JP2005172043A - ベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステム - Google Patents

ベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステム Download PDF

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    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/02Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members with belts; with V-belts

Abstract

【課題】 ベルトの変位に起因する影響を受けることなく、ベルト上に固着た異物を十分に除去できるベルト清浄具を備えるベルトドライブシステムを提供する。
【解決手段】 本発明によるベルトドライブシステムに備わるベルト用プーリー10は、略円盤状を成すプーリー本体10aにベルト清浄具1が固定されたものである。プーリー本体10aは、主として、外周壁に凹凸が形成された回動部11と固定部12とから構成されている。ベルト清浄具1は、回動部11の曲率に応じて弧状に延在する複数の平板部材2と、それらの一方端部に跨って接合された略コの字状を成す支持体3とを有しており、VリブドベルトVbの摺動によってV溝が形成された面Smに固着し得る異物が剥離・除去される。
【選択図】 図2


Description

本発明は、ベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステムに関し、詳しくは、車両等の動機に備わる内燃機関の補機を駆動するベルトに堆積又は固着した異物を除去するベルト清浄具、それを有するプーリー、及び、それを備えるベルトドライブシステムに関する。
一般に、内燃機関を備える車両等の動機には、オルタネーター、ウォーターポンプ、パワーステアリング、エアコンディショナーといった種々の補機が備えられ、通常、これらは、内燃機関のクランクシャフトに連結されたプーリー(クランクシャフトプーリー)に掛け渡されたベルトによって駆動される。このようなプーリーやベルトとしては、各種のものが用いられているが、プーリーからのベルトの外れや滑落を防止すべく、いわゆるVプーリーとVリブドベルトとの組み合わせが多用される傾向にある。すなわち、円盤状を成すプーリーにおいてベルトと接する外周壁にV溝が形成されており、ベルトには、そのV溝によって形成される凹凸(山と谷)に嵌合するような溝条が形成されている。
このようなベルトを用いた補機のドライブ(駆動)システムでは、プーリーとの接触によってベルトが磨耗したり、プーリー/ベルト間に混入した異物等によって磨耗が更に進展したりして、ベルトの磨耗粉が発生する傾向にある。そのような磨耗粉や異物は、特にベルトの溝部(谷の部分)に集積し易く、プーリーとベルトとの噛み合いによって圧積され固着する傾向にある。こうなると、ベルトが滑って空回りしたり、最終的にはベルトが破損してしまったりといった不具合が生じるおそれがある。また、異物が付着した状態で放置すると、そこを起点として更に異物の堆積が促進されてしまい、上記の不具合が一層顕著となってしまう。
このような問題を克服するために、Vプーリーの近傍にVベルトの凹凸形状部に対向してガイドを配置したVベルト伝動装置(特許文献1)、プーリーのV溝に係合接触するように設けられた清浄ブラシを有するポリVベルト用プーリーの清浄装置(特許文献2)、VリブドベルトのV溝に対向してブラシ手段を近接又は摺接させたVリブドベルトの異物除去装置(特許文献3)、等の種々の装置が提案されている。
実開昭58−25849号マイクロフィルム 実開昭61−66258号公報 実開昭58−151737号公報
しかし、本発明者は、上記従来装置について詳細に検討したところ、以下の問題点があることを見出した。すなわち、特許文献1に記載された装置は、ベルトへの異物の侵入を排除することを企図したものであるが、ベルトから発生する磨耗粉を積極的に除去することが困難な傾向にある。また、特許文献2に記載された装置は、プーリーに付着した異物等を除去し得るものの、何らかの要因によってベルトのV溝に固着してしまった異物を除去することは困難である。
さらに、特許文献3に記載された装置では、V溝に異物が付着したVリブドベルトが駆動すると、ブラシ手段がその異物を払い取るように摺動し、異物が取り除かれ得る。しかし、特許文献3に開示されているようにブラシ手段が配置されるプーリー間におけるVリブドベルトの直線路では、Vリブドベルトの変位が比較的大きく、Vリブドベルトとブラシ手段との接触が不十分又は断続的になってしまい、異物が十分に除去されないおそれがある。また、そのようにVリブドベルトの変位が元来比較的大きい部位においてVリブドベルトがブラシ手段と接触すると、Vリブドベルトが更に振動してしまう可能性がある。こうなると、Vリブドベルトの変位が更に増大してしまい、異物の除去が殊に不十分となるおそれがある。また、かかる不都合な振動の発生により、補機の円滑な駆動が損なわれる事態も想定される。
さらに、特許文献3には、ブラシ手段として櫛状凸部及びブラシが開示されている。しかし、これらがVリブドベルトの摺動面と接触する際(ブラシ手段が定常状態でVリブドベルトと接触していなくても、上述したベルトの変位によって接触する可能性がある)に、それらの先端に力(応力)が集中してしまい、その結果、そのベルト面を局所的に損傷してしまうことも考えられる。
またさらに、ブラシのような細線の集合体をブラシ手段として用いた場合、固着した異物において細線と接しない部分が生じ得るので、結果として、十分な異物除去能が発現されない傾向にある。特に、内燃機関の高出力運転時には、Vリブドベルトの回転数が増大することに伴って、異物が圧縮且つ引き伸ばされて長く連続してV溝に固着してしまうことも想定される。こうなると、かかるブラシ手段では異物除去がより一層困難となり、しかも、Vリブドベルトが振動した状態では、上述の如く、ブラシ手段による異物の除去は更に一層困難となり得る。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ベルトの振動や変位に起因する影響を受けることなく、ベルトに異物が強固に固着してしまうことを防止でき、及び、ベルト上に堆積して固着してしまった異物を十分に除去できるベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるベルト清浄具は、帯状を成し且つ駆動可能に設けられたベルトの少なくとも一側に形成された断面凹状を成すような溝条の内面に対向し一定の間隙を有するように突設して配置される掻取部と、その掻取部に接合されており、その掻取部がベルトの動きに対して相対的に静止するようにその掻取部を保持する保持部とを備えており、掻取部が、ベルトの曲折部又はその曲折部の近傍に定置されるものであって溝条に沿って延在可能なように弧状を成すものである。
このように構成されベルト清浄具は、ベルトが設けられた場合に、そのベルトの溝条(例えば、VリブドベルトのV溝)に対向して、掻取部が一定の間隔で突設配置されるので、ベルトが動く際に、掻取部は、通常はベルトと接触することなく、異物が溝条に堆積又は固着したときに異物と接触し得る。また、掻取部は、保持部によって保持されているので、例えば、ベルトがプーリーに掛け渡され引き回されるような場合に、異物が堆積又は固着したときの状態を予め把握しておき、それに基づいて掻取部とベルトとの一定間隔を調整することにより、ベルトの溝条に異物が堆積又は固着したときにそれを有効に除去し得る。
このとき、掻取部がベルトの曲折部又はその曲折部の近傍、すなわちプーリー等によって引き回されるときの支持位置又はその近傍に定置されるものであるので、ベルトの駆動によって発生し得る不可避的な振動の影響を受け難く、よってベルトの変位が殆どなく、異物と掻取部との十分且つ連続的な接触が担保される。また、そのようなベルトの曲折部又はその曲折部の近傍に掻取部が定置されるので、両者が接触してもベルトを不都合に振動させてしまうことが抑えられる。さらに、掻取部がベルトの溝条に沿って延在可能なように弧状を成すように形成されているので、ベルトとの接触箇所(面)が鋭端となり難く、ベルトが摺動する際に応力の集中が抑えられる。よって、ベルトが局所的に削り取られて破損したり、ベルトに大きな振動が発生したりすることが防止される。またさらに、掻取部が弧状にある一定の長さを有して延在することにより、高圧積されて溝条に沿って引き伸ばされた状態で固着してしまった異物でも確実に除去し得る。
また、本発明によるベルト用プーリーは、本発明によるベルト清浄具を備えて好適に構成されるものであり、すなわち、本発明による上述したベルト清浄具と、略円盤状を成し、ベルトの一方面と接触する外周壁を含み回動可能に設けられた回動部およびその回動部よりも芯側に配置された固定部を有するプーリー本体とを備える。
このような構成のベルト用プーリーが、例えば、複数のプーリーに掛け渡されて閉ループが形成されたベルトドライブシステムに追設されることにより、当該システムの駆動負荷を過度に増加させることなく、ベルトの溝条に堆積又は固着してた異物が、上述したベルト清浄具の作用によって十分に剥離・除去され得る。或いは、補機を駆動するためのプーリーが上記プーリー本体と同等の本体構成を備えていれば、そのプーリーに本発明のベルト清浄具を設けることにより、本発明のベルト用プーリーとして機能し得る。
また、ベルト清浄具を構成する掻取部を、ベルトの曲折部又はその曲折部の近傍に一層定置させ易くし、及び/又は、掻取部の形状をベルトの溝条に沿って延在可能に弧状に形成させ易くする観点から、具体的には、保持部がプーリー本体の固定部に取り付けられたものであると好ましい。
また、本発明によるベルトドライブシステムは、内燃機関に備わるクランクシャフトに接続された第1のプーリーと、内燃機関に備わる補機に接続された第2のプーリーと、帯状を成し、少なくとも一側に断面凹状を成すような溝条が形成されており、第1のプーリーと第2のプーリーとを結ぶ閉ループが形成されるように設けられたベルトとを備えるシステムである。
このように構成すれば、第1のプーリーがクランクシャフトによって駆動されることにより、第2のプーリーに接続された補機が駆動される内燃機関のベルトドライブシステムが構築される。そして、本発明によるベルト用プーリーが設けられるので、異物がベルトの溝条に強固に固着してしまうことが防止されると共に、万一異物が固着してしまった場合でも、その異物を早期に除去できる。よって、異物の堆積及び固着が進展することが確実に抑止される。なお、第2のプーリーがベルト用プーリーを兼ねるように設けても好ましい。
また、ベルト用プーリーが設置されることにより、第1のプーリーと第2のプーリーとの間、又は、第2のプーリーが複数あるときにそれらの間が、過度に大きく隔てられているときでも、そのベルト用プーリーが、ベルトを支持し、言わばテンショナーの機能をも果すので、ベルトの振動が更に一層防止される。
本発明のベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステムによれば、ベルトの変位や振動に起因する影響を受けることなく、ベルトに異物が強固に固着してしまうことを防止でき、また、ベルト上に堆積して固着してしまった異物を十分に除去できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限られるものではない。
図1は、本発明によるベルトドライブシステムの好適な実施形態の例を示す構成図である。ベルトドライブシステム100は、車両の内燃機関Nに備わる複数の補機を駆動させるためのシステムであり、内燃機関Nの小型化及び軽量化に資するべく、サーペンタインベルトドライブシステムが採用されたものである。
ベルトドライブシステム100は、クランクシャフト(図示せず)に接続されたクランクシャフトプーリー101、エアコンプーリー102、ウォーターポンププーリー103、オルタネータープーリー104、パワーステアリングプーリー105、及びオートテンショナー用アイドラプーリー106の全てに掛合するようにVリブドベルトVbが引き回され、閉ループが形成されたものである。
これらのうち、エアコンプーリー102、ウォーターポンププーリー103、オルタネータープーリー104、及びパワーステアリングプーリー105は、それぞれ各種補機を駆動するためのものである。また、オートテンショナー用アイドラプーリー106は、オートテンショナー110を構成するものである。これにより、駆動時にVリブドベルトVbへ所望の張力が付与され、VリブドベルトVb及び補機類の高寿命化が図られると共に、VリブドベルトVbの交換脱着時にはその張力が開放されるように設けられ、もって保守性が高められている。
また、本実施形態では、プーリー間の距離が比較的長いオルタネータープーリー104とパワーステアリングプーリー105との間にベルト用プーリー10が設けられており、或いは、クランクシャフトプーリー101とエアコンプーリー102との間にベルト用プーリー20が設置されている。
図示において、実線で示すベルト経路は、ベルト用プーリー10,20が設置されていない状態、或いはそれらに代えて後述するベルト用プーリー30が設置されている状態のVリブドベルトVaを示すものである。また、一点鎖線で示すベルト経路は、ベルト用プーリー10,20が設置されている状態のVリブドベルトVbを示すものである。なお、本実施形態では、ベルト用プーリー10,20のうち少なくともいずれか一方が設けられていればよい。
図2は、ベルト用プーリー10,20を模式的に示す正面図である。また、図3は、図2におけるIII−III線に沿う断面図である。なお、ベルト用プーリー20は、図1に示す如くVリブドベルトVbへの掛合位置がベルト用プーリー10と異なるが、両者の基本的な構成は同等であってよい。よって、図2においては、便宜のため両者を同一構成のものとして図示した。
また、回動部11の外周壁11aには、断面が凹凸状を成すように複数の溝条14及び山部16が形成されている。VリブドベルトVbは、帯状を成しており、一方の面Sm(つまりVリブドベルトVbの一側)に複数のV溝M(溝条)が形成され、それらのV溝Mが外周壁11aの山部16にそれぞれ嵌合するように装着されている。また、VリブドベルトVbの他方の面Spは、本実施形態では平坦とされている。なお、VリブドベルトVbの材質は特に制限されず、車両等の内燃機関の補機駆動に一般的に用いられるものを使用できる。
ベルト清浄具1は、回動部11の曲率に応じて弧状に延在する複数の平板部材2(掻取部)と、それらの一方端部に跨って接合された略コの字状を成す支持体3(保持部)とを有するものである。ベルト清浄具1は、全体として、VリブドベルトVbの曲折部K、すなわち、プーリー本体10aの回動部11とVリブドベルトVbとが接触してVリブドベルトVbの走行方向角が変化する部位の近傍に設置されている。平板部材2は、曲折部Kにより近い位置に設けられる一方で、支持体3は、曲折部Kからより遠くVリブドベルトVbと干渉しない位置に配置されている。
また、各平板部材2は、外周壁11aにおける各山部16の断面中心部に嵌入されており、図示上部が山部16の上端から若干突出するように設けられている。さらに、平板部材2は、VリブドベルトVbに異物が付着又は堆積していない状態で、V溝Mの底面(図3において上内面)と僅かな一定の間隙を有するように設置されている。一方、支持体3の両端部は、プーリー本体10aの固定部12に適宜の方法で固定されており、これにより、回動部11が回転してVリブドベルトVbが摺動しても、ベルト清浄具1は相対的に静止した状態で保持される。
このように構成されたベルトドライブシステム100によれば、内燃機関Nの運転により、クランクシャフトプーリー101が回転すると、VリブドベルトVbが一方向に摺動され、各種プーリー102〜106の回転によりそれぞれに接続された補機が駆動される。このとき、VリブドベルトVbは各種プーリー101〜106と接触しながら回転されるので、徐々に磨耗する傾向にある。これにより、磨耗粉が不可避的に発生してしまうが、それ自体がベルトドライブシステム100の運転に直接的な悪影響を及ぼすおそれは少ない。しかし、このような磨耗粉や外部から持ち込まれた塵埃等の異物がVリブドベルトVbのV溝Mに付着した状態でベルトドライブシステム100の運転が継続されると、それらの異物がV溝Mの内面上に固着するおそれがある。
ここで、図6(A)及び(B)は、それぞれ、異物が堆積して固着した状態のVリブドベルトVb(Vaも併記する。)の一部を示す平面図及び側断面図である。V溝Mに付着した異物9は、各プーリー101,102,104,105の外周壁と面Smとの接触によって圧積(圧縮)され、引き伸ばされた状態でV溝Mの内面上に固着する傾向にある。この状態を放置すると、その固着部位を起点として異物9の堆積、圧積、及び固着が更に進展するおそれがある。
これに対し、ベルトドライブシステム100では、異物9が堆積して固着していくと、ベルト清浄具1の平板部材2と異物9との間隙が狭まり、やがて両者が接触するようになる。その状態で、内燃機関Nの運転によりVリブドベルトVbが回転すると、平板部材2によって異物9が掻き取られ、異物9はV溝Mから剥離されてVリブドベルトVbから除去される。
このとき、平板部材2がVリブドベルトVbの曲折部Kの近傍に定置されているので、その部位では、VリブドベルトVbの駆動によって発生し得る不可避的な振動の影響を受け難く、VリブドベルトVbの変位が殆どない。よって、異物9と平板部材2とが連続して十分に接触するので、異物9を確実に除去できる。したがって、VリブドベルトVbのV溝Mに不都合な量の異物9が固着してしまうことを防止できる。その結果、VリブドベルトVbの‘滑り’による空回りや滑落を十分に抑止できる。
また、ベルト清浄具1が曲折部Kの近傍に設置されているので、平板部材2がVリブドベルトVbと接触しても、VリブドベルトVbを不都合に振動させてしまうおそれがない。よって、異物9を更に確実に且つ十分に除去できると共に、ベルトドライブシステム100ひいては各種補機の円滑な駆動を維持できる。
さらに、平板部材2が弧状を成してVリブドベルトVbのV溝Mに沿って延在しているので、その上端部が一定の長さを有して鋭端となり難い。よって、VリブドベルトVbが平板部材2に沿って摺動する際に応力の集中が抑えられる。よって、VリブドベルトVbが削り取られる程に破損したり、VリブドベルトVbに振動が発生してしまうことを一層防止できる。またさらに、平板部材2が弧状で一定の長さを有して延在するので、高圧積されてV溝Mの内面上に長く引き伸ばされて連続的に固着してしまった異物9(図6(A)参照)を確実に剥離・除去できる。
さらにまた、ベルト用プーリー10,20が、それぞれ、配置間隔が比較的大きいオルタネータープーリー104とパワーステアリングプーリー105との間、及び、クランクシャフトプーリー101とエアコンプーリー102との間に設けられているので、VリブドベルトVbにおいて支持されておらず振動し易い部分の長さを短縮できる。これにより、ベルト用プーリー10,20がテンショナーの機能をも果し、VリブドベルトVbの振動を一層抑制でき、且つ、VリブドベルトVbと補機の更なる高寿命化に寄与できる。
図4は、本発明によるベルト用プーリーの他の実施形態を模式的に示す正面図である。また、図5は、図4におけるV−V線に沿う断面図である。ベルト用プーリー30は、オートテンショナー用アイドラプーリー106を兼ねるものであり、略円盤状を成すプーリー本体30aにベルト清浄具5が固定されたものである。プーリー本体30aは、主として、VリブドベルトVaと接触し且つそれを駆動するように軸心回りに回動可能な回動部21と、軸心部に固定され且つ回動部21とベアリング(図示せず)を介して組み合わされた固定部22とから構成されている。
また、回動部21の外周壁21aは、略平坦に形成されており、VリブドベルトVaの他方面Spが接するようにされている。ベルト清浄具5は、図4に示す如く、VリブドベルとVaの曲折部Kに配置されており、略コの字状を成す枠体7(保持部)におけるVリブドベルトVaと対向する部位に、回動部21及び曲折部Kの曲率に応じて弧状に延在する複数の突出部6(掻取部)が形成されたものである。
各突出部6は、VリブドベルトVaのV溝Mに向かって突設されており、VリブドベルトVaに異物が堆積していない状態で、V溝Mの底面と僅かな一定の間隙を有して設置されている。一方、枠体7の両端部は、プーリー本体30aの固定部22に適宜の方法で固定されており、これにより、回動部21が回転してVリブドベルトVaが摺動しても、ベルト清浄具5は相対的に静止した状態で保持される。
このように構成されたベルト用プーリー30を備えるベルトドライブシステム100によれば、V溝Mが外方を向いている状態で、そのV溝Mの底面に堆積し得る異物9が突出部6によって掻き取られて剥離・除去されるので、その異物9の除去片の再混入を一層防止できる。また、ベルト用プーリー30がオートテンショナー用アイドラプーリー106を兼ねるので、新たなプーリーを設置する場所を確保する必要がなく、汎用性を向上できる。なお、その他の主な作用・効果については、ベルト用プーリー10,20を用いたベルトドライブシステム100と同等であるので、重複を避けるため、ここでの説明を省略する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、ベルト用プーリー10,20を設ける代わりに、クランクシャフトプーリー101、エアコンプーリー102、オルタネータープーリー104、及びパワーステアリングプーリー105の少なくとも一つにベルト清浄具1を設置してもよい。この場合、ベルト清浄具1が設けられたプーリーは、本発明によるベルト用プーリーとして機能する。或いは、ウォーターポンププーリー103にベルト清浄具5を設置しても同様に好ましい。さらに、複数のVリブドベルトVa,Vbによって各プーリーを駆動するベルトドライブシステムとしても構わない。
本発明によるベルト清浄具、ベルト用プーリー、及びベルトドライブシステムは、ベルトの変位や振動に起因する影響を受けることなく、ベルトに異物が強固に固着してしまうことを防止できると共に、ベルト上に堆積して固着してしまった異物を十分に除去できるので、内燃機関を備える機器、動機、設備等、特に高出力運転が要求される動機等に広く利用できる。
本発明によるベルトドライブシステムの好適な実施形態の例を示す構成図である。 ベルト用プーリー10,20を模式的に示す正面図である。 図2におけるIII−III線に沿う断面図である。 本発明によるベルト用プーリーの他の実施形態を模式的に示す正面図である。 図4におけるV−V線に沿う断面図である。 図6(A)及び(B)は、それぞれ、異物が堆積して固着した状態のVリブドベルトVb(Vaも併記する。)の一部を示す平面図及び側断面図である。
符号の説明
1,5…ベルト清浄具、2…平板部材(掻取部)、3…支持体(保持部)、6…突出部(掻取部)、7…枠体(保持部)、9…異物、10a,30a…プーリー本体、10,20,30…ベルト用プーリー、11,21…回動部、11a,21a…外周壁、12,22…固定部、14…溝条、16…山部、100…ベルトドライブシステム、101…クランクシャフトプーリー、102…エアコンプーリー、103…ウォーターポンププーリー、104…オルタネータープーリー、105…パワーステアリングプーリー、106…オートテンショナー用アイドラプーリー、110…オートテンショナーK…曲折部、M…V溝(溝条)、N…内燃機関、Sm,Sp…面、Va,Vb…Vリブドベルト。

Claims (4)

  1. 帯状を成し且つ駆動可能に設けられたベルトの少なくとも一側に形成された溝条の内面に対向し一定の間隙を有するように突設して配置される掻取部と、
    前記掻取部に接合されており、該掻取部が前記ベルトの動きに対して相対的に静止するように該掻取部を保持する保持部と、
    を備えており、
    前記掻取部が、前記ベルトの曲折部又は該曲折部の近傍に定置されるものであり、且つ、前記溝条に沿って延在可能なように弧状を成すものである、
    ベルト清浄具。
  2. 請求項1記載のベルト清浄具と、
    略円盤状を成し、前記ベルトの一方面と接触する外周壁を含み回動可能に設けられた回動部、及び該回動部よりも芯側に設けられた固定部を有するプーリー本体と、
    を備えるベルト用プーリー。
  3. 前記保持部は、前記プーリー本体の前記固定部に取り付けられたものである、
    請求項2記載のベルト用プーリー。
  4. 内燃機関に備わるクランクシャフトに接続された第1のプーリーと、
    内燃機関に備わる補機に接続された第2のプーリーと、
    帯状を成し、少なくとも一側に溝条が形成されており、前記第1のプーリーと前記第2のプーリーとを結ぶ閉ループが形成されるように設けられたベルトと、
    請求項2又は3に記載のベルト用プーリーと、
    を備えるベルトドライブシステム。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008048501A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Denso Corp 車両用ブラシレス交流発電機

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