JP2015061480A - 常温収縮型ゴムユニット、常温収縮型ゴムユニットの製造方法、電力ケーブルの接続構造 - Google Patents

常温収縮型ゴムユニット、常温収縮型ゴムユニットの製造方法、電力ケーブルの接続構造 Download PDF

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Shozo Kobayashi
正三 小林
契 松山
Chigiri Matsuyama
契 松山
浩一 富岡
Koichi Tomioka
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Abstract

【課題】 製造性に優れ、信頼性の高い電力ケーブルの接続部に用いられる常温収縮型ゴムユニット等を提供する。【解決手段】 常温収縮型ゴムユニット20は、主に、ストレスコーン層21、ゴム部材23、内部半導電膜25、補強絶縁層27、外部半導電層29等から構成される。常温収縮型ゴムユニット20は、全体として弾性を有する略筒状の部材である。ゴム部材23および内部半導電膜25は、それぞれ半導電性のゴム材料からなる。内部半導電膜25は、一対のゴム部材23の内面およびゴム部材23同士の間において、常温収縮型ゴムユニット20の内面側に形成される。ゴム部材23および内部半導電膜25を合わせて内部半導電層を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力ケーブルの接続部に用いられる常温収縮型ゴムユニットと、その製造方法、およびこれを用いた電力ケーブルの接続構造に関するものである。
従来、電力ケーブルの接続部の外周には、常温収縮型ゴムユニットが取り付けられる。このような、常温収縮型ゴムユニットとしては、例えば、絶縁ゴムからなる円筒状の補強絶縁層と、半導電ゴムからなる内部半導電層およびストレスコーン層が一体で成形された常温収縮型ゴムユニットがある(例えば特許文献1)。
特開2009−33960号公報
図7に示すように、従来の常温収縮型ゴムユニット100は、一対のストレスコーン層101、内部半導電層105、補強絶縁層107、外部半導電層109等から構成される。ストレスコーン層101、内部半導電層105および外部半導電層109は、いずれも半導電性ゴムからなる。また、補強絶縁層107は、絶縁性ゴムからなる。常温収縮型ゴムユニット100は、全体として、略筒状の部材である。
内部半導電層105は、接続される電力ケーブルの導体接続部の外周に位置する部位である。内部半導電層105と、ストレスコーン層101および外部半導電層109とは、補強絶縁層107を介して一体化され、互いに導通しない。
常温収縮型ゴムユニット100の内径は、使用対象の電力ケーブルのケーブル径よりも小さい。また、常温収縮型ゴムユニット100は、全体として弾性を有する材料からなる。常温収縮型ゴムユニット100は、拡径部材で拡径された状態で電力ケーブルの接続部に配置され、その後拡径部材が除去されることにより、当該接続部の外周面に密着する。常温収縮型ゴムユニット100は、それ自体のゴム弾性により縮径する力を発揮するので、これにより補強絶縁層107と電力ケーブルの絶縁部との界面における界面絶縁性能を確保することができる。
このような、常温収縮型ゴムユニット100は、例えば以下のようにして製造される。まず、内部半導電層105およびストレスコーン層101を成形する。内部半導電層105およびストレスコーン層101は、それぞれ、金型内に液状または粘土状の半導電性ゴムを注入し、加熱および加圧をすることで成形することができる。また、芯金にゴム原料を巻付け、金型に挟み込んだ状態で加熱および加圧して成形することもできる。
成形された内部半導電層105およびストレスコーン層101から、成形時に生じたバリを研磨除去する。その後、内部半導電層105およびストレスコーン層101を補強絶縁層用の金型内にセットする。さらに、液状の絶縁ゴムを金型に注入し、金型内で加熱および加圧をすることにより、内部半導電層105およびストレスコーン層101と一体で補強絶縁層107が成形される。
成形された補強絶縁層107から、成形時に生じたバリを研磨した後、補強絶縁層107等を外部半導電層用の金型内にセットする。この後、液状の半導電性ゴムを金型に注入し、金型内で加熱および加圧をすることにより、外部半導電層109が成形される。
なお、外部半導電層109は、補強絶縁層107の外面に半導電塗料を塗布することにより形成することもできる。以上により、一対のストレスコーン層101、内部半導電層105、補強絶縁層107、外部半導電層109を一体にした常温収縮ゴムユニット100を製造することができる。
このような、常温収縮ゴムユニット100は、高電圧で使用される。このため、異物等が混入すると、異物を起点として絶縁破壊を生じる恐れがある。したがって、製造時においては、異物が混入しないように、十分な対策を取る必要がある。特に、内部半導電層105の表面は、電界が高いため、異物の付着に対しては十分な注意が必要である。
前述の通り、内部半導電層105は、金型で成形した時に生じたバリを除去するために研磨が行われる。一方、金型成型においては、成型品が大きいほど、成形装置の型締め能力の限界、金型内でのゴム材料の膨張等により、金型の合わせ目に生じるバリが厚くなる傾向にある。したがって、研磨による除去が難しくなる。また、成型品が大きいほど、ゴム材料を金型に充填させるために、より大きな注入部や、複数の注入部を設ける必要がある。したがって、成型品のサイズが大きいと、このような注入部に生じるバリの除去が困難となる。
このようにバリ等が大きくなると、研磨除去するのに時間を要する。また、研磨後の表面には、微小な凹凸が形成される。したがって、この凹凸に研磨カスなどが付着する恐れがある。このような、研磨カス等の付着は、前述したように、電気的な弱点となり得るため望ましくない。しかし、内部半導電層105の大きさは、電力ケーブルの接続部のサイズに応じて設定されるため、単純に小さくすることはできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、製造性に優れ、信頼性の高い常温収縮型ゴムユニット等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、電力ケーブル接続用の常温収縮型ゴムユニットであって、内部半導電層と、前記内部半導電層を覆う補強絶縁層と、が一体で形成され、前記内部半導電層は、成形体であって、互いに離隔して配置される一対のゴム部材と、一方のゴム部材の内面から他方のゴム部材の内面に亘って半導電性ゴム塗料が塗布されて形成される内部半導電膜部と、を具備することを特徴とする常温収縮型ゴムユニットである。
このような構成とすることで、内部半導電層を、小型のゴム部材を用いて形成することができる。すなわち、ゴム部材が小型であるため、金型の合わせ目に生じるバリを薄くすることができる。また、ゴム部材が小型であるため、金型に対するゴム材料の注入部のサイズを小さくすることができる。このため、注入部の痕を小さくすることができる。したがって、バリ等の除去作業が容易となり、研磨カス等の付着も抑制することができる。
第2の発明は、電力ケーブル接続用の常温収縮型ゴムユニットの製造方法であって、ゴム部材を成形する工程と、一対の前記ゴム部材を互いに離間して配置して補強絶縁層用金型内に設置し、前記補強絶縁層用金型内に絶縁材料を充填して補強絶縁層を形成する工程と、前記補強絶縁層用金型を外した後、一方のゴム部材の内面から他方のゴム部材の内面に亘って、半導電性ゴム塗料を塗布して内部半導電膜部を形成する工程を具備することを特徴とする常温収縮型ゴムユニットの製造方法である。
このような構成とすることで、一対のゴム部材を金型によりそれぞれ成形すれば良いため、従来のような内部半導電層を一体で成形する場合と比較して、バリを薄くすることができる。したがって、バリの除去作業性に優れる。
前記ゴム部材は、軸方向に対して分割可能な金型によって製造され、前記補強絶縁層用金型内に設置する前に、前記金型の合わせ面のバリを除去することが望ましい。
このような構成とすることで、金型の合わせ面がゴム部材の周方向に形成される。したがって、ゴム部材に生じるバリが、それぞれの外周面の周方向に一列に形成される。このため、例えば、ゴム部材を軸に対して回転させながら研磨することで、容易にバリを除去することができる。
前記半導電性ゴム塗料は、前記ゴム部材を構成するゴム材料を溶剤で希釈して塗布することが望ましい。
このような構成とすることで、半導電性ゴム塗料とゴム部材との接着性が向上する。また、両者のゴム伸長時の弾性特性等を合わせることができる。したがって、内部半導電膜部がゴム部材に対して剥離することを防止することができる。
前記内部半導電膜部を形成する工程において、内部半導電膜部を形成する箇所以外に前記半導電性ゴム塗料が付着しないように、マスク部材を予め配置した後、前記半導電性ゴム塗料を塗布することが望ましい。
このような構成とすることで、ゴム部材とストレスコーン層との間に、半導電性ゴム塗料が付着することが無い。したがって、内部半導電層とストレスコーン層とが導通することを防止することができる。
前述した目的を達成するため、第3の発明は、第1の発明にかかる常温収縮型ゴムユニットを用いた、電力ケーブルの接続構造であって、導体部の外周に絶縁層が設けられた一対の前記電力ケーブルが対向して配置され、前記導体部同士がスリーブにより接続された箇所の外周に、常温収縮型ゴムユニットの前記内部半導電膜部が位置するように常温収縮型ゴムユニットが配置されていることを特徴とする電力ケーブルの接続構造である。
このような構成とすることで、電力ケーブルの接続部を確実に保護し、絶縁破壊等の発生を防止することができる。
本発明によれば、製造性に優れ、信頼性の高い電力ケーブルの接続部に用いられる常温収縮型ゴムユニット等を提供することができる。
電力ケーブル接続構造1を示す断面図。 ゴム部材23を成形する工程を示す図。 ストレスコーン層21を成形する工程を示す図。 補強絶縁層27を成形する工程を示す図。 内部半導電膜25を設けた状態を示す図。 外部半導電層29を設けた状態を示す図。 従来の常温収縮型ゴムユニット100を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態にかかる電力ケーブルの接続構造1について説明する。図1に示すように、電力ケーブルの接続構造1は、一対の電力ケーブル3a、3bの接続部が、常温収縮型ゴムユニット20によって被覆された構造である。
電力ケーブル3a、3bは、導体部5、絶縁層7、外部半導電層9、および遮蔽層等から構成される。電力ケーブル3a、3bの先端部は、絶縁層7等が順次段剥ぎされ、先端に導体部5が露出するように加工されている。
電力ケーブル3a、3bのそれぞれの導体部5は、金属製の筒状のスリーブ13の両端に挿入される。このスリーブ13をかしめることで、導体部5同士がスリーブ13によって固定されて接続される。
常温収縮型ゴムユニット20は、主に、ストレスコーン層21、ゴム部材23、内部半導電膜25、補強絶縁層27、外部半導電層29等から構成される。常温収縮型ゴムユニット20は、全体として弾性を有する略筒状の部材である。ゴム部材23および内部半導電膜25は、それぞれ半導電性のゴム材料からなる。内部半導電膜25は、一対のゴム部材23の内面およびゴム部材23同士の間において、常温収縮型ゴムユニット20の内面側に形成される。ゴム部材23および内部半導電膜25を合わせて内部半導電層を構成する。
内部半導電層と同軸上であって、常温収縮型ゴムユニット20の両端部には、ゴム部材23と離隔するように一対のストレスコーン層21が設けられる。ストレスコーン層21も半導電性のゴム材料からなる。ストレスコーン層21と内部半導電層とは、補強絶縁層27によって一体化される。補強絶縁層27は、内部半導電層およびストレスコーン層21の外周を覆うように形成されている。内部半導電層とストレスコーン層21とに挟まれた箇所の内周面には、補強絶縁層27が露出している。補強絶縁層27の外周面には、外部半導電層29が形成される。外部半導電層29は、半導電性のゴム材料で構成される。外部半導電層29の端部はストレスコーン層21と接触しており、これにより両者は導通している。
電力ケーブル3a、3bに装着された状態で、常温収縮型ゴムユニット20のゴム部材23は、電力ケーブル3a、3bの絶縁層7の外周に位置する。内部半導電膜25は、導体部5およびスリーブ13の外周部に位置する。導体部5およびスリーブ13の外周には、図示を省略した半導電テープが巻かれており、内部半導電膜25はこの半導電テープに接している。
また、ストレスコーン層21は、電力ケーブル3a、3bの絶縁層7と外部半導電層9に跨って位置する。
ここで、常温収縮型ゴムユニット20の定常状態(力が付与されていない状態)における内径は、電力ケーブル3a、3bの絶縁層7の部分の外径よりも小さい。常温収縮型ゴムユニット20は、弾性変形可能なゴム材料により形成されており、電力ケーブルより大径の拡径部材を挿入することにより拡径した状態で、電力ケーブル3a、3bの接続部外周に配置する。その後、拡径部材を取り除き、常温収縮型ゴムユニット20を収縮させる。常温収縮型ゴムユニット20の内面は、収縮力により、電力ケーブル3a、3bの外周面に密着する。
次に、常温収縮型ゴムユニット20の製造方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、金型31a、31bの間に、半導電性のゴム材料を注入し、加熱および加圧することでゴム部材23を成形する。図2(b)に示すように、金型31a、31bを開くことで、ゴム部材23を取り出すことができる。ここで、金型31a、31bは、ゴム部材23の軸方向(筒状のゴム部材23の貫通孔方向)に分割が可能である。したがって、金型31a、31bの合わせ面は、ゴム部材23の外面周の周方向に形成される。このため、バリが生じる場合、当該合わせ面に対応した外周面の周方向に生じる。図中33は、生じたバリである。
同様に、ストレスコーン層21は、図3(a)に示すように、金型35a、35bの間に、半導電性のゴム材料を注入して加熱および加圧することで成形される。図3(b)に示すように、金型35a、35bを開くことで、ストレスコーン層21を取り出すことができる。ここで、金型35a、35bは、ストレスコーン層21の軸方向(筒状のストレスコーン層21の貫通孔方向)に分割が可能である。したがって、金型35a、35bの合わせ面は、ストレスコーン層21の外面周の周方向に形成される。このため、バリが生じる場合、当該合わせ面に対応して、ストレスコーン層21外周面の周方向に生じる。図中37は、生じたバリである。
得られたゴム部材23およびストレスコーン層21は、外周面に生じたバリ33、37が研磨によって除去される。この際、従来の内部半導電層105(図7)と比較して、ゴム部材23は小型であり、用いられる金型も小型であるから、金型へのゴム材料の注入量も少なくてすむ。したがって、注入部を小型化することができるとともに、成形時には余力を持って型締めでき、かつ金型内でのゴム材料の膨張等の影響も小さいため、生じるバリ33、37を薄くすることができる。
また、バリ33、37は、ゴム部材23、ストレスコーン層21の外周面の周方向に一列に形成される。したがって、ゴム部材23およびストレスコーン層21の中空部を回転軸として回転させながら研磨すれば、容易にバリ33、37を研磨することができる。したがって、バリ33、37は、最低限の研磨代で除去が可能であり、確実に除去することができる。
次に、図4(a)に示すように、得られたゴム部材23およびストレスコーン層21を貫通するように丸棒状の中子39cを設置し、これを金型39a、39b内に配置する。なお、ゴム部材23は、内部半導電層を形成すべき範囲の両端部に配置される。またゴム部材23とストレスコーン層21は、離間して配置される。この状態で、金型39a、39b内に絶縁性のゴム材料を注入し、加熱および加圧をすることで、図4(b)に示すように、補強絶縁層27が形成される。すなわち、補強絶縁層27によって、ゴム部材23およびストレスコーン層21が一体化される。
次に、図5に示すように、一方のゴム部材23の内面から他方のゴム部材23の内面に亘って、すなわち、ゴム部材23の内周面およびゴム部材23同士の間の補強絶縁層27の内周面に、半導電性ゴム塗料を塗布し、加熱・乾燥させることで、内部半導電膜25を形成する。ゴム部材23と内部半導電膜25は一部が重なっているだけであってもよい。ここで、半導電性ゴム塗料としては、ゴム部材23を構成するゴム材料を、例えば炭化水素系の溶剤によって塗布可能な粘度となるまで希釈したものが望ましい。このように、ゴム部材23を構成するゴム材料と、内部半導電膜25を構成するゴム材料を同じくすることで、内部半導電膜25とゴム部材23との接着性が向上する。より望ましくは、さらに補強絶縁層27も同じような弾性特性を有した絶縁性のゴム材料で形成すると良い。これらの弾性特性を同一もしくは近似させることで、変形時の剥離等を防止することができる。
なお、前記ゴム材料としては、シリコーンゴム、エチレン-プロピレンゴム等が用いられる。
なお、半導電性ゴム塗料の塗布は、刷毛塗りであってもよいが、刷毛目の発生を防止するためには、スプレーガンを用いることが望ましい。この際、内部半導電膜25の形成時には、予め、ゴム部材23とストレスコーン層21との間に、パイプ等のマスク部材を設けておくことが望ましい。半導電性ゴム塗料が、ゴム部材23とストレスコーン層21との間の部分に付着すると、十分な絶縁性を確保することができないためである。
次に、図6(a)に示すように、補強絶縁層27の外周面に外部半導電層29を設けることで、常温収縮型ゴムユニット20が完成する。なお、外部半導電層29は、前述した半導電性ゴム塗料を、ストレスコーン層21と接触するように、補強絶縁層27の外周面の全体に塗布して形成することができる。
なお、補強絶縁層27を成形した後、これをさらに外部半導電層成形用の金型内に設置して、半導電性のゴム材料を注入し、加熱および加圧をすることで外部半導電層29を成形してもよい。
外部半導電層29は、補強絶縁層27の外周面の全面に形成しない場合もある。例えば、図6(b)に示すように、両端のストレスコーン層21同士が導通しないように、補強絶縁層27の一部に、周方向に外部半導電層29を形成しない部位を設けてもよい。この場合も、外部半導電層29は、半導電性ゴム塗料の塗布または成形法によって形成できる。
以上、本実施の形態によれば、内部半導電層が、一対のゴム部材23と内部半導電膜25とにより構成される。このため、従来のように、内部半導電層を形成するために、電力ケーブル3a、3bの導体接続部を被覆するサイズの成形品を製造する必要が無い。すなわち、内部半導電層の一部を構成するだけのゴム部材23を成形すればよい。このゴム部材23を成形する金型は小型で良いから、合わせ面に生じるバリ33も薄くできる。また、ゴム材料を注入するための孔も小さくできる。
また、従来の内部半導電層105は、長い筒状であるため、金型は、周方向に分割するように形成される。これは、軸方向に分割するようにすると、金型が過剰に深くなり、成形後の製品の型外しも困難となるためである。したがって、従来の内部半導電層105の成形金型は、金型の合わせ面が軸方向となる。このため、従来の内部半導電層105は、外周面の軸方向に2本のバリが生じる。したがって、バリを除去するためには、成形した内部半導電層105の外周面を軸方向に研磨する必要がある。
これに対し、本発明では、ゴム部材23のバリ33は外周面の周方向に一列形成されるのみである。バリ33が周方向に発生するので、ゴム部材23を回転させてバリ33の発生部分のみを研磨してバリを除去することができる。このため、研磨作業が短縮化され、研磨代も少なくてよい。したがって、研磨作業性に優れるとともに、研磨カスの発生も少ない。
また、本発明では、内部半導電層の中央部は、内部半導電膜25により形成される。したがって、絶縁性ゴムよりも高価な半導電性ゴム材料の使用量を、従来と比較して減らすことができる。一方、内部半導電層において最も電界分布が集中する端部近傍は、ゴム部材23によって形成されるため、絶縁の弱点となることがない。
また、内部半導電膜25を構成する半導電性ゴム塗料として、ゴム部材23を構成する半導電性ゴム材料と同一材料を希釈したものを用いることで、ゴム部材23と内部半導電膜25とを確りと接着できる。また、弾性変形させた際の、弾性特性が近似するため、変形時の剥離等を防止することができる。
また、内部半導電膜25を形成する際、マスク部材を用いることで、ゴム部材23とストレスコーン層21との間に半導電性ゴムが付着して常温収縮型ゴムユニットの絶縁性能が損なわれることを防止することができる。
以上のように、本発明の常温収縮型ゴムユニット20は、製造性に優れ、バリの影響も小さいため、常温収縮型ゴムユニット20を用いることで、従来と同等以上の性能を有する電力ケーブルの接続構造1を得ることができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、ストレスコーン層21を設ける代わりに、両端部を徐々に細くなるテーパー状に形成して、両端部の電界緩和を図ったタイプの常温収縮型ゴムユニットも本発明の技術的範囲に属する。
1………電力ケーブルの接続構造
3a、3b………電力ケーブル
5………導体部
7………絶縁層
9………外部半導電層
13………スリーブ
20、20a………常温収縮型ゴムユニット
21………ストレスコーン層
23………ゴム部材
25………内部半導電膜
27………補強絶縁層
29………外部半導電層
31a、31b、35a、35b、39a、39b………金型
33、37………バリ
39c………中子
100………常温収縮型ゴムユニット
101………ストレスコーン層
105………内部半導電層
107………補強絶縁層
109………外部半導電層

Claims (6)

  1. 電力ケーブル接続用の常温収縮型ゴムユニットであって、
    内部半導電層と、
    前記内部半導電層を覆う補強絶縁層と、が一体で形成され、
    前記内部半導電層は、成形体であって、互いに離隔して配置される一対のゴム部材と、一方の前記ゴム部材の内面から他方の前記ゴム部材の内面に亘って半導電性ゴム塗料が塗布されて形成される内部半導電膜部と、を具備することを特徴とする常温収縮型ゴムユニット。
  2. 電力ケーブル接続用の常温収縮型ゴムユニットの製造方法であって、
    ゴム部材を成形する工程と、
    一対の前記ゴム部材を互いに離間して配置して補強絶縁層用金型内に設置し、前記補強絶縁層用金型内に絶縁材料を充填して補強絶縁層を形成する工程と、
    前記補強絶縁層用金型を外した後、一方の前記ゴム部材の内面から他方の前記ゴム部材の内面に亘って、半導電性ゴム塗料を塗布して内部半導電膜部を形成する工程と、
    を具備することを特徴とする常温収縮型ゴムユニットの製造方法。
  3. 前記ゴム部材は、軸方向に対して分割可能な金型によって製造され、
    前記補強絶縁層用金型内に設置する前に、前記金型の合わせ面のバリを除去することを特徴とする請求項2記載の常温収縮型ゴムユニットの製造方法。
  4. 前記半導電性ゴム塗料は、前記ゴム部材を構成するゴム材料を溶剤で希釈して塗布することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の常温収縮型ゴムユニットの製造方法。
  5. 前記内部半導電膜部を形成する工程において、前記内部半導電膜部を形成する箇所以外にマスク部材を予め配置した後、前記半導電性ゴム塗料を塗布することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の常温収縮型ゴムユニットの製造方法。
  6. 請求項1記載の常温収縮型ゴムユニットを用いた電力ケーブルの接続構造であって、
    導体部の外周に絶縁層が設けられた一対の前記電力ケーブルが対向して配置され、前記導体部同士がスリーブにより接続された箇所の外周に、常温収縮型ゴムユニットの前記内部半導電膜部が位置するように常温収縮型ゴムユニットが配置されていることを特徴とする電力ケーブルの接続構造。
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