JP4833707B2 - 排熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排熱発生装置に対して冷却水循環路を通して冷却水を循環させる冷却水循環手段と、排熱回収用の湯水を排熱回収用の循環路を通して循環させる排熱回収用湯水循環手段と、前記冷却水循環手段にて循環される前記冷却水と前記排熱回収用湯水循環手段にて循環される前記排熱回収用の湯水との間での熱交換を行う排熱回収用熱交換器と、前記冷却水循環手段及び前記排熱回収用湯水循環手段の運転を制御する運転制御手段とを備えて構成されている排熱回収装置に関する。
従来では、前記排熱発生装置として燃料電池を備えて、その燃料電池の排熱を回収して一般家庭の電力負荷及び熱負荷を賄えるようにした排熱回収装置において、燃料電池の運転停止状態において外気温度が設定温度以下になると、冷却水循環路内に溜まっている冷却水が凍結することを防止するために、燃料電池の運転を開始して燃料電池による発熱作用によって冷却水が凍結することを回避させるようにしたり、冷却水の通流用配管等の外周部に凍結防止専用の電気ヒータを設けて、この凍結防止専用の電気ヒータによる加熱作動を開始して冷却水が凍結することを回避させるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−207093号公報
上記排熱回収装置は、排熱発生装置が発生する排熱を利用することで省エネルギー性を高めるようにしたものであるが、特許文献1に記載の構成では、冷却水が凍結することを防止するために、排熱発生装置の運転を開始するようになっているが、このように運転停止状態になっている排熱発生装置の運転を開始する構成であれば、排熱発生装置を起動するときに大きな起動エネルギを必要とするので、凍結防止用の運転を行うにあたってランニングコストが高くなる不利がある。
又、上記したように排熱発生装置に供給される冷却水の通流用配管等に凍結防止専用の電気ヒータを設ける構成であれば、このような電気ヒータは、排熱回収装置としては本来不要である凍結防止専用の特別な部材であり、しかも、電気ヒータを冷却水の通流用配管の外周部に配備する構成であれば、通流用配管の全長にわたって作用するように長尺の電気ヒータを設ける必要があり、コスト高を招く不利がある。
そして、特許文献1では、排熱回収用の循環路については、凍結防止のための構成は備えておらず、排熱回収用の湯水の凍結に対する対策は何ら考慮されていないものであった。尚、排熱回収用の循環路についても、上記したような凍結防止専用の電気ヒータを設けることも考えられるが、この構成では、上述した如くコスト高を招く不利がある。
本発明の目的は、排熱発生装置を運転することなく、しかも、コスト高を招く不利のない状態で、冷却水循環路を通して循環する冷却水及び排熱回収用の循環路を通して循環する排熱回収用の湯水の凍結を防止することが可能となる排熱回収装置を提供する点にある。
本発明に係る排熱回収装置は、排熱発生装置に対して冷却水循環路を通して冷却水を循環させる冷却水循環手段と、排熱回収用の湯水を排熱回収用の循環路を通して循環させる排熱回収用湯水循環手段と、前記冷却水循環手段にて循環される前記冷却水と前記排熱回収用湯水循環手段にて循環される前記排熱回収用の湯水との間での熱交換を行う排熱回収用熱交換器と、前記冷却水循環手段及び前記排熱回収用湯水循環手段の運転を制御する運転制御手段とを備えて構成されているものであって、その第1特徴構成は、前記冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記排熱回収用の湯水の温度を検出する排熱回収用湯水温度検出手段とを備えて構成され、前記運転制御手段が、前記排熱発生装置の運転停止状態において凍結防止用開始条件を満たすときには、前記排熱回収用の湯水を加熱する補助加熱手段を加熱状態にして、前記排熱回収用熱交換器を介して前記排熱回収用の循環路を通して循環する排熱回収用の湯水にて前記冷却水循環路を通して循環する前記冷却水を加熱するように、前記排熱回収用湯水循環手段、及び、前記冷却水循環手段の運転を制御する凍結防止運転処理を実行するように構成されるとともに、前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上で、且つ、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度以上であると、前記凍結防止運転処理を終了するように構成され、さらに、前記冷却水用判定温度が前記排熱回収湯水用判定温度よりも低く設定され、前記運転制御手段が、前記凍結防止運転処理において、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度未満で、且つ、前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上になったときには、前記排熱回収用湯水循環手段及び前記補助加熱手段の運転を継続させた状態で、前記冷却水循環路を通して循環する前記冷却水の加熱を抑制する冷却水加熱抑制状態に切り換えるように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、前記運転制御手段は、前記排熱発生装置が運転を停止している状態において、前記凍結防止用開始条件を満たすと前記凍結防止運転処理を実行することになる。すなわち、前記凍結防止運転処理において、補助加熱手段の作動によって排熱回収用の湯水が加熱しながら、前記排熱回収用湯水循環手段の作動により前記排熱回収用の循環路を通して排熱回収用の湯水が循環させ、前記冷却水循環手段の作動により冷却水循環路を通して冷却水が循環させることにより、排熱回収用熱交換器において、冷却水循環手段にて循環される冷却水と排熱回収用湯水循環手段にて循環される排熱回収用の湯水との間での熱交換が行われて、排熱回収用の湯水にて冷却水が加熱されることになる。
つまり、排熱回収用の湯水は補助加熱手段によって加熱されながら循環することになり、冷却水は排熱回収用熱交換器における熱交換によって排熱回収用の湯水により加熱されながら循環することになるので、排熱発生装置を運転することなく、排熱回収用の湯水及び冷却水が凍結することを適切に防止することができる。
前記凍結防止用開始条件としては、例えば、前記排熱回収用の湯水や前記冷却水が凍結防止判別用の温度以下にまで低下する条件や、外気温度が設定温度以下にまで低下する条件等、種々の条件を設定することができる。
そして、排熱回収用の湯水を加熱する補助加熱手段としては、例えば、排熱発生装置が運転を停止しているときや運転していても発生する排熱では必要な熱量が賄えないときに補助的に湯水を加熱するために備えられる加熱装置や、排熱発生装置が電力を発生する場合に余剰電力にて排熱回収用の湯水を加熱する電気ヒータ等、排熱回収装置において従来より既存の装置を用いることが可能である。
このように、補助加熱手段として、排熱回収装置において従来より既存の装置を用いることにより、凍結防止用電気ヒータ等の専用の部材を用いてコストアップを招くことのない状態で排熱回収用の湯水を加熱することが可能となる。
従って、排熱発生装置を運転することなく、しかも、コストアップを招く不利のない状態で、冷却水循環路を通して循環する冷却水及び排熱回収用の循環路を通して循環する排熱回収用の湯水の凍結を防止することが可能となる排熱回収装置を提供できるに至った。
加えて、前記運転制御手段は、前記凍結防止運転処理を実行しているときに、前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上で、且つ、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度以上であると、前記凍結防止運転処理を終了するのである。
すなわち、前記凍結防止運転処理を実行しているときに、排熱回収用の湯水の温度、及び、冷却水の温度の夫々を検出して、前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上で、且つ、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度以上であるという停止条件が成立しているときに凍結防止運転処理を終了するのである。
このように排熱回収用の湯水及び冷却水の両方の温度を検出して、それらが共に凍結防止運転処理を終了してもよいと判別できる程度の温度以上になるまで凍結防止運転処理を継続して行うので、排熱回収用の湯水及び冷却水を確実に温度上昇させて凍結を確実に防止することが可能となる。
さらに、前記運転制御手段は、前記凍結防止運転処理において、排熱回収用の湯水の温度が排熱回収湯水用判定温度未満であり、冷却水の温度が冷却水用判定温度以上になると、排熱回収用湯水循環手段及び補助加熱手段の運転を継続させて前記冷却水加熱抑制状態に切り換えるので、冷却水の加熱が抑制されることになり、それ以上冷却水が加熱されることがない。
ところで、冷却水の温度が冷却水用判定温度以上で、且つ、排熱回収用の湯水の温度が排熱回収湯水用判定温度以上になると、凍結防止運転処理が終了することになるが、凍結防止運転処理が終了した後に、凍結防止用開始条件を満たす状態になると、再度、凍結防止運転処理を実行することになり、このようにして凍結防止運転処理が繰り返し実行されることがある。
凍結防止運転処理が繰り返し実行されると、冷却水の温度は、凍結のおそれのある低い温度から冷却水用判定温度になるまで温度上昇することを繰り返すことになる。しかし、前記冷却水用判定温度は前記排熱回収湯水用判定温度よりも低く設定されているから、凍結防止運転処理を繰り返し実行する場合であっても冷却水の温度変動範囲は狭い範囲に抑制されることになる。
排熱発生装置として例えば燃料電池を用いるような場合であれば、循環供給される冷却水の温度が大きく変動すると、シール部材が熱収縮等に起因してシール性能が悪化する等、耐久性を低下させるおそれがあるが、冷却水用判定温度を低めの温度を設定して、冷却水の温度変動範囲を狭い範囲に抑制することができるから、排熱発生装置の耐久性を低下させることのない状態で、冷却水の凍結を防止することが可能となる。
一方、排熱回収用の循環路においては、排熱発生装置における耐久性のような問題は生じないので、排熱回収湯水用判定温度を冷却水用判定温度よりも高い比較的高めの温度に設定するようにしている。このように構成することで、排熱回収用の湯水が極力高い温度になるまで凍結防止運転処理を実行するようにして、凍結防止運転処理を終了したのちに、短時間で凍結防止運転処理を再開することを抑制することができる。
従って、熱消費装置において必要とされる熱量を賄うためのバーナ燃焼式加熱装置を前記補助加熱手段として兼用するものであるから、装置の兼用化によって、コスト高を招くことなく凍結防止運転処理を適正に実行することが可能となる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、熱消費用の循環路を通して熱消費用の湯水を熱消費装置に対して循環させる熱消費用湯水循環手段と、この熱消費用湯水循環手段にて循環される前記熱消費用の湯水と前記排熱回収用湯水循環手段にて循環される前記排熱回収用の湯水との間での熱交換を行う熱消費用熱交換器と、前記熱消費用の湯水を加熱するバーナ燃焼式加熱装置とが備えられ、
前記運転制御手段が、
前記凍結防止運転処理において、前記バーナ燃焼式加熱装置を前記補助加熱手段として、前記熱消費用熱交換器を介して前記熱消費用の湯水にて前記排熱回収用の湯水を加熱するように、前記熱消費用湯水循環手段及び前記バーナ燃焼式加熱装置の運転を制御するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、前記運転制御手段は、前記凍結防止運転処理において、熱消費用湯水循環手段を作動させて熱消費用の循環路を通して熱消費用の湯水を循環させながら、バーナ燃焼式加熱装置を加熱作動させて熱消費用の湯水を加熱する。そして、排熱回収用湯水循環手段によって循環する排熱回収用の湯水と熱消費用の湯水とを熱交換することによって、結果的に排熱回収用の湯水を加熱するのである。
前記バーナ燃焼式加熱装置は、排熱発生装置が運転を停止しているとき、及び、運転していても発生する排熱では必要な熱負荷が賄えないときには、前記熱消費用の湯水を加熱することにより、熱消費装置において必要とされる熱量を賄うことができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記冷却水循環路に、前記排熱回収用熱交換器を迂回させる状態で前記冷却水を循環させる迂回路と、前記冷却水を前記排熱回収用熱交換器を通過する状態で循環させる熱交換器通過状態と前記迂回路を通して循環させる熱交換器迂回状態とに切り換え自在な流路切換手段とが備えられ、前記運転制御手段が、前記冷却水加熱抑制状態として、前記流路切換手段を前記熱交換器迂回状態に切り換えるように構成されている点にある。
特徴構成によれば、前記運転制御手段は、前記流路切換手段を前記熱交換器迂回状態に切り換えることにより、前記冷却水の加熱を抑制する前記冷却水加熱抑制状態に切り換えるので、冷却水を排熱回収用熱交換器を迂回させる状態で迂回路を通して循環させることによって、排熱回収用熱交換器における熱交換による冷却水の加熱が抑制されることになる。
このように、冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上になったときに、冷却水循環手段による循環作動を停止させないで、熱交換器迂回状態に切り換えて冷却水を循環流動させる状態を継続することにより、凍結防止運転処理を適切に実行することができる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記冷却水加熱抑制状態として、前記冷却水循環手段による循環作動を停止させるように構成されている点にある。
特徴構成によれば、前記運転制御手段は、前記冷却水循環手段による循環作動を停止させることにより、前記冷却水の加熱を抑制する前記冷却水加熱抑制状態に切り換えるので、排熱回収用の湯水は排熱回収用の循環路を通して循環せず停止した状態になり、排熱回収用熱交換器にて加熱された冷却水が循環して排熱発生装置に対して循環しないので、排熱発生装置の温度上昇が抑制されることになる。
前記冷却水循環手段による循環作動を停止させる代わりに、冷却水を排熱回収用熱交換器を迂回させるように通流させる構成であれば、流路を切り換えるための専用の流路切換機構が必要となり構成が複雑となるが、前記冷却水循環手段による循環作動を停止させる構成であれば、構成の複雑化を招くことなく簡単な構成で対応できる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる排熱回収装置をコージェネレーションシステムに適用した場合の実施形態を説明する。
図1は、本発明にかかる排熱回収装置としてのコージェネレーションシステムを示し、このコージェネレーションシステムは、図1に示すように、排熱発生装置を構成する発電手段の一例としての燃料電池30と、その燃料電池30にて出力される熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯タンク2への貯湯および熱消費装置3への熱媒供給を行う排熱回収部としての貯湯ユニットAと、燃料電池30および貯湯ユニットAの運転を制御する運転制御手段としての運転制御部1などから構成されている。
前記燃料電池30は、電力と熱とを出力してその出力を調整可能に構成され、その燃料電池30の出力側には、系統連系用のインバータ34が設けられ、そのインバータ34は、燃料電池30の出力電力を商用電源35から供給される電力と同じ電圧および同じ周波数にするように構成されている。前記商用電源35は、例えば、単相3線式100/200Vであり、商業用電力供給ライン36を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷としての電力消費機器37に電気的に接続されている。
また、インバータ34は、コージェネ用供給ライン38を介して商業用電力供給ライン36に電気的に接続され、燃料電池30からの発電電力がインバータ34およびコージェネ用供給ライン38を介して電力消費機器37に供給するように構成されている。ちなみに、前記熱消費装置3としては、例えば床暖房パネルや温風暖房機等、回収した排熱を放熱することによって暖房を行う放熱用端末が用いられる。
前記燃料電池30と排熱回収用熱交換器31とにわたって冷却水を循環させる冷却水循環路32と、その冷却水循環路32を通して冷却水を循環流動させる冷却水循環手段としての冷却水循環ポンプ33とが備えられ、排熱回収用熱交換器31を通して排熱回収用の循環路5により熱媒としての湯水を循環させて、燃料電池30の排熱を回収するように構成されている。
前記燃料電池30は、周知であるので、詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、この燃料電池30は、水素を含有する燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて発電するセルスタック、そのセルスタックに供給する燃料ガスを生成する燃料ガス生成部、前記セルスタックに酸素含有ガスとして空気を供給するブロア等を備えて構成されている。
燃料電池30の前記燃料ガス生成部へ原燃料ガスを供給する燃料供給路41には、原燃料ガスの供給を断続する燃料供給断続弁42、及び、原燃料ガスの供給量を調節する燃料供給量調節弁43が備えられる。そして、燃料供給量調節弁43により前記燃料ガス生成部への原燃料ガスの供給量を調節することにより、燃料電池30の発電電力を調節するように構成されている。
更に、排熱回収用熱交換器31を通過して加熱された後、排熱回収用の循環路5を循環する湯水を加熱する電気ヒータ39が設けられ、その電気ヒータ39は、燃料電池30が運転しているときには、燃料電池30の余剰電力が供給されて、その余剰電力にて作動するように構成されている。
つまり、その電気ヒータ39に供給する電力を調節自在なスイッチング回路40が設けられ、運転制御部1により、燃料電池30が運転して発電しているときには、商用電源35への逆潮流を検出する逆潮検出用電流センサ(図示省略)にて逆潮流が検出されないように電気ヒータ39への供給電力を調節すべく、スイッチング回路40を制御する構成となっている。
燃料電池30の運転制御形態については詳述はしないが、この種のコージェネレーションシステムにおいては、燃料電池30を連続運転すると、省エネルギー性の面で不利になるおそれがあるから、例えば電力負荷や熱負荷がどのようなパターンで変化するかを過去の計測データから予測して省エネルギー性を高めることができるような運転時間を求めて、断続的に燃料電池を運転する構成となっている。従って、燃料電池30が運転停止状態になっている場合がある。
前記貯湯ユニットAは、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク2、排熱回収用熱交換器31と貯湯タンク2とにわたって湯水を循環させる排熱回収用の循環路5、その排熱回収用の循環路5を通して湯水を循環流動させる排熱回収用湯水循環手段としての排熱回収用湯水循環ポンプ6、排熱回収用の循環路5に設けられた熱消費用熱交換器7と熱消費装置3とにわたって熱消費用の湯水を循環させる熱消費用の循環路8、その熱消費用の循環路8を通して熱消費用の湯水を循環させる熱消費用湯水循環手段としての熱消費用湯水循環ポンプ9、熱消費用の循環路8を通流する湯水を加熱する補助加熱手段としての暖房用補助加熱器10、給湯路4を通流する湯水を加熱する給湯用補助加熱器11、及び、排熱回収用の循環路5における貯湯タンク2よりも下流側で且つ排熱回収用熱交換器31よりも上流側にて排熱回収用の循環路5を通流する湯水を放熱させるラジエータ12等を備えて構成されている。
前記貯湯タンク2は密閉式に構成され、そのタンク底部に水道圧にて水道水を給水する給水路13が接続され、タンク頂部に前記給湯路4が接続されている。そして、図示しない給湯栓の開栓等により給湯路4を通じて貯湯タンク2の上部から湯水が排出されるのに伴って給水路13を通じて貯湯タンク2の底部に給水される構成であり、貯湯タンク2には、温度成層が形成される状態で満杯状態に湯水が貯留されるように構成されている。
前記貯湯タンク2には、その貯湯タンク2の貯湯量の検出用として、複数の貯湯量検出用温度センサStを上下方向に間隔を隔てて設けてあり、貯湯量検出用温度センサStが貯湯用設定温度以上の温度を検出することにより、その設置位置に湯が貯湯されているとして、検出温度が前記貯湯用設定温度以上である貯湯量検出用温度センサStのうちの最下部の貯湯量検出用温度センサStの位置に基づいて、貯湯量を複数段階に検出するように構成されている。つまり、複数の貯湯量検出用温度センサSt全ての検出温度が貯湯用設定温度以上になると、貯湯タンク2の貯湯量が満杯であることが検出され、複数の貯湯量検出用温度センサSt全ての検出温度が前記貯湯用設定温度未満になると、貯湯タンク2の貯湯量が空であることが検出されることになる。
前記暖房用補助加熱器10及び前記給湯用補助加熱器11は、夫々、加熱対象の湯水を通流させる熱交換器h、その熱交換器hを加熱するガスバーナb、そのガスバーナbに燃焼用空気を供給する送風機f等を備えて構成されている。すなわち、暖房用補助加熱器10はバーナ燃焼式加熱装置として構成され、燃料電池30が運転していないときや燃料電池30で発生する排熱では熱消費装置3にて必要とされる熱量には不足するとき、具体的には、熱消費装置3に供給される熱消費用の湯水の温度が暖房用目標温度以下であるときに、燃焼作動して熱消費用の湯水を加熱する加熱作動を実行するように構成されている。又、給湯用補助加熱器11は、貯湯タンク2から給湯路4を通して給湯される給湯用の湯水の温度が給湯用目標温度以下であるときは、燃焼作動して給湯用の湯水を加熱する加熱作動を実行するように構成されている。
前記ラジエータ12は、前記排熱回収用の循環路5に設けられた放熱用熱交換器12hと、その放熱用熱交換器12hに通風作用する放熱用送風機12fとを備えて構成されている。そして、その放熱用送風機12fを作動させることにより、放熱用熱交換器12hを通流する湯水の保有熱を放熱させる放熱作動を実行させる構成としてある。
前記排熱回収用の循環路5は、前記排熱回収用熱交換器31を通して湯水を循環させる複数の経路を備え、その排熱回収用の循環路5における複数の経路のうちで湯水を循環させる経路を切り換えることができる構成となっている。
説明を加えると、この排熱回収用の循環路5に、排熱回収用熱交換器31から湯水を流出させる往き流路部分5g、排熱回収用熱交換器31に湯水を流入させる戻り流路部分5rを備えさせると共に、それら往き流路部分5gの先端と戻り流路部分5rの基端との間に、複数の流路部分を設けることにより、前記複数の経路を形成するように構成されている。即ち、往き流路部分5gの先端から、通常流入流路部分5iと湯水加熱流路部分5hとを分岐させ、その通常流入流路部分5iの先端を貯湯タンク2の頂部に接続し、湯水加熱流路部分5hは、更に、湯水加熱経由流入流路部分5vとタンク迂回流路部分5bとに分岐させ、その湯水加熱経由流入流路部分5vは通常流入流路部分5iの途中に接続し、タンク迂回流路部分5bは、貯湯タンク2の底部に接続したタンク流出流路部分5eと共に、戻り流路部分5rに合流する構成となっている。
前記電気ヒータ39は前記往き流路部分5gに設けられ、前記熱消費用熱交換器7は前記湯水加熱流路部分5hに設けられる。又、ラジエータ12の放熱用熱交換器12h及び湯水循環ポンプ6は戻り流路部分5rに設けられている。
前記通常流入流路部分5iと前記湯水加熱経由流入流路部分5vとの接続部には、タンク入側三方弁14が設けられ、タンク迂回流路部分5bとタンク流出流路部分5eと戻り流路部分5rとの接続部分には、タンク出側三方弁15が設けられている。
そして、燃料電池30を運転している状態で、回収した排熱にて加熱した湯水を貯湯タンク2に貯留する貯湯運転を行うときは、図1に示すように、タンク入側三方弁14を、通常流入流路部分5iの上流側部分と通常流入流路部分5iの下流側部分とが連通する状態とし、且つ、タンク出側三方弁15を、タンク流出流路部分5eと戻り流路部分5rとが連通する状態に切り換えることにより、湯水が、往き流路部分5g、通常流入流路部分5i、貯湯タンク2、タンク流出流路部分5e、戻り流路部分5rを順次通流する貯湯用経路にて、排熱回収用の循環路5を循環することになる。
又、燃料電池30を運転している状態で、回収した排熱により加熱した湯水を貯湯タンク2に貯留するとともに、排熱を熱消費装置3に供給して放熱するために熱消費用湯水の加熱を行う放熱貯湯並行運転を行うときは、図2に示すように、タンク入側三方弁14を、湯水加熱経由流入流路部分5vと通常流入流路部分5iの下流側部分とが連通する状態とし、且つ、タンク出側三方弁15を、タンク流出流路部分5e、タンク迂回流路部分5b、及び、戻り流路部分5rが連通する状態に切り換えることにより、排熱回収用の湯水が、往き流路部分5g、湯水加熱流路部分5hを順次通流した後、湯水加熱経由流入流路部分5vとタンク迂回流路部分5bとに分流して、一方は貯湯タンク2を通流し、他方はタンク迂回流路部分5bを通流した後、戻り流路部分5rに合流する放熱貯湯並行経路にて、排熱回収用の循環路5を循環することになる。
又、詳述はしないが、図1、図2以外にも、例えば図4に示すように、タンク入側三方弁14及びタンク出側三方弁15を切り換えることにより異なる経路で湯水を流動させることが可能である。図4の湯水の流路については後述する。
前記熱消費用の循環路8には、湯水を熱消費装置3を迂回させる状態で前記熱消費用熱交換器7を通して循環させる迂回路16が設けられ、熱消費用の循環路8における迂回路16の接続部には、湯水を熱消費装置3に通流させる放熱状態とその熱消費装置3を迂回させる迂回状態とに切り換える放熱切換用三方弁17が設けられている。
前記排熱回収用の循環路5の戻り流路部分5rにおけるラジエータ12の放熱用熱交換器12hの設置箇所よりも上流側部分には、その部分での湯水の温度を検出する排熱回収用湯水温度検出手段としての排熱回収側温度センサSrが設けられている。又、冷却水循環路32の燃料電池30よりも下流側部分には、その部分における冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段としての冷却水温度センサSaが設けられている。
そして、運転制御部1は、燃料電池30の運転停止状態において凍結防止用開始条件を満たすときには、排熱回収用の湯水を加熱する補助加熱手段としての暖房用補助加熱器10を加熱状態にして、排熱回収用熱交換器31を介して排熱回収用の循環路5を通して循環する排熱回収用の湯水にて冷却水循環路32を通して循環する冷却水を加熱するように、排熱回収用湯水循環ポンプ6、及び、冷却水循環ポンプ33の運転を制御する凍結防止運転処理を実行するように構成されている。
又、運転制御部1は、前記凍結防止運転処理において、暖房用加熱器を熱消費用の湯水を加熱する加熱状態にして、熱消費用熱交換器7を介して熱消費用の湯水にて排熱回収用の湯水を加熱するように、熱消費用湯水循環ポンプ9及び暖房用加熱器10の運転を制御するように構成されている。
さらに、運転制御部1は、前記凍結防止運転処理において、排熱回収側温度センサSrの検出値Trが排熱回収湯水用判定温度未満で、且つ、冷却水温度センサSaの検出値が冷却水用判定温度以上になったときには、排熱回収用湯水循環ポンプ及び暖房補助加熱器10の運転を継続させた状態で、冷却水循環路32を通して循環する冷却水の加熱を抑制する冷却水加熱抑制状態に切り換えるように構成されている。具体的には、前記冷却水加熱抑制状態として、冷却水循環ポンプ33による循環作動を停止させるように構成されている。そして、冷却水温度センサSaの検出値が冷却水用判定温度以上で、且つ、排熱回収側温度センサSrの検出値が排熱回収湯水用判定温度以上であると、前記凍結防止運転処理を終了するように構成されている。
前記排熱回収湯水用判定温度としては、暖房用補助加熱器10におけるガスバーナbにおける熱効率が低下しないように高めの温度(40℃)が設定され、冷却水用判定温度としては低めの温度(10℃)が設定されている。冷却水用判定温度として排熱回収湯水用判定温度と同じ40℃に設定しておくと、凍結防止運転処理を実行することにより5℃以下の低温状態から40℃にまで急に上昇することと、凍結防止運転処理を終了して5℃以下の低温状態にまで温度が低下することが繰り返し行われるおそれがある。このように数十度の温度差での温度変化が繰り返し行われると、燃料電池30のセルスタックにおけるシール部材が温度変化による収縮によってシール性が悪化するおそれがある等、耐久性の面で好ましくないので、冷却水用判定温度としては凍結を防止できる程度であって且つ少し低めの温度(10℃)が設定されている。
以下、図3のフローチャートに基づいて、運転制御部1の凍結防止用の制御動作について説明する。
燃料電池30の運転を停止している状態において、前記排熱回収側温度センサSrの検出値Tr、及び、前記冷却水温度センサSaの検出値Taのうちの少なくともいずれか1つが、凍結防止判定用温度(例えば、5℃)以下の温度を検出することにより、凍結防止用開始条件が満たされると、次のような凍結防止運転処理を実行する(ステップ1,2)。
すなわち、排熱回収用湯水循環ポンプ6、熱消費用湯水循環ポンプ9、暖房補助加熱器10、冷却水循環ポンプ33夫々を作動させる(ステップ3)。そして、排熱回収用の湯水が貯湯タンク2を迂回する状態で循環するようにタンク入側三方弁14及びタンク出側三方弁15を切り換えて排熱回収用の湯水の流路を切り換える(ステップ4)。これは、暖房用補助加熱器10の熱量が貯湯タンク2にて放熱されることなく、できるだけ効率よく排熱回収用熱交換器31を介して冷却水に伝わるようにしているのである。
説明を加えると、図4に示すように、前記排熱回収用湯水循環ポンプ6の作動を開始して排熱回収用の湯水を排熱回収用の循環路5を通して循環させ、熱消費用湯水循環ポンプ9の作動を開始して熱消費用の湯水を熱消費用の循環路8を通して循環させ、且つ、暖房補助加熱器10による加熱作動を開始して熱消費用の循環路8を通して循環する熱消費用の湯水を加熱するのである。そのとき、熱消費装置3が運転していなければ、迂回路16を通して熱消費用の湯水を循環させるように放熱切換用三方弁17を迂回状態に切り換える。
さらに、冷却水循環ポンプ33の作動を開始して、冷却水を冷却水循環路32を通して循環させることにより、暖房補助加熱器10により加熱されて熱消費用の循環路8を通して循環する熱消費用の湯水と、排熱回収用の循環路5を通して循環する排熱回収用の湯水とが、排熱回収用熱交換器31にて熱交換されて、冷却水が加熱されることになる。
そして、前記冷却水温度センサSaの検出値が冷却水用判定温度(例えば10℃)以上になったときには、冷却水循環ポンプ33の作動を停止して、排熱回収用湯水循環ポンプ6、熱消費用湯水循環ポンプ9、及び、暖房補助加熱器10の運転を継続させた状態で、冷却水循環路32を通して循環する冷却水の加熱を抑制する冷却水加熱抑制状態に切り換える(ステップ5、6)。ちなみに、このとき排熱回収用の湯水の温度は10℃よりも少し高い程度の温度であり40℃未満の温度である。
排熱回収用湯水循環ポンプ6、熱消費用湯水循環ポンプ9、及び、暖房補助加熱器10の運転を継続させることによって、排熱回収用の湯水の温度が上昇して、排熱回収側温度センサSrの検出値Trが前記排熱回収湯水用判定温度(40℃)以上になると、排熱回収用湯水循環ポンプ6、熱消費用湯水循環ポンプ9、及び、暖房補助加熱器10の運転を停止して、凍結防止運転処理を終了する(ステップ7,8)。
このようにして、燃料電池30を運転することなく、燃料電池30の冷却水及び排熱回収用の湯水の夫々について適正に凍結防止を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。この実施形態では、前記凍結防止運転処理において前記冷却水の加熱を抑制する冷却水加熱抑制状態の構成が異なるが、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
この第2実施形態では、前記冷却水循環路に、前記排熱回収用熱交換器を迂回させる状態で前記冷却水を循環させる迂回路と、前記冷却水を前記排熱回収用熱交換器を通過する状態で循環させる熱交換器通過状態と前記迂回路を通して循環させる熱交換器迂回状態とに切り換え自在な流路切換手段としての三方弁が備えられ、運転制御部が、前記冷却水加熱抑制状態として、前記流路切換手段を前記熱交換器迂回状態に切り換えるように構成されている。
説明を加えると、図5に示すように、前記冷却水循環路32に、前記排熱回収用熱交換器31を迂回させる状態で冷却水を循環させる迂回路20を備えて、その迂回路20と冷却水循環路32の排熱回収用熱交換器31よりも下流側箇所との接続箇所に流路切換手段としての三方弁21が設けられている。この三方弁21は、冷却水を排熱回収用熱交換器31を通過する状態で循環させる熱交換器通過状態と迂回路20を通して循環させる熱交換器迂回状態とに切り換え自在に構成されている。
運転制御部1は、図6に示すように、凍結防止運転処理の実行を開始するときは、三方弁21を熱交換器通過状態に切り換えて、冷却水が排熱回収用熱交換器31を通過するように冷却水の流路を切り換える(ステップ5)。前記冷却水温度センサSaの検出値が冷却水用判定温度(例えば10℃)以上になったときには、三方弁21を熱交換器迂回状態に切り換えて、冷却水が迂回路20を通過するように冷却水の流路を切り換える(ステップ8)。このとき冷却水循環ポンプ33は運転を継続している。その後、排熱回収側温度センサSrの検出値Trが前記排熱回収湯水用判定温度(40℃)以上になると、排熱回収用湯水循環ポンプ6、熱消費用湯水循環ポンプ9、暖房補助加熱器10を停止させることに加えて、冷却水循環ポンプ33の運転も停止して、凍結防止運転処理を終了することになる(ステップ9)。
前記運転制御部1における上述した処理以外の他の制御処理については、第1実施形態と同じであるから説明は省略する。
この実施形態では、冷却水の温度が冷却水用判定温度(例えば10℃)以上になっても冷却水循環ポンプ33は作動を継続するので、冷却水を循環流動させることで温度が低下しても凍結するおそれをできるだけ少ないものにできる。
〔参考実施形態〕
(1)上記実施形態では、前記凍結防止運転処理において、バーナ燃焼式加熱装置である暖房用補助加熱器を補助加熱手段として前記排熱回収用の湯水を加熱する構成としたが、このような構成に代えて、前記運転制御部1が、前記凍結防止運転処理において、燃料電池30が運転状態においては燃料電池30の余剰電力にて加熱作動する前記電気ヒータ39を、前記補助加熱手段として、商用電源35からの電力にて加熱作動させるように構成するものでもよい。
説明を加えると、運転制御部1が、燃料電池30が運転停止状態にあるときに、商用電源35から商業用電力供給ライン36及びコージェネ用供給ライン38を介して、電力を電気ヒータ39に通流することができるように前記スイッチング回路40を制御することが可能な構成として、前記凍結防止運転処理において、排熱回収用の湯水を加熱するときは、商用電源35から電気ヒータ39に通電させて電気ヒータ39にて加熱するように構成するものでもよい。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
)上記実施形態では、前記排熱回収側温度センサSrの検出値Tr、及び、前記冷却水温度センサSaの検出値Taのうちの少なくともいずれか1つが、凍結防止判定用温度(例えば、5℃)以下の温度を検出すると、前記凍結防止用開始条件が満たされたと判別する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、外気温度を検出するようにして、外気温度が設定温度以下になると前記凍結防止用開始条件が満たされたと判別する構成としてもよく、又、凍結防止用の運転モードを設定している状態で、予め設定した時刻になると前記凍結防止用開始条件が満たされたと判別する構成としてもよく、凍結防止用開始条件としては種々の条件にて実施することができる。
)上記実施形態では、前記冷却水用判定温度が10℃であり、前記排熱回収湯水用判定温度が40℃であるものを例示したが、これらの数値は適宜変更して実施することができる。又、冷却水用判定温度と排熱回収湯水用判定温度とを同じ温度に設定してもよく、冷却水用判定温度を排熱回収湯水用判定温度よりも高い温度に設定してもよい。
)上記実施形態では、排熱発生装置として燃料電池を例示したが、燃料電池に代えて、エンジン駆動式の発電装置等を用いるものでもよい。
貯湯運転における湯水の流路を示すブロック図 放熱貯湯並行運転における湯水の流路を示すブロック図 制御動作のフローチャート 凍結防止運転における湯水の流路を示すブロック図 第2実施形態の凍結防止運転における湯水の流路を示すブロック図 第2実施形態の制御動作のフローチャート
符号の説明
1 運転制御手段
3 熱消費装置
5 排熱回収用の循環路
6 排熱回収用湯水循環手段
7 熱消費用熱交換器
8 熱消費用の循環路
9 熱消費用湯水循環手段
10 バーナ燃焼式加熱装置(補助加熱手段)
20 迂回路
21 流路切換手段
30 排熱発生装置
31 排熱回収用熱交換器
32 冷却水循環路
33 冷却水循環手段
35 商用電源
37 電力負荷
39 電気ヒータ(補助加熱手段)

Claims (4)

  1. 排熱発生装置に対して冷却水循環路を通して冷却水を循環させる冷却水循環手段と、排熱回収用の湯水を排熱回収用の循環路を通して循環させる排熱回収用湯水循環手段と、前記冷却水循環手段にて循環される前記冷却水と前記排熱回収用湯水循環手段にて循環される前記排熱回収用の湯水との間での熱交換を行う排熱回収用熱交換器と、前記冷却水循環手段及び前記排熱回収用湯水循環手段の運転を制御する運転制御手段とを備えて構成されている排熱回収装置であって、
    前記冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記排熱回収用の湯水の温度を検出する排熱回収用湯水温度検出手段とを備えて構成され、
    前記運転制御手段が、
    前記排熱発生装置の運転停止状態において凍結防止用開始条件を満たすときには、前記排熱回収用の湯水を加熱する補助加熱手段を加熱状態にして、前記排熱回収用熱交換器を介して前記排熱回収用の循環路を通して循環する排熱回収用の湯水にて前記冷却水循環路を通して循環する前記冷却水を加熱するように、前記排熱回収用湯水循環手段、及び、前記冷却水循環手段の運転を制御する凍結防止運転処理を実行するように構成されるとともに、
    前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上で、且つ、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度以上であると、前記凍結防止運転処理を終了するように構成され、
    さらに、前記冷却水用判定温度が前記排熱回収湯水用判定温度よりも低く設定され、
    前記運転制御手段が、前記凍結防止運転処理において、前記排熱回収用湯水温度検出手段の検出値が排熱回収湯水用判定温度未満で、且つ、前記冷却水温度検出手段の検出値が冷却水用判定温度以上になったときには、前記排熱回収用湯水循環手段及び前記補助加熱手段の運転を継続させた状態で、前記冷却水循環路を通して循環する前記冷却水の加熱を抑制する冷却水加熱抑制状態に切り換えるように構成されている排熱回収装置。
  2. 熱消費用の循環路を通して熱消費用の湯水を熱消費装置に対して循環させる熱消費用湯水循環手段と、この熱消費用湯水循環手段にて循環される前記熱消費用の湯水と前記排熱回収用湯水循環手段にて循環される前記排熱回収用の湯水との間での熱交換を行う熱消費用熱交換器と、前記熱消費用の湯水を加熱するバーナ燃焼式加熱装置とが備えられ、
    前記運転制御手段が、
    前記凍結防止運転処理において、前記バーナ燃焼式加熱装置を前記補助加熱手段として、前記熱消費用熱交換器を介して前記熱消費用の湯水にて前記排熱回収用の湯水を加熱するように、前記熱消費用湯水循環手段及び前記バーナ燃焼式加熱装置の運転を制御するように構成されている請求項1記載の排熱回収装置。
  3. 前記冷却水循環路に、前記排熱回収用熱交換器を迂回させる状態で前記冷却水を循環させる迂回路と、前記冷却水を前記排熱回収用熱交換器を通過する状態で循環させる熱交換器通過状態と前記迂回路を通して循環させる熱交換器迂回状態とに切り換え自在な流路切換手段とが備えられ、
    前記運転制御手段が、前記冷却水加熱抑制状態として、前記流路切換手段を前記熱交換器迂回状態に切り換えるように構成されている請求項1又は2記載の排熱回収装置。
  4. 前記運転制御手段が、前記冷却水加熱抑制状態として、前記冷却水循環手段による循環作動を停止させるように構成されている請求項1又は2記載の排熱回収装置。
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