JP6666013B2 - 常温収縮チューブの製造方法 - Google Patents
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Description
ゴムモールド品を成形する際に用いられるゴム成形用金型であって、
前記ゴムモールド品を成形するための成形面を有し、この成形面を当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆した
ことを特徴とするゴム成形用金型である。
ゴムモールド品を成形する際に用いられるゴム成形用金型であって、
前記ゴムモールド品を成形するための成形面に、前記ゴムモールド品の成形に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い凹凸を形成した
ことを特徴とするゴム成形用金型である。
ゴムモールド品を成形するための成形面を有するゴム成形用金型内にゴム材料を注入した後、前記ゴム材料を硬化させてゴムモールド品を成形する成形工程と、
前記ゴム成形用金型から前記ゴムモールド品を取り出す離型工程と、
を備え、
前記成形工程では、前記成形面よりも離型性が高いコーティング膜で当該成形面を被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とするゴムモールド品の製造方法である。
第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部および前記内部半導電部を第3のゴム成形用金型にセットし、当該第3のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
前記絶縁部の外周部に、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程工程のうち少なくともいずれかの工程では、ゴム成形用金型の成形面を、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法である。
第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
第3のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部、前記内部半導電部および前記外部半導電部を第4のゴム成形用金型にセットし、当該第4のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程、前記外部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、ゴム成形用金型の成形面を、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法である。
図1は本発明の適用対象となる電力ケーブルの接続構造の一例を示す断面図である。
図示した電力ケーブルの接続構造1では、接続対象となる一対の電力ケーブル2,3を同軸上に配置している。電力ケーブル2,3は、たとえば、CV(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース)ケーブルを構成するものである。電力ケーブル2の中心には、芯線となるケーブル導体2aが配置されている。ケーブル導体2aの周囲には、内部半導電層(不図示)、ケーブル絶縁体2b、外部半導電層2c、ケーブル遮蔽層(不図示)、ケーブルシース(不図示)が、この順に同心円状に配置されている。電力ケーブル2の各部の構成材料を例示すると、ケーブル導体2aは、銅あるいはアルミニウムの撚り線によって構成され、内部半導電層は、半導電性架橋ポリエチレンによって構成され、ケーブル絶縁体2bは、架橋ポリエチレンによって構成される。また、外部半導電層2cは、半導電性架橋ポリエチレンによって構成され、ケーブル遮蔽層は、銅等の金属層によって構成され、ケーブルシースは、ビニルシースによって構成される。これと同様に、電力ケーブル3は、ケーブル導体3aを芯線とし、このケーブル導体3aを中心として、内部半導電層(不図示)、ケーブル絶縁体3b、外部半導電層3c、ケーブル遮蔽層(不図示)、ケーブルシース(不図示)を同心円状に配置した構造になっている。
以下、常温収縮チューブ10の構成について説明する。
常温収縮チューブ10は、図2に示すように、複数のゴム成形部(11〜14)によって全体に断面円形の筒状に形成されている。さらに詳述すると、常温収縮チューブ10は、半導電性ゴムからなるストレスコーン部11と、半導電性ゴムからなる内部半導電部12と、絶縁性ゴムからなる絶縁部13と、半導電性ゴムからなる外部半導電部14と、を一体に備えている。半導電性ゴムは、たとえば、絶縁性ゴムにカーボン粉末などの導電性フィラーを混合したものである。
次に、常温収縮チューブ10の製造方法について説明する。
常温収縮チューブ10の製造工程は、図3に示すように、ストレスコーン部11を形成する第1工程S1と、内部半導電部12を形成する第2工程S2と、絶縁部13を形成する第3工程S3と、外部半導電部14を形成する第4工程S4と、を備える。このうち、第1工程S1と第2工程S2については、どちらを先に行ってもよい。
第2工程S2では、内部半導電部12の形状に対応した第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部12を形成する。
第3工程S3では、絶縁部13の形状に対応した第3のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部13を形成する。
第4工程S4では、半導電性ゴムからなる外部半導電部14を形成する。
第1工程S1では、図4に示す3つの工程を経て、ゴムモールド品となるストレスコーン部11を製造する。具体的には、ストレスコーン部11の製造工程となる第1工程S1は、成形工程S11、離型工程S12および後処理工程S13といった3つの工程を少なくとも備える。各工程の詳細については後段で説明する。
まず、成形工程S11では、ゴム成形用金型20のキャビティ25に半導電性のゴム材料27を注入(充填)する(図5、図6参照)。ゴム材料27は、半導電性ゴムからなるストレスコーン部11の成形に用いられる未硬化の原料ゴムである。本実施形態においては、一例として、ゴム材料27に液状シリコーンゴムを用いることとする。液状シリコーンゴムは、ミラブル型シリコーンゴムよりも低粘度のシリコーンゴムである。また、液状シリコーンゴムは、有機過酸化物による架橋反応ではなく、加熱などによる付加反応で硬化するゴム材料である。また、成形工程S11では、ゴム成形用金型20内でゴム材料27を硬化させてゴムモールド品(ストレスコーン部11)を成形する。ゴム材料27として液状シリコーンゴムを用いた場合は、ゴム材料27を加熱による付加反応によって硬化させる。
次に、離型工程S12では、ゴム成形用金型20の内型21と外型22を分離して、ゴム成形用金型20からゴムモールド品を取り出す。このとき、ゴム成形用金型20の成形面23,24を離型性の高いコーティング膜26で覆っておけば、硬化後のゴムモールド品をゴム成形用金型20から剥がしやすくなる。また、ゴム成形用金型20の成形面23,24に微小な凹凸を形成する場合に、この凹凸による成形面23,24の表面粗さを、ゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも大きくしておけば、図7に示すように、成形面23(24)に形成した凹凸の谷底部分までゴム材料27が入り込まなくなる。このため、成形面23(24)に対するゴム材料27の接触面積が小さくなる。
その後、後処理工程S13では、ゴムモールド品から不要部分を切除する。これにより、図8に示すようなストレスコーン部11がゴムモールド品として得られる。また、ゴム材料27に液状シリコーンゴムを用いた場合は、戻り特性に優れたストレスコーン部11が得られる。
第3工程S3では、ストレスコーン部11の製造方法と同様に、成形工程、離型工程および後処理工程といった3つの工程を順に行う。
まず、成形工程では、上記第1工程S1で得られたストレスコーン部11と、上記第2工程S2で得られた内部半導電部12を、図示しない第3のゴム成形用金型にセットする。次に、第3のゴム成形用金型のキャビティに、液状シリコーンゴムからなる絶縁性のゴム材料を注入(充填)する。このとき、ストレスコーン部11の一部と内部半導電部12の一部が、それぞれ絶縁性のゴム材料が覆われる。次に、第3のゴム成形用金型内でゴム材料を硬化させてゴムモールド品(絶縁部13)を成形する。これにより、絶縁部13は、ストレスコーン部11の一部と内部半導電部12の一部を覆うように成形(オーバーモールド)される。この場合、ストレスコーン部11と絶縁部13との関係でみると、ストレスコーン部11は「第1のゴム成形部」に相当し、絶縁部13は「第2のゴム成形部」に相当する。また、内部半導電部12と絶縁部13との関係でみると、内部半導電部12は「第1のゴム成形部」に相当し、絶縁部13は「第2のゴム成形部」に相当する。
次に、離型工程では、第3のゴム成形用金型からゴムモールド品を取り出し、その後の後処理工程では、ゴムモールド品から不要部分を切除する。これにより、絶縁性ゴムからなる絶縁部13を、ストレスコーン部11および外部半導電部14と一体化した構造のゴムチューブがゴムモールド品として得られる。
第4工程S4では、上記第3工程S3で得られたゴムチューブの外周部に外部半導電部14を形成する。具体的には、たとえば、絶縁部13の外周面の所定部位(外部半導電部14を形成すべき部位)に、液状シリコーンゴムからなる半導電性のゴム材料をスプレーで吹き付ける。その際、外部半導電部14を形成しない部分をマスキングしてゴム材料をスプレーすることにより、絶縁部13の外周面の一部を覆うように外部半導電部14を形成する。
なお、第4工程S4では、外部半導電部14をモールド成形によって形成してもよい。その場合は、第3工程S3で得られたゴムモールド品を、外部半導電部14のモールド成形に用いるゴム成形用金型にセットして、半導電性ゴムからなる外部半導電部14を形成することになる。
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
ちなみに、上記同様の効果は、内部半導電部12を成形する際に用いられるゴム成形用金型の成形面を上記同様のコーティング膜で被覆した場合や、絶縁部13を成形する際に用いられるゴム成形用金型の成形面を上記同様のコーティング膜で被覆した場合、あるいは外部半導電部14を成形する際に用いられるゴム成形用金型の成形面を上記同様のコーティング膜で被覆した場合にも得られる。
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
従来同様に成形面に離型剤(フッ素系)を塗布したゴム成形用金型を用いて、180度剥離試験用の貼り合わせゴムシートを作製し、実際に180度剥離試験を行ったところ、ゴムシートの接着強度は1.5N/mmであった。
これに対して、成形面にコーティング膜を形成したゴム成形用金型を用いて、180度剥離試験用の貼り合わせゴムシートを作製し、実際に180度剥離試験を行ったところ、以下のような結果が得られた。
まず、コーティング膜の形成には、以下の2つの方法を採用した。
(A)空焼きしたゴム成形用金型の成形面をサンドブラスト加工した後、フッ素樹脂のコーティングと焼成を2回繰り返して行うことにより、コーティング膜を形成した。また、コーティング膜の材料として、テフロンS(「テフロン」はデュポン社の登録商標、「S」はStratificationの頭文字)を使用した。
(B)空焼きしたゴム成形用金型の成形面をサンドブラスト加工した後、プライマーのコーティングと焼成を1回ずつ行い、その後、フッ素樹脂のコーティングと焼成を1回ずつ行うことにより、コーティング膜を形成した。また、コーティング膜の材料として、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を使用した。
上記2通りの方法でコーティング膜を形成したゴム成形用金型を用いて、180度剥離試験用の貼り合わせゴムシートを作製した場合、ゴムシートの接着強度は、いずれの方法でも3.0N/mm以上となり、なかにはゴムシートが剥離する前に接着強度5.0N/mm付近でシート自体が破断してしまうものがあった。
この結果からも、ゴム成形用金型の成形面をコーティング膜で被覆することが、ゴムの剥離を抑制するのに有効であることが立証された。
以下に、本発明の好ましい態様を付記する。
ゴムモールド品を成形する際に用いられるゴム成形用金型であって、
前記ゴムモールド品を成形するための成形面を有し、この成形面を当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆した
ことを特徴とするゴム成形用金型。
(付記2)
前記コーティング膜は、フッ素樹脂のコーティング膜からなる
ことを特徴とする付記1に記載のゴム成形用金型。
(付記3)
前記コーティング膜は、微粉末シリカのコーティング膜からなる
ことを特徴とする付記1に記載のゴム成形用金型。
(付記4)
前記コーティング膜は、PEEKのコーティング膜からなる
ことを特徴とする付記1に記載のゴム成形用金型。
(付記5)
前記成形面に微小な凹凸が形成されている
ことを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載のゴム成形用金型。
(付記6)
前記凹凸による前記成形面の表面粗さは、前記ゴムモールド品の成形に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い
ことを特徴とする付記5に記載のゴム成形用金型。
(付記7)
前記ゴムモールド品は、前記成形面に倣って筒状に成形され、モールド成形後に拡径保持部材によって内径が拡径されるものである
ことを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載のゴム成形用金型。
(付記8)
前記ゴムモールド品は、液状シリコーンゴムまたはミラブル型シリコーンゴムにより成形されるものである
ことを特徴とする付記1〜7のいずれかに記載のゴム成形用金型。
(付記9)
前記ゴムモールド品は、モールド成形後にオーバーモールドによって他のゴム材料と接着され、かつ、前記オーバーモールド後に内径が拡径されるものである
ことを特徴とする付記1〜7のいずれかに記載のゴム成形用金型。
(付記10)
ゴムモールド品を成形する際に用いられるゴム成形用金型であって、
前記ゴムモールド品を成形するための成形面に、前記ゴムモールド品の成形に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い凹凸を形成した
ことを特徴とするゴム成形用金型。
(付記11)
ゴム成形用金型の成形面に倣って形成された表面を有するゴムモールド品であって、
前記ゴムモールド品の表面に微小な凹凸が形成されている
ことを特徴とするゴムモールド品。
(付記12)
ゴムモールド品を成形するための成形面を有するゴム成形用金型内にゴム材料を注入した後、前記ゴム材料を硬化させてゴムモールド品を成形する成形工程と、
前記ゴム成形用金型から前記ゴムモールド品を取り出す離型工程と、
を備え、
前記成形工程では、前記成形面よりも離型性が高いコーティング膜で当該成形面を被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とするゴムモールド品の製造方法。
(付記13)
第1のゴム成形部と、前記第1のゴム成形部の少なくとも一部を覆うように成形されるとともに、前記第1のゴム成形部とは導電性が異なる第2のゴム成形部と、を備える常温収縮チューブであって、
前記第1のゴム成形部と前記第2のゴム成形部との接触界面において、前記第1のゴム成形部の表面に微小な凹凸が形成されている
ことを特徴とする常温収縮チューブ。
(付記14)
第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部および前記内部半導電部を第3のゴム成形用金型にセットし、当該第3のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
前記絶縁部の外周部に、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、ゴム成形用金型の成形面を、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法。
(付記15)
前記外部半導電部形成工程では、前記絶縁部形成工程で得られたゴムモールド品を第4のゴム成形用金型にセットし、当該第4のゴム成形用金型を用いて、前記外部半導電部を形成し、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程、前記絶縁部形成工程および前記外部半導電部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、ゴム成形用金型の成形面を、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする付記14に記載の常温収縮チューブの製造方法。
(付記16)
第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
第3のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部、前記内部半導電部および前記外部半導電部を第4のゴム成形用金型にセットし、当該第4のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程、前記外部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、ゴム成形用金型の成形面を、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜で被覆したゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法。
(付記17)
一対の電力ケーブルのケーブル導体同士を接続するスリーブと、
前記スリーブによる前記電力ケーブルの接続部に装着された常温収縮チューブと、を備える電力ケーブルの接続構造であって、
前記常温収縮チューブは、
第1のゴム成形部と、前記第1のゴム成形部の少なくとも一部を覆うように成形されるとともに、前記第1のゴム成形部とは導電性が異なる第2のゴム成形部と、を備え、
前記第1のゴム成形部と前記第2のゴム成形部との接触界面において、前記第1のゴム成形部の表面に微小な凹凸が形成されている
ことを特徴とする電力ケーブルの接続構造。
2,3…電力ケーブル
2a,3a…ケーブル導体
4…スリーブ
10…常温収縮チューブ
11…ストレスコーン部
12…内部半導電部
13…絶縁部
14…外部半導電部
20…ゴム成形用金型
23,24…成形面
26…コーティング膜
Claims (3)
- 第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部および前記内部半導電部を第3のゴム成形用金型にセットし、当該第3のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
前記絶縁部の外周部に、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、
当該工程の成形部材を成形するための成形面を有し、前記成形面には、当該工程に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い凹凸が形成され、かつ、前記成形面には、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜が前記凹凸に倣うように被覆されたゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法。 - 前記外部半導電部形成工程では、前記絶縁部形成工程で得られたゴムモールド品を第4のゴム成形用金型にセットし、当該第4のゴム成形用金型を用いて、前記外部半導電部を形成し、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程、前記絶縁部形成工程および前記外部半導電部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、
当該工程の成形部材を成形するための成形面を有し、前記成形面には、当該工程に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い凹凸が形成され、かつ、前記成形面には、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜が前記凹凸に倣うように被覆されたゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載の常温収縮チューブの製造方法。 - 第1のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなるストレスコーン部を形成するストレスコーン部形成工程と、
第2のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる内部半導電部を形成する内部半導電部形成工程と、
第3のゴム成形用金型を用いて、半導電性ゴムからなる外部半導電部を形成する外部半導電部形成工程と、
前記ストレスコーン部、前記内部半導電部および前記外部半導電部を第4のゴム成形用金型にセットし、当該第4のゴム成形用金型を用いて、絶縁性ゴムからなる絶縁部を形成する絶縁部形成工程と、
を備え、
前記ストレスコーン部形成工程、前記内部半導電部形成工程、前記外部半導電部形成工程および前記絶縁部形成工程のうち少なくともいずれかの工程では、
当該工程の成形部材を成形するための成形面を有し、前記成形面には、当該工程に用いるゴム材料が形状的に追従可能な表面粗さよりも粗い凹凸が形成され、かつ、前記成形面には、当該成形面よりも離型性が高いコーティング膜が前記凹凸に倣うように被覆されたゴム成形用金型を用いる
ことを特徴とする常温収縮チューブの製造方法。
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