JP6668100B2 - 工事用エレベーター - Google Patents

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本発明は、工事用エレベーターに関し、特に、荷取構台を兼ねた荷取構台兼用型の工事用エレベーターに関するものである。
従来、中小規模のオフィスビル、マンション等の建設現場では、比較的小型で軽量な内装資材の揚重用として工事用エレベーターを、大型で重量のある外装資材の揚重用として荷取構台を設置するケースが多くなっている。例えば、図11に示すように、施工する建物1の外周側にロングスパン工事用エレベーター2を設けるとともに、中間階の外周側に荷取構台3を設ける。工事用エレベーター2を通じて1階から内装資材を揚重する一方、定置式または移動式クレーン4で外装資材を荷取構台3に揚重することが行われる。中小規模の建設現場においては揚重資材量が限られるため、工事用エレベーターの稼働率は低く、また、荷取構台も稼働率が低い。中小規模の建設現場では、こうした稼働率が低い機械を複数導入する必要があり、現場の仮設費を圧迫しているのが実状である。
また、通常の荷取構台は、他の階のフロアへ盛替える際、現場内クレーン、鳶工などにより盛替え作業をしなくてはならず、盛替手間が生じる。また、この盛替え作業時に鳶工は高所・床端部での作業を要するため、作業安全性への配慮が必要となる。
また、中小規模の建設現場で多用されるロングスパン工事用エレベーターは、一般に、エレベーター構造規格より昇降速度が遅く(例えば8.3m/min程度の昇降速度)、クレーンによる揚重/荷取の方が資材昇降が速い(例えば26〜41.6m/min程度の昇降速度)。したがって、揚重フロア(揚重高さ)が高くなるほど、揚重時間に差が生まれ、クレーンによる揚重/荷取の方が揚重所要時間が少なくて済む。また、中小規模の建設現場ではクレーン稼動率も高くなく、荷取構台への揚重作業時間も問題なく確保できる。
このため、工事用エレベーターを荷取構台としても利用することが望まれていた。これを実現した従来の技術として、例えば特許文献1に記載の工事用エレベーターが知られている。この工事用エレベーターは、施工する建物に近接して配設し、上下方向に延在するレール部と、資材を載置する床部と、レール部に沿って床部を昇降する昇降装置と、床部に着脱可能に設けてあり、床部の床幅を建物外方へ延長して資材載置面積を拡張する拡床部を備えるものである。これにより、資材の載置スペースを広くして大型資材に対しても構台として利用することができる。また、この工事用エレベーターには、箱型の搭乗席部が床面の端部に折畳み可能に配設してある。この搭乗席部をなす可動側壁を固定側壁側へ回転移動し、可動天蓋を固定天蓋側へ回転移動させることで、搭乗席部を縮小し、資材の載置面積を広くすることが可能である。
しかしながら、この特許文献1の工事用エレベーターには、次のような問題があり、改善する余地があった。まず、建設現場でエレベーターの床部に拡床部を追加することは、作業性を考慮すると困難を伴う。また、搭乗席部の可動天蓋の折り畳み方法がヒンジ式であり、折り畳んだ搭乗席部を背の低い作業員が元の箱型に戻す際(復旧時)に、可動天蓋に手が届かず、復旧作業が難しくなるおそれがある。また、可動天蓋の折り畳み・復旧時に可動天蓋を回転移動するための専用の器具(例えば棒状金具など)が別途必要となる。
特開2013−91559号公報
したがって、荷取構台を兼ねた荷取構台兼用型の工事用エレベーターにおいて、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部の折り畳みを容易に行える技術の開発が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部の折り畳みを容易に行える工事用エレベーターを提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る工事用エレベーターは、施工する建物に近接して設けられ、上下方向に延在するレール部と、資材を載置可能な床部を有する搬器をレール部に沿って昇降する昇降装置とを備え、床部を荷取構台としても機能させる工事用エレベーターであって、床部に設けられ、ワンタッチで折り畳み可能および展開可能に構成されている搭乗席部と、着床位置にて搬器の床部を建物に固定し、搬器の落下を防止する機械式ロック装置とをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターは、上述した発明において、搭乗席部は、同時に折り畳み可能および展開可能な屋根部と壁部とからなることを特徴とする。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターは、上述した発明において、機械式ロック装置は、ガバナーロックピン方式、搬器アウトリガー方式、搬器マストロックピン方式の少なくとも一つにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターは、上述した発明において、工事用エレベーターとしての昇降機能をオンにする工事用エレベーターモードと、工事用エレベーターとしての昇降機能をオフにする荷取構台モードとを切り替えるためのモード切替分岐器を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターは、上述した発明において、搬器への積載荷重を検知する荷重計と、荷重状態およびモードを表示して作業員に荷重状態およびモードを報知する荷重表示およびモード表示器とを備えることを特徴とする。
本発明に係る工事用エレベーターによれば、施工する建物に近接して設けられ、上下方向に延在するレール部と、資材を載置可能な床部を有する搬器をレール部に沿って昇降する昇降装置とを備え、床部を荷取構台としても機能させる工事用エレベーターであって、床部に設けられ、ワンタッチで折り畳み可能および展開可能に構成されている搭乗席部と、着床位置にて搬器の床部を建物に固定し、搬器の落下を防止する機械式ロック装置とをさらに備えるので、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部の折り畳みを容易に行えるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、搭乗席部は、同時に折り畳み可能および展開可能な屋根部と壁部とからなるので、屋根部と壁部とからなる搭乗席部の折り畳みを容易に行えるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、機械式ロック装置は、ガバナーロックピン方式、搬器アウトリガー方式、搬器マストロックピン方式の少なくとも一つにより構成されているので、工事用エレベーターでの荷取作業安全性を向上させることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、工事用エレベーターとしての昇降機能をオンにする工事用エレベーターモードと、工事用エレベーターとしての昇降機能をオフにする荷取構台モードとを切り替えるためのモード切替分岐器を備えるので、工事用エレベーターを荷取構台として機能させる場合に昇降機能が誤って動作することを防止することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、搬器への積載荷重を検知する荷重計と、荷重状態およびモードを表示して作業員に荷重状態およびモードを報知する荷重表示およびモード表示器とを備えるので、現在の搬器の荷重状態と運転モード状態が確認しやすくなり、作業安全性を向上することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る工事用エレベーターの実施の形態を示す工事用エレベーターモードの図であり、(1)は平面図、(2)は正面図である。 図2は、本発明に係る工事用エレベーターの実施の形態を示す荷取構台モードの図であり、(1)は平面図、(2)は正面図である。 図3は、搭乗席部の折り畳み/展開動作を示す図であり、(1)は折り畳み前の平面図、(2)は折り畳み前のA−A線に沿った側面図、(3)は折り畳み後の平面図、(4)は折り畳み後のA−A線に沿った側面図である。 図4は、荷重表示およびモード表示器の一例を示す斜視図である。 図5は、機械式ロック装置(ガバナーロックピン方式)を示す図であり、(1)はロック前の平断面図、(2)はロック前の側面図、(3)はロック後の平断面図、(4)はロック後の側面図である。 図6は、機械式ロック装置(搬器アウトリガー方式)を示す概略斜視図である。 図7は、機械式ロック装置(搬器マストロックピン方式)を示す概略斜視図である。 図8は、本発明の効果を説明する概略斜視図である。 図9は、本発明の効果を説明する概略側断面図であり、エレベーター揚重作業での作業員配置を示す図である。 図10は、本発明の効果を説明する概略斜視図であり、荷取作業での作業員配置を示す図である。 図11は、従来の工事用エレベーターおよび荷取構台の利用例を示す図である。
以下に、本発明に係る工事用エレベーターの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明に係る工事用エレベーター10は、施工する建物1に近接して設けられ、上下方向に延在するレール部12と、資材を載置可能な幅広の床部14を有する搬器16をレール部12に沿って昇降する昇降装置18とを備えており、床部14を荷取構台としても機能させることのできるロングスパン工事用エレベーターである。
この工事用エレベーター10は、床部14の周囲に設けられる大開口扉20と、折り畳み式の搭乗席部22と、搬器16に掛かる積載荷重を検知する荷重計24と、モード切替分岐器26と、荷重表示およびモード表示器28と、機械式ロック装置30とをさらに備える。
レール部12は、資材を載置する搬器16が昇降するための軌道を構成するものであり、施工する建物1に沿って上下方向に延在している。レール部12は、施工する建物1の外壁に近接配置された枠組足場2に設けてある。本実施の形態では、上下方向に延在し、所定の間隔を置いて配設された2つの枠組足場2の躯体間に、一対のレール部12が対向して設けてある。レール部12には昇降装置18に設けられたピニオンギアと噛合うラックギア(図示せず)が形成してある。
床部14は、資材を仮置きする荷取構台、または人員や資材を運搬する搬器を構成するものであり、床面をなす矩形板状の床板14Aと、これを下方から支持する床枠部14Bとからなる。床部14は、一方のレール部12から他方のレール部12に亘る態様で、施工する建物1の外壁に沿って長尺状に形成されている。床板14Aの短手方向の幅は、施工する建物1の外周に形成された枠組足場2の床幅と略同一に形成されている。床部14の外周には資材載置領域を囲む態様で柵状の大開口扉20が配設されている。さらに、床板14A上の一方の側端部側には、人員が移動する際に搭乗する搭乗席部22が配設されている。
昇降装置18は、搬器16を昇降させるものであり、床枠部14Bのレール部12側の両側部に設置されている。昇降装置18は、図示しないモータと、ピニオンギアとを備えている。モータの駆動によりピニオンギアが回転し、レール部12に形成したラックギアと噛合って床部14をレール部12に沿って昇降可能に構成している。
大開口扉20は、積載した資材の落下を防止するものであり、床部14によって形成された資材載置領域を囲む態様で配設されている。大開口扉20は、囲いを開閉可能な矩形状の引き戸からなる扉である。左右の各引き戸は水平方向に伸縮可能に構成されており、各引き戸を側端方向に伸縮して扉を開閉することができる。本実施の形態では、建物1側の側辺と、建物1外方側の側辺とに大開口扉20がそれぞれ配設されている。
搭乗席部22は、床部14の端部側に設けられ、ワンタッチで折り畳み可能および展開可能に構成されている。図3は、搭乗席部22の折り畳み操作の説明図である。図3(1)、(3)の平面図においては、中央線Xよりも上側部分に上面図を、下側部分に平断面図を示している。図3に示すように、搭乗席部22は、直方体箱状のものであり、同時に折り畳み可能および展開可能な屋根部22Aと壁部22Bとからなる。
屋根部22Aの手前側と奥側の端部32Aは、壁部22Bの上端部に回転自在に固定されている。壁部22Bの手前側の下端部には車輪32Bが設けられており、壁部22Bの奥側の下端部は床部14に固定されている。屋根部22Aは、中間に設けられた水平軸部34Aの周りに回転して上方に凸に折れ曲がるようになっている。壁部22Bは中間に設けられた鉛直軸部34Bの周りに内方に凹に折れ曲がるようになっている。また、搭乗席部22の入り口側の上下方向中央には、搭乗席と荷台を遮断するための遮断棒36が着脱自在に水平に設けられている。また、遮断棒36と略同じ高さ位置の壁部22Bの外側面には搭乗席固定梁38が水平に設けられている。搭乗席固定梁38は壁部22Bの奥端部に設けられた水平軸部40の周りに回転可能に固定され、その手前側の端部は壁部22Bの手前側の縁の孔にピン42で固定されている。このピン固定の部分は、遮断棒36の取り付け部の近傍に位置している。また、搭乗席固定梁38の奥端部には、搭乗席固定梁38の回転移動を制限するための搭乗席固定梁リミットスイッチ44が設けられている。壁部22Bの外側面であって水平軸部40の下側には、前方側にピン固定部46を有する固定ストッパ―48が設けられている。この固定ストッパー48は搭乗席部22の折り畳み収納後に勝手に展開することを防ぐためのものである。
次に、搭乗席部22を折り畳む際の操作手順について説明する。
図3(1)、(2)に示すように、ピン42を抜いて搭乗席固定梁38の手前側を持ち上げる。この状態で、図3(3)、(4)に示すように、遮断棒36を水平奥側に押す。これにより、屋根部22Aと壁部22Bは同時に連動して折り畳まれ、搭乗席部22をワンタッチで折り畳むことができる。最後に、固定ストッパ―48のピン固定部46にピンを入れて、折り畳まれた壁部22Bの手前側の縁の孔に固定する。なお、搭乗席固定梁38の端部は、壁部22Bの外側面の奥端部の上方にピン固定する。こうすることで、折り畳み後の搭乗席部22が勝手に展開するのを防ぐことができる。展開時は折り畳み時とは逆の操作手順となる。
荷重計24は、搬器16に掛かる積載荷重を検知するものであり、例えば、搬器16の下側に設けたロードセル等によって構成することができる。
モード切替分岐器26は、工事用エレベーターとしての昇降機能をオンにする工事用エレベーターモードと、工事用エレベーターとしての昇降機能をオフにする荷取構台モードとを切り替えるための運転モード切替スイッチであり、搭乗席部22の操作盤内に設けられる。モード切替分岐器26で工事用エレベーターモードにすると、昇降装置18による昇降動作は可能であるが、荷取構台モードにすると、昇降装置18による昇降動作は停止状態となる。
荷重表示およびモード表示器28は、荷重状態およびモードを表示して作業員に荷重状態およびモードを報知するものであり、搭乗席部22とは反対側の床部14に設けられる。荷重表示およびモード表示器28は、荷重計24により検知した荷重情報およびモード切替分岐器26からのモード情報に基づいて所定の表示を行う。図4に示すように、荷重表示およびモード表示器28は、例えば4色灯などにより構成することができる。例えば、青色に点灯する青色部28Aを工事用エレベーターモード、緑色に点灯する緑色部28Bを荷取構台モード、黄色に点灯する黄色部28Cを積載荷重90%以上、赤色に点灯する赤色部28Dを積載荷重100%以上に対応させ、モード状態、荷重状態に該当する色を点灯して周囲に状況を報知するようにしてもよい。この場合、モード切替分岐器26のモード切替により青色または緑色が点灯し、荷重計24により検知した積載荷重が所定割合になると、黄色または赤色が点灯し、赤色の場合はブザー等の警告音も発するようにしてもよい。また、荷取構台モードの場合において、機械式ロック装置30が未装着などのエラーの場合を警告音や警告灯などで報知するようにしてもよい。
機械式ロック装置30は、一般的な工事用エレベーターの昇降装置に備わる図示しない昇降モータブレーキ、搬器落下防止用ガバナー装置に加えて設置した搬器落下防止用の安全装置であり、着床位置にて搬器16の床部14を建物1に固定することができる。この機械式ロック装置30は、図5に示すようなガバナーロックピン方式のロック装置30A、図6に示すような搬器アウトリガー方式のロック装置30B、図7に示すような搬器マストロックピン方式のロック装置30Cにより構成されている。このように、落下防止用の装置を多重で設けることにより、工事用エレベーター10での荷取作業安全性を向上させることが可能となる。
図5は、ガバナーロックピン方式のロック装置によるロック前後の状態を示したものである。このロック装置は、荷取構台モード時に図示しないガバナー装置が故障し、ガバナー出力軸の回転が止まらなくなった場合を想定し、ガバナー出力軸を機械的に固定するためのものである。図5(1)、(2)のロック前の状態に示すように、このロック装置30Aは、ガバナー出力軸54に連結したガバナーピニオンギア52と、ロック装置リミットスイッチ56と、機械式ロックレバー受材58とを備える。ガバナーピニオンギア52はレール部12のラックギア12Aに噛合している。ここで、ガバナー出力軸54の外周面には、スプライン加工により軸方向に延びる溝が複数設けられている。ロック時には、図5(3)、(4)に示すように、U字状のアーム62を有する機械式ロックレバー60を機械式ロックレバー受材58とガバナー出力軸54との間に装着する。ここで、機械式ロックレバー60のガバナー出力軸側には係合孔が設けられており、この係合孔の内周面には、ガバナー出力軸54の外周面に対応してスプライン加工により軸方向に延びる溝が複数設けられている。機械式ロックレバー60の係合孔とガバナー出力軸54とを係合し、その上から図示しない松葉ピン等の抜け止め用のピンを装着する。スプライン加工による軸方向に延びる溝どうしが噛み合うことで、ガバナー出力軸54は回転方向に回転できなくなる。このようにして、ガバナー出力軸54を機械的に固定することができる。
図6は、搬器アウトリガー方式のロック装置を概略的に示したものである。このロック装置は、搬器16のモーターブレーキが利かなくなった場合を想定し、搬器16から建物躯体へ伸縮式のアウトリガーを設けたものである。なお、図6においては、搭乗席部22、昇降装置18等の図示を省略または簡略化している。この図に示すように、このロック装置30Bは、テレスコピック式に伸縮するロック装置であり、搬器16の左右両端側に設けられる筒状部64と、この筒状部64から出没して伸縮するアウトリガーとしての伸縮部66とからなる。工事用エレベーター10を荷取構台モードとして機能させる場合には、この図に示すように、伸縮部66を筒状部64から伸張して建物1の荷取り込み用のステージの上面に配置した状態とする。この場合、搬器16の重量の一部が伸縮部66を介して建物1のステージ側に支持されるロック状態となり、搬器16の落下は防止される。ロックを解除すると、伸縮部66は収縮して筒状部64内部に収納される。なお、伸縮部66が収縮していないと工事用エレベーターモードに切り替わらないように、リミットスイッチ等で検知することが望ましい。アウトリガーとしては上記のテレスコピック式に限るものではなく、回転跳ね出し式で躯体側に跳ね出すものなどの機構を採用してもよい。また、アウトリガーの作動源としては、手動、電動、油圧等を用いることができる。
図7は、搬器マストロックピン方式のロック装置を概略的に示したものである。このロック装置は、搬器16のモーターブレーキが利かなくなった場合を想定し、搬器16からマスト(例えばレール部12)へ伸縮式のロックピンを設けたものである。なお、図7においては、搭乗席部22、昇降装置18等の図示を省略または簡略化している。この図に示すように、このロック装置30Cは、スライド式でレール部12へ跳ね出すロック装置である。工事用エレベーター10を荷取構台モードとして機能させる場合には、この図に示すように、ロック装置30Cをレール部12へ跳ね出して係合した状態とする。この場合、搬器16の重量の一部がロック装置30Cを介してレール部12に支持されるロック状態となり、搬器16の落下は防止される。ロックを解除すると、ロック装置30Cはレール部12へ跳ね出していない状態となる。なお、ロック装置30Cが跳ね出していない状態でないと工事用エレベーターモードに切り替わらないように、リミットスイッチ等で検知することが望ましい。また、ロック装置30Cの作動源としては、手動、電動、油圧等を用いることができる。
上記構成の動作および作用について説明する。
まず、図8に示すように、本実施の形態に係る工事用エレベーター10を、工事用エレベーターモードで使用し、内装資材揚重用途で現場活用するものとする。
次に、荷取構台モードで現場運用する場合には、所定の荷取予定階まで工事用エレベーターモードで搬器16を昇降させる。荷取予定階に着床した場合には、大開口扉20を開き、上記の図3の操作手順により搭乗席部22を折り畳む。なお、後工程での揚重物が小型の場合には、搭乗席部22を折り畳む必要はない。
ここで、図2および図6等に示すように、床部14の建物1側の端部から建物1躯体の荷取り込み用のステージに向けて幅木兼用渡し板50を渡して接続する。
次に、機械式ロック装置30を展開し、搬器16をレール部12および建物1に確実に固定する。この状態でモード切替分岐器26により工事用エレベーターモードから荷取構台モードに切り替える。荷取構台モードに切り替わると昇降装置18による昇降機能は停止する。
次に、荷重表示およびモード表示器28による報知情報により、荷取構台モードであることを確認する。この結果、例えば、機械式ロック装置30が未装着などのエラーが報知された場合にはエラーの是正処理(例えばロック装置の装着作業)を行う。
荷取構台モードを確認後、床部14を荷取構台として荷取作業を開始する。ここで、荷取時に搬器16への積載荷重が100%以上となる場合は資材の玉外しをせず、揚重元へ戻し、揚重資材数を調整し、玉掛けし直した上で再度荷取することが望ましい。
荷取作業が終了したら、大開口扉20、搭乗扉部22を元に戻し、機械式ロック装置30によるロックを解除し、モード切替分岐器26で荷取構台モードから工事用エレベーターモードに切り替えてから、工事用エレベーターとして運行する。
このように、本実施の形態によれば、中小規模のオフィスビル、マンション等の建設現場等において、機械式ロック装置30で搬器16を固定することにより、荷取構台としても使用できる工事用エレベーター10を提供することができる。特に、上記の従来の技術のように、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部22の折り畳みを容易に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、専用の荷取構台設置に伴う仮設費用を削減することができる。また、高所や床端部での荷取構台の盛替手間の削減と作業安全性の向上を図ることができる。さらに、揚重作業の労務効率の向上と揚重所要時間の削減を図ることができる。
図9は、エレベーター揚重作業での作業員配置を示したものである。図10は、荷取作業での作業員配置を示したものである。図9に示すように、エレベーター揚重作業の場合には(工事用エレベーターモード運行時に相当)、荷卸しおよび荷積みの人員Aは2名、エレベーターオペレーターの人員Bは1名、間配りの人員Cは1名である。この場合、間配り作業が追い付かなくなるので、人員Cを増やす必要があり、合計人員5名が必要となる。一方、図10に示すように、荷取作業の場合には(荷取構台モード運行時に相当)、玉掛けの人員Dは1名、クレーンオペレーターの人員Eは1名、間配りの人員Cは2名であり、合計人員4名である。この場合、間配りの作業がスムーズになる。
以上説明したように、本発明に係る工事用エレベーターによれば、施工する建物に近接して設けられ、上下方向に延在するレール部と、資材を載置可能な床部を有する搬器をレール部に沿って昇降する昇降装置とを備え、床部を荷取構台としても機能させる工事用エレベーターであって、床部に設けられ、ワンタッチで折り畳み可能および展開可能に構成されている搭乗席部と、着床位置にて搬器の床部を建物に固定し、搬器の落下を防止する機械式ロック装置とをさらに備えるので、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部の折り畳みを容易に行える。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、搭乗席部は、同時に折り畳み可能および展開可能な屋根部と壁部とからなるので、屋根部と壁部とからなる搭乗席部の折り畳みを容易に行える。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、機械式ロック装置は、ガバナーロックピン方式、搬器アウトリガー方式、搬器マストロックピン方式の少なくとも一つにより構成されているので、工事用エレベーターでの荷取作業安全性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、工事用エレベーターとしての昇降機能をオンにする工事用エレベーターモードと、工事用エレベーターとしての昇降機能をオフにする荷取構台モードとを切り替えるためのモード切替分岐器を備えるので、工事用エレベーターを荷取構台として機能させる場合に昇降機能が誤って動作することを防止することができる。
また、本発明に係る他の工事用エレベーターによれば、搬器への積載荷重を検知する荷重計と、荷重状態およびモードを表示して作業員に荷重状態およびモードを報知する荷重表示およびモード表示器とを備えるので、現在の搬器の荷重状態と運転モード状態が確認しやすくなり、作業安全性を向上することができる。
以上のように、本発明に係る工事用エレベーターは、中小規模のオフィスビル、マンション等の建設現場で用いられる荷取構台を兼ねた荷取構台兼用型の工事用エレベーターに有用であり、特に、建設現場で拡床部を追加する作業を行わずに済み、搭乗席部の折り畳みを容易に行うのに適している。
1 建物
2 枠組足場
10 工事用エレベーター
12 レール部
12A ラックギア
14 床部
16 搬器
18 昇降装置
20 大開口扉
22 搭乗席部
22A 屋根部
22B 壁部
24 荷重計
26 モード切替分岐器
28 荷重表示およびモード表示器
30 機械式ロック装置
30A ガバナーロックピン方式のロック装置
30B 搬器アウトリガー方式のロック装置
30C 搬器マストロックピン方式のロック装置
32A 端部
32B 車輪
34A 水平軸部
34B 鉛直軸部
36 遮断棒
38 搭乗席固定梁
40 水平軸部
42 ピン
44 搭乗席固定梁リミットスイッチ
46 ピン固定部
48 固定ストッパー
50 幅木兼用渡し板
52 ガバナーピニオンギア
54 ガバナー出力軸
56 ロック装置リミットスイッチ
58 機械式ロックレバー受材
60 機械式ロックレバー
62 アーム
64 筒状部
66 伸縮部

Claims (5)

  1. 施工する建物に近接して設けられ、上下方向に延在するレール部と、
    資材を載置可能な床部を有する搬器をレール部に沿って昇降する昇降装置とを備え、床部を荷取構台としても機能させる工事用エレベーターであって、
    床部に設けられ、ワンタッチで折り畳み可能および展開可能に構成されている搭乗席部と、
    着床位置にて搬器の床部を建物に固定し、搬器の落下を防止する機械式ロック装置とをさらに備え
    機械式ロック装置は、ガバナーロックピン方式により構成されていることを特徴とする工事用エレベーター。
  2. 搭乗席部は、同時に折り畳み可能および展開可能な屋根部と壁部とからなることを特徴とする請求項1に記載の工事用エレベーター。
  3. 機械式ロック装置は、搬器アウトリガー方式のロック装置と、搬器マストロックピン方式のロック装置の少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1または2に記載の工事用エレベーター。
  4. 工事用エレベーターとしての昇降機能をオンにする工事用エレベーターモードと、工事用エレベーターとしての昇降機能をオフにする荷取構台モードとを切り替えるためのモード切替分岐器を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の工事用エレベーター。
  5. 搬器への積載荷重を検知する荷重計と、荷重状態およびモードを表示して作業員に荷重状態およびモードを報知する荷重表示およびモード表示器とを備えることを特徴とする請求項4に記載の工事用エレベーター。
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