JP6677840B1 - かつら及びかつらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる、かつら及びかつらの製造方法を提供する。【解決手段】かつら1は、複数の毛髪7が結着された網目状の毛髪結着ベース4を備え、毛髪結着ベース4の毛髪7の結び目8から毛髪7が延出する延出部8aは、毛髪結着ベース4の裏側4bに位置する。また、結び目8から延出した毛髪7が、結び目8から所定メッシュ数離れた、毛髪結着ベース4の目開き部12を通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されており、目開き部12内で毛髪7が遊動する大きさに目開き部12の目開きx1,y1を選定した。【選択図】図3

Description

本発明は、かつら及びかつらの製造方法に関する。
かつらは、頭部の形状や頭部を覆う範囲等に応じて形成されたかつらベースに、天然毛髪や人工毛髪等の毛髪を植毛することで作製される。かつらベースは、繊維部材でなる線状部により、網目状に形成されている。毛髪は、かつらベースの線状部に結着されて植毛される。例えば、特許文献1では、毛髪自体に結び目を形成せずに、かつらベースの線状部に結び目を形成して毛髪を保持する構成が開示されている。
特許第6063198号公報
しかしながら、特許文献1では、かつらベースの線状部により形成された結び目から毛髪が立ち上がってしまうことから、例えば、側頭部や後頭部等では毛髪が不自然に立ち上がってしまう恐れがある。また、特許文献1では、結び目部分で毛髪が固定されていることから、毛髪の生え際部分で毛髪が遊動し難く、自然に動く毛髪を再現できない恐れもある。このため、従来のかつらでは、不自然な毛髪となる可能性があり、この場合、第三者に対して、装着者自身の地毛であるかのように視認させ難いという問題があった。
そこで、本発明は、あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる、かつら及びかつらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のかつらは、複数の毛髪が結着された、目開き部を有する網目状の毛髪結着ベースと、前記毛髪結着ベースの表側に重ねられた、上側目開き部を有する網目状の上側ベースと、を備え、前記毛髪結着ベースの前記毛髪の結び目から前記毛髪が延出する延出部は、前記毛髪結着ベースの裏側に位置し、前記結び目から延出した前記毛髪が、前記結び目から2メッシュ目以上の所定メッシュ数離れた、前記目開き部を通って、前記毛髪結着ベースの裏側から表側に引き出されており、前記目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさに前記目開き部の目開きを選定し、前記上側ベースでは、前記毛髪結着ベースの表側に引き出された前記毛髪が、前記毛髪が通る前記目開き部と重なる位置にある前記上側目開き部、又は前記毛髪が通る前記目開き部よりも前記結び目から離れた位置にある前記上側目開き部を通って、前記上側ベースの裏側から表側に引き出されており、前記上側ベースの前記上側目開き部の目開きが、前記上側目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさであって、前記毛髪結着ベースの前記目開き部の目開きよりも大きく選定されている。
また、本発明のかつらの製造方法は、目開き部内を毛髪が遊動可能な網目状の毛髪結着ベースに、複数の前記毛髪を結着し、前記毛髪結着ベースの前記毛髪の結び目から前記毛髪が延出する延出部を、前記毛髪結着ベースの裏側に位置させる毛髪結着工程と、前記毛髪結着ベースの裏側に延出した各前記毛髪を、前記結び目から2メッシュ目以上の所定メッシュ数離れた、前記毛髪結着ベースの前記目開き部を通して、前記毛髪結着ベースの裏側から表側に引き出す毛髪引出工程と、前記毛髪結着ベースの表側に引き出された各前記毛髪を、前記毛髪が通る前記目開き部と重なる位置にある上側ベースの上側目開き部、又は前記毛髪が通る前記目開き部よりも前記結び目から離れた位置にある上側ベースの上側目開き部を通して、前記上側ベースの裏側から表側に引き出す上側ベース毛髪引出工程と、を有し、前記上側ベースの前記上側目開き部の目開きが、前記上側目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさであって、前記毛髪結着ベースの前記目開き部の目開きよりも大きく選定されている。
本発明では、延出部での毛髪の延出方向がどのような状態であっても毛髪結着ベースの表側で毛髪の立ち上がりを調整できるので、毛髪の自然な立ち上がりを実現できる。また、毛髪結着ベースの表側で毛髪が遊動し易い分だけ毛髪の自然な動きを実現できる。よって、本発明では、あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる。
本発明のかつらを装着者が装着したときの概略図である。 本発明のかつらの詳細構成を示す部分分解図である。 下側ベース、毛髪結着ベース及び上側ベースの構成を説明するための分解斜視図である。 毛髪結着ベースの構成を示す概略図である。 毛髪結着ベースの目開き部を通る毛髪の様子を示す概略図である。 上側ベースの上側目開き部を通る毛髪の様子を示す概略図である。 つむじを中心として決定される、毛髪の方向づけの一例を説明するための概略図である。 本発明のかつらの製造工程(1)を説明するための概略図である。 本発明のかつらの製造工程(2)を説明するための概略図である。 本発明のかつらの製造工程(3)を説明するための概略図である。 本発明のかつらの製造工程(4)を説明するための概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(1)本発明のかつらの構成
図1は、本発明のかつら1の構成を示した概略図である。かつら1は、天然毛髪又は人工毛髪等の毛髪7が装着者の頭部を覆うように均一に設けられており、当該毛髪7により所望の髪型が形成されている。本発明のかつら1は、所定位置につむじP1が設けられており、当該つむじP1を中心にして毛髪7が放射状に方向づけられている。これにより、かつら1は、装着者自身の地毛であるかのように、毛髪7の自然な流れを再現している。
図2は、かつら1の部分分解図である。図2に示すように、かつら1は、下側ベース3と毛髪結着ベース4と上側ベース5とが順に重ねられた構成を有し、毛髪結着ベース4に結び付けられた各毛髪7が所定の経路を経て上側ベース5の表側5aまで引き出されている。この場合、かつら1は、装着者の頭部に装着された際に、下側ベース3の裏側3bが装着者の頭部に接する。
下側ベース3の表側3aには毛髪結着ベース4が重ねられており、下側ベース3と毛髪結着ベース4とが縫い合わせられることにより、下側ベース3の表側3aと、毛髪結着ベース4の裏側4bとが固着されている。これにより、かつら1は、毛髪結着ベース4の裏側4bに設けられた各毛髪7の結び目8を下側ベース3で覆い、かつら1の裏側において、当該結び目8を非露出状態としている。
このようにして、かつら1では、下側ベース3によって毛髪7の結び目8が装着者の頭部に直接接することを防止し、その分、頭部が接することによる結び目8へのダメージを抑制し得、耐久性の向上が図られている。
一方、毛髪結着ベース4の表側4aには上側ベース5が重ねられており、毛髪結着ベース4と上側ベース5とが縫い合わせられることにより、毛髪結着ベース4の表側4aと、上側ベース5の裏側5bとが固着されている。これにより、かつら1は、毛髪結着ベース4に設けられた各毛髪7の結び目8を上側ベース5で覆い、かつら1の表側において、当該結び目8を非露出状態としている。
このようにして、かつら1では、上側ベース5によって毛髪7の結び目8がかつら1の表側から見え難くなり、その分、第三者に対して、装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる。
毛髪結着ベース4には、複数の毛髪7がそれぞれ結び目8により結び付けられている。結び目8は毛髪7により形成されており、結び目8から毛髪7が延出する延出部8aは、毛髪結着ベース4の裏側4bに位置している。毛髪7は、延出部8aが位置する毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されて上側ベース5へと導かれている。
また、毛髪結着ベース4の表側4aに引き出された各毛髪7は、それぞれ上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されている。ここで、各毛髪7は、それぞれ毛髪結着ベース4に形成された結び目8を起点として、自由端である一対の毛片7a,7bを有している。一対の毛片7a,7bは、毛髪7毎に同じ方向に方向づけられており、上側ベース5の表側5aで所定方向に向くように、毛髪結着ベース4及び上側ベース5から引き出されている。
続けて、かつら1の各構成について、さらに詳細に説明する。図3は、かつら1の分解斜視図であり、説明の便宜上、複数ある毛髪7のうち1つの毛髪7のみを図示している。本実施形態の場合、下側ベース3は、かつら1の装着者の頭部全体を覆うように形成されている。下側ベース3は、繊維部材からなる線状部31を格子状に交差させることで、複数の角目状の目開き部(以下、下側目開き部と称する)11が配置された、網目状の構成を有している。
なお、本実施形態の場合、下側ベースとして、線状部31により複数の下側目開き部11が形成された網目状の下側ベース3を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らない。下側ベース3は、毛髪7の結び目8が形成された毛髪結着ベース4の裏側4bを覆うことができればよく、例えば、人工皮膚等その他種々の材質でなる下側ベースを用いるようにしてもよい。
毛髪結着ベース4は、下側ベース3と同様に、かつら1の装着者の頭部全体を覆うように形成されている。毛髪結着ベース4は、繊維部材からなる線状部41を格子状に交差させることで、複数の角目状の目開き部12が配置された、網目状の構成を有している。毛髪結着ベース4には、線状部41に毛髪7が結び付けられて毛髪7の結び目8が形成される。結び目8は、当該結び目8から毛髪7が延出する延出部8aが、毛髪結着ベース4の裏側4bに位置するように形成されている。
毛髪結着ベース4の裏側4bでは、結び目8から延出した毛髪7が毛髪結着ベース4の表側4aに向けて折り返されている。そして、毛髪7は、毛髪結着ベース4において結び目8から所定メッシュ数離れた目開き部12を通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されている。
ところで、従来技術では、結び目から毛髪が延出する延出部が、毛髪結着ベースの表側に位置していることから、延出部から延出している毛髪を、そのまま上側ベースから引き出すと、延出部での毛髪の延出方向によって、上側ベースでの毛髪の延出方向や、毛髪を引き出す位置が決まる。よって、毛髪結着ベースに毛髪を結ぶ際の結び方によっては、毛髪が不自然に立ち上がってしまう恐れがある。
これに対して、本実施形態の場合、図4に示すように、毛髪7は、一旦、毛髪結着ベース4の裏側4bに延出された後に、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されている。これにより、本実施形態では、延出部8aでの毛髪7の延出方向がどのような状態であっても、毛髪結着ベース4の表側4aにおいて所望する位置から毛髪7を立ち上げることができる。
ここで、毛髪7は、結び目8に隣接した1メッシュ目の目開き部12aを避けて、結び目8から所定メッシュ数離れた目開き部12b,12cを通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されることが望ましい。これにより、結び目8から、毛髪7を通した目開き部12b,12c側(図中、方向x)に向けて、毛髪7を緩やかに傾倒させることができる。このように、本実施形態では、毛髪7の結び方によらず、毛髪7を所望する方向xに向けて傾倒させることができるので、つむじP1(図1)を中心とした毛髪7の方向づけを容易に行うことができる。
また、結び目8に隣接する目開き部12aを避け、結び目8から所定メッシュ数離れた目開き部12b,12cに毛髪7を通すことで、毛髪7を毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出す際に、毛髪7を急峻に折り曲げることなく緩やかに折り曲げることができ、その分、毛髪7への負担を緩和することができる。
本実施形態の場合、図4に示すように、毛髪7は、結び目8から2メッシュ目に位置する目開き部12bを通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されている。このように、結び目8から2メッシュ目に位置する目開き部12bを通して、毛髪7を毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出すことで、毛髪7が傾倒し過ぎずに、毛髪7の最適な立ち上がりを再現できる。
ここで、同じ結び目8から延出された毛髪7の一対の毛片7a,7bは、毛髪結着ベース4の同じ目開き部12bを通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されることが望ましい。このように、毛髪7の一対の毛片7a,7bが、同じ目開き部12を通って毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されることで、延出部8aでの毛片7a,7bの延出方向がどのような状態であっても、毛髪結着ベース4の表側4aにおいて同じ方向に毛片7a,7bを揃えて延出させることができる。
毛髪7が通される毛髪結着ベース4の各目開き部12は、それぞれ同じ形状で、かつ、ほぼ同じ大きさに形成されている。本実施形態の場合、図5に示すように、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1は、目開き部12を通る毛髪7の一対の毛片7a,7bを束ねたときの太さよりも大きく選定されている。例えば、毛髪7の自由端である一対の毛片7a,7bの各直径(太さ)をDとした場合、目開きx1,y1は、2D以上、又は、2Dよりも大きく選定されることが望ましい。
また、目開きx1,y1は、矢印ER1に示すように各毛片7a,7bが目開き部12の中空領域内を自由に遊動する隙間を設けた大きさに選定されることが望ましい。なお、x1は、目開き部12の一方向の目開きを示し、y1は、目開き部12の一方向と直交する他方向の目開きを示す。
ここで、かつら1において毛髪7の本数を増やし、毛髪7が密集した、より自然な髪形を再現する際には、毛髪結着ベース4の各目開き部12に、複数の毛髪7の各毛片7a,7bをそれぞれ通すことが望ましい。この場合、目開きx1,y1は、これら複数の毛髪7の各毛片7a,7bが目開き部12の中空領域内を遊動可能な隙間を有するような大きさに選定されることが望ましい。
例えば、かつら1に用いる毛髪7の直径Dは、一般的な天然毛髪に合わせて、50〜100μm程度に選定されている。本実施形態の場合、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1は、使用する毛髪7の直径Dを基準に決定される。目開きx1,y1は、150μm以上に選定されていることが望ましい。これにより、毛髪7の直径Dを上記の範囲内で適宜選定することで、1本の毛髪7の各毛片7a,7bを1つの目開き部12から引き出すことができる。
毛髪結着ベース4の目開きx1,y1は、より好ましくは、200μm以上に選定されていることが望ましい。これにより、毛髪7の直径Dを、仮に最も大きい100μmとしても、1本の毛髪7の各毛片7a,7bを1つの目開き部12から引き出すことができる。さらに、毛髪7の直径Dを上記の範囲で適宜選定することで、複数の毛髪7の各毛片7a,7bを1つの目開き部12から引き出すことができる。
また、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1は、450μm以下、より好ましくは400μm以下に選定されていることが望ましい。これにより、複数の毛髪7の各毛片7a,7bを中空領域内で遊動させることができるうえに、400μm以下とすることで、目開き部12から一度引き出した毛髪7が毛髪結着ベース4の裏側4bに戻ることを一段と防止できる。
以上より、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1は、150μm以上450μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以上400μm以下であることが望ましい。
さらに、毛髪7の直径をDとして、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1をDにより規定した場合、目開きx1,y1は、2D以上3D以下であることが望ましい。毛髪結着ベース4の目開きx1,y1は、2D以上に選定されていることで、毛髪7の各毛片7a,7bを、毛髪結着ベース4の目開き部12の中空領域内で遊動させることができ、3D以下に選定されていることで、毛髪7の各毛片7a,7bを中空領域内で遊動させることができるうえに、目開き部12から一度引き出した毛髪7が毛髪結着ベース4の裏側4bに戻ることを一段と防止できる。
なお、上述した実施形態においては、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1を、150μm以上450μm以下が好ましく、さらに、200μm以上400μm以下であることがより望ましいとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1を、2D以上としつつ、200μm以下としてもよい。
なお、本実施形態の場合、角目状の目開き部12を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、六角形状等の多角形状の目開き部を適用してもよい。このように目開き部の形状を変えた場合でも、毛髪7が目開き部の中空領域内で遊動できるように、目開き部の中空領域を選定すればよい。
例えば、六角形状に目開き部12が形成された毛髪結着ベースでは、四辺形状に目開き部を形成したときよりも、目開き部12の放射状に配置された6つ辺に対して結び目8を自由に配置させることができる。結び目8を形成する目開き部12の辺を6辺から選定することで、延出部8aからの毛髪7を直線的に引き延ばす方向を6方向から選ぶことができ、毛髪7のより自然な流れを再現できる。また、目開き部12の6つの辺の中から結び目8の位置を選定できる分、延出部8aから毛髪7を無理に屈曲させずに、所望の方向に向けて直線的に引き延ばすことができるので、毛髪7への負担を低減させ、耐久性を向上させることができる。
次に、毛髪結着ベース4の表側4aに重ねられる上側ベース5について説明する。図3に示すように、上側ベース5は、毛髪結着ベース4と同様に、繊維部材からなる線状部51を格子状に交差させることで、複数の角目状の目開き部(以下、上側目開き部と称する)13が配置された、網目状の構成を有している。
毛髪結着ベース4の表側4aから延出した毛髪7は、上側ベース5において、結び目8から所定メッシュ数離れた上側目開き部13を通って、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されている。
この際、毛髪7は、上側ベース5において裏側5bに位置する毛髪7の結び目8と隣接した1メッシュ目の上側目開き部13aを避けて、結び目8から所定メッシュ数離れた上側目開き部13cを通って、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されることが望ましい。
また、毛髪7が通る上側目開き部13は、毛髪結着ベース4で当該毛髪7が通る目開き部12bと重なる位置にある上側目開き部13b、又は、当該目開き部12bよりも方向x側にずれた位置である上側目開き部13cであることが望ましい。なお、図3では、目開き部12bよりも方向x側にずれた位置である上側目開き部13cに毛髪7を通している例を示す。
このように、毛髪結着ベース4で毛髪7が通る目開き部12bと重なる位置にある上側目開き部13b、又は、当該目開き部12bよりも方向x側にずれた位置にある上側目開き部13cに毛髪7を通すことで、毛髪7を方向x側に向けて緩やかに傾倒させることができる。かくして、上側ベース5でも、毛髪結着ベース4と同様に、毛髪7を所望する方向xに向けて傾倒させることができるので、つむじP1(図1)を中心とした毛髪7の方向づけを容易に行うことができる。
このように毛髪7が通される上側ベース5の各上側目開き部13は、それぞれ同じ形状で、かつ、ほぼ同じ大きさに形成されている。本実施形態の場合、図6に示すように、上側ベース5の上側目開き部13の目開きx2,y2は、上側目開き部13を通る毛髪7の一対の毛片7a,7bを束ねたときの太さよりも大きく選定されている。例えば、毛髪7の自由端である一対の毛片7a,7bの各直径(太さ)をDとした場合、目開きx2,y2は、2Dよりも大きく、かつ、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1よりも大きく選定されることが望ましい。
また、目開きx2,y2は、矢印ER2に示すように各毛片7a,7bが上側目開き部13の中空領域内を自由に遊動する隙間を設けた大きさに選定されることが望ましい。なお、x2は、上側目開き部13の一方向の目開きを示し、y2は、上側目開き部13の一方向と直交する他方向の目開きを示す。
ここで、より自然な髪形を再現するために、毛髪結着ベース4に結び付けられる毛髪7の本数を多くした場合には、上側ベース5の各上側目開き部13に、複数の毛髪7の各毛片7a,7bをそれぞれ通すことが望ましい。この場合、目開きx2,y2は、これら複数の毛髪7の各毛片7a,7bが上側目開き部13の中空領域内を遊動可能な隙間を有するような大きさに選定されることが望ましい。
本実施形態の場合、上側ベース5の網目は毛髪結着ベース4の網目よりも粗く形成されている。すなわち、上側ベース5の上側目開き部13は、目開きx2,y2が毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1より大きく選定されており、上側目開き部13で毛髪7が遊動可能な中空領域が、毛髪結着ベース4の目開き部12で毛髪7が遊動可能な中空領域よりも大きく選定されている。
本実施形態の場合、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1が150μm以上に選定されている際には、上側ベース5の上側目開き部13の上側目開きx2,y2は、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1よりも大きい、150μm超に選定されていることが望ましい。また、本実施形態の場合、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1が200μm以上に選定されている際には、上側ベース5の上側目開き部13の上側目開きx2,y2は、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1よりも大きい、200μm超に選定されていることが望ましい。これにより、毛髪結着ベース4の1つの目開き部12を通った1本の毛髪7の各毛片7a,7bを、同じように1つの上側目開き部13から引き出すことができ、さらに、毛髪結着ベース4の目開き部12よりも毛髪7の可動範囲を大きくできる。
また、上側ベース5の目開きx2,y2は、500μm以下に選定されていることが望ましい。これにより、複数の毛髪7の各毛片7a,7bを中空領域内で自由に遊動させることができるうえに、外観において上側ベース5の網目から毛髪結着ベース4の網目が見え難くなり、あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる。また、上側ベース5の目開きx2,y2は、より好ましくは、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1より大きく選定しつつ、450μm以下に選定されていることが望ましい。これにより、外観上において上側ベース5の網目から毛髪結着ベース4の網目が、一段と確実に見え難くなり、あたかも装着者自身の地毛であるかのような、かつら1を実現できる。
また、毛髪7の直径をDとして、上側ベース5の上側目開き部13の上側目開きx2,y2をDにより規定した場合、上側目開きx2,y2は、2D超4D以下であって、かつ、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1よりも大きく選定されていることが望ましい。さらに、より好ましくは、上側ベース5の目開きx2,y2は、毛髪結着ベース4の目開きx1,y1より大きく選定しつつ、3D以下に選定されていることが望ましい。上側ベース5は、上側目開き部13の上側目開きx2,y2を2D超と大きくしても、毛髪7の結び目8が毛髪結着ベース4の裏側4bに位置しているため、毛髪7の結び目8が上側ベース5の網目から見え難くなり、あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる。
なお、本実施形態の場合、角目状の上側目開き部13を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、六角形状等の多角形状の目開き部を適用してもよい。このように上側目開き部の形状を変えた場合でも、毛髪7が上側目開き部の中空領域内で遊動できるように、上側目開き部の中空領域を選定すればよい。
次に、つむじP1の周辺について説明する。図7は、毛髪結着ベース4において毛髪7が引き出される方向xを示したものである。図7に示すように、毛髪結着ベース4でつむじP1の位置が決定されると、当該つむじP1を中心にして放射状に広がる方向が、毛髪7を引き出す方向xとして規定される。上側ベース5で毛髪7が引き出される方向も、毛髪結着ベース4で結び目8から毛髪7が引き出される方向xと一致しており、つむじP1を中心にして放射状に広がる方向となる。
本実施形態の場合、毛髪結着ベース4から毛髪7を引き出す際、毛髪7の結び目8と、毛髪結着ベース4で当該毛髪7を引き出す箇所との距離(すなわち、結び目8からのメッシュ数)が、つむじP1に位置する毛髪7と、つむじP1以外の領域に位置する毛髪7とで区別されておらず、全て同じ距離(メッシュ数)に選定されている。また、上側ベース5から毛髪7を引き出す際、毛髪7の結び目8と、上側ベース5で当該毛髪7を引き出す箇所との距離(すなわち、結び目8からのメッシュ数)が、つむじP1に位置する毛髪7と、つむじP1以外の領域に位置する毛髪7とで区別されておらず、全て同じ距離(メッシュ数)に選定されている。
すなわち、つむじP1に位置する毛髪7や、分け目に位置する毛髪7であっても、毛髪結着ベース4及び上側ベース5から毛髪7を引き出す方向が単に異なるだけで、特に、毛髪7の傾き角度を意図的に調整することは行われておらず、毛髪7の結び目8と、毛髪結着ベース4及び上側ベース5で当該毛髪を引き出す箇所と、の距離は、かつら1全体で一定となっている。
つむじP1では、つむじP1に位置する毛髪7を、毛髪結着ベース4及び上側ベース5から引き出す方向や、毛髪7の数を増やすことで、つむじP1の周辺の毛髪7を立ち上げ、つむじP1周辺の毛髪にボリュームを与え、自然なつむじP1を実現している。
(2)かつらの製造方法
次に、本発明のかつら1を製造する製造方法について説明する。始めに、装着者の頭部の形状に合わせて作製された、下側ベース3、毛髪結着ベース4及び上側ベース5を用意する(準備工程)。次いで、図8に示すように、毛髪結着ベース4の表側4aとなる面を下側にし、裏側4bとなる面を上側にセットし、上側にセットした毛髪結着ベース4の裏側4bから線状部41(図3)に対して、複数の毛髪7を結び付けてゆく(毛髪結着工程)。
これにより、上側に向けた毛髪結着ベース4の裏側4bに、毛髪7の結び目8が形成されるとともに、毛髪7が延出している結び目8の延出部8aを毛髪結着ベース4の裏側4bに位置させる。なお、毛髪結着ベース4に毛髪7を結び付ける際は、例えば、パンシングル、パンダブル、シンブル又はダブルシングル等の公知の植毛方法で結び付ければよい。
このようにして複数の毛髪7を毛髪結着ベース4に結び付けた後、図8の矢印A1に示すように、毛髪結着ベース4を上下裏返し、図9に示すように、毛髪結着ベース4の表側4aとなる面を上側にし、裏側4bとなる面を下側にセットする。なお、図9では、後の工程にて、毛髪結着ベース4の表側4aに固着される上側ベース5を、毛髪結着ベース4の上方に図示している。
次いで、毛髪結着ベース4の裏側4bに延出させた毛髪7を、図10に示すように、図示しない治具を用いて毛髪結着ベース4の表側4aに引き出す。この際、毛髪結着ベース4の裏側4bに延出した毛髪7は、結び目8から所定メッシュ数離れた、毛髪結着ベース4の目開き部12を通して、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出される(毛髪引出工程)。また、この際、毛髪7の一対の毛片7a,7bは、同じ目開き部12を通して毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されている。
毛髪7を毛髪結着ベース4の表側4aへ引き出す目開き部12の位置は、つむじP1(図7)を基準に決められる。例えば、毛髪7の結び目8よりも、つむじP1から遠ざかる位置にある目開き部12を選定し、選定した目開き部12に当該毛髪7を通して、毛髪7を毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出す。なお、つむじP1の周辺にある毛髪7を毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出す際は、特に、毛髪7の傾き角度について意図的な調整は行われておらず、毛髪7を引き出す毛髪結着ベース4の目開き部12の、結び目8からのメッシュ数は、つむじP1の周辺にある毛髪7と、つむじP1以外の領域に位置する毛髪7とで全て同じメッシュ数に選定されている。
次いで、上側ベース5を用意し、毛髪結着ベース4の表側4aに引き出した毛髪7を、図示しない治具を用いて上側ベース5の表側5aに引き出す。この際、毛髪結着ベース4の表側4aに延出した毛髪7は、結び目8から所定メッシュ数離れた、上側ベース5の上側目開き部13を通して、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出される(上側ベース毛髪引出工程)。また、この際、毛髪7の一対の毛片7a,7bは、同じ上側目開き部13を通して上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されている。
毛髪7を上側ベース5の表側5aへ引き出す上側目開き部13の位置も、つむじP1(図7)を基準に決められる。例えば、毛髪7を通した目開き部12bと重なる位置にある上側目開き部13bか、又は、当該目開き部12bよりもつむじP1から遠ざかる位置にある上側目開き部13cかのいずれかを選定し、選定した上側目開き部13b(13c)に当該毛髪7を通して、毛髪7を上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出す。なお、つむじP1の周辺にある毛髪7を上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出す際は、特に、毛髪7の傾き角度について意図的な調整は行われておらず、毛髪7を引き出す上側ベース5の上側目開き部1の、結び目8からのメッシュ数は、つむじP1の周辺にある毛髪7と、つむじP1以外の領域に位置する毛髪7とで全て同じメッシュ数に選定されている。
このようにして、図11に示すように、毛髪結着ベース4の表側4aに引き出した各毛髪7を、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出した後、毛髪結着ベース4と上側ベース5とを縫い合わせ、毛髪結着ベース4の表側4aに上側ベース5の裏側5bを固着させる(上側ベース固着工程)。
次いで、下側ベース3を用意し、下側ベース3の表側3aに毛髪結着ベース4の裏側4bを重ねて下側ベース3と毛髪結着ベース4と縫い合わせ、下側ベース3の表側3aに毛髪結着ベース4の裏側4bを固着させる(下側ベース固着工程)。このようにして、本発明のかつら1を製造することができる。
(3)作用及び効果
以上の構成において、かつら1は、複数の毛髪7が結着された網目状の毛髪結着ベース4を備えており、毛髪結着ベース4の毛髪7の結び目8から毛髪7が延出する延出部8aを、毛髪結着ベース4の裏側4bに位置させるようにした。また、かつら1では、結び目8から延出した毛髪7が、結び目8から所定メッシュ数離れた、毛髪結着ベース4の目開き部12を通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されるようにした。
これにより、かつら1では、延出部8aでの毛髪7の延出方向がどのような状態であっても、毛髪結着ベース4の表側4aにおいて所望する位置から毛髪7を立ち上げ、毛髪7の立ち上がり具合を調整することができる。
また、かつら1では、毛髪結着ベース4の目開き部12の目開きx1,y1を、目開き部12内を通させた毛髪7が遊動する大きさに選定し、毛髪結着ベース4の表側4aで毛髪7が遊動し易くした。これにより、かつら1では、毛髪7の自然な動きを実現できる。
以上より、かつら1では、延出部8aでの毛髪7の延出方向がどのような状態であっても毛髪結着ベース4の表側4aで毛髪7の立ち上がりを調整できるので、毛髪7の自然な立ち上がりを実現でき、また、毛髪結着ベース4の表側4aで毛髪7が遊動し易い分だけ毛髪7の自然な動きを実現できる。よって、かつら1では、あたかも装着者自身の地毛であるかのように視認させることができる。
さらに、かつら1では、毛髪結着ベース4の表側4aから延出した毛髪7が、結び目8から所定メッシュ数離れた、上側ベース5の上側目開き部13を通って、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されるようにした。これにより、かつら1では、上側ベース5の表側5aにおいても、所望する位置から毛髪7を立ち上げることができ、毛髪7の立ち上がり具合をさらに微細に調整することができる。
また、かつら1では、上側ベース5の上側目開き部13の目開きx2,y2についても、上側目開き部13内を通させた毛髪7が遊動する大きさに選定し、上側ベース5の表側5aでも毛髪7が遊動し易くした。これにより、かつら1では、毛髪7の自然な動きを一段と実現できる。
(4)他の実施形態
なお、上述した実施形態においては、かつらとして、装着者の頭部全体を覆うような、かつら1について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、装着者の頭頂部等、頭部の一部のみを覆うような、かつらであってもよい。
また、上述した実施形態において、図3及び図4では、つむじP1(図1)から放射状に方向づけられる方向を、つむじP1から遠ざかる方向xとし、この方向xに沿って、結び目8から遠ざかる位置にある目開き部12bを、毛髪7を引き出す目開き部12としたが、本発明はこれに限らない。かつら1が再現する髪型に応じて、つむじP1の位置にかかわらず、毛髪7毎にそれぞれ結び目8から遠ざかる方向を決め、当該方向にある目開き部12を、毛髪7が引き出される目開き部12としてもよい。
また、上側ベース5でも、同様に、かつら1が再現する髪型に応じて、つむじP1の位置にかかわらず、毛髪7毎にそれぞれ結び目8から遠ざかる方向を決め、当該方向にある上側目開き部13を、毛髪7が引き出される上側目開き部13としてもよい。
さらに、本実施形態においては、結び目8に隣接した1メッシュ目の目開き部12aを避けて、結び目8から2メッシュ目の目開き部12bに毛髪7を通して、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに毛髪7を引き抜く場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、結び目8から3メッシュ、4メッシュ離れた目開き部12に毛髪7を通して、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに毛髪7を引き抜くようにしてもよい。なお、上側ベース5についても同様に、例えば、結び目8から3メッシュ、4メッシュ離れた上側目開き部13に毛髪7を通して、上側ベース5の裏側5bから表側5aに毛髪7を引き抜くようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、毛髪7の一対の毛片7a,7bの両方が、同じ目開き部12を通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されている場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、毛片7a,7bが、それぞれ異なる目開き部12を通って、毛髪結着ベース4の裏側4bから表側4aに引き出されるようにしてもよい。また、上側ベース5でも同様に、毛片7a,7bが、それぞれ異なる上側目開き部13を通って、上側ベース5の裏側5bから表側5aに引き出されるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態において、下側ベース3及び上側ベース5の両方を設けた、かつら1について説明したが、本発明はこれに限らず、下側ベース3が設けられておらず、毛髪結着ベース4及び上側ベース5のみが設けられたかつらであってもよい。
さらに、上述した実施形態においては、上側ベース5を毛髪結着ベース4に固着させた後に、毛髪結着ベース4に下側ベース3を固着させた製造方法について説明したが、本発明はこれに限らず、下側ベース3に毛髪結着ベース4を固着させた後に、毛髪結着ベース4に上側ベース5を固着させる製造方法であってもよい。
1 かつら
3 下側ベース
4 毛髪結着ベース
5 上側ベース
7 毛髪
8 結び目
8a 延出部
12 目開き部

Claims (10)

  1. 複数の毛髪が結着された、目開き部を有する網目状の毛髪結着ベースと、
    前記毛髪結着ベースの表側に重ねられた、上側目開き部を有する網目状の上側ベースと、を備え、
    前記毛髪結着ベースの前記毛髪の結び目から前記毛髪が延出する延出部は、前記毛髪結着ベースの裏側に位置し、
    前記結び目から延出した前記毛髪が、前記結び目から2メッシュ目以上の所定メッシュ数離れた、前記目開き部を通って、前記毛髪結着ベースの裏側から表側に引き出されており、
    前記目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさに前記目開き部の目開きを選定し、
    前記上側ベースでは、前記毛髪結着ベースの表側に引き出された前記毛髪が、前記毛髪が通る前記目開き部と重なる位置にある前記上側目開き部、又は前記毛髪が通る前記目開き部よりも前記結び目から離れた位置にある前記上側目開き部を通って、前記上側ベースの裏側から表側に引き出されており、
    前記上側ベースの前記上側目開き部の目開きが、前記上側目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさであって、前記毛髪結着ベースの前記目開き部の目開きよりも大きく選定されている、かつら。
  2. 前記上側ベースでは、前記毛髪結着ベースの表側に引き出された前記毛髪が、前記毛髪が通る前記目開き部よりも前記結び目から離れた位置にある前記上側目開き部を通って、前記上側ベースの裏側から表側に引き出されている、請求項1に記載のかつら。
  3. 前記目開き部の目開きは、150μm以上450μm以下である、請求項1又は2に記載のかつら。
  4. 前記毛髪の直径をDとした場合、前記目開き部の目開きは、2D以上3D以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のかつら。
  5. 各前記毛髪は一対の毛片を有し、
    前記毛髪は前記一対の毛片の両方が、同じ前記目開き部を通って、前記毛髪結着ベースの裏側から表側に引き出されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のかつら。
  6. 下側ベースの表側に、前記毛髪結着ベースが重ねられており、
    前記結び目が前記下側ベースにより覆われている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のかつら。
  7. 前記毛髪は、つむじを中心として放射状に方向づけられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のかつら。
  8. 前記毛髪を引き出す前記上側ベースの前記上側目開き部の、前記結び目からのメッシュ数が、前記つむじに位置する前記毛髪と、前記つむじ以外の領域に位置する前記毛髪とで全て同じに選定されている、請求項に記載のかつら。
  9. 目開き部内を毛髪が遊動可能な網目状の毛髪結着ベースに、複数の前記毛髪を結着し、前記毛髪結着ベースの前記毛髪の結び目から前記毛髪が延出する延出部を、前記毛髪結着ベースの裏側に位置させる毛髪結着工程と、
    前記毛髪結着ベースの裏側に延出した各前記毛髪を、前記結び目から2メッシュ目以上の所定メッシュ数離れた、前記毛髪結着ベースの前記目開き部を通して、前記毛髪結着ベースの裏側から表側に引き出す毛髪引出工程と、
    前記毛髪結着ベースの表側に引き出された各前記毛髪を、前記毛髪が通る前記目開き部と重なる位置にある上側ベースの上側目開き部、又は前記毛髪が通る前記目開き部よりも前記結び目から離れた位置にある上側ベースの上側目開き部を通して、前記上側ベースの裏側から表側に引き出す上側ベース毛髪引出工程と、
    を有し、
    前記上側ベースの前記上側目開き部の目開きが、前記上側目開き部内で前記毛髪が遊動する大きさであって、前記毛髪結着ベースの前記目開き部の目開きよりも大きく選定されている、かつらの製造方法。
  10. 下側ベースを用意し、
    前記毛髪引出工程の後に、
    前記下側ベースの表側に前記毛髪結着ベースの裏側を重ねて固着させる下側ベース固着工程を有する、請求項に記載のかつらの製造方法。
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