JP6978297B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の玄関、勝手口等に用いられる建具に関する。
芯材の周囲に框材(骨材)を配置し、芯材および框材を屋外面材および屋内面材で挟んで構成される扉(戸体)を備えるフラッシュドアが知られている(特許文献1)。
特許文献1では、扉の外周面、すなわち、上下框材の上下端面および左右框材の外側端面に、帯状の防火性発泡材を装着している。防火性発泡材は、火災時の熱で発泡して扉とドア枠との間を遮蔽し、火炎の透過を阻止することで耐火性を確保する。
実開平3−125192号公報
特許文献1では、扉の外周面に防火性発泡材が装着されているため、扉の開閉時に防火性発泡材が露出して意匠性が低下する課題がある。特に、戸先側の框材の外周面は、扉の開閉時に視認されやすいため、扉の意匠性に影響する。
本発明の目的は、耐火性能を確保でき、意匠性も向上できる建具を提供することにある。
本発明の建具は、建具枠と、前記建具枠に対して開閉可能に取り付けられた戸体とを備え、前記建具枠は、前記戸体を開閉可能に支持する第一縦枠と、前記戸体の戸先側に設けられた第二縦枠と、を少なくとも備え、前記戸体は、金属骨材を有し、前記第一縦枠に支持される第一縦骨と、金属骨材を有し、前記戸体の戸先側に設けられる第二縦骨と、芯材と、金属製の屋外面材と、金属製の屋内面材と、前記屋内面材よりも前記第二縦枠側に配置された加熱発泡材と、前記加熱発泡材が前記戸体の外周面に露出しないように被覆する樹脂部材と、を備え、前記屋内面材は、前記芯材の屋内側に配置される屋内面部と、当該屋内面部の前記第二縦骨側の端部から屋外側に折曲された屋内見込み面部とを備え、前記加熱発泡材は、前記屋内見込み面部よりも前記第二縦枠側に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、建具枠は、戸体の吊元側に設けられる第一縦枠と、戸体の戸先側に設けられる第二縦枠とを備え、前記戸体は、芯材を挟んで配置される屋外面材および屋内面材を備えている。そして、戸体の戸先側において、前記屋内面材よりも第二縦枠側に加熱発泡材を配置し、この加熱発泡材を樹脂部材で被覆しているので、戸体の戸先側において加熱発泡材は戸体表面に露出しない。このため、戸体を開閉した際に、戸先側が視認されても加熱発泡材が露出しないので意匠性を向上できる。
また、加熱発泡材は、屋内面材の第二縦枠側つまり外周側に配置され、加熱発泡材の第二縦枠側に配置されているのは樹脂部材であるため、火災時には、樹脂部材が溶けて焼失すれば、加熱発泡材の発泡を妨げるものがなく、第二縦枠と戸体との間を加熱発泡材で確実に遮蔽でき、耐火性能を確保できる。
本発明の建具は、前記加熱発泡材は、屋内側に向かって発泡する向きに配置された加熱発泡材と、前記第二縦枠の見込み面に向かって発泡する向きに配置された加熱発泡材と、を備えることが好ましい。
玄関ドア等で多く用いられる外開きのドアの建具枠には、戸体の屋内面に対向する屋内側見付け面部が設けられ、この屋内側見付け面部には、戸体の屋内面に当接するタイト材が装着されている。このため、建具の屋内側で火災が発生した場合などにタイト材が焼失すると、建具枠と戸体との間に隙間が生じ、火炎が流通する。これに対し、本願発明では、加熱発泡材が屋内側に向かって発泡するため、タイト材や屋内側見付け面部側に加熱発泡材を発泡させることができる。したがって、タイト材が焼失しても戸体と屋内側見付け面部との間を加熱発泡材で遮蔽でき、特に屋内火災時の耐火性能を確保できる。
本発明の建具において、前記第二縦骨は、樹脂骨材を備え、前記樹脂部材は、前記樹脂骨材で構成されていることが好ましい。
加熱発泡材を覆う樹脂部材を、戸体の樹脂骨材で構成すれば、加熱発泡材を被覆する部材を樹脂骨材で兼用でき、骨材とは別の樹脂製カバー材を配置する場合に比べて、コストを削減できる。
本発明の建具において、前記第二縦骨には、前記戸体の見込み方向に沿って延長された金属製のエッジ材が取り付けられ、前記樹脂骨材は、前記エッジ材の屋内側に配置され、前記屋内見込み面部の前記第二縦枠側に配置される露出部を備え、前記加熱発泡材は、前記露出部によって被覆されていることが好ましい。
本発明によれば、金属製のエッジ材を取り付けたので、樹脂骨材の屋外側の一部をエッジ材で被覆でき、エッジ材で被覆されていない場合に比べて防火性を向上できる。また、エッジ材の屋内側には、樹脂骨材の露出部が配置されているので、エッジ材が戸体の屋内面の位置まで延長されている場合に比べて、断熱性を向上できる。
さらに、樹脂骨材の露出部に加熱発泡材を配置しているので、加熱発泡材が発泡した際に、エッジ材によって建具枠側への発泡が阻害されることを防止でき、建具枠との隙間を確実に塞ぐことができる。
本発明の建具は、建具枠と、前記建具枠に対して開閉可能に取り付けられた戸体とを備え、前記建具枠は、前記戸体を開閉可能に支持する第一縦枠と、前記戸体の戸先側に設けられた第二縦枠と、を少なくとも備え、前記戸体は、前記第一縦枠に支持される第一縦骨と、前記戸体の戸先側に設けられる第二縦骨と、芯材と、金属製の屋外面材と、金属製の屋内面材と、前記屋内面材よりも前記第二縦枠側に配置された加熱発泡材と、前記加熱発泡材が前記戸体の外周面に露出しないように被覆する樹脂部材と、を備え、前記第二縦骨は、樹脂骨材を備え、前記樹脂部材は、前記樹脂骨材で構成され、前記屋内面材は、前記芯材の屋内側に配置される屋内面部と、当該屋内面部の前記第二縦骨側の端縁から屋外側に折曲された屋内見込み面部とを備え、前記第二縦骨には、前記戸体の見込み方向に沿って延長された金属製のエッジ材が取り付けられ、前記樹脂骨材は、前記エッジ材の屋内側に配置され、前記屋内見込み面部の前記第二縦枠側に配置される露出部を備え、前記樹脂骨材の前記露出部は、硬質樹脂で構成された裏面部と、軟質樹脂で構成された表面部とで中空形状に構成され、前記加熱発泡材は、前記裏面部および前記表面部で囲まれる中空部に配置されて前記露出部によって被覆されていることが好ましい。
本発明によれば、樹脂骨材の露出部に形成された中空部に、加熱発泡材を配置できるので、樹脂骨材の端部開口から中空部に加熱発泡材を挿入するだけでよく、加熱発泡材の配置作業を容易に行うことができる。
また、露出部の表面部は軟質樹脂で構成されているので、露出部と建具枠との間に、物等が挟まっても、表面部が変形するため、物の挟み込みを抑制できる。
本発明の建具によれば、耐火性能を確保でき、意匠性も向上できる。
本発明の第1実施形態に係るドアの外観姿図。 前記第1実施形態に係るドアの縦断面図。 前記第1実施形態に係るドアの横断面図。 前記第1実施形態に係る扉部分を拡大して示す横断面図。 前記第1実施形態に係る加熱発泡材の発泡状態を示す図。 本発明の第2実施形態に係るドアの縦断面図。 本発明の第2実施形態に係るドアの横断面図。 本発明の第3実施形態に係るドアの縦断面図。 本発明の第3実施形態に係るドアの横断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3に示すように、本発明の建具である玄関ドア1は、いわゆる片開きドアであり、建物の外壁開口部に固定される建具枠であるドア枠2と、このドア枠2に開閉可能に支持される戸体である扉3とを備えて構成されている。
なお、以下の説明において、図1に示す玄関ドア1を正面から見た際に、左右方向をX軸方向、上下方向をY軸方向、屋内外方向(見込み方向)をZ軸方向とする。
ドア枠2は、上枠10、下枠20および左右の縦枠30,40を有する。なお、図1の右側に配置される縦枠30が吊元側の第一縦枠とされて丁番4が取り付けられ、図1の左側に配置される縦枠40が戸先側の第二縦枠とされている。丁番4は、旗丁番などの一般的な丁番であり、建具枠であるドア枠2との連結用の部品である。扉3の戸先側には、操作ハンドル140が設けられている。なお、ドア枠2としては、下枠20を備えないタイプでもよい。
上枠10は、図2に示すように、アルミ製の屋外部材11および屋内部材12を、ウレタン樹脂等の断熱材13で連結して構成された断熱形材であり、屋外部材11および屋内部材12が図示略の躯体に固定される。
なお、ドア枠2においては、図2、3にも示すように、断熱材13と、沓摺部24以外の構成に関しては、図を見やすくするためにハッチングを省略している。また、各実施形態の扉3〜3Bにおいては、金属骨材60、60B、屋外面材51、屋内面材52のハッチングを省略している。
屋外部材11は、中空枠形状とされたアルミ(金属)製の押出形材である。なお、屋外部材11の下面部113は、ドア枠2の見込み方向に沿った見込み面を構成する。
屋内部材12は、アルミ(金属)製の押出形材であり、ドア枠2の見込み方向に沿って設けられた下面部121と、下面部121から下方に突出して設けられた保持片部122とを備える。保持片部122の屋外面に形成された溝部に、タイト材15が取り付けられている。タイト材15は、EPDM(エチレンプロピレンゴム)やPVC(ポリ塩化ビニル)等の一般的な合成樹脂材で構成され、扉3を閉めた際に扉3の屋内面に当接する。
下枠20は、アルミ押出形材で構成され、見込み面となる上面部213と、タイト材25を保持する保持片部222とを備えている。下枠20は、例えば、モルタルで納まるため、熱の出入りが少ない。このため、下枠20は、上枠10のようなアルミ断熱形材ではなく、屋外側から屋内側まで一体に形成されたアルミ押出形材で構成されている。
タイト材25は、タイト材15と同一の部品であり、保持片部222に取り付けられて扉3を閉めた際に扉3の屋内面に当接する。下枠20の屋内露出面は、ゴム製の沓摺部24と、タイト材25とで被覆されている。また、下枠20の表面には、擦り傷対策用のステンレスカバー27がビス止めされている。
吊元側の縦枠(第一縦枠)30および戸先側の縦枠(第二縦枠)40は、図3に示すように、アルミ押出形材からなる屋外部材31、41と、屋内部材32、42とを、ウレタン樹脂等の断熱材33、43で連結したアルミ断熱形材で構成されている。さらに、上枠10と同様に、屋外部材31、41と、屋内部材32,42とは、図示略の躯体に固定されている。
屋外部材31、41は、中空枠形状とされ、ドア枠2の見込み方向に沿った見込み面を構成する側面部313、413を備える。
屋内部材32、42は、ドア枠2の見込み方向に沿って設けられる側面部321、421と、側面部321、421から側方に突出して設けられて、屋内側見付け面部を構成する保持片部322、422とを備える。保持片部322、422の屋外面に形成された溝部には、タイト材35、45が取り付けられている。
タイト材35、45は、タイト材15、25と同じ材質の合成樹脂材であり、扉3を閉めた際に扉3の屋内面に当接する。
縦枠40の側面部413には、扉3の錠ケース100から出てくるラッチボルト101やデッドボルトを受ける受座105および箱受106が取り付けられている。
扉3は、図2,3に示すように、骨材5と、骨材5の屋外側に固定された屋外面材51と、骨材5の屋内側に固定された屋内面材52と、屋外面材51と屋内面材52との間に設けられた断熱芯材53とを備えている。本実施形態では、採光窓が設けられていない扉3を用いているが、扉3に開口を設け、開口に採光用パネルを組み込んだ扉を用いてもよい。
骨材5は、吊元側および戸先側の縦骨8、9を備えており、上骨、下骨は設けられていない。
図3、4に示すように、吊元側の縦骨8は、金属骨材60および樹脂骨材80で構成され、丁番4を介して縦枠30に開閉可能に支持される第一縦骨である。戸先側の縦骨9は、縦骨8と同一の金属骨材60と、樹脂骨材90とで構成された第二縦骨である。樹脂骨材90は、後述する金属製のエッジ材150や、錠ケース100が取り付けられるために樹脂骨材80と異なる形状とされているが、基本的な構成は類似する。
次に、金属骨材60、樹脂骨材80、90の詳細について、図4の拡大図を参照して説明する。
本実施形態の金属骨材60は、スチール材等の剛性の高い金属材料で構成されたチャンネル材である。このため、金属骨材60は、扉3の見込み方向(Z軸方向)に沿った見込み片部61と、見込み片部61の屋外側端部および屋内側端部から縦骨8、9の見付け方向(X軸方向)にそれぞれ延長された屋外見付け片部62および屋内見付け片部63とを備えている。
金属骨材60の厚さ寸法や見込み方向の寸法は、扉3において求められる剛性等に応じて設定され、上下方向(Y軸方向)の寸法は扉3のサイズに応じて設定される。
縦骨8の樹脂骨材80は、曲げ強さが高く、熱伝導率が低い合成樹性材で構成される。例えば、樹脂骨材80は、曲げ強さが50×106Pa以上、熱伝導率が0.5W/(m・K)の合成樹性材、例えば硬質PVC等の合成樹脂材を押出成形して製造したものである。樹脂骨材80は、金属骨材60の見込み片部61に沿って配置される外周片部81と、外周片部81の屋外側端部から見付け方向に延長された屋外片部82とを備えて、断面略L字状に形成されている。外周片部81と屋外片部82とが連続する角部(コーナー部)は直角(90度)に設定されている。外周片部81は、屋内側端部が屋内面材52の屋内面部521と面一となる位置まで延長され、金属骨材60が扉3の側面に露出しないように被覆する。
外周片部81の表面(縦枠30の側面部313に対向する見込み面)は、見込み方向の中間部分で段差が設けられ、段差よりも室外側の面材保持面811は、段差よりも室内側の露出面812よりも扉3の内部側に一段凹んで設けられている。前記段差は、屋外面材51の厚さ寸法に合わせて設定され、面材保持面811に配置された屋外面材51の表面と、露出面812とはほぼ面一とされている。
外周片部81の裏面、つまり金属骨材60に対向する見込み面には、樹脂骨材80の長手方向(上下方向)に沿って連続する凸部85〜87が形成されている。凸部85は外周片部81の屋内側端部に形成され、凸部86は外周片部81の見込み方向の略中央部に形成され、凸部87は外周片部81の略中央部よりも屋外側に形成されている。
外周片部81の裏面には、凸部85〜87で区画される3つの凹溝815〜817が形成されている。凸部86,87は、凹溝815〜817間に設けられ、樹脂骨材80において凹溝815〜817が形成されることで細くなった部分に比べて、肉厚(見付け方向の寸法)が大きくされ、金属骨材60に当接している。この凸部86,87には、丁番4を固定するネジ36、37がねじ込まれている。このため、本実施形態では、ネジ受け部は、凸部86,87によって構成されている。樹脂骨材80の屋内面に位置する凸部85には、タイト材35が当接するため、凸部85によってタイト材35に当接する当接部が構成されている。
また、凸部85〜87が形成されることで、金属骨材60や後述する屋内面材52と、樹脂骨材80との接触面積が小さくなり、金属骨材60や屋内面材52と、外周片部81とで区画される3つの密閉空間(凹溝815〜817)が形成されるため、樹脂骨材80から金属骨材60や屋内面材52への熱伝導を低減でき、縦骨8部分の断熱性能を向上できる。凸部86には、屋内面材52の端部が配置される段差部が形成されている。
凹溝815、816には、加熱発泡材171、172がそれぞれ配置されている。
屋外片部82の屋内面には、金属骨材60の屋外見付け片部62が配置される保持溝821が形成されている。保持溝821は、外周片部81と、屋外片部82から突設された突片部822とで区画されている。
なお、縦骨8の金属骨材60や樹脂骨材80には、電気錠の配線などを通すための貫通孔が形成されている場合がある。
縦骨9の樹脂骨材90は、金属骨材60の見込み片部61に沿って配置される外周片部91と、外周片部91の屋外側端部から見付け方向に延長された屋外片部92とを備えて、断面略L字状に形成されている。外周片部91の屋内側端部も、屋内面材52の屋内面部521と面一となる位置まで延長され、金属骨材60が扉3の側面に露出しないように被覆している。
外周片部91は、後述するエッジ材150と金属骨材60の見込み片部61との間に配置される介在部93と、介在部93の屋内側端部に連続して形成されてエッジ材150の屋内側端部の屋内側に配置される露出部94とを備える。
外周片部91(介在部93)の表面には、屋外面材51が配置される面材保持面911と、錠ケース100に当接して位置決めする当接部912と、エッジ材150が係合する凹溝部913とが形成されている。
露出部94は、介在部93の屋内側端部から縦枠40の側面部413側に突出する見付け片部941と、見付け片部941の先端部から屋内側に延出された側面側露出面部942と、側面側露出面部942の屋内側端部から見付け方向に延長された屋内側露出面部943と、側面側露出面部942の見込み方向の中間位置から見付け方向に延長された区画片部945とを備えている。
見付け片部941には、屋外側に向かって開口し、エッジ材150の屋内側端部154が係合する係合溝が形成されている。屋内側露出面部943の金属骨材60側の端部は、屋内面材52に当接している。樹脂骨材90の屋内面に位置する屋内側露出面部943には、タイト材45が当接するため、屋内側露出面部943によってタイト材45に当接する当接部が構成されている。
屋内側露出面部943および区画片部945間と、見付け片部941および区画片部945間にはそれぞれ溝が形成され、これらの2つの溝には、加熱発泡材173A、173Bがそれぞれ配置されている。さらに、これらの2つの溝の開口を塞ぐ位置にも加熱発泡材174が配置されている。
外周片部91(介在部93)の裏面には、樹脂骨材80の長手方向(上下方向)に沿って連続する凸部96、97が形成されている。凸部96は外周片部91の見込み方向の略中央部に形成され、凸部97は外周片部91の略中央部よりも屋外側に形成されている。外周片部91の裏面には、屋内側露出面部943と、凸部96、97で区画される3つの凹溝915〜917が形成されている。このため、金属骨材60や屋内面材52と、樹脂骨材90との接触面積が小さくなり、金属骨材60や屋内面材52と、外周片部91とで区画される3つの密閉空間(凹溝915〜917)が形成されるため、樹脂骨材90から金属骨材60や屋内面材52への熱伝導を低減でき、縦骨9部分の断熱性能を向上できる。
凹溝915には、前述した加熱発泡材174が配置され、凹溝917には、別の加熱発泡材175が配置されている。
屋外片部92の屋内面には、屋外片部82の保持溝821、突片部822と同様の保持溝921、突片部922が設けられている。
縦骨9の金属骨材60や樹脂骨材90と、エッジ材150には錠ケース100が挿通される貫通孔が形成されている。
屋外面材51および屋内面材52は、鋼板で構成されている。
屋外面材51は、図2〜図4に示すように、断熱芯材53の屋外面に接着される屋外面部511と、屋外面部511の上下および左右の端縁から屋内側(Z軸方向)に折曲された屋外見込み面部512A〜512Dとを備えている。
図4に示すように、屋外面部511の左右に連続する屋外見込み面部512C、512Dは、縦骨8、9における樹脂骨材80、90の面材保持面811、911に接着されている。なお、屋外見込み面部512Cの屋内側端縁は、面材保持面811の段差部近傍まで設けられている。屋外見込み面部512Cの屋内側端部の見込み方向(Z軸方向)の位置は、凸部87の屋内側端面(凹溝816を区画する面)とほぼ同じ位置とされている。このため、図3に示すように、屋外見込み面部512Cと凸部87とは、扉3を側面側から視認した際に、重なって(オーバーラップして)配置され、ネジ37は、屋外見込み面部512C、凸部87を介して、金属骨材60にねじ込まれている。
一方、屋外見込み面部512Dはラッチボルトやデッドボルト(図示略)等を備える錠ケース100と干渉しないように、その延出寸法(Z軸方向の寸法)は、屋外見込み面部512Cに比べて短く設定されている。
屋内面材52は、断熱芯材53の屋内面に接着される屋内面部521と、屋内面部521の上下および左右の端縁から屋外側に折曲された屋内見込み面部522A〜522Dとを備えている。
図4に示すように、屋内見込み面部522C、522Dは、金属骨材60に沿って配置され、金属骨材60に締結部材であるリベット64で固定されている。なお、屋内見込み面部522Cは、樹脂骨材80の凸部86の段差部まで延長されている。このため、図3に示すように、屋内見込み面部522Cと凸部86とは、扉3の側面視でオーバーラップして配置され、ネジ36は、凸部86、屋内見込み面部522Cを介して、金属骨材60にねじ込まれている。
さらに、屋外見込み面部512Cと、屋内見込み面部522Cとは、扉3の見込み方向および見付け方向に離れて配置され、屋外見込み面部512Cおよび屋内見込み面部522C間で熱伝導が生じないように構成している。
屋内見込み面部522Dは、図4に示すように、錠ケース100と干渉しないように、その延出寸法(Y軸方向の寸法)は、屋内見込み面部522Cに比べて短く設定されている。本実施形態では、介在部93の屋内側端部まで延長されている。
このように、屋外面材51と、金属骨材60や屋内面材52との間には、樹脂骨材80、90が介在され、屋外面材51から金属骨材60や屋内面材52への熱伝導が抑制され、熱橋となることを防止できるため、扉3の断熱性能を向上できる。
図2に示すように、屋外面部511の上下に連続する屋外見込み面部512A、512Bには、断熱芯材53側に折曲された見付け面部513が連続して形成されている。
同様に、屋内面材52の屋内見込み面部522A、522Bには、断熱芯材53側に折曲された見付け面部523が連続して形成されている。
そして、見付け面部513、523は、断熱部材65を挟んで接着されている。断熱部材65は、不燃性ポリウレタンなどの不燃性を有する断熱材で構成され、見付け面部513、523に接着固定されている。
また、屋内見込み面部522Aの上面には、加熱発泡材176がリベット66で固定されている。
断熱芯材53は、EPS(発泡ビーズ法ポリスチレン)製の断熱材で構成されている。なお、断熱芯材53は、フェノール樹脂系の断熱材を用いてもよいし、ハニカム材(水酸化アルミハニカム、セラミックハニカム、ペーパーハニカム)、フォーム材(イソシアヌレートフォーム、ウレタンフォーム、フェノール樹脂フォーム)等の断熱材が使用されてもよい。
屋外面材51および屋内面材52は、断熱芯材53の屋外面および屋内面に接着剤で接着され、屋外見込み面部512A〜512D、屋内見込み面部522A〜522Dが樹脂骨材80、90や金属骨材60に接着剤やリベット64等で固定されている。したがって、扉3は、骨材5に鋼板である屋外面材51および屋内面材52を貼って平らに仕上げたフラッシュドアである。
図3,4に示すように、エッジ材150は、アルミニウムなどの金属製の押出形材で形成され、屋外面材51の屋外見込み面部512Dおよび樹脂骨材90の介在部93に跨がって配置されている。
すなわち、エッジ材150は、屋外側に露出して、縦枠40と、扉3との隙間をカバーするカバー部151と、カバー部151から屋内側に延長されて扉3の側面に露出する側面部152とを備える。カバー部151の屋内側には水密材160が配置されている。
側面部152には、二本の突条部153が突設され、突条部153は、樹脂骨材90の凹溝部913に嵌合している。側面部152の屋内側端部154は、露出部94の凹溝に係合している。さらに、図示は省略するが、例えば突条部153間において、エッジ材150から樹脂骨材90を介して金属骨材60までネジがねじ込まれている。
以上に説明したように、縦骨9は、エッジ材150や錠ケース100が取り付けられるため、縦骨8と異なる構造とされている。
このような第1実施形態の玄関ドア1は、火災によって加熱された場合、樹脂骨材80、90が焼失する可能性がある。この場合、凹溝816、917に設けられた加熱発泡材172、175が発泡すると、金属骨材60の見込み片部61と、屋外見込み面部512C、512Dとの隙間を塞ぎ、断熱芯材53からガスが発生しても扉3の外部に流出しないように遮断する。
吊元側の縦骨8に設けられた加熱発泡材171が発泡すると、金属骨材60の見込み片部61と縦枠30の側面部313との間を遮蔽する。
なお、吊元側の縦骨8は、丁番4を介して3箇所で縦枠30に固定されているので、扉3が火災時の熱で熱反りしても、縦枠30との隙間はあまり大きくならない。このため、加熱発泡材171の量も比較的少なくてよい。
一方、戸先側の縦骨9は、上下方向の略中間位置でラッチボルト101やデッドボルトによって縦枠40に係合しているだけであり、扉3が火災時の熱で熱反りすると、縦骨9の上端部や下端部は、縦枠40から離れてしまう可能性がある。このため、縦骨9の室内側には、縦枠40の側面部413に発泡する加熱発泡材174に加えて、タイト材45の保持片部422の方向に発泡する加熱発泡材173A,173Bを設け、縦骨9の金属骨材60と縦枠40との間を確実に遮蔽できるようにしている。
縦骨9では、図5に示すように、加熱発泡材173Aは、屋内側に向かって発泡、すなわち、タイト材45が装着されていた保持片部422に向かって発泡し、タイト材45が焼失した場合には、扉3と保持片部422との間を遮蔽する。また、加熱発泡材173Aの屋外側に配置された加熱発泡材173Bも屋内側に向かって発泡するが、前記加熱発泡材173Aおよび加熱発泡材174が設けられているため、縦枠40の側面部413側に発泡する。このため、加熱発泡材173Bは、加熱発泡材173Aと側面部413や断熱材43との間を遮蔽する。
縦骨9に設けられた加熱発泡材174は、屋内面材52の屋内見込み面部522Dおよび金属骨材60の見込み片部61と、加熱発泡材173A、173Bとの間を塞ぎ、さらに、見込み片部61およびエッジ材150の側面部152との間を塞ぐ。加熱発泡材175は、金属骨材60と、屋外面材51の屋外見込み面部512Dおよびエッジ材150の側面部152との間を塞ぐ。
扉3の上面、すなわち屋内見込み面部522Aに取り付けられた加熱発泡材176が発泡すると、上枠10の下面部113との隙間を塞ぐことができる。特に、屋内側で火災が発生し、屋内面材52が熱伸びした場合、扉3は、上部が屋外側に傾くように反る。この場合、加熱発泡材176は扉3の屋内側に配置されており、屋外側に比べて下面部113から離れないので、下面部113と屋内見込み面部522Aとの間を確実に塞ぐことができる。
なお、本実施形態では、扉3の下面(屋内見込み面部522B)に加熱発泡材を設けていない。これは、火炎や煙は上昇するため、扉3の下面側はあまり流通しない点と、扉3を支持する丁番4が熱などで変形した場合、扉3は自重で下枠20側に移動し、扉3の下面側を塞ぐ点で、扉3の下面には加熱発泡材を設ける必要が無いためである。ただし、扉3の下面に加熱発泡材を設けてもよい。
このような構成の第1実施形態によれば、以下のような効果がある。
縦骨9においては、屋内面材52の外周側(縦枠40側)に加熱発泡材173A、173B、174を配置し、その外周側(縦枠40側)に樹脂骨材90の露出部94を配置しているので、各加熱発泡材173A、173B、174が扉3の外周面に露出しないように隠すことができ、意匠性を向上できる。
また、加熱発泡材173A、173B、174は、屋内見込み面部522Dの外周側(縦枠40側)に配置され、その外周側には、金属製の部材、例えばエッジ材150や屋外面材51が配置されていないので、火災時の熱で樹脂骨材90の露出部94が溶けて焼失すれば、加熱発泡材173A、173B、174の発泡を妨げるものがなく、縦枠40と金属骨材60や屋内見込み面部522Dとの間を確実に遮蔽して耐火性能を確保できる。
さらに、加熱発泡材173A、173Bは、屋内側に向かって発泡する向きで配置されているので、扉3の戸先側の上端や下端が火災時の熱反りで屋外側に離れても、加熱発泡材173A、173Bが保持片部422に向かって発泡し、保持片部422との隙間を遮蔽して断熱性能を確保できる。
縦骨8の加熱発泡材171も屋内見込み面部522Cの外周側(縦枠30側)に配置され、加熱発泡材171は樹脂骨材80の外周片部81で被覆されているので、意匠性を向上でき、かつ、外周片部81が焼失すれば加熱発泡材171の発泡を妨げるものが無いため、縦枠30と屋内見込み面部522Cとの間を確実に遮蔽して耐火性能を確保できる。
金属骨材60と屋外面材51との間に樹脂骨材80、90の屋外片部82、92を配置したので、屋外面材51から金属骨材60や屋内面材52への熱伝導を防止でき、扉3の断熱性能を向上できる。また、樹脂骨材80、90は、タイト材15、25の屋外側に位置する金属骨材60および屋内見込み面部522C、522Dが外部に露出しないように被覆しているので、金属骨材60や屋内面材52が外気に直接触れることを防止でき、扉3の断熱性能をさらに向上できる。
金属骨材60と屋内面材52との間には断熱部材が配置されないので、金属骨材60の見込み寸法を比較的大きくできて剛性を向上でき、扉3の熱反りも抑制できる。したがって、扉3が熱反りしてドア枠2との間に隙間が発生することも抑制でき、耐火性能の低下も防止できる。さらに、金属骨材60として、見込み片部61、屋外見付け片部62、屋内見付け片部63を備えるチャンネル材を用いたので、金属骨材60の剛性を向上でき、この点でも扉3の熱反りを効果的に抑制できる。
加熱発泡材172、175は、樹脂骨材80、90の凹溝816、917に配置したので、樹脂骨材80、90で隠すことができる。したがって、加熱発泡材172、175も扉3の外部に露出しないので意匠性を更に向上できる。
屋外面材51の屋外見込み面部512Cは、ネジ37で丁番4および金属骨材60に連結され、屋外見込み面部512Dは金属骨材60に連結されたエッジ材150で係止されている。また、屋内面材52の屋内見込み面部522Cは、ネジ36、リベット64で金属骨材60に連結され、屋内面材52の屋内見込み面部522Dは、リベット64で金属骨材60に連結されている。このため、火災時に樹脂骨材80、90が焼失しても骨材5および屋外面材51、屋内面材52による扉3の形状を維持でき、防火性能を維持できる。
エッジ材150は扉3の見込み面の途中まで覆う寸法で形成され、エッジ材150の屋内側には樹脂骨材90の露出部94が露出しているので、防火性能および断熱性能を向上できる。また、エッジ材150が扉3の屋内面まで延長されていないので、例えば、屋内面材52が火災時の熱で熱伸びした際に、エッジ材150は、屋内面材52が縦枠40側に熱伸びすることを妨げない。エッジ材150が屋内面材52の熱伸びを規制した場合には屋内面材52に反り応力が発生し、扉3が反ってしまうが、本実施形態では、屋内面材52の熱伸びを殆ど規制しないので、扉3の熱反りを防止できる。
タイト材35、45は、樹脂骨材80、90に接触し、エッジ材150等に接触しないので、この点でも断熱性を向上できる。
扉3は、上骨および下骨を備えていないので、上骨、下骨を介した熱橋の発生を防止できて扉3の断熱性能を向上でき、部品数を少なくできてコストも低減できる。また、扉3は、上骨、下骨を備えていないので、屋外面材51、屋内面材52の上下方向の熱伸びを規制することがなく、この点でも屋外面材51、屋内面材52の反り応力の発生を抑制でき、それらの反り応力による扉3の反りの発生も抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の玄関ドア1Aを、図6および図7に基づいて説明する。第2実施形態の扉3Aは、上骨6および下骨7を追加した点と、縦骨8Aの樹脂骨材80Aの構成が第1実施形態の扉3と相違する。玄関ドア1Aのドア枠2と、扉3Aの縦骨9や、屋外面材51、屋内面材52、断熱芯材53の構成は第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
扉3Aは、上骨6および下骨7と、縦骨8A、縦骨9を備えて構成される。縦骨8Aは、金属骨材60および樹脂骨材80Aで構成される。樹脂骨材80Aは、第1実施形態の樹脂骨材80に対し、加熱発泡材171の外周側(縦枠30側)に、加熱発泡材173A、173Bを配置し、露出部94で被覆した点が相違する。加熱発泡材173A、173Bは、縦骨9の加熱発泡材173A、173Bと同じく、屋内方向に発泡し、保持片部322との隙間を遮蔽する。樹脂骨材80Aのその他の構成は、樹脂骨材80と同様であるため、説明を省略する。
図6に示すように、上骨6および下骨7は、同一の金属骨材60および樹脂骨材70を備え、配置の向きが上下逆とされている。金属骨材60は、第1実施形態の縦骨8、9の金属骨材60と同一であるため、第1実施形態と同一符号を付して説明を省略する。
樹脂骨材70は、第1実施形態の樹脂骨材80、90と同様に、金属骨材60の見込み片部61に沿って配置される外周片部71と、外周片部71の屋外側端部から見付け方向に延長された屋外片部72とを備えて、断面略L字状に形成されている。外周片部71は、屋内側端部が屋内面材52の屋内面部521と面一となる位置まで延長され、金属骨材60が扉3の上面および下面に露出しないように被覆する。
外周片部71の表面には、面材保持面711が設けられ、面材保持面711には屋外面材51の屋外見込み面部512A、512Bが接着されている。
外周片部71の裏面、つまり金属骨材60に対向する見込み面には、樹脂骨材70の長手方向(左右方向)に沿って連続する複数の凸部76、77、78が形成され、これらの凸部76〜78によって複数の凹溝が形成されている。凸部76には、2つの溝が形成され、加熱発泡材181A、181Bが収納されている。凸部76、77間の凹溝には、加熱発泡材182が配置され、凸部77、78間の凹溝には加熱発泡材183が配置され、凸部78および屋外片部72間の凹溝には加熱発泡材184が配置されている。
加熱発泡材181A、181Bは、加熱発泡材173A、173Bと同様に、発泡方向が屋内側、つまりタイト材15、25を保持する保持片部122、222に向かうように配置されている。このため、火災時の熱で加熱発泡材181A、181Bが発泡すると、加熱発泡材173A、173Bと同様に、屋内側に向かって発泡し、保持片部122、222と扉3Aとの隙間を遮蔽する。
加熱発泡材182、183、184は、発泡方向が上骨6、下骨7の見付け方向すなわち上枠10、下枠20に向かうように配置されている。上骨6の加熱発泡材182、183は、発泡すると、金属骨材60の見込み片部61や屋内面材52の屋内見込み面部522Aと、上枠10の下面部113との間を遮蔽する。下骨7の加熱発泡材182、183は、発泡すると、見込み片部61や屋内見込み面部522Bと、下枠20の上面部213との間を遮蔽する。
屋内面材52の屋内見込み面部522A、522Bは、金属骨材60の見込み片部61に沿って配置され、見込み片部61にリベット64で固定されている。屋内見込み面部522A、522Bの屋外側端部は、凸部77まで延長され、凸部77には、屋内見込み面部522A、522Bの端部が配置される段差部が形成されている。屋内見込み面部522A、522Bの屋外側端部の見込み方向の位置は、屋外見込み面部512A、512Bの屋内側端部よりも屋内側に離れて配置されている。
凸部76〜78が形成されることで、金属骨材60や後述する屋内面材52と、樹脂骨材70との接触面積が小さくなり、金属骨材60や屋内面材52と、外周片部71とで区画される3つの密閉空間(凹溝)が形成されるため、樹脂骨材70から金属骨材60や屋内面材52への熱伝導を低減でき、上骨6、下骨7部分の断熱性能を向上できる。
このような第2実施形態では、前記第1実施形態と同様の効果がある。すなわち、上骨6、下骨7において、屋内見込み面部522A、522Bの外側(上側および下側)に加熱発泡材181A、181B、182を配置し、これらの加熱発泡材181A、181B、182を樹脂骨材70で被覆しているので、意匠性を向上でき、かつ、火災時に加熱発泡材181A、181B、182の発泡が阻害されず、扉3Aと上枠10、下枠20との隙間も確実に遮蔽できる。
さらに、上骨6、下骨7を設けたので、第1実施形態の扉3に比べて、扉3Aの剛性を向上でき、扉3Aの熱反りをさらに抑制できる。また、上骨6、下骨7は、金属骨材60および樹脂骨材70で構成したので、上骨6、下骨7における断熱性能および剛性を向上できる。上骨6、下骨7は、同一部品で構成しているので、部品種類を少なくできてコストを抑制できる。
また、縦骨8Aにも縦骨9と同様に、屋内側に発泡する加熱発泡材173A、173Bを追加して設けているので、タイト材35が焼失した際に、扉3Aと保持片部322との隙間を遮蔽でき、耐火性能を向上できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の玄関ドア1Bを、図8、9に基づいて説明する。第3実施形態の扉3Bは、上骨6B、下骨7B、縦骨8B、9Bの構成が前記第1、2実施形態と相違する。すなわち、上骨6B、下骨7Bは、金属骨材は用いずに、共通する樹脂骨材70Bで構成している。また、縦骨8B、9Bは、断面L字状の金属骨材60Bと、硬質樹脂および軟質樹脂で二色成形された樹脂骨材80Bとで構成している。その他の構成は、第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
図8に示すように、樹脂骨材70Bは、扉3Bの見込み方向に沿った外周片部71Bと、外周片部71Bから断熱芯材53側に突出した一対の突出片73、74とを備えている。突出片73、74の先端はフック形状とされ、屋外面材51および屋内面材52間に挿入されて係止されている。すなわち、樹脂骨材70Bは突出片73、74が弾性変形することによるスナップフィットによって屋外面材51、屋内面材52に係止されている。
樹脂骨材70Bには、見込み方向の位置が突出片73の屋内側であり、樹脂骨材70Bの裏面側(断熱芯材53側)に開口する凹溝715と、見込み方向の位置が一対の突出片73、74間である中空部716とが形成されている。凹溝715には、加熱発泡材191が配置され、中空部716には加熱発泡材192が配置されている。
屋外面材51は、屋外面部511と、屋外面部511の上下端部から屋内側に連続する屋外見込み面部512A、512Bと、屋外面部511の左右端部から屋内側に連続する屋外見込み面部512C、512Dと、屋外見込み面部512A、512Bの屋内端部から断熱芯材53側に折曲された見付け面部513Bとを備えて形成されている。
屋内面材52は、屋内面部521と、屋内面部521の上下端部から屋外側に連続する屋内見込み面部522A、522Bと、屋内面部521の左右端部から屋外側に連続する屋内見込み面部522C、522Dと、屋内見込み面部522A、522Bの屋外端部から断熱芯材53側に折曲された見付け面部523Bとを備えて形成されている。
屋外面部511の上下寸法は、屋内面部521よりも大きくされ、屋外見込み面部512Aの高さ位置は屋内見込み面部522Aよりも高くされ、屋外見込み面部512Bの高さ位置は屋内見込み面部522Bよりも低くされている。
屋外見込み面部512Aおよび屋外見込み面部512Bは、外周片部71Bの屋外側に突出した突出片75の裏面に当接し、見付け面部513Bは屋外側の突出片74のフック部と突出片75とに挟持されている。
屋内見込み面部522Aおよび屋内見込み面部522Bは、外周片部71Bの裏面に当接し、見付け面部523Bは屋内側の突出片73のフック部と外周片部71Bとに挟持されている。
図9に示すように、縦骨8Bおよび縦骨9Bは、金属骨材60Bと、樹脂骨材80Bとで構成されている。
金属骨材60Bは、扉3Bの見込み方向に沿った見込み片部612と、見込み片部612の屋内側端部から縦骨8B、9Bの見付け方向(左右方向)に延長された見付け片部613とを備えて構成される。
樹脂骨材80Bは、金属骨材60Bの見込み片部612に沿って配置される外周片部851と、外周片部851の屋外側端部から見付け方向に延長された屋外片部852とを備えて、断面略L字状に形成されている。外周片部851の屋内側端部は、屋内面材52の屋内面部521と面一となる位置まで延長され、金属骨材60Bが扉3Bの側面に露出しないように被覆している。
外周片部851には、露出部94Bが設けられている。露出部94Bは、縦枠30、40側に突出する突出片853と、突出片853の基端部から屋内側に延長された延出部854とで構成される裏面部と、突出片853の先端および延出部854の先端間に跨がって形成された表面部861とを備えて中空形状とされている。すなわち、露出部94Bは、裏面部および表面部861で囲まれる中空部を備えている。樹脂骨材80Bは、表面部861を軟質樹脂で成形し、その他の部分を硬質樹脂で成形した二色成形によって製造されている。縦骨9Bにおいて、露出部94Bは、エッジ材150の屋内側に配置され、扉3Bの戸先側の側面に露出する。縦骨8Bにおいて、露出部94Bは、丁番4よりも屋内側に配置され、扉3Bの吊元側の側面に露出する。
外周片部851の表面には、屋外面材51の屋外見込み面部512C、512Dが接着されている。
外周片部851の裏面には3つの凹溝が形成され、縦枠30や縦枠40に向かって発泡する加熱発泡材193、194、195が配置されている。また、露出部94Bの中空部には、屋内側に向かって発泡する加熱発泡材196が配置されている。
縦骨8Bに設けられた加熱発泡材193は、発泡により金属骨材60Bと屋外見込み面部512Cとの間を遮蔽する。縦骨9Bに設けられた加熱発泡材194は、発泡により金属骨材60Bと縦枠40の側面部413との間を遮蔽し、加熱発泡材195は、発泡により金属骨材60Bと屋外見込み面部512Dとの間を遮蔽する。
加熱発泡材196は、発泡により、タイト材35、45が焼失した際に、保持片部322、422と扉3Bとの間を遮蔽する。
このような第3実施形態では、屋内面材52の屋内見込み面部522A〜522Dの外周側(ドア枠2側)に加熱発泡材191,196を配置し、これらの加熱発泡材191、196を樹脂骨材70B、80Bによって扉3Bの外周面に露出しないように覆っているので、前記各実施形態と同様の効果がある。
また、上骨6B、下骨7Bは同一部品で構成し、縦骨8B、9Bも同一の金属骨材60B、樹脂骨材80Bで構成しているので、部品種類を少なくできる。さらに、樹脂骨材80Bの露出部94Bの表面部861を軟質樹脂で構成したので、表面部861と縦枠30、40との間での物の挟み込みを抑制できる。
[変形例]
なお、本発明は以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、扉3、3A、3Bにおいて、屋内面材52の外周側(縦枠40側)に配置された加熱発泡材は、樹脂骨材80、90、70、80A、70B、80Bで被覆していたが、樹脂骨材と別体の樹脂製カバー材を設けて被覆してもよい。すなわち、加熱発泡材が戸体の外周面に露出しないように被覆する樹脂部材は、樹脂骨材または樹脂製カバー材で構成すればよい。
第1実施形態の扉3では、吊元側の縦骨8に設けた加熱発泡材171は、縦枠30側に発泡する向きに配置されていたが、戸先側の縦骨9と同様に、屋内側に発泡する向きの加熱発泡材を設けてもよい。第3実施形態の扉3Bの上骨6B、下骨7Bにも第2実施形態の扉3Aのように屋内側に発泡する向きの加熱発泡材を設けてもよい。
一方、戸先側の縦骨8においても、縦枠30側に発泡する加熱発泡材のみを設けてもよく、加熱発泡材の発泡方向の設定は前記各実施形態に限定されない。
本発明の建具は、採光部を備えない玄関ドアであったが、採光部を有する扉を用いた玄関ドアでもよい。また、本発明の建具は、玄関ドアに限らず、勝手口ドアなど出入り口の各種ドアとして利用できる。この際、本発明は、親扉、子扉の2枚の扉が設けられた建具にも適用でき、さらには、引戸タイプの建具にも適用できる。また、ドア枠としては、アルミ製の屋外部材と、樹脂製の屋内部材とで構成したドア枠でもよいし、アルミ製のドア枠でもよい。さらに、ドア枠としては、少なくとも縦枠30、40を備えていればよく、上枠や下枠を備えないドア枠も用いることができる。
1、1A、1B…建具である玄関ドア、2…建具枠であるドア枠、3、3A、3B…戸体である扉、6、6B…上骨、7、7B…下骨、8、8A、8B…第一縦骨である縦骨、9、9B…第二縦骨である縦骨、10…上枠、20…下枠、30…第一縦枠である縦枠、35…タイト材、40…第二縦枠である縦枠、45…タイト材、51…屋外面材、52…屋内面材、53…断熱芯材、60、60B…金属骨材、70、70B、80、80A、80B、90…樹脂骨材、94、94B…露出部、150…エッジ材、171、172、173A、173B、174、175、176、181A、181B、182、183、184、191、192、193、194、195、196…加熱発泡材、511…屋外面部、512A、512B、512C、512D…屋外見込み面部、513、513B…見付け面部、521…屋内面部、522A、522B、522C、522D…屋内見込み面部、523、523B…見付け面部。

Claims (5)

  1. 建具枠と、前記建具枠に対して開閉可能に取り付けられた戸体とを備え、
    前記建具枠は、前記戸体を開閉可能に支持する第一縦枠と、前記戸体の戸先側に設けられた第二縦枠と、を少なくとも備え、
    前記戸体は、
    金属骨材を有し、前記第一縦枠に支持される第一縦骨と、
    金属骨材を有し、前記戸体の戸先側に設けられる第二縦骨と、
    材と、金属製の屋外面材と、金属製の屋内面材と、前記屋内面材よりも前記第二縦枠側に配置された加熱発泡材と、前記加熱発泡材が前記戸体の外周面に露出しないように被覆する樹脂部材と、を備え
    前記屋内面材は、前記芯材の屋内側に配置される屋内面部と、当該屋内面部の前記第二縦骨側の端部から屋外側に折曲された屋内見込み面部とを備え、
    前記加熱発泡材は、前記屋内見込み面部よりも前記第二縦枠側に配置され
    ことを特徴とする建具。
  2. 請求項1に記載の建具において、
    前記加熱発泡材は、
    屋内側に向かって発泡する向きに配置された加熱発泡材と、
    前記第二縦枠の見込み面に向かって発泡する向きに配置された加熱発泡材と、を備え
    ことを特徴とする建具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の建具において、
    記第二縦骨は、樹脂骨材を備え、
    前記樹脂部材は、前記樹脂骨材で構成されている
    ことを特徴とする建具。
  4. 請求項3に記載の建具において、
    記第二縦骨には、前記戸体の見込み方向に沿って延長された金属製のエッジ材が取り付けられ、
    前記樹脂骨材は、前記エッジ材の屋内側に配置され、前記屋内見込み面部の前記第二縦枠側に配置される露出部を備え、
    前記加熱発泡材は、前記露出部によって被覆されている
    ことを特徴とする建具。
  5. 建具枠と、前記建具枠に対して開閉可能に取り付けられた戸体とを備え、
    前記建具枠は、前記戸体を開閉可能に支持する第一縦枠と、前記戸体の戸先側に設けられた第二縦枠と、を少なくとも備え、
    前記戸体は、
    前記第一縦枠に支持される第一縦骨と、
    前記戸体の戸先側に設けられる第二縦骨と、
    芯材と、金属製の屋外面材と、金属製の屋内面材と、前記屋内面材よりも前記第二縦枠側に配置された加熱発泡材と、前記加熱発泡材が前記戸体の外周面に露出しないように被覆する樹脂部材と、を備え、
    前記第二縦骨は、樹脂骨材を備え、
    前記樹脂部材は、前記樹脂骨材で構成され、
    前記屋内面材は、前記芯材の屋内側に配置される屋内面部と、当該屋内面部の前記第二縦骨側の端縁から屋外側に折曲された屋内見込み面部とを備え、
    前記第二縦骨には、前記戸体の見込み方向に沿って延長された金属製のエッジ材が取り付けられ、
    前記樹脂骨材は、前記エッジ材の屋内側に配置され、前記屋内見込み面部の前記第二縦枠側に配置される露出部を備え、
    前記樹脂骨材の前記露出部は、硬質樹脂で構成された裏面部と、軟質樹脂で構成された表面部とで中空形状に構成され、
    前記加熱発泡材は、前記裏面部および前記表面部で囲まれる中空部に配置されて前記露出部によって被覆されている
    ことを特徴とする建具。
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