JP6668115B2 - アンモニア製造装置、NOx浄化装置 - Google Patents

アンモニア製造装置、NOx浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6668115B2
JP6668115B2 JP2016045507A JP2016045507A JP6668115B2 JP 6668115 B2 JP6668115 B2 JP 6668115B2 JP 2016045507 A JP2016045507 A JP 2016045507A JP 2016045507 A JP2016045507 A JP 2016045507A JP 6668115 B2 JP6668115 B2 JP 6668115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
metal layer
catalyst
catalyst metal
porous support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016045507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017159232A5 (ja
JP2017159232A (ja
Inventor
広樹 川瀬
広樹 川瀬
昌弘 梶谷
昌弘 梶谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2016045507A priority Critical patent/JP6668115B2/ja
Publication of JP2017159232A publication Critical patent/JP2017159232A/ja
Publication of JP2017159232A5 publication Critical patent/JP2017159232A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668115B2 publication Critical patent/JP6668115B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

本発明は、触媒担持型水素透過膜モジュールを利用したアンモニア製造装置、NOx浄化装置に関するものである。
従来、水素を含むガス(含水素ガス)を原料とし、その含水素ガスから分離した水素を添加することで被対象物を処理する装置が種々開発されている。その具体例として、例えば潤滑油等の有機化合物の還元処理を連続的に行う還元処理装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この装置は、反応器、液体槽、貯蔵槽、水素ガス供給装置及び潤滑油供給装置を備えている。反応器は有底の円筒状であり、パラジウム・銀合金からなる内壁面及び外壁面を備えていて、内壁面に水素ガスが供給されるようになっている。液体槽は、反応器が内部に挿入される有底の円筒状部材であり、潤滑油の流入及び流出が可能となっている。水素ガス供給装置は、反応器の外部に設けられ、反応器の内壁面に水素ガスを供給するようになっている。潤滑油供給装置は、貯蔵槽から液体槽へ潤滑油を供給するようになっている。そして、反応器に連続的に水素ガスを供給することにより、反応器の外壁面で連続的に有機化合物の還元反応を行うことで、潤滑油が再生されるようになっている。
また、水素添加反応を行う装置に用いられる担持型パラジウム触媒に関する技術が従来提案されている(例えば、特許文献2を参照)。ここでは、支持体であるガス透過性膜の表面にパラジウムまたはパラジウム合金からなる層を形成し、さらにその表面に触媒であるパラジウムブラックを担持させた構造が開示されている。
特開2009−263263号公報(特許第5260128号公報) 特開2003−275585号公報
ところで、上記特許文献に記載の装置を構成する従来の触媒担持型水素透過膜の構造体を使用する際には、加圧された水素や含水素ガスが膜の一方側から供給されることから、構造体にはその圧力に耐えうる程度の機械的強度が確保されている必要がある。この場合、パラジウムまたはパラジウム合金からなる層を厚く(例えば200μm程度に)形成すれば、構造体としての強度を確保することができるが、その一方で高価な貴金属の使用量が増えてしまい、コスト高となってしまう。また、パラジウムまたはパラジウム合金からなる層をあまりに厚くしてしまうと、水素透過性の悪化によって反応効率が低下してしまう懸念もある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐久性及びコストに優れるとともに、反応効率も向上することができる触媒担持型水素透過膜モジュールを利用したアンモニア製造装置、NOx浄化装置を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1A)としては、処理槽と、窒素を前記処理槽に供給する窒素導入管と、開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置され、表面及び裏面を有し、前記表面及び前記裏面を連通する多数の細孔を内部に有する多孔質支持体と、前記多孔質支持体の前記表面上に支持された状態で形成され、前記裏面から前記表面へ流れる含水素ガスまたは前記表面から前記裏面へ流れる含水素ガスの中の水素を選択的に透過させる水素分離金属層と、前記水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる触媒金属層とを備えるとともに、前記触媒金属層が窒素と水素との化学反応を促進する触媒金属からなる触媒担持型水素透過膜モジュールと、前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管と、前記触媒金属層の触媒作用によって製造されたアンモニアを前記処理槽から送出するアンモニア回収管とを備えたアンモニア製造装置がある。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段1B)としては、処理槽と、NOxを含む排ガスを前記処理槽に供給する排ガス導入管と、開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置され、表面及び裏面を有し、前記表面及び前記裏面を連通する多数の細孔を内部に有する多孔質支持体と、前記多孔質支持体の前記表面上に支持された状態で形成され、前記裏面から前記表面へ流れる含水素ガスまたは前記表面から前記裏面へ流れる含水素ガスの中の水素を選択的に透過させる水素分離金属層と、前記水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる触媒金属層とを備えるとともに、前記触媒金属層がNOxに水素を付加して還元する化学反応を促進する触媒金属からなる触媒担持型水素透過膜モジュールと、前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管と、前記触媒金属層の触媒作用によって浄化された排ガスを前記処理槽から送出する排ガス回収管とを備えたNOx浄化装置がある。
従って、手段1A、1Bに記載の発明における触媒担持型水素透過膜モジュールでは、ガス透過性の多孔質支持体の表面上に、触媒金属層を担持した水素分離金属層を支持させた構造を採用した結果、水素分離金属層自体の厚さが薄くても、モジュール全体として十分な機械的強度が確保される。ゆえに、圧力に対して強い構造となり、水素分離金属層の破壊等が回避され、耐久性が向上する。また、水素分離金属層の厚さが薄くなることで、貴金属の使用量の低減につながり、コスト性が向上する。これに加え、水素の透過性が高まり単位時間当たりの原子状水素の発生量が増加し、反応効率が向上する。
そして、手段1Aに記載の発明によると、アンモニアの原料となる窒素が窒素導入管によって処理槽に供給され、モジュールの外面側に窒素が接触した状態となる。この状態でガス導入管からモジュールの開口端を介して多孔質支持体の内面側に含水素ガスを導入すると、含水素ガスが多孔質支持体内を通過して外面側に到った後、そのなかの水素のみが原子状になって水素分離金属層を透過する。水素分離金属層を透過した水素原子は、水素分離金属層の外面上にある触媒金属層の触媒金属に遭遇し、そこで窒素と水素とを結合する化学反応が促進され、アンモニアが合成される。合成されたアンモニアは、アンモニア回収管によって処理槽から送出される。また、本発明では、諸特性に優れた上記の触媒担持型水素透過膜モジュールを利用して装置を構成した結果、水素分離金属層の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である窒素に水素を効率よく結合させてアンモニアを合成することができるアンモニア製造装置を実現することができる。
また、手段1Bに記載の発明によると、NOxを含む排ガスが排ガス導入管によって処理槽に供給され、モジュールの外面側に排ガスが接触した状態となる。この状態で含水素ガス導入管からモジュールの開口端を介して多孔質支持体の内面側に含水素ガスを導入すると、含水素ガス中の水素のみが多孔質支持体及び水素分離金属層を透過する。水素分離金属層を透過した水素原子は、水素分離金属層の外面上にある触媒金属層の触媒金属に遭遇し、そこで排ガス中のNOxに水素を付加して還元する化学反応を促進し、NOxを無害な物質に変えることで、排ガスを浄化する。NOxが低減され浄化された排ガスは、排ガス回収管によって処理槽から送出される。また、本発明では、諸特性に優れた上記の触媒担持型水素透過膜モジュールを利用して装置を構成した結果、水素分離金属層の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である排ガス中のNOxに水素を効率よく結合させて還元し、無害化することができるNOx浄化装置を実現することができる。
本発明の触媒担持型水素透過膜モジュールを構成する多孔質支持体は、表面及び裏面を有し、表面及び裏面を連通する多数の細孔を内部に有するものであって、その多数の細孔を介して表面及び裏面間でガスが透過できる構造体をいう。
多孔質支持体を形成する材料は特に限定されないが、その好適な例としてセラミックを挙げることができ、具体的には、ジルコニア、アルミナ、マグネシア、セリア、ドープドセリア及びこれらの混合物などを挙げることができる。これらのなかでも、ジルコニアを選択することが好ましい。その理由は、これらのセラミックはパラジウム合金(特にパラジウム銀合金)との相性が良く、水素分離金属層を形成する材料としてパラジウム合金を選択した場合に好都合だからである。具体的にいうと、ジルコニアは、パラジウム合金と熱膨張係数が近似していることに加え、パラジウム合金との反応性が低いからである。
多孔質支持体を形成する材料としては、上記のようなセラミックのほか、例えばガラスや金属(ステンレス等)などを用いてもよく、この場合においては導電性の有無を問わず材料を選択することができる。また、これらのような無機材料ばかりでなく、例えば合成樹脂のような有機材料を用いることもできる。
ここで、多孔質支持体の気孔率は特に限定されないが、例えば10%以上90%以下であることが好ましく、さらには30%以上50%以下であることがより好ましい。また、多孔質支持体の比表面積は特に限定されないが、例えば50cm/g以上400cm/g以下であることが好ましい。気孔率、比表面積が小さすぎると、緻密化が進むことで多孔質支持体における細孔の割合が少なくなってしまい、表面及び裏面間のガス透過率が低下するおそれがある。一方、気孔率、比表面積が大きすぎると、多孔質支持体の機械的強度が低下してしまい、破壊しやすくなるおそれがある。
多孔質支持体の厚さはモジュール全体に十分な強度が付与できるのであれば特に限定されず、任意に設定することが可能であるが、その好適な厚さは例えば100μm以上、より好適な厚さは500μm以上であり、特に好適な厚さは1mm以上である。この厚さが薄すぎるであると、モジュール全体に十分な機械的強度が付与されず、水素分離金属層をある程度厚くせざるを得なくなるからである。
水素分離金属層は、多孔質支持体の表面上にて支持されるとともに、細孔を塞ぐような状態(即ち、連通する細孔がない状態)で形成されている。水素分離金属層は、例えば、多孔質支持体の裏面側に供給した含水素ガスから水素を分離し、その水素を原子の状態で裏面から表面側へ選択的に透過させることができる。あるいは、多孔質体の表面側に供給した含水素ガスから水素を分離し、その水素を原子の状態で表面から裏面側へ選択的に透過させることもできる。
水素分離金属層は、多孔質支持体の表層に若干埋まり込んでいてもよく、具体的には0.5μm〜5μm程度の厚さ分だけ埋まり込んでいてもよい。この場合には、多孔質支持体の表層に埋まり込んでいない水素分離金属層と比較して、水素分離金属層が強固に支持固定された状態となり、さらなる耐久性の向上を図ることができる。
水素分離金属層の厚さとしては、水素のみを透過して他のガスを透過させないという基本的性質を担保できるのであれば、多孔質支持体の厚さに比べてかなり薄い任意の厚さに設定することができる。この場合、水素分離金属層の厚さは、例えば1μm以上30μm以下、特には1μm以上15μm以下程度に設定されることがよい。水素分離金属層が上記値よりも薄いと、水素のみを透過して他のガスを透過させないという基本的性質が担保できなくなるおそれがあるからである。逆に、水素分離金属層が上記値よりも厚いと、水素原子の透過性が悪くなる可能性があることに加え、水素分離金属層を形成する金属材料の使用量の増加に伴ってコスト高になるからである。
水素分離金属層は、水素を分離するべく水素の吸着・解離に対する活性を有する金属を材料として形成され、具体的にはパラジウム(Pd)単体を主成分とするパラジウム層、またはパラジウムと他の1種以外の金属との合金からなるパラジウム合金層であることが好ましい。その理由は、パラジウム層やパラジウム合金層は水素の吸着・解離に対する活性が他の金属や合金に比べて高いため、水素を効率よく透過する水素分離金属層を実現しやすいからである。なお、水素脆化の抑制という観点からすると、パラジウム層よりもパラジウム合金層を採用することが望ましい。
パラジウム合金層の好適例としては、例えば、パラジウム銀合金(PdAg合金)、パラジウム銅合金(PdCu合金)、パラジウム金合金(PdAu合金)等が挙げられる。なお、パラジウム合金層は、パラジウムと銅、銀との合金、パラジウムと金、銀との合金、パラジウムと銅、金との合金、パラジウムと金、銅、銀との合金であってもよい。これらの合金のなかでも、とりわけパラジウム銀合金を選択することが望ましい。その理由は、パラジウム銀合金は上記合金のなかで最も効率よく水素を透過する性質を有するからである。
ここで、パラジウム合金層は、パラジウムと、金、銀及び銅から選択される少なくとも1種の金属とを主成分として含んでいるものであればよく、これら以外の金属を少量含んでいるものであっても勿論構わない。なお、「これら以外の金属」の例としては、例えば、パラジウム以外の白金族金属(白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os))があるほか、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)などが挙げられる。
触媒金属層は、多孔質支持体表面上における水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる層である。触媒金属としては目的に応じて任意に選択することができる。例えば、触媒金属層を構成する触媒金属はパラジウムであってもよい。この場合には、触媒金属層によって水素付加反応が促進されるため、例えば潤滑油の再生等の用途に適した水素透過膜モジュールとすることができる。このとき、触媒金属層は必ずしもパラジウム単体によって構成されていなくてもよく、パラジウムを主成分として含んで構成されるもの(即ちパラジウム以外の金属を若干含むもの)であってもよい。
触媒金属層を構成する触媒金属は鉄(Fe)であってもよい。鉄を触媒金属とする触媒金属層は水素と窒素とからアンモニアを合成する化学反応を促進するため、例えばアンモニアの製造等の用途に適した水素透過膜モジュールとすることができる。このとき、触媒金属層は必ずしも鉄単体によって構成されていなくてもよく、鉄を主成分として含んで構成されるもの(即ち鉄以外の金属を若干含むもの)であってもよい。
また、触媒金属層を構成する触媒金属はルテニウム(Ru)及びニッケル(Ni)から選択される少なくとも1種の金属であってもよい。ルテニウムやニッケルを触媒金属とする触媒金属層は炭化水素及び水から水素を発生させる化学反応を促進するため、例えば水素の製造等の用途に適した水素透過膜モジュールとすることができる。このとき、触媒金属層は必ずしもルテニウム単体及びニッケル単体の少なくともいずれかによって構成されていなくてもよく、ルテニウムやニッケルを主成分として含んで構成されるもの(即ちルテニウムやニッケル以外の金属を若干含むもの)であってもよい。
また、触媒金属層を構成する触媒金属は白金(Pt)であってもよい。白金を触媒金属とする触媒金属層はNOxに水素を付加して還元する化学反応を促進するため、例えばNOxの浄化等の用途に適した水素透過膜モジュールとすることができる。このとき、触媒金属層は必ずしも白金単体によって構成されていなくてもよく、白金を主成分として含んで構成されるもの(即ち白金以外の金属を若干含むもの)であってもよい。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、水素添加による処理を受ける被処理物が供給される処理槽と、開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置された手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールと、前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管とを備えた水素添加装置がある。
従って、手段2に記載の発明によると、処理槽に被処理物を供給してモジュールの外面側に被処理物を接触させるとともに、ガス導入管からモジュールの開口端を介して多孔質支持体の内面側に含水素ガスを導入した場合、含水素ガスが多孔質支持体内を通過して外面側に到った後、そのなかの水素のみが原子状になって水素分離金属層を透過する。水素分離金属層を透過した水素原子は、水素分離金属層の外面上にある触媒金属層の触媒金属に遭遇し、そこで被処理物の水素付加反応を促進し、被処理物を還元する。また、本発明では、諸特性に優れた手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールを利用して装置を構成した結果、水素分離金属層の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物を効率よく還元できる水素添加装置を実現することができる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、水素添加による還元再生処理を受ける潤滑油が供給される還元処理槽と、酸化した前記潤滑油を前記還元処理槽に供給する酸化油回収管と、開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記還元処理槽内に配置された手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールと、前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管と、再生された前記潤滑油を前記還元処理槽から送出する再生油回収管とを備えた潤滑油再生装置がある。
従って、手段3に記載の発明によると、酸化油回収管によって還元処理槽に酸化した潤滑油が供給され、モジュールの外面側に酸化した潤滑油が接触した状態となる。この状態でガス導入管からモジュールの開口端を介して多孔質支持体の内面側に含水素ガスを導入すると、含水素ガスが多孔質支持体内を通過して外面側に到った後、そのなかの水素のみが原子状になって水素分離金属層を透過する。水素分離金属層を透過した水素原子は、水素分離金属層の外面上にある触媒金属層の触媒金属に遭遇し、そこで酸化した潤滑油中に含まれる物質に対する水素付加反応を促進し、当該物質を効率よく還元する。その結果、酸化した潤滑油が再生され、その再生された潤滑油が再生油回収管によって還元処理槽から送出される。また、本発明では、諸特性に優れた手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールを利用して装置を構成した結果、水素分離金属層の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である潤滑油を効率よく還元して再生することができる水素添加装置を実現することができる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段5)としては、処理槽と、炭化水素及び水蒸気を前記処理槽に供給する原料導入管と、開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置され、炭化水素及び水から水素を発生させる化学反応を促進する触媒金属からなる前記触媒金属層を備えた手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールと、前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側から、前記開口端を介して水素を送出する水素回収管とを備えた水素製造装置がある。
従って、手段5に記載の発明によると、水素発生のための原料である炭化水素及び水蒸気は、原料導入管によって処理槽に供給された後、モジュールの外面側にある触媒金属層の触媒金属に遭遇し、そこでこれら原料から水素を生成する反応が促進される。水素分離金属層の外面側にて生成した水素は、原子状になって水素分離金属層及び多孔質支持体を透過して多孔質支持体の裏面側に到った後、モジュールの開口端を介して水素回収管からモジュール外部に送出される。また、本発明では、諸特性に優れた手段1に記載の触媒担持型水素透過膜モジュールを利用して装置を構成した結果、水素分離金属層の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である炭化水素及び水蒸気を効率よく反応させて水素を発生させることができる水素製造装置を実現することができる。
ここで、上記手段において、多孔質支持体の例えば軸方向端部などにガス透過性を有しない緻密部を接合して、モジュールを構成してもよい。ここで、「ガス透過性を有しない」とは、水素が分離される含水素ガス(原料ガス)の透過を防止できればよく、例えば相対密度70%以上の緻密さを有することであると定義できる。なお、緻密部を構成する好適な材料としてはセラミックが挙げられ、例えば、手段1にて水素透過膜の多孔質支持体として用いた材料と同様の材料を緻密化して使用することができる。この場合、緻密部を構成するセラミックは、多孔質支持体を構成するセラミックと同種でも異種でもよいが、熱膨張係数差をなくすという観点から同種のものとすることが好適である。
(a)は本発明を具体化した第1の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを示す概略断面図、(b)は同モジュールに金属継手を介して管を接続した状態を示す概略正面図。 同モジュールにおける要部拡大断面図。 (a)〜(d)は同モジュールの製造工程において、セラミック基体を成形する手順を説明するための概略図。 同モジュールの製造工程において、(a)は多孔質基部上に多孔質層を形成する前の状態を示す一部破断概略図、(b)は多孔質基部上に多孔質層を形成した後の状態を示す一部破断概略図。 同モジュールの製造工程において、触媒金属層を形成するときの前後の様子を示す要部拡大概略図。 実施例において、同モジュールを用いて構成された潤滑油再生試験装置を示す概略図。 本発明を具体化した第2の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成されたアンモニア製造装置を示す概略図。 本発明を具体化した第3の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成された水素製造装置を示す概略図。 本発明を具体化した第4の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成されたNOx浄化装置を示す概略図。
[第1の実施形態]
以下、本発明を触媒担持型水素透過膜モジュール及びそれを用いた潤滑油再生装置に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づき詳細に説明する。
図1(a)に示される本実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュール11は、原料ガスである含水素ガスG1から水素を分離するための機器であって、基本的に多孔質支持体12、水素分離金属層41、触媒金属層43等により構成されている。
水素透過膜モジュール11における多孔質支持体12を構成する多孔質基部35は、開口13を有する端部14(開口端)と開口13を有しない端部15(閉塞端)とを有する円筒状の部材である。この多孔質基部35は、内面及び外面間で含水素ガスG1を透過しうる性質(ガス透過性)を有する多孔質セラミックにて構成されている。本実施形態において具体的には、厚さが1mm〜2mm程度かつ気孔率が30%〜50%程度の多孔質イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いて、多孔質基部35が構成されている。なお、含水素ガスG1としては、例えば、天然ガスと水蒸気とを触媒に接触させて生成した改質ガスなどが挙げられるが、純粋な水素ガスも含まれる。
多孔質基部35の開口側の端部14には、ガス透過性がなく、かつ多孔質基部35よりも強度が高い緻密質セラミックからなる円筒状の緻密部21が一体的に設けられている。本実施形態の緻密部21は、具体的には、気孔率がほぼ0%の緻密質YSZを用いて構成されている。その結果、多孔質基部35と緻密部21とによりモジュール基体が構成され、その内側には内部空間22が形成されている。
また、図1(b)に示されるように、水素透過膜モジュール11の基端側に位置する緻密部21には、取付金具、押圧金具、シール材、固定金具等からなる金属継手51が螺着され、その金属継手51を介して含水素ガスG1を導入するための管(即ちガス導入管52)が接続されるようになっている。
そして、モジュール基体を構成する多孔質基部35と緻密部21の一部とにまたがって、外面全体を被覆するように膜状の多孔質層37が一体的に形成されている。
図2にて拡大して示されるように、多孔質層37は表面及び裏面を有する膜状であって、具体的には、厚さが20μm〜40μm程度かつ気孔率が40%〜60%程度の多孔質YSZを用いて構成されている。この多孔質層37は、表面及び裏面を連通する多数の細孔34を内部に有することから、多孔質基部35と同様に好適なガス及び液体透過性を有している。なお、本実施形態の多孔質支持体12は、試験管形状をなす上記モジュール基体上に多孔質層37を一体的に形成してなる構造を有する。
多孔質層37の表面(即ち多孔質支持体12の表面17)上には、水素分離金属層41が細孔34を塞ぐような状態で形成されている。この水素分離金属層41は、多孔質基部35の裏面に供給した含水素ガスG1から水素を分離し、その水素を原子の状態で裏面側(即ち多孔質支持体12の裏面16)から表面側(即ち多孔質支持体12の表面17)へ選択的に透過させることができる性質を備えている。本実施形態の水素分離金属層41は、厚さが5μm〜15μm程度に設定されたPdAg合金層である。なお、このPdAg合金層は、後述するように、無電解めっきによって形成された内層側のPd層と、電解めっきによって形成された外層側のAg層とを合金化してなるものである。
水素分離金属層41の表面上には、触媒金属層43が形成されている。本実施形態の触媒金属層43を構成する触媒金属42としては、Pd単体が使用されている。
ここで、この水素透過膜モジュール11を製造する手順を説明する。まず、水素透過膜モジュール11を構成するモジュール基体をプレス成形により作製する。
プレス成形は、図3(a)に示されるような型枠61を用いて行われる。この型枠61の筒状のゴム型62の軸中心には、モジュール基体の外形に対応した円柱形の内孔63が形成されている。この内孔63の軸中心には、内部空間22の形状に対応した円柱状(試験管形状)の中心ピン64が立設され、これにより略円筒形状の型枠孔65が形成されている。
そしてこのゴム型62の型枠孔65内に、まず、緻密部を形成する材料であるYSZ造粒粉を充填し、緻密部形成部66を形成する(図3(a)参照)。次に、同じくゴム型62の型枠孔65内における緻密部形成部66の上側に、多孔質基部35を形成する材料であるYSZ造粒粉を充填し、多孔質基部形成部67を形成する(図3(b)参照)。このYSZ造粒粉には、造孔材としての有機ビーズが添加されている。次に、ゴム型62の上部に上部金型68を固定する。上部金型68の成形面には、多孔質基部35の先端に対応する形状の凹部69が形成されている(図3(c)参照)。この凹部69を嵌め込むことによって、多孔質基部35と同じ形状の多孔質基部形成部67が形成される。そして、この状態でゴム型62の外周側より加圧してプレス成形することにより、モジュール基体の形状(即ち試験管形状)に対応した成形体71を作製する(図3(d)参照)。次に、ゴム型62より取り出した成形体71を脱脂した後、焼成することにより、緻密部21と多孔質基部35とが一体となったセラミック焼結体72を得る(図4(a)参照)。
次に、YSZ粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法によって、セラミック焼成体における多孔質基部35の外面の全体にスラリーを付着させる。そして、加熱して焼き付けを行い、多孔質基部35の外面を覆う多孔質層37を形成し、多孔質支持体12とする。次に、多孔質層37の形成後の多孔質基部35をSnイオン溶液に浸漬し、Snイオンを多孔質層37に吸着させる。そして水洗の後、上記多孔質基部35をPdイオン溶液に浸漬させて、SnイオンとPdイオンとの交換反応によりPdイオンを吸着させる。
その後、上記多孔質基部35をヒドラジン溶液等の還元剤溶液に浸漬させることにより、Pdイオンを還元し、Pd金属核とする。その後、無電解めっき法により多孔質層37の表面上のPd核を成長させ、Pdからなる無電解めっき層を形成する。このとき、無電解Pdめっき液は、多孔質層37の外面(即ち多孔質支持体12の表面17)の側より供給される。
次に、上記多孔質支持体12の内部空間22に電解液を導入するとともに、その電解液中に給電電極を挿し込む。この状態の多孔質支持体12を対極が配置された浴温30℃の電解Agめっき液中にセットして、定電流電解めっきを施すことにより、無電解めっき層上にAgからなる電解めっき層を形成する。この後、窒素中で熱処理を行ってPdとAgとを合金化し、水素分離金属層41としてのPdAg層を形成する(図4(b)参照)。
次に、以下の手順で触媒金属層43を形成する。まず、Pdイオン(触媒金属42のイオン)を含む触媒液82を容器81に入れたものを用意し、これに水素分離金属層41の形成後の上記多孔質支持体12を浸漬する。そして、上記多孔質支持体12の内部空間22に水素を供給する。この場合、内部空間22に供給された水素は、原子の状態となって水素分離金属層41を通過し、触媒液82に供給される(図5参照)。すると、触媒液82中のPdイオンが還元され、水素分離金属層41上にPdが析出し、水素分離金属層41の外面46上に触媒金属層43が形成される。以上の手順を経ることで、本実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュール11が完成する。
以下、本実施形態をより具体化した実施例を示す。
ここでは、実施例の水素透過膜モジュール11を以下の手順で作製した。
まず、上述した型枠61を準備するとともに、そのゴム型62にYSZ造粒粉を充填し、次いで造孔材として48体積%の有機ビーズを添加したYSZ造粒粉を充填した後、プレス成形法により試験管形状をなす成形体71を成形した。後にモジュール基体となるこの成形体71を、脱脂後、大気雰囲気下にて1400℃で焼成することにより、緻密部21と多孔質基部35とが一体となった外径10mm×長さ300mmのセラミック焼結体72を得た。
次に、YSZ粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法によって、セラミック焼結体72における多孔質基部35の外面の全体にスラリーを付着させた。そして、1200℃に加熱して焼き付けを行い、多孔質基部35の外面を覆う多孔質層37を形成し、多孔質支持体12とした。次に、多孔質支持体12をSnイオン溶液に浸漬し、Snイオンを多孔質層37の表面に吸着させた。そして水洗の後、上記多孔質支持体12をPdイオン溶液に浸漬させて、SnイオンとPdイオンとの交換反応によりPdイオンを吸着させた。
その後、上記多孔質支持体12をヒドラジン溶液に浸漬させることにより、Pdイオンを還元し、Pd金属核とした。その後、無電解めっき法によりPd核を成長させ、Pdからなる厚さ3.0μmの無電解めっき層を形成した。このとき、無電解Pdめっき液は、上記多孔質支持体12の表面17の側より供給するようにした。
次に、上記多孔質支持体12の内部空間22に、濃度6.0mol/LのNaCl水溶液を電解液として導入した。次いで、電解液中に給電電極を挿し込み、この状態の多孔質支持体12を、対極が配置された浴温30℃の電解Agめっき液(硝酸銀濃度37g/L)中にセットした。そして、電流値0.3A/dmにて定電流電解めっきを2分間施すことにより、無電解めっき層上にAgからなる1.0μmの電解めっき層を形成した。この後、窒素中750℃で熱処理を行ってPdとAgとを合金化し、水素分離金属層41としての4.0μmのPdAg層を形成した。
さらに、Pd濃度が0.5mol/Lになるように塩化パラジウム粉末を1規定の塩酸水溶液に溶解した触媒液82を作製し、これを容器81に入れたものを用意した。この触媒液82を80℃に加温し、水素分離金属層41の形成後の上記多孔質支持体12を浸漬した。そして、上記多孔質支持体12を水素ボンベに接続するとともに、内部空間22に対し水素を0.05MPaGの圧力にて5秒間供給した。その結果、水素分離金属層41を通過した原子状の水素により触媒液82中のPdイオンを還元し、水素分離金属層41上にPdを析出させることで、水素分離金属層41の外面46上に触媒金属層43を形成した。この後、水素の供給を停止し、モジュール外面を洗浄することで、実施例の水素透過膜モジュール11を完成させた。
次いで、実施例の水素透過膜モジュール11を用いて、図6に示されるような潤滑油再生試験装置101を作製した。この潤滑油再生試験装置101は、潤滑油102の酸化を促進する酸化槽103と、潤滑油102に対して水素添加による還元再生処理を行う還元処理槽104とを備えている。なお、潤滑油102としては酸化防止剤を配合したパラフィン系の鉱物油を用いている。本実施例において「潤滑油の再生」とは、鉱物油中における劣化(酸化)した酸化防止剤を還元処理して再生することを意味している。
酸化槽103は上部に開口を有する丸底の容器であって、この容器の下側部分はマグネットスターラ付きヒータ105にセットされている。酸化槽103内には、潤滑油102を撹拌して均一にするための撹拌子106が投入されている。また、この酸化槽103には、空気導入管107と、ステンレスメッシュを巻き付けたガラス棒108とが挿入されている。空気導入管107は、潤滑油102に空気を導入する(即ちバブリングを行う)ためのものである。ガラス棒108は、潤滑油102の酸化を促進する触媒としての役割を果たすものである。
還元処理槽104も上部に開口を有する丸底の容器であって、この容器の下側部分はマグネットスターラ付きヒータ112にセットされている。還元処理槽104内には、潤滑油102を撹拌して均一にするための撹拌子113が投入されている。この還元処理槽104には、金属継手51を介してガス導入管52を接続した実施例の水素透過膜モジュール11が挿入されている。ガス導入管52は、開口端を介して多孔質支持体12の内部空間22側に含水素ガスG1を導入するためのものである。
酸化槽103と還元処理槽104との間には、酸化槽103にて酸化された潤滑油102を還元処理槽104に供給する酸化油回収管114が設けられ、その経路上には潤滑油102を還元処理槽104側に圧送するポンプ115が設けられている。また、酸化槽103と還元処理槽104との間には、還元処理槽104にて再生された潤滑油102を還元処理槽104から送出する再生油回収管116が設けられ、その経路上には潤滑油102を酸化槽103側に圧送するポンプ117が設けられている。
ちなみに、上記潤滑油再生試験装置101において酸化槽103に属する構成を除いたもの(即ち、図6の右側半分の構成)が、水素添加装置の一形態である本発明の「潤滑油再生装置101A」であると把握することが可能である。
そして、この潤滑油再生試験装置101を利用して以下のような条件で潤滑油再生試験を実施した。本試験の場合、酸化槽103については、マグネットスターラ付きヒータ105により槽内の温度を150℃に設定するとともに、潤滑油102に対して1L/minの流量で空気を導入した。また、還元処理槽104については、マグネットスターラ付きヒータ112により槽内の温度を130℃に設定するとともに、水素透過膜モジュール11に対して水素を20kPaGの圧力で25時間供給した。そして、25時間経過後に調査を行ったところ、潤滑油102が確実に還元再生されていることが確認された。
従って、本実施形態の上記実施例によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施例の水素透過膜モジュール11では、ガス透過性の多孔質支持体12の表面17上に、触媒金属層43を担持した水素分離金属層41を支持させた構造を採用している。その結果、水素分離金属層41自体の厚さが薄くても、モジュール全体として十分な機械的強度が確保される。ゆえに、圧力に対して強い構造となり、モジュール11の内部空間22に加圧ガスを導入したときでも、水素分離金属層41の破壊等が回避される。また、本実施例では貴金属であるPdAg合金を用いて水素分離金属層41を形成しているが、上記支持構造を採用したことで、水素分離金属層41の厚さを薄くすることができ、貴金属の使用量が低減される。これに加え、水素分離金属層41の薄層化に伴い水素の透過性が高まり、単位時間当たりの原子状水素の発生量が増加する。
以上説明したように、本実施形態の上記実施例では、諸特性に優れた水素透過膜モジュール11を利用して装置を構成している。その結果、水素分離金属層41の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である潤滑油に水素を効率よく添加して還元再生することが可能な潤滑油再生装置101Aを実現することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成したアンモニア製造装置121を図7に基づき詳細に説明する。なお、ここでは第1の実施形態と共通する構成については同じ部材番号を付す代わりに詳細な説明は割愛し、第1の実施形態と異なる構成を中心に説明する。
本実施形態の水素透過膜モジュール11Aは、第1の実施形態の水素透過膜モジュール11と基本構成が共通しており、唯一、触媒金属層43を構成する触媒金属42がPdからFeに変更されている。本実施形態ではこのような水素透過膜モジュール11Aを以下の手順で作製した。
まず、第1実施形態における実施例の方法に準拠して、プレス成形法による成形体の成形、脱脂及び焼成を行い、セラミック焼結体を得た。次いで、YSZ粉末スラリーのディップコート及び焼き付けを行った後、Snイオンの吸着、水洗、Pdイオンの吸着・還元を行った。そして、無電解めっき法によりPdからなる無電解めっき層を形成し、次いでその上に電解めっき法によりAgからなる電解めっき層を形成し、さらに熱処理による合金化を行って厚さ10μmのPdAg層を形成した。
ここで、Fe濃度が0.5mol/Lになるように塩化鉄水和物の粉末を純水に溶解した触媒液を作製し、これを容器に入れたものを用意した。この触媒液を80℃に加温し、水素分離金属層41の形成後の上記多孔質支持体12を浸漬した。そして、上記多孔質支持体12を水素ボンベに接続するとともに、内部空間22に対し水素を0.05MPaGの圧力にて5秒間供給した。その結果、水素分離金属層41を通過した原子状の水素により触媒液中のFeイオンを還元し、水素分離金属層41上に触媒金属42であるFeを析出させることで、水素分離金属層41の外面46上に触媒金属層43を形成した。この後、水素の供給を停止し、モジュール外面を洗浄することで、本実施形態の水素透過膜モジュール11Aを完成させた。
次いで、この水素透過膜モジュール11Aを用いて、図7に示されるようなアンモニア製造装置121を作製した。このアンモニア製造装置121は処理槽122としての筒状のステンレス容器を備えており、その中には金属継手51を介して含水素ガス導入管126を接続した上記の水素透過膜モジュール11Aが挿入されている。なお、含水素ガス導入管126は、開口端を介して多孔質支持体12の内部空間22側に含水素ガスG1としての水素を導入するためのものである。処理槽122には、窒素を処理槽122内に供給するための窒素導入管123と、製造されたアンモニアを処理槽122から送出するアンモニア回収管124とが設けられている。なお、処理槽122の周囲にはヒータ125が設けられている。
そして、ヒータ125を300℃に設定し、水素透過膜モジュール11Aの内側に圧力0.1MPaGの水素ガスを導入し、水素透過膜モジュール11Aの外側に圧力0.1MPaGの窒素ガスを導入して、アンモニアの製造を行った。
このアンモニア製造装置121によると、アンモニアの原料となる窒素ガスが窒素導入管123によって処理槽122に供給され、水素透過膜モジュール11Aの外面側に窒素ガスが接触した状態となる。この状態でガス導入管123から水素透過膜モジュール11Aの開口端を介して多孔質支持体12の内面側に含水素ガスG1を導入する。すると、含水素ガスG1が多孔質支持体12内を通過して表面17側に到った後、そのなかの水素のみが原子状になって水素分離金属層41を透過する。水素分離金属層41を透過した水素原子は、水素分離金属層41の外面46上にある触媒金属層43のFeからなる触媒金属42に遭遇する。そこで、窒素と水素とが結合する化学反応が促進され、アンモニアが合成される。合成されたアンモニアは、アンモニア回収管124によって処理槽124から送出される。
以上説明したように、本実施形態では、諸特性に優れた水素透過膜モジュール11Aを利用して装置を構成している。その結果、水素分離金属層41の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である窒素に水素を効率よく結合させてアンモニアを合成可能なアンモニア製造装置121を実現することができる。
[第3の実施形態]
以下、本発明を具体化した第3の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成した水素製造装置131を図8に基づき詳細に説明する。なお、ここでは第1の実施形態と共通する構成については同じ部材番号を付す代わりに詳細な説明は割愛し、第1の実施形態と異なる構成を中心に説明する。
本実施形態の水素透過膜モジュール11Bは、第1の実施形態の水素透過膜モジュール11と基本構成が共通しており、唯一、触媒金属層43を構成する触媒金属42がPdからNiまたはRuに変更されている。本実施形態ではこのような水素透過膜モジュール11Bを以下の手順で作製した。
まず、第1実施形態における実施例の方法に準拠して、プレス成形法による成形体の成形、脱脂及び焼成を行い、セラミック焼結体を得た。次いで、YSZ粉末スラリーのディップコート及び焼き付けを行った後、Snイオンの吸着、水洗、Pdイオンの吸着・還元を行った。そして、無電解めっき法によりPdからなる無電解めっき層を形成し、次いでその上に電解めっき法によりAgからなる電解めっき層を形成し、さらに熱処理による合金化を行って厚さ10μmのPdAg層を形成した。
ここで、NiまたはRu濃度が0.5mol/Lになるように塩化ニッケル水和物粉末または塩化ルテニウム水和物粉末を純水に溶解した触媒液を作製し、これを容器に入れたものを用意した。この触媒液を80℃に加温し、水素分離金属層41の形成後の上記多孔質支持体12を浸漬した。そして、上記多孔質支持体12を水素ボンベに接続するとともに、内部空間22に対し水素を0.05MPaGの圧力にて5秒間供給した。その結果、水素分離金属層41を通過した原子状の水素により触媒液中のNiまたはRuイオンを還元し、水素分離金属層41上に触媒金属42であるNiまたはRuを析出させることで、水素分離金属層41の外面46上に触媒金属層43を形成した。この後、水素の供給を停止し、モジュール外面を洗浄することで、本実施形態の水素透過膜モジュール11Bを完成させた。
次いで、この水素透過膜モジュール11Bを用いて、図8に示されるような水素製造装置131を作製した。この水素製造装置131は処理槽132としての筒状のステンレス容器を備えており、その中には金属継手51を介して水素回収管136を接続した上記の水素透過膜モジュール11Bが挿入されている。この水素回収管136は、発生した水素を多孔質支持体12の内部空間22側から開口端を介して送出するためのものである。処理槽132には、水素発生用原料であるメタンガス及び水蒸気の混合ガスを処理槽132内に供給するための原料導入管133と、水素発生反応(即ち、メタンの水蒸気改質反応とシフト反応)の結果生じた二酸化炭素や一酸化炭素を処理槽132から排出する排出管134とが設けられている。なお、処理槽132の周囲にはヒータ125が設けられている。
そして、ヒータ125を400℃に設定し、水素透過膜モジュール11Bの外側に圧力0.8MPaGのメタンガス及び水蒸気の混合ガス(S/C=3.0)を導入して、水素の製造を行った。
この水素製造装置131によると、上記混合ガスは、原料導入管133によって処理槽132に供給された後、水素透過膜モジュール11Bの外面側にある触媒金属層43のNiまたはRuからなる触媒金属42に遭遇し、そこでこれら原料から水素を生成する反応が促進される。水素分離金属層41の外面側にて生成した水素は、原子状になって水素分離金属層41を通過した後、水素となって多孔質支持体12の裏面16側に到った後、水素透過膜モジュール11Bの開口端を介して水素回収管136からモジュール外部に送出される。
以上説明したように、本実施形態では、諸特性に優れた触媒担持型水素透過膜モジュール11Bを利用して装置を構成している。その結果、水素分離金属層41の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である上記混合ガスを効率よく反応させて高純度(99.99vol%)の水素を発生可能な水素製造装置131を実現することができる。
[第4の実施形態]
以下、本発明を具体化した第4の実施形態の触媒担持型水素透過膜モジュールを用いて構成したNOx浄化装置141を図9に基づき詳細に説明する。なお、ここでは第1の実施形態と共通する構成については同じ部材番号を付す代わりに詳細な説明は割愛し、第1の実施形態と異なる構成を中心に説明する。
本実施形態の水素透過膜モジュール11Cは、第1の実施形態の水素透過膜モジュール11と基本構成が共通しており、唯一、触媒金属層43を構成する触媒金属42がPdからPtに変更されている。本実施形態ではこのような水素透過膜モジュール11Cを以下の手順で作製した。
まず、第1実施形態における実施例の方法に準拠して、プレス成形法による成形体の成形、脱脂及び焼成を行い、セラミック焼結体を得た。次いで、YSZ粉末スラリーのディップコート及び焼き付けを行った後、Snイオンの吸着、水洗、Pdイオンの吸着・還元を行った。そして、無電解めっき法によりPdからなる無電解めっき層を形成し、次いでその上に電解めっき法によりAgからなる電解めっき層を形成し、さらに熱処理による合金化を行って厚さ10μmのPdAg層を形成した。
ここで、Pt濃度が0.5mol/Lになるように塩化白金粉末を1規定の塩酸水溶液に溶解した触媒液を作製し、これを容器に入れたものを用意した。この触媒液を80℃に加温し、水素分離金属層41の形成後の上記多孔質支持体12を浸漬した。そして、上記多孔質支持体12を水素ボンベに接続するとともに、内部空間22に対し水素を0.05MPaGの圧力にて5秒間供給した。その結果、水素分離金属層41を通過した原子状の水素により触媒液中のPtイオンを還元し、水素分離金属層41上に触媒金属42であるPtを析出させることで、水素分離金属層41の外面46上に触媒金属層43を形成した。この後、水素の供給を停止し、モジュール外面を洗浄することで、本実施形態の水素透過膜モジュール11Cを完成させた。
次いで、この水素透過膜モジュール11Cを用いて、図9に示されるようなNOx浄化装置141を作製した。このNOx浄化装置141は処理槽142としての筒状のステンレス容器を備えており、その中には金属継手51を介して含水素ガス導入管146を接続した上記の水素透過膜モジュール11Cが挿入されている。なお、含水素ガス導入管146は、開口端を介して多孔質支持体12の内部空間22側に含水素ガスG1としての水素を導入するためのものである。処理槽142には、NOxを含む排ガスを処理槽142に供給するための排ガス導入管143と、浄化された排ガスを処理槽142から送出する排ガス回収管144とが設けられている。なお、処理槽142の周囲にはヒータ125が設けられている。
そして、ヒータ125を400℃に設定し、水素透過膜モジュール11Cの内側に圧力0.1MPaGの水素ガスを導入し、水素透過膜モジュール11Cの外側に圧力0.1MPaGの濃度1500ppmのNOガス(窒素バランス)を導入して、NOガスの還元による排ガスの浄化を行った。
このNOx浄化装置141によると、NOxを含む排ガスが排ガス導入管143によって処理槽142に供給され、水素透過膜モジュール11Cの外面側に排ガスが接触した状態となる。この状態で含水素ガス導入管146から水素透過膜モジュール11Cの開口端を介して多孔質支持体12の内面側に含水素ガスG1を導入する。すると、含水素ガスG1が多孔質支持体12内を通過して表面17側に到った後、そのなかの水素のみが原子状になって水素分離金属層41を透過する。水素分離金属層41を透過した水素原子は、水素分離金属層41の外面上にある触媒金属層43のPtからなる触媒金属42に遭遇する。そこで、排ガス中のNOxに水素を付加して還元する化学反応を促進し、NOxを無害な物質(即ち窒素と水)に変えることで、排ガスを浄化する。NOxが低減され浄化された排ガスは、排ガス回収管144によって処理槽142から送出される。
以上説明したように、本実施形態では、諸特性に優れた水素透過膜モジュール11Cを利用して装置を構成している。その結果、水素分離金属層41の薄層化により低コストが図られるにもかかわらず耐久性に優れており、しかも被処理物である排ガス中のNOxに水素を効率よく結合させて還元し、無害化することが可能なNOx浄化装置141を実現することができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、異なる金属で無電解めっき層と電解めっき層とを構成した後に、異なる金属の合金化を行って水素分離金属層41を形成したが、これに限定されない。例えば、無電解めっきによってPdからなる無電解めっき層を形成した後、電解めっきによって同じPdからなる電解めっき層を形成して水素分離金属層としてもよい。あるいは、無電解めっきによってPdからなる無電解めっき層を形成した後、電解めっきによってPdとAgとの合金めっき層を形成するという方法を採用してもよい。
・本実施形態では、PdAg合金からなる水素分離金属層41を形成したが、これに限定されず、例えば、PdCu合金、PdAu合金等からなる水素分離金属層41を形成してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)表面及び裏面を有し、前記表面及び前記裏面を連通する多数の細孔を内部に有する多孔質支持体と、前記多孔質支持体の前記表面上に支持された状態で形成され、前記裏面から前記表面へ流れる含水素ガスまたは前記表面から前記裏面へ流れる含水素ガスの中の水素を選択的に透過させる水素分離金属層と、前記水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる触媒金属層とを備えた触媒担持型水素透過膜モジュールの製造方法であって、前記水素分離金属層の形成後、前記水素分離金属層の前記外面側にめっき液を存在させ、かつ前記モジュールの前記裏面から前記表面へ前記含水素ガスを流した状態でめっきを行うことにより、前記触媒金属層を形成するめっき工程を含むことを特徴とする触媒担持型水素透過膜モジュールの製造方法。
11,11A,11B,11C…触媒担持型水素透過膜モジュール
12…多孔質支持体
16…(多孔質支持体)の裏面
17…(多孔質支持体)の表面
34…細孔
41…水素分離金属層
42…触媒金属
43…触媒金属層
46…(水素分離金属層の)外面
52…ガス導入管
101A…水素添加装置としての潤滑油再生装置
102…被処理物としての潤滑油
104…処理槽としての還元処理槽
114…酸化油回収管
116…再生油回収管
101A…水素添加装置としての潤滑油再生装置
121…アンモニア製造装置
122…処理槽
123…窒素導入管
124…アンモニア回収管
126…含水素ガス導入管
131…水素製造装置
132…処理槽
133…原料導入管
134…排出管
141…NOx浄化装置
142…処理槽
143…排ガス導入管
144…排ガス回収管
146…含水素ガス導入管
G1…含水素ガス

Claims (14)

  1. 処理槽と、
    窒素を前記処理槽に供給する窒素導入管と、
    開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置され、表面及び裏面を有し、前記表面及び前記裏面を連通する多数の細孔を内部に有する多孔質支持体と、前記多孔質支持体の前記表面上に支持された状態で形成され、前記裏面から前記表面へ流れる含水素ガスまたは前記表面から前記裏面へ流れる含水素ガスの中の水素を選択的に透過させる水素分離金属層と、前記水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる触媒金属層とを備えるとともに、前記触媒金属層が窒素と水素との化学反応を促進する触媒金属からなる触媒担持型水素透過膜モジュールと、
    前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管と、
    前記触媒金属層の触媒作用によって製造されたアンモニアを前記処理槽から送出するアンモニア回収管と
    を備えたアンモニア製造装置。
  2. 前記水素分離金属層は、パラジウム層またはパラジウム合金層であることを特徴とする請求項1に記載のアンモニア製造装置。
  3. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、パラジウムであることを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニア製造装置。
  4. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、鉄であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニア製造装置。
  5. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、ルテニウム及びニッケルから選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニア製造装置。
  6. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、白金であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニア製造装置。
  7. 前記多孔質支持体は、セラミック製であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアンモニア製造装置。
  8. 処理槽と、
    NOxを含む排ガスを前記処理槽に供給する排ガス導入管と、
    開口端及び閉塞端を有する筒状体からなり前記処理槽内に配置され、表面及び裏面を有し、前記表面及び前記裏面を連通する多数の細孔を内部に有する多孔質支持体と、前記多孔質支持体の前記表面上に支持された状態で形成され、前記裏面から前記表面へ流れる含水素ガスまたは前記表面から前記裏面へ流れる含水素ガスの中の水素を選択的に透過させる水素分離金属層と、前記水素分離金属層の外面上に担持された触媒金属からなる触媒金属層とを備えるとともに、前記触媒金属層がNOxに水素を付加して還元する化学反応を促進する触媒金属からなる触媒担持型水素透過膜モジュールと、
    前記モジュールの前記開口端側に接続され、前記モジュールの内側に位置する前記多孔質支持体の前記裏面側に、前記開口端を介して含水素ガスを導入する含水素ガス導入管と、
    前記触媒金属層の触媒作用によって浄化された排ガスを前記処理槽から送出する排ガス回収管と
    を備えたNOx浄化装置。
  9. 前記水素分離金属層は、パラジウム層またはパラジウム合金層であることを特徴とする請求項8に記載のNOx浄化装置。
  10. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、パラジウムであることを特徴とする請求項8または9に記載のNOx浄化装置。
  11. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、鉄であることを特徴とする請求項8または9に記載のNOx浄化装置。
  12. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、ルテニウム及びニッケルから選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項8または9に記載のNOx浄化装置。
  13. 前記触媒金属層を構成する前記触媒金属は、白金であることを特徴とする請求項8または9に記載のNOx浄化装置。
  14. 前記多孔質支持体は、セラミック製であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のNOx浄化装置。
JP2016045507A 2016-03-09 2016-03-09 アンモニア製造装置、NOx浄化装置 Expired - Fee Related JP6668115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016045507A JP6668115B2 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 アンモニア製造装置、NOx浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016045507A JP6668115B2 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 アンモニア製造装置、NOx浄化装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017159232A JP2017159232A (ja) 2017-09-14
JP2017159232A5 JP2017159232A5 (ja) 2019-04-18
JP6668115B2 true JP6668115B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=59854535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016045507A Expired - Fee Related JP6668115B2 (ja) 2016-03-09 2016-03-09 アンモニア製造装置、NOx浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6668115B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018145103A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 日本特殊陶業株式会社 水素添加方法、及び有機化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017159232A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8518151B2 (en) Porous hollow fiber supported dense membrane for hydrogen production, separation, or purification
TW200835550A (en) A gas separation membrane comprising a substrate with a layer of coated inorganic oxide particles and an overlayer of a gas-selective material, and its manufacture and use
JPH0838863A (ja) 水素分離体とそれを用いた水素分離装置及び水素分離体の製造方法
EP1042049A1 (en) Hydrogen gas-extraction module
EP2156883A1 (en) Hydrogen separation membrane and permselective membrane reactor
JP4185952B2 (ja) 一酸化炭素除去触媒及びその製造方法並びに一酸化炭素除去装置
JP5260899B2 (ja) 水素分離体
CA2684771A1 (en) Composite structures with porous anodic oxide layers and methods of fabrication
JP6668115B2 (ja) アンモニア製造装置、NOx浄化装置
JP5155343B2 (ja) 水素分離装置及び水素分離装置の製造方法
WO2008047676A1 (fr) Procédé de fabrication d'un gaz contenant de l'hydrogène
CN102441330B (zh) 一种钯基双功能膜及其制备方法
JP5898037B2 (ja) 保持部材及び水素製造装置
JP6219625B2 (ja) 水素分離体及びその製造方法
JP3897052B2 (ja) 水素分離体、水素製造装置、水素分離体の製造方法及び水素分離体の製造装置
JP2014114179A (ja) 成形触媒及び水素製造装置
JP6358839B2 (ja) 水素製造装置及びその製造方法
WO2017154582A1 (ja) 触媒担持型水素透過膜及びその製造方法、触媒担持型水素透過膜モジュール、水素添加装置、潤滑油再生装置
JP4911916B2 (ja) 水素分離装置
KR102669892B1 (ko) 암모니아 분해 반응에 의해 수소를 생산하는 수소 분리막 반응기를 포함하는 수소 생산시스템
JP2009166030A (ja) 一酸化炭素を選択的に酸化する触媒、一酸化炭素濃度を低減する方法および燃料電池システム
JP2006045652A (ja) 水素製造装置、アンモニア製造装置、水素製造方法およびアンモニア製造方法
JP5037878B2 (ja) 選択透過膜型反応器及び水素ガスの製造方法
JP4007405B2 (ja) 水素分離体及び水素製造装置
JP2007253152A (ja) 水素分離体及び水素製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190307

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees