JP3893929B2 - 燃料電池冷却装置及び燃料電池冷却装置の制御方法 - Google Patents

燃料電池冷却装置及び燃料電池冷却装置の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の駆動源として使用され、燃料ガスとして水素ガス、酸化剤ガスとして空気が供給されて発電をする燃料電池を冷却する燃料電池冷却装置及び燃料電池冷却装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、陽極(アノード)側に水素などの燃料ガスを、陽極(カソード)側に酸素を含む酸化ガスをそれぞれ供給することで電気化学反応を起こし起電力を得る電池として知られている。
【0003】
実際に燃料電池を運転させる際には、上述した電気化学反応の効率は約50%であり、燃料ガスが有する化学エネルギーの約半分は熱として外部に放出される。しかもこの電気化学反応には適切な反応温度があり、低温や高温では反応効率が低下するという問題があった。また、高温になり過ぎると燃料電池の寿命が短くなる問題もあった。
【0004】
したがって、燃料電池による発電システムにおいては、燃料電池の発電中に発生する熱を燃料電池の外に取り出し、燃料電池の運転温度を所定の温度範囲に保つための冷却装置が必要となる。
【0005】
そこで、例えば、特公平10−340734号公報で提案されている燃料電池システムでは、燃料電池を冷却する際に昇温した冷却水を冷却するラジエータの熱交換部に冷却風を供給するファン、冷却水を供給するポンプ、冷却水の温度検出する温度センサ、温度センサの検出値に応じてポンプ及びファンを制御する制御装置で構成され、冷却水温度が所定の温度範囲となるようにファン、ポンプを制御装置により制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この特公平10−340734号公報に示した燃料電池システムでは、例えば、ポンプの故障で冷却水の流量が不足してしまった場合、燃料電池が充分に冷却されず、熱によって燃料電池が損傷してしまうといった問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、冷却機構の異常を速やかに検出して燃料電池の損傷を確実に防ぐことができる燃料電池冷却装置及び燃料電池冷却装置の制御方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1に係る発明では、電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成され、上記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃料ガスが供給されて発電する燃料電池と、上記燃料電池に冷却媒体を循環させるポンプを有する冷却媒体供給手段と、上記冷却媒体を冷却する冷却媒体冷却手段と、上記燃料電池に流入する上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を検出する第1温度検出手段と、上記燃料電池から排出される上記冷却媒体の温度である排出冷却媒体温度を検出する第2温度検出手段と、上記燃料電池の発電動作の制御及び上記冷却媒体供給手段、上記冷却媒体冷却手段による上記燃料電池の冷却動作の制御をする制御手段とを備え、上記制御手段は、上記第1温度検出手段によって検出された流入冷却媒体温度と、上記第2温度検出手段によって検出された排出冷却媒体温度との温度差が、上記燃料電池の発電量に応じて決定され、上記ポンプの異常を判定する流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差である所定値以上となったことに応じて、上記冷却媒体供給手段のポンプにより循環させる冷却媒体流量に異常が発生したことを判定して、当該ポンプ及び燃料電池の発電動作を停止させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明であって、上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことの判定を禁止することを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、請求項1に係る発明であって、上記制御手段は、上記燃料電池の発電動作停止後であって上記燃料電池の暖気残存状態である所定期間内に、上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを禁止することを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明では、請求項2又は請求項3に係る発明であって、上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段が異常であるとの判定が禁止されている場合、上記燃料電池の発電動作を抑制するよう制御することを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明では、請求項3の発明であって、上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段の運転を開始した後に上記第2温度検出手段で検出された排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、上記燃料電池の発電動作停止後であって、上記燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給が再開されたと判定することを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明では、請求項1〜請求項5の何れかの発明であって、上記制御手段は、上記流入冷却媒体温度と、上記排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを開始することを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明では、請求項1〜請求項6の何れかの発明であって、上記制御手段は、上記燃料電池に異常が発生した場合、上記冷却媒体供給手段が異常であると判定することを禁止することを特徴とする。
【0015】
上述の課題を解決するために、請求項8に係る発明では、電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成され、上記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃料ガスが供給されて発電する燃料電池にポンプによって冷却媒体を供給すると共に上記冷却媒体を冷却して、上記燃料電池を冷却する燃料電池冷却装置の制御方法であって、上記燃料電池に流入する上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を入力し、上記燃料電池から排出される上記冷却媒体の温度である排出冷却媒体温度を入力し、入力した上記流入冷却媒体温度と、入力した上記排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出した上記温度差と、上記燃料電池の発電量に応じて決定され、上記ポンプの異常を判定する流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差である所定値とを比較し、上記温度差と上記所定値とを比較した結果、上記温度差が上記所定値以上となったことに応じて、上記ポンプにより循環させる冷却媒体流量に異常が発生したことを判定して、当該ポンプ及び燃料電池の発電動作を停止させることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明では、請求項8に係る発明であって、上記冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことの判定を禁止することを特徴とする。
【0017】
請求項10に係る発明であって、請求項8に係る発明であって、上記燃料電池の発電動作停止後であって上記燃料電池の暖気残存状態である所定期間内に、上記冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを禁止することを特徴とする。
【0018】
請求項11に係る発明では、請求項9又は請求項10に係る発明であって、上記燃料電池冷却装置が異常であるとの判定が禁止されている場合、上記燃料電池の発電動作を抑制することを特徴とする。
【0019】
請求項12に係る発明では、請求項10の発明であって、上記冷却媒体の供給を開始した後に、上記排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、上記燃料電池の発電動作停止後であって、上記燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に上記冷却媒体の供給が再開されたと判定することを特徴とする。
【0020】
請求項13に係る発明では、請求項8〜請求項12の何れかの発明であって、の制御方法上記流入冷却媒体温度と、上記排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを開始することを特徴とする。
【0021】
請求項14に係る発明では、請求項8〜請求項13の何れかの発明であって、上記燃料電池に異常が発生した場合、上記燃料電池冷却装置が異常であると判定することを禁止することを特徴とする。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、制御手段により、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差が所定値以上となったことに応じて、冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定するので、冷却媒体供給手段の冷却媒体供給能力が低下して、充分な流量の冷却媒体を燃料電池に供給できなくなって排出冷却媒体温度が上昇しても、冷却媒体供給手段の異常を速やかに検出して燃料電池の損傷を確実に防ぐことができる。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、制御手段により、冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では冷却媒体供給手段に異常が発生したことの判定を禁止するので、請求項1の発明の効果に加えて、燃料電池の運転を開始したときに冷却機構の異常が発生したと誤判定するのを回避することができる。
【0024】
請求項3に係る発明によれば、制御手段により、燃料電池の発電動作停止後であって燃料電池の暖気残存状態である所定期間内に、冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを禁止するので、請求項1の発明の効果に加えて、冷却媒体供給手段に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に冷却媒体供給手段に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0025】
請求項4に係る発明によれば、制御手段により、冷却媒体供給手段が異常であるとの判定が禁止されている場合、燃料電池の発電動作を抑制するので、請求項2又は請求項3の発明の効果に加えて、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差を小さくすることができる。
【0026】
請求項5に係る発明によれば、制御手段により、冷却媒体供給手段の運転を開始した後に排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、燃料電池の発電動作停止後であって、燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給が再開されたと判定するので、請求項1の発明の効果に加えて、再起動後に冷却媒体供給手段に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に冷却媒体供給手段に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0027】
請求項6に係る発明によれば、制御手段により、流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを開始するので、請求項1の発明の効果に加えて、冷却媒体供給手段に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に冷却媒体供給手段に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0028】
請求項7に係る発明によれば、制御手段により、燃料電池に異常が発生した場合、冷却媒体供給手段が異常であると判定することを禁止するので、請求項1の発明の効果に加えて、燃料電池の発熱異常による冷却媒体温度上昇が検出されても、冷却媒体供給手段の異常と判定する誤判定を防止することができる。
【0029】
請求項8に係る発明によれば、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出された温度差と所定値とを比較し、温度差と所定値とを比較した結果、算出された温度差が所定値以上となったことに応じて、燃料電池冷却装置が異常であると判定するので、燃料電池冷却装置の冷却媒体供給能力が低下して、充分な流量の冷却媒体を燃料電池に供給できなくなって排出冷却媒体温度が上昇しても、燃料電池冷却装置の異常を速やかに検出して燃料電池の損傷を確実に防ぐことができる。
【0030】
請求項9に係る発明によれば、冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では、燃料電池冷却装置に異常が発生したことの判定を禁止したので、請求項8の発明の効果に加えて、燃料電池の運転を開始したときに冷却機構の異常が発生したと誤判定するのを回避することができる。
【0031】
請求項10に係る発明によれば、燃料電池の発電動作停止後であって燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に、冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを禁止するので、請求項8の発明の効果に加えて、燃料電池冷却装置に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に燃料電池冷却装置に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0032】
請求項11に係る発明によれば、燃料電池冷却装置が異常であるとの判定が禁止されている場合、燃料電池の発電動作を抑制するので、請求項9又は請求項10の発明の効果に加えて、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差を小さくすることができる。
【0033】
請求項12に係る発明によれば、冷却媒体の供給を開始した後に、排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、燃料電池の発電動作停止後であって、燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に冷却媒体の供給が再開されたと判定するので、請求項8の発明の効果に加えて、再起動後に燃料電池冷却装置に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に燃料電池冷却装置に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0034】
請求項13に係る発明によれば、流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを開始するので、請求項8の発明の効果に加えて、燃料電池冷却装置に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を短くすることができ、必要以上に燃料電池冷却装置に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0035】
請求項14に係る発明によれば、燃料電池に異常が発生した場合、燃料電池冷却装置が異常であると判定することを禁止するので、請求項8の発明の効果に加えて、燃料電池の発熱異常による冷却媒体温度上昇が検出されても、燃料電池冷却装置の異常と判定する誤判定を防止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0037】
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。この燃料電池システムに備えられる燃料電池スタック1は、固体高分子電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成された燃料電池構造体が、セパレータを介して複数積層されてなるスタック構造となっている。そして、燃料電池スタック1は、酸化剤極側に酸化剤ガスとしての空気が供給されると共に、燃料極側に燃料ガスとしての水素ガスが供給されて発電するものである。
【0038】
[燃料電池システムの構成]
この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1、ラジエータ2、ポンプ4、燃料電池スタック1間が冷却媒体を伝達する冷却媒体循環用挿通管で接続されている。この燃料電池システムでは、ポンプ4が駆動することにより燃料電池スタック1、ラジエータ2、ポンプ4の順序で冷却媒体を循環させる。
【0039】
以下の説明において、ラジエータ2、冷却ファン3、ポンプ4及び冷却媒体循環用挿通管は、当該燃料電池システムにおける燃料電池冷却動作を実行するため、総称するときには単に「冷却機構」と呼ぶ。
【0040】
また、この燃料電池システムでは、制御部7と、冷却ファン3、ポンプ4流入冷却媒体温度センサ5及び排出冷却媒体温度センサ6とが、電気信号を伝達する信号線で接続されている。
【0041】
更に、この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1で生成した電力を例えばインバータ等を介して、モータ等の負荷11に供給して、負荷11を駆動させる。
【0042】
ラジエータ2は、燃料電池スタック1の冷却媒体排出側に設けられ、燃料電池スタック1から排出された冷却媒体が挿通管を介して供給される。このラジエータ2は、燃料電池スタック1が発電状態であるときの発熱を吸収することで昇温した冷却媒体(冷却水)を冷却する。
【0043】
このラジエータ2の近傍には、冷却ファン3が設けられている。ラジエータ2は、冷却ファン3からの冷却風により内部を通過する冷却媒体を冷却して、ポンプ4に供給する。
【0044】
冷却ファン3は、ラジエータ2の近傍に設けられ、制御部7からの駆動信号に応じて回転駆動することで冷却風を発生させる。冷却ファン3は、制御部7からの駆動信号に応じて回転数が決定されて冷却能力が制御される。
【0045】
ポンプ4は、燃料電池スタック1から排出されラジエータ2及び冷却ファン3により冷却された冷却媒体が挿通管を介して供給される。ポンプ4は、制御部7からの駆動信号に応じて回転数が決定されて、燃料電池システムで循環する冷却媒体の循環流量が制御される。
【0046】
流入冷却媒体温度センサ5は、ポンプ4と燃料電池スタック1との間であって、燃料電池スタック1の冷却媒体流入口近傍に設けられる。この流入冷却媒体温度センサ5は、ポンプ4から燃料電池スタック1に流入する冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を検出して、センサ信号として制御部7に出力する。
【0047】
排出冷却媒体温度センサ6は、燃料電池スタック1とラジエータ2との間であって、燃料電池スタック1の冷却媒体排出口近傍に設けられる。この排出冷却媒体温度センサ6は、燃料電池スタック1から排出される冷却媒体の温度である排出冷却媒体温度を検出して、センサ信号として制御部7に出力する。
【0048】
制御部7は、流入冷却媒体温度センサ5及び排出冷却媒体温度センサ6からの流入冷却媒体温度及び排出冷却媒体温度に応じて、冷却媒体温度を所定温度範囲とするように冷却ファン3及びポンプ4の動作を制御する。この制御部7は、冷却ファン3の回転数及びポンプ4の駆動量を制御することで、冷却媒体を燃料電池スタック1が発電動作を行うのに適する所定温度範囲とする。
【0049】
また、この制御部7は、後述するが、流入冷却媒体温度及び排出冷却媒体温度に基づいて、冷却機構の異常を判定し、ポンプ4及び燃料電池スタック1を制御をする。更に、この制御部7は、燃料電池スタック1の暖気状態に応じて、冷却機構の異常判定を禁止する制御をする。なお、この制御部7の詳細な処理手順については後述する。
【0050】
[燃料電池システムの動作]
つぎに、上述した燃料電池システムの第1〜第4制御動作をフローチャートを参照して説明する。
【0051】
「第1制御動作」
先ず、本発明を適用した燃料電池システムの第1制御動作について図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0052】
この第1制御動作は、燃料電池スタック1が発電状態であって、燃料電池スタック1を適切な温度範囲で運転するために冷却ファン3の回転数及びポンプ4の駆動量を制御しているときに、例えば所定期間ごとに行われてステップS1以降の処理を開始する。
【0053】
ステップS1において、制御部7により、流入冷却媒体温度センサ5によって検出された流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度センサ6によって検出された排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出した温度差と所定値とを比較する。すなわち、ステップS1では、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高いか否かを判定する。
【0054】
制御部7は、温度差が所定値よりも高くないと判定したときには、冷却機構が正常に動作していると判定して処理をステップS2に進め、温度差が所定値よりも高いと判定したときには、冷却機構に異常が発生したと判定して処理をステップS3に進める。
【0055】
ステップS2において、制御部7は、冷却機構が正常動作しているので、所定温度範囲内に冷却媒体温度を制御する通常運転を継続するように各部を制御する。
【0056】
具体的には、流入冷却媒体温度が所定温度範囲内となるように冷却ファン3を制御すると共に、排出冷却媒体温度が所定温度範囲内となるようにポンプ4を制御する。
【0057】
ステップS3において、冷却機構に異常が発生したので、制御部7により、少なくともポンプ4の動作を停止する制御をして燃料電池スタック1の冷却動作を停止させる。また、制御部7では、燃料電池スタック1の発電動作を停止させるように図示しない酸化剤ガス供給機構及び燃料ガス供給機構の動作を制御する。
【0058】
この燃料電池システムでは、図2示す第1制御動作を実行すると、図3に示すように、燃料電池スタック1が発電動作を行っていないとき、冷却媒体温度が温度T1であり、時刻t1で燃料電池スタック1及び冷却機構を起動して発電動作を開始して発熱すると、図3(a)に示すように徐々に排出冷却媒体温度が高くなる。
【0059】
そして、冷却機構に異常が発生してポンプ4の冷却能力が低下し、時刻t2において排出冷却媒体温度が温度T2となって流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差が所定値以上となると、図3(b)に示すように、制御部7は冷却機構に異常が発生したことを示す異常発生フラグをたて、少なくともポンプ4の動作を停止させる停止制御をする。
【0060】
図3に示すように、ポンプ4の冷却媒体供給能力が低下して、充分な流量の冷却媒体を燃料電池スタック1に供給できなくなって排出冷却媒体温度が上昇しても、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高くなった場合に冷却機構に異常が発生したと判定し、冷却機構の動作を停止させると共に、燃料電池スタック1の発電動作を停止させることで、冷却機構の異常を速やかに検出して燃料電池スタック1の損傷を確実に防ぐことができる。
【0061】
また、第1制御処理の上述したステップS1の冷却媒体温度の比較処理において、排出冷却媒体温度と流入冷却媒体温度との温度差分値との比較に使用する所定値は、燃料電池スタック1の発電量に応じて変更してもよい。一般に、燃料電池スタック1の発熱量が発電量に比例するため、燃料電池スタック1内の冷却媒体の温度上昇が発電量によって変化する。
【0062】
したがって、所定値は、図4に示すように、燃料電池スタック1の発電量に比例するように設定することでより高い精度で第1制御動作を実行することが可能となる。燃料電池スタック1の発電量は、図示しない発電指令値を用いてもよいし、燃料電池スタック1の電流を測定することで求めてもよい。
【0063】
上述の第1制御動作では、ポンプ4の冷却媒体供給能力が低下したという冷却機構の異常を例として述べたが、燃料電池スタック1の排出冷却媒体温度を検出する排出冷却媒体温度センサ6が故障し、実際の温度よりも高い排出冷却媒体温度を出力した場合も、制御部7により冷却機構の異常であると判定して上述した停止処理を実行する。
【0064】
「第2制御動作」
次に、本発明の実施の形態として示す燃料電池システムの第2制御動作について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
ステップS11において、制御部7により、図示しない内部のタイマを用いて、冷却機構起動後の経過時間が所定期間を経過したか否かを判定する。起動後所定時間が経過していない場合、処理をステップS12へと進め、所定時間が経過していれば処理をステップS13へと進める。
【0066】
ステップS12において、制御部7により、起動時制御として、冷却機構の起動制御のみを行う。冷却機構の起動制御とは、少なくともポンプ4を起動させることであり、冷却ファン3は起動させなくてもよい。また、図示しない燃料電池スタック1の発電動作も行わない。このステップS12の起動時制御を行うことにより、冷却媒体が挿通管を循環している状態となる。
【0067】
ステップS13において、制御部7は、流入冷却媒体温度センサ5によって検出された流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度センサ6によって検出された排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出した温度差と所定値とを比較する。すなわち、ステップS13では、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高いか否かを判定する。
【0068】
制御部7は、温度差が所定値よりも高くないと判定したときには、冷却機構が正常に動作していると判定して処理をステップS14に進め、温度差が所定値よりも高いと判定したときには、冷却機構に異常が発生したと判定して処理をステップS15に進める。
【0069】
ステップS14において制御部7により上述のステップS2の処理と同様の処理をし、ステップS15において制御部7により上述のステップS3と同様の処理をする。
【0070】
上述したフローチャートのステップS12における起動時制御において、燃料電池スタック1は発電運転をしておらず、冷却機構が冷却媒体を循環させている状態である。
【0071】
ここで、燃料電池スタック1内に暖気が残存した状態で燃料電池スタック1の発電開始がされると、冷却媒体は雰囲気温度まで放熱されていない。しかも、燃料電池スタック1内の残存暖気により、燃料電池スタック1の熱容量が、燃料電池スタック1外の挿通管やラジエータ2よりも大きい。
【0072】
したがって、燃料電池スタック1内の冷却媒体は燃料電池スタック1外の冷却媒体よりも温度が高くなっている。この状態で、ポンプ4を作動させると、燃料電池スタック1内の冷却媒体が燃料電池スタック1の外に排出され、その結果、排出冷却媒体温度が、流入冷却媒体温度よりも所定値以上高くなってしまう。すなわち、冷却機構に異常がないのに、制御部7により冷却機構に異常が発生したと判定してしまう。
【0073】
そこで、第2制御動作のステップS11において、制御部7により、冷却機構の起動後の所定時間はステップS12の起動時制御を行うことにより、冷却機構に異常が発生したと判定することを禁止している。この所定時間は冷却媒体が十分循環及び攪拌される時間とし、この所定期間内ではステップS12の起動時処理を行う。
【0074】
このような動作を行う燃料電池システムでは、図5に示す第2制御動作を実行すると、図6(a)に示すように、時刻t11でポンプ4の動作を開始し、時刻t11から時刻t12の所定期間をステップS11で判定し、時刻t11〜時刻t12の間ではステップS12の起動時処理を行う。そして、時刻t12が経過すると、ステップS11の処理からステップS13の処理に移行しステップS13〜ステップS15の処理を行う。
【0075】
このような処理を行うことにより、時刻t11でポンプ4のみを駆動することにより、例えば燃料電池スタック1内に暖気状態の冷却媒体が残存しているときに排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高くなっても冷却機構に異常が発生したことを判定しない。そして、時刻t12以降の時刻t13で冷却機構の異常が発生したと判定したときには、図6(b)に示すように異常発生フラグをたてる。
【0076】
これに対し、時刻t11後において、冷却機構に異常が発生した判定を禁止しない場合には、図6(b)の点線で示すように、時刻t12前において排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上となることに応じて異常発生フラグをたててしまう。
【0077】
したがって、この第2制御動作を行う燃料電池システムによれば、ステップS11における判定処理を設けることにより、第1制御動作で発揮することができる効果に加えて、暖気が燃料電池スタック1内に残存している状態で冷却機構を起動した時に、冷却機構の異常が発生したと誤判定するのを回避することができる。
【0078】
また、この第2制御処理を行う燃料電池システムによれば、冷却機構に異常が発生したと判定するのを禁止する期間では燃料電池スタック1の発電を抑制するので、発電による発熱が抑制されている間に、冷却媒体の攪拌を進行させることができ、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差を低くすることができる。したがって、冷却機構が異常であるという判定をすることの禁止が解除された後の誤判定を確実に防止することが可能となる。
【0079】
「第3制御動作」
燃料電池システムの第3制御動作について図7に示すフローチャートを参照して説明する。
【0080】
ステップS21において、制御部7により、燃料電池スタック1の発電運転を停止させ、燃料電池スタック1の暖気が残存した状態で再度燃料電池スタック1の発電開始がされるホット・リスタート状態が終了したか否かの判定を行う。ホット・リスタート状態が終了していないと判定したときには処理をステップS22へと進め、ホットリスタート状態が終了したと判定したときには処理をステップS23へと進める。
【0081】
ステップS22において、制御部7により、ホット・リスタート状態であることを判定するホット・リスタート判定制御をする。このホット・リスタート判定制御では、ポンプ4を起動し、冷却媒体の循環を開始させる。制御部7は、燃料電池スタック1の発電運転を指示する制御要求をしない。
【0082】
ホット・リスタート時には、燃料電池スタック1内の冷却媒体が燃料電池スタック1外の冷却媒体よりも温度が高くなっているため、ポンプ4を起動して冷却媒体の循環を開始すると、排出冷却媒体温度が、流入冷却媒体温度よりも高くなる。
【0083】
ステップS23のホット・リスタート判定制御では、冷却媒体循環開始直後の排出冷却媒体温度の温度上昇からホット・リスタート状態であるか否かを判定する。制御部7によりホット・リスタート状態である判定した場合、排出冷却媒体温度と、流入冷却媒体温度とがほぼ同温度なるまで、ホット・リスタート状態であるとの判定を行う。
【0084】
すなわち、ホット・リスタート状態であるとステップS22で判定している期間では、ポンプ4により冷却媒体を循環させて、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度と略同温度となったらホット・リスタート状態が終了したと判定して、ステップS23に処理を進める。
【0085】
ステップS23において、制御部7は、流入冷却媒体温度センサ5によって検出された流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度センサ6によって検出された排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出した温度差と所定値とを比較する。すなわち、ステップS23では、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高いか否かを判定する。
【0086】
制御部7は、温度差が所定値よりも高くないと判定したときには、冷却機構が正常に動作していると判定して処理をステップS24に進め、温度差が所定値よりも高いと判定したときには、冷却機構に異常が発生したと判定して処理をステップS25に進める。
【0087】
ステップS24において制御部7により上述のステップS2の処理と同様の処理をし、ステップS25において制御部7により上述のステップS3と同様の処理をする。
【0088】
なお、ステップS23では燃料電池スタック1の発電を行っていないが、燃料電池スタック1を完全に停止させなくとも通常の発電量よりも小さく、ごく少量の発電を行っていても良い。
【0089】
このような第3制御処理を行う燃料電池システムによれば、図8(a)に示すように、時刻t21以降のポンプ4の作動直後に排水冷却媒体温度が上昇することにより、ホット・リスタート状態を検出すると共に、冷却機構に異常が発生したと判定することを禁止する。そして、時刻t22で排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度とほぼ等しくなったことに応じてホット・リスタート状態が終了したと判定し、冷却機構に異常が発生したと判定することを許可する。
【0090】
したがって、第3制御動作を行う燃料電池システムによれば、ホット・リスタート状態において冷却機構に異常が発生したと誤判定するのを防止するための期間を、上述した第2制御動作における所定時間よりも短くすることができ、必要以上に冷却機構に異常が発生したとの判定を禁止する期間を設けることがない。
【0091】
また、この第3制御動作において、冷却機構に異常が発生したと判定することを禁止しているときに、第2制御動作と同様に燃料電池スタック1の発電を抑制して運転しても良い。これにより、発電による発熱が抑制されている間に、冷却媒体の攪拌を進行させることができ、流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差を低くすることができる。したがって、冷却機構が異常であるという判定をすることの禁止が解除された後の誤判定を確実に防止することが可能となる。
【0092】
「第4制御動作」
次に、燃料電池システムの第4制御動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0093】
ステップS31において、制御部7により、燃料電池スタック1に異常が生じたか否かを判定する。燃料電池スタック1に異常が生じた場合は、処理をステップS34へと進め、異常が生じていない場合は処理をステップS32へと進める。
【0094】
ステップS31で燃料電池スタック1に生じる異常を検出するには、例えば、図示しない電圧センサによって検出された燃料電池スタック1の総電圧、或いは、図示しない燃料電池スタック1の内部に設けられたセル電圧センサによって検出された燃料電池スタック1を構成する各セルの電圧を制御部7により検出することによって行う。
【0095】
このとき、制御部7では、燃料電池スタック1の総電圧が低下した場合や、セル電圧の低下したセルを検出した場合、燃料電池スタック1の損傷を防ぐため、燃料電池スタック1の発電運転を停止させるためにステップS34に処理を進める。
【0096】
燃料電池スタック1の異常時には燃料電池スタック1の発電効率が著しく低下し、燃料電池スタック1の発熱量が増加する可能性があるため、燃料電池スタック1の異常が検出された場合は、ステップS34の停止動作を実行し、冷却媒体温度による判定処理を実行しない。
【0097】
ステップS32において、制御部7は、流入冷却媒体温度センサ5によって検出された流入冷却媒体温度と、排出冷却媒体温度センサ6によって検出された排出冷却媒体温度との温度差を算出し、算出した温度差と所定値とを比較する。すなわち、ステップS32では、排出冷却媒体温度が流入冷却媒体温度よりも所定値以上高いか否かを判定する。
【0098】
制御部7は、温度差が所定値よりも高くないと判定したときには、冷却機構が正常に動作していると判定して処理をステップS33に進め、温度差が所定値よりも高いと判定したときには、冷却機構に異常が発生したと判定して処理をステップS34に進める。
【0099】
次のステップS33において制御部7により上述のステップS2の処理と同様の処理をし、ステップS34において制御部7により上述のステップS3と同様の処理をする。
【0100】
このような第4制御動作を行う燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1の異常を検出した場合、冷却機構に異常が発生した判定を禁止するので、燃料電池スタック1の発熱異常による冷却媒体温度上昇が検出されても、冷却機構の異常と判定する誤判定を防止することができる。
【0101】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムの要部構成を説明するための概略構成図である。
【図2】本発明を適用した燃料電池システムによる第1制御動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】(a)は本発明を適用した燃料電池システムによる第1制御動作時における冷却媒体温度のタイムチャートであり、(b)は本発明を適用した燃料電池システムによる第1制御動作時における異常発生フラグのタイムチャートである。
【図4】本発明を適用した燃料電池システムによる燃料電池スタックの発電量と所定値との関係を示した図である。
【図5】本発明を適用した燃料電池システムによる第2制御動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】(a)は本発明を適用した燃料電池システムによる第2制御動作時における冷却媒体温度のタイムチャートであり、(b)は本発明を適用した燃料電池システムによる第2制御動作時における異常発生フラグのタイムチャートである。
【図7】本発明を適用した燃料電池システムによる第3制御動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】(a)は本発明を適用した燃料電池システムによる第3制御動作時における冷却媒体温度のタイムチャートであり、(b)は本発明を適用した燃料電池システムによる第3制御動作時における異常発生フラグのタイムチャートである。
【図9】本発明を適用した燃料電池システムによる第4制御動作の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 ラジエータ
3 ファン
4 ポンプ
5 流入冷却媒体温度センサ
6 排出冷却媒体温度センサ
7 制御部
11 負荷

Claims (14)

  1. 電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成され、上記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃料ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    上記燃料電池に冷却媒体を循環させるポンプを有する冷却媒体供給手段と、
    上記冷却媒体を冷却する冷却媒体冷却手段と、
    上記燃料電池に流入する上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を検出する第1温度検出手段と、
    上記燃料電池から排出される上記冷却媒体の温度である排出冷却媒体温度を検出する第2温度検出手段と、
    上記燃料電池の発電動作の制御及び上記冷却媒体供給手段、上記冷却媒体冷却手段による上記燃料電池の冷却動作の制御をする制御手段とを備え、
    上記制御手段は、上記第1温度検出手段によって検出された流入冷却媒体温度と、上記第2温度検出手段によって検出された排出冷却媒体温度との温度差が、上記燃料電池の発電量に応じて決定され、上記ポンプの異常を判定する流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差である所定値以上となったことに応じて、上記冷却媒体供給手段のポンプにより循環させる冷却媒体流量に異常が発生したことを判定して、当該ポンプ及び燃料電池の発電動作を停止させることを特徴とする燃料電池冷却装置。
  2. 上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことの判定を禁止することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池冷却装置。
  3. 上記制御手段は、上記燃料電池の発電動作停止後であって上記燃料電池の暖気残存状態である所定期間内に、上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを禁止することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池冷却装置。
  4. 上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段が異常であるとの判定が禁止されている場合、上記燃料電池の発電動作を抑制するよう制御すること
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の燃料電池冷却装置。
  5. 上記制御手段は、上記冷却媒体供給手段の運転を開始した後に上記第2温度検出手段で検出された排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、上記燃料電池の発電動作停止後であって、上記燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に上記冷却媒体供給手段による冷却媒体の供給が再開されたと判定することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池冷却装置。
  6. 上記制御手段は、上記流入冷却媒体温度と、上記排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、上記冷却媒体供給手段に異常が発生したことを判定することを開始することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の燃料電池冷却装置。
  7. 上記制御手段は、上記燃料電池に異常が発生した場合、上記冷却媒体供給手段が異常であると判定することを禁止することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の燃料電池冷却装置。
  8. 電解質膜を酸化剤極と燃料極とにより挟んで構成され、上記酸化剤極側に酸化剤ガスが供給されると共に、上記燃料極側に燃料ガスが供給されて発電する燃料電池にポンプによって冷却媒体を供給すると共に上記冷却媒体を冷却して、上記燃料電池を冷却する燃料電池冷却装置の制御方法であって、
    上記燃料電池に流入する上記冷却媒体の温度である流入冷却媒体温度を入力し、
    上記燃料電池から排出される上記冷却媒体の温度である排出冷却媒体温度を入力し、
    入力した上記流入冷却媒体温度と、入力した上記排出冷却媒体温度との温度差を算出し、
    算出した上記温度差と、上記燃料電池の発電量に応じて決定され、上記ポンプの異常を判定する流入冷却媒体温度と排出冷却媒体温度との温度差である所定値とを比較し、
    上記温度差と上記所定値とを比較した結果、上記温度差が上記所定値以上となったことに応じて、上記ポンプにより循環させる冷却媒体流量に異常が発生したことを判定して、当該ポンプ及び燃料電池の発電動作を停止させることを特徴とする燃料電池冷却装置の制御方法。
  9. 上記冷却媒体の供給を開始した後の所定時間内では、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことの判定を禁止することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
  10. 上記燃料電池の発電動作停止後であって上記燃料電池の暖気残存状態である所定期間内に、上記冷却媒体の供給を再開した後の所定の時間内では、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを禁止することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
  11. 上記燃料電池冷却装置が異常であるとの判定が禁止されている場合、上記燃料電池の発電動作を抑制することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
  12. 上記冷却媒体の供給を開始した後に、上記排出冷却媒体温度が上昇したことに応じて、上記燃料電池の発電動作停止後であって、上記燃料電池の暖気残存状態の所定期間内に上記冷却媒体の供給が再開されたと判定することを特徴とする請求項10に記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
  13. 上記流入冷却媒体温度と、上記排出冷却媒体温度とがほぼ等しくなったことに応じて、上記燃料電池冷却装置に異常が発生したことを判定することを開始することを特徴とする請求項8〜請求項12の何れかに記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
  14. 上記燃料電池に異常が発生した場合、上記燃料電池冷却装置が異常であると判定することを禁止することを特徴とする請求項8〜請求項13の何れかに記載の燃料電池冷却装置の制御方法。
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