JP6673462B2 - 表面処理剤 - Google Patents
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Description
特開2015-120984号公報は、酸化金属、ピリジン系化合物、およびカチオン系ポリマーの中から選ばれる1種以上の抗菌剤と、吸水剤、非イオン系柔軟剤、およびカチオン系柔軟剤の中から選ばれる1種以上の化合物とを付与された繊維製品を開示している。
本発明の他の目的は、化学的安定性(夾雑物安定性)および機械的安定性に優れた表面処理剤を提供することである。
(A)フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の一方または両方から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体、
(B)高分子型界面活性剤、および
(C)液状媒体
を含んでなる表面処理剤を提供する。
本発明は、さらに、
(i)液状媒体の存在下で、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)または長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)を含んでなる単量体を重合して、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)または長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体の水性分散液を得る工程、および
(ii) 撥水撥油性重合体の水性分散液に高分子型界面活性剤を添加する工程
を有する表面処理剤の製造方法を提供する。
本発明によれば、優れた撥水性、撥油性、防汚性および汚れ脱離性、例えば、撥水撥油性の優れた耐久性が得られる。
本発明の表面処理剤は、撥水撥油剤、防汚剤および/または汚れ脱離剤として使用できる。
表面処理剤は、
(A)フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)または長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の一方または両方から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体、
(B)高分子型界面活性剤、および
(C)液状媒体
を含んでなる。
撥水撥油性重合体は、含フッ素重合体または非フッ素重合体である。含フッ素重合体は、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体から誘導された繰り返し単位を有する重合体である、非フッ素重合体は、長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体から誘導された繰り返し単位を有する重合体である。
繰り返し単位(A1)および/または(A2)に加えて、
(A3)非フッ素非架橋性単量体から誘導された繰り返し単位および(A4)非フッ素架橋性単量体から誘導された繰り返し単位の一方または両方
を有することが好ましい。
含フッ素単量体は、一般に、パーフルオロアルキル基もしくはパーフルオロアルケニル基およびアクリル酸基もしくはメタクリル酸基もしくはα−置換アクリル酸基を有する重合性化合物である。
CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Yは、-O- または -NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。]
で示される化合物であることが好ましい。
Xの具体例は、H、CH3、Cl、Br、I、F、CN、CF3である。Xは、メチル基または塩素原子であることが好ましく、塩素原子であることが特に好ましい。
CH2=C(−X)−C(=O)−Y−Z−Rf (I)
[式中、Xは、水素原子、炭素数1〜21の直鎖状または分岐状のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、CFX1X2基(但し、X1およびX2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)、シアノ基、炭素数1〜21の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基であり;
Yは、−O−または−NH−であり;
Zは、直接結合、炭素数1〜10の脂肪族基、炭素数6〜18の芳香族基または環状脂肪族基、-CH2CH2N(R1)SO2−基(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基である。)、
-CH2CH(OZ1)CH2-(Ph-O)p-基(但し、Z1は水素原子またはアセチル基、Phはフェニレン基、pは0または1である。)、-(CH2)n-Ph-O-基(但し、Phはフェニレン基、nは0〜10である。)、-(CH2)m−SO2−(CH2)n−基または -(CH2)m−S−(CH2)n−基(但し、mは1〜10、nは0〜10である)、
Rfは、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基である。]
で示されるアクリレートエステルまたはアクリルアミドであることが好ましい。
-CH2CH2N(R1)SO2−基(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基である。)、
-CH2CH(OZ1)CH2-(Ph-O)p-基(但し、Z1は水素原子またはアセチル基、Phはフェニレン基、pは0または1である。)、-(CH2)n-Ph-O-基(但し、Phはフェニレン基、nは0〜10である。)、-(CH2)m−SO2−(CH2)n−基または -(CH2)m−S−(CH2)n−基(但し、mは1〜10、nは0〜10、である)であることが好ましい。脂肪族基は、アルキレン基(特に炭素数は1〜4、例えば1または2である。)であることが好ましい。芳香族基または環状脂肪族基は、置換または非置換であってよい。S 基または SO2基はRf基に直接に結合していてよい。
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−C6H4−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2N(−CH3) SO2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2N(−C2H5) SO2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−CH2CH(−OH) CH2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−H)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CH3)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2H)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−CF2H)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2H )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−CF2H )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2H )−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CN)−C(=O)−O−(CH2)2−S−Rf
CH2=C(−CN)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CN )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−CN )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CN )−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2CF3)−C(=O)−O−(CH2)2−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2CF3 )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−Rf
CH2=C(−CF2CF3 )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2CF3 )−C(=O)−NH−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−F)−C(=O)−NH−(CH2)3−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−Cl)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2H)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−CF2H)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2H )−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CF2H )−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CN)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CN )−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CN )−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−S−Rf
CH2=C(−CF2CF3)−C(=O)−O−(CH2)3−S−(CH2)2−Rf
CH2=C(−CF2CF3 )−C(=O)−O−(CH2)3−SO2−Rf
CH2=C(−CF2CF3 )−C(=O)−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−Rf
[上記式中、Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。]
長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体は、式:
CH2=CA11−C(=O)−O−A12
[式中、A11は、水素原子またはメチル基であり、
A12は、炭素数18〜30の直鎖または分岐の炭化水素基である。]
で示される化合物であってよい。
長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体は、フルオロアルキル基を有しない。長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体は、フッ素原子を含有してもよいが、フッ素原子を含有しないことが好ましい。
A11は、メチル基であることが特に好ましい。
A12は、直鎖状または分岐状の炭化水素基である。直鎖状または分岐状の炭化水素基は、特に直鎖状の炭化水素基であってよい。直鎖状または分岐状の炭化水素基は、炭素数が18〜30である。直鎖状または分岐状の炭化水素基は、炭素数18〜28、特に18または22であることが好ましく、一般に飽和の脂肪族炭化水素基、特にアルキル基であることが好ましい。
長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体が存在することにより、撥水撥油性重合体が与える撥水性、撥油性および風合いが高くなる。
非フッ素非架橋性単量体(A3)は、長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)以外の単量体である。非フッ素非架橋性単量体(A3)は、フッ素原子を含まない単量体である。非フッ素非架橋性単量体(A3)は、架橋性官能基を有さない。非フッ素非架橋性単量体(A3)は、架橋性単量体(A4)とは異なり、非架橋性である。非フッ素非架橋性単量体(A3)は、好ましくは、炭素−炭素二重結合を有する非フッ素単量体である。非フッ素非架橋性単量体(A3)は、好ましくは、フッ素を含まないビニル単量体である。非フッ素非架橋性単量体(A3)は一般には、1つの炭素−炭素二重結合を有する化合物である。
CH2=CA−T
[式中、Aは、水素原子、メチル基、または、フッ素原子以外のハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子)であり、
Tは、水素原子、炭素数1〜30の鎖状または環状の炭化水素基、またはエステル結合を有する鎖状または環状の炭素数1〜31の有機基である。]
で示される化合物である。
CH2=CA1COOA2
[式中、A1は、水素原子、メチル基、または、フッ素原子以外のハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子)であり、
A2は、CnH2n+1(n=1〜17)によって表されるアルキル基である。]
で示されるアクリレートであってよい。
含フッ素単量体は、炭素原子数1〜17のアルキル基を有する(メタ)アクリレートエステルから誘導された繰り返し単位を有しなくてもよい。
撥水撥油性重合体は、非フッ素架橋性単量体(A4)から誘導された繰り返し単位を有していてよい。非フッ素架橋性単量体(A4)は、フッ素原子を含まない単量体である。非フッ素架橋性単量体(A4)は、少なくとも2つの反応性基および/または炭素−炭素二重結合を有し、フッ素を含有しない化合物であってよい。非フッ素架橋性単量体(A4)は、少なくとも2つの炭素−炭素二重結合を有する化合物、あるいは少なくとも1つの炭素−炭素二重結合および少なくとも1つの反応性基を有する化合物であってよい。反応性基の例は、ヒドロキシル基、エポキシ基、クロロメチル基、ブロックイソシアネート基、アミノ基、カルボキシル基、などである。
(R2SiO)a(RRNSiO)b(RRSSiO)c
[式中、aは、0〜4000、あるいは、0〜1000、あるいは、0〜400であり、
bは、1〜1000、あるいは、1〜100、あるいは、1〜50であり、
cは、1〜1000、あるいは、1〜100、あるいは、1〜50であり;
Rは独立して、一価の有機基であり、
あるいは、Rは、炭素数1〜30の炭化水素であり、
あるいは、Rは、炭素数1〜12の一価アルキル基であり、
あるいは、Rはメチル基であり;
RNは、上記で定義されるような一価のアミノ官能性の有機基であり、
RSは、上記で定義されるような一価のメルカプト官能性の有機基である。]
撥水撥油性重合体において、含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の合計100重量部に対して、
非フッ素非架橋性単量体(A3)の量が1000重量部以下、例えば0.1〜300重量部、特に1〜200重量部であり、
非フッ素架橋性単量体(A4)の量が50重量部以下、例えば30重量部以下、特に0.1〜20重量部であってよい。
非フッ素非架橋性単量体(A3)の量は、撥水撥油性重合体(または単量体(A1)と単量体(A2)と単量体(A3)の合計)に対して、2〜68重量%、例えば5〜65重量%、特に10〜60重量%であってよい。
高分子型界面活性剤は、重合前に添加される重合用界面活性剤および/または重合完了後に添加される後添加用界面活性剤であってよい。高分子型界面活性剤は、後添加用界面活性剤であることが好ましい。
高分子型界面活性剤は、カチオン性高分子型界面活性剤、特に、第四級アンモニウム塩系重合体であることが好ましい。高分子型界面活性剤において、窒素原子はイミノ基を形成することが好ましい。高分子型界面活性剤において、窒素原子が主鎖の一部を形成することが好ましい。
-[(N+Y4)]r(X-)r-
[式中、Xはハロゲン原子またはC1〜C4の脂肪酸塩基、
それぞれのYは、同一又は異なって、直接結合、または1価または2価の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基であり、
少なくとも2つのYは、隣接窒素原子とともに環を形成していもよい、
rは1または2である。]
で示される繰り返し単位を有していてよい。
Yは、好ましくは、1価または2価の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の直鎖状および/または分岐状の脂肪族基(例えば、アルキル基またはアルキレン基)である。酸素原子を有していてもよい脂肪族基の例は、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルキレン基(例えば、-CH2CH(OH)CH2−)、あるいはオキシアルキル基またはオキシアルキレン基(-OCH2CH2−)である。
rが2である場合に、8つのY基はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。
-[(-Y1-(-Y2-N+(Z1)(Z2)-Y3-)r-Y4-)(X-)r]n-
[式中、Xはハロゲン原子またはC1〜C4の脂肪酸塩基、
Y1、Y2、Y3およびY4は、直接結合、または酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の2価の脂肪族基、
Y2とY3は、隣接窒素原子とともに環を形成していもよい、
Z1およびZ2は、炭素数1〜10の直鎖状および/または分岐状の脂肪族基、
rは1または2であり、
nは2以上の数である。]
で示される化合物である。
Y1、Y2、Y3およびY4は、直接結合または炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましい。Y2とY3が隣接窒素原子とともに環を形成する場合に、形成される環は、5員環または6員環であることが好ましい。形成される環の具体例は、アジリジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環である。ピロリジン環が好ましい。
Z1およびZ2の具体例は、メチル基およびエチル基である。
nは、5〜10000の数、例えば10〜1000であってよい。
高分子界面活性剤は、オキシアルキレン基またはOH基の一方を有しないことが好ましく、オキシアルキレン基およびOH基の両方を(いずれも)有しないことがより好ましい。
ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド]。
高分子型界面活性剤の量は、撥水撥油性重合体100重量部に対して、0.01〜10重量部、例えば、0.02〜5重量部、特に0.03〜2重量部であってよい。
液状媒体は、水性媒体、すなわち、水の単独、あるいは水と(水混和性)有機溶媒との混合物であってよい。有機溶媒の量は、液状媒体に対して、30重量%以下、例えば10重量%以下(好ましくは0.1%以上)であってよい。液状媒体は、水の単独であることが好ましい。液状媒体は、有機溶媒のみであってもよい。
液状媒体の量は、表面処理剤に対して、30〜99.1重量%、特に50〜99重量%であってよい。
本発明において、一般に、重合用界面活性剤の存在下で、単量体を重合させることが好ましい。
本発明において、重合用界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤および両性界面活性剤の中から選択された少なくとも1種であってよい。
ノニオン性界面活性剤の例としては、エーテル、エステル、エステルエーテル、アルカノールアミド、多価アルコールおよびアミンオキシドが挙げられる。
エステルの例は、アルコールと脂肪酸のエステルである。アルコールの例は、1〜6価(特に2〜5価)の炭素数1〜50(特に炭素数3〜30)のアルコール(例えば、脂肪族アルコール)である。脂肪酸の例は、炭素数2〜50、特に炭素数5〜30の飽和または不飽和の脂肪酸である。
アミンオキシドは、アミン(二級アミンまたは好ましくは三級アミン)の酸化物(例えば炭素数5〜50)であってよい。
ノニオン性界面活性剤は、エーテル、エステル、エステルエーテル、アルカノールアミド、多価アルコールおよびアミンオキシドからなる群から選択されており、オキシアルキレン基を有するノニオン性界面活性剤であることが好ましい。
また、ノニオン性界面活性剤は、環境上の問題(生分解性、環境ホルモンなど)から芳香族基を含まない構造が好ましい。
R1O−(CH2CH2O)p−(R2O)q−R3
[式中、R1は炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基またはアシル基であり、
R2のそれぞれは、独立的に同一または異なって、炭素数3以上(例えば、3〜10)のアルキレン基であり、
R3は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基または炭素数2〜22のアルケニル基であり、
pは2以上の数であり、
qは0または1以上の数である。]
で示される化合物であってよい。
R2の例は、プロピレン基、ブチレン基である。
ノニオン性界面活性剤において、pは3以上の数(例えば、5〜200)であってよい。qは、2以上の数(例えば5〜200)であってよい。すなわち、−(R2O)q−がポリオキシアルキレン鎖を形成してもよい。
ノニオン性界面活性剤は、中央に親水性のポリオキシエチレン鎖と疎水性のオキシアルキレン鎖(特に、ポリオキシアルキレン鎖)を含有したポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテルであってよい。疎水性のオキシアルキレン鎖としては、オキシプロピレン鎖、オキシブチレン鎖、スチレン鎖などが挙げられるが、中でも、オキシプロピレン鎖が好ましい。
R1O-(CH2CH2O)p-H
[式中、R1およびpは上記と同意義である。]
で示される界面活性剤である。
C10H21O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C12H25O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H31O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H33O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C18H35O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C18H37O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C12H25O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-C12H25
C16H31O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-C16H31
C16H33O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-C12H25
iso-C13H27O-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C10H21COO-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-H
C16H33COO-(CH2CH2O)p-(C3H6O)q-C12H25
[式中、pおよびqは上記と同意義である。]
などである。
ポリオキシエチレンブロックの割合がノニオン性界面活性剤(コポリマー)の分子量に対して5〜80重量%、例えば30〜75重量%、特に40〜70重量%であることができる。
ノニオン性界面活性剤の平均分子量は、一般に300〜5,000、例えば、500〜3,000である。
ノニオン性界面活性剤は1種単独でも2種以上を併用することもできる。
カチオン性界面活性剤は、アミド基を有しない化合物であることが好ましい。
カチオン性界面活性剤は、アミン塩、4級アンモニウム塩、オキシエチレン付加型アンモニウム塩であることが好ましい。カチオン性界面活性剤の具体例としては、特に限定されないが、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型界面活性剤等が挙げられる。
R21-N+(-R22)(-R23)(-R24) X-
[式中、R21、R22、R23およびR24のそれぞれは、独立的に同一または異なって、水素原子または炭素数1〜50の炭化水素基、
Xはアニオン性基である。]
の化合物である。炭化水素基は、酸素原子を有していてもよく、例えば、ポリオキシアルキレン基などのオキシアルキレン(アルキレンの炭素数は例えば2〜5である。)であってよい。R21、R22、R23およびR24は炭素数1〜30の炭化水素基(例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素または芳香脂肪族炭化水素)であることが好ましい。
Xの具体例は、ハロゲン(例えば、塩素)、酸(例えば、塩酸などの無機酸、酢酸などの有機酸(特に、脂肪酸))である。
カチオン性界面活性剤は、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩(アルキルの炭素数4〜30)であることが特に好ましい。
R31 p - N+R32 qX−
[式中、R31のそれぞれは、独立的に同一または異なって、C12以上(例えばC12〜C50)の直鎖状および/または分岐状の脂肪族(飽和および/または不飽和)基、
R32のそれぞれは、独立的に同一または異なって、HまたはC1〜4のアルキル基、ベンジル基、ポリオキシエチレン基(オキシエチレン基の数例えば1(特に2、特別には3)〜50)(CH3、C2H5が特に好ましい)、
Xはハロゲン原子(例えば、塩素および臭素)、C1〜C4の脂肪酸塩基、
pは1または2、qは2または3で、p+q=4である。]
で示されるアンモニウム塩であってよい。R31の炭素数は、12〜50、例えば12〜30であってよい。
アニオン性界面活性剤は、有機酸の塩(例えば、有機酸と無機塩基またはアミンとの塩)であることが好ましい。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ココイルサルコシンナトリウム、ナトリウムN−ココイルメチルタウリン、ポリオキシエチレンヤシアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ジエーテルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカルボン酸塩(商品名ユニダインDS−101、102(ダイキン工業(株)製))などを挙げることができる。
両性界面活性剤の具体例としては、アラニン類、イミダゾリニウムベタイン類、アミドベタイン類、酢酸ベタインなどが挙げられ、具体的には、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられる。
重合用界面活性剤の量は、撥水撥油性重合体100重量部に対して、0.05〜20重量部、例えば、0.1〜10重量部であってよい。
表面処理剤は、撥水撥油性重合体、液状媒体および界面活性剤以外の他の成分として、非フッ素撥水性化合物および添加剤の少なくとも1種を含有してもよい。
(5−1)非フッ素撥水性化合物
表面処理剤は、フッ素原子を含まない撥水性化合物(非フッ素撥水性化合物)を含有することがある。
非フッ素撥水性化合物は、非フッ素アクリレート重合体、飽和または不飽和の炭化水素化合物、またはシリコーン系化合物であってよい。
非フッ素アクリレート重合体を構成する非フッ素アクリレート単量体は、式:
CH2=CA−T
[式中、Aは、水素原子、メチル基、または、フッ素原子以外のハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子)であり、
Tは、水素原子、炭素数1〜30の鎖状または環状の炭化水素基、またはエステル結合を有する鎖状または環状の炭素数1〜31の有機基である。]
で示される化合物である。
非フッ素アクリレート重合体は、撥水撥油性重合体と同様の重合方法で製造できる。
シリコーン系化合物は、一般に、撥水剤として使用されているものである。シリコーン系化合物は、撥水性を示す化合物であれば、限定されない。
非フッ素撥水性化合物の量は、撥水撥油性重合体の100重量部に対して、500重量部以下、例えば、5〜200重量部、特に、5〜100重量部であってよい。
表面処理剤は、添加剤を含んでよい。
添加剤の例は、含ケイ素化合物、ワックス、アクリルエマルションなどである。添加剤の他の例は、他の含フッ素重合体,乾燥速度調整剤,架橋剤,造膜助剤,相溶化剤,界面活性剤,凍結防止剤,粘度調整剤,紫外線吸収剤,酸化防止剤,pH調整剤,消泡剤,風合い調整剤,すべり性調整剤,帯電防止剤,親水化剤,抗菌剤,防腐剤,防虫剤,芳香剤,難燃剤等である。
処理剤において、撥水撥油性重合体の濃度は、0.01〜95重量%、例えば5〜50重量%であってよい。
本発明の処理剤は、内部離型剤あるいは外部離型剤としても使用できる。
あるいは、繊維状基材は紙であってもよい。撥水撥油性重合体を、予め形成した紙に適用してよく、または、製紙の様々な段階で、例えば、紙の乾燥期間中に適用してもよい。
以下において、部または%または比は、特記しない限り、重量部または重量%または重量比を表す。
試験の手順は次のとおりである。
JIS−L−1092(AATCC−22)のスプレー法に準じて処理布の撥水性を評価した。下記に記載する表1に示されるように撥水性No.によって表す。点数が大きいほど撥水性が良好なことを示し、状態によっては中間値(95、85、75)、+−で優劣をつける。
重合体の水性分散液を固形分濃度が1.8重量%になるように水道水で希釈し、40℃に温度調整できるパッドに処理浴を入れ、マングルロールには綿布を輪にして連続処理できるようにして、圧力5.5kgf/cm2で連続処理を行った。1時間後のマングルへのポリマーの付着状態を目視観察し、下記に記載する表2の基準によりガムアップ性を判定する。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(CH3)=CH2(C6SFMA)=80g、ステアリルアクリレート=20g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(CH3)=CH2(C6SFMA)=80g、ステアリルアクリレート=20g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=4g、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド(DOdDMAC)=3gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(CH3)=CH2(C6SFMA)=60g、ステアリルアクリレート=10g、イソボルニルメタクリレート=10g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、塩化ビニル(VCM)=20gを圧入充填し、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(Cl)=CH2(C6SFCLA)=80g、ステアリルアクリレート=20g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(Cl)=CH2(C6SFCLA)=60g、ラウリルアクリレート=20g、イソボルニルメタクリレート=20g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(Cl)=CH2(C6SFCLA)=40g、ラウリルアクリレート=20g、イソボルニルメタクリレート=20g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、塩化ビニル(VCM)=20gを圧入充填し、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにステアリルアクリレート=90g、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート=10g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で3時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
500mLオートクレーブにステアリルアクリレート=70g、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート=10g、純水=200g、トリプロピレングリコール=30g、ポリオキシエチレン(POE)オレイルエーテル=3g、ポリオキシエチレン(POE)イソトリデシルエーテル=7gを入れ、攪拌下に60℃で15分間、超音波で乳化分散させた。乳化後にオートクレーブ内を窒素置換後、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩=1gを添加し、60℃で1時間反応させた後、塩化ビニル=20gを圧入充填し、さらに2時間反応させて重合体の水性分散液を得た。更に純水で固形分濃度を30%に調整した。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量9000)(PDADMAC−9000)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調整した。この分散液を固形分濃度が0.15重量%、0.30重量%、0.60重量%になるよう水道水により希釈した試験溶液を調製し、ポリエステル布をこの試験溶液に浸してからマングルに通し、160℃で2分間、熱処理した試験布で撥水性を評価した(低濃度撥水性)。また、分散液の固形分濃度が0.60重量%、分散染料が0.006重量%になるよう水道水により希釈した試験溶液についても同様に撥水性を評価した。さらにガムアップ性について評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量30000)(PDADMAC−30000)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量30000)(PDADMAC−30000)の30%水溶液を0.5部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ジメチルアミンエピクロルヒドリン縮合体塩(分子量9000)(PDMAECH−9000)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例2〜8において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量30000)(PDADMAC−30000)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)に何も添加せず、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ポリオキシエチレン牛脂アルキルベンジルアンモニウムクロライド(TBzPOEC)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ラウリルジメチルアミンオキシド(LDMAO)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1において製造した重合分散液(30%)100部に対して、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(StDMAPAD)の30%水溶液を0.1部混合した水性分散液を調製し、実施例1と同様に評価を行った。
製造例1を製造例8に代えて、比較例1〜4と同様に調製および評価を行った。
Claims (10)
- (A)フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の一方または両方から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体、
(B)高分子型界面活性剤、および
(C)液状媒体
を含んでなる表面処理剤であって、
含フッ素単量体(A1)が式:
CH 2 =C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Yは、-O- または -NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。]
で示される化合物であり、
長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)が式:
CH 2 =CA 11 −C(=O)−O−A 12
[式中、A 11 は、水素原子またはメチル基であり、
A 12 は、炭素数18〜30の直鎖または分岐の炭化水素基である。]
で示される化合物であり、
高分子型界面活性剤(B)が式:
−[(N + Y 4 )] r (X − ) r −
[式中、Xはハロゲン原子またはC 1 〜C 4 の脂肪酸塩基、
それぞれのYは、同一又は異なって、直接結合、または1価または2価の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基であり、
少なくとも2つのYは、隣接窒素原子とともに環を形成していてもよく、
rは1または2である。]
で示される繰り返し単位を有する第四級アンモニウム塩系重合体であり、
含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の合計量は、撥水撥油性重合体に対して、30〜100重量%であり、高分子型界面活性剤(B)の量は、撥水撥油性重合体(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部である表面処理剤。 - 含フッ素単量体(A1)において、Rfが炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である請求項1に記載の表面処理剤。
- 撥水撥油性重合体が、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体であるか、または
フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)から誘導された繰り返し単位を有するが、撥水撥油性重合体長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)から誘導された繰り返し単位を有しない撥水撥油性重合体であるか、または
長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)から誘導された繰り返し単位を有するが、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)から誘導された繰り返し単位を有しない撥水撥油性重合体であり、
撥水撥油性重合体が、
(A3)非フッ素非架橋性単量体から誘導された繰り返し単位、および
(A4)非フッ素架橋性単量体から誘導された繰り返し単位
の少なくとも1種をさらに有し、
非フッ素非架橋性単量体(A3)が、一般式:
CH 2 =CA 1 COOA 2
[式中、A 1 は、水素原子、メチル基、または、フッ素原子以外のハロゲン原子であり、
A 2 は、C n H 2n+1 (ただし、n=1〜17)によって表されるアルキル基である。]
で示されるアクリレート、
一価の環状炭化水素基と一価の(メタ)アクリレート基が直接に結合している、環状炭化水素基を有する(メタ)アクリレート単量体、ならびに
1〜10の塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されている炭素数2〜20のハロゲン化オレフィン
からなる群から選択された少なくとも1種の化合物であり、
非フッ素架橋性単量体(A4)が、少なくとも2つの炭素−炭素二重結合を有する化合物、あるいは少なくとも1つの炭素−炭素二重結合および少なくとも1つの反応性基を有する化合物である請求項1または2に記載の表面処理剤。 - 高分子型界面活性剤(B)が、式:
-[(-Y1-(-Y2-N+(Z1)(Z2)-Y3-)r-Y4-)(X-)r]n-
[式中、Xはハロゲン原子またはC1〜C4の脂肪酸塩基、
Y1、Y2、Y3およびY4は、直接結合または酸素原子を有していてもよい炭素数1〜10の2価の脂肪族基、
Y2とY3は、隣接窒素原子とともに環を形成していてもよく、
Z1およびZ2は、炭素数1〜10の直鎖状および/または分岐状の脂肪族基、
rは1または2であり、
nは2以上の数である。]
で示される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理剤。 - 高分子型界面活性剤(B)の重量平均分子量が、3,000〜100,000、特に5,000〜50,000である請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理剤。
- 液状媒体(C)の量は、表面処理剤に対して、30〜99.1重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の表面処理剤。
- 含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の合計は、撥水撥油性重合体に対して、32〜98重量%であり、
非フッ素非架橋性単量体(A3)の量は、撥水撥油性重合体に対して、2〜68重量%であり、
非フッ素架橋性単量体(A4)の量は、含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の合計100重量部に対して、50重量部以下である請求項2〜6のいずれかに記載の表面処理剤。 - 表面処理剤が、撥水撥油剤、防汚剤または汚れ脱離剤である請求項1〜7のいずれかに記載の表面処理剤。
- (i)液状媒体の存在下で、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の一方または両方を含んでなる単量体を重合して、含フッ素単量体(A1)および長鎖(メタ)アクリレートエステル単量体(A2)の一方または両方から誘導された繰り返し単位を有する撥水撥油性重合体の水性分散液を得る工程、および
(ii) 撥水撥油性重合体の水性分散液に高分子型界面活性剤を添加する工程
を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の表面処理剤を製造する方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の表面処理剤を基材に適用することを含む、処理された基材の製造方法。
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