JP7134021B2 - 防火パネル - Google Patents
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Description
特許文献1には、窓枠にガラスパネルが嵌込まれるコーキング溝が形成され、下側のコーキング溝は、補助枠を更に着脱できるように設けられ、ガラスパネルを嵌め込む場合は、補助枠を取り外して行われる防火戸等のガラス支持構造が開示されている。
ガラスパネルを取付ける場合は、コーキング溝に先ずガラスウール等の不燃材からなるバックアップ材を嵌め込み、ガラスパネルをコーキング溝に嵌め込み、補助枠を取り付け、コーキング溝とガラスパネルとの隙間にコーキング材を充填し、コーキング材によりガラスパネルを保持している。
下枠のコーキング溝は、ガラスパネルが嵌め込まれると、ガラスパネルと室内の床面又は壁面の開口端面とによって閉じられた構成となっている。
そこで本発明は、中間層に樹脂シートを介装させたガラスパネルを嵌め込んで設置される防火パネルの樹脂シートが溶融した場合に、溶けた樹脂が室内側に染み出ることを防止し得る防火パネルを提供する。
この構成によれば、火災時に樹脂シートが加熱されて溶融した場合であっても、嵌合部内から排出孔を経由して枠部材の裏面側(すなわちガラスパネルを嵌めた面の反対の面側)に溶融した樹脂を排出して、溶融した樹脂が室内側に漏れ出ることを防止することができる。
この構成によれば、セッティングブロックによって排出孔を塞ぎ溶融樹脂を排出し難くなることを防止することができる。
この構成によれば、排出孔の位置を基準としてセッティングブロックの配置位置を容易に決定することができる。
この構成によれば、嵌合溝から流出した溶融樹脂を表面部と側面部と補強材との間に留めておくことができる。
この構成によれば、溶融樹脂を補強材の更に下方に効率的に流出させることができる。
この構成によれば、溶融樹脂をある程度炭化させてから補強材の更に下方に流出させることができる。
図1に示すように、本発明の防火パネル1は、ガラスパネル2と、ガラスパネル2の端部を嵌め込んで支持する枠部材3を有している。
樹脂シート4は、フッ素樹脂等の材質により形成されている。
図3又は図4に示すように、縦枠5は、図2に示すガラスパネル2を受ける面(以下「表面」という)の幅方向、すなわち表面の短手方向の中央に、長手方向に延びる嵌合溝6が形成された外形の概略が偏平な直方体の部材である。
本実施形態では、縦枠5は、細長い矩形の鋼板を平面視略C字状に屈曲し、更に表面側の幅方向の中央を凹ませて(略E字状に)形成された枠本体5Aと、枠本体5Aが開口している裏面側に裏面板5Bとを有している。なお、裏面とは、本明細書では、ガラスパネル2を受ける面と反対側の面を指す。
表面部9は、一部が裏面部7と対向して略平行に延びる平坦部9aと、平坦部9a,9a間に設けられた嵌合溝6とを有して、嵌合溝6にガラスパネル2の端部を嵌め込めるようになっている。
固定具を挿通させる孔20は、嵌合溝6を挟んで凸条部13に対向する平坦部9a上に、嵌合溝6に沿って複数形成されている。
具体的に、補助凸条部14は、図5に示すように枠本体11Aの表面部9に配置された際に表面部9から略90°に延びる立ち上がり側部14aと、立ち上がり側部14a,14a間に延び突出の頂面となる頂面部14bとを有している。嵌合溝6側の立ち上がり側部14aは、嵌合溝6の内側面部6aと略面一となるように設置されている。
具体的には、下枠12は、嵌合溝6及び嵌合溝6の一方の側部に嵌合溝6に沿って延びる凸条部13が一体的に形成された枠本体12Aと、嵌合溝6の他方の側部に嵌合溝6に沿って着脱自在に取り付けられる補助凸条部14と、裏面板12Bとを有している。裏面板12Bは、枠本体12Aの長手方向に所定の間隔で取り付けられている。
排出孔10は、嵌合溝6の溝幅よりも僅かに小さい一辺と、この一辺と同等又はそれ以上の長さを有して一辺に交差する略矩形に形成され、嵌合溝6の内部すなわちガラスパネル2を受ける面側からその裏面側に向かって貫通している。
なお、嵌合溝6の大きさと形状は特に限定されるものではなく、ガラスパネル2が熱せられることによって樹脂シート4が溶融した樹脂により嵌合溝6が充満し切らない程度に円滑に排出できる形状及び寸法で開いていればよい。
排出孔10の形状は、四角形が好ましいが、丸形やその他の形状でもよい。
防火パネル1を設置するにあたっては、図3に示すように、裏面板5Bを縦枠5の裏面部7の内側から、裏面部7,7間に亘って配し、固定する。同様に、図5及び図7に示すように、上枠11の枠本体11A及び下枠12の枠本体12Aの裏面部7,7間にも裏面板11B,12Bをそれぞれ内側から配置して固定する。
裏面板11Bを固定した上枠11の枠本体11Aは、縦枠5の上部間に亘って天井面又は側壁に形成された開口部の上部に固定する。
この際、上枠11の枠本体11A及び下枠12の枠本体12Aは、室内において、ガラスパネル2を嵌入する側寄りに補助凸条部14が配置されるように固定する。
ガラスパネル2の下端部を下枠12の枠本体12Aのセッティングブロック25,25上に載置するとともに、ガラスパネル2の上端部を上枠11の枠本体11Aの嵌合溝6内に配置し、一方の縦枠5の嵌合溝6内にガラスパネル2の一方の側端部をできるだけ嵌入する。
ガラスパネル2と嵌合溝6の内側面部6aとの間には、適宜コーキング材等を配しておく。
以上のようにして、室内又は室内の壁部に形成された開口部への防火パネル1の設置が完了する。
この場合下枠は、枠本体12A内にフィットする大きさ及び寸法で略C字状に形成されているとよい。そして、補強材12Cは、図11に示すように、枠本体12Aの排出孔10に上下方向に対応する位置に、溶融した樹脂を更に下方に排出させ得る流出孔30を設けているとよい。
このように流出孔30を形成した場合には、溶融した樹脂を枠本体12Aと補強材12Cとの間で炭化させてから補強材12Cの更に下方に排出することができる。これにより、溶融した樹脂が炭化する前に補強材12Cの更に下方に排出して下枠12の外に出て、引火してしまうことを回避することができるという効果を奏する。
また、補強材12Cの形状は、角部を有して枠本体12Aの剛性を高められる限り、略C字状に形成されていることは必須ではなく、例えば略U字状に形成されていても補強材12Cと同様の作用及び効果を奏する。
2 ガラスパネル
3 枠部材
4 樹脂シート
5 縦枠
6 嵌合溝
8 側面部
9 表面部
10 排出孔
11 上枠
12 下枠
12C 補強材
25 セッティングブロック
30 流出孔
Claims (4)
- 樹脂シートを挟み込んだガラスパネルと、
前記ガラスパネルの両側端部を嵌め込む嵌合溝が形成された縦枠と、
前記ガラスパネルの上端部を嵌め込む嵌合溝が形成された上枠と、
前記ガラスパネルの下端部を嵌め込む嵌合溝が形成された下枠とを有し、
前記下枠の嵌合溝に排出孔が形成され、
前記下枠は、互いに平行に対向配置された一組の立ち上がり側面部と、側面部の上端縁同士の間を塞ぐ表面部とを有し、
前記一組の側面部と前記表面部とにより囲まれた空間に、この空間を上下に区分けしつつ前記下枠の剛性を強化する補強材が配置され、
前記補強材には、前記排出孔と上下に対応する位置を避けて流出孔が形成されている防火パネル。 - 前記下枠の嵌合溝内には、前記ガラスパネルを載置させるセッティングブロックが配置され、
前記セッティングブロックは、前記排出孔が形成された位置を避けて設置されている請求項1に記載の防火パネル。 - 前記排出孔は、前記セッティングブロックを設置する位置に隣接して設けられている請求項2に記載の防火パネル。
- 前記補強材には、前記排出孔と上下に対応する位置に流出孔が形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の防火パネル。
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