JP5397444B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムは、車両の駆動動力源として使用され、図1に示すように、アノード及びカソードにそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスとしての水素及び空気の供給を受けて発電する燃料電池1を備える。なお、この実施形態では、燃料電池1は、アノードとカソードにより挟持された電解質膜を備え、この電解質膜は、高エネルギー密度化,低コスト化,及び軽量化を考慮して固体高分子電解質膜により形成されている。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等のイオン(プロトン)伝導性を有する高分子膜から成るものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。また、アノード及びカソードにおける電気化学反応及び燃料電池1全体としての電気化学反応は以下に示す式(1)〜(3)による。
〔カソード〕 1/2 O2 +2H+ +2e- → H2O …(2)
〔全体〕 H2 +1/2 O2 → H2O …(3)
〔冷却系の構成〕
上記燃料電池システムは、冷却液循環流路2を介して燃料電池1に冷却液を循環させる冷却液循環ポンプ3と、燃料電池1から排出された冷却液をラジエータ4により冷却した後に冷却液循環ポンプ3に供給するラジエータ流路5と、燃料電池1から排出された冷却液を直接冷却液循環ポンプ3に供給するバイパス流路6と、ラジエータ流路5とバイパス流路6との間で燃料電池1から排出された冷却液の流路を切り替える三方弁7とを備える。なお、この実施形態では、ラジエータ4は、ラジエータファン8から供給される外気と冷却液との間で熱交換を行うことにより冷却液を冷却する。また、ラジエータ流路5側及びバイパス流路6側の三方弁7の開度は、図2に示すように、ステップモータ11によってピストン部12を並進移動することによって制御される。
上記燃料電池システムは、燃料電池システムの停止指令や起動指令に応じてラジエータ流路5側及びバイパス流路6側の三方弁7の開度を制御する三方弁制御手段9と、燃料電池システムの起動指令に応じて冷却液循環ポンプ3の駆動開始タイミングを制御するポンプ制御手段10とを備える。そして、このような構成を有する燃料電池システムは、以下に示す停止制御処理及び起動制御処理を実行することにより、次回起動時の起動時間及び暖機時間を短縮する。以下、図3,図4に示すフローチャートを参照して、この停止制御処理及び起動制御処理を実行する際の燃料電池システムの動作について説明する。
図3に示すフローチャートは、燃料電池システムが起動されるのに応じて開始となり、停止制御処理はステップS1の処理に進む。
図4に示すフローチャートは、三方弁制御手段9及びポンプ制御手段10に起動指令が入力されるのに応じて開始となり、起動制御処理はステップS11の処理に進む。
本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムは、図7に示すように、第1の実施形態となる燃料電池システムの構成に加えて、燃料電池1から排出された冷却水の温度を検出する温度センサ21と、バイパス流路6を流れる冷却水の温度を検出する温度センサ22と、燃料電池システムの外気温を検出する温度センサ23とを備える。そして、このような構成を有する燃料電池システムは、上述の停止制御処理実行後、以下に示す停止後制御処理を実行することにより、次回起動時の起動時間及び暖機時間を短縮する。以下、図8に示すフローチャートを参照して、この停止後制御処理を実行する際の燃料電池システムの動作について説明する。
図8に示すフローチャートは、燃料電池システムが停止するのに応じて開始となり、停止後制御処理はステップS31の処理に進む。
本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムは、図11に示すように、第1の実施形態となる燃料電池システムの構成に加えて、燃料電池1から排出された冷却水の温度を検出する温度センサ21と、バイパス流路6を流れる冷却水の温度を検出する温度センサ22とを備える。そして、このような構成を有する燃料電池システムは、上述の停止制御処理実行後、以下に示す停止後制御処理を実行することにより、次回起動時の起動時間及び暖機時間を短縮する。以下、図12に示すフローチャートを参照して、この停止後制御処理を実行する際の燃料電池システムの動作について説明する。
図12に示すフローチャートは、燃料電池システムが停止するのに応じて開始となり、停止後制御処理はステップS41の処理に進む。
2:冷却液循環流路
3:冷却液循環ポンプ
4:ラジエータ
5:ラジエータ側流路
6:バイパス流路
7:三方弁
8:ラジエータファン
9:三方弁制御手段
10:ポンプ制御手段
Claims (7)
- アノード及びカソードにそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
前記燃料電池に冷却液を循環させることにより燃料電池を冷却する循環ポンプと、
冷却液を冷却するラジエータを経由するラジエータ流路と、当該ラジエータを迂回するバイパス流路との間で前記冷却液の循環流路を切り替える三方弁と、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えるように前記三方弁を制御する制御手段とを備え、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えた状態を、次のシステム起動時まで維持し、次のシステム起動時に、冷却液の循環流路がバイパス流路側となっている状態で前記燃料電池の暖機を行い、
前記制御手段は、システム起動時、冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えるように前記三方弁を制御し、当該三方弁がバイパス流路側に全開状態になった後に前記循環ポンプの駆動を開始することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記制御手段は、システム停止時、バイパス流路側に略全開状態になるように三方弁を制御し、システム起動時、バイパス流路側に全開状態になるように三方弁を制御することを特徴とする燃料電池システム。 - アノード及びカソードにそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
前記燃料電池に冷却液を循環させることにより燃料電池を冷却する循環ポンプと、
冷却液を冷却するラジエータを経由するラジエータ流路と、当該ラジエータを迂回するバイパス流路との間で前記冷却液の循環流路を切り替える三方弁と、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えるように前記三方弁を制御する制御手段とを備え、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えた状態を、次のシステム起動時まで維持し、次のシステム起動時に、冷却液の循環流路がバイパス流路側となっている状態で前記燃料電池の暖機を行い、
前記制御手段は、システム停止後から外気温と冷却液温度により定まる第1の所定時間が経過した後、燃料電池付近の冷却液温度と燃料電池から離れた位置の冷却液温度の温度差により定まる第2の所定時間だけ前記循環ポンプを駆動することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
外気温を検出する外気温検出手段を備え、
前記制御手段は、前記外気温度検出手段により検出された外気温が低い程、前記第1の所定時間を短く設定することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3又は請求項4に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池付近の冷却液の温度を検出する冷却液温度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記冷却液温度検出手段により検出された冷却液の温度が高い程、前記第1の所定時間を短く設定することを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項3乃至請求項5のうち、いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池付近の冷却液の温度を検出する第1の冷却液温度検出手段と、
前記燃料電池から離れた位置の冷却液の温度を検出する第2の冷却液温度検出手段とを備え、
前記制御手段は、前記第1の冷却液温度検出手段により検出された冷却液の温度と前記第2の冷却液温度検出手段により検出された冷却液の温度の差が大きい程、前記第2の所定時間を長く設定することを特徴とする燃料電池システム。 - アノード及びカソードにそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
前記燃料電池に冷却液を循環させることにより燃料電池を冷却する循環ポンプと、
冷却液を冷却するラジエータを経由するラジエータ流路と、当該ラジエータを迂回するバイパス流路との間で前記冷却液の循環流路を切り替える三方弁と、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えるように前記三方弁を制御する制御手段と、
前記燃料電池付近の冷却液の温度を検出する第1の冷却液温度検出手段と、
前記燃料電池から離れた位置の冷却液の温度を検出する第2の冷却液温度検出手段とを備え、
システム停止時に冷却液の循環流路をバイパス流路側に切り替えた状態を、次のシステム起動時まで維持し、次のシステム起動時に、冷却液の循環流路がバイパス流路側となっている状態で前記燃料電池の暖機を行い、
前記制御手段は、前記燃料電池の発電停止時後に前記第1の冷却液温度検出手段により検出された冷却液の温度と前記第2の冷却液温度検出手段により検出された冷却液の温度の差が所定温度以上になった場合、前記循環ポンプを駆動することを特徴とする燃料電池システム。
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