車1の寸法の一例としては、全長5[m]×全幅3[m]×高さ2.7[m]であり、搬送台車1上にコイル100を搭載したときには、コイル100を含めて最大4.5[m]の高さになる。また、搬送台車1上の搭載可能コイル数は、1台につき1コイルである。
図8に示す軌道設備においては、トロリー線5から搬送台車1への給電エリアを、閉塞区間S1〜S12の12エリアに区分けしており、閉塞区間S1〜S12のそれぞれに対応させてトロリー線群5A〜5Kが設けられている。なお、トロリー線群5A〜5Kは、それぞれ図1などに示すように、上下方向に所定間隔をあけて配置された5本のトロリー線5a,5b,5c,5d,5eを一つの集まりとしたものである。また、トロリー線群5A〜5Kにそれぞれ対応させて複数の電源設備(不図示)が設けられており、各トロリー線群5A〜5Kごとに、それぞれに対応した電源設備によって各トロリー線5への電圧印加のON/OFFの制御がなされる。
コイル搬送のために稼働中の搬送台車1は、閉塞区間S1〜S11を図中時計回りの順で循環するように、「停止→加速→定速→減速→停止→シフト」の動作を繰り返して走行しており、搬送台車間のピッチは自在に変化させることができる。
そして、熱間圧延設備に繋がった支線を走行する搬入台車71によって搬入されたコイル100は、天井クレーンなどによって、閉塞区間S1で停止している搬送台車1上に搭載される。コイル100を搭載した搬送台車1は、閉塞区間S1〜S11を循環走行する途中に、閉塞区間S3,S5,S7,S8,S9のいずれかにおいて、酸洗設備や冷間圧延設備などの後工程設備に繋がった支線を走行する複数の払出台車72,73,74,75,76へのコイル100の受け渡し位置で一旦停止する。そして、このように停止した搬送台車1から、天井クレーンなどによって払出台車72,73,74,75,76のいずれかにコイル100を載せ替えて、後工程設備にコイル100を搬出する。一方、コイル100を払出台車72,73,74,75,76のいずれかに載せ替えた後の搬送台車1は、走行を再開して、閉塞区間S1で停止し、新たなコイル100の搭載に備える。
図8に示す軌道設備においては、閉塞区間S1〜S5での隣り合う閉塞区間が、閉塞境界(トロリー線境界)T1〜T4によって区切られており、閉塞区間S7〜S10での隣り合う閉塞区間が、閉塞境界T5〜T7によって区切られている。そして、閉塞境界T1〜T7では、隣り合う閉塞区間の各トロリー線5が絶縁性の接続部材によって接続されている。例えば、閉塞区間S1のトロリー線群5Aにおけるトロリー線5aと、閉塞区間S2のトロリー線群5Bにおけるトロリー線5aとは、閉塞境界(トロリー線境界)T1で絶縁性の接続部材によって接続されており、トロリー線群5Aのトロリー線5aからトロリー線群5Bのトロリー線5a、または、トロリー線群5Bのトロリー線5aからトロリー線群5Aのトロリー線5a、には電気が流れないようになっている。
また、閉塞区間S6のトロリー線群5Eと、閉塞区間S11のトロリー線群5Jとは、それぞれシフト台車61,62とともにシフト移動可能に設けられており、トロリー線群5E,5Jの各トロリー線5は、隣り合う閉塞区間S5,S10におけるトロリー線群5D,5Iの各トロリー線5とは接続されていない。
また、図8に示す軌道設備においては、レール境界位置L1〜L4でレール4の連結または分断がなされている。すなわち、閉塞区間S2と閉塞区間S3との間に位置するレール境界位置L1、及び、閉塞区間S9と閉塞区間S10との間に位置するレール境界位置L3では、レール4が連結されている。また、閉塞区間S5と閉塞区間S6との間に位置するレール境界位置L2、及び、閉塞区間S10と閉塞区間S11との間に位置するレール境界位置L4では、レール4が分断されている。
なお、搬送台車1のメンテナンスを行う際には、閉塞区間S12の位置に搬送台車1を退避させる。この閉塞区間S12におけるトロリー線群5Kの各トロリー線5は、シフト台車61とともにシフト移動してきた閉塞区間S6におけるトロリー線群5Eの各トロリー線5とは接続されない。また、閉塞区間S12は、稼働中の搬送台車1が循環走行する経路には含まれていないため、他の搬送台車1によるコイル100の搬送を妨げることなく、メンテナンス対象の搬送台車1のメンテナンスを実施することができる。
図8に示す軌道設備においては、トロリー線5の繋ぎ目となる閉塞境界T1〜T7の搬送台車進行方向下流側近傍に、集電部材脱線検出装置2を設置する設置位置P2〜P8を設定している。なお、これら設置位置P2〜P8のうち、設置位置P3及びP8は、レール4の繋ぎ目となるレール境界位置L1,L3の搬送台車進行方向下流側近傍にも位置している。また、閉塞区間S12におけるシフト台車61との境界部分近傍、及び、閉塞区間S1におけるシフト台車62との境界部分近傍にも、集電部材脱線検出装置2を設置する設置位置P1,P9を設定している。これにより、パンタグラフ13が脱線する可能性の高い場所に集電部材脱線検出装置2が配置されているため、集電部材脱線検出装置2の設置台数を低減しつつ、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を効率良く検出することが可能となる。
図9は、集電部材脱線検出に係る制御ブロック図である。本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2は、脱線したパンタグラフ13と樹脂ロッド21とが接触したことを接触検知器22によって検知することにより、トロリー線5からのパンタグラフ13の脱線を検出し、その検出信号を搬送台車駆動制御装置81や表示装置82や報知装置83に送信する。
搬送台車駆動制御装置81は、閉塞区間S1〜S12の各トロリー線5に電圧を印加する各電源設備を制御することによって、搬送台車1の駆動制御を行うものである。そして、集電部材脱線検出装置2から検出信号を受信した搬送台車駆動制御装置81は、パンタグラフ13が脱線した搬送台車1が位置する閉塞区間における、モータ給電用のトロリー線5a,5b,5cへの電圧印加をOFFにし、ブレーキ装置給電用のトロリー線5d,5eへの電圧印加をONにして搬送台車1を緊急停止させる。
表示装置82は、オペレータが軌道設備内における搬送台車1の運行を管理するコンピュータに設けられており、検出信号を受信した表示装置82は、設置位置P1〜P9のどの位置で、集電部材脱線検出装置2によりパンタグラフ13の脱線が検出されたかを表示するなどして、オペレータにパンタグラフ13の脱線を知らせる。
報知装置83は、軌道設備が設けられた構内に設置されたスピーカーなどで構成されており、検出信号を受信した報知装置83はスピーカーから警報音を発生することによって、オペレータにパンタグラフ13の脱線を知らせる。
以上、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2は、搬送台車1に集電部材脱線検出装置2を設けていないため、集電部材脱線検出装置2を搬送台車1に設けた場合よりも、搬送台車1の大型化や高コスト化を抑えることができる。また、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2は、脱線したパンタグラフ13と物理的に接触する樹脂ロッド21と、樹脂ロッド21とパンタグラフ13とが物理的に接触したことを検出する接触検知器22との簡易な機器構成によって、集電子脱線検出を行うことができる。また、搬送台車1上に集電部材脱線検出装置2を設けた場合には、搬送台車稼動中に点検等のメンテナンスを行うことは困難であるが、地上に設置されたトロリー線5の近くの位置に集電部材脱線検出装置2を設置することによって、搬送台車1の稼働中であっても集電部材脱線検出装置2のメンテナンスを行うことが可能となる。
また、上記特許文献1に開示された技術では、複数の集電子とトロリー線と搬送台車上に設けられた検出回路とで形成される閉回路の電気特性(電源装置の負荷変動)で、トロリー線からのパンタグラフ(集電子)の脱線を検出するものであるが、そもそもトロリー線と集電子との間の通電状態は、トロリー線の蛇行や集電子の摩耗などのトロリー線からパンタグラフ(集電子)が脱線する以外の要因によっても変動する。そのため、特許文献1に開示された技術では、トロリー線からのパンタグラフ(集電子)の脱線の誤検出が多発するおそれがある。また、回路抵抗変動量が所定の閾値を超えた場合に脱線したと検出するため、その閾値設定も複雑である。
一方、本実施形態に係る集電部材脱線検出装置2では、実際にトロリー線5から脱線したパンタグラフ13と樹脂ロッド21とが物理的に接触したときに、パンタグラフ13の脱線を検出するため、脱線の誤検出を抑制することができる。また、集電部材脱線検出装置2の樹脂ロッド21の先端部分を、正常時ではパンタグラフ13と接触しない位置、且つ、脱線時にパンタグラフ13と接触する位置に位置させるだけで良く、特別な調整も不要である。
1 搬送台車
2 集電部材脱線検出装置
4 レール
5 トロリー線
11 搬送台車本体部
12 車輪
13 パンタグラフ
14 リンク機構
15 搭載部
21 樹脂ロッド
22 接触検知器
51 導線
52 導線ホルダー
61 シフト台車
62 シフト台車
71 搬入台車
72 払出台車
73 払出台車
74 払出台車
75 払出台車
76 払出台車
100 コイル
131 集電子
132 集電子ホルダー
133 リード線

Claims (6)

  1. 導線と前記導線を保持する絶縁性の導線ホルダーとによって構成されたトロリー線から集電部材を介して電力が供給される電動移動体に設けられた前記集電部材が、前記トロリー線から脱線したことを検出する集電部材脱線検出装置であって、
    前記トロリー線の近傍に設置されており、
    前記トロリー線とは別体で設けられ、前記トロリー線から脱線した前記集電部材と接触する接触部材と、
    前記接触部材と前記集電部材との接触を検知する接触検知手段と、
    を備えることを特徴とする集電部材脱線検出装置。
  2. 請求項1に記載の集電部材脱線検出装置において、
    前記接触部材は棒形状であって、前記接触部材の長手方向の一端部分が、前記トロリー線から前記集電部材が脱線していないときには前記集電部材と接触しない位置、且つ、前記トロリー線から前記集電部材が脱線したときには前記集電部材と接触し得る位置、に位置するように、前記接触部材を配置したことを特徴とする集電部材脱線検出装置。
  3. 請求項2に記載の集電部材脱線検出装置において、
    前記接触検知手段は、前記接触部材の変位から前記接触部材と前記集電部材との接触を検知することを特徴とする集電部材脱線検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の集電部材脱線検出装置において、
    前記トロリー線の繋ぎ目の電動移動体進行方向下流側近傍に設置されることを特徴とする集電部材脱線検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の集電部材脱線検出装置において、
    前記電動移動体が走行する軌道を構成する軌条の繋ぎ目の電動移動体進行方向下流側近傍に設置されることを特徴とする集電部材脱線検出装置。
  6. トロリー線から集電部材を介して電力が供給される電動移動体の自動走行制御方法であって、
    請求項1乃至5のいずれか1つに記載の集電部材脱線検出装置によって、前記電動移動体に設けられた前記集電部材の前記トロリー線からの脱線が検出された場合に、前記トロリー線への電源からの電圧印加を制御して、前記電動移動体の走行を停止させることを特徴とする電動移動体の自動走行制御方法。
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