JP6823983B2 - ケーブル接続部 - Google Patents

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Description

本発明は、電力ケーブルの端末部を接続先(例えば他方の電力ケーブル)に接続するためのケーブル接続部に関する。
一般に、定格電圧が6600V以上の電力ケーブル(以下「高電圧ケーブル」と称する)は、中心から順に、ケーブル導体、内部半導電層、ケーブル絶縁体、外部半導電層、及びシース等を備えている。
従来、電力ケーブル同士を接続するケーブル中間接続部として、導体接続部(例えば圧縮スリーブ)を介してケーブル導体同士が電気的に接続され、電力ケーブルの端部全体を覆うように補強絶縁層が形成された構成が知られている(例えば特許文献1〜3)。補強絶縁層には、例えば絶縁性のゲル材料や、ゴムブロック絶縁体が適用される。
ところで、ケーブル中間接続部においては、絶縁抵抗が低下しないように、高度な電界分布制御処理が要求される。通常、ケーブル絶縁体と外部半導電層に跨がるように、電界緩和部(ストレスコーン)が配置される。特に、外部半導電層の端部は、専用の工具を用いてテーパー部を形成する等、入念に仕上げが行われる(例えば特許文献4)。
一般的には、定格電圧が66kV以上のケーブルで使用されることが多い、外部半導電層がボンドタイプの場合、ストレスコーンが配置された際、外部半導電層端部に空隙ができないように、外部半導電層の端部がスロープ状に滑らかに形成されるように仕上げる必要がある。また、定格電圧が33kV以下のケーブルで使用されることが多い、フリーストリッピングタイプ(フリストタイプとも呼ばれる)の場合は、外部半導電層端部とケーブル絶縁層との段差部分を埋めるために、導電性塗料を塗布したり、導電性テープを巻いてモールド処理したりすることで、段差部分を無くすように処理をする必要がある。段差があるとストレスコーンを装着した場合に当該段差部分に空隙ができ、電界がその部分に集中するため、より電圧が高い66kV以上の電力ケーブルでは、あまりフリーストリッピングタイプの電力ケーブルは採用されていない。
特表平9−503900号公報 特表平10−502797号公報 特開2008−17569号公報 特開2006−280115号公報
上述したように、従来のケーブル中間接続部は、外部半導電層の端部処理が煩雑であり、作業者の熟練度も要求されるため、施工時間を短縮することが困難である。例えば、シリコーンゴムのワンピースのゴムユニットで形成されるRBJ(ゴムブロックジョイント)と呼ばれるケーブル中間接続部があるが、日本国内の66/77kV用のRBJの施工においては、外部半導電層がボンドタイプの電力ケーブルで、現状3相を組み立てるのに2日かかっている。より組立が簡単で、施工時間を短縮することが望まれている。
本発明の目的は、簡単な構造でかつ短時間に施工可能なケーブル接続部を提供することである。
本発明の一態様に係るケーブル接続部は、
段剥ぎによりケーブル導体、ケーブル絶縁体及び外部半導電層が露出した電力ケーブルの端部と、
前記ケーブル導体に接続される導体接続部と、
前記電力ケーブルの端部及び前記導体接続部を含むケーブル端末部を覆う補強絶縁層と、
前記補強絶縁層の全体を覆う外部遮へい層と、
前記電力ケーブルの端部において、前記ケーブル絶縁体と前記外部半導電層に跨がって配置され、前記外部半導電層の端面を覆う高誘電率部と、を備え、
前記補強絶縁層は、絶縁性のゲル材料で形成され、
前記外部半導電層の端面は、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままであり、
前記高誘電率部の端部は、前記補強絶縁層に密着することを特徴とする。
本発明に係るケーブル接続部によれば、簡単な構造でかつ短時間に施工を行うことができる。
第1の実施の形態に係るケーブル中間接続部を示す部分断面図である。 第1の実施の形態に係るケーブル中間接続部の施工工程を示す図である。 図1における電力ケーブルの端部を示す拡大図である。 図3のA−A断面図である。 第2の実施の形態に係るケーブル中間接続部を示す部分断面図である。 第2の実施の形態に係るケーブル中間接続部の施工工程を示す図である。 第3の実施の形態に係るケーブル中間接続部を示す部分断面図である。 第3の実施の形態に係るケーブル中間接続部の施工工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施の形態に係るケーブル中間接続部1を示す部分断面図である。図2は、ケーブル中間接続部1の施工工程を示す図である。
図1に示すように、ケーブル中間接続部1は、電力ケーブル11A、11Bの端部、導体接続部13、補強絶縁層14、電界緩和部15A、15B、高誘電率部16A、16B、及び外部遮へい層17を備える。ケーブル中間接続部1は、定格電圧が66kV以上の高電圧ケーブル用として有用である。
電力ケーブル11A、11Bは、ゴム又はプラスチックで絶縁された電力ケーブル(例えばCVケーブル)である。電力ケーブル11A、11Bは、それぞれ、内側から順に、ケーブル導体111、内部半導電層(図示略)、ケーブル絶縁体112、外部半導電層113、ケーブル遮へい層114、ケーブルシース115等を有する。導体接続部13は、導体接続管131、半導電部132、及び高誘電率部133を有する。
電力ケーブル11A、11Bの端部は、所定長で段剥ぎされることにより、各層が露出する(図2A参照)。ここでは、ケーブル絶縁体112の先端部112a(図3参照)にペンシリング処理が施されている。ケーブル絶縁体112のペンシリング処理は、導体接続部13周辺の電界を緩和する上で有用であるが、必ずしも必要ではない。
また、外部半導電層113の端面は、テーパー部の形成等の仕上げ処理は施されておらず、切り出されたままである。ケーブル中間接続部1においては、外部半導電層113の仕上げ処理を行う必要がないため、施工時間を格段に短縮することができる。
2本のケーブル導体111には、導電性の導体接続管131が圧縮接続され(図2B参照)、導体接続管131を覆うように半導電テープが巻回されて半導電部132が形成される(図2C参照)。なお、半導電テープの代わりに半導電性の収縮チューブを用いて半導電部132を形成してもよい。
さらに、半導電部132を覆うように、ケーブル絶縁体112と半導電部132に跨がって高誘電率テープが巻回され、高電圧側の高誘電率部133が形成される(図2D参照)。また、外部半導電層113の端面を覆うように、ケーブル絶縁体112と外部半導電層113に跨がって高誘電率テープが巻回され、低電圧側の高誘電率部16A、16Bが形成される(図2D参照)。なお、高誘電率テープの代わりに高誘電率の収縮チューブを用いて高誘電率部133、16A、16Bを形成してもよい。
高誘電率部133、16A、16Bは、一定の誘電率を有していてもよいし、軸方向(長さ方向)に誘電率の分布を有していてもよい。例えば、電界の集中しやすい箇所に誘電率の大きい材料を使用し、その周辺に誘電率の小さい材料を使用することで、電位分布を変化させ、特性の最適化を図ってもよい。
高誘電率部133、16A、16Bを形成する高誘電率材料には、例えばエチレンプロピレンゴムやシリコーンゴムなどのエラストマー材料に、カーボンブラック、チタン酸バリウム、あるいは酸化亜鉛などの大きな誘電率(少なくとも比誘電率10以上)を有する物質の粉体を混合させた材料を適用できる。
高誘電率部133、16A、16Bを設けることにより、導体接続部13近傍及び外部半導電層113の端面近傍における電界集中を緩和することができる。特に、外部半導電層113の端面に高誘電率部16A、16Bを設けることにより、外部半導電層113の端面に凹凸があり、電界が集中しやすい性状となっていても、確実に電界緩和を図ることができる。
補強絶縁層14は、電力ケーブル11A、11Bの端部及び導体接続部13を含むケーブル端末部を覆うように形成される。補強絶縁層14は、絶縁性のゲル材料で、内部に気泡が含まれないように形成される。ゲル材料には、高い絶縁性を有するとともに、電力ケーブル11A、11Bの端部に回り込んで密着する程度の粘性を有する材料、例えばドライタイプのシリコーンゲルが好適である。このシリコーンゲルを用いることにより、気泡のない補強絶縁層14を容易に形成することができる。
電界緩和部15A、15Bは、例えば半導電性シリコーンゴムからなる筒体であり、先端部がケーブル絶縁体112側に膨出する。電界緩和部15A、15Bは、外部半導電層113の端面(実施の形態では低電圧側の高誘電率部16A、16B)を取り囲む、すなわち電界緩和部15A、15Bの端部が外部半導電層113の端面よりも先端側に位置するように(実施の形態ではさらに高誘電率部16A、16Bの端部よりも先端側に位置するように)、補強絶縁層14に覆われ、本実施の形態では補強絶縁層14内に埋め込まれる(図3参照)。電界緩和部15A、15Bの後端部は、外部遮へい層17の開口から外側に向かって延在し、外部半導電層113に接続される。
外部遮へい層17は、補強絶縁層14の全体を覆うように配置される。ここでは、導電性プラスチックケース又は金属ケースが外部遮へい層17として機能する(以下「ケース17」と称する)。ケース17は、ケース本体171及び固定具172、173を有する。ケース本体171は、例えば2つの半割パイプ171A、171Bからなる分割構造を有する(図4参照)。図4Aは、図3におけるA−A断面図であり、図4Bは、ケース17を接合する前の状態を示す図である。半割パイプ171A、171Bは、ヒンジにより回転自在に連結されていてもよい。
ケース本体171には、補強絶縁層14を形成するゲル材料が充填されるとともに、所定の位置に電界緩和部15A、15Bが配置される。第1の実施の形態(図1〜4)においては、電界緩和部15A、15Bは補強絶縁層14内に埋設されており、電界緩和部15A、15Bの各後端部(各ケーブルシース115側端部)は、ケース17から長手方向に突出している。また、電界緩和部15A、15Bは、図4Aに示すように、高誘電率部16A(16B)の先端に対応する位置で補強絶縁層14内に埋設されており、長手方向の縁部は断面が円弧状に形成されている。
このため、半割パイプ171A、171Bの分割面を合わせても、当該部分では図4Aに示すように電界緩和部15Aと電界緩和部15Bは当接せず、課電された場合にケーブル導体111と電界緩和部15A(15B)間の等電位線が電界緩和部15A、15Bの外側に出てしまう。しかし、補強絶縁層14を形成するゲル材料の絶縁強度が高く、かつ、最外層は外部遮へい層(ケース)17により遮へいされるため、電気的な問題は生じない。
また、一方の半割パイプ171Aに充填されるゲル材料の表面と、他方の半割パイプ171Bに充填されるゲル材料の表面とは、嵌合可能な凹凸形状としてもよい。これにより、半割パイプ171A、171Bを接合したときに、ゲル材料同士の接触長が長く密着性がよくなる。
電力ケーブル11A、11Bの端末部をケース17に配置し(図2E参照)、半割パイプ171A、171Bの分割面を合わせて、圧力を加えてゲル材料の界面を密着させ、固定具172(例えば結束バンドまたはホースバンド)で固定することにより(図2F参照)、電力ケーブル11A、11Bの周りに補強絶縁層14及び電界緩和部15A、15Bが形成される。この際、補強絶縁層14は、ゲル材料で形成されるため、分割面嵌合時の圧力により、余剰分が隙間に入り込み、外側に押し出されることになる。よって、電界が集中する高誘電率部16Aの端部に補強絶縁層14であるゲル材料が密着し、電力ケーブル11A、11Bの端末部と隙間なく良好に密着する。半割パイプ171A、17ABの分割面を合わせたケース17の外側に図示しない円筒部材を被せて固定してもよい。
また、ケーブル遮へい層114は、固定具173(例えばホースバンド又はロールスプリング)により、ケース本体171の端部に電気的に接続される(図2G参照)。ケーブル遮へい層114とケース本体171の接続に半田を用いないので、作業者の熟練度にかかわらず、ケーブル遮へい層114の接続部の品質が安定する。電力ケーブル11A、11Bの端部及びケース17の全体は、収縮製の防水チューブ18で覆われる(図2H参照)。
このように、ケーブル中間接続部1(ケーブル接続部)は、段剥ぎによりケーブル導体111、ケーブル絶縁体112及び外部半導電層113が露出した電力ケーブル11A、11Bの端部と、ケーブル導体111に接続される導体接続部13と、電力ケーブル11A、11Bの端部及び導体接続部13を含むケーブル端末部を覆う補強絶縁層14と、補強絶縁層14の全体を覆う外部遮へい層17と、を備える。補強絶縁層14は、絶縁性のゲル材料で形成され、外部半導電層113の端面は、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままである。
ケーブル中間接続部1によれば、外部半導電層113の端面を、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたまま、従来のボンドタイプのようにスロープ状に滑らかに仕上げる工程を行うことなく施工しても、ゲル材料からなる補強絶縁層14により絶縁性能が確保される。具体的には、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままの外部半導電層113の端面を、高誘電率部16A、16Bで覆うことで電界緩和をし、高誘電率部16A、16Bの端部に補強絶縁層14である絶縁性のゲル材料が密着することで、当該部分での電界緩和を図っている。この点について、高誘電率部16A、16Bの外周に装着されるのが従来のRBJ(ゴムブロックジョイント)の場合だと、ゴムブロックの半導電のストレスコーン部と高誘電率部16A、16Bとの間で段差が生じてしまい、当該段差によりケーブル絶縁体112との間に空隙が生じ、電気的な弱点となり得る。しかし、本実施の形態の場合は、組立てにより、ゲル材料が圧力で高誘電率部16A、16Bの端部に密着するように形成されるため、RBJのような空隙が生じるのを防止することができる。
さらに本実施の形態の場合は、ケーブル絶縁体の先端部112aをペンシリング処理し、ペンシリング処理部分の外周に外部半導電層113の先端部を内周側に突出するように設けたので、電界が集中する外部半導電層113の端部及び高誘電率部16A、16Bの端部の双方を覆うように形成することで、より電界緩和機能を向上することができる。したがって、簡単な構造でかつ短時間に施工を行うことができる。例えば、従来の1/2〜1/3の施工時間でケーブル中間接続部を組み立てることができる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の一実施の形態に係るケーブル中間接続部2を示す部分断面図である。図6は、ケーブル中間接続部2の施工工程を示す図である。図5、図6において、第1の実施の形態と同一又は対応する構成要素には、第1の実施の形態における符号の先端数字を“2”に変えて付番している。
第2の実施の形態のケーブル中間接続部2は、第1の実施の形態のケーブル中間接続部1に比較して、電界緩和部15A、15Bがない点、及びケーブル絶縁体212の先端部にペンシリング処理が施されていない点だけが異なる。
すなわち、ケーブル中間接続部2(ケーブル接続部)は、段剥ぎによりケーブル導体211、ケーブル絶縁体212及び外部半導電層213が露出した電力ケーブル21A、21Bの端部と、ケーブル導体211に接続される導体接続部23と、電力ケーブル21A、21Bの端部及び導体接続部13を含むケーブル端末部を覆う補強絶縁層24と、補強絶縁層24の全体を覆う外部遮へい層27と、を備える。補強絶縁層24は、絶縁性のゲル材料で形成され、外部半導電層213の端面は、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままである。補強絶縁層24は、ゲル材料で形成されるため、ケース27の分割面嵌合時の圧力により、余剰分が隙間に入り込み、外側に押し出されることになる。よって、電界が集中する高誘電率部26Aの端部に補強絶縁層24であるゲル材料が密着し、電力ケーブル21A、21Bの端末部と隙間なく良好に密着する。
ケーブル中間接続部2によれば、外部半導電層213の端面を、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたまま、従来のボンドタイプのようにスロープ状に滑らかに仕上げる工程を行うことなく施工しても、ゲル材料からなる補強絶縁層24により絶縁性能が確保される。具体的には、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままの外部半導電層213の端面を、高誘電率部26A、26Bで覆うことで電界緩和をし、高誘電率部26A、26Bの端部に補強絶縁層24である絶縁性のゲル材料が密着することで、当該部分での電界緩和を図っている。この点について、高誘電率部26A、26Bの外周に装着されるのが従来のRBJ(ゴムブロックジョイント)の場合だと、ゴムブロックの半導電のストレスコーン部と高誘電率部26A、26Bとの間で段差が生じてしまい、当該段差によりケーブル絶縁体212との間に空隙が生じ、電気的な弱点となり得る。しかし、本実施の形態の場合は、前述の第1の実施の形態や後述する第3の実施の形態のような電界緩和部を設けない構成であるため、組立てにより、ゲル材料が圧力で高誘電率部26A、26Bの外周及び端部に密着するように形成されるため、RBJのような空隙が生じるのを防止することができる。したがって、簡単な構造でかつ短時間に施工を行うことができる。例えば、従来の1/2〜1/3の施工時間でケーブル中間接続部を組み立てることができる。
加えて、ケーブル中間接続部2では、ケーブル絶縁体212のペンシリング処理を行わず、半導電部232の形状も、図1の形態における半導電部132の形状に比べて単純化されるので、施工時間をさらに短縮することができる。
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の一実施の形態に係るケーブル中間接続部3を示す部分断面図である。図8は、ケーブル中間接続部3の施工工程を示す図である。図7、図8において、第1の実施の形態と同一又は対応する構成要素には、第1の実施の形態における符号の先端数字を“3”に変えて付番している。
第3の実施の形態のケーブル中間接続部3は、第1の実施の形態のケーブル中間接続部1に比較して、電界緩和部35A、35B及び半導電部332の施工方法が異なる。すなわち、第3の実施の形態では、段剥ぎされた後、電力ケーブル31A、31Bの端部に、予め電界緩和部35A、35B及び半導電部332が装着される(図8A、図8B参照)。半導電部332には、半導電性の収縮チューブ(例えば半導電シリコーンゴム製の常温収縮チューブ)が用いられる。
そして、導体接続管331が取り付けられた後、半導電部332をスライドさせ、所定の部位に固定する。また、高誘電率部36A、36Bが取り付けられた後、電界緩和部35A、35Bをスライドさせ、所定の部位に固定する(図8C、図8D参照)。
このように、ケーブル中間接続部3(ケーブル接続部)は、段剥ぎによりケーブル導体311、ケーブル絶縁体312及び外部半導電層313が露出した電力ケーブル31A、31Bの端部と、ケーブル導体311に接続される導体接続部33と、電力ケーブル31A、31Bの端部及び導体接続部33を含むケーブル端末部を覆う補強絶縁層34と、補強絶縁層34の全体を覆う外部遮へい層37と、を備える。補強絶縁層34は、絶縁性のゲル材料で形成され、外部半導電層33の端面は、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままである。補強絶縁層34は、ゲル材料で形成されるため、ケース37の分割面嵌合時の圧力により、余剰分が隙間に入り込み、外側に押し出されることになる。よって、電界緩和部35A、35Bは、外部半導電層313の端面(実施の形態では低電圧側の高誘電率部36A、36B)を取り囲む、すなわち、電界緩和部35A、35Bの端部が外部半導電層313の端面よりも先端側に位置するように(実施の形態ではさらに高誘電率部36A、36Bの端部よりも先端側に位置するように)、補強絶縁層34に覆われる(図7参照)。また、電界が集中する高誘電率部36Aの端部に補強絶縁層34であるゲル材料が密着し、電力ケーブル31A、31Bの端末部と隙間なく良好に密着する。
ケーブル中間接続部3によれば、外部半導電層33の端面を、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたまま、従来のボンドタイプのようにスロープ状に滑らかに仕上げる工程を行うことなく施工しても、ゲル材料からなる補強絶縁層34により絶縁性能が確保される。具体的には、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままの外部半導電層313の端面を、高誘電率部36A、36Bで覆うことで電界緩和をし、高誘電率部36A、36Bの端部に補強絶縁層34である絶縁性のゲル材料が密着することで、当該部分での電界緩和を図っている。この点について、高誘電率部36A、36Bの外周に装着されるのが従来のRBJ(ゴムブロックジョイント)の場合だと、ゴムブロックの半導電のストレスコーン部と高誘電率部36A、36Bとの間で段差が生じてしまい、当該段差によりケーブル絶縁体312との間に空隙が生じ、電気的な弱点となり得る。しかし、本実施の形態の場合は、組立により、ゲル材料が圧力で高誘電率部36A、36Bの端部に密着するように、予め装着した電界緩和部35A、35Bとケーブル絶縁体との間にゲル材料が入り込んで形成されるため、RBJのような空隙が生じるのを防止することができる。したがって、簡単な構造でかつ短時間に施工を行うことができる。例えば、従来の1/2〜1/3の施工時間でケーブル中間接続部を組み立てることができる。加えて、ケーブル中間接続部3では、電界緩和部35A、35Bの取付位置を目視で確認できるので、確実に電界緩和部として機能させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前述の第1〜第3の実施の形態においては、いずれも一対の電力ケーブルを接続するケーブル中間接続部について説明しているが、機器側ブッシングと電力ケーブルとの接続部(ケーブル終端接続部)に適用してもよい。この場合、機器側ブッシング側は、ブッシング表面の遮蔽層が電力ケーブルの外部半導電層に相当する。
また、前述の第1〜第3の実施の形態においては、いずれも電力ケーブルの外部半導電層がボンドタイプの場合について説明しているが、フリーストリッピングタイプ(フリストタイプ)の場合に適用してもよい。フリーストリッピングタイプの外部半導電層の端面の場合、ケーブルの外部半導電層自体をスロープ状に仕上げずに、導電性塗料を塗布したり、導電性テープを巻いてモールド処理したりすることで、段差部分を無くすように、従来は処理する必要があったが、本発明を適用することにより、これらの処理が不要となり、短時間に施工を行うことができる。すなわち、電力ケーブルの外部半導電層がフリーストリッピングタイプの場合でも、従来のように端面の段差を無くす処理をすることなく「外部半導電層の端面がスロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたまま」ケーブル接続部を形成することができ、外部半導電層の端面を前述の実施の形態と同様に高誘電率部で覆うことで、組立後に当該高誘電率部の端部に補強絶縁層である絶縁性のゲル材料が密着することで、絶縁性能が確保される。
また、第3の実施の形態においては、半導電部332の内周は導体接続管331の外周に当接するように形成されているが、導体接続管331の外周に導電性のスリーブカバーを設け、スリーブカバーの外周に半導電部332の内周が当接するように形成してもよい。この場合は、半導電部332の内径を第3の実施の形態より大きくすることができるため、部品点数は増えるが、図8Cに示すスライド作業がより容易になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ケーブル中間接続部(ケーブル接続部)
11A、11B 電力ケーブル
111 ケーブル導体
112 ケーブル絶縁体
113 外部半導電層
114 ケーブル遮へい層
13 導体接続部
14 補強絶縁層
15A、15B 電界緩和部
16A、16B 高誘電率部
17 外部遮へい層(ケース)
18 防水チューブ

Claims (7)

  1. 段剥ぎによりケーブル導体、ケーブル絶縁体及び外部半導電層が露出した電力ケーブルの端部と、
    前記ケーブル導体に接続される導体接続部と、
    前記電力ケーブルの端部及び前記導体接続部を含むケーブル端末部を覆う補強絶縁層と、
    前記補強絶縁層の全体を覆う外部遮へい層と、
    前記電力ケーブルの端部において、前記ケーブル絶縁体と前記外部半導電層に跨がって配置され、前記外部半導電層の端面を覆う高誘電率部と、を備え、
    前記補強絶縁層は、絶縁性のゲル材料で形成され、
    前記外部半導電層の端面は、スロープ状に仕上げることなく段剥ぎにより切り出されたままであり、
    前記高誘電率部の端部は、前記補強絶縁層に密着する
    ことを特徴とするケーブル接続部。
  2. 前記ゲル材料を収容する分割構造のケースを備え、
    前記ケーブル端末部を配置した状態で前記ケースを結合することにより前記補強絶縁層が形成されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続部。
  3. 前記ケースは、導電性を有し、前記外部遮へい層として機能することを特徴とする請求項に記載のケーブル接続部。
  4. 前記電力ケーブルの端部において、前記外部半導電層の端部を取り囲むように、前記補強絶縁層に覆われる電界緩和部を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のケーブル接続部。
  5. 前記ゲル材料は、シリコーンゲルであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のケーブル接続部。
  6. 前記電力ケーブルは、定格電圧が66kV級以上の高電圧ケーブルであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のケーブル接続部。
  7. 一対の前記電力ケーブルを接続することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のケーブル接続部。
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