JP6675492B2 - アクリル酸エステルの液相の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明はアクリル酸エステルの技術分野に関し、具体的には、アクリル酸エステルの低温液相の調製方法に関する。
アクリル酸エステルは重要な有機化学原料及び常用の重合性モノマーであり、塗料、樹脂及びプラスチック等の調製に適用され、重合速度が非常に速いエチレン系モノマーであり、最も簡単な不飽和カルボン酸エステルでもある。純粋なアクリル酸エステルは無色透明な液体であり、刺激のある臭いを有している。アクリル酸エステルは精密化学工業分野で非常に重要な地位を有している。70年代後期に至り、アクリル酸エステルで生産した共重合体は凝集剤、増粘剤及び分散剤等として用いられることが多い。アクリル酸エステルは他の官能性モノマー、例えばスチレン又はアクリロニトリルと共重合反応を行い、様々な工業用途を有するポリマー、例えば油田用助剤、日常化学洗剤、水処理剤及び高吸水性樹脂等を生産してもよい。アクリル酸エステルで合成したポリマー材料は共重合、エステル化、混和、功能化等の優れた物理と化学性質を有し、製薬、塗料、プラスチック、化学繊維、皮革、建材、紡績、水処理、粘着剤及び石油採掘等の多くの分野に広く適用することができる。現在、中国は既に世界中のアクリル酸エステルへの需要の発展潜在力が最も大きい市場の一つとなっている。
アクリル酸エステルの従来の調製方法は主にアクリル酸の調製と後続のエステル化プロセスを含む。20世紀30年代ごろにアクリル酸の工業的な生産が実現されて以来、そのプロセスは、シアノエタノール法、レッペ(Reppe)反応法、ビニルケトン法、アクリロニトリル加水分解法及びプロピレン酸化法を順に経てきた。前の四種類のプロセスはいずれもその技術と経済等の理由により淘汰されている。プロピレン酸化法は20世紀60年代から発展してきた新しい方法であり、主に一段法と二段法を含む。20世紀80年代以来、アクリル酸の調製はいずれもプロピレンの二段酸化法を採用してきた。しかし、石油資源の日々の枯渇と国際的な油価格の高騰に伴い、アクリル酸エステルの生産コストも大幅に高くなった。プロピレン酸化法でアクリル酸エステルを調製するプロセスは原料由来が限定されるため、原料由来が広くて生産コストが低い代替可能な新しいプロセスを開発することは重要な意義を有し、同時にこれもアクリル酸エステルを調製するプロセスの発展における必然的な傾向である。
ホルムアルデヒドと酢酸エステルを原料として一段アルドール縮合反応でアクリル酸エステルを調製する新しいプロセスは、近年の研究ポイントとなっている。プロピレン酸化法と比べ、当該プロセスは簡単でコストが低いため、注目されている。近年、アクリル酸エステルの市場需要量が大きくなり、酢酸エステルとホルムアルデヒドを原料としてアクリル酸エステルを一段で調製することは、未来の新しいプロセスになる。
酢酸エステルとホルムアルデヒドでアクリル酸エステルを調製することに関する関連特許は多く、主に高温気相触媒プロセスを採用し、反応温度が350〜380℃であり、収率が30〜45%であり、選択性が90〜95%である。用いられる触媒はCs−P/γ−Al23とVPO触媒等を含み、反応器は固定床と流動床を主とし、例えば、中国特許CN201310566202.3、CN201310567082、CN102151583A及びCN102161005A等である。研究のポイントは、全てが高温気相法プロセスに適する触媒と反応器の開発にあり、アクリル酸エステルの収率と選択性はある程度向上されたが、比較的高い反応温度では触媒の失活とコークス化になりやすく、同時に高温での触媒の安定性問題も効果的に解決されていない。
近年、研究者らは流動床反応器の使用を試みはじめ、触媒の流動性によって触媒の高温での失活が速い問題とコークス化しやすい問題を解決できることを期待している。例えば、旭陽焦化の特許(CN102775302AとCN103435483A)には流動床反応器でアクリル酸メチルを調製するプロセスが紹介されており、中国科学院過程工程研究所の特許(出願番号:201510206716.1)にも流動床プロセスでアクリル酸エステルを生産することが紹介されているが、流動床プロセスもそれなりの欠点を有し、触媒の摩耗がひどく、活性成分が流出しやすい。要するに、高温気相法について、現在では、固定床プロセスであっても流動床プロセスであっても、いずれもある程度の欠点が存在しており、異なる程度でアクリル酸エステルの規模化生産を制限する。
従来技術の欠陥に対し、本発明は収率が高くて選択性が良いアクリル酸エステルの低温液相の調製方法を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、以下の技術案を採用する。
アクリル酸エステルの低温液相の調製方法は、配合比率で、酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、有機アミン、溶剤及びその場での触媒を反応器に添加し、撹拌して混合させ、その場での触媒反応を経た後、アクリル酸エステルを調製するステップを含む。
本発明の調製方法は低温液相法であり、低温液相の条件でポリホルムアルデヒドの解重合、ホルムアルデヒドの活性化、酢酸エステルの活性化及びアルドール縮合反応を同時に行うことを実現し、プロセスの操作が簡単で、反応条件が温和であり、コストが低く、腐食がなく、生成物の収率が高くて選択性が良く、前記調製方法は、配合比率で、酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、有機アミン、溶剤及びその場での触媒を反応器に添加し、その場での触媒反応を経た後、アクリル酸エステルを調製するステップを含む。
本発明に係る低温液相法でアクリル酸エステルを調製する反応メカニズムは以下のとおりである。
Figure 0006675492
本発明において、前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1〜3であり、モノマー換算で前記溶剤における前記ホルムアルデヒド源(即ち、1つのホルムアルデヒド分子)の濃度が0.2〜0.25mol/Lであり、前記有機アミンと前記酢酸エステルのモル比が1〜1.5であり、前記その場での触媒と前記酢酸エステルのモル比が1〜1.5である。
好ましくは、前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1〜3であり、例えば、前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1であり、モノマー換算で溶剤における前記ホルムアルデヒド源の濃度が0.2mol/L、0.21mol/L、0.22mol/L、0.23mol/L、0.24mol/L、0.25mol/Lであり、前記有機アミンと前記酢酸エステルのモル比が1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1であり、前記その場での触媒と前記酢酸エステルのモル比が1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1である。
前記反応器は回分式反応器であり、好ましくは、前記回分式反応器は窒素ガスで置換される。
好ましくは、前記回分式反応器はジャケット付き回分式撹拌釜又はジャケット付きスラリー床反応器である。
本発明において、前記撹拌の速度は350〜500r/minであり、例えば、撹拌の速度は350r/min、360r/min、370r/min、380r/min、390r/min、400r/min、410r/min、420r/min、430r/min、440r/min、450r/min、460r/min、470r/min、480r/min、490r/min、500r/minであり、前記その場での触媒反応の反応温度が10〜25℃であり、例えば、反応温度が10℃、11℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃であり、反応圧力が1atmであり、反応時間が1.5〜3.5hであり、例えば、反応時間が1.5h、1.6h、1.7h、1.8h、1.9h、2h、2.1h、2.2h、2.3h、2.4h、2.5h、2.6h、2.7h、2.8h、2.9h、3h、3.1h、3.2h、3.3h、3.4h、3.5hである。
本発明において、前記酢酸エステルは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸プロピルから選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物であり、例えば、前記酢酸エステルは酢酸メチルであり、前記酢酸エステルは酢酸エチルであり、前記酢酸エステルは酢酸プロピルであり、前記酢酸エステルは酢酸メチルと酢酸エチルの混合物であり、前記酢酸エステルは酢酸メチルと酢酸プロピルの混合物であり、前記酢酸エステルは酢酸エチルと酢酸プロピルの混合物であり、前記酢酸エステルは酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸プロピルの混合物である。
本発明において、前記ホルムアルデヒド源はホルムアルデヒドガス、トリオキシメチレン及びパラホルムアルデヒドから選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物であり、例えば、前記ホルムアルデヒド源はホルムアルデヒドガスであり、前記ホルムアルデヒド源はトリオキシメチレンであり、前記ホルムアルデヒド源はパラホルムアルデヒドであり、前記ホルムアルデヒド源はホルムアルデヒドガスとトリオキシメチレンの混合物であり、前記ホルムアルデヒド源はホルムアルデヒドガスとパラホルムアルデヒドの混合物であり、前記ホルムアルデヒド源はトリオキシメチレンとパラホルムアルデヒドの混合物であり、前記ホルムアルデヒド源はホルムアルデヒドガス、トリオキシメチレン及びパラホルムアルデヒドの混合物である。パラホルムアルデヒドはホルムアルデヒドの低分子ポリマーに属しており、重合度nが8〜100であり、その製品は白色の粉末状又は粒状の固体であり、エタノール、エチルエーテル及びアセトンに溶解せず、希アルカリ液と希酸液に溶解し、100℃の湯にも溶解し、パラホルムアルデヒドはホルムアルデヒド水溶液と比べ、貯蔵、搬送、使用しやすいという特点を有しており、自動車の高級塗料、樹脂、医薬等の生産に広く適用されている。
本発明において、前記有機アミンはジイソプロピルエチルアミン及び/又はトリエチルアミンから選ばれる。
本発明において、前記溶剤は極性又は低極性の有機溶剤であり、好ましくは、前記有機溶剤はジクロロメタン及び/又は1,2−ジクロロエタンから選ばれる。
本発明において、前記その場での触媒は有機ケイ素試薬、有機ホウ素試薬及びトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体のうちの一種又は少なくとも二種の混合物であり、例えば、前記その場での触媒は有機ケイ素試薬であり、その場での触媒は有機ホウ素試薬であり、前記その場での触媒はトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体であり、前記その場での触媒は有機ケイ素試薬と有機ホウ素試薬の混合物であり、前記その場での触媒は有機ケイ素試薬とトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体の混合物であり、前記その場での触媒は有機ホウ素試薬とトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体の混合物であり、前記その場での触媒は有機ケイ素試薬、有機ホウ素試薬及びトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体の混合物である。
好ましくは、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素から選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物であり、例えば、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素とトリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素の混合物であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素とトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素の混合物であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素とトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素の混合物であり、前記有機ホウ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素及びトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素の混合物である。
好ましくは、前記有機ケイ素試薬はトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル及び/又はトリフルオロメタンスルホン酸t−ブチルジメチルシリルから選ばれる。
好ましくは、前記トリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体はジイソプロピルエチルアミントリフルオロメタンスルホン酸塩及び/又はトリエチルアミントリフルオロメタンスルホン酸塩から選ばれる。
本発明の好ましい態様として、本発明に係るアクリル酸エステルの低温液相の調製方法は、
1)窒素ガスで回分式反応器中の空気を置換するステップと、
2)酢酸エステルとホルムアルデヒド源を有機溶剤に添加し、且つ、ホルムアルデヒド源の溶剤における濃度を保証し、前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1〜3であり、モノマー換算で溶剤における前記ホルムアルデヒド源の濃度が0.2〜0.25mol/Lであるステップと、
3)有機アミンをステップ2)で調製した混合物に入れて混合液を調合し、前記有機アミンと前記酢酸エステルのモル比が1〜1.5であるステップと、
4)ステップ3)で調製した混合液を窒素ガスで置換した後の回分式反応器に入れ、撹拌しながらその場での触媒を徐々に入れ、前記その場での触媒と前記酢酸エステルのモル比は1〜1.5であり、前記撹拌の速度は350〜500r/minであり、反応温度が10〜25℃で、反応圧力が1atmで、反応時間が1.5〜3.5hであるように制御し、その場での触媒反応を経た後、アクリル酸エステルを調製するステップとを含む。
従来の技術と比べ、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明に係るアクリル酸エステルの低温液相の調製方法で調製したアクリル酸エステルは収率が高く、51.3%以上であり、最大で90.7%に達する。
(2)本発明に係るアクリル酸エステルの低温液相の調製方法で調製したアクリル酸エステルは選択性が高く、58.6%以上であり、最大で94.4%に達する。
(3)本発明は低温液相法を用いてアクリル酸エステルを調製し、操作プロセスが簡単で、条件が温和であり、反応温度が低く、温度が10〜25℃の条件で完成でき、低温液相の条件でポリホルムアルデヒドの解重合、ホルムアルデヒドの活性化、酢酸エステルの活性化及びアルドール縮合反応を同時に行うことを実現し、コストとエネルギー消費量が低く、工業化適用に寄与する。
本発明に係るアクリル酸エステルの低温液相の調製方法のプロセス模式図である。
1−酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、溶剤及び有機アミンの混合物の材料導入口、2−その場での触媒の材料導入口、3−冷却水の導入口、4−ジャケット付き回分式反応器、5−材料吐出口又は窒素ガスの導入口、6−攪拌翼、7−排気口、8−冷却水の吐出口。
本発明の理解を容易にするために、本発明は以下の実施例を列挙する。当業者であれば、前記実施例は本発明を理解するためのものに過ぎず、本発明を具体的に限定するものではなく、全文の要旨から逸脱しない範囲での実施は全て本発明の技術的範囲内に含まれていることが分かる。
本発明は、低温液相プロセスのままで、反応条件と反応原料を変更することによって一連の実験を行い、具体的な実施例は以下のとおりである。本実験の定量を、HP−5型のキャピラリーカラムが取り付けられたGC−MSを用いて分析し、シクロヘキサンを用いて内部標準物質としてアクリル酸エステルの収率及び選択性を測定し、図1に示すように、本発明に係るアクリル酸エステルの低温液相の調製方法のプロセスの過程は以下のとおりである。まず、反応器の窒素ガス導入口5と排気口7を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、溶剤と有機アミンの用量、及びその場での触媒の用量を調節することにより、酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、溶剤及び有機アミンの混合物の材料導入口1とその場での触媒の材料導入口2を介してそれぞれジャケット付き回分式反応器4に注入し、冷却水の導入口3と冷却水の吐出口8を開き、攪拌翼6の撹拌速度及び反応温度、反応圧力及び反応時間を制御し、反応が終了した後、材料吐出口5を介して材料を取り出す。
実施例1
酢酸メチルとトリオキシメチレンでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.21mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が350r/minであり、反応時間が2hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は90.7%と91.8%である。
実施例2
酢酸メチルとホルムアルデヒドでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:2:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.23mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が15℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が400r/minであり、反応時間が1.5hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は86.4%と92.5%である。
実施例3
酢酸メチルとパラホルムアルデヒドでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)の1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.22mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が25℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が430r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は73.4%と90.2%である。
実施例4
酢酸エチルとトリオキシメチレンでアクリル酸エチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸エチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.21mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が410r/minであり、反応時間が2hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸エチルの収率と選択性は85.6%と86.9%である。
実施例5
酢酸ブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸ブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.21mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が18℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が450r/minであり、反応時間が2hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸ブチルの収率と選択性は82.1%と84.3%である。
実施例6
酢酸イソブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸イソブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸イソブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.21mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が460r/minであり、反応時間が2hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸イソブチルの収率と選択性は81.8%と83.2%である。
実施例7
酢酸シクロヘキシルとトリオキシメチレンでアクリル酸シクロヘキシルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸シクロヘキシル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素のモル比が1:3:3:3であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.21mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が16℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が470r/minであり、反応時間が2hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸シクロヘキシルの収率と選択性は76.4%と78.7%である。
実施例8
酢酸メチルとトリオキシメチレンでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が480r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は80.8%と94.4%である。
実施例9
酢酸メチルとトリオキシメチレンでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が480r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は72.9%と90.5%である。
実施例10
酢酸メチルとトリオキシメチレンでアクリル酸メチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸メチル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)の1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.23mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が22℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が490r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸メチルの収率と選択性は68.1%と81.6%である。
実施例11
酢酸エチルとトリオキシメチレンでアクリル酸エチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸エチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.22mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が370r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸エチルの収率と選択性は68.1%と81.6%である。
実施例12
酢酸エチルとトリオキシメチレンでアクリル酸エチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸エチル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)の1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が380r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸エチルの収率と選択性は65.5%と75.9%である。
実施例13
酢酸エチルとトリオキシメチレンでアクリル酸エチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸エチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)の1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が390r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸エチルの収率と選択性は66.5%と79.2%である。
実施例14
酢酸ブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸ブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が10℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が400r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸ブチルの収率と選択性は58.7%と68.1%である。
実施例15
酢酸ブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸ブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)が1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が410r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸ブチルの収率と選択性は51.8%と60.6%である。
実施例16
酢酸ブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸ブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が430r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸ブチルの収率と選択性は53.6%と62.7%である。
実施例17
酢酸イソブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸イソブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が430r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸イソブチルの収率と選択性は56.9%と66.8%である。
実施例18
酢酸イソブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸イソブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、1,2−ジクロロエタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)の1,2−ジクロロエタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が430r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸イソブチルの収率と選択性は50.1%と58.6%である。
実施例19
酢酸イソブチルとトリオキシメチレンでアクリル酸イソブチルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸ブチル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が450r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸イソブチルの収率と選択性は52.4%と61.4%である。
実施例20
酢酸シクロヘキシルとトリオキシメチレンでアクリル酸シクロヘキシルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸シクロヘキシル、ジイソプロピルエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が460r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸シクロヘキシルの収率と選択性は54.2%と63.2%である。
実施例21
酢酸シクロヘキシルとトリオキシメチレンでアクリル酸シクロヘキシルを調製する。まず、反応器の窒素ガス導入口と排気口を開き、窒素ガスで反応器内の空気を置換する。次に、ジクロロメタンを溶剤とし、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)、酢酸シクロヘキシル、トリエチルアミン及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのモル比が1:3:4.5:4.5であり、ホルムアルデヒド(モノマー換算で)のジクロロメタンにおける濃度が0.24mol/Lであり、材料導入口を介して上記調合した溶液を反応器に注入し、反応温度が20℃であり、反応圧力が1atmであり、撹拌速度が460r/minであり、反応時間が3hであるように制御し、反応が終了した後、材料吐出口を介して材料を取り出し、アクリル酸シクロヘキシルの収率と選択性は51.3%と60.3%である。
比較例1
高温気相固定床プロセスによって酢酸メチルとホルムアルデヒドでアクリル酸メチルを調製する。触媒はγ−Al23が担持するCS−W−P塩及びその酸化物であり、CSの含有量が10%であり、Wの含有量が1%であり、Pの含有量が5%であり、γ−Al23キャリアの粒径は0.4〜0.9mmである。反応温度が350℃であり、酢酸メチル:ホルムアルデヒドのモル比が5:1であり、空間速度が1h-1であり、圧力が常圧の0.1MPaであり、アクリル酸メチルの収率は30.0%であり、選択性は90.8%である。
比較例2
高温気相流動床プロセスによって酢酸メチルとホルムアルデヒドでアクリル酸メチルを調製する。触媒はγ−Al23が担持するCS−W−P塩及びその酸化物であり、CS含有量が10%であり、Wの含有量が1%であり、Pの含有量が5%であり、γ−Al23キャリアの粒径は125〜150μmである。混合予熱室の温度が220℃であり、反応温度が350℃であり、酢酸メチル:ホルムアルデヒドのモル比が5:1であり、キャリアガスが窒素ガスであり、空間速度が1h-1であり、圧力が常圧の0.1MPaであり、触媒の摩耗率が0.3%であり、アクリル酸メチル収率は31.7%であり、選択性は93.1%である。
実施例と比較実施例から分かるように、本出願の低温液相法でアクリル酸エステルを調製する新しい方法は、高温気相固定床と流動床を用いるプロセスと比べ、反応温度が著しく低くなり、条件が温和であり、操作が簡単で、且つ生成物であるアクリル酸エステルの収率は著しく向上した。
本発明は上記実施例によって本発明に係る詳細なプロセス設備とプロセスフローを説明したが、本発明は上記詳細なプロセス設備とプロセスフローに限定されず、即ち、本発明は上記詳細なプロセス設備とプロセスフローによってしか実施できないことを意味するわけではないことを出願人より声明する。当業者であれば、本発明に対するいずれかの改良、本発明の製品の各原料に対する等価置換及び補助成分の添加、具体的な形態の選択等は、全て本発明の保護範囲と開示範囲内に含まれることがわかる。

Claims (10)

  1. 配合比率で、酢酸エステル、ホルムアルデヒド源、有機アミン、溶剤及び有機ホウ素試薬を反応器に添加し、撹拌して混合させ、媒反応を経た後、アクリル酸エステルを調製するステップを含み、
    前記有機ホウ素試薬は、トリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素から選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物であり、
    触媒はトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体であり、
    前記触媒反応の反応温度が10〜25℃である、ことを特徴とするアクリル酸エステルの相の調製方法。
  2. 前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1:11:3であり、モノマー換算で溶剤における前記ホルムアルデヒド源の濃度が0.2〜0.25mol/Lであり、前記有機アミンと前記酢酸エステルのモル比が1:11:1.5であり、前記媒と前記酢酸エステルのモル比が1:11:1.5である、ことを特徴とする請求項1に記載の相の調製方法。
  3. 前記反応器は回分式反応器であり、
    記回分式反応器は窒素ガスで置換され、
    記回分式反応器はジャケット付き回分式撹拌釜又はジャケット付きスラリー床反応器である、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の相の調製方法。
  4. 前記撹拌の速度は350〜500r/minであり、
    媒反応の応圧力が1atmであり、反応時間が1.5〜3.5hである、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  5. 前記酢酸エステルは、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸プロピルから選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  6. 前記ホルムアルデヒド源は、ホルムアルデヒドガス、トリオキシメチレン及びパラホルムアルデヒドから選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物である、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  7. 前記有機アミンはジイソプロピルエチルアミン及び/又はトリエチルアミンから選ばれる、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  8. 前記溶剤は極性又は低極性の有機溶剤であり、
    記有機溶剤はジクロロメタン及び/又は1,2−ジクロロエタンから選ばれる、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  9. 記トリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体はジイソプロピルエチルアミントリフルオロメタンスルホン酸塩及び/又はトリエチルアミントリフルオロメタンスルホン酸塩から選ばれる、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の相の調製方法。
  10. 1)窒素ガスで回分式反応器中の空気を置換するステップと、
    2)酢酸エステルとホルムアルデヒド源を有機溶剤に添加し、且つ、ホルムアルデヒド源の溶剤における濃度を保証し、前記酢酸エステルと前記ホルムアルデヒド源のモル比が1:11:3であり、モノマー換算で溶剤における前記ホルムアルデヒド源の濃度が0.2〜0.25mol/Lであるステップと、
    3)有機アミンをステップ2)で調製した混合物に入れて混合液を調合し、前記有機アミンと前記酢酸エステルのモル比が1:1〜1:1.5であるステップと、
    4)ステップ3)で調製した混合液を窒素ガスで置換した後の回分式反応器に入れ、撹拌しながら有機ホウ素試薬を徐々に入れ、前記有機ホウ素試薬は、トリフルオロメタンスルホン酸ジブチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジエチルホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルホウ素から選ばれる一種又は少なくとも二種の混合物であり、触媒はトリフルオロメタンスルホン酸アンモニウム型イオン液体であり、前記媒と前記酢酸エステルのモル比は1:11:1.5であり、前記撹拌の速度は350〜500r/minであり、反応温度が10〜25℃で、反応圧力が1atmで、反応時間が1.5〜3.5hであるように制御し、媒反応を経た後、アクリル酸エステルを調製するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1〜9の一項に記載の相の調製方法。
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