JP6675934B2 - ドア装置 - Google Patents
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Description
そこで、合わせガラスの下端面と左右両端面の下端部とに耐火性の封止材で被覆して融解した接着剤が該被覆した部位から流れ落ちないようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照。)。
請求項2の発明は、左右縦框に形成されるガラス嵌合部の下端縁は樹脂受け部材を下方に臨む状態で開口しており、合わせガラスの左右両端面から流れ出た融解している接着材は、左右縦框のガラス嵌合部の下端縁から樹脂受け部材に流れ落ちることを特徴とする請求項1記載の戸体である。
請求項3の発明は、樹脂受け部材は、前後方向両端縁が下側横框の前後方向両側板の内面にまで至ると共に、左右両端が左右縦框の左右方向外側板の内面にまで至るように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の戸体である。
請求項4の発明は、合わせガラスの少なくとも下端面には、火災の熱を受けて融解した接着剤が流れ落ちないよう封止するための封止手段が施されたものとして、火災の熱により融解した接着剤が、合わせガラスの下端面からの流れ落ちをなくし、左右両端面から流れ落ちて樹脂受け部材で受けられるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の戸体である。
請求項5の発明は、封止手段は合わせガラスの下端面に設けられる耐火性の封止材であり、下側横框内には、火災の熱を受けて発泡してガラス嵌合部内の空隙を塞いで封止材の支持をする発泡性耐火材が配設されていて、火災発生時には合わせガラスの下端面から融解した接着剤が流れ落ちないように設定され、かつ下側横框のガラス嵌合部は底面が封止されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の戸体である。
請求項2の発明とすることにより、左右縦框のガラス嵌合部の下端縁の開口を利用して融解した接着剤を樹脂受け部材に流し落とすことができる。
請求項3の発明とすることにより、樹脂受け部材が下側横框および左右縦框の下側部位の補強材に兼用されることになって戸体の強度アップが併せて図れることになる。
請求項4の発明とすることにより、融解した樹脂材が下側横框のガラス嵌合部に流れ落ちるのを回避して合わせガラスの左右両端面から流れ出て樹脂受け部材で受け止められることになる結果、下側横框のガラス嵌合部に融解した樹脂材が流れ落ちて引火することがなく、防火性、耐火性が向上する。
請求項5の発明とすることにより、合わせガラスの下端面に設けられる封止材が、熱により剥離したりする不具合を、発泡性耐火材が発泡することで防止することができ、合わせガラスの下端面からの接着剤の流れ落ちを防止できるので、下側横框のガラス嵌合部が封止されたものを採用できることになる。
そして下側横框3のガラス嵌合部3aには、セッティングブロック7が点在(通常2か所)状に設けられている。そして合わせガラス5は、左右両端面部を左右方向に「いってこい(さしおくり)」のように移動させて左右縦框4のガラス嵌合部4aに嵌合した後、合わせガラス5の下端面5bをセッティングブロック7に載せ、上下縦框2、3のガラス嵌合部2a、3aの起立片がない部位に支持部材2b、3bをビス8を介して固定することで戸体1に組込まれるようになっていること等は何れも従来通りである。尚、各ガラス嵌合部2a、3a、4aとガラス板5との隙間には、バックアップ材9、シーリング材(耐火性ガスケットでも良い)10が充填されている。
また左右縦框4の左右方向内側板4bは、下側横框3の端縁3dが突き当てられる部位が切欠かれた切欠き部4cになっている。尚、左右縦框4の上側横框2の端縁が突き当てられる部位も同様に切り欠かれているが、図示は省略する。
さらに下側横框3のガラス嵌合部3aの底面には、熱を受けることで発泡する発泡性耐火材(前述したものが例示される。)11がセッティングブロック7部位を避けるようにして左右方向全長に亘って敷設してある。この発泡性耐火材11は、熱を受けて発泡した場合に、合わせガラス5の下端面を押圧する状態にまで至って合わせガラス5の下端面5bに設けた封止材6aが剥がれたりする不具合発生を防止するように設定されている。尚、発泡した発泡性耐火材11により合わせガラス5の下端面5bから融解した接着剤6が流れ出ることを回避できるのであれば、発泡性耐火材11が合わせガラス下端面5bの封止手段となり、この場合には封止手段であるシート状の封止材6aは必ずしも必要ない。そして封止手段としては、合わせガラス5の下端面から融解した接着剤6が流れ出るのを封止するものであれば十分であって、本実施の形態のように封止材6a、発泡性耐火材11でなくても勿論よい。
因みに、下側横框3におけるガラス嵌合部3aのセッティングブロック7が設けられる部位には、セッティングブロック7とガラス嵌合部3aとの隙間に発泡性耐火材11を設けておくこともできる。
因みに樹脂受け部材12は、前後方向両端縁12dの全体を下側横框3の前後方向両側板3cの内面に封止状に固定され、受け止められた接着材6が流れ落ちないように設定されているものであれば凹溝状にする必要は必ずしもなく平板状のものであってもよい。また樹脂受け部材12としては、図7に示す第二の実施の形態のように、合わせガラス5の厚みよりも前後方向幅広でかつ左右両端面5cよりも左右方向外方に越えた位置まである凹溝形状をしたものとすることができるが、この場合には、樹脂受け部材12を下側横框3に固定するための固定部材12aと、後述するように合わせガラス5の左右方向側縁から流れ出て樹脂受け部材12に流れ落ちた接着剤6が樹脂受け部材12の端縁から流れ落ちないよう封止する縦板状の封止部12bとを設ける必要がある。
しかも合わせガラス5の下端面5bは、下側横框3のガラス嵌合部3a内において封止材6aにより被覆されていると共に、該封止材6aは発泡した発泡性耐火材11により支持されているため、封止材6aが剥がれたりする等の不具合発生が防止されることになり、この結果、合わせガラス5の下端面5bから融解した接着剤6が流れ落ちることがなく、融解した接着剤6は、合わせガラス5の左右両端面5cから流れ出て左右縦框4のガラス嵌合部4a内において合わせガラス5の左右両端面5cに沿う状態で流れ落ちて該ガラス嵌合部4aの開口する下端縁4eから樹脂受け部材12に流れ落ちることになり、仮にここで融解した接着剤6が引火したとして、上側に下側横框3のガラス嵌合部3aがあって炎を塞ぐことになるから、非火災発生側に炎が至って延焼してしまうようなことを有効に回避し、防火性、耐火性に優れたものになる。
この結果、下側横框3のガラス嵌合部3aは、合わせガラス5の下端面から流れ落ちる接着剤6を下側の樹脂受け部材12に流れ落とす(スルーする)ための加工を施す必要がない。
2 上側横框
2a ガラス嵌合部
3 下側横框
3a ガラス嵌合部
3c 前後方向両側板
4 左右縦框
4a ガラス嵌合部
4d 左右方向外側板
4e 下端縁
5 合わせガラス
5a ガラス板
5b 下端面
5c 左右両端面
6 接着剤
6a 封止材
11 発泡性耐火材
12 樹脂受け部材
12c 左右両端部
12d 前後方向両端縁
A 框材
Claims (5)
- 上下横框を左右縦框に突き合わせた框材に形成されるガラス嵌合部に、ガラス合わせ面同士が樹脂製の接着剤で固着された合わせガラスを嵌合してなる戸体において、火災の熱を受けて融解して合わせガラスの端面から流れ落ちる接着剤を受ける樹脂受け部材を、下側横框のガラス嵌合部よりも下側で、かつガラス嵌合部の前後幅より前後方向幅広で、下側横框のガラス嵌合部の左右両端縁よりも左右方向外側に至るよう延出して設けたことを特徴とする戸体。
- 左右縦框に形成されるガラス嵌合部の下端縁は樹脂受け部材を下方に臨む状態で開口しており、合わせガラスの左右両端面から流れ出た融解している接着材は、左右縦框のガラス嵌合部の下端縁から樹脂受け部材に流れ落ちることを特徴とする請求項1記載の戸体。
- 樹脂受け部材は、前後方向両端縁が下側横框の前後方向両側板の内面にまで至ると共に、左右両端が左右縦框の左右方向外側板の内面にまで至るように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の戸体。
- 合わせガラスの少なくとも下端面には、火災の熱を受けて融解した接着剤が流れ落ちないよう封止するための封止手段が施されたものとして、火災の熱により融解した接着剤が、合わせガラスの下端面からの流れ落ちをなくし、左右両端面から流れ落ちて樹脂受け部材で受けられるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の戸体。
- 封止手段は合わせガラスの下端面に設けられる耐火性の封止材であり、下側横框内には、火災の熱を受けて発泡してガラス嵌合部内の空隙を塞いで封止材の支持をする発泡性耐火材が配設されていて、火災発生時には合わせガラスの下端面から融解した接着剤が流れ落ちないように設定され、かつ下側横框のガラス嵌合部は底面が封止されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の戸体。
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