JP6678495B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置に関し、特に、運転者によるシフト操作を検出するシフトセンサを備えた車両に搭載される電子制御装置に関する。
自動二輪車等の鞍乗型車両の中には、運転者によるシフト操作を検出するシフトセンサを備えるものがある。かかるシフトセンサを設けた車両では、シフトセンサからの電気信号に基づき運転者によるシフト操作を検出した際に、そのシフト操作に応じて迅速なギヤシフトを可能とするために、エンジンの運転状態を制御してその出力を弱める等のエンジンの出力制御を実行する構成を採用するものがある。
かかる状況下で、特許文献1は、自動二輪車の変速制御装置に関し、シフト装置に設けられた荷重センサからなるシフト作動検出器の検出信号に基づいてシフト作動開始時期を判断し、シフトドラム作動検知器で検出された変速段に応じてエンジンへの吸気量を制御することにより、エンジンの出力が滑らかに変化するようにする制御ユニットを備えた構成を開示する。
特開2006−77623号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成は、それぞれの変速段に合ったより最適なエンジン出力の制御を行って、クラッチ操作を不要とした変速操作を円滑に行うことを企図したものではあるが、シフト作動検出器においてシフト操作、つまり運転者によるシフト要求を検出するシフトセンサが有するその公差に対処がなされたものではない。
ここで、本発明者の検討によれば、シフトセンサが有する公差には、シフトセンサ自体がその特性上内包する検出公差やシフトセンサの車両への取付け公差等が含まれるが、かかる公差に何等の対処がなされていない場合には、シフト操作の検出精度が低下する事態が発生する場合があるだけでなく、そのシフト操作に応じて実現されるべきエンジンの出力制御が適切になされないことに起因して、車両の運転フィーリングやドライバビリティが悪化する事態が発生する場合が考えられる。
更に、本発明者の検討によれば、このようなシフトセンサが有する公差に対処するには、本来的に検出精度が高いシフトセンサを選択して用い、熟練した組み付け作業者によりシフトセンサを車両に高精度に組み付け、及び/又はシフトセンサが有する公差を充分に考慮してシフト操作の検出閾値を設定すること等が考えられる。
ところが、本来的に検出精度が高いシフトセンサを選択して用いることとするとシフトセンサの購入コストの上昇につながり、熟練した組み付け作業者によりシフトセンサを車両に高精度に組み付けることとすると車両を大量生産することの障害につながり、及び/又はシフトセンサが有する公差を充分に考慮してシフト操作の検出閾値を設定することとすると車両の運転に違和感が発生して向上すべき運転フィーリングやドライバビリティがさほど向上しないという事態が生じてしまい、いずれにしても改良の余地があると考えられる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができ、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる電子制御装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、エンジン及び前記エンジンの出力を変速する変速機を備えた車両に搭載されると共に、前記変速機のギヤポジションのシフト操作のために設けられた操作部材の回動軸についての回転角を検出して前記シフト操作を検出するシフトセンサからの電気信号と、前記操作部材の前記回動軸についての回動により回動されると共に前記変速機の変速のために設けられたシフトドラムの回動軸についての回転角を検出して前記ギヤポジションを検出するギヤポジションセンサからの電気信号と、を用いてエンジンの運転状態を制御する制御部を有する電子制御装置において、前記制御部は、前記シフトドラムの前記回動軸についての前記回転角を示す前記ギヤポジションセンサからの前記電気信号の電圧値の変化に基づき、前記操作部材の前記回動軸についての前記回転角を示す前記シフトセンサからの前記電気信号の電圧値を学習電圧値として学習し、前記車両は、メインクラッチ及び前記変速機としてのドッグ式変速機を順に介してエンジンの駆動力を駆動輪に伝達する鞍乗型車両であり、前記制御部は、前記シフトセンサからの前記電気信号の前記電圧値が予め得られた前記学習電圧値になったときに、前記ドッグ式変速機のドッグ歯同士が離間する方向へ前記エンジンの出力制御を開始することを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記制御部は、前記ギヤポジションセンサからの前記電気信号の前記電圧値が変化して所定の閾値となったときに、前記シフトセンサからの前記電気信号の前記電圧値を学習して前記学習電圧値を得ることを第2の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる電子制御装置によれば、エンジン及びエンジンの出力を変速する変速機を備えた車両に適用されると共に、変速機のギヤポジションのシフト操作のために設けられた操作部材の回動軸についての回転角を検出してシフト操作を検出するシフトセンサからの電気信号と、操作部材の回動軸についての回動により回動されると共に変速機の変速のために設けられたシフトドラムの回動軸についての回転角を検出してギヤポジションを検出するギヤポジションセンサからの電気信号と、を用いてエンジンの運転状態を制御する制御部を有し、制御部が、シフトドラムの回動軸についての回転角を示すギヤポジションセンサからの電気信号の電圧値の変化に基づき、シフトセンサからの電気信号の電圧値を学習電圧値として学習するものであるため、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができると共に、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。また、本発明の第1の局面にかかる電子制御装置によれば、車両が、メインクラッチ及び変速機としてのドッグ式変速機を順に介してエンジンの駆動力を駆動輪に伝達する鞍乗型車両であり、制御部が、シフトセンサからの電気信号の電圧値が予め得られた学習電圧値になったときに、ドッグ式変速機のドッグ歯同士が離間する方向へエンジンの出力制御を開始するものであるため、ドッグ歯同士の切り離しを円滑に行わせることができ、運転者のシフト操作に伴う変速機のギヤシフトを円滑に行わせて、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる電子制御装置によれば、制御部が、ギヤポジションセンサからの電気信号の電圧値が変化して所定の閾値となったときに、シフトセンサからの電気信号の電圧値を学習して学習電圧値を得るものであるため、簡便な構成で、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができると共に、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。
図1は、本発明の実施形態における電子制御装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)は、本実施形態における電子制御装置が適用されるドッグ式変速機等の構成を示す模式的な断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すドッグ式変速機の一部を示す模式的な拡大図である。 図3(a)は、本実施形態における電子制御装置がシフトアップ操作時にシフトセンサの電気信号の電圧値を学習した学習電圧値を主として示す模式図であり、図3(b)は、本実施形態における電子制御装置がシフトアップ操作時にシフトセンサの電気信号の電圧値を学習する際のギヤポジションセンサの電気信号の閾値電圧とシフトセンサの電気信号の学習電圧値との関係を主として示す模式図である。 4(a)は、本実施形態における電子制御装置がシフトダウン操作時にシフトセンサの電気信号の電圧値を学習した学習電圧値を主として示す模式図であり、図4(b)は、本実施形態における電子制御装置がシフトダウン操作時にシフトセンサの電気信号の電圧値を学習する際のギヤポジションセンサの電気信号の閾値電圧とシフトセンサの電気信号の学習電圧値との関係を主として示す模式図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における電子制御装置につき、詳細に説明する。
〔電子制御装置等の構成〕
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態における電子制御装置及びそれが適用されるドッグ式変速機等の構成について説明する。
図1は、本実施形態における電子制御装置の構成を示すブロック図である。また、図2(a)は、本実施形態における電子制御装置が適用されるドッグ式変速機等の構成を示す模式的な断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すドッグ式変速機の一部を示す模式的な拡大図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態における電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)1は、典型的には、クランクシャフト61、メインクラッチ51及びドッグ式変速機Tを順に介して内燃機関(エンジン)Eの出力を駆動力として図示を省略する駆動輪に伝達する自動二輪車等の鞍乗型車両に搭載され、エンジンEの運転状態の制御等を実行するものである。
電子制御装置1は、A/D(Aanalog to Digital)変換器2a〜2d、波形整形回路3、中央演算処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)4、モータ駆動回路6、点火栓駆動回路7、及び燃料噴射弁駆動回路8を備えている。CPU4は、クラッチ状態検出部5a、シフト操作検出部5b、ギヤポジション検出部5c、スロットル開度算出部5d、アクセル開度算出部5e、エンジン回転数算出部5f、及び制御部5gを、備えている。かかるクラッチ状態検出部5a、シフト操作検出部5b、ギヤポジション検出部5c、スロットル開度算出部5d、アクセル開度算出部5e、及びエンジン回転数算出部5fは、典型的には、CPU4における制御プログラム実行時の機能ブロックとして構成されるが、これらは、必要に応じて、電気回路として構成されてもよい。また、電子制御装置1は、図示を省略するメモリ等を備えており、メモリには、CPU4の演算処理に必要な制御プログラム及び制御データ等が格納されている。
具体的には、A/D変換器2a〜2dは、シフトセンサ12から出力されると共に運転者によるシフトペダル21の回転位置(回転角)、ひいてはシフトペダル21を介した変速操作(シフト操作)の有無を示す電気信号、ギヤポジションセンサ13から出力されると共にドッグ式変速機Tのシフトドラム31の回転位置(回転角)を示す電気信号、スロットル開度センサ15から出力されると共にスロットルモータ14で回動される図示を省略したスロットルバルブの開度を示す電気信号、及びアクセル開度センサ16から出力されると共に図示を省略するアクセル操作部材の操作量を示す電気信号を、アナログ形態からデジタル形態に各々変換する。A/D変換器2a〜2dは、このようにデジタル形態に変換したこれらの電気信号をCPU4に出力する。なお、電子制御装置1内でA/D変換器2a〜2dの前段に各々設けられる入力回路については、便宜上図示を省略している。
ここで、シフトセンサ12及びギヤポジションセンサ13は、典型的には、各々ホール素子を用いたホールセンサである。シフトセンサ12は、シフト操作部材であるシフトペダル21の運転者によるシフト操作に応じて、シフトペダル21が固設されると共に車両側のその回動軸であるシフトシャフト22の回転角を示す電気信号を出力する。運転者によるシフト操作に伴うシフトペダル21の回動は、シフトシャフト22に対してそれを回動軸として固設されたシフトアーム23に伝達される。シフトアーム23の一端部には図示を省略するギヤ部が設けられているため、運転者によるシフト操作に伴うシフトペダル21の回動は、シフトアーム23のギヤ部を介して、シフトドラム31の回動軸であるドラムシャフト32に固設されたシフトギヤ24に伝達され、これによりドラムシャフト32、つまりシフトドラム31が回動する。ギヤポジションセンサ13は、ドッグ式変速機Tの変速段(ギヤポジション)に応じて、ドラムシャフト32の回転角を示す電気信号を出力する。なお、シフトセンサ12及びギヤポジションセンサ13としては、その出力信号が線形な特性を有するセンサであれば好適に使用でき、ホールセンサの他にひずみセンサ等も用い得るものである。
また、例えば、ドッグ式変速機Tにおいて、インプットシャフト46に固定変速ギヤ41が装着され、ドライブシャフト47にフリー変速ギヤ42及びスライド変速ギヤ43が装着された構成を代表的に想定すると、シフトドラム31の回動は、それに形成されたカム溝33に配設されると共にカム溝に倣って移動するシフトフォーク34に伝達され、対応してシフトフォーク34が移動することにより、スライド変速ギヤ43がドライブシャフト47に対して装着された状態で並進移動されることになる。スライド変速ギヤ43がフリー変速ギヤ42に向かって移動されてこれらが互いに近接した位置にあるときには、これらのドッグ歯44、45同士が噛合可能な状態をとることになる。つまり、メインクラッチ51が接続状態にあり、かつドッグ歯44、45同士が当接してドッグ歯44がドッグ歯45を押す噛合状態にあるときには、クランクシャフト61の回転力は、メインクラッチ51、インプットシャフト46、固定変速ギヤ41、フリー変速ギヤ42、スライド変速ギヤ43、及びドライブシャフト47を順に介して、最終的には駆動輪に伝達していくことになる。また、メインクラッチ51が接続状態にあり、かつドッグ歯44、45同士が当接してそれらの一方がそれらの他方を押した噛合状態にあるときには、シフトフォーク34でスライド変速ギヤ43をフリー変速ギヤ42から離れるように移動することが困難になるため、他のギヤポジションへの変速が困難となる。なお、ドッグ歯44、45は、それらの両方が凸状歯である構成の他に、それらの一方が他方の凸状歯を収容する凹状歯である構成を有していてもよい。メインクラッチ51としては、乾式の多板摩擦クラッチが好適に用いられ得る。また、シフトペダル21からシフトフォーク34までの一連の構成要素が、シフト機構Sを構成している。
波形整形回路3は、クランク角センサ17から出力されると共にエンジンEのクランクシャフト61の回転角を示すクランクパルス信号を整形して、デジタルパルス信号を生成する。波形整形回路3は、このように生成したデジタルパルス信号をCPU4に出力する。なお、電子制御装置1内で波形整形回路3の前段に各々設けられる入力回路については、便宜上図示を省略している。
クラッチ状態検出部5aは、クラッチスイッチ11から入力されると共に運転者がメインクラッチ51を接続又は遮断する際のその操作状態を示す電気信号に基づいて、メインクラッチ51の接続又は遮断を検出する。クラッチ状態検出部5aがこのように検出したメインクラッチ51の断続状態等を示す情報は、制御部5gで用いられる。なお、クラッチスイッチ11からの電気信号が入力される電子制御装置1内の入力回路については、便宜上図示を省略している。
シフト操作検出部5bは、シフトセンサ12からA/D変換器2aを介して入力されると共に運転者がシフトペダル21を操作してドッグ式変速機Tのシフト操作を行う際又は運転者がシフト操作を行わない際のそのシフト操作の有無を示す電気信号に基づいて、ドッグ式変速機Tのシフト操作を検出する。シフト操作検出部5bがこのように検出したドッグ式変速機Tのシフト操作の有無等を示す情報は、制御部5gで用いられる。
ギヤポジション検出部5cは、ギヤポジションセンサ13からA/D変換器2bを介して入力されると共にドッグ式変速機Tのシフトドラム31の回転角を示す電気信号に基づいて、ドッグ式変速機Tで選択されている変速段(ギヤポジション)を検出する。ギヤポジション算出部5cがこのように検出したギヤポジションは、制御部5gで用いられる。
スロットル開度算出部5dは、スロットル開度センサ15からA/D変換器2cを介して入力されると共にエンジンEのスロットルバルブの実開度を示す電気信号に基づいて、スロットルバルブの実開度(スロットル開度)を算出する。スロットル開度算出部5dがこのように算出したスロットル開度は、制御部5gで用いられる。
アクセル開度算出部5eは、アクセル開度センサ16からA/D変換器2dを介して入力されると共にアクセル操作部材の操作量を示す電気信号に基づいて、アクセル開度を算出する。アクセル開度算出部5eがこのように算出したアクセル開度は、制御部5gで用いられる。なお、アクセル操作部材は、鞍乗型車両では、典型的にはアクセルグリップである。
エンジン回転数算出部5fは、クランク角センサ17から波形整形回路3を介して入力されると共にエンジンEのクランク角(クランクシャフト61の回転角度)を示す電気信号に基づいて、実際のエンジン回転数(エンジン回転数)を算出する。エンジン回転数算出部5fがこのように算出したエンジン回転数は、制御部5gで用いられる。
制御部5gは、ギヤポジション検出部5cが検出したギヤポジション、スロットル開度算出部5dが算出したスロットル開度、アクセル開度算出部5eが算出したアクセル開度、及びエンジン回転数算出部5fが算出したエンジン回転数等に基づき、スロットルモータ14、点火栓18及び燃料噴射弁19等の動作を制御することによりエンジンEの運転状態を制御することに加えて、クラッチ状態検出部5aがメインクラッチ51の接続を検出している状態においてシフト操作検出部5bが運転者のシフトペダル21の操作によるドッグ式変速機Tのシフト操作を検出した場合には、ドッグ式変速機Tのドッグ歯44、45同士の係合を解除し又は弱めてドッグ式変速機Tの変速が可能となるように、スロットルモータ14の駆動によるエンジンEのスロットル開度を調整して、エンジンEの出力を一時的に変化させるようにその運転状態を制御する。かかる場合、具体的に、ドッグ歯44がドッグ歯45を押しているときには、制御部5gは、ドッグ歯44がドッグ歯45から離れる方向に移動するように固定変速ギヤ41を介してフリー変速ギヤ42を回転させるべくエンジンEの運転状態を制御してその出力を減少方向に変化させる。一方で、ドッグ歯45がドッグ歯44を押しているときには、制御部5gは、ドッグ歯44がドッグ歯45から離れる方向に移動するように固定変速ギヤ41を介してフリー変速ギヤ42を回転させるべくエンジンEの運転状態を制御して、その出力を増大方向に変化させる。
モータ駆動回路6は、制御部5gからの制御信号に従って、スロットルモータ14を駆動することにより、エンジンEのスロットル開度を制御する。
点火栓駆動回路7は、制御部5gからの制御信号に従って、図示を省略する2次コイルの起電力を制御することにより、エンジンEの点火栓18によるエンジンへの点火動作、つまり点火の開始、停止及び再開といった一連の点火動作を制御する。
燃料噴射弁駆動回路8は、制御部5gからの制御信号に従って、燃料噴射弁19を駆動することにより、エンジンEに燃料を噴射する燃料噴射弁19の燃料噴射動作、つまり燃料噴射の開始、停止及び再開といった一連の燃料噴射動作を制御する。
以上のような構成を有する電子制御装置1は、以下に示すシフトセンサ電圧学習処理を実行することによって、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出し、併せて車両のドライバビリティの向上に寄与する。以下、更に図3及び図4をも参照して、シフトセンサ電圧学習処理を実行する際の電子制御装置1の動作について、詳細に説明する。なお、かかるシフトセンサ電圧学習処理については、ドッグ式変速機Tを正シフト式で6速のリターン式のものとして説明するが、かかるドッグ式変速機Tは、原理的には、もちろん逆シフト式であってギヤポジション数が6速から異なっていてもよいし、ロータリー式であってもよい。また、かかるシフトセンサ電圧学習処理を実行するタイミングとしては、電子制御装置1を搭載した車両が製造される工場における製造ラインの終端での作業時、その車両のディーラにおけるメンテナンス時、及びその車両のユーザ自らのメンテナンス時等が挙げられる。
〔シフトセンサ電圧学習処理〕
図3(a)は、本実施形態における電子制御装置1がシフトアップ操作時にシフトセンサ12の電気信号の電圧値を学習した学習電圧値を主として示す模式図であり、図3(b)は、本実施形態における電子制御装置1がシフトアップ操作時にシフトセンサ12の電気信号の電圧値を学習する際のギヤポジションセンサ13の電気信号の閾値電圧とシフトセンサ12の電気信号の学習電圧値との関係を主として示す模式図である。また、図4(a)は、本実施形態における電子制御装置1がシフトダウン操作時にシフトセンサ12の電気信号の電圧値を学習した学習電圧値を主として示す模式図であり、図4(b)は、本実施形態における電子制御装置1がシフトダウン操作時にシフトセンサ12の電気信号の電圧値を学習する際のギヤポジションセンサ13の電気信号の閾値電圧とシフトセンサ12の電気信号の学習電圧値との関係を主として示す模式図である。
本実施形態におけるシフトセンサ電圧学習処理は、シフトセンサ12に関連する公差を吸収しながら運転者によるシフト要求を的確に検出するために、シフトセンサ12が装着された車両毎に、学習操作者がシフトペダル21を操作してシフトドラム31が回動し始めたタイミングで、シフトセンサ12から出力される電気信号の電圧値を学習する処理を行うものである。ここで、シフトドラム31が回動し始めたタイミングを検出するために用いる情報は、ギヤポジションセンサ13の電気信号が呈する電圧値であり、制御部5gは、ギヤポジションセンサ13の電気信号が呈する電圧値が所定の閾値となったタイミングでのシフトセンサ12の電気信号が呈する電圧値を、運転者によるシフト要求、つまりシフト操作が確実にあったとみなされるタイミングでの電圧値として、学習するものである。
かかるシフトセンサ電圧学習処理において、シフトセンサ12の電気信号としては、シフトペダル21の回転角としてのシフトシャフト22の回転角に比例した出力電圧値を呈するシフトセンサ12からの出力電気信号をそのまま用いることもできるが、検出の精度や利便性等を考慮すれば、シフトセンサ12から出力された電気信号をA/D変換したA/D変換器2aからの出力電気信号を用いることが好ましい。また、ギヤポジションセンサ13の電気信号としては、シフトドラム31の回転角としてのドラムシャフト32の回転角に比例した出力電圧値を呈するギヤポジションセンサ13からの出力電気信号をそのまま用いることもできるが、検出の精度や利便性等を考慮すれば、ギヤポジションセンサ13から出力された電気信号をA/D変換したA/D変換器2bからの出力電気信号を用いることが好ましい。これ故、図3及び図4においては、シフトセンサ12の電気信号の電圧VSとしては、A/D変換器2aからの出力電気信号の電圧を用い、ギヤポジションセンサ13の電気信号の電圧VGとしては、A/D変換器2bからの出力電気信号の電圧を用いている。
具体的に、まず、図3(a)及び図3(b)を参照して、ドッグ式変速機Tをシフトアップする場合のシフトセンサ電圧学習処理について説明する。なお、図3(a)及び図3(b)中で示す添え字のnは、2以上5以下の整数である。
かかるシフトセンサ電圧学習処理においては、制御部5gは、学習操作者がシフトペダル21をかき上げ操作(シフトアップ操作)して2速から3速、3速から4速、4速から5速、5速から6速へと順次シフトアップしていったときに、2速から3速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu2)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2uをメモリ中に記憶し、3速から4速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu3)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS3uをメモリ中に記憶し、4速から5速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu4)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS4uをメモリ中に記憶し、5速から6速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu5)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS5uをメモリ中に記憶する。ついで、制御部5gは、メモリ中からシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2u〜VS5uを読み出し、これらが対応する許容電圧範囲(VSnuL以上VSnuH以下の範囲)に入っている場合には学習操作者のシフト操作が適切なものであると判断する。なお、メモリ中から読み出したシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2u〜VS5uが対応する許容電圧範囲(VSnuL以上VSnuH以下の範囲)に入っていない場合には、学習操作者のシフト操作が適切なものではないものと判断されるため、学習操作を再度行う等の措置が必要となる。また、電気信号VSの値VS2u〜VS5uが対応する許容電圧範囲(VSnuL以上VSnuH以下の範囲)に入っているか否かの判断は、電気信号VSの値VS2u〜VS5uを取得した時点でその都度行ってもかまわない。
そして、制御部5gが学習操作者のシフト操作が適切なものであると判断した場合には、シフトセンサ電圧学習処理における学習処理において、制御部5gは、学習操作者が同様にシフトアップ操作して2速から3速、3速から4速、4速から5速、5速から6速へと順次シフトアップしていったときに、2速から3速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu2)に達した時点(時刻t=t2u)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2uを学習電圧値としてメモリ中に記憶し、3速から4速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu3)に達した時点(時刻t=t3u)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS3uを学習電圧値としてメモリ中に記憶し、4速から5速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu4)に達した時点(時刻t=t4u)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS4uを学習電圧値としてメモリ中に記憶し、5速から6速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVu5)に達した時点(時刻t=t5u)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS5uを学習電圧値としてメモリ中に記憶する。また、n速から(n+1)速へシフトアップする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG+ΔVun)に達した時点(時刻t=tnu)で、その旨の情報を示すフラグFLuの値を0から1に変更する。
ここで、学習処理の信頼度を向上する観点からは、かかる処理を複数回行うことが好ましく、シフトアップ操作毎のそれらの複数の学習電圧値の平均値をシフトアップ操作毎の代表学習電圧値としてメモリに記憶してもよいが、シフトペダル21のかき上げ操作に伴うシフトドラム31の回動によって、シフトセンサ12の電気信号が呈する電圧値が増加方向に変化することに鑑み、シフトアップ操作の検出感度を向上する観点からは、シフトアップ操作毎のそれらの複数の学習電圧値の最小値をシフトアップ操作毎の代表学習電圧値としてメモリに記憶することが好ましい。このように、シフトセンサ12からの電気信号VSの電圧値が予め得られた学習電圧値(代表学習電圧値)になったときに、ドッグ式変速機Tのドッグ歯44、45同士が離間する方向へエンジンEの出力制御を開始するにあたり、複数の学習電圧値の最小値を代表学習電圧値として選択することは、シフトペダル21のかき上げ操作による複数のギヤポジションからのシフトアップのうち、最も早いタイミングで実行可能なシフトアップに対応した学習電圧値を選択することを意味する。このため、運転者によるシフトアップ操作の開始後、早期にエンジンEの出力を一時的に変化させてドッグ式変速機Tの変速を可能とすることができる。 また、シフトペダル21のかき上げ操作に伴うシフトドラム31の回動の開始を検出するためには、ギヤポジションセンサ13の電気信号VGの閾値(VG+ΔVun)は、少なくとも、シフトアップ操作前のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGとシフトアップ操作後のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGn+1との中間値よりも小さいことが必要で、更にかかる検出感度を向上するには、ギヤポジションセンサ13の電気信号VGの閾値(VG+ΔVun)は、シフトアップ操作前のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGよりも大きいがこれに近接した値であることが好ましい。
次に、図4(a)及び図4(b)を参照して、ドッグ式変速機Tをシフトダウンする場合のシフトセンサ電圧学習処理について説明する。なお、図4(a)及び図4(b)中で示す添え字のmは、2以上5以下の整数である。
かかるシフトセンサ電圧学習処理においては、制御部5gは、学習操作者がシフトペダル21を踏み降ろし操作(シフトダウン操作)して6速から5速、5速から4速、4速から3速、3速から2速へと順次シフトダウンしていったときに、6速から5速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd6)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS5dをメモリ中に記憶し、5速から4速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd5)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS4dをメモリ中に記憶し、4速から3速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd4)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS3dをメモリ中に記憶し 、3速から2速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd3)に達した際のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2dをメモリ中に記憶する。ついで、制御部5gは、メモリ中からシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2d〜VS5dを読み出し、これらが対応する許容電圧範囲(VSmdL以上VSmdH以下の範囲)に入っている場合には学習操作者のシフト操作が適切なものであると判断する。なお、メモリ中から読み出したシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2d〜VS5dが対応する許容電圧範囲(VSmdL以上VSmdH以下の範囲)に入っていない場合には、学習操作者のシフト操作が適切なものではないものと判断されるため、学習操作を再度行う等の措置が必要となる。また、電気信号VSの値VS2d〜VS5dが対応する許容電圧範囲(VSmdL以上VSmdH以下の範囲)に入っているか否かの判断は、電気信号VSの値VS2d〜VS5dを取得した時点でその都度行ってもかまわない。
そして、制御部5gが学習操作者のシフト操作が適切なものであると判断した場合には、シフトセンサ電圧学習処理における学習処理において、制御部5gは、学習操作者が同様にシフトダウン操作して6速から5速、5速から4速、4速から3速、3速から2速へと順次シフトダウンしていったときに、6速から5速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd6)に達した時点(時刻t=t5d)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS5dを学習電圧値としてメモリ中に記憶し、5速から4速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd5)に達した時点(時刻t=t4d)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VSdを学習電圧値としてメモリ中に記憶し、4速から3速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd4)に達した時点(時刻t=t3d)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS3dを学習電圧値としてメモリ中に記憶し 、3速から2速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGから閾値(VG−ΔVd3)に達した時点(時刻t=t2d)のシフトセンサ12の電気信号VSの値VS2dを学習電圧値としてメモリ中に記憶する。また、(m+1)速からm速へシフトダウンする際のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの値がVGm+1から閾値(VGm+1−ΔVdm+1)に達した時点(時刻t=tmd)で、その旨の情報を示すフラグFLdの値を0から1に変更する。
ここで、学習処理の信頼度を向上する観点からは、かかる処理を複数回行うことが好ましく、シフトダウン操作毎のそれらの複数の学習電圧値の平均値をシフトダウン操作毎の代表学習電圧値としてメモリに記憶してもよいが、シフトペダル21の踏み降ろしに伴うシフトドラム31の回動によって、シフトセンサ12の電気信号が呈する電圧値が減少方向に変化することに鑑み、シフトダウン操作の検出感度を向上する観点からは、シフトダウン操作毎のそれらの複数の学習電圧値の最大値をシフトダウン操作毎の代表学習電圧値としてメモリに記憶することが好ましい。このように、シフトセンサ12からの電気信号VSの電圧値が予め得られた学習電圧値(代表学習電圧値)になったときに、ドッグ式変速機Tのドッグ歯44、45同士が離間する方向へエンジンEの出力制御を開始するにあたり、複数の学習電圧値の最大値を代表学習電圧値として選択することは、シフトペダル21の踏み降ろし操作による複数のギヤポジションからのシフトダウンのうち、最も早いタイミングで実行可能なシフトダウンに対応した学習電圧値を選択することを意味する。このため、運転者によるシフトダウン操作の開始後、早期にエンジンEの出力を一時的に変化させてドッグ式変速機Tの変速を可能とすることができる。 また、シフトペダル21の踏み降ろしに伴うシフトドラム31の回動の開始を検出するためには、ギヤポジションセンサ13の電気信号VGの閾値(VG−ΔVdm)は、少なくとも、シフトダウン操作前のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGm+1とシフトダウン操作後のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGとの中間値よりも大きいことが必要で、更にかかる検出感度を向上するには、ギヤポジションセンサ13の電気信号VGの閾値(VG−ΔVdm)は、シフトダウン操作前のギヤポジションセンサ13の電気信号VGの電圧値VGm+1よりも小さいがこれに近接した値であることが好ましい。
以上のようにして得られたシフトアップ操作時の学習電圧値VS2u〜VS5u及びシフトダウン操作時の学習電圧値VS2d〜VS5dは、各々、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の書き込み可能な不揮発性メモリに格納されることが好ましい。
また、クラッチ状態検出部5aがメインクラッチ51の接続を検出している状態において、シフト操作検出部5bが学習電圧値VS2u〜VS5u及び学習電圧値VS2d〜VS5dをメモリから対応して読み出して運転者のシフトペダル21の操作によるドッグ式変速機Tのシフトアップ操作又はシフトダウン操作を検出した場合には、制御部5gは、ドッグ式変速機Tのドッグ歯44、45同士の係合を解除し又は弱めてドッグ式変速機Tの変速が可能となるように、スロットルモータ14の駆動によるエンジンEのスロットル開度を調整して、エンジンEの出力を一時的に変化させるようなその運転状態の制御を開始することができる。なお、このようなドッグ式変速機Tのシフト操作の検出情報は、その他のエンジンEの運転状態の制御の開始や、エンジンEの補機類の動作の制御の開始等に用いることが可能である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における電子制御装置1では、エンジンE及びエンジンEの出力を変速する変速機Tを備えた車両に適用されると共に、変速機Tのギヤポジションのシフト操作のために設けられた操作部材21のシフト操作を検出するシフトセンサ12からの電気信号と、変速機Tのギヤポジションを検出するギヤポジションセンサ13からの電気信号と、を用いてエンジンEの運転状態を制御する制御部5gを有し、制御部5gが、ギヤポジションセンサ13からの電気信号の電圧値の変化に基づき、シフトセンサ12からの電気信号の電圧値VSnu、VSmdを学習するものであるため、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができると共に、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。
また、本実施形態における電子制御装置1では、制御部5gが、ギヤポジションセンサ13からの電気信号の電圧値が変化して所定の閾値VG+ΔVun、VGm+1−ΔVdm+1を呈することに応じ、シフトセンサ12からの電気信号の電圧値を学習して学習値VSnu、VSmdを得るものであるため、簡便な構成で、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができると共に、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。
また、本実施形態における電子制御装置1では、車両が、メインクラッチ51及び変速機としてのドッグ式変速機Tを順に介してエンジンEの駆動力を駆動輪に伝達する鞍乗型車両であり、制御部5gが、シフトセンサ12からの電気信号の電圧値が予め得られた学習値VSnu、VSmdになったときに、ドッグ式変速機Tのドッグ歯44、45同士が離間する方向へエンジンEの出力制御を開始するものであるため、ドッグ歯44、45同士の切り離しを円滑に行わせることができ、運転者のシフト操作に伴う変速機のギヤシフトを円滑に行わせて、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、低コストであってかつ実用上充分な精度でもって運転者のシフト操作を検出することができ、車両のドライバビリティの向上に寄与することができる電子制御装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から車両等の電子制御装置に広く適用され得るものと期待される。
E…エンジン(内燃機関)
T…ドッグ式変速機
S…シフト機構
1…電子制御装置(ECU)
2a〜2d…A/D変換器
3…波形整形回路
4…中央演算処理ユニット(CPU)
5a…クラッチ状態検出部
5b…シフト操作検出部
5c…ギヤポジション検出部
5d…スロットル開度算出部
5e…アクセル開度算出部
5f…エンジン回転数算出部
5g…制御部
6…モータ駆動回路
7…点火栓駆動回路
8…燃料噴射弁駆動回路
11…クラッチスイッチ
12…シフトセンサ
13…ギヤポジションセンサ
14…スロットルモータ
15…スロットル開度センサ
16…アクセル開度センサ
17…クランク角センサ
18…点火栓
19…燃料噴射弁
21…シフトペダル
22…シフトシャフト
23…シフトアーム
24…シフトギヤ
31…シフトドラム
32…ドラムシャフト
33…カム溝
34…シフトフォーク
41…固定変速ギヤ
42…フリー変速ギヤ
43…スライド変速ギヤ
44、45…ドッグ歯
46…インプットシャフト
47…ドライブシャフト
51…メインクラッチ
61…クランクシャフト

Claims (2)

  1. エンジン及び前記エンジンの出力を変速する変速機を備えた車両に搭載されると共に、
    前記変速機のギヤポジションのシフト操作のために設けられた操作部材の回動軸についての回転角を検出して前記シフト操作を検出するシフトセンサからの電気信号と、
    前記操作部材の前記回動軸についての回動により回動されると共に前記変速機の変速のために設けられたシフトドラムの回動軸についての回転角を検出して前記ギヤポジションを検出するギヤポジションセンサからの電気信号と、
    を用いてエンジンの運転状態を制御する制御部を有する電子制御装置において、
    前記制御部は、前記シフトドラムの前記回動軸についての前記回転角を示す前記ギヤポジションセンサからの前記電気信号の電圧値の変化に基づき、前記操作部材の前記回動軸についての前記回転角を示す前記シフトセンサからの前記電気信号の電圧値を学習電圧値として学習し、
    前記車両は、メインクラッチ及び前記変速機としてのドッグ式変速機を順に介してエンジンの駆動力を駆動輪に伝達する鞍乗型車両であり、
    前記制御部は、前記シフトセンサからの前記電気信号の前記電圧値が予め得られた前記学習電圧値になったときに、前記ドッグ式変速機のドッグ歯同士が離間する方向へ前記エンジンの出力制御を開始することを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記制御部は、前記ギヤポジションセンサからの前記電気信号の前記電圧値が変化して所定の閾値となったときに、前記シフトセンサからの前記電気信号の前記電圧値を学習して前記学習電圧値を得ることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
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