JP6669674B2 - 粘着シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シートおよび半導体装置の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、および高機能化が進んでいる。電子機器に搭載される半導体装置にも、小型化、薄型化、および高密度化が求められている。半導体チップは、そのサイズに近いパッケージに実装されることがある。このようなパッケージは、チップスケールパッケージ(Chip Scale Package;CSP)と称されることもある。CSPを製造するプロセスの一つとして、ウエハレベルパッケージ(Wafer Level Package;WLP)が挙げられる。WLPにおいては、ダイシングにより個片化する前に、チップ回路形成面に外部電極などを形成し、最終的にはチップを含むパッケージをダイシングして、個片化する。WLPとしては、ファンイン(Fan−In)型とファンアウト(Fan−Out)型が挙げられる。ファンアウト型のWLP(以下、FO−WLPと略記する場合がある。)においては、半導体チップを、チップサイズよりも大きな領域となるように封止部材で覆って半導体チップ封止体を形成し、再配線層や外部電極を、半導体チップの回路面だけでなく封止部材の表面領域においても形成する。
例えば、特許文献1には、半導体ウエハから個片化された複数の半導体チップを、その回路形成面を残し、モールド部材を用いて周りを囲んで拡張ウエハを形成し、半導体チップ外の領域に再配線パターンを延在させて形成する半導体パッケージの製造方法が記載されている。特許文献1に記載の製造方法において、個片化された複数の半導体チップをモールド部材で囲う前に、エキスパンド用のウエハマウントテープに貼り替え、ウエハマウントテープを展延して複数の半導体チップの間の距離を拡大させている。
国際公開第2010/058646号
しかしながら、ウエハマウントテープなどの既存の粘着シートを引き延ばして、複数の半導体チップ同士の間隔を拡げようとすると、粘着シートの掴んでいる箇所が大きく引き延ばされてしまい、複数の半導体チップが貼着されている領域が十分に延ばされない。
本発明の目的は、シートを掴んで引き延ばした際に、所望の領域が延び易い、粘着シートを提供すること、および当該粘着シートを用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、被着体が貼着される第一の領域と、前記第一の領域の外周に設けられた第二の領域と、を備え、前記第一の領域の引張弾性率は、前記第二の領域の引張弾性率よりも小さい、粘着シートを提供できる。
粘着シートを引き延ばすエキスパンド工程においては、第一の領域よりも外周に設けられた第二の領域を、把持部材などで掴んで引き延ばす。上述の本発明の一態様に係る粘着シートによれば、第一の領域の引張弾性率は、第二の領域の引張弾性率よりも小さい。粘着シートを引き延ばすと、第一の領域の延びに比べて、第二の領域の延びが小さくなる。
したがって、本発明の一態様によれば、粘着シートの第二の領域を掴んで引き延ばした際に、所望の領域である第一の領域が延び易い粘着シートが提供できる。
本発明の一態様において、基材フィルムと、前記基材フィルムに積層された粘着剤層と、を有し、前記被着体は、複数の半導体チップであり、前記第一の領域は、前記粘着シートの平面視において、シート中央部に設けられたことも好ましい。
この態様によれば、第一の領域に対応する部位の粘着剤層に複数の半導体チップを貼着させることができる。粘着シートの第一の領域に複数の半導体チップを貼着させ、第二の領域を掴んで引き延ばすと、所望の領域、すなわち複数の半導体チップが貼着された第一の領域が延び易いので、複数の半導体チップ同士の間隔を大きく拡げることができる。
本発明の一態様において、前記粘着シートの平面視において、前記第一の領域および前記第二の領域は、それぞれ略矩形状に形成され、前記第二の領域の四隅に切込みが設けられたことも好ましい。
この態様によれば、第二の領域の四隅に切込みが設けられている。
エキスパンド工程では、把持部材などで粘着シートの第二の領域を掴んで、粘着シートを第一の方向、および第一の方向と直交する第二の方向の少なくともいずれかに沿って引き延ばす。例えば、略矩形状の第二の領域が四隅の切込みによって4つの部分に区画されている場合、エキスパンド工程においては、各部分を個別に掴んでシート外側方向に向かう力で引き延ばす。引き延ばしによって、第二の領域は、その四隅に形成された切込みを境界にして分離する。このため、第二の領域は、分離した各部分を掴んで引き延ばし可能になり、第一の方向、および第二の方向の少なくともいずれかに延ばし易い。
したがって、粘着シートを第一の方向、および第二の方向の少なくともいずれかに引き延ばすと、第二の領域が、四隅の切込みを境界にして複数の部分に分離するので、第一の領域がより延び易くなる。
さらに、第一の方向と第二の方向の双方に引き延ばしても、第二の領域の四隅の切込みを境界にして分離したそれぞれの部分においては、第一の方向に引き延ばす力と第二の方向に引き延ばす力が合成されない。第二の領域において分離したそれぞれの部分には、第一の方向に引き延ばす力、又は第二の方向に引き延ばす力が加わる。そのため、第一の領域に対して第一の方向に加える力と、第二の方向に加える力とを、個別に制御し易い。
なお、本明細書において、粘着シートについて略矩形状という場合には、厳密な矩形である場合に限られない。例えば、略矩形は、正方形や長方形に限定されず、角に丸みを帯びている形状や、角の一部が切り落とされた形状であってもよい。
本発明の一態様において、前記第二の領域の四隅に切込みが設けられ、さらに前記第二の領域の四辺に1または2以上の切込みが設けられたことも好ましい。
この態様によれば、第二の領域の四辺に1または2以上の切込みが設けられている。
エキスパンド工程では、把持部材などで粘着シートの第二の領域を掴んで、粘着シートを第一の方向、および第一の方向と直交する第二の方向の少なくともいずれかに沿って引き延ばす。例えば、略矩形状の第二の領域が四隅の切込みによって4つの部分に区画され、当該4つの部分の各辺に形成した切込みによってさらに複数部分に区画されている場合、エキスパンド工程においては、各部分を個別に掴んでシート外側方向に向かう力で引き延ばす。引き延ばしによって、第二の領域は、その四辺に形成された切込みを境界にしてさらに複数の部分に分離する。このため、第二の領域は、分離した各部分を掴んで引き延ばし可能になり、第一の方向、および第二の方向の少なくともいずれかに延ばし易い。
したがって、粘着シートを第一の方向、および第二の方向の少なくともいずれかに引き延ばすと、第二の領域が、四辺の切込みを境界にして複数の部分に分離するので、第一の領域がより延び易くなる。
さらに、切込みによって第二の領域の各辺も分離されるので、各辺の位置に応じて、引き延ばす力を調整し易い。例えば、辺中央部の引き延ばす力を弱く、辺の端部の引き延ばす力を強くするなど、第一の領域の延び具合に応じて引き延ばす力を調整できる。
本発明の一態様において、前記粘着シートの平面視において、前記第一の領域は、略矩形状に形成され、前記第二の領域は、略円形状に形成されたことも好ましい。
この態様によれば、第一の領域は、略矩形状に形成され、第二の領域は、略円形状に形成されている。
上記形状を有する粘着シートは、例えば、環状のリングフレームと、略矩形状の離間テーブルを備えた離間装置を用いた、エキスパンド工程での使用に適している。
具体的には、まず、環状のリングフレームで粘着シートの略円形状の第二の領域を保持する。次に、支持面が第一の領域と略同一形状の平面形状の離間テーブルをリングフレームの内側に通過させる。リングフレームを下降させて、離間テーブルの支持面の高さが、リングフレームの高さよりも相対的に高くなると、リングフレームの内側にて露出する略矩形状の第一の領域が離間テーブルに押し上げられ、粘着シートの第一の領域が、厚み方向と直交し、外側に向かう方向に拡張される。
このとき、第一の領域の延びに比べて、第二の領域の延びは小さいため、選択的に引張弾性率が小さい第一の領域が延びるので、第一の領域がより延び易くなる。
なお、本明細書において、粘着シートについて略円形状という場合には、厳密な円形である場合に限られない。例えば、略円形は、真円形だけでなく、楕円形なども含む形状をいう。また、多角形のうち、角の数が多く、各辺の長さが比較的短くなる形状も略円形に含まれる。
また、本明細書において、第一の領域と離間テーブルの支持面が略同一形状という場合は、厳密に同じ形状でなくても良いことを意味する。例えば、離間テーブルの外形寸法は、複数の半導体チップが貼着された領域よりも大きければ、形状が異なっても良い。
本発明の一態様において、前記第一の領域および前記第二の領域は、前記粘着シートの平面視において、シート内側に向けて湾曲する4つの円弧で区画されたことも好ましい。
この態様によれば、第一の領域と第二の領域とが、シート内側に向けて湾曲する4つの円弧で区画されている。
上記形状を有する粘着シートは、例えば、環状のリングフレームと、略矩形状の離間テーブルを備えた離間装置を用いた、エキスパンド工程での使用に適している。
具体的には、まず、環状のリングフレームで粘着シートの略円形状の第二の領域を保持する。次に、支持面が第一の領域と略同一形状の平面形状の離間テーブルをリングフレームの内側に通過させる。第一の領域は離間テーブルに押し上げられ、粘着シートの第一の領域が、厚み方向と直交し、外側に向かう方向に拡張される。このとき、第一の領域と第二の領域とを区画する円弧が引き延ばしによって直線に近い形状になる。結果として、拡張した状態の第一の領域は、矩形に近い形状になるので、複数の半導体チップ間の間隔をより均等に延ばすことができる。
本発明の一態様において、前記粘着剤層の前記第二の領域に対応する部位に貼着された補強部材をさらに有し、前記補強部材の引張弾性率は、前記基材フィルムの引張弾性率よりも大きいことも好ましい。
この態様によれば、補強部材をさらに有し、この補強部材は、粘着剤層の第二の領域に対応する部位に貼着されている。補強部材の引張弾性率は、基材フィルムの引張弾性率よりも大きい。第二の領域に対応する部位に、引張弾性率が大きい補強部材を設けることで、第二の領域の引張弾性率は、基材フィルムから構成されている第一の領域の引張弾性率に比べて大きくなる。結果として、第一の領域の引張弾性率が、第二の領域の引張弾性率よりも小さい粘着シートを提供できる。
本発明の一態様において、前記第二の領域における前記粘着剤層は、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有することも好ましい。
この態様によれば、第二の領域における粘着剤層は、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有する。第二の領域における引張弾性率は、硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有している分だけ、第一の領域の引張弾性率に比べて大きくなる。結果として、第一の領域の引張弾性率が、第二の領域の引張弾性率よりも小さい粘着シートを提供できる。
また、この態様によれば、エネルギー線を照射した領域の粘着剤層においてエネルギー線硬化型粘着剤が硬化し、当該照射領域の引張弾性率が大きくなり、第二の領域が形成される。つまり、この態様によれば、エネルギー線を照射する領域に応じて第二の領域を形成することができる。例えば、第一の領域に貼着させる被着体のサイズや数、第二の領域の掴む範囲などに応じて、第一の領域、第二の領域を形成できるので、適用可能なプロセスの自由度が高い粘着シートである。
本発明の一態様において、前記第一の領域の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であり、前記第二の領域の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下であることも好ましい。
この態様によれば、第一の領域の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であり、第二の領域の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下である。第一の領域の引張弾性率および第二の領域の引張弾性率が上記範囲であれば、エキスパンド工程での使用に適した粘着シートを提供できる。
本発明の一態様によれば、上記本発明の粘着シートの前記第一の領域にウエハを貼着する工程と、前記粘着シートに貼着されたウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、前記粘着シートの前記第二の領域を保持して前記粘着シートを引き延ばし、前記第一の領域に貼着された前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、半導体装置の製造方法を提供できる。
この本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法において、上述の本発明の一態様に係る粘着シートを使用する。
粘着シートの第一の領域に貼着されたウエハをダイシングにより個片化して複数の半導体チップを形成した後、第二の領域を保持して粘着シートを引き延ばすことで、複数の半導体チップ間の間隔を大きく拡げることができる。
上述の本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、ダイシングにより形成した複数の半導体チップをピックアップして、間隔を拡げて支持部材上に再配列する工程を経ることなく、複数の半導体チップ同士の間隔を大きく拡げることができる。それゆえ、上述の本発明の一態様に係る粘着シートは、WLPの製造プロセスへの適合性に優れ、特にファンアウト型のウエハレベルパッケージの製造プロセスへの適合性に優れる。
本発明の一態様によれば、第一の粘着シートに貼着されたウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、前記複数の半導体チップを、上記本発明の粘着シートの前記第一の領域に転写する工程と、前記第一の粘着シートを剥離する工程と、前記粘着シートの前記第二の領域を保持して前記粘着シートを引き延ばし、前記第一の領域に貼着された前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、半導体装置の製造方法を提供できる。
この本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法において、上述の本発明の一態様に係る粘着シートを使用する。
第一の粘着シート上でダイシングにより形成した複数の半導体チップを本発明の粘着シートの第一の領域に転写し、第一の粘着シートを剥離した後、第二の領域を保持して粘着シートを引き延ばすことで、複数の半導体チップ間の間隔を大きく拡げることができる。
本発明の一態様において、前記粘着シートを引き延ばして、前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げた後、前記複数の半導体チップの回路面を残して封止部材で覆う工程をさらに備えることも好ましい。
この態様によれば、複数の半導体チップ間の間隔を大きく拡げたうえで、封止部材で複数の半導体チップを覆うことができる。しかも、この態様によれば、個片化された半導体チップを、1個ずつ粘着シートから別の粘着シートや支持体にピック・アンド・プレイスによって再配列することなく、封止部材で覆うことができる。それゆえ、この態様によれば、WLPの製造プロセスの工程を簡略化することができる。
第一実施形態に係る粘着シートを説明する図。 第一実施形態に係る粘着シートを説明する図。 第二実施形態に係る粘着シートの製造方法を説明する断面図。 第三実施形態に係る粘着シートを説明する図。 第四実施形態に係る粘着シートを説明する図。 第四実施形態に係る離間装置の側面図。 第五実施形態に係る粘着シートを説明する図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第六実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第七実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第七実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第七実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第七実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。 第七実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図。
〔第一実施形態〕
以下、本発明に係る第一実施形態の粘着シートを説明する。
[粘着シート]
図1Aには、本実施形態に係る粘着シート10の平面図が示され、図1Bには、粘着シート10の断面図が示されている。
図1Aに示されているように、本実施形態の粘着シート10は、第一の領域11と、この第一の領域11の外周に設けられた第二の領域12と、を備えている。第一の領域11には、被着体として半導体チップCPが貼着される。図1Aにおける粘着シート10は、平面視において、第一の領域11および第二の領域12は、それぞれ略矩形状に形成されている。粘着シート10の平面視の形状は、シート中央部に設けられた略矩形状の第一の領域11の外周側に枠状の第二の領域12が設けられているともいえる。
また、図1Bに示されているように、粘着シート10は、基材フィルム13と、粘着剤層14とを有する。粘着剤層14は、基材フィルム13に積層されている。半導体チップCPは、第一の領域11における粘着剤層14に貼着される。粘着剤層14の第二の領域12に対応する位置には、補強部材15が貼着されている。
なお、図1Bにおいては、粘着剤層14は、第一の領域11における粘着剤層14Aと第二の領域12における粘着剤層14Bとに、区別して示されている。
[基材フィルム]
基材フィルム13の材質は、特に限定されない。基材フィルム13の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリスチレン樹脂などが挙げられる。
基材フィルム13の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であることが好ましい。なお、本明細書における引張弾性率は、JIS K7161およびJIS K7127に準拠し、引張試験器を使用して測定される。
[粘着剤層]
粘着剤層14に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。粘着剤層14に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、およびウレタン系等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
[補強部材]
補強部材15の材質は、基材フィルム13の引張弾性率よりも大きければ、特に限定されない。
補強部材15の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリスチレン樹脂などが挙げられる。
補強部材15の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下であることが好ましい。
本実施形態の粘着シート10において、第一の領域11の引張弾性率は、第二の領域12の引張弾性率よりも小さい。
本実施形態の粘着シート10では、粘着剤層14の第二の領域12に対応する位置に補強部材15を貼着することで、上記の第一の領域11の引張弾性率と第二の領域12の引張弾性率との関係を達成している。
第一の領域11の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であることが好ましい。このうち、第一の領域11の引張弾性率は、60MPa以上600MPa以下がより好ましく、80MPa以上450MPa以下がさらに好ましい。
第二の領域12の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下であることが好ましい。このうち、第二の領域12の引張弾性率は、450MPa以上4500MPa以下がより好ましく、120MPa以上1200MPa以下がさらに好ましい。
第一の領域や第二の領域が積層構造であれば、各領域の引張弾性率は、その積層状態で測定される。例えば、本実施形態の粘着シート10の第二の領域12の引張弾性率は、基材フィルム13、粘着剤層14および補強部材15の積層状態で測定される値である。
[粘着シートの製造方法]
粘着シート10の製造方法は、特に限定されない。
例えば、粘着シート10は、次のような工程を経て製造される。
まず、基材フィルム13の第一の面13Aの上に粘着剤を塗布し、塗膜を形成する。次に、この塗膜を乾燥させて、粘着剤層14を形成する。そして、粘着剤層14の第二の領域12に対応する部位に、基材フィルム13の引張弾性率よりも大きい補強部材15を貼着する。上記工程を経ることで、粘着剤層14の第二の領域12に対応する部位に貼着された補強部材15をさらに有する、粘着シート10が得られる。
粘着シート10を引き延ばすエキスパンド工程においては、第一の領域11よりも外周に設けられた第二の領域12を、把持部材などで掴んで引き延ばす。本実施形態によれば、第一の領域11の引張弾性率は、第二の領域12の引張弾性率よりも小さい。粘着シート10を引き延ばすと、第一の領域11の延びに比べて、第二の領域12の延びが小さくなる。したがって、本実施形態によれば、粘着シートの第二の領域を掴んで引き延ばした際に、所望の領域である第一の領域が延び易い粘着シート10が提供できる。
この態様によれば、第一の領域11に対応する部位の粘着剤層14に複数の半導体チップCPを貼着させることができる。粘着シート10の第一の領域11に複数の半導体チップCPを貼着させ、第二の領域12を掴んで引き延ばすと、所望の領域、すなわち複数の半導体チップCPが貼着された第一の領域11が延び易いので、複数の半導体チップCP同士の間隔を大きく拡げることができる。
また、この態様によれば、補強部材15をさらに有し、この補強部材15は、粘着剤層14の第二の領域12に対応する部位に貼着されている。補強部材15の引張弾性率は、基材フィルム13の引張弾性率よりも大きい。第二の領域12に対応する部位に、引張弾性率が大きい補強部材15を設けることで、第二の領域12の引張弾性率は、基材フィルム13から構成されている第一の領域11の引張弾性率に比べて大きくなる。結果として、第一の領域11の引張弾性率が、第二の領域12の引張弾性率よりも小さい粘着シート10を提供できる。
また、この態様によれば、第一の領域11の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であり、第二の領域12の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下である。第一の領域11の引張弾性率および第二の領域12の引張弾性率が上記範囲であれば、エキスパンド工程での使用に適した粘着シート10を提供できる。
〔第二実施形態〕
以下、本発明に係る第二実施形態の粘着シートの製造方法を説明する。
本実施形態の粘着シート10Aの製造方法は、次のような工程を経て製造される。
まず、図2に示す、基材フィルム13の第一の面13Aの上にエネルギー線硬化型粘着剤を塗布し、塗膜を形成する。次に、この塗膜を乾燥させて、粘着剤層14を形成する。そして、粘着剤層14の第二の領域12Aに対応する部位に、エネルギー線を照射する。エネルギー線の照射によって、第二の領域12Aにおける粘着剤層14Bに含まれるエネルギー線硬化型粘着剤が硬化される。なお、第一の領域11Aにおける粘着剤層14Aは、エネルギー線が照射されないため、塗布されたエネルギー線硬化型粘着剤は硬化されない。上記工程を経ることで、第二の領域12Aにおける粘着剤層14Bに、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有した粘着シート10Aが得られる。
本実施形態に係るエネルギー線硬化型粘着剤は、特に限定されない。形成する粘着剤層の硬化領域に付与すべき性能に応じて、エネルギー線硬化型粘着剤を適宜選択すればよい。
本明細書において、エネルギー線は、電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有する。エネルギー線としては、例えば、紫外線および電子線などが挙げられる。エネルギー線の中でも、取扱いが容易な紫外線がより好ましい。
エネルギー線硬化型粘着剤としては、例えばアクリル系粘着剤に、多官能エネルギー線硬化樹脂を混合した粘着剤が挙げられる。多官能エネルギー線硬化樹脂としては、エネルギー線重合性の官能基を複数有する低分子化合物が挙げられ、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。また、側鎖にエネルギー線重合性の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含む粘着剤も用いることができる。このようなエネルギー線重合性官能基としては(メタ)アクリロイル基が好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル共重合体」は、「アクリル酸エステル共重合体」及び「メタクリル酸エステル共重合体」の少なくともいずれか一方を表す場合に用いる表記であり、他の類似用語についても同様である。
粘着剤層14には、各種添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、重合開始剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、および屈折率調整剤などが挙げられる。なお、添加剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
本実施形態によれば、第二の領域12Aにおける粘着剤層14Bは、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有する。第二の領域12Aにおける引張弾性率は、硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有している分だけ、第一の領域11Aの引張弾性率に比べて大きくなる。結果として、第一の領域11Aの引張弾性率が、第二の領域12Aの引張弾性率よりも小さい粘着シート10Aを提供できる。
また、この態様によれば、エネルギー線を照射した領域の粘着剤層14Bにおいてエネルギー線硬化型粘着剤が硬化し、当該照射領域の引張弾性率が大きくなり、第二の領域12Aが形成される。つまり、この態様によれば、エネルギー線を照射する領域に応じて第二の領域12Aを形成することができる。例えば、第一の領域11Aに貼着させる被着体のサイズや数、第二の領域12Aの掴む範囲などに応じて、第一の領域11A、第二の領域12Aを形成できるので、本実施形態の粘着シート10Aは、適用可能なプロセスの自由度が高い粘着シートである。
〔第三実施形態〕
以下、本発明に係る第三実施形態の粘着シートを説明する。
図3には、本実施形態に係る粘着シート10Bの平面図が示されている。
図3に示すように、本実施形態の粘着シート10Bは、平面視において、第一の領域11Bおよび第二の領域12Bは、それぞれ略矩形状に形成されている。粘着シート10Bの平面視の形状は、略矩形状の第一の領域11Bの外周側に枠状の第二の領域12Bが設けられているともいえる。
本実施形態の粘着シート10Bは、図1Bに示す粘着剤層の上に補強部材を貼着した構成としてもよい。また、図2に示す第二の領域における粘着剤層に、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有した構成としてもよい。
本実施形態の粘着シート10Bは、第二の領域12Bの四隅に、切込み16が設けられている。
四隅に形成される切込み16は、第二の領域12Bの頂点121と、この頂点121に最も近い第一の領域11Bの頂点111とを結んだ直線上に形成されていることが好ましい。また、その他の、四隅に形成される切込み16についても、第二の領域12Bの他の頂点122と、頂点122に最も近い第一の領域11Bの他の頂点112とを結んだ直線上、頂点123と、頂点123に最も近い第一の領域11Bの頂点113とを結んだ直線上、並びに頂点124と、頂点124に最も近い第一の領域11Bの頂点114とを結んだ直線上に、それぞれ形成されていることが好ましい。
また、四隅に形成される切込み16の深さは、粘着剤層の表層から、基材フィルムの裏面にまで達するように形成されていることが好ましい。なお、エキスパンド工程で、切込み16を境界にして第二の領域12Bを分離可能であれば、切込み16は、必ずしも、粘着剤層の表層から、基材フィルムの裏面にまで達する深さにまで形成されている必要はない。なお、粘着シート10Bは、エキスパンド工程により、第二の領域12Bは、切込み16を境界にして複数の部分に分離可能であることが好ましい。
また、本実施形態の粘着シート10Bは、さらに、第二の領域12Bの四辺には、1または2以上の切込み17が設けられている。
四辺に形成される切込み17は、切込み対象の辺の長さ方向とは垂直の方向に、第二の領域12Bの外周から、第一の領域11Bと第二の領域12Bとの境界にまで到達するように形成されることが好ましい。
また、四辺に形成される切込み17は、切込み対象の辺に等間隔に形成されることが好ましい。
また、四辺に形成される切込み17の深さは、粘着剤層の表層から、基材フィルムの裏面にまで達するように形成されていることが好ましい。なお、エキスパンド工程で、切込み17を境界にして第二の領域12Bを分離可能であれば、切込み17は、必ずしも、粘着剤層の表層から、基材フィルムの裏面にまで達する深さにまで形成されている必要はない。なお、粘着シート10Bは、エキスパンド工程により、第二の領域12Bは、切込み17を境界にして複数の部分に分離可能であることが好ましい。
なお、図3において、第二の領域12Bの四辺には、それぞれの辺に切込み17を3つ示しているが、それぞれの辺に、1つの切込み17を設けてもよいし、2つの切込み17を設けてもよいし、または4つ以上の切込み17を設けてもよい。
本実施形態によれば、第二の領域12Bの四隅に切込み16が設けられている。また、この態様によれば、第二の領域12Bの四辺に1または2以上の切込み17が設けられている。
エキスパンド工程では、把持部材などで粘着シート10Bの第二の領域12Bを掴んで、粘着シート10Bを第一の方向M1、および第一の方向M1と直交する第二の方向M2の少なくともいずれかに沿って引き延ばす。例えば、本実施形態のように、略矩形状の第二の領域12Bが四隅の切込み16によって4つの部分に区画され、当該4つの部分の各辺に形成した切込み17によってさらに複数部分に区画されている場合、エキスパンド工程においては、各部分を個別に掴んでシート外側方向に向かう力で引き延ばす。引き延ばしによって、第二の領域12Bは、その四隅に形成された切込み16を境界にして分離する。また、第二の領域12Bは、その四辺に形成された切込み17を境界にして分離する。
このため、粘着シート10Bを第一の方向M1、および第二の方向M2の少なくともいずれかに引き延ばすと、第二の領域12Bが、四隅の切込み16、四辺の切込み17を境界にして分離するので、第一の領域11Bがより延び易くなる。
本実施形態のように第二の領域12Bが複数の部分に分離している場合、分離したそれぞれの部分においては、第一の方向M1に引き延ばす力と第二の方向M2に引き延ばす力が合成されず、第一の方向に引き延ばす力、又は第二の方向に引き延ばす力が加わる。そのため、第一の領域11Bに対して第一の方向M1に加える力と、第二の方向M2に加える力とを、個別に制御し易い。さらに、切込み17によって第二の領域12Bの各辺も分離されるので、各辺の位置に応じて、引き延ばす力を調整し易い。例えば、辺中央部の引き延ばす力を弱く、辺の端部の引き延ばす力を強くするなど、第一の領域11Bの延び具合に応じて引き延ばす力を調整できる。
〔第四実施形態〕
以下、本発明に係る第四実施形態の粘着シートを説明する。
図4には、粘着シートの別形態を示す図が示されている。
本実施形態の粘着シート10Cと、第一実施形態の粘着シート10とは、平面視において、第一の領域及び第二の領域の形状において相違する。その他の点に関しては、特に言及されることがなければ、粘着シート10Cと粘着シート10とはほぼ同様である。
本実施形態の粘着シート10Cは、平面視において、第一の領域11Cは、略矩形状に形成され、第二の領域12Cは、略円形状に形成されている。本実施形態の粘着シート10Cは、図1Bに示す粘着剤層の上に補強部材を貼着した構成としてもよい。また、図2に示す第二の領域における粘着剤層に、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有した構成としてもよい。
上記形状を有する粘着シート10Cは、例えば、図5に示す、環状のリングフレームRFと、略矩形状の離間テーブル70とを備えた離間装置50を用いた、エキスパンド工程での使用に適している。
図5に示す離間装置50は、複数の半導体チップCPの相互間隔を拡げる装置である。
離間装置50は、支持手段60と、離間テーブル70と、直動モータ80とを備えている。支持手段60はリングフレームRFを支持する。離間テーブル70は、粘着シート10Cを介して複数の半導体チップCPを支持する。直動モータ80は、支持手段60および離間テーブル70を相互移動させて粘着シート10Cに張力を付与する。
支持手段60は、リングフレームRFを受容可能な溝61Aを有する。支持手段60は、それぞれ直動モータ80の出力軸80Aで支持された一対の支持部材61を備えている。
離間テーブル70は、平面視すなわち上方から見た外形が四角形である。離間テーブル70は、第一の領域11Cと略同一面積の平面形状とさせた支持面70Aを有している。
上記の離間装置50において、複数の半導体チップCPの相互間隔を拡げる手順を説明する。
まず、図5において、実線で示すように、環状のリングフレームRFで粘着シート10Cの略円形状の第二の領域12Cを保持する。粘着シート10Cを保持したリングフレームRFを支持部材61の溝61Aに挿通させる。
次に、直動モータ80を駆動させて、支持部材61を下降させ、図5の二点鎖線に示すように、離間テーブル70をリングフレームRFの内側に通過させる。支持部材61を下降させて、離間テーブル70の支持面70Aの高さが、リングフレームRFの高さよりも相対的に高くなると、リングフレームRFの内側にて露出する略矩形状の第一の領域11Cが離間テーブル70の支持面70Aによって押し上げられる。この押し上げにより、第一の領域11Cが、厚み方向と直交し、外側に向かう方向に拡張される。
このとき、第一の領域11Cの延びに比べて、第二の領域12Cの延びは小さいため、引張弾性率が小さい第一の領域11Cが選択的に延びる。そのため、第一の領域11Cに貼着された複数の半導体チップCPの間隔を大きく拡げることができる。
〔第五実施形態〕
以下、本発明に係る第五実施形態の粘着シートを説明する。
図6には、粘着シートの別形態を示す図が示されている。
本実施形態の粘着シート10Dと、第一実施形態の粘着シート10とは、平面視において、第一の領域及び第二の領域の形状において相違する。その他の点に関しては、特に言及されることがなければ、粘着シート10Dと粘着シート10とはほぼ同様である。
本実施形態の粘着シート10Dは、平面視において、第一の領域11Dおよび第二の領域12Dが、シート内側に向けて湾曲する4つの円弧18で区画されている。本実施形態の粘着シート10Dは、図1Bに示す粘着剤層の上に補強部材を貼着した構成としてもよい。また、図2に示す第二の領域における粘着剤層に、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有した構成としてもよい。
なお、4つの円弧18の長さ並びに角度の大きさは、粘着シート10Dを構成する基材フィルムのMD方向の延び特性、およびCD方向の延び特性に応じて適宜設定することが好ましい。
本明細書において、「MD方向」とは、基材フィルムを与える原反の長手方向(原反の製造時の送り方向)に平行な方向を示す語として用いており、「CD方向」とは、MD方向と直交する方向を示す語として用いており、以下についても同様である。本明細書において、MDは、Machine Directionの略称であり、CDは、Cross Directionの略称である。
本実施形態によれば、第一の領域11Dと第二の領域12Dとが、シート内側に向けて湾曲する4つの円弧18で区画されている。
上記形状を有する粘着シート10Dは、図5に示す、環状のリングフレームRFと、略矩形状の離間テーブル70とを備えた離間装置50を用いた、エキスパンド工程での使用に適している。
離間装置の環状のリングフレームで粘着シート10Dを保持し、離間テーブルをリングフレームの内側に通過させる。第一の領域11Dは離間テーブルに押し上げられ、粘着シート10Dの第一の領域11Dが、厚み方向と直交し、外側に向かう方向に拡張される。
このとき、第一の領域11Dと第二の領域12Dとを区画する円弧18が引き延ばしによって直線に近い形状になる。結果として、拡張した状態の第一の領域11Dは、矩形に近い形状になるので、複数の半導体チップCP間の間隔をより均等に延ばすことができる。
〔第六実施形態〕
以下、本発明に係る第六実施形態の半導体装置の製造方法を説明する。
本実施形態では、上記実施形態の粘着シートを、ダイシングする際に半導体ウエハWを貼着させる第一のダイシングシート100として使用する。
図7Aには、第一のダイシングシート100に貼着された半導体ウエハWが示されている。
半導体ウエハWは、回路面W1を有し、回路面W1には、回路W2が形成されている。第一のダイシングシート100は、半導体ウエハWの回路面W1とは反対側の裏面W3に貼着されている。半導体ウエハWは、第一のダイシングシート100の第一の領域101に貼着される。
半導体ウエハWは、例えば、シリコンウエハであってもよいし、ガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。半導体ウエハWの回路面W1に回路W2を形成する方法としては、汎用されている方法が挙げられ、例えば、エッチング法、およびリフトオフ法などが挙げられる。
半導体ウエハWは、予め所定の厚みに研削して、裏面W3を露出させて第一のダイシングシート100に貼着されている。半導体ウエハWを研削する方法としては、特に限定されず、例えば、グラインダーなどを用いた公知の方法が挙げられる。半導体ウエハWを研削する際には、回路W2を保護するために、表面保護シートを回路面W1に貼着させる。ウエハの裏面研削は、半導体ウエハWの回路面W1側、すなわち表面保護シート側をチャックテーブル等により固定し、回路W2が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。研削後の半導体ウエハWの厚みは、特に限定はされず、通常は、20μm以上500μm以下である。
第一のダイシングシート100は、半導体ウエハWおよび第一のリングフレームに貼着されていてもよい。この場合、第一のダイシングシート100の第二の領域102における粘着剤層104の上に、第一のリングフレームおよび半導体ウエハWを載置し、これらを軽く押圧し、固定する。
[ダイシング工程]
図7Bには、第一のダイシングシート100に保持された複数の半導体チップCPが示されている。
第一のダイシングシート100に保持された半導体ウエハWは、ダイシングにより個片化され、複数の半導体チップCPが形成される。ダイシングには、ダイシングソーなどの切断手段が用いられる。ダイシングの際の切断深さは、半導体ウエハWの厚さと、粘着剤層104の厚さとの合計、並びにダイシングソーの磨耗分を加味した深さに設定する。
また、ダイシングによって個片化された複数の半導体チップCP間には、ダイシングソーなどの切断手段の厚みに応じた間隔が形成される。本実施形態では、ダイシングによって生じた半導体チップCP間の距離をDとする。
[エキスパンド工程]
図7Cには、複数の半導体チップCPを保持する第一のダイシングシート100を引き延ばす工程(エキスパンド工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
エキスパンド工程では、ダイシングにより第一の領域101に貼着された半導体ウエハWを複数の半導体チップCPに個片化した後、第二の領域102を掴んで第一のダイシングシート100を引き延ばして、第一の領域101に貼着された複数の半導体チップCP間の間隔を拡げる。エキスパンド工程において第一のダイシングシート100を引き延ばす方法は、特に限定されない。第一のダイシングシート100を引き延ばす方法としては、例えば、環状または円状のエキスパンダを押し当てて第一のダイシングシート100を引き延ばす方法や、把持部材などを用いて第一のダイシングシート100の外周部に位置する第二の領域102を掴んで引き延ばす方法などが挙げられる。
本実施形態では、図7Cに示されているように、エキスパンド工程後の半導体チップCP間の距離をD1とする。距離D1としては、例えば、200μm以上5000μm以下とすることが好ましい。
[転写工程]
図8Aには、エキスパンド工程の後に、複数の半導体チップCPを第一の転写用シート200に転写する工程(転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
第一のダイシングシート100を引き延ばして複数の半導体チップCP間の距離D1を拡げた後、半導体チップCPの回路面W1に第一の転写用シート200を貼着する。
第一の転写用シート200は、第二の基材フィルム203と、第二の粘着剤層204とを有する。第一の転写用シート200は、回路面W1を第二の粘着剤層204で覆うように貼着されることが好ましい。
第二の基材フィルム203の材質は、特に限定されない。第二の基材フィルム203の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリスチレン樹脂などが挙げられる。
第二の粘着剤層204に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。第二の粘着剤層204に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、およびウレタン系等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
図8Bには、第一のダイシングシート100を剥離した後の、第一の転写用シート200に保持された複数の半導体チップCPが示されている。
第一の転写用シート200を貼着した後、第一のダイシングシート100を剥離すると、複数の半導体チップCPの裏面W3が露出する。第一のダイシングシート100を剥離した後も、エキスパンド工程で引き延ばした、複数の半導体チップCP間の距離D1は維持されている。
[封止工程]
図9には、封止部材30を用いて複数の半導体チップCPを封止する工程(封止工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
封止工程は、エキスパンド工程の後に実施される。回路面W1を残して複数の半導体チップCPを封止部材30によって覆うことにより封止体3が形成される。複数の半導体チップCPの間にも封止部材30が充填されている。本実施形態では、第一の転写用シート200により回路面W1および回路W2が覆われているので、封止部材30で回路面W1が覆われることを防止できる。
封止工程により、所定距離ずつ離間した複数の半導体チップCPが封止部材に埋め込まれた封止体3が得られる。封止工程においては、複数の半導体チップCPは、距離D1が維持された状態で、封止部材30により覆われることが好ましい。
封止部材30で複数の半導体チップCPを覆う方法は、特に限定されない。例えば、金型内に、第一の転写用シート200で回路面W1を覆ったまま複数の半導体チップCPを収容し、金型内に流動性の樹脂材料を注入し、樹脂材料を硬化させる方法を採用してもよい。
また、シート状の封止樹脂を複数の半導体チップCPの裏面W3を覆うように載置し、封止樹脂を加熱することで、複数の半導体チップCPを封止樹脂に埋め込ませる方法を採用してもよい。封止部材30の材質としては、例えば、エポキシ樹脂などが挙げられる。封止部材30として用いられるエポキシ樹脂には、例えば、フェノール樹脂、エラストマー、無機充填材、および硬化促進剤などが含まれていてもよい。
封止工程の後、第一の転写用シート200が剥離されると、半導体チップCPの回路面W1および封止体3の第一の転写用シート200と接触していた面3Aが露出する。
[半導体パッケージの製造工程]
図10A,B,Cおよび図11A,B,Cには、複数の半導体チップCPを用いて半導体パッケージを製造する工程を説明する図が示されている。本実施形態は、このような半導体パッケージの製造工程を含んでいることが好ましい。
[再配線層形成工程]
図10Aには、第一の転写用シート200を剥離した後の封止体3の断面図が示されている。本実施形態では、第一の転写用シート200が剥離された後の封止体3に再配線層を形成する再配線層形成工程をさらに含むことが好ましい。再配線層形成工程においては、露出した複数の半導体チップCPの回路W2と接続する再配線を、回路面W1の上および封止体3の面3Aの上に形成する。再配線の形成に当たっては、まず、絶縁層を封止体3に形成する。
図10Bには、半導体チップCPの回路面W1および封止体3の面3Aに第一の絶縁層41を形成する工程を説明する断面図が示されている。絶縁性樹脂を含む第一の絶縁層41を、回路面W1および面3Aの上に、回路W2または回路W2の内部端子電極W4を露出させるように形成する。絶縁性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、およびシリコーン樹脂などが挙げられる。内部端子電極W4の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅やアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。
図10Cには、封止体3に封止された半導体チップCPと電気的に接続する再配線5を形成する工程を説明する断面図が示されている。本実施形態では、第一の絶縁層41の形成に続いて再配線5を形成する。再配線5の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅やアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。再配線5は、公知の方法により形成できる。
図11Aには、再配線5を覆う第二の絶縁層42を形成する工程を説明する断面図が示されている。再配線5は、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを有する。第二の絶縁層42には開口などを設けて、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを露出させる。本実施形態では、外部電極パッド5Aは、封止体3の半導体チップCPの領域(回路面W1に対応する領域)内および領域外(封止部材30上の面3Aに対応する領域)に露出させている。また、再配線5は、外部電極パッド5Aがアレイ状に配置されるように、封止体3の面3Aに形成されている。本実施形態では、封止体3の半導体チップCPの領域外に外部電極パッド5Aを露出させる構造を有するので、ファンアウト型のWLPを得ることができる。
[外部端子電極との接続工程]
図11Bには、封止体3の外部電極パッド5Aに外部端子電極6を接続させる工程を説明する断面図が示されている。第二の絶縁層42から露出する外部電極パッド5Aに、はんだボール等の外部端子電極6を載置し、はんだ接合などにより、外部端子電極6と外部電極パッド5Aとを電気的に接続させる。はんだボールの材質は、特に限定されず、例えば、含鉛はんだや無鉛はんだ等が挙げられる。
[第二のダイシング工程]
図11Cには、外部端子電極6が接続された封止体3を個片化させる工程(第二のダイシング工程と称する場合がある。)を説明する断面図が示されている。この第二のダイシング工程では、封止体3を半導体チップCP単位で個片化する。封止体3を個片化させる方法は、特に限定されない。例えば、前述の半導体ウエハWをダイシングした方法と同様の方法を採用して、封止体3を個片化することができる。封止体3を個片化させる工程は、封止体3をダイシングシート等の粘着シートに貼着させて実施してもよい。
封止体3を個片化することで、半導体チップCP単位の半導体パッケージ1が製造される。上述のように半導体チップCPの領域外にファンアウトさせた外部電極パッド5Aに外部端子電極6を接続させた半導体パッケージ1は、ファンアウト型のウエハレベルパッケージ(FO−WLP)として製造される。
[実装工程]
本実施形態では、個片化された半導体パッケージ1を、プリント配線基板等に実装する工程を含むことも好ましい。
本実施形態によれば、上記実施形態の粘着シートを、ダイシングする際に半導体ウエハWを貼着させる第一のダイシングシート100として使用する。
第一のダイシングシート100の第一の領域101に貼着された半導体ウエハWをダイシングにより個片化して複数の半導体チップCPを形成した後、第二の領域102を掴んで第一のダイシングシート100を引き延ばすことで、複数の半導体チップCP間の間隔を大きく拡げることができる。
また、本実施形態によれば、複数の半導体チップCP間の間隔を大きく拡げたうえで、封止部材30で複数の半導体チップCPを覆うことができる。しかも、本実施形態によれば、個片化された半導体チップを、1個ずつ粘着シートから別の粘着シートや支持体にピック・アンド・プレイスによって再配列することなく、封止部材で覆うことができる。それゆえ、本実施形態によれば、WLPの製造プロセスの工程を簡略化することができる。
〔第七実施形態〕
以下、本発明に係る第七実施形態の半導体装置の製造方法を説明する。
第七実施形態は、第一のダイシングシート100および第一の転写用シート200に代えて、第二のダイシングシート300および第二の転写用シート400を使用し、上記実施形態の粘着シートを、第二の転写用シート400として使用する点で、第六実施形態と相違する。第七実施形態は、その他の点において第六実施形態と同様であるため、説明を省略または簡略化する。
図12Aには、第二のダイシングシート300(第一の粘着シート)に貼着された半導体ウエハWが示されている。
本実施形態では、第二のダイシングシート300に半導体ウエハを貼着させる。この第二のダイシングシート300は、上記実施形態の粘着シートを用いてもよいし、上記実施形態の粘着シートとは異なるシートを用いてもよい。
[ダイシング工程]
図12Bには、第二のダイシングシート300に保持された複数の半導体チップCPが示されている。
第二のダイシングシート300に保持された半導体ウエハWは、ダイシングにより個片化され、複数の半導体チップCPが形成される。
[転写工程]
図12Cには、ダイシングにより個片化した複数の半導体チップCPを第二の転写用シート400に転写する工程(転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
本実施形態では、上記実施形態の粘着シートを、第二の転写用シート400として使用する。
ダイシングにより複数の半導体チップCPを形成した後、半導体チップCPの回路面W1に第二の転写用シート400を貼着する。複数の半導体チップCPは、第二の転写用シート400の第一の領域401に貼着される。
図13Aには、第二のダイシングシート300を剥離した後の、第二の転写用シート400に保持された複数の半導体チップCPが示されている。複数の半導体チップCPは、第二の転写用シート400の第一の領域401に転写されている。
第二の転写用シート400を貼着した後、第二のダイシングシート300を剥離すると、複数の半導体チップCPの裏面W3が露出する。第二のダイシングシート300を剥離した後も、ダイシングにより生じた複数の半導体チップCP間の距離Dが維持されていることが好ましい。
[エキスパンド工程]
図13Bには、複数の半導体チップCPを保持する第二の転写用シート400を引き延ばす工程(エキスパンド工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
エキスパンド工程では、第二の領域402を掴んで第二の転写用シート400を引き延ばして、第一の領域401に貼着された複数の半導体チップCP間の間隔を拡げる。
エキスパンド工程において第二の転写用シート400を引き延ばす方法は、特に限定されない。第二の転写用シート400を引き延ばす方法としては、例えば、環状または円状のエキスパンダを押し当てて第二の転写用シート400を引き延ばす方法や、把持部材などを用いて第二の転写用シート400の外周部に位置する第二の領域402を掴んで引き延ばす方法などが挙げられる。
本実施形態では、図13Bに示されているように、エキスパンド工程後の半導体チップCP間の距離をD1とする。距離D1としては、例えば、200μm以上5000μm以下とすることが好ましい。
本実施形態によれば、上記実施形態の粘着シートを、ダイシングにより個片化した複数の半導体チップCPを転写させ、半導体チップCP間の間隔を拡げる際に使用する第二の転写用シート400として使用する。
第二のダイシングシート300上でダイシングにより形成した複数の半導体チップCPを第二の転写用シート400の第一の領域401に転写し、第二のダイシングシート300を剥離する。その後、第二の領域402を保持して第二の転写用シート400を引き延ばすことで、複数の半導体チップCP間の間隔を大きく拡げることができる。また、第六実施形態と同様、本実施形態によっても、WLPの製造プロセスの工程を簡略化することができる。
〔実施形態の変形〕
本発明は、上述の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的を達成できる範囲で、上述の実施形態を変形した態様などを含む。
例えば、半導体ウエハWや半導体チップCPにおける回路等は、図示した配列や形状等に限定されない。半導体パッケージ1における外部端子電極6との接続構造等も、前述の実施形態で説明した態様に限定されない。
また、補強部材15を、粘着剤層14の第二の領域12に対応する部位に貼着することを説明したが、本発明は、このような態様に限定されない。例えば、補強部材15は、基材フィルム13の第一の面13Aとは反対側の第二の面13Bに貼着されてもよい。
また、補強部材15は、粘着シート10の粘着剤層14の上と、第二の面13Bとにそれぞれ貼着されてもよい。
また、第三実施形態では、粘着シート10Bの第二の領域12Bの四辺に切込み17を設ける説明をしたが、本発明は、このような態様に限定されない。例えば、四辺に形成される切込み17は、粘着シート10Bの中心から外周に向かう、放射状の方向に沿って形成されてもよい。
また、四辺に形成される切込み17は、切込み対象の辺の中央部付近の切込みの数を多く、辺の端部付近の切込みの数を少なくしてもよい。
また、四辺に形成される切込み17は、粘着シート10Bを構成する基材フィルムのMD方向とCD方向とで、切込み17を形成する位置、切込み17の数を変更してもよい。
第六実施形態では、実施形態の粘着シート10,10A〜10Dを第一のダイシングシート100として使用する例を説明したが、本発明の粘着シートはこれらの例に限られない。また、第七実施形態では、実施形態の粘着シート10,10A〜10Dを第二の転写用シート400として使用する例を説明したが、本発明の粘着シートはこれらの例に限られない。実施形態の粘着シート10,10A〜10Dをダイシングシートおよび転写用シートの双方に採用してもよい。この場合、転写用シートの粘着剤層の粘着力がダイシングシートの粘着剤層の粘着力よりも大きいことが好ましい。
本発明は、粘着シートおよび半導体装置の製造方法に利用できる。
10,10A,10B,10C,10D…粘着シート、11,11A,11B,11C,11D…第一の領域、12,12A,12B,12C,12D…第二の領域、13…基材フィルム、14,14A,14B…粘着剤層、15…補強部材、16…切込み、17…切込み、18…円弧、30…封止部材、100…第一のダイシングシート、200…第一の転写用シート、300…第二のダイシングシート、400…第二の転写用シート、CP…半導体チップ、W…半導体ウエハ。

Claims (9)

  1. 粘着シートであって、
    被着体が貼着される第一の領域と、
    前記第一の領域の外周に設けられた第二の領域と、を備え、
    前記第一の領域の引張弾性率は、前記第二の領域の引張弾性率よりも小さ
    前記粘着シートの平面視において、前記第一の領域および前記第二の領域は、それぞれ略矩形状に形成され、
    前記第二の領域の四隅に切込みが設けられ、
    前記四隅に設けられた切込みは、前記第二の領域のそれぞれの頂点と、当該第二の領域の頂点に最も近い前記第一の領域の頂点とを結んだ直線上に、それぞれ形成されている、粘着シート。
  2. 前記粘着シートの断面視において、
    基材フィルムと、
    前記基材フィルムに積層された粘着剤層と、を有し、
    前記被着体は、複数の半導体チップであり、
    前記第一の領域は、前記粘着シートの前記粘着剤層側からの平面視において、シート中央部に設けられた、
    請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記第二の領域の四辺に1または2以上の切込みが設けられた、
    請求項1または請求項2に記載の粘着シート。
  4. 前記粘着剤層の前記第二の領域に対応する部位に貼着された補強部材をさらに有し、
    前記補強部材の引張弾性率は、前記基材フィルムの引張弾性率よりも大きい、
    請求項2または請求項に記載の粘着シート。
  5. 前記粘着剤層の前記第二の領域に対応する部位には、エネルギー線照射によって硬化されたエネルギー線硬化型粘着剤を含有する、
    請求項2または請求項に記載の粘着シート。
  6. 前記第一の領域の引張弾性率は、30MPa以上1000MPa以下であり、
    前記第二の領域の引張弾性率は、100MPa以上6000MPa以下である、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の粘着シート。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の粘着シートの前記第一の領域にウエハを貼着する工程と、
    前記粘着シートに貼着されたウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、
    前記粘着シートの前記第二の領域を保持して前記粘着シートを引き延ばし、前記第一の領域に貼着された前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、
    半導体装置の製造方法。
  8. 第一の粘着シートに貼着されたウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、
    前記複数の半導体チップを、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の粘着シートの前記第一の領域に転写する工程と、
    前記第一の粘着シートを剥離する工程と、
    前記粘着シートの前記第二の領域を保持して前記粘着シートを引き延ばし、前記第一の領域に貼着された前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、
    半導体装置の製造方法。
  9. 前記粘着シートを引き延ばして、前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げた後、前記複数の半導体チップの回路面を残して封止部材で覆う工程をさらに備える、
    請求項または請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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