JP6666403B2 - 蓄熱システムおよびコージェネレーションシステム - Google Patents

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Description

本発明は、排熱などの熱エネルギを熱媒で蓄熱する蓄熱技術に関する。
排熱などの熱エネルギを熱媒に熱交換し、この熱媒を蓄熱タンクに溜めることにより利用可能な熱エネルギとして蓄熱する技術が知られている。
この熱エネルギの蓄熱技術に関し、熱交換によって得られる温水を貯湯タンク内の温水の上層に戻し、下層側の温水を熱源側に戻す技術が知られている(たとえば、特許文献1、特許文献2)。
特開2006−17417号公報 特開2007−155171号公報
ところで、このような蓄熱タンクに熱媒を溜める蓄熱システムでは、外気温度が熱媒の凍結温度以下に低下すると、熱媒が凍結するおそれがある。そこで、循環路と蓄熱タンクの下部との間にバイパス路を備え、このバイパス路を通して熱媒を蓄熱タンクの下層側に戻し、熱媒を流動させて凍結を予防している。
そして、温められた熱媒には溶存空気などの気体が生じ、循環ポンプの動作を妨げる。そこで、蓄熱タンクの下層に熱媒を戻し、蓄熱タンク内で気体と熱媒とを分離させている。このため、蓄熱タンクの底部には熱媒循環のために、排熱回収した熱媒を循環させる熱媒循環路とともに、凍結予防のためのバイパス路が設けられる。蓄熱タンクの下層部に熱媒循環路、給水路およびバイパス路を接続すると、管路の接続が複雑化する。
図7のAに示すシステムでは、熱媒循環路102の高温側に切替弁104を設置し、この切替弁104と給水管路106との間にバイパス路108が接続され、このバイパス路108から蓄熱タンク110の下層に高温側の熱媒HMが導入されている。凍結予防運転時、高温の熱媒HMを蓄熱タンク110の下層に送っても、蓄熱タンク110内の熱媒温度が低いと蓄熱タンク110の温度上昇が鈍く、熱媒循環路102の低温側に導かれる熱媒HMが凍結しない温度に達するには時間を要する。また、熱源の起動時、熱媒循環路102の高温側に流れる熱媒HMの温度は蓄熱目標温度以下であるため、バイパス路108に流れる熱媒HMが凍結しない温度に達するには時間を要する。つまり起動時、しばらくの間は、蓄熱タンク110下層部を保温する程度で、凍結予防にはならない。
また、図7のBに示すシステムでは、熱媒循環路102の高温側に切替弁104を設置し、この切替弁104と蓄熱タンク110との間にバイパス路108が接続され、このバイパス路108から蓄熱タンク110の下層に高温側の熱媒HMが導入されている。凍結予防運転時、高温側の熱媒HMを蓄熱タンク110の下層に導いても、蓄熱タンク110内の熱媒温度が低いと、蓄熱タンク110の下層の温度上昇は鈍く、この場合も低温側の熱媒循環路102に導かれる熱媒HMを凍結しない温度に達するまでには時間を要する。熱源起動時、高温側の熱媒循環路から蓄熱目標温度以下の熱媒HMが導入されるが、同様に蓄熱目標温度に達するまでには時間を要する。同様に起動時、しばらくの間、蓄熱タンク110の下層を温める程度である。しかもこのシステムでは、蓄熱タンク110と管路の溶接箇所が多く、熱媒漏れ対策が必要であるし、熱伝導箇所(ヒートブリッジ)の増加は熱媒HMの保温性能を低下させるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、溶存空気などの気体と熱媒との分離を循環路側で行い熱媒タンクの管路接続を簡略化するとともに、熱媒の凍結予防の迅速化を図ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の蓄熱システムの一側面によれば、熱媒を溜める熱媒タンクと、前記熱媒タンクから下層側の熱媒を取り出して熱交換器まで導く低温側管路と、前記熱交換器での熱交換後の前記熱媒を前記熱媒タンクに戻す高温側管路とからなる熱媒循環路と、外気温度を検出する第1の温度センサと、前記熱媒循環路の前記低温側管路に設置され、前記熱交換器での熱交換前の熱媒温度を検出する第2の温度センサと、前記熱媒循環路の前記高温側管路に設置され、前記熱交換器での熱交換後の熱媒温度を検出する第3の温度センサと、前記熱媒タンクの前記熱媒の取り出し側に前記熱交換後の前記熱媒を流すバイパス路と、前記熱交換後の前記熱媒を前記熱媒タンク側または前記バイパス路側に切り替える切替弁とを備え、前記第1の温度センサで検出された外気温度が所定値以下の温度を検出した場合に前記第2の温度センサの検出温度を参照し、外気温度が所定値より高い場合に前記第3の温度センサの検出温度を参照し、前記第2の温度センサの検出温度または前記第3の温度センサの検出温度がそれぞれに予め設定された温度以上であれば前記切替弁を前記熱媒タンク側に切り替え、前記第2の温度センサまたは前記第3の温度センサの検出温度がそれぞれに予め設定された温度未満であれば、前記切替弁を前記バイパス路側に切り替え前記熱交換後の前記熱媒を流す。
上記蓄熱システムにおいて、さらに、前記熱媒循環路に備えられて前記熱媒タンクの底部に接続された縦管路と前記バイパス路とを分岐させ、前記バイパス路を通過した前記熱媒から分離した気体を前記熱媒循環路の他の部分よりも径大の前記縦管路を通して前記熱媒タンクの下層側に放出する気体放出部を備えてもよい。
上記蓄熱システムにおいて、前記バイパス路は、水平管路で構成されてもよい。
上記蓄熱システムにおいて、前記熱媒循環路は、前記低温側管路側に循環ポンプを備えてもよい。
上記目的を達成するため、本発明のコージェネレーションシステムの一側面によれば、上記蓄熱システムの前記熱媒循環路に循環させる前記熱媒に熱交換する排熱を生じる発電装置を備える。
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 熱媒に含まれる溶存空気などの気体を熱媒循環路側で分離し、熱媒タンク側に放出でき、循環ポンプなどに対する気体の影響を回避できる。
(2) 気体を熱媒循環路側で分離し、循環路を通して熱媒タンク側に放出できるので、熱媒タンクの下層側の凍結防止のための熱媒導入路に既存の循環路を利用でき、熱媒タンクの下層側の管路構成を簡略化できる。
(3) 熱交換した熱媒を熱媒タンク内の熱媒に混合させることなく、低温管路側に循環させて凍結予防に利用でき、迅速な凍結防止を図ることができる。
第1の実施の形態に係る蓄熱システムを示す図である。 第2の実施の形態に係る蓄熱システムを用いたコージェネレーションシステムを示す図である。 制御部の一例を示す図である。 発電システムの動作を示すフローチャートである。 凍結予防動作を含む蓄熱動作を示すフローチャートである。 温水循環および気体排出を示す図である。 従来の蓄熱システムを示す図である。
〔第1の実施の形態〕
図1のAは、第1の実施の形態に係る蓄熱システムを示している。この蓄熱システム2には、蓄熱タンク4とともに、循環路6、バイパス路8、給湯路10および給水路12が備えられる。蓄熱タンク4は熱媒タンクの一例である。
循環路6は熱媒循環路の一例であり、温水HW−Hまたは温水HW−Lを循環させる。この循環路6には高温側管路6−1と低温側管路6−2が備えられる。高温側管路6−1は、排熱源側で加熱された高温側の温水HW−Hを蓄熱タンク4の上層側に導く。低温側管路6−2は、蓄熱タンク4の下層側から取り出した低温側の温水HW−Lを排熱源側に導く。
循環路6の高温側管路6−1にはバイパス路8を接続するための切替弁14が設置されている。バイパス路8は、この切替弁14と低温側管路6−2のタンク出口側近傍との間に接続されている。このバイパス路8と低温側管路6−2との分岐部16が温水HW−Hから分離された溶存空気などの気体Airを蓄熱タンク4側に放出する気体放出部を構成する。一例として、バイパス路8が水平管路、低温側管路6−2のタンク出口側の管路が縦管路を構成すれば、比重の小さい気体Airは、温水HWから浮力を受けて縦管路より蓄熱タンク4側に導かれる。
給湯時、蓄熱タンク4の上層側から温水HWが給湯路10より給湯される。この温水HWは給湯需要に応じて需要箇所に供給される。このとき、給水Wが給水路12を通して蓄熱タンク4の下層側に導入される。
凍結予防時、切替弁14がバイパス路8側に切り替えられ、高温側管路6−1からの温水HW−Hがバイパス路8から低温側管路6−2に流れる。
図1のBは、図1のAのB部の断面を拡大して示している。高温側管路6−1からバイパス路8を経て低温側管路6−2に温水HW−Hをポンプなどで流動させる。この温水HW−Hには溶存酸素などの気体Airが析出しており、温水HW−Hとともに流動している。この気体Airが低温側管路6−2とバイパス路8の分岐部16に到達すると、温水HW−Hと分離して浮力を受けて上方に移動し、蓄熱タンク4側に流れる。この気体Airが分離した温水HW−Hは低温側管路6−2に流れ、循環路6を循環させることができる。この温水HW−Hの循環によって循環路6、バイパス路8などが温められ、凍結を防止できる。
<第1の実施の形態の効果>
(1) 循環路6に循環する温水HW−Hに含まれた気体Airは、バイパス路8と低温側管路6−2の分岐点16側で温水HW−Hから分離させることができる。
(2) 気液分離を循環路6側で行うことができ、温水HW−Hを蓄熱タンク4内に導入する必要がない。このため、バイパス路8は蓄熱タンク4と接続しないので、蓄熱タンク4側の管路接続が簡略化される。
(3) 凍結防止のために循環する温水HW−Hは、蓄熱タンク4内の温水と混合しないので、温度低下がなく、凍結防止を迅速に行える。
なお、上記例では熱媒HMに温水HW−Hまたは温水HW−Lを例示しているが、水以外の熱媒体を用いてもよい。
〔第2の実施の形態〕
図2は、第2の実施の形態に係る蓄熱システムの一例であるコージェネレーションシステムを示している。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
このコージェネレーションシステム(以下単に「システム」と称する)18には蓄熱システム2と発電システム20とが備えられる。
蓄熱システム2は発電システム20で生じた排熱を温水HW−Hを媒介として蓄熱する。蓄熱システム2の筐体内には外気温度を検出する温度センサ22−0が設置されている。この温度センサ22−0の検出温度により熱媒の凍結温度を監視する。この場合、熱媒温度から熱媒の凍結温度を監視してもよい。
温水HW−Hを溜める蓄熱タンク4には上層側から下層側に向かって一定の間隔で複数の温度センサ22−1、22−2、22−3、22−4が設置されている。蓄熱タンク4内の温水HWは上層側を高温、下層側を低温となる温度傾斜を有し、これらの温度が温度センサ22−1、22−2、22−3、22−4で検出される。通常、検出温度T1〜T4はT1≧T2≧T3≧T4の関係となる。
循環路6には高温側管路6−1に温度センサ22−5、低温側管路6−2に温度センサ22−6が設置されている。排熱回収時、温度センサ22−5には蓄熱システム2に入る高温水側の温度T5が検出される。温度センサ22−6には蓄熱システム2から出る低温水側の温度T6が検出される。低温側管路6−2には循環路凍結予防加熱手段としてヒータ23が設置されている。このヒータ23はたとえば、電熱ヒータである。
給湯路10には温水HWに給水Wを混合するための混合弁24が設置され、この混合弁24を介して給湯路10と給水路12との間には給水バイパス路26が接続されている。給湯時、需要箇所にあるたとえば、給湯栓28を開くと、蓄熱タンク4から温水HW−Hが給湯路10に流れる。給水バイパス路26側の開度に応じて、給湯路10に給水Wが流れ込む。この給水Wが温水HW−Hに混合され、所望の温度の温水HWが給湯される。混合弁24の蓄熱タンク4の上層側に設置された温度センサ22−7では蓄熱タンク4側の温水HW−Hの温度T7が検出される。これに対し、混合弁24の出側に設置された温度センサ22−8では給水Wの混合後の温水HWの温度T8が検出される。
この給湯時、給水路12に給水Wが導入される。給水路12に設置された給湯流量センサ30が給湯流量を検出する。この給湯流量センサ30の入側の給水温度T9が温度センサ22−9によって検出される。
発電システム20には発電機32と排熱熱交換器34とが備えられる。発電機32はエンジン発電機、燃料電池システムなど排熱を生じる発電手段であればよい。発電機32に生じた高温排気EGが排熱熱交換器34に通流する。この排熱熱交換器34の筐体内の管路に温度センサ22−10が設置されている。この温度センサ22−10には、熱交換後の熱媒である温水HW−Hの温度が検出される。この温度センサ22−10を排熱熱交換器34内に設置したことにより、循環ポンプ36が停止して熱媒である温水HWが排熱熱交換器34内に滞留している場合、その温度を計測することができる。係る温度を計測できる場合には、温度センサ22−10を排熱熱交換器34外に設置してもよく、設置位置に限定されない。
排熱熱交換器34は高温排気EGの熱を循環路6に循環する温水HWに熱交換する。循環路6には熱媒である温水HWを循環させる循環ポンプ36が設置されている。この循環ポンプ36は、発電機32が駆動している排熱回収時に駆動する。この排熱回収時の動作には凍結防止動作が含まれる。
発電動作(凍結防止以外)では、切替弁14が高温側管路6−1側に切り替えられ、循環ポンプ36を駆動する。このとき、蓄熱タンク4の下層側の低温側管路6−2に低温側の温水HW−Lが引き出され、排熱熱交換器34の熱交換により加熱され、温水HW−Hとなる。この温水HW−Hは、循環路6の高温側管路6−1から蓄熱タンク4の上層側に導入される。これにより、発電機32の排熱が熱媒である温水HWにより蓄熱タンク4に蓄熱される。
凍結防止動作では、切替弁14がバイパス路8側に切り替えられ、循環ポンプ36を駆動する。このとき、蓄熱タンク4の下層側の低温側管路6−2に低温側の温水HW−Lが引き出され、排熱熱交換器34の熱交換により加熱され、温水HW−Hとなる。この温水HW−Hは、循環路6の高温側管路6−1から切替弁14を経てバイパス路8側から低温側管路6−2に流れ、温水HW−Hがバイパス路8で連結された循環路6を循環する。これにより、凍結防止が図られる。
図3は、システム18の制御系統の概要を示している。この制御系統38には蓄熱制御部40−1および発電制御部40−2が含まれる。蓄熱制御部40−1にはプロセッサ42−1およびメモリ44−1が備えられる。発電制御部40−2にはプロセッサ42−2およびメモリ44−2が備えられる。プロセッサ42−1はメモリ44−1にあるプログラムを実行し、情報処理を含む蓄熱制御動作を実行するとともに、発電制御部40−2との通信により情報の提供を受ける。また、プロセッサ42−2はメモリ44−2にあるプログラムを実行し、情報処理を含む発電制御動作を実行するとともに、蓄熱制御部40−1に対して制御情報の授受を行う。蓄熱制御動作および発電制御動作には温水HWの凍結防止動作が含まれる。蓄熱制御部40−1には切替弁14およびヒータ23などの機能部が接続されている。ヒータ23は温度センサ22−6の検出温度T6に応じてON−OFF制御が行われ、検出温度T6によりインターバル時間が決定される。
蓄熱制御部40−1には温度センサ22−0、22−1〜22−9から検出温度T0、T1〜T9が入力される。凍結防止には凍結が予想される箇所の温度を検出するたとえば、温度センサ22−0、22−6の検出温度T0、T6が参照される。また、発電制御部40−2には温度センサ22−10の検出温度T10が参照され、循環ポンプ36の駆動が制御される。
図4は、発電システム20の動作の処理手順の一例を示している。
この処理手順では、発電運転の指示の有無を判定する(S1)。発電運転の指示があれば(S1のYES)、温度センサ22−10の検出温度T10が所定温度以上であるかを判定する(S2)。T10≧75〔℃〕であれば(S2のYES)、循環ポンプ36の温水HW−Lの循環量を増加させ(S3)、S1に戻る。また、T10≧75〔℃〕でなければ(S2のNO)、T10≦73〔℃〕であるかを判定する(S4)。T10≦73〔℃〕であれば(S4のYES)、循環ポンプの循環量を減少させ(S5)、S1に戻る。また、T10≦73〔℃〕でなければ(S4のNO)、S5をスキップし、S1に戻る。これにより、循環ポンプ36の循環量の制御により、熱交換器34による温水への熱交換温度、つまり、高温側の温水HW−Hの温度が73〔℃〕以上、75〔℃〕以下の温度範囲に制御される。
このような温度制御を行う発電システム20において、発電システム20の燃料電池にたとえば、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell:固体酸化物形燃料電池)を用いた場合にはたとえば、1ヵ月に1回の24時間停止のみで、基本的には連続運転が行われる。このSOFCでは、発電効率が高く、発電システム20からの排熱量が少ない。このため、蓄熱タンク4に高温の熱媒を供給するには、熱媒の循環量が少なくなる。つまり、高温側の温水HW−Hの循環量が少なくなり、発電中に循環する低温側の温水HW−Lの循環量が少なく、外気温度が低い場合には、低温側熱媒である温水HW−Lの温度が低いと、凍結するおそれがある。このため、運転中であっても外気温度および温水HW−Lの温度が凍結を防止するために設定した設定温度以下で、凍結予防動作を行う。
この凍結予防動作では、切替弁14をバイパス路8側に切り替え、蓄熱タンク4を除く外部循環回路により、低温側管路6−2に高温の温水HW−Hを導いて循環させ、低温側管路6−2の低温の温水HW−Lを高温の温水HW−Hで温め、凍結予防を行う。この場合、高温の温水HW−Hには加熱により析出した気体Airが含まれており、この気体Airが高温の温水HW−Hとともに循環ポンプ36に到達すると、ポンプ能力が低下し、必要な循環流量を確保できないという不測の事態が生じる。このような事態を回避するため、蓄熱タンク4の下部に設定された分岐部16で気体Airが蓄熱タンク4側に流れ、気体Airを含まない温水HW−Hを循環ポンプ36側に流すので、気体Airによる不都合を回避することができる。気体Airが除かれた分だけ温水HW−Hの循環量を増加させることができ、凍結予防の迅速化が図られる。
図5は、凍結予防動作を含む蓄熱動作の処理手順の一例を示している。
この処理手順では、発電運転指示の有無を判定する(S11)。発電運転の指示があれば(S11のYES)、温度センサ22−0の検出温度T0を参照し、この検出温度T0が低温側温水HW−Lが凍結温度に降下しているかを判定する(S12)。T0≦3〔℃〕であれば(S12のYES)、切替弁14が蓄熱タンク4側に切り替えられているかを判断する(S13)。切替弁14が蓄熱タンク4側に切り替えられていれば(S13のYES)、温水HW−Lの検出温度T6を判定する(S14)。T6≦5〔℃〕であれば(S14のYES)、切替弁14をバイパス路8側に切り替え(S15)、S11に戻る。これにより、温水HW−Hがバイパス路8に流れ、温水HW−Lが温められる。また、T6≦5〔℃〕でなければ(S14のNO)、S15をスキップしS11に戻る。
また、S13で切替弁14が蓄熱タンク4側に切り替えられていなければ(S13のNO)、T6≧20〔℃〕であるかを判定する(S16)。T6≧20〔℃〕であれば(S16のYES)、切替弁14を蓄熱タンク4側に切り替える(S17)。この場合、凍結予防は不要であるので、通常の蓄熱動作が行われる。
S11において、発電運転指示がなければ(S11のNO)、切替弁14をバイパス路8側に切り替える(S18)。この状態で、外気温を判定する(S19)。T0≦3〔℃〕であれば(S19のYES)、凍結予防運転を開始する(S20)。この凍結予防運転開始に当たり、蓄熱制御部40−1から発電制御部40−2に凍結予防のための運転を指示する。この場合、循環ポンプ36の能力を大に設定し、ON−OFF運転を指示する。また、ヒータ23の動作およびそのON−OFF運転を指示する。この場合、温度センサ22−6の検出温度T6を制御情報に用いてヒータ23のインターバル時間を決定する。
また、S12において、T0≦3〔℃〕でなければ(S12のNO)、温度センサ22−5の検出温度T5を判定する(S21)。T5≧70〔℃〕であれば(S21のYES)、切替弁14を蓄熱タンク4側に切り替える(S22)。また、T5≧70〔℃〕でなければ(S21のNO)、切替弁14をバイパス路8側に切り替える(S23)。一例として、検出温度70〔℃〕を設定しているのは、配管の放熱などによる温度低下を考慮したものであり、係る値に限定されるものではない。
図6は、凍結防止時の温水循環、気体の分離および排出を示している。
凍結防止時、循環ポンプ36を駆動し、蓄熱タンク4の下方から温水HWが低温側管路6−2を通して排熱熱交換器34へ送り込まれる。排熱熱交換器34では高温排気EGの熱が温水HWに熱交換され、温水HWから溶存空気などの気体Airが気泡となって析出する。この場合、垂直配管部(縦管部)に気泡が溜まるが、この気泡が配管容積を超えた時点で下流の水平配管に流れ込む。
高温側管路6−1のA部では、高温側管路6−1の下側に温水HW−Hが流れ、この温水HW−Hからその上側に気体Airが分離される。
発電システム20側の排熱温度が低く、蓄熱タンク4に温水HWを戻さない場合、低温側管路6−2の凍結予防時、切替弁14をバイパス路8側に切り替え、温水HW−Hを蓄熱タンク4の下方に流す。このとき、バイパス路8と低温側管路6−2の分岐部16側の蓄熱タンク4から垂直方向に接続された配管部では、温水HW−Hから分離された気体Airが蓄熱タンク4内に放出される。
そして、気体Airを分離した温水HW−Hは排熱との熱交換によって更に加熱され、蓄熱に適した温度に達する。これにより、低温側管路6−2が加熱され、凍結が防止される。
<第2の実施の形態の効果>
(1) この実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(2) 循環路6の低温側管路6−2の凍結予防に排熱を利用して加熱された温水HWを用いるので、効率的に凍結を防止できる。
(3) 凍結を防止できるので、信頼性の高いコージェネレーションシステムを実現することができる。
〔他の実施の形態〕
(1) 温水から分離された気体Airを蓄熱タンク4に放出させる管路部たとえば、蓄熱タンク4との接続部分を径大にしてもよい。このようにすれば、蓄熱タンク4側へ気体Airの放出効率を高めることができる。
(2) 上記実施の形態では、排熱を熱交換する熱媒に温水HWを用いているが、温水HW以外の熱媒体を用いてもよい。
(3) 上記実施の形態では、凍結予防運転開始の契機に外気温度を用いているが、熱媒温度を用いてもよく、また、外気温度および熱媒温度の双方を用いてもよい。
以上、蓄熱システムおよびコージェネレーションシステムの最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
この蓄熱システムおよびコージェネレーションシステムによれば、排熱によって加熱された熱媒を循環路に循環させ、凍結を防止でき、システムの凍結障害を防止できる。
2 蓄熱システム
4 蓄熱タンク
6 循環路
6−1 高温側管路
6−2 低温側管路
8 バイパス路
10 給湯路
12 給水路
14 切替弁
16 分岐部(気体放出部)
18 コージェネレーションシステム
20 発電システム
22−0、22−1、22−2、22−3、22−4、22−5、22−6、22−7、22−8、22−9、22−10 温度センサ
23 ヒータ
24 混合弁
26 給水バイパス路
28 給湯栓
30 給湯流量センサ
32 発電機
34 排熱熱交換器
36 循環ポンプ
38 制御系統
40−1 蓄熱制御部
40−2 発電制御部
42−1、42−2 プロセッサ
44−1、44−2 メモリ
102 熱媒循環路
104 切替弁
106 給水管路
108 バイパス路
110 蓄熱タンク

Claims (5)

  1. 熱媒を溜める熱媒タンクと、
    前記熱媒タンクから下層側の熱媒を取り出して熱交換器まで導く低温側管路と、前記熱交換器での熱交換後の前記熱媒を前記熱媒タンクに戻す高温側管路とからなる熱媒循環路と、
    外気温度を検出する第1の温度センサと、
    前記熱媒循環路の前記低温側管路に設置され、前記熱交換器での熱交換前の熱媒温度を検出する第2の温度センサと、
    前記熱媒循環路の前記高温側管路に設置され、前記熱交換器での熱交換後の熱媒温度を検出する第3の温度センサと、
    前記熱媒タンクの前記熱媒の取り出し側に前記熱交換後の前記熱媒を流すバイパス路と、
    前記熱交換後の前記熱媒を前記熱媒タンク側または前記バイパス路側に切り替える切替弁とを備え、
    前記第1の温度センサで検出された外気温度が所定値以下の温度を検出した場合に前記第2の温度センサの検出温度を参照し、外気温度が所定値より高い場合に前記第3の温度センサの検出温度を参照し、前記第2の温度センサの検出温度または前記第3の温度センサの検出温度がそれぞれに予め設定された温度以上であれば前記切替弁を前記熱媒タンク側に切り替え、前記第2の温度センサまたは前記第3の温度センサの検出温度がそれぞれに予め設定された温度未満であれば、前記切替弁を前記バイパス路側に切り替え前記熱交換後の前記熱媒を流すことを特徴とする蓄熱システム。
  2. さらに、前記熱媒循環路に備えられて前記熱媒タンクの底部に接続された縦管路と前記バイパス路とを分岐させ、前記バイパス路を通過した前記熱媒から分離した気体を前記熱媒循環路の他の部分よりも径大の前記縦管路を通して前記熱媒タンクの下層側に放出する気体放出部を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の蓄熱システム。
  3. 前記バイパス路は、水平管路で構成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の蓄熱システム。
  4. 前記熱媒循環路は、前記低温側管路側に循環ポンプを備えることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の蓄熱システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかの請求項に記載の蓄熱システムの前記熱媒循環路に循環させる前記熱媒に熱交換する排熱を生じる発電装置を備えることを特徴とするコージェネレーションシステム。
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