JP6686595B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、包装袋に関し、特に、包装材の両側端部を合掌状に背貼りシールして筒状としてなる易開封性の包装袋に関する。
従来から、軟包材をシールして袋状に形成した包装袋が、食品やトイレタリーをはじめとしたさまざまな用途に用いられている。この包装袋には種々な形状が存在し、中でも一般的な形状として、ピロー型が挙げられる。ピロー型の包装袋は、包装材の両側端部を合掌状に重ね合わせてシールし、背貼りシール部を形成して筒状に成形した後、包装材の長手方向の両端シール部をシールして完成する。例えば、ピロー型の包装袋の側辺部から開封を行う場合、背貼りシール部の延在方向に対して直交方向に容易に引き裂いて開封するため、包装材の最外層に非貫通のミシン目や連続切れ目などの線状脆弱部からなる開封予定線を形成した包装材を用いることが知られている。
このようなピロー型の包装袋の背貼りシール部は、包装材の両側端部を貼り合わせていることにより、包装材の他の部分よりも厚みが増しているため、開封が進み背貼りシール部に達すると、引き裂き部分が意図しない方向(特に、背貼りシール部の基部に沿った方向)へ進行してしまうおそれがあった。また、背貼りシール部が破断された際に勢い余って内容物が飛散するおそれもあった。これらの問題は、背貼りシール部で張り合わせている包装材の両側端部の開封予定線の合わせ位置がずれている場合に一層顕著であった。
この問題を解決するために、開封予定線と背貼りシール部との交点を跨ぐ領域に基材層のみを貫通する傷痕群が形成されているピロー型の易開封性包装袋が提案されている(例えば、特許文献1)。これにより、背貼りシール部で開封予定線の合わせ位置がずれても背貼りシール部を容易に引裂くことができるとされている。
特開2008−213921号公報
しかしながら、特許文献1のように傷痕群を形成するだけでは、背貼りシール部を引き裂く方向が特定されていないため、背貼りシール部を引き裂いた後に引き裂き部分が開封予定線の方向へ誘導されずに、開封予定線に沿って引き裂きを継続できない場合がある。このような場合には、結局引き裂き部分が意図しない方向へ進行してしまい、開封予定線どおりに容易に開封することができないという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、合掌状に背貼りシールした包装袋の側辺部から、背貼りシール部を横断して開封予定線どおりに容易に開封可能な包装袋を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の包装袋は、
包装材の両側端部を互いに合掌貼りした背貼りシール部と、前記包装材の残余の部分である筒状部と、を備え、前記背貼りシール部は、前記背貼りシール部の延在方向に平行な谷折線で谷折りに折り畳まれている包装袋において、
前記筒状部に形成された線状脆弱部からなる開封予定線であって、前記背貼りシール部の延在方向と交差する方向に延在する開封予定線と、
線状脆弱部からなり、前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち少なくとも一方の包装材及びこれと連なる筒状部にわたって、前記背貼りシール部と前記筒状部との境界線である前記背貼りシール部の基部に交差して形成された誘導要素と、を備え、
前記誘導要素は、前記筒状部のうち、前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち少なくとも一方の包装材に連なる部分に形成された第1の誘導部を備え、
前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち他方の包装材に連なる筒状部に形成された前記開封予定線は、前記背貼りシール部の基部のうち前記一方の包装材において前記第1の誘導部が形成されている領域の裏面側に接続しており、
前記第1の誘導部は、前記背貼りシール部の基部から前記開封予定線に向けて、前記開封予定線との接続点または前記開封予定線の延在方向において前記開封予定線と最も近い点を含む所定長さにおいて、その幅が単調に減少する外縁形状を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の誘導部の外縁形状を、少なくとも開封予定線との接続点または開封予定線と最も近い点を含む所定長さにおいてその幅が単調に減少するようにしたことにより、引き裂き部分を背貼りシール部の基部から開封予定線へと良好に誘導することができ、したがって、背貼りシール部を横断して容易に開封することができる。
本発明の実施形態1に係る易開封性包装袋を示す図であり、(a)は表面図を示し、(b)は裏面図を示す。 実施形態1に係る易開封性包装袋のX−X線断面図である。 実施形態1における誘導要素を示し、(a)は表面の要部拡大図、(b)は谷折り側を示す斜視図、(c)は乗り上げ側を示す斜視図である。 実施形態2における誘導要素を示す要部拡大図である。 実施形態3における誘導要素を示す要部拡大図である。 実施形態4の要部を示す断面図である。 実施形態4における誘導要素を示し、(a)は表面の要部拡大図、(b)は山折り側を示す斜視図である。 実施形態5における誘導要素を示す要部拡大図である。 実施形態6における誘導要素を示す要部拡大図である。 実施形態4において谷折側と乗り上げ側とで開封予定線に上下方向のずれがあった場合の作用を示す斜視図である。 実施形態7における誘導要素を示す要部拡大図であり、(a)は谷折り側、(b)は乗り上げ側を示す。 実施形態8及び変形例を示す要部拡大図であり、(a)は実施形態8、(b)はその変形例、(c)は別の変形例を示す。 本発明の実施例1〜4と比較例1〜4とを示す表である。 本発明の実施例5〜8と比較例5〜8とを示す表である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施形態のみに限らず、本発明の概念に帰属する他の包装袋にも応用することが可能である。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る易開封性包装袋1を示す図であり、図1(a)は易開封性包装袋の表面図を示し、図1(b)は易開封性包装袋の裏面図を示している。易開封性包装袋1は、ピロー型であり、例えば、スティックタイプのインスタントコーヒーの粉末やコーヒー用ミルクの粉末等を包装するために使用される。
易開封性包装袋1は、内容物が充填される、包装完成時の平面形状が略矩形の包装材2と、包装材2の長手方向の両側端部を包装材2の幅方向(図1(b)の矢印A−A’方向)中央部において合掌状に重ね合わせてシールした背貼りシール部3と、筒状に成形した包装材2の長手方向の両端に設けられた上シール部4および下シール部5と、を備えている。包装材2のうち背貼りシール部3を除いた残余の部分は筒状部8とされており、筒状部8の上端及び下端を封止することで上シール部4と下シール部5とが形成される。
易開封性包装袋1を引き裂いて開封するために、包装材2の長手方向の中央部には、線状脆弱部からなる開封予定線6が形成されている。開封予定線6は、包装材2の基材層に複数の切目を間欠的に直線状に配置してなる、いわゆるミシン目である。開封予定線6は、背貼りシール部3の延在方向と直交する方向に形成されている。開封予定線6を形成する位置は、開封する際に包装材2に充填される内容物がこぼれないように、包装材2の長手方向の中央部よりも天井部側である上シール部4側に寄せて配置するのが好ましい。なお、開封予定線6は、包装材2の基材層に連続的な切断部を線状に配置してなる、いわゆる連続切れ目であっても良い。また、本実施形態の易開封性包装袋1には、開封予定線6が1本形成されているが、開封予定線6の本数はこれに限らず、内容物を小出しにしやすくするために複数本形成されてもよい。開封予定線6は曲線状であっても良い。
図2は、本実施形態に係る易開封性包装袋1の図1(b)のX−X断面線における断面図である。
包装材2は、外層として印刷を施す基材層21を備えており、基材層21の下層に、無機酸化物の薄膜からなるバリア層22が、またバリア層22の下層に最内層としてのヒートシール(熱溶着)層23が、積層および接着されている。
基材層21は、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン―6、ナイロン―66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、セロファン等、あるいは、これらの高分子の共重合体等、耐熱性を有する二軸延伸フィルムで構成することができる。また、手切れ性の良いセロファンやポリエステルで構成されても良い。
バリア層22は、例えば、アルミニウム金属、酸化アルミニウムまたは酸化珪素などを蒸着した蒸着ポリエステルフィルムおよび蒸着ナイロンフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレン・ビニルアルコールフィルム、ならびに、アルミニウム箔等で構成することができる。
ヒートシール層23は、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン―酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン―アクリル酸共重合体、エチレン―アクリル酸メチル共重合体、エチレン―メタクリル酸共重合体、エチレン―プロピレン共重合体等、の熱によって溶融し、相互に融着し得るもので構成することができる。これらは単体、または2種以上使用しても良く、樹脂およびフィルム化したシートを用いても良い。
包装材2を構成する基材層21、バリア層22およびヒートシール層23の積層方法には、さまざまな方法が知られている。例えば、ドライラミネーション方法およびサンドイッチラミネーション方法等を適用することができる。なお、本実施形態の包装材2は、3層の積層体で構成されているが、これに限らず、ヒートシール層を最内層に有していれば、2層でまたは4層以上で構成されてもよい。
図1に戻り、背貼りシール部3は、背貼りシール部3の延在方向に平行な谷折線31で谷折り側に折り畳まれ、包装材2の裏面上に近接されている。本明細書において「谷折り側」とは、背貼りシール部3において谷折線31を有する包装材2の端部2a(図3(b)参照)が存在する側をいい、谷折線31を有しない包装材2の端部2b(図3(c)参照)が属する側を「乗り上げ側」という。本実施形態では、図1(b)において、背貼りシール部3が、包装材2の幅方向の左側に折り畳まれて包装材2の裏面上に倒されている。背貼りシール部3の谷折り側において、開封予定線6の仮想延長線と背貼りシール部3の谷折線31とが交差する領域には、開封予定線6に接続された誘導要素7が形成されている。誘導要素7は、背貼りシール部3が折り畳まれて倒されている谷折り側の領域に形成されているため、図1(b)において点線で示している。誘導要素7の形状の詳細については後述する。なお、易開封性包装袋1は、容易に引裂くことができる方向が図1(b)の矢印A−A’の方向になるように包装材2の向きが調整されている。
上シール部4は、内容物が充填されたときの天井部となる背貼りシール部3の上端部と直交するように、筒状部8のヒートシール層23同士が封止された構成になっている。下シール部5は、内容物が充填されたときの底部となる背貼りシール部3の下端部と直交するように、筒状部8のヒートシール層23同士が封止された構成になっている。
包装材2は、背貼りシール部3、上シール部4の順に合掌貼りされたのちに、内容物が充填され、下シール部5が合掌貼りされて、ピロー型の易開封性包装袋1が成形される。
図3は、本実施形態に係る易開封性包装袋1の背貼りシール部3の谷折り側に形成された誘導要素7を示す拡大図である。
図3(a)に示すように、誘導要素7は、開封予定線6と同様の線状脆弱部からなり、筒状部8と、これと連なる背貼りシール部3の谷折り側の包装材の端部2aとの接線(境界線)である背貼りシール部3の基部に交差して、谷折線31を対称軸とするひし形に形成されている。開封予定線6は、筒状部8の幅方向左側の側辺部から延在すると共に、誘導要素7と接続している。
誘導要素7は、斜行線17a,17b,27a,27bを含んで構成されている。斜行線17aは、上端方向に傾斜して直線状に延び、斜行線17bは、下端方向に傾斜して直線状に延びる。斜行線17aおよび17bは、開封予定線6の終点である接続点17cを起端として、上下に枝分かれするように形成されている。斜行線17aの終端部は、下端方向に傾斜して直線状に延びる斜行線27aと接続している。斜行線17bの終端部は、上端方向に傾斜して直線状に延びる斜行線27bと接続している。斜行線27aおよび斜行線27bの終端部は、開封予定線6の仮想延長線上で交わっている。斜行線27aおよび27bは、末端で開封予定線6の仮想延長線に鋭角に合流する向きに傾斜している。このとき、斜行線27aおよび27bが交わる交点である終端部27cは、背貼りシール部3の幅方向の自由端部32から間隔αを空けた位置に形成されることが望ましい。易開封性包装袋1が、意図しない背貼りシール部3の自由端部32から開封されることを防止するためである。
斜行線17aと斜行線27aとの接続点、および斜行線17bと斜行線27bとの接続点は、それぞれ谷折線31とこれら線状脆弱部との交点と概ね一致しているが、これら接続点が谷折線31との交点と一致せずに多少のずれを伴っていても良い。
ここで、誘導要素7のうち筒状部8に形成された部分を第1の誘導部17とし、背貼りシール部3に形成された部分を第2の誘導部27とする。第1の誘導部17の外縁形状は、背貼りシール部3の基部に重なる2点と、開封予定線6に接続又は近接する1点と、を頂点とする三角形である。第2の誘導部27の外縁形状は、背貼りシール部3の基部に重なる2点と、開封予定線6への接続点から最も遠くにある1点と、を頂点とする三角形である。第2の誘導部27は、背貼りシール部3を谷折線31で折り畳んだときに第1の誘導部17と少なくとも一部が重畳する形状に形成されている。誘導要素7の全体の外縁形状はひし形である。
背貼りシール部3における乗り上げ側の包装材の端部2bに連なる筒状部8の部分に形成された開封予定線6は、背貼りシール部3の基部のうち、谷折り側の包装材の端部2aにおいて第1の誘導部17が形成されている領域の裏面側に接続している。すなわち、図1(b)において筒状部8の幅方向右側の側辺部を通る開封予定線6は、背貼りシール部3のうち交差領域7aの範囲内に到達するようにされている。この交差領域7aの幅(すなわち、上下方向の長さ)は、包装袋1の製造誤差によって、背貼りシール部3を挟んだ左右両側の開封予定線6の間に上下方向のずれが生じた場合であっても、筒状部8の幅方向右側の側辺部を通る開封予定線6が、交差領域7aの範囲内に到達するように設定されている。
線状脆弱部である開封予定線6および誘導要素7は、例えば、炭酸ガスを用いたレーザー加工によって、バリア層22およびヒートシール層23が積層される前の基材層21に形成するのが好適である。また、これら開封予定線6および誘導要素7は、レーザー加工を効率的に実施するため、なるべく一筆書きの経路に沿って加工するのが好適である。
次に、本実施形態の易開封性包装袋1が開封される手順について説明する。易開封性包装袋1を開封する場合は、引き裂き部分は、図1(b)における筒状部8の幅方向右側の側辺部から開封予定線6に沿って、背貼りシール部3を横切り、筒状部8の幅方向左側の側辺部に向かって進行する。
このとき、開封が進んで引き裂き部分が背貼りシール部3に到達すると、引き裂き部分は背貼りシール部3の基部3aに交差するように進行する。すなわち、引き裂き部分は、背貼りシール部3に到達した時点で直ちに誘導要素7内に進行するか、あるいは、背貼りシール部3の厚みに起因して図1(b)における矢印aまたはbの方向にやや進行した後に、誘導要素7に誘導されて誘導要素7内に進行する。そして誘導要素7内に進行した引き裂き部分は、誘導要素7の第1の誘導部17の外縁部である斜行線17aまたは17b、並びに第2の誘導部27の外縁部である斜行線27aまたは27bに誘導されるので、意図しない方向への進行が抑制される。このようにして、筒状部8における引き裂き部分は谷折り側の開封予定線6へと進行し、また、背貼りシール部3における引き裂き部分は、乗り上げ側の開封予定線6および第2の誘導部27に誘導されて、間隔α(図3(a)参照)の部分を破断しながら進行し、背貼りシール部3の自由端部32に至る。
以上のとおり、本実施形態では、第1の誘導部17の外縁形状を、少なくとも開封予定線6との接続点17cを含む所定長さ(本実施形態では、接続点17cと谷折線31との間の直線距離)においてその幅が単調に減少するようにしたことにより、引き裂き部分が誘導要素7内に進行した後において誘導要素7外の意図しない方向への引き裂き部分の進行が抑制され、引き裂き部分を背貼りシール部3の基部から開封予定線6へと良好に誘導することができ、したがって、背貼りシール部3を横断して容易に開封することができる。
また、本実施形態では、背貼りシール部3における一方の包装材2に形成された第2の誘導部27であって、背貼りシール部3を当該一方の包装材の端部2aがこれと連なる筒状部8の部分に近接する方向に折り畳んだときに、第1の誘導部17と少なくとも一部が重畳する外縁形状を有する第2の誘導部27を更に備えたので、第1および第2の誘導部17,27の協働により、引き裂き部分を良好に誘導することができる。
また、本実施形態では、第2の誘導部27は、背貼りシール部3の基部から第2の誘導部27の終端部27cに向けて、少なくとも終端部27cを含む所定長さ(本実施形態では、谷折線31と終端部27cとの間の直線距離)においてその幅が単調に減少する外縁形状を有し、終端部27cは、背貼りシール部3を折り畳んだときに、第1の誘導部17と開封予定線6との接続点17cと概ね重畳する。したがって、切り裂き部分を誘導する方向が第1および第2の誘導部17,27の間で概ね一致し、切り裂き部分を更に良好に誘導することができる。
また、本実施形態では、誘導要素7の外縁形状をひし形とし、且つその頂点である接続点17cにおいて開封予定線6に接続していることとしたので、簡易な構成によって本発明に所期の効果を得ることができる。
なお、本実施形態の誘導要素7は、谷折線31を対称軸とするひし形に形成されているが、必ずしも谷折線31を対称軸とする必要はなく、斜行線17a,17b,27a,27bのいずれかが谷折線31と交差していればよい。誘導要素7は開封予定線6に接続することとしたが、両者の間に間隔が設けられていても良い。その場合には、誘導要素7の外縁形状の尖端部が、誘導要素7において開封予定線6と最も近い点とされることが望ましい。この場合に、尖端部と開封予定線6との間隔は、手による開封によって引き裂き線が当該間隔に係る部分を破断して進行できる程度、例えば0.2〜0.3mmとするのが好適である。
第2の誘導部27は、背貼りシール部3を折り畳んだときに必ずしもその全体が第1の誘導部17に重畳している必要はなく、一部のみにおいて重畳していても良い。第2の誘導部27の終端部27cは、背貼りシール部3を折り畳んだときに、第1の誘導部17と開封予定線6との接続点17cまたは第1の誘導部17において開封予定線6に最も近い点と概ね重畳していることとしたが、厳密に重畳していることは必要でなく、両者は所定範囲内、とくに第1および第2の誘導部17,27による切り裂き線の誘導が両者の協働により概ね同じ方向になるような所定範囲内に設定されていれば良い。
[実施形態2]
図4は、本発明の実施形態2に係る易開封性包装袋1の背貼りシール部3の谷折り側に形成された誘導要素37を示す拡大図である。本実施形態の誘導要素37の形状が実施形態1の誘導要素7の形状と相違する点は、ひし形状の外縁形状を成すように形成された輪郭誘導線である斜行線47a,47b,57a,57bのほかに、当該輪郭誘導線に囲まれた内部に形成された内部誘導線58a,58bを有する点である。
図4に示すように、本実施形態の誘導要素37では、誘導要素7と同様に、斜行線47a,47b,57a,57bにより、ひし形が形成されている。さらに、誘導要素37は、斜行線47a,47b,57a,57bに囲まれた内部に延在する内部誘導線58a,58bを有する。内部誘導線58aは、いずれも開封予定線6と同様の線状脆弱部からなり、接続点47cから上端方向に傾斜して延びた斜行線47aの中点から、対向するひし形の一辺を構成する斜行線57bの中点へ直線状に延びている。内部誘導線58bは、接続点47cから下端方向に傾斜して延びた斜行線47bの中点から、対向するひし形の一辺を構成する斜行線57aの中点へ直線状に延びている。内部誘導線58a,58bは、両者の中点で互いに交わっている。実施形態2における残余の構成は、上記実施形態1と同様である。
本実施形態の誘導要素37は、輪郭誘導線である斜行線47a,47b,57a,57bの他に、当該輪郭誘導線に囲まれた内部に形成された内部誘導線58a,58bが形成されているため、誘導要素37が引裂き部分を受け取る可能性を高めることができ、実施形態1の易開封性包装袋1の効果に加えて、引裂き部分の開封予定線6への誘導性をさらに高めるとともに、背貼りシール部3自体の開封性も向上させることができる。
[実施形態3]
図5は、本発明の実施形態3に係る易開封性包装袋1の背貼りシール部3の谷折り側に形成された誘導要素67を示す拡大図である。本実施形態の誘導要素67の形状が、実施形態1および2の誘導要素7および37の形状と相違する点は、誘導要素67が曲線で形成されている点である。
図5に示すように、本実施形態の誘導要素67は、いずれも開封予定線6と同様の線状脆弱部からなる第1曲線77a,第2曲線77b,第3曲線77cおよび第4曲線77dを含んで構成されている。第1曲線77aは、筒状部8の幅方向左側の側辺部から延在している開封予定線6に始まり、上向きに凸となる曲線を描くと共に谷折線31を越えると下向きに凸となる曲線を描いて、1波長のサイン波状をなす。第2曲線77bは、同じ開封予定線6の端部に始まり、下向きに凸となる曲線を描くと共に谷折線31を越えると上向きに凸となる曲線を描いて、1波長のサイン波状をなす。第1および第2曲線77aおよび77bは、谷折線31上で交差している。
さらに、誘導要素67には、第1および第2曲線77a,77bの上側の頂点を結ぶ上向きに凸となるアーチ状の第3曲線77cと、第1および第2曲線77a,77bの下側の頂点を結ぶ下向きに凸となるアーチ状の第4曲線77dと、が形成されている。
本実施形態の誘導要素67は、第1ないし第4曲線77a,77b,77c,77dが、コーナー部の数を削減するように曲線で形成されているため、実施形態1および2の易開封性包装袋1の効果に加えて、誘導要素67をレーザー加工する際に、直線で形成されている場合に比べて加工しやすくなる。すなわち、線速度が秒速数mに及ぶような高速のレーザー加工処理を行う場合には、加工すべきパターンがコーナー部を有すると、加工ヘッドが有する慣性により、コーナー部における処理経路にオーバーランが生じて加工精度が低下したり、加工装置に大きな機械的負荷を与えるおそれがある。これに対し、本実施形態では誘導要素の少なくとも一部を曲線で構成したために、誘導要素67内におけるコーナーが削減され、これによって、加工精度の低下や加工装置への機械的負荷を抑制することができる。なお、実施形態3では誘導要素67を構成する全ての線状脆弱部を曲線で構成したが、一部の線状脆弱部のみ、あるいはある線状脆弱部の一部のみを曲線で構成してもよく、その限りにおいて所期の効果を得ることができる。
また、線状脆弱部のうち外向きに凸となるコーナーを曲線で構成したので、オーバーランによる意図しない外向き(開封予定線6における幅方向、包装袋1の上下方向)の凸部分の形成を抑制でき、開封の際の当該凸部分による意図しない方向への切り裂き部分の進行を抑制することができる。なお、実施形態3では外向きに凸となるコーナーの全てを曲線で構成したが、外向きに凸となるコーナーの一部のみを曲線で構成してもよく、その限りにおいて所期の効果を得ることができる。
[実施形態4]
次に、本発明の実施形態4について説明する。上記実施形態1〜3では、背貼りシール部3を構成する包装材2のうち、谷折り側の包装材2にのみ誘導要素を形成し、他の側面の包装材(すなわち、乗り上げ側の包装材2)には誘導要素を形成しなかった。しかしながら、開封方向の表示が無いか、これを視認ないし理解できない者が開封する場合のように、本来の設計意図とは逆の方向、すなわち例えば図1(b)における筒状部8の幅方向左側の側辺部から、包装袋1を開封予定線6に沿って右向きに開封しようとする場合も考えられ、このような場合に、意図通りに開封ができない場合がある。具体的には、このような逆方向の開封を試みると、開封が進んで引き裂き部分が背貼りシール部3に到達したとき、引き裂き部分は誘導要素7内を進行したのち、背貼りシール部3の基部に到達するが、そこから乗り上げ側(図1(b)における右側)の包装材2における開封予定線6に沿って開封できるとは限らず、例えば引き裂き部分が乗り上げ側の開封予定線6よりも上側に到達し、且つ背貼りシール部3の基部に沿って上側に進行してしまう場合や、逆に引き裂き部分が乗り上げ側の開封予定線6よりも下側に到達し、且つ背貼りシール部3の基部に沿って下側に進行してしまう場合には、引き裂き部分が乗り上げ側の筒状部8に進行することができないか、あるいは意図しない方向(開封予定線6とは異なる方向)に進行してしまう可能性が高くなる。
そこで実施形態4は、このように本来の設計意図とは逆の方向に、谷折り側から乗り上げ側に向かって開封が行われる場合にも、引き裂き部分を乗り上げ側の開封予定線6に好適に誘導することを目的とする。
図6に示すように、実施形態4の包装袋1では、誘導要素87が、筒状部8と、これと連なる背貼りシール部3の乗り上げ側の包装材の端部2bとの接線(境界線)である背貼りシール部3の基部3aに交差して形成されている。図7(a)に示すように、誘導要素87は、斜行線97a,97b,107a,107bを含んで構成されている。これら斜行線97a,97b,107a,107bの構成は、上記実施形態1における斜行線17a,17b,27a,27bと同様である。この実施形態4の包装袋では更に、上記実施形態1と同様の誘導要素7が、背貼りシール部3の谷折線31に交差して形成されている。すなわち、実施形態4では、背貼りシール部3における谷折り側及び乗り上げ側の両方の包装材の端部2a,2b及びこれと連なる筒状部8にわたって、背貼りシール部3と筒状部8との境界線である背貼りシール部3の基部3aに交差して、誘導要素7,87が形成されている。誘導要素7,87の上下方向の位置は互いに一致している。
本実施形態の包装袋を開封する手順について説明する。まず本来の設計意図どおりの方向(以下正方向という)に開封する場合は、引き裂き部分は、図7(a)および図7(b)における筒状部8の幅方向右側の側辺部から開封予定線6に沿って、背貼りシール部3を横切り、筒状部8の幅方向左側の側辺部に向かって進行する。
このとき、引き裂き部分は誘導要素87の内部を破断しながら進行し、背貼りシール部3に到達すると、引き裂き部分は背貼りシール部3の基部に交差するように進行する。すなわち、引き裂き部分は、背貼りシール部3に到達した時点で直ちに誘導要素7内に進行する。そして誘導要素7内に進行した引き裂き部分は、誘導要素7に誘導されるので、意図しない方向への進行が抑制される。このようにして、筒状部8における引き裂き部分は、谷折り側の開封予定線6へと進行する。
次に、本来の設計意図とは逆の方向(以下逆方向という)に開封する場合は、引き裂き部分は、図7(a)および図7(b)における筒状部8の幅方向左側の側辺部から開封予定線6に沿って、背貼りシール部3を横切り、筒状部8の幅方向右側の側辺部に向かって進行する。
このとき、引き裂き部分は誘導要素7の内部を破断しながら進行し、背貼りシール部3に到達すると、引き裂き部分は背貼りシール部3の基部に交差するように進行する。すなわち、引き裂き部分は、背貼りシール部3に到達した時点で直ちに誘導要素87内に進行する。そして誘導要素87内に進行した引き裂き部分は、誘導要素87に誘導されるので、意図しない方向への進行が抑制される。このようにして、筒状部8における引き裂き部分は、乗り上げ側の開封予定線6へと進行する。
以上のとおり、実施形態4では、誘導要素7,87が、背貼りシール部3における谷折り側の包装材2及びこれに連なる筒状部8、及び乗り上げ側の包装材2及びこれに連なる筒状部8の両方に形成されていることとした。したがって実施形態4によれば、本来の設計意図とは逆の方向に、谷折り側から乗り上げ側に向かって開封が行われる場合にも、引き裂き部分を乗り上げ側の開封予定線6に好適に誘導することができる。なお、誘導要素7,87の上下方向の位置は互いに一致していることとしたが、両者の間における引裂き部分の受け渡しが円滑に行われる限りにおいて、両者の上下方向の位置は多少のずれを伴っていても良い。
[実施形態5]
次に、本発明の実施形態5について説明する。図8に示すように、実施形態5の包装袋は、上述した実施形態2(図4)における誘導要素57が設けられると共に、これと同様の形状の誘導要素117が、乗り上げ側の包装材の端部2b及びこれに連なる筒状部8にわたって設けられたものである。
図8に示すように、実施形態5の包装袋では、誘導要素117が、筒状部8と、これと連なる背貼りシール部3の乗り上げ側の包装材の端部2bとの接線(境界線)である背貼りシール部3の基部3aに交差して形成されている。誘導要素117は、斜行線127a,127b,137a,137bと、これらに囲まれた内部に延在する内部誘導線128a,128bを含んで構成されている。これら斜行線127a,127b,137a,137b及び内部誘導線128a,128bの構成は、上記実施形態2における斜行線及び内部誘導線と同様である。この実施形態5の包装袋では更に、上記実施形態2と同様の誘導要素57が、背貼りシール部3の谷折線31に交差して形成されている。すなわち、実施形態5では、背貼りシール部3における谷折り側及び乗り上げ側の両方の包装材の端部2a,2b及びこれと連なる筒状部8にわたって、背貼りシール部3と筒状部8との境界線である背貼りシール部3の基部3aに交差して、誘導要素57,117が形成されている。誘導要素57,117の上下方向の位置は互いに一致している。
実施形態5の包装袋では、上記実施形態4と同様に、正方向及び逆方向のいずれの開封が行われる場合にも、引き裂き部分を開封予定線6に好適に誘導することができる。
[実施形態6]
次に、本発明の実施形態6について説明する。図9に示すように、実施形態6の包装袋は、上述した実施形態3(図5)における誘導要素67が設けられると共に、これと同様の形状の誘導要素147が、乗り上げ側の包装材の端部2b及びこれに連なる筒状部8にわたって設けられたものである。
図9に示すように、実施形態6の包装袋では、誘導要素147が、筒状部8と、これと連なる背貼りシール部3の乗り上げ側の包装材の端部2bとの接線(境界線)である背貼りシール部3の基部3aに交差して形成されている。誘導要素147は、第1曲線157a,第2曲線157b,第3曲線157cおよび第4曲線157dを含んで構成されている。これら曲線157a〜157dの構成は、上記実施形態3における曲線77a〜77dと同様である。この実施形態6の包装袋では更に、上記実施形態3と同様の誘導要素67が、背貼りシール部3の谷折線31に交差して形成されている。すなわち、実施形態6では、背貼りシール部3における谷折り側及び乗り上げ側の両方の包装材の端部2a,2b及びこれと連なる筒状部8にわたって、背貼りシール部3と筒状部8との境界線である背貼りシール部3の基部3aに交差して、誘導要素67,147が形成されている。誘導要素67,147の上下方向の位置は互いに一致している。
実施形態6の包装袋では、上記実施形態4と同様に、正方向及び逆方向のいずれの開封が行われる場合にも、引き裂き部分を開封予定線6に好適に誘導することができる。
[実施形態7]
次に、本発明の実施形態7について説明する。図10に示されるように、上述した実施形態4の包装袋では、谷折側と乗り上げ側とで開封予定線6に上下方向のずれがあった場合に、もし引き裂き部分が背貼りシール部3の基部3aに沿って、誘導要素7のいずれかの斜行線が存在する方向であるc方向に進行したとすると、谷折側で誘導要素7によって引き裂き部分を受け止めることができる。
しかしながら、もし引き裂き部分が基部3aに沿って、誘導要素7のいずれの斜行線も存在しない方向であるd方向に進行したとすると、誘導要素7で引き裂き部分を受け止めることができないため、本件の誘導要素7による効果が得られず、引き裂き部分が基部3aにそって際限なく進行してしまう事態が生じうる。
そこで実施形態7は、このように谷折り側と乗り上げ側とで開封予定線6に上下方向のずれがあった場合にも、引き裂き部分を目的とする開封予定線6に好適に誘導することを目的とする。
図11(a)及び(b)に示すように、実施形態7の包装袋には、上述した実施形態4(図6,図7)と同様に、谷折り側と乗り上げ側との双方に誘導要素が設けられるが、これら2つの誘導要素の内部には、開封予定線6がそれぞれ延在している。
図11(a)に示すように、実施形態7の包装袋では、背貼りシール部3の谷折線31に交差して、誘導要素167が形成されている。この誘導要素167は、上記実施形態1の誘導要素7におけるものと同様の斜行線17a,17b,27a,27bが設けられていることに加え、開封予定線6がその内部に延在している。ここで、開封予定線6のうち、誘導要素167の内部に延在する部分を、延長部177という。この延長部177は、背貼りシール部3の基部のうち、乗り上げ側の包装材2において第1の誘導部97(図11(b)参照)が形成されている領域の裏面側に接続している。
また、図11(b)に示すように、筒状部8と、これと連なる背貼りシール部3の乗り上げ側の包装材の端部2bとの接線(境界線)である背貼りシール部3の基部3aに交差して、誘導要素187が形成されている。この誘導要素187は、上記実施形態4の誘導要素87におけるものと同様の斜行線97a,97b,107a,107bが設けられていることに加え、開封予定線6がその内部に延在している。ここで、開封予定線6のうち、誘導要素187の内部に延在する部分を、延長部197という。この延長部197は、背貼りシール部3の基部3aのうち、谷折り側の包装材2において第1の誘導部17(図11(a)参照)が形成されている領域の裏面側に接続している。
以上のとおり構成された実施形態7の包装袋では、開封予定線6が、誘導要素167,187の内部に延在する延長部177,197を備えたので、開封予定線6に沿って誘導要素167,197に向けて進行した引き裂き部分が、斜行線でなく延長部177,197に沿って進行する可能性が高い。そして、これら延長部177,197は、背貼りシール部3の基部のうち逆側の包装材2において第1の誘導部17,97が形成されている領域の裏面側に接続している。したがって、延長部177,197に沿って進行した引き裂き部分が背貼りシール部3の基部3aに沿って、上下いずれの方向(図10のc方向またはd方向)に進行したとしても、当該逆側の包装材2において誘導要素167,197によって引き裂き部分を受け止めることができる。このようにして、実施形態7によれば、正方向及び逆方向のいずれの開封が行われる場合にも、引き裂き部分を開封予定線6に好適に誘導することができる。
なお、このような開封予定線6の延長部177,197は、実施形態2〜6のいずれの誘導要素についても、同様に設けることができる。
[実施形態8]
次に、本発明の実施形態8について説明する。上述した実施形態7では、開封予定線6に、誘導要素の内部に延在する延長部177,197を設けたので、引き裂き部分を開封予定線6に好適に誘導することができるが、それでも引き裂き部分が開始側の開封予定線6から延長部177,197に進行せずに、斜行線に進行してしまうおそれがある。実施形態8は、開始側の開封予定線6から斜行線への引裂き部分の進行を、より効果的に抑制することを目的とする。
図12(a)において、実施形態8の包装袋には、上述した実施形態7(図11(a)(b))と同様に、谷折り側と乗り上げ側との双方に誘導要素が設けられ、且つこれら2つの誘導要素の内部には、開封予定線6がそれぞれ延在している。しかしながら、第1の誘導部17を構成する全ての斜行線17a,17bと、開封予定線6との間に、間隔200が設けられている。間隔200は、斜行線17a,17bと開封予定線6との最短距離であり、0でない値が選択される。すなわち、斜行線17a,17bのいずれも、開封予定線6から分岐しておらず、開封予定線6から離れた地点から開始している。なお、実施形態8における乗り上げ側に設けられた誘導要素は、図12(a)では背貼りシール部3に隠れているが、この乗り上げ側に設けられた誘導要素においても同様に、第1の誘導部を構成する全ての斜行線と、開封予定線6との間に、間隔が設けられている。
以上のとおり構成された実施形態8では、谷折り側に設けられた誘導要素207において、斜行線17a,17bと開封予定線6との間に間隔200が設けられているので、開始側(図12(a)における左側)の開封予定線6から開封を実行すると(e方向)、引き裂き部分が開封予定線6から斜行線に移行するのを好適に抑制することができる。また、引裂き部分が乗り上げ側の誘導要素を経由して、乗り上げ側の開封予定線6に進行する動作を妨げることもない。さらに、乗り上げ側の誘導要素についても、同様の効果を得ることができる。
なお、間隔200の長さは、引き裂き部分が開封予定線6から斜行線に移行するのを好適に抑制でき、且つ逆に(逆方向に開封が実行された場合に)引き裂き部分が斜行線から開封予定線6に円滑に進行できるような値、例えば0.2mm〜0.3mmとするのが好適である。
また、間隔200に相当する地点の近傍、すなわち斜行線17a,17bと開封予定線6との最短距離となる地点を含む所定範囲内において、開封予定線6をミシン目とせず連続線とすれば、開封の際に引き裂き部分が斜行線に進行するのを一層効果的に抑制することができ好適である。開封予定線6全体を連続線とし、あるいは開封予定線6及び誘導要素を構成する全ての線形脆弱部を連続線としても、間隔200を設ける限りにおいて同様の効果を得ることができる。
なお、このような開封予定線6の延長部及び間隔200は、実施形態2〜6のいずれの誘導要素についても、同様に設けることができる。すなわち、例えば図12(b)における誘導要素217のように、内部誘導線58a,58bと開封予定線6との間に間隔200を設けることができ、また図12(c)における誘導要素227のように、第1曲線77aおよび第2曲線77bと開封予定線6との間に間隔200を設けることができる。
間隔200は、誘導要素を構成する複数の線状脆弱部のうち一部のみに設けても良い。間隔200は、第1の誘導部を構成する線状脆弱部のうちの少なくとも1つと開封予定線との間に設けても良い。背貼りシール部3と離れた側の角度f(図12(a)参照)において開封予定線6との間で鈍角をなす少なくとも1つの線状脆弱部につき、間隔200を設ければ、開封の際に引き裂き部分が開始側の開封予定線6から斜行線に進行するのを効果的に抑制することができ好適である。谷折り側と乗り上げ側の一方のみに誘導要素を設ける場合にも、当該誘導要素に内部誘導線と開封予定線との間の間隔200を設けることができる。
なお、本発明における誘導要素の形状は、上記各実施形態に示された形状に限らず、包装材2の両側端部の開封予定線6の合わせ位置が背貼りシール部3においてずれていたとしても、開封時に容易に背貼りシール部3を引裂き、引裂き部分を開封予定線6へ誘導することができるような他の形状を採用することができる。具体的には、誘導要素の外縁形状は、背貼りシール部3の基部3aから開封予定線6に向けて、開封予定線6との接続点または開封予定線6の延在方向において開封予定線6と最も近い点を含む所定長さにおいて、その幅が単調に減少する形状であれば、その外縁が直線で構成されることは必須でなく、また実施形態3に示すもの以外の曲線とすることも可能である。誘導要素の外縁形状は、開封予定線6の延在方向に関して幅が変化しない領域を含んでいても良い。誘導要素は乗り上げ側のみに設け、谷折り側に設けなくても良い。また、上記各実施形態の誘導要素はレーザー加工により形成しているが、加工方法はこれに限られず、例えば刃・型板・針などによる機械加工であっても良い。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されることはなく、技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
実施形態3の誘導要素67を形成した易開封性包装袋1を用いて、製袋時に背貼りシール部3で包装材2の両側端部の開封予定線6の合わせ位置をずらした場合の背貼りシール部3の開封性を実験した。この実験では、開封予定線6の合わせ位置のずれを0.0mm〜1.5mmまで0.5mmずつ変更して各10回開封性の評価を実施した。
図13は、本発明の実施例と比較例とを示す表である。図13の実施例1ないし4の結果は、本発明の実施形態3の誘導要素67を形成した易開封性包装袋1を用いた実験結果であり、図13の比較例1ないし4の結果は、誘導要素67を形成していない従来の包装袋を用いた実験結果である。なお、評価の基準は、背貼りシール部3の引き裂き後に、開封が開封予定線に誘導された回数が、9回以上の場合を丸印、2回以上8回以下の場合を三角印、1回以下の場合をバツ印で示している。
図13の実施例1ないし4の結果から、開封予定線6の合わせ位置のずれが1.5mm以下の場合には、易開封性包装袋1の開封が10回とも開封予定線6に誘導されたことがわかる。しかしながら、図13の比較例1ないし4の結果から、開封予定線の合わせ位置のずれが0.5mm以下の場合には、誘導要素67が形成されていなくても10回とも包装袋の開封が開封予定線に誘導されているが、1.0mmずれると3回開封予定線に誘導されなくなり、1.5mmずれると10回全てが開封予定線に誘導されなくなってしまう。
上記結果より、開封予定線6の合わせ位置のずれが1.0mm以上になると、誘導要素67を設けなければ、開封予定線6に沿って簡易に包装袋を開封することができなくなる頻度が高くなることが分かった。これに対し、実施形態1の易開封性包装袋1を用いると、背貼りシール部3における開封予定線6の合わせ位置にずれが生じていても簡易に易開封性包装袋1を開封することができることが分かった。
次に、実施形態4の誘導要素7,87を形成した易開封性包装袋1を用いて、製袋時に背貼りシール部3で包装材2の両側端部の開封予定線6の合わせ位置をずらし、さらに本来の設計意図とは逆の方向に、谷折り側から乗り上げ側に向かって開封を試みた場合の、背貼りシール部3の開封性を実験した。この実験でも実施例1の場合と同様に、開封予定線6の合わせ位置のずれを0.0mm〜1.5mmまで0.5mmずつ変更して各10回開封性の評価を実施した。
図14は、本発明の実施例と比較例とを示す表である。図14の実施例5ないし8の結果は、本発明の実施形態4の誘導要素7,87を形成した易開封性包装袋1を用いた実験結果であり、図14の比較例5ないし8の結果は、実施形態1の包装袋、すなわち谷折り側の誘導要素7のみを形成しているが乗り上げ側の誘導要素87を形成せず、乗り上げ側には開封予定線6のみを形成した包装袋を用いた実験結果であって、いずれも本来の設計意図とは逆の方向に、谷折り側から乗り上げ側に向かって開封を試みたものである。丸印・三角印・バツ印の意味は上述のものと同様である。
図14の実施例5ないし8の結果から、開封予定線6の合わせ位置のずれが1.5mm以下の場合には、易開封性包装袋1の開封が10回とも開封予定線6に誘導されたことがわかる。しかしながら、図14の比較例5ないし8の結果から、開封予定線の合わせ位置のずれが0.5mm以下の場合には、誘導要素87が形成されていなくても10回とも包装袋の開封が開封予定線に誘導されているが、1.0mmずれると4回開封予定線に誘導されなくなり、1.5mmずれると10回全てが開封予定線に誘導されなくなってしまう。
上記結果より、本来の設計意図とは逆の方向に、谷折り側から乗り上げ側に向かって開封を試みた場合には、開封予定線6の合わせ位置のずれが1.0mm以上になると、誘導要素87を設けなければ、開封予定線6に沿って簡易に包装袋を開封することができなくなる頻度が高くなることが分かった。これに対し、実施形態4の易開封性包装袋1を用いると、背貼りシール部3における開封予定線6の合わせ位置にずれが生じていても簡易に易開封性包装袋1を開封することができることが分かった。
1 易開封性包装袋
2 包装材
3 背貼りシール部
3a 基部
6 開封予定線
7、37、67,87、117、147、167、187、207、217、227 誘導要素
8 筒状部
17a、17b、47a、47b、57a、57b、97a、97b、107a、107b、127a、127b、137a、137b、 斜行線
21 基材層
22 バリア層
23 ヒートシール層
31 谷折線
32 自由端部
77a 第1曲線
77b 第2曲線
77c 第3曲線
77d 第4曲線
177,197 延長部
200 間隙

Claims (9)

  1. 包装材の両側端部を互いに合掌貼りした背貼りシール部と、前記包装材の残余の部分である筒状部と、を備え、前記背貼りシール部は、前記背貼りシール部の延在方向に平行な谷折線で谷折りに折り畳まれている包装袋において、
    前記筒状部に形成された線状脆弱部からなる開封予定線であって、前記背貼りシール部の延在方向と交差する方向に延在する開封予定線と、
    線状脆弱部からなり、前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち少なくとも一方の包装材及びこれと連なる筒状部にわたって、前記背貼りシール部と前記筒状部との境界線である前記背貼りシール部の基部に交差して形成された誘導要素と、を備え、
    前記誘導要素は、前記筒状部のうち、前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち少なくとも一方の包装材に連なる部分に形成された第1の誘導部を備え、
    前記背貼りシール部における谷折り側及び乗り上げ側のうち他方の包装材に連なる筒状部に形成された前記開封予定線は、前記背貼りシール部の基部のうち前記一方の包装材において前記第1の誘導部が形成されている領域の裏面側に接続しており、
    前記第1の誘導部は、前記背貼りシール部の基部から前記開封予定線に向けて、前記谷折線と、前記開封予定線との接続点または前記開封予定線の延在方向における前記開封予定線と最も近い点との間において、その幅が単調に減少する外縁形状を有することを特徴とする包装袋。
  2. 前記第1の誘導部の外縁形状は、前記背貼りシール部の基部に重なる2点と、前記開封予定線に接続又は近接する1点と、を頂点とする三角形であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記背貼りシール部における前記一方の包装材に形成された第2の誘導部であって、前記背貼りシール部を当該少なくとも一方の包装材がこれと連なる筒状部の部分に近接する方向に折り畳んだときに、前記第1の誘導部と少なくとも一部が重畳する外縁形状を有する第2の誘導部を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
  4. 前記第2の誘導部は、前記背貼りシール部の自由端部から所定の間隔を空けて形成されていることを特徴とする請求項3記載の包装袋。
  5. 前記誘導要素の外縁形状はひし形であり、且つその頂点において前記開封予定線に接続又は近接していることを特徴とする請求項3または4に記載の包装袋。
  6. 前記誘導要素は、当該誘導要素の外縁形状をなすように形成された輪郭誘導線と、当該輪郭誘導線に囲まれた内部に形成された内部誘導線と、を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の包装袋。
  7. 前記誘導要素を構成する少なくとも1つの線状脆弱部は、曲線で構成された部分を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の包装袋。
  8. 前記誘導要素は、前記背貼りシール部における谷折り側の包装材及びこれに連なる筒状部、及び乗り上げ側の包装材及びこれに連なる筒状部の両方に形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の包装袋。
  9. 前記開封予定線が前記誘導要素の内部に延在し、且つ前記第1の誘導部を構成する複数の線状脆弱部のうちの少なくとも1つと、前記開封予定線との間に、間隔が設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の包装袋。
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