JP6682145B2 - ヒンジキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、内容液を収容する容器の口部に装着されるヒンジキャップに関し、とくに流量調整機構を備えるヒンジキャップに関するものである。
従来、内容液を収容する容器の口部には、内容液を注出するための注出筒を有するキャップが装着されている。この種のキャップとしては、容器の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して開閉可能に取り付けられた蓋体とを備えるヒンジキャップが知られている。
前記ヒンジキャップは、内容液を注ぎ出すために、容器をヒンジと反対側に傾ける必要がある。
注出量が少量の場合は、容器の傾きを小さくする必要があるが、この際に、容器の傾きを調整することが難しく、容器を傾け過ぎると、内容液が出過ぎたり、思わぬ方向に内容液が飛び出したりすることがあり、注出する内容液の流量を調整することが必要となる。
そこで、ヒンジキャップのキャップ本体に流量調整機構を備えたヒンジキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5085357号公報
しかしながら、前記特許文献1記載のヒンジキャップの流量調整機構(内装部材)は、隔壁中央に立設された筒状部に複数の注出孔が配設されており、容器を傾けた際に、この注出孔から内容液が注出されるというもので、構造上、内容液を注ぎ出すまでに、容器をある程度傾けなくてはならなかった。
また、注出孔の幅を大きく設定すると、最初の注出の際に、内容液が出過ぎて、液流が暴れ、注出量の調整が難しかった。
逆に、注出孔の幅を小さく設定すると、内容液が、醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度の低い内容液であった場合に、内容液を通過させることが困難なために、内容液をスムーズに注出することができず、注出に時間が掛かり、使用者がストレスに感じるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度の低い(粘度が10〜60mPa・s)内容液を収容する容器の口部に装着し、容器の傾きに応じて、内容液の注出量を調整できるとともに、容器を大きく傾けた時にも液流の暴れを抑制し、安定して内容液を注出することができる流量調整機構を備えたヒンジキャップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、ヒンジキャップとして、粘度が10〜60mPa・sの内容液を収容する容器の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された蓋体とを備えるヒンジキャップであって、キャップ本体は、容器の口部を封鎖する基壁と、基壁に開口された注出口と、注出口から立設された注出筒と、注出口の下方に設けられた流量調整機構とを備え、流量調整機構は、注出口から下方に延設された周壁と、周壁の下端部を閉塞する底壁とを備え、周壁は、ヒンジと反対側の周方向に間隔をおいて形成された複数の周壁開孔と、ヒンジ側に形成された空気置換孔とを有し、底壁は、ヒンジと反対側に偏って、少なくとも1つの底壁開孔を有することを特徴とする構成を採用する。
流量調整機構の周壁開孔の具体的実施形態として、周壁開孔は、縦方向に形成されたスリット状開孔であることを特徴とする構成を採用し、スリット状開孔は、周方向の幅が0.8〜1.2mmの一定幅であることを特徴とする構成を採用する。
流量調整機構の底壁開孔の実施形態として、底壁開孔は、底壁のヒンジと反対側の範囲に複数形成されたことを特徴とする構成を採用し、底壁開孔の合計開口面積は、底壁の内径部分の面積に対する比率が4分の1を超えないことを特徴とする構成を採用する。
また、流量調整機構の底壁開孔の別実施形態として、底壁開孔は、ヒンジと反対側を起点部として両側に向かって形成されたV字状スリット孔であることを特徴とする構成を採用し、底壁開孔は、ヒンジと反対側を起点部として両側に向かって形成されたU字状スリット孔であることを特徴とする構成を採用し、さらに、V字状スリット孔またはU字状スリット孔は、スリット幅が1〜2mmの一定幅であることを特徴とする構成を採用する。
本発明のヒンジキャップは、上記構成を採用することにより、容器の傾きに応じて、注ぎ出す内容液の流量を調整できるとともに、底壁の底壁開孔からの液流と、周壁の周壁開孔からの液流とがぶつかり合い、液流が補正され、液流が暴れることを抑制でき、容器から安定して内容液を注出することができる。
特に、容器に収容される内容液が、醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度が低い(粘度が10〜60mPa・s)場合に、好適に使用することができる。
第1実施例のヒンジキャップの閉蓋状態を示す図であり、(a)は側面断面図、(b)は下面図である。 第1実施例のヒンジキャップの開蓋状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面断面図である。 第1実施例のヒンジキャップの開蓋状態を示す側面図である。 第1実施例のヒンジキャップの注出時の要部拡大図である。 第1変形実施例のヒンジキャップの要部拡大図であり、(a)は側面断面図、(b)は下面図である。 第2変形実施例のヒンジキャップの要部拡大図であり、(a)は側面断面図、(b)は下面図である。 第2実施例のヒンジキャップの要部拡大図であり、(a)は側面断面図、(b)は下面図である。 第3実施例のヒンジキャップの要部拡大図であり、(a)は側面断面図、(b)は下面図である。
次に、本発明のヒンジキャップについて、実施例を示した図面を参照して説明する。
図1〜3において、Aは容器Dに装着されるキャップ本体、Bはキャップ本体AにヒンジCを介して開閉可能に取り付けられた蓋体である。
容器Dは、上部に口部1を有し、口部1の外周面には、嵌合突条2が設けられている。
キャップ本体Aは、容器Dの口部1に装着される装着部3と、装着部3の内縁上部から内方に延設され、口部1の開口を封鎖するとともに、中央が注出口4aとして開口されたリング状の基壁4と、基壁4の注出口4a周縁から立設された注出筒5と、注出口4aの下方に設けられた流量調整機構Eとを備えている。
装着部3は、外周縁に係止突条6が設けられ、蓋体Bと係合する環状の蓋係合部7と、蓋係合部7の内周縁から垂設される内筒8と、蓋係合部7の外周縁から垂設される外周壁部9とから構成され、外周壁部9のヒンジCと反対側(以下、「注出側」という)の外周上端に封緘部材Fが設けられている。
外周壁部9の内周下部には、容器Dの口部1の嵌合突条2と係合する係合突部10が設けられている。
流量調整機構Eは、基壁4の注出口4a周縁から垂直に延設された周壁20と、周壁20の下端部を閉塞するように、水平に形成された底壁21とを有している。
図1(b)に示すように、周壁20の注出側の範囲α(ほぼ180°)には、周壁開孔として、周方向に間隔をおいて、縦方向に一定幅でスリット状に形成された複数のスリット状開孔22が設けられ、ヒンジC側には、空気置換孔23が設けられている。
本実施例では、7箇所にスリット状開孔22が設けられており、いずれも等間隔で、同一の開口面積を有しているが、スリット状開孔22の数は、必要に応じて増減することができる。
底壁21には、注出側の範囲αに偏って、少なくとも1つの底壁開孔が穿設されているが、複数の底壁開孔が穿設されている場合には、底壁開孔の合計開口面積の半分以上が注出側の範囲αに形成されていればよく、底壁開孔の全てが注出側の範囲αに形成されている必要はない。
例えば、本実施例では、底壁開孔として、底壁21の注出側中央に1箇所と、底壁21のヒンジC側と注出側とを結ぶ線を中心線とし、その中央の両側に2箇所の合計3箇所に直径がdである円形状孔24が穿設されており、2箇所の円形状孔24は、それぞれ半分が範囲αよりもヒンジC側に形成されている。
なお、本実施例では、底壁開孔を3箇所の円形状孔24としているが、底壁開孔の形状は、円形に限らず、長径と短径とからなる楕円形や卵形であっても構わず、また、四角形や星形などの多角形や扇形など適度な開口面積を有する形状であれば、様々な形状のものを必要に応じた数だけ穿設することができる。
ただし、底壁開孔の合計開口面積は、底壁21の内径fで示された部分の面積に対する比率が4分の1を超えないことが好ましい。
本実施例のスリット状開孔22と、空気置換孔23と、円形状孔24の寸法は、以下のとおりである。
ただし、流量調整機構Eは、底壁21の内径(f)が12mm、周壁20の高さが9mmである。
スリット状開孔22の大きさ 幅(w1)0.8mm、高さ(h1)6.8mm
なお、スリット状開孔22の周方向の幅w1は、0.8〜1.2mmが好ましく、高さh1は、4〜8mmが好ましい。
スリット状開孔22の開口面積 0.8×6.8=5.44mm2
空気置換孔23の大きさ 幅(w2)3.9mm、高さ(h2)6.8mm
空気置換孔23の開口面積 3.9×6.8=26.52mm2
円形状孔24の大きさ 直径(d)3mm
なお、円形状孔24の直径dは、2.5〜4mmが好ましく、2.5〜3.5mmがより好ましい。
本実施例では、流量調整機構Eは、キャップ本体Aと一体化されているが、流量調整機構Eは、別体とすることも可能である。
その場合は、基壁4の注出口4a周縁下に嵌合部を設け、流量調整機構Eの周壁20の上部に設けられた被嵌合部と嵌合させることができる。
外周壁部9のヒンジCの左右いずれかの近傍には、図2、3に示すように、外周面に平面視で略V字状の外周切り込み部11が下端部に薄肉底壁12を残して上方から切り込まれている。
係合突部10の外周切り込み部11に対応する位置には、内周切り込み部が縦方向に刻設され、縦方向引き裂きラインが形成される。
外周切り込み部11のヒンジC側では、端面11aの内周側の上部の薄肉部を隔てた位置を起点として円周方向に延びるように、スリット溝13が上方から凹設され、本実施例では、端面11aを始点として、約305°にわたって延びている。
また、縦方向引き裂きラインに隣接するスリット溝13の起点を引き裂き開始点として、スリット溝13の底面14の内周側には、外周壁部9と蓋係合部7を連結する薄肉の連結部15が設けられ、周方向引き裂きラインが円弧状に延びるように形成されている。
封緘部材Fは、キャップ本体Aの外周壁部9の上端に、注出側の中央部から外周に沿って両側に横長の円弧状に形成されており、封緘部材Fは、その中央から上方に延びる係止片25と、後述する蓋体Bに設けられる爪部37を係止するために両側に切欠部26と、両端部にそれぞれ形成される摘み片27とを備えている。
摘み片27は、蓋体Bに設けられる把手部35の側方から上方に延びるように設けられている。
封緘部材Fは、外周壁部9の外周上端の周方向に延在する破断可能な中央弱化部28および両端弱化部29を介して外周壁部9の外周上端に一体に設けられている。
蓋体Bは、ヒンジCを介してキャップ本体Aの外周壁部9の外周上端に、回動自在に取着されており、頂壁30と、頂壁30の周縁部から垂設される側周壁31とからなり、頂壁30の内面から、注出筒5より大径の筒壁32が垂設され、筒壁32の内周には、栓体Gが所定の範囲で上下動可能に保持されており、筒壁32の内周には、栓体Gの抜け止めを防止する抜け止め部32aが周方向に設けられている。
側周壁31の内周下部には、キャップ本体Aの蓋係合部7と嵌合する係合凹部33が設けられている。
側周壁31の注出側の外周中程に、円弧状の把手部35が設けられている。
把手部35下面には、封緘部材Fの係止片25に対応する位置に、把手凹部35aが凹設され、把手部35外周には、指掛け部36が設けられている。
側周壁31の外周下部の把手部35の両側には、爪部37が突設されている。
図1に示すように、栓体Gは、閉蓋時に注出筒5を密封状態とするもので、キャップ本体Aおよび蓋体Bとは別体の部材として構成されている。
栓体Gは、円盤状の栓体基部40と、栓体基部40の下面から垂設され、キャップ本体Aの注出筒5の内周に先端部から嵌入する密封リング41とから構成されている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、最初に閉蓋する工程の前に、蓋体Bの筒壁32に栓体Gを組み付ける必要があり、蓋体Bを開いた状態で、筒壁32の内周に栓体Gを押し込むと、栓体基部40の外周面は、筒壁32内周の抜け止め部32aを乗り越えて、筒壁32に保持される。
また、蓋体Bをキャップ本体Aに閉蓋した際には、栓体Gの密封リング41の先端部がキャップ本体Aの注出筒5内周に嵌入し、キャップ本体Aを密封する。
容器Dにヒンジキャップを装着する前、または、容器Dにヒンジキャップを装着した後の未開封状態では、キャップ本体Aの蓋係合部7と蓋体Bの係合凹部33の係合の他に、蓋体Bの爪部37が封緘部材Fの切欠部26の上面に係合することによって、閉蓋状態をより強固に維持することができる。
つぎに、図1に示すように、閉蓋したヒンジキャップは、内容液が充填された容器Dの口部1に打栓して装着される。
打栓工程は、装着部3の内筒8と外周壁部9との間に形成された環状溝に容器Dの口部1を当てがい、蓋体Bの上から押圧力が加えられ、外周壁部9の係合突部10が口部1の嵌合突条2を乗り越えて嵌合し、容器Dの口部1が内筒8の外周と外周壁部9の内周、および蓋係合部7とによって挟持されることで装着される。
本発明のヒンジキャップを装着する容器Dに充填する内容液として、醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度が低い(粘度が10〜60mPa・s)液体が適している。
容器D内の内容液を注出使用するために、ヒンジキャップを最初に開蓋する際には、図3に示すキャップ本体Aの封緘部材Fの左右いずれかの摘み片27に指を掛け、前方に引っ張る。
封緘部材Fの摘み片27の左右いずれか側を引っ張ることで、その側の両端弱化部29を左右いずれかの方向から破断し、中央弱化部28も破断された後、封緘部材Fの係止片25を把手凹部35aから外し、封緘部材Fをキャップ本体Aから完全に切り離す。
つぎに、蓋体Bの把手部35を持ち上げ、蓋体Bとともに、それに連動する栓体Gの密封リング41がキャップ本体Aの注出筒5から外されれば、容器Dを注出方向(ヒンジCと反対方向)に傾けることで、容易に容器D内の内容液を注出筒5から注出できる。
容器Dを注出方向に傾けると、容器D内の内容液は、流量調整機構Eの外方から内方に通り抜け、流量が調整されて注出口4aに流出し、注出筒5から注出される。
本実施例の流量調整機構Eでは、容器Dを傾け始めた初期に、内容液は、周壁20の外周と底壁21の底部に堰き止められ、内容液の一部が注出側のスリット状開孔22と円形状孔24とを通り抜けていく。
スリット状開孔22の幅は、0.8mmと細く形成されているので、内容液が醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度が低いものの場合、スリット状開孔22を通る液体の流量が制限され、流出が困難となるが、底壁21に形成された円形状孔24の直径が3mmあるので、内容液の流出を妨げることがない。
さらに、容器Dを傾けていくと、図4に示すように、内容液は、底壁21に堰き止められるとともに、底壁21の注出側の円形状孔24から流出し、円形状孔24からの液流と、スリット状開孔22からの液流とがぶつかり合い、液流が補正され、液流が暴れることを抑制できる。
本実施例では、注出方向の範囲α(ほぼ180°)の周壁20にスリット状開孔22を複数形成するとともに、底壁21に円形状孔24を複数箇所形成しているので、容器Dの傾きに応じて、注出する内容液の量を多くすることができるとともに、2つの液流をぶつかり合わせることで安定して注出することができる。
また、周壁20のヒンジC側に空気置換孔23が設けられているので、容器Dを傾きが大きくなって、内溶液がスリット状開孔22と円形状孔24とを塞いでも、容器D内に空気を置換し、安定して注出することができる。
このように、本実施例の流量調整機構Eは、内容液が醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度が低い(粘度が10〜60mPa・s)液体であるときでも、内容液を注出する際に、容器Dを傾け始めた初期には、周壁20のスリット状開孔22のために、液が急に大量に飛び出ることがなく、また、容器Dの傾きを大きくしていくと、底壁21の複数の円形状孔24からの液流と、周壁20の複数のスリット状開孔22からの液流とがぶつかり合うことにより、液流が暴れることを抑制しながら大量かつ安定して流出することができるので、容器Dの傾きに応じて、ストレス無く、注出量を調整することができる。
また、急に容器Dを傾けても、注出時に内容液が、周壁20および底壁21により一旦堰き止められるので、液流が暴れることを抑制してスムーズに流れるようにすることができる。
ヒンジキャップは、蓋体Bを再び閉蓋することで、蓋体Bの筒壁32に保持される栓体Gの密封リング41の外周がキャップ本体Aの注出筒5の内周に係合し、キャップ本体A内を密封することができ、ヒンジキャップの開封後も、繰り返し蓋体Bを開閉して使用することができる。
本実施例では別体の栓体Gを用いているが、蓋体Bの頂壁30の内面に垂設された密封筒を用いて、キャップ本体Aの注出筒5を密封することも可能である。
本実施例のヒンジキャップは、容器D内の内容液を全部使用した後、容器Dの口部1から分別して廃棄することができる。
その際には、ヒンジキャップを開蓋し、蓋体Bを指で把持して外方に引っ張ると、外周壁部9のヒンジCとの連設部位が引っ張られて変形し、縦方向引き裂きラインが破断され、さらに蓋体Bを引っ張ると、周方向引き裂きラインを形成する連結部15が破断を始める。連結部15の破断が進行すると、蓋体Bがキャップ本体Aから離れていく。
スリット溝13の終端部まで連結部15の切断が完了し、さらに蓋体Bを引っ張ると、キャップ本体Aと容器Dの口部1との嵌合が外され、ヒンジキャップと容器Dとを分別廃棄することができる。
本実施例の流量調整機構Eは、周壁20が、基壁4の注出口4a周縁から垂直に延設されているが、第1変形実施例として、図5に示すよう、流量調整機構Ea1は、周壁20aが基壁4の注出口4a周縁から内方にわずかに傾斜して延設されるようにしてもよい。
この場合は、垂直に延設された周壁20と比べ、傾斜した周壁20aの方が内容液と接触する面積を大きくすることができるとともに、スリット状開孔22の開口面積を大きくすることができるので、よりスムーズに内容液を注出することができる。
また、本実施例の流量調整機構Eは、底壁21が、水平に形成されているが、底壁21を注出側からヒンジC側に向かって下方へわずかに傾斜した平板として構成することもできる。
このように構成すると、注出後に底壁21の上面に残った内容液は、底壁21の傾斜面に沿って流れ、開口面積が大きな空気置換孔23から容器D内に戻るため、再注出の際に、残液が飛び出して容器D外を汚すことがない。
本実施例の流量調整機構Eは、底壁21に、底壁開口として3箇所の円形状孔24を独立して穿設しているが、第2変形実施例として、図6に示すように、流量調整機構Ea2は、底壁21に穿設された3箇所の円形状孔24を一定幅で形成された連絡スリット孔24aにより互いに繋ぐようにしてもよい。
このように構成すると、底壁21の連絡スリット孔24aからヒンジC側に向けてハッチングを施した部分は、閉塞域21aとして内容液を堰き止めることにより、容器Dを注出方向に傾けた際に、一度に大量の内容液が底壁21を通過しないようにすることができる。
なお、底壁21は、連絡スリット孔24aを形成しなくても、3箇所の円形状孔24を仮想線で結んだ3角形の部分が第2変形実施例と同様に、閉塞域として内容液を堰き止めることができるので、連絡スリット孔24aは、必要に応じて形成すればよい。
次に、流量調整機構Eの構成を変更した第2実施例について、図7を参照して説明する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、流量調整機構の変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図7に示すように、本実施例の流量調整機構Ebは、周壁45と、周壁45の下端部を閉塞する底壁46とを有している。
周壁45の注出側の範囲α(ほぼ180°)には、周壁開孔として、周方向に間隔をおいて、縦方向にスリット状に一定幅で形成された複数のスリット状開孔22が設けられ、ヒンジC側には、空気置換孔47が設けられている。
底壁46には、底壁開孔として、注出側を起点部48aとして両側に向かって形成されたV字状スリット孔48が穿設され、V字状スリット孔48からヒンジC側に向けてハッチングを施した部分を閉塞域46aとしている。
なお、V字状スリット孔48の両端部は、注出側の範囲αまで延長してもよい。
本実施例の空気置換孔47の開口面積とV字状スリット孔48のスリット幅は、以下のとおりである。
ただし、流量調整機構Ebは、底壁46の内径が12mm、周壁45の高さが9mmである。
空気置換孔47の大きさ 幅(w3)0.8mm、高さ(h3)6.8mm(スリット状開孔22と同等)
空気置換孔47の開口面積 0.8×6.8=5.44mm2 (スリット状開孔22と同等)
V字状スリット孔48のスリット幅(w4)1.5mm
なお、V字状スリット孔48のスリット幅w4は、1〜2mmが好ましい。
本実施例の流量調整機構Ebは、底壁46にV字状スリット孔48が形成されており、容器Dを傾けていくと、内容液は、底壁46に堰き止められるとともに、底壁46のV字状スリット孔48の起点部48a側から流出し、V字状スリット孔48からの液流と、スリット状開孔22からの液流とがぶつかり合い、液流が補正され、液流が暴れることを抑制できる。
さらに、容器Dを傾けていくと、内容液が流出する範囲は、V字状スリット孔48の起点部48aから両側に向かって広がり、V字状スリット孔48からの流出量も増え、また、複数のスリット状開孔22からの流出量も増え、2つの液流をぶつかり合わせることで安定して注出することができる。
また、周壁45のヒンジC側に空気置換孔47が設けられているので、容器Dの傾きが大きくなって、内溶液がスリット状開孔22と、V字状スリット孔48とを塞いでも、容器内に空気を置換し、安定して注出することができる。
その他の構成については、第1実施例と同様であり、作用効果も同様である。
次に、流量調整機構Eの構成を変更した第3実施例について、図8を参照して説明する。
以下、第1実施例および第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、流量調整機構の変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図8に示すように、本実施例の流量調整機構Ecは、周壁45と、周壁45の下端部を閉塞する底壁50とを有している。
底壁50には、底壁開孔として、注出側を起点部51aとして両側に向かって形成されたU字状スリット孔51が穿設されており、本実施例では、U字状スリット孔51は、底壁50の範囲α(ほぼ180°)にわたり周壁45の内周に沿って円弧状に形成され、U字状スリット孔51からヒンジC側に向けてハッチングを施した部分を閉塞域50aとしている。
なお、U字状スリット孔51の両端部は、底壁50の範囲αまで延びる必要はなく、第2実施例のV字状スリット孔48のように範囲αの途中まででも構わない。
また、U字状スリット孔51は、周壁45の内周に沿って円弧状に形成される必要はなく、U字状スリット孔51は、両端部が周壁45の内周から次第に離れるように形成されてもよい。
本実施例のU字状スリット孔51のスリット幅は、以下のとおりである。
U字状スリット孔51のスリット幅(w5)1.5mm
なお、U字状スリット孔51のスリット幅w5は、1〜2mmが好ましい。
本実施例の流量調整機構Ecは、底壁50にU字状スリット孔51が形成されており、容器Dを傾けていくと、内容液は、底壁50に堰き止められるとともに、底壁50のU字状スリット孔51の起点部51a側から流出し、U字状スリット孔51からの液流と、スリット状開孔22からの液流とがぶつかり合い、液流が補正され、液流が暴れることを抑制できる。
さらに、容器Dを傾けていくと、内容液が流出する範囲は、U字状スリット孔51の起点部51aから両側に向かって広がり、U字状スリット孔51からの流出量も増え、また、複数のスリット状開孔22からの流出量も増え、2つの液流を合流させることで安定して注出することができる。
その他の構成については、第1実施例と同様であり、作用効果も同様である。
本発明のヒンジキャップは、キャップ本体に、周壁の周方向に間隔をおいて形成された複数の周壁開孔と、空気置換孔とを有し、底壁に少なくとも1つの底壁開孔を有する流量調整機構を備えることにより、容器を大きく傾けた場合にも、液流が暴れたりすることがなく、注出量を緩やかに変化させ、安定した状態で注出できるので、飲食品や調味料などの容器に広く利用可能であり、とくに醤油などより粘度が高く、サラダ油などより粘度が低い内容液を収容する容器のヒンジキャップとして好適である。
A キャップ本体
B 蓋体
C ヒンジ
D 容器
E、Ea1、Ea2、Eb、Ec 流量調整機構
F 封緘部材
G 栓体
1 口部
2 嵌合突条
3 装着部
4 基壁
4a 注出口
5 注出筒
6 係止突条
7 蓋係合部
8 内筒
9 外周壁部
10 係合突部
11 外周切り込み部
11a 端面
12 薄肉底壁
13 スリット溝
14 底面
15 連結部
20、20a、45 周壁
21、46、50 底壁
21a、46a、50a 閉塞域
22 スリット状開孔(周壁開孔)
23、47 空気置換孔
24 円形状孔(底壁開孔)
24a 連絡スリット孔
25 係止片
26 切欠部
27 摘み片
28 中央弱化部
29 両端弱化部
30 頂壁
31 側周壁
32 筒壁
32a 抜け止め部
33 係合凹部
35 把手部
35a 把手凹部
36 指掛け部
37 爪部
40 栓体基部
41 密封リング
48 V字状スリット孔(底壁開孔)
48a、51a 起点部
51 U字状スリット孔(底壁開孔)

Claims (8)

  1. 粘度が10〜60mPa・sの内容液を収容する容器の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された蓋体とを備えるヒンジキャップであって、
    キャップ本体は、容器の口部を封鎖する基壁と、基壁に開口された注出口と、注出口から立設された注出筒と、注出口の下方に設けられた流量調整機構とを備え、
    流量調整機構は、注出口から下方に延設された周壁と、周壁の下端部を閉塞する底壁とを備え、
    周壁は、ヒンジと反対側の周方向に間隔をおいて形成された複数の周壁開孔と、ヒンジ側に形成された空気置換孔とを有し、
    底壁は、ヒンジと反対側に偏って、少なくとも1つの底壁開孔を有することを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 周壁開孔は、縦方向に形成されたスリット状開孔であることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. スリット状開孔は、周方向の幅が0.8〜1.2mmの一定幅であることを特徴とする請求項2に記載のヒンジキャップ。
  4. 底壁開孔は、底壁のヒンジと反対側の範囲に複数形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  5. 底壁開孔の合計開口面積は、底壁の内径部分の面積に対する比率が4分の1を超えないことを特徴とする請求項4に記載のヒンジキャップ。
  6. 底壁開孔は、ヒンジと反対側を起点部として両側に向かって形成されたV字状スリット孔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  7. 底壁開孔は、ヒンジと反対側を起点部として両側に向かって形成されたU字状スリット孔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  8. V字状スリット孔またはU字状スリット孔は、スリット幅が1〜2mmの一定幅であることを特徴とする請求項6または7に記載のヒンジキャップ。
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