JP6672408B2 - 摩擦減少部付き従動プーリーを備えた自動ドア装置 - Google Patents
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Description
該駆動機構は、モータと該モータからの駆動力を伝達する伝達機構とを有し、
該伝達機構は、主動プーリーと該主動プーリーに巻き付くタイミングベルトと該タイミングベルトが巻き付く従動プーリーとを有し、
該従動プーリーは、プーリー本体と、このプーリー本体に一体化する一対のフランジとを有し、
該従動プーリーの回転軸に直交する面でプーリー本体の断面を見た状態において円形の外周面となり、且つ、プーリー本体の外周面としてベルト掛け面を有し、
該ベルト掛け面は、タイミングベルトの巻き付け部分として、また、タイミングベルトが走行する部分として形成され、
該ベルト掛け面には、この全周にわたり摩擦減少部が形成され、
該摩擦減少部としては、前記タイミングベルトが前記ベルト掛け面を周方向に走行するとともに、前記タイミングベルトが前記ベルト掛け面の両側部に連続する一対のフランジ間を前記回転軸に平行な方向に移動する際に、該移動における前記回転軸に平行な方向での前記タイミングベルトにおけるベルト歯の歯先との摩擦を少なくさせるような部分に形成し、
該摩擦を少なくさせるような部分としては、タイミングベルトにおけるベルト歯の歯先に対し、この歯先との摩擦を少なくさせる部分であって、従動プーリーの回転軸に対し平行であるものの、一方のフランジ側の凸部及び凹部と、他方のフランジ側の凸部及び凹部とが、ベルト掛け面の中央位置でずらして千鳥状の形状に形成し、且つ、前記外周面の位置になる前記凸部の頂部の幅を前記ベルト掛け面に巻き付いた状態の前記歯先の幅よりも小さくするような形状に形成し、且つ、隣り合う前記頂部同士のピッチを前記ベルト掛け面に巻き付いた状態の隣り合う前記歯先同士のピッチよりも短くするような形状に形成し、且つ、前記凹部を前記外周面の位置から前記回転軸の側に凹ます形状に形成することを特徴とする。
図1(a)において、自動ドア装置21は、人の通行や物の搬入等のために左右方向にドア4が自動で開閉するよう構成される。自動ドア装置21は、取り付け用のベース2と、このベース2に取り付けられる駆動機構3と、駆動機構3を制御する図示しないコントローラと、駆動機構3の駆動により開閉動する上記のドア4とを有する。
図1(b)において、主動プーリー22は、プーリー本体25と、このプーリー本体25の外周面に等ピッチで設けられる複数のプーリー歯26とを有する。このような主動プーリー22は、本実施例において従来例の主動プーリー7(図12参照)と同じものが採用される。主動プーリー22は、従来例と同じ状態に取り付けられる。
図1(c)において、従動プーリー23は、プーリー本体27と、このプーリー本体27に一体化する一対のフランジ28とを有する。また、従動プーリー23は、プーリー本体27の外周面としてベルト掛け面29を有する。ベルト掛け面29は、タイミングベルト24の巻き付け部分として、また、タイミングベルト24が走行する部分として形成される。さらに、ベルト掛け面29は、本発明の特徴部分(後述する摩擦減少部37)が全周にわたり存在する部分としても形成される。
図1(b)、図1(c)、図2、及び図3において、タイミングベルト24は、帯状で無端のベルト本体31と、このベルト本体31の内周面側に等ピッチで設けられる複数のベルト歯32とを有する。尚、タイミングベルト24における引用符号33は歯先を示す。また、引用符号34は歯溝、引用符号35は歯斜面、引用符号36はフランジ対向面を示す。また、寸法W1は歯先33の幅の寸法を示す。また、寸法P1は隣り合う歯先33同士のピッチを示す。寸法に関し、タイミングベルト24は従動プーリー23に巻き付けられると後述する圧縮の力が掛かることから、その時の寸法をW2、P2とするものとする(W1>W2、P1>P2)。
図1ないし図5において、摩擦減少部37は、本発明の特徴部分であって、従動プーリー23におけるベルト掛け面29の全周にわたって形成される。摩擦減少部37は、タイミングベルト24におけるベルト歯32の歯先33に対し、この歯先33との摩擦を少なくさせるための部分であって、図2及び図3に示すように、従動プーリー23の回転軸38(図13の回転軸Lと同じ)に直交する面でベルト掛け面29の断面を見た状態で、凸部39及び凹部40を周方向に連続させるような形状に形成される。
上記構成及び構造において、従動プーリー23のベルト掛け面29の全周に凸部39及び凹部40を周方向に連続させるような状態で摩擦減少部37を形成し、この摩擦減少部37にタイミングベルト24を巻き付け、そして、モータ5からの駆動力を主動プーリー22に伝達してタイミングベルト24を動かしドア4を開閉動させると、この時、タイミングベルト24は図6に示すような動きが生じる。すなわち、従動プーリー23のフランジ28間を移動するような動きが生じる(この動きに関しては、耐久試験において観測されている。また、図7に示すように歯先33の痕42からも移動が生じていることが分かる。尚、わざと痕42がつくような実験をしたことによるものである)。
タイミングベルト24が上記のようにフランジ28間を移動しながら走行する際、従来例では擦れて音が発生していたと考えられる。この場合、本実施例のような形状の摩擦減少部37を形成することで歯先33との擦れ(摩擦)が格段に小さくなるのは勿論である。従って、擦れが原因となる音(擦れ音)の発生を防止又は格段に減少させることができる。自動ドア装置21からは擦れ音が洩れ出るようなことがなく、例えば通行人に不快感を与えてしまうこともない。
以上、図1ないし図7を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である自動ドア装置21によれば、摩擦減少部37付きの従動プーリー23を備えることから、擦れ音の発生を防止したり擦れ音を格段に軽減したりすることができるという効果を奏する。
図8及び図9において、実施例2の従動プーリー23は、プーリー本体27と、このプーリー本体27に一体化する一対のフランジ28とを有する。また、従動プーリー23は、プーリー本体27の外周面としてベルト掛け面29を有する。ベルト掛け面29は、タイミングベルト24の巻き付け部分として、また、タイミングベルト24が走行する部分として形成される。このような、ベルト掛け面29には、摩擦減少部37が全周にわたって形成される。
図8及び図9において、実施例2の摩擦減少部37は、実施例1と同様、タイミングベルト24におけるベルト歯32の歯先33に対し、この歯先33との摩擦を少なくさせる部分であって、実施例1との違いは、従動プーリー23の回転軸38に対し傾く方向に凸部39及び凹部40をのばしたことである(斜めの凸部39及び凹部40である。尚、寸法関係やピッチは実施例1と同じである。ここではその説明を省略するものとする)。
以上、図8及び図9を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である自動ドア装置21(図1参照)によれば、実施例2の摩擦減少部37付きの従動プーリー23を備えることから、擦れ音の発生を防止したり擦れ音を格段に減少させたりすることができるという効果を奏する。
図10及び図11において、実施例3の従動プーリー23は、プーリー本体27と、このプーリー本体27に一体化する一対のフランジ28とを有する。また、従動プーリー23は、プーリー本体27の外周面としてベルト掛け面29を有する。ベルト掛け面29は、タイミングベルト24の巻き付け部分として、また、タイミングベルト24が走行する部分として形成される。このような、ベルト掛け面29には、摩擦減少部37が全周にわたって形成される。
図10及び図11において、実施例3の摩擦減少部37は、実施例1、2と同様、タイミングベルト24におけるベルト歯32の歯先33に対し、この歯先33との摩擦を少なくさせる部分であって、実施例1、2との違いは、従動プーリー23の回転軸38に対し平行であるものの、一方のフランジ28側の凸部39及び凹部40と、他方のフランジ28側の凸部39及び凹部40とが、ベルト掛け面29の中央位置で図示のようにずれて千鳥状の配置になっていることである(千鳥配置の凸部39及び凹部40である。尚、寸法関係やピッチは実施例1、2と同じである。ここではその説明を省略するものとする)。
以上、図10及び図11を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である自動ドア装置21(図1参照)によれば、実施例3の摩擦減少部37付きの従動プーリー23を備えることから、擦れ音の発生を防止したり擦れ音を格段に減少させたりすることができるという効果を奏する。
Claims (2)
- ドアと該ドアを開閉する駆動機構とを有し、
該駆動機構は、モータと該モータからの駆動力を伝達する伝達機構とを有し、
該伝達機構は、主動プーリーと該主動プーリーに巻き付くタイミングベルトと該タイミングベルトが巻き付く従動プーリーとを有し、
該従動プーリーは、プーリー本体と、このプーリー本体に一体化する一対のフランジとを有し、
該従動プーリーの回転軸に直交する面でプーリー本体の断面を見た状態において円形の外周面となり、且つ、プーリー本体の外周面としてベルト掛け面を有し、
該ベルト掛け面は、タイミングベルトの巻き付け部分として、また、タイミングベルトが走行する部分として形成され、
該ベルト掛け面には、この全周にわたり摩擦減少部が形成され、
該摩擦減少部としては、前記タイミングベルトが前記ベルト掛け面を周方向に走行するとともに、前記タイミングベルトが前記ベルト掛け面の両側部に連続する一対のフランジ間を前記回転軸に平行な方向に移動する際に、該移動における前記回転軸に平行な方向での前記タイミングベルトにおけるベルト歯の歯先との摩擦を少なくさせるような部分に形成し、
該摩擦を少なくさせるような部分としては、タイミングベルトにおけるベルト歯の歯先に対し、この歯先との摩擦を少なくさせる部分であって、従動プーリーの回転軸に対し平行であるものの、一方のフランジ側の凸部及び凹部と、他方のフランジ側の凸部及び凹部とが、ベルト掛け面の中央位置でずらして千鳥状の形状に形成し、且つ、前記外周面の位置になる前記凸部の頂部の幅を前記ベルト掛け面に巻き付いた状態の前記歯先の幅よりも小さくするような形状に形成し、且つ、隣り合う前記頂部同士のピッチを前記ベルト掛け面に巻き付いた状態の隣り合う前記歯先同士のピッチよりも短くするような形状に形成し、且つ、前記凹部を前記外周面の位置から前記回転軸の側に凹ます形状に形成する
ことを特徴とする摩擦減少部付き従動プーリーを備えた自動ドア装置。 - 請求項1に記載の摩擦減少部付き従動プーリーを備えた自動ドア装置において、
前記頂部を滑らかな状態に形成する
ことを特徴とする摩擦減少部付き従動プーリーを備えた自動ドア装置。
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