JP6678079B2 - 同期電動機制御装置およびその制御方法 - Google Patents

同期電動機制御装置およびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、同期電動機制御装置およびその制御方法に関し、特に磁極位置センサレス同期電動機制御装置に適用して好適なものである。
同期電動機の速度やトルクを制御するためには、磁極位置を検出または推定することが必要である。検出した磁極位置に基づいて電流制御または電圧制御を行うことで、同期電動機のトルクや速度を制御できる。
従来は位置検出器を電流制御装置や電圧制御装置の他に設け、位置検出器を用いて上記磁極位置を検出していた。しかし、近年は磁極位置検出器で磁極位置を検出する方式とは異なる、磁極位置を推定して同期電動機を制御する方式、すなわち、磁極位置センサレス制御方式が提案されている。
特許文献1には、同期電動機が短絡状態のときの同期電動機電流の変化量または変化方向に基づいて同期電動機の磁極位置を推定する方法で、特別な推定信号を印加することなく高速領域まで磁極位置の推定が可能であることが記載されている。その基本原理は同期電動機の逆起電圧を利用するものである。
特開平11−278155号公報
特許文献1の技術は、給電時の運転状態において同期電動機が短絡状態のときに、電流変化量、または変化方向に基づいて磁極位置を推定する方法であるため、同期電動機が給電停止した回転状態から、再給電して起動するときには、磁極位置を推定することができないという問題がある。
また、同期電動機の巻線をインバータによって短絡状態にすると、そのとき発生する短絡電流により同期電動機にトルクが発生する。そのため、短絡電流に基づいて磁極位置を推定する方法では、磁極位置の推定時にトルクが発生することになり、これにより制御対象が振動するという問題が発生することもある。
したがって、同期電動機が給電停止した回転状態から、再給電して起動するには、同期電動機の磁極位置を高精度に推定する必要があるため、同期電動機を短絡状態にして、短絡電流に基づいて磁極位置を推定すればよい。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、同期電動機が給電停止した回転状態から、再給電して起動するときに、磁極位置と回転速度を推定し、磁極位置と回転速度を推定するための短絡電流値を最適にする同期電動機制御装置およびその制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、三相の交流電圧を同期電動機に印加するインバータと、ゲート信号を前記インバータに出力して、当該インバータを制御するコントローラと、前記コントローラに、前記同期電動機の磁極位置と回転速度とを設定する制御部と、を備え、前記コントローラは前記ゲート信号を制御して前記同期電動機の三相を短絡状態にさせ、前記制御部は前記同期電動機に発生した短絡電流に基づいて、当該同期電動機の磁極位置および回転速度を推定する、同期電動機の制御装置であって、前記コントローラは、前記同期電動機が給電停止した回転状態のとき所定の短絡時間で当該同期電動機の前記短絡状態を実行し、前記制御部は、当該短絡状態の際前記同期電動機に発生する短絡電流を検出して、当該検出した短絡電流に基づいて前記同期電動機の回転速度を推定し、これを暫定値として前記コントローラに設定し、前記コントローラは当該暫定値に基づいて最適短絡時間を決定し、当該最適短絡時間は、前記同期電動機の短絡時間の長短に対する、当該同期電動機の回転速度の高低と短絡電流の振幅の大小との相関に基づいて、回転速度が低い範囲では短絡電流の振幅が大きくなるように長い短絡時間であり、回転速度が高い範囲では短絡電流の振幅が小さくなるように短い短絡時間であり、前記相関は測定または計算機シミュレーションにより予め求められたものであり、前記制御部は、前記最適短絡時間に基づく前記短絡電流を検出し、当該検出された短絡電流基づいて前記磁極位置と前記回転速度を推定し、前記コントローラは当該推定された磁極位置と回転速度とに基づいて、前記同期電動機が給電停止された回転状態から再給電によって起動されるように、前記ゲート信号を生成して前記インバータに出力するようにした。
本発明によれば、同期電動機が給電停止した回転状態から、再給電して起動するために、磁極位置と回転速度を推定する同期電動機制御装置およびその制御方法を実現できる。
さらに、磁極位置と回転速度を推定するための短絡時間を最適に調整することにより、磁極位置を推定するための短絡電流の値を最適にでき、かつ短絡電流により発生するトルクが所定値を超えないようにすることができる。
本実施の形態による同期電動機制御システムの全体構成図を示すブロック図である。 本実施の形態による同期電動機制御システムの短絡時間に対する回転速度と短絡電流振幅の相関の例を示すグラフである。 本実施の形態による同期電動機制御システムの短絡のタイミングを制御するゲート信号の例である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、各図で共通する構成要素には同一の符号をそれぞれ付しており、それらの重複する構成要素についての説明を省略する。
(1)本実施の形態による同期電動機制御装置の構成
図1は本発明の実施の形態の磁極位置センサレス同期電動機制御装置などの同期電動機制御装置1の構成図である。制御装置はインバータ2、電流センサ3、電流検出部4、座標変換部5、磁極位置推定部6、回転速度推定部7およびコントローラ8で構成される。
インバータ2は、コントローラ8のゲート信号に基づき制御され、三相の交流電圧が永久磁石同期電動機(Permanent Magnet Synchronous Motor)等の同期電動機10に印加される。
電流センサ3からU相電流i、V相電流iの値を示す信号が電流検出部4に送られ、この電流検出部4において検出される。検出された電流値はそれぞれ座標変換部5でd−q軸座標系のd軸電流i、q軸電流iに変換される。
この実施の形態では、電流検出部4で検出する電流はU相とV相の二つの相電流i、iであるが、W相電流iはi、iから求めることができるので、W相電流iの検出を省略している。当然、三相電流をすべて検出するものでもよい。
d軸は磁極位置(磁束)の方向、q軸は電気的にd軸に直交する方向を示しており、d−q軸座標系を構成する。磁石を有する回転子が回転すると、d−q軸座標系も回転するので、静止座標系(α−β軸座標系)からの位相をθとする。本実施の形態では磁極の位相θ(以下、磁極位置θと呼ぶ)を電流から推定する。
コントローラ8では、d軸電流指令値idrefとd軸電流iとのd軸電流偏差およびq軸電流指令値iqrefとq軸電流iとのq軸電流偏差を演算し、それぞれの電流偏差に対して電流制御演算によってd軸電圧指令値とq軸電圧指令値とを得る。これらのd軸電圧指令値とq軸電圧指令値とから、磁極位置θを使用して、静止座標系の三相電圧指令値を演算し、この演算結果を基にゲート信号をインバータ2に出力する。
(2)磁極位置および回転速度推定機能
特許文献1の方法は、同期電動機10が給電運転中の短絡状態において電流を検出し磁極位置θを推定するためのものである。これに対し、本実施の形態では、制御装置は同期電動機10が給電停止した回転状態のときに、磁極位置θを推定する。つまり、本実施の形態では、同期電動機10のすべての相をインバータ2によって短絡状態にして、同期電動機10に発生する短絡電流を検出し、短絡電流に基づいて磁極位置θおよび回転速度ωを推定する。
この磁極位置θおよび回転速度ωの推定に際して、本実施の形態では制御装置は同期電動機10が給電停止した回転状態のとき、同期電動機10のすべての相をインバータ2によって短絡状態にするためのインバータ2へのゲート信号をコントローラ8により制御する。コントローラ8からのゲート信号は、インバータ2の主回路の+側または−側全てのスイッチング素子を短絡時間Tの間ONさせて、同期電動機10のすべての相を短絡させる。
これらの制御により、同期電動機10が給電停止した回転状態のとき、同期電動機10のすべての相をインバータ2によって短絡状態にする。磁極位置推定部6は、このことで、同期電動機10に発生する短絡電流を検出し、短絡電流に基づいて磁極位置θおよび回転速度ωを推定することができる。
本実施の形態では、磁極位置θおよび回転速度ωを推定する前に予めインバータ2へのゲート信号を制御し、短絡時間Tの間は同期電動機10を三相短絡状態とする。式(1)に示すように短絡時間Tから短絡電流振幅|I|を求めることができる。ここで、同期電動機10に発生する短絡電流が、磁極位置推定部6が磁極位置θを推定するのに最適な、式(1)の短絡電流振幅|I|になるように、短絡時間Tを調整する。なお磁極位置推定部6は、回転速度推定部7で演算される角速度推定値である回転速度ωに基づいて、磁極位置θを推定する。ここで、短絡時間は数ms程度であり、例えば0.5ms前後から1ms前後の幅で調整すればよい。なお、i及びiの値は短絡時間Tによって決まり、短絡時間Tが長いほど値が大きくなる。
次に、短絡時間Tの調整について図2を参照して詳細に説明する。
図2の直線21は短絡時間をTs1とした場合の、回転速度ωと短絡電流振幅|I|との関係を示す。同様に直線22は短絡時間をTs2とした場合の、回転速度ωと短絡電流振幅|I|との関係を示す。同様に直線23は短絡時間をTs3とした場合の、回転速度ωと短絡電流振幅|I|との関係を示す。図2に示す短絡時間の関係はTs1<Ts2<Ts3である。
同期電動機10の回転速度ωおよび短絡時間に対する短絡電流振幅|I|の関係は、図2の例に示すように、回転速度ωが等しければ、短絡電流振幅|I|は短絡時間Tが長ければ大きく、短ければ小さくなる。予め測定または計算機シミュレーションにより図2のような関係を求めておけば、磁極位置θおよび回転速度ωの推定に最適な短絡時間Tを得ることができる。
短絡時間Tの最適な調整は、図2の関係から、回転速度ωが低い範囲では、短絡時間を長くすることによって、短絡電流振幅|I|が大きくできるので電流の検出精度が向上する。また電流検出精度が十分得られる回転速度ωが高い範囲では、短絡時間を短くすることにより、短絡電流振幅|I|を小さく設定できるので発生するトルクを所定の値よりも小さくすることができる。この所定の値とは、例えばこのトルクの値で鉄道車両にトルクショックが生じない程度の値である。
次に、磁極位置θおよび回転速度ωを推定する前に予め行う1回目の短絡と、磁極位置θおよび回転速度ωを推定するための2回目以降の短絡との関係について説明する。
図3は、同期電動機10が給電停止した回転状態のとき、同期電動機10のすべての相をインバータ2によって短絡状態にするために、コントローラ8から出力されるインバータ2へのゲート信号の例である。短絡は、1回目は時刻tに短絡時間Tで、2回目は時刻tに短絡時間Tで、3回目は時刻tに短絡時間Tで、4回目は時刻tに短絡時間Tで行う。
磁極位置θおよび回転速度ωを推定する前に、予め1回目の短絡を短絡時間Tで行い、最適な短絡時間Tの決定に用いる暫定回転速度ω0を得る。暫定回転速度ω0は低精度であるが、最適な短絡時間Tを決定に用いることが可能な程度の精度を有しており、暫定回転速度ω0に基づき図2に示した関係から短絡時間Tを求めることができる。この短絡時間Tを磁極位置θおよび回転速度ωを推定するための、2回目以降の短絡に対して適用すれば短絡電流が適正になるため、磁極位置θおよび回転速度ωが高精度に推定することができ、かつ発生するトルクは所定の値以下にすることができる。
なお、各回の短絡の間隔Tw1、Tw2、・・・は、短絡電流が零に減衰するまで待つ必要がなく、それぞれ任意の時間間隔に設定できるので、短時間で磁極位置θおよび回転速度ωを推定することが可能である。
この実施の形態では、短絡時間Tから短絡電流振幅|I|を求めているが、短絡電流振幅|I|から短絡時間Tを求めてもよい。つまり、図2のように回転速度ωと短絡電流振幅|I|とは一対一の関係があることを利用して、短絡電流振幅|I|に基づいて、短絡時間Tを調整してもよい。
次に、磁極位置推定部6の磁極位置θの推定方法について説明する。この基本原理については、特許文献1に詳細が記載されている。
磁極位置θの推定方法は、同期電動機10が給電停止した回転状態のとき、三相短絡状態での短絡電流を検出し、電動機電流の変化量または変化方向に基づいて、磁極位置θを推定する。
磁極位置推定部6において、推定すべき磁極位置θは静止座標α軸と回転座標d軸との間の位相θであり、式(2)で表すことができる。
ここで、θαは三相短絡状態のモータ電流微分ベクトルpiのα軸に対する位相であり、θは電動機電流微分ベクトルpiのd軸に対する位相である。
上記三相短絡状態での電動機電流の変化量または変化方向を検出するために、この三相短絡状態でタイミングを制御する信号を発生する。この信号に同期して電流値または電流値の微分を求める。すなわちコントローラ8でゲート信号を発生し、その信号は同期電動機10の三相短絡状態を表す信号とし、この信号をトリガとして電動機電流の変化量を検出する。
まず、電流検出部4において、同期電動機10の短絡状態前の電動機電流iu0とiv0を取り込み、次に同期電動機10の短絡状態の信号に同期して短絡状態の電動機電流iとiを取り込む。短絡前と短絡状態との差分すなわち電流変化量を短絡時間Tで割ることによって電動機電流iとiの微分値pi、piは、式(3)および式(4)で演算することができる。
三相短絡状態の電流微分値pi、piから、α軸電流微分値piα、β軸電流微分値piβを求めることができる。
さらに、U相軸がα軸と一致している場合には、短絡状態の電動機電流の微分値pi、piを用いて、式(5)および式(6)に従いα−β軸の電流微分値piαとpiβを演算する。ここでは、中性点が非接地とし、三相の電流の和が0とする。
上記位相θαについては、式(7)に基づき位相θαを演算する。
なお、ここではpiα、piβを求めるのに、pi、piの二相分を用いているが、pi、pi、piの三相電流の微分値を用いても演算可能である。さらに、三相短絡時の電流微分値を演算するために、三相短絡期間での電流変化量を演算し、電流変化量を短絡時間で割ることにより求められる電流変化率を用いているが、微分回路の構成が可能な場合には電流変化率の代わりに微分回路の電流微分値を用いても実現可能である。
以上のようにして、三相短絡状態の同期電動機10の電流微分ベクトルpiのα軸に対する位相θαは求められる。次に電動機微分ベクトルpiのd軸に対する位相θは以下のようにして求める。まず、回転座標d−q軸での同期電動機10の電圧の基本式は式(8)および式(9)で表すことができる。
ここで、V、Vはd−q軸電圧、L、Lはd−q軸のインダクタンス、Rは巻線抵抗、回転速度ωは電動機角速度、Φは界磁主磁束、pはd/dtである。上記基本式において、三相短絡時はd−q軸での印加電圧は0となるので、三相短絡状態での基本式は以下のようになる。
静止座標α−β軸における電流微分ベクトルは、式(12)および式(13)で表される回転座標d−q軸の電流微分ベクトルとd−q軸が電動機角速度である回転速度ωで回転することにより発生する電流微分ベクトルの和で表される。よって、α−β軸で見たd−q軸の電流微分値は以下のようになる。
従って、電動機電流微分ベクトルpiのd軸に対する位相θは式(14)で表される。
よって、上記式(2)、式(7)および式(14)により磁極位置θを求めることができる。ここで、式(14)に含まれる回転速度ωは位相推定値の変化量により求められる角速度の推定値を用いることになる。また、角速度が十分大きく、R成分を無視できる領域であれば回転速度ωの影響はなくなる。
この磁極位置θの推定方法は、短絡電流が最適であるから1回の短絡により磁極位置θを推定できることが見込まれるが、2、3回の短絡により磁極位置θの推定値が一致していることで推定が収束したと判定して、推定のための短絡を終了する。
また、この推定は2、3回で収束することが見込まれるため、収束の判定を磁極位置θの比較結果ではなく、短絡回数で例えば2回の短絡で推定を終了するようにしてもよい。以上が、同期電動機10が三相短絡状態の電動機電流の変化量、または、変化方向に基づいて同期電動機10の磁極位置θを推定する方法である。
次に、回転速度推定部7での同期電動機10の回転速度ωの推定方法について説明する。回転速度ωは、式(10)および式(11)から逆に求めることができる。つまり、
の一方または両方の式を用いて、回転速度推定部7において同期電動機10の回転速度ωを推定する。
なお、式(15)および式(16)において、抵抗Rを無視する簡易式を用いてもよい。以上が、電流センサだけを用いて同期電動機10の磁極位置θおよび回転速度ωを推定する実施の形態である。
(3)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態の同期電動機制御装置1では、短絡時間Tから短絡電流振幅|I|を求め、短絡時の電動機電流の変化量または変化方向に基づいて、磁極位置θおよび回転速度ωを推定する。この際に、短絡電流振幅|I|と回転速度ωの関係が短絡時間Tを決めることで1対1になることを利用する。
従って、本同期電動機制御装置1によれば、同期電動機が給電停止した回転状態から、再給電して起動するために、磁極位置θと回転速度ωを推定する同期電動機制御装置およびその制御方法を実現できる。
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、同期電動機10を制御する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばリラクタンス電動機を制御する場合でも突極性を利用して本発明を適用することができる。
また上述の本実施の形態においては、説明を簡単にするために同期電動機10の回転子がサンプリング期間中に回転することによる影響を省略したが、本発明はこれに限らず、当該回転子がサンプリング期間中に回転することによる影響を考慮して磁極位置θを演算するようにしても、本実施の形態を適用できる。
1……同期電動機制御装置、2……インバータ、3……電流センサ、4……電流検出部、5……座標変換部、6……磁極位置推定部、7……回転速度推定部、8……コントローラ、10……同期電動機。

Claims (4)

  1. 三相の交流電圧を同期電動機に印加するインバータと、
    ゲート信号を前記インバータに出力して、当該インバータを制御するコントローラと、
    前記コントローラに、前記同期電動機の磁極位置と回転速度とを設定する制御部と、
    を備え、
    前記コントローラは前記ゲート信号を制御して前記同期電動機の三相を短絡状態にさせ、
    前記制御部は前記同期電動機に発生した短絡電流に基づいて、当該同期電動機の磁極位置および回転速度を推定する、
    同期電動機の制御装置であって、
    前記コントローラは、前記同期電動機が給電停止した回転状態のとき所定の短絡時間で当該同期電動機の前記短絡状態を実行し、
    前記制御部は、当該短絡状態の際前記同期電動機に発生する短絡電流を検出して、当該検出した短絡電流に基づいて前記同期電動機の回転速度を推定し、これを暫定値として前記コントローラに設定し、
    前記コントローラは当該暫定値に基づいて最適短絡時間を決定し、
    当該最適短絡時間は、前記同期電動機の短絡時間の長短に対する、当該同期電動機の回転速度の高低と短絡電流の振幅の大小との相関に基づいて、回転速度が低い範囲では短絡電流の振幅が大きくなるように長い短絡時間であり、回転速度が高い範囲では短絡電流の振幅が小さくなるように短い短絡時間であり、前記相関は測定または計算機シミュレーションにより予め求められたものであり、
    前記制御部は、前記最適短絡時間に基づく前記短絡電流を検出し、当該検出された短絡電流基づいて前記磁極位置と前記回転速度を推定し、
    前記コントローラは当該推定された磁極位置と回転速度とに基づいて、前記同期電動機が給電停止された回転状態から再給電によって起動されるように、前記ゲート信号を生成して前記インバータに出力する、
    同期電動機制御装置。
  2. 前記コントローラは前記インバータに前記最適時間による前記同期電動機の短絡を任意の時間間隔で1回以上発生させ、
    前記制御部は検出された短絡電流の電流変化量、または変化方向に基づいて前記同期電動機の磁極位置推定する、
    請求項1に記載の同期電動機制御装置。
  3. 前記コントローラは、前記短絡電流の振幅が所定値を超えないように前記短絡状態の時間を前記調整する
    請求項2に記載の同期電動機制御装置。
  4. 前記コントローラは、前記所定値を鉄道車両にトルクショックが生じない大きさに設定する
    請求項3に記載の同期電動機制御装置。
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