JP2977025B2 - 水密型コネクタ - Google Patents
水密型コネクタInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中で使用される
電子機器に用いられる水密形コネクタに関する。
電子機器に用いられる水密形コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の水密型コネクタは、海中などの
水中で使用される電子機器の内部電気回路とその外部と
をケーブルを介して電気的に接続するために用いられ
る。
水中で使用される電子機器の内部電気回路とその外部と
をケーブルを介して電気的に接続するために用いられ
る。
【0003】図3は、この種の水密型コネクタの一例の
構造を示す図である。図3を参照して、この水密型コネ
クタは、図示しない外部電子機器等に接続されるケーブ
ル7が取り付けられる一端(図中右側)と前記電子機器
に取り付けられる他端(図中左側)とを備えた筒状を呈
する金属シェル1と、金属シェル1内に充填され、金属
シェル1と複数のピンコンタクト41間ならびに複数の
ピンコンタクト41間の電気的絶縁をなす樹脂からなる
シェルインシュレータ33とを有している。
構造を示す図である。図3を参照して、この水密型コネ
クタは、図示しない外部電子機器等に接続されるケーブ
ル7が取り付けられる一端(図中右側)と前記電子機器
に取り付けられる他端(図中左側)とを備えた筒状を呈
する金属シェル1と、金属シェル1内に充填され、金属
シェル1と複数のピンコンタクト41間ならびに複数の
ピンコンタクト41間の電気的絶縁をなす樹脂からなる
シェルインシュレータ33とを有している。
【0004】詳しくは、金属シェル1の一端側には、図
示しない電子機器の相手側コネクタと接続されるコネク
タ部4が取り付けられている。コネクタ部4は、複数の
ピンコンタクト41と、その絶縁および支持をなすコネ
クタインシュレータ42と、コネクタインシュレータ4
2を覆うカバー43とから成る。コネクタ部4を図示し
ない電子機器の相手側コネクタに嵌合した後、カップリ
ングナット2を捩じ込むことで、Oリング10の働きに
より、金属シェル1の他端側の水密が実現される。
示しない電子機器の相手側コネクタと接続されるコネク
タ部4が取り付けられている。コネクタ部4は、複数の
ピンコンタクト41と、その絶縁および支持をなすコネ
クタインシュレータ42と、コネクタインシュレータ4
2を覆うカバー43とから成る。コネクタ部4を図示し
ない電子機器の相手側コネクタに嵌合した後、カップリ
ングナット2を捩じ込むことで、Oリング10の働きに
より、金属シェル1の他端側の水密が実現される。
【0005】ケーブル7の先端は剥覆されて複数の線材
71が取り出され、さらに各線材71が剥覆されて各心
線71aが露出され、複数のピンコンタクトに半田付け
される。ケーブル7は、かしめスリーブ5を介して金属
シェル1の他端側に取り付けられる。この取り付け部を
も含む金属シェル1ならびにケーブル7の外周には、ゴ
ムモールドカバー6が金型を用いた加熱、加硫成型によ
って形成され、金属シェル1の一端側の水密が実現され
る。
71が取り出され、さらに各線材71が剥覆されて各心
線71aが露出され、複数のピンコンタクトに半田付け
される。ケーブル7は、かしめスリーブ5を介して金属
シェル1の他端側に取り付けられる。この取り付け部を
も含む金属シェル1ならびにケーブル7の外周には、ゴ
ムモールドカバー6が金型を用いた加熱、加硫成型によ
って形成され、金属シェル1の一端側の水密が実現され
る。
【0006】また、シェルインシュレータ33は、金属
シェル1内におけるコネクタ部4のコネクタインシュレ
ータ42からかしめスリーブ5までの間に、絶縁性の高
い樹脂を充填して形成されている。この樹脂は、ゴムモ
ールドカバー6を形成する前に、金属シェル1およびか
しめスリーブ5にわたって設けられた注入路を通して射
出充填される。
シェル1内におけるコネクタ部4のコネクタインシュレ
ータ42からかしめスリーブ5までの間に、絶縁性の高
い樹脂を充填して形成されている。この樹脂は、ゴムモ
ールドカバー6を形成する前に、金属シェル1およびか
しめスリーブ5にわたって設けられた注入路を通して射
出充填される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図4は、図3に示した
従来の水密型コネクタの使用状態例を示す図である。
従来の水密型コネクタの使用状態例を示す図である。
【0008】図4において、この例では、海水200中
の電子機器100に対して図3に示した水密型コネクタ
が接続されている。基本的には、水密型コネクタの内部
ならびに電子機器100の内部は、海水200とは遮断
されているが、長期間海水200に浸漬されるケーブル
7のケーブルシースは、その表面から徐々に湿気を帯
び、浸透した湿気はさらにケーブル7を構成する線材7
1を伝わる。
の電子機器100に対して図3に示した水密型コネクタ
が接続されている。基本的には、水密型コネクタの内部
ならびに電子機器100の内部は、海水200とは遮断
されているが、長期間海水200に浸漬されるケーブル
7のケーブルシースは、その表面から徐々に湿気を帯
び、浸透した湿気はさらにケーブル7を構成する線材7
1を伝わる。
【0009】ここで、従来の水密型コネクタの組み立て
工程にて、シェルインシュレータ33を形成する工程で
は、前述したように、樹脂を金属シェル1内にほぼ満充
填し、それを固化している。この後の工程にて、ゴムモ
ールドカバー6を加熱、加硫して形成する際の熱や温度
変化に因り、シェルインシュレータ33は熱膨脹・収縮
するが、この際に内部応力が生じ、悪い場合には、シェ
ルインシュレータの内部にクラックが生じたり、コネク
タインシュレータ42との境界部に間隙が生ずることが
ある。
工程にて、シェルインシュレータ33を形成する工程で
は、前述したように、樹脂を金属シェル1内にほぼ満充
填し、それを固化している。この後の工程にて、ゴムモ
ールドカバー6を加熱、加硫して形成する際の熱や温度
変化に因り、シェルインシュレータ33は熱膨脹・収縮
するが、この際に内部応力が生じ、悪い場合には、シェ
ルインシュレータの内部にクラックが生じたり、コネク
タインシュレータ42との境界部に間隙が生ずることが
ある。
【0010】そして、これらクラックや間隙が符号CR
やSPで示す状態、即ち、金属シェル1とピンコンタク
ト41との間あるいは複数のピンコンタクト41間に亘
って生じた場合には、これらクラックCR中や間隙SP
中に、線材71を浸透してきた湿気が滞留し、ひいては
金属シェル1とピンコンタクト41との間あるいは複数
のピンコンタクト41間の電気的絶縁が劣化したり、破
壊されることになる。水密型コネクタの絶縁劣化や破壊
が生ずると、これを用いている電子機器の故障や破壊が
起こる。
やSPで示す状態、即ち、金属シェル1とピンコンタク
ト41との間あるいは複数のピンコンタクト41間に亘
って生じた場合には、これらクラックCR中や間隙SP
中に、線材71を浸透してきた湿気が滞留し、ひいては
金属シェル1とピンコンタクト41との間あるいは複数
のピンコンタクト41間の電気的絶縁が劣化したり、破
壊されることになる。水密型コネクタの絶縁劣化や破壊
が生ずると、これを用いている電子機器の故障や破壊が
起こる。
【0011】本発明の課題は、長期間使用しても金属シ
ェルとピンコンタクトとの間あるいは複数のピンコンタ
クト間の電気的絶縁が劣化したり、破壊される心配がな
く、電子機器に故障や破壊を来さない水密型コネクタを
提供することである。
ェルとピンコンタクトとの間あるいは複数のピンコンタ
クト間の電気的絶縁が劣化したり、破壊される心配がな
く、電子機器に故障や破壊を来さない水密型コネクタを
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水中で
使用される電子機器の内部電気回路とその外部とをケー
ブルを介して電気的に接続するための水密型コネクタで
あって、筒状を呈し、前記ケーブルが取り付けられる筒
軸方向の一端と前記電子機器に取り付けられる筒軸方向
の他端とを備えた金属シェルと、前記金属シェル内に樹
脂を注入してなり、該金属シェルとピンコンタクトとの
間、ならびに、該ピンコンタクト間の電気的絶縁をなす
シェルインシュレータとを有する水密型コネクタにおい
て、前記シェルインシュレータは、その外周面が前記金
属シェルの筒内周面に対して周方向全周にわたって密着
した第1の領域を該金属シェルの前記一端側に備えてい
ると共に、外周面が該金属シェルの筒内周面に対して周
方向全周にわたって所定の空隙を持つ第2の領域を該金
属シェルの前記他端側に備えていることを特徴とする水
密型コネクタが得られる。
使用される電子機器の内部電気回路とその外部とをケー
ブルを介して電気的に接続するための水密型コネクタで
あって、筒状を呈し、前記ケーブルが取り付けられる筒
軸方向の一端と前記電子機器に取り付けられる筒軸方向
の他端とを備えた金属シェルと、前記金属シェル内に樹
脂を注入してなり、該金属シェルとピンコンタクトとの
間、ならびに、該ピンコンタクト間の電気的絶縁をなす
シェルインシュレータとを有する水密型コネクタにおい
て、前記シェルインシュレータは、その外周面が前記金
属シェルの筒内周面に対して周方向全周にわたって密着
した第1の領域を該金属シェルの前記一端側に備えてい
ると共に、外周面が該金属シェルの筒内周面に対して周
方向全周にわたって所定の空隙を持つ第2の領域を該金
属シェルの前記他端側に備えていることを特徴とする水
密型コネクタが得られる。
【0013】本発明によればまた、前記シェルインシュ
レータが前記第2の領域を備えるように該シェルインシ
ュレータの材料として充填される樹脂を成型すると共
に、この樹脂の膨脹・収縮を許す絶縁性の弾性筒体を有
することを特徴とする前記水密型コネクタが得られる。
レータが前記第2の領域を備えるように該シェルインシ
ュレータの材料として充填される樹脂を成型すると共
に、この樹脂の膨脹・収縮を許す絶縁性の弾性筒体を有
することを特徴とする前記水密型コネクタが得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の一形態による水密型コネクタを説明する。
実施の一形態による水密型コネクタを説明する。
【0015】図1は、本実施の形態による水密型コネク
タの構造を示す図である。尚、同図において、従来例と
同一部または同様部には図3と同じ符号を付している。
タの構造を示す図である。尚、同図において、従来例と
同一部または同様部には図3と同じ符号を付している。
【0016】図1を参照して、本水密型コネクタは、図
3に示した従来の水密型コネクタと同様に、筒状を呈
し、図示しない外部電子機器等に接続されるケーブル7
が取り付けられる筒軸方向の一端(図中右側)と前記電
子機器に取り付けられる筒軸方向の他端(図中左側)と
を備えた金属シェル1と、金属シェル1内に充填され、
金属シェル1と複数のピンコンタクト41間ならびに複
数のピンコンタクト41間の電気的絶縁をなす樹脂から
なるシェルインシュレータ3とを有している。
3に示した従来の水密型コネクタと同様に、筒状を呈
し、図示しない外部電子機器等に接続されるケーブル7
が取り付けられる筒軸方向の一端(図中右側)と前記電
子機器に取り付けられる筒軸方向の他端(図中左側)と
を備えた金属シェル1と、金属シェル1内に充填され、
金属シェル1と複数のピンコンタクト41間ならびに複
数のピンコンタクト41間の電気的絶縁をなす樹脂から
なるシェルインシュレータ3とを有している。
【0017】シェルインシュレータ3は、その外周面が
金属シェル1の筒内周面に対して周方向全周にわたって
密着した第1の領域301を金属シェル1の筒軸方向一
端側に備えていると共に、外周面が金属シェル1の筒内
周面に対して周方向全周にわたって所定の空隙部8を形
成するような第2の領域302を金属シェル1の筒軸方
向他端側に備えている。尚、シェルインシュレータ3
が、その外周面が金属シェル1の筒内周面に対して周方
向全周にわたって密着した第1の領域301を金属シェ
ル1の筒軸方向一端側、即ち、ケーブル7側に備えてい
るので、従来同様に、金属シェル1の筒内周面とシェル
インシュレータ3の外周面との間から湿気が浸透するこ
とはない。
金属シェル1の筒内周面に対して周方向全周にわたって
密着した第1の領域301を金属シェル1の筒軸方向一
端側に備えていると共に、外周面が金属シェル1の筒内
周面に対して周方向全周にわたって所定の空隙部8を形
成するような第2の領域302を金属シェル1の筒軸方
向他端側に備えている。尚、シェルインシュレータ3
が、その外周面が金属シェル1の筒内周面に対して周方
向全周にわたって密着した第1の領域301を金属シェ
ル1の筒軸方向一端側、即ち、ケーブル7側に備えてい
るので、従来同様に、金属シェル1の筒内周面とシェル
インシュレータ3の外周面との間から湿気が浸透するこ
とはない。
【0018】さらに、本水密型コネクタは、シェルイン
シュレータ3が第2の領域302(空隙部8を形成する
領域)を備えるようにシェルインシュレータ3の材料と
して充填される樹脂を成型すると共に、この樹脂の膨脹
・収縮を許す絶縁性の弾性筒体9を有している。
シュレータ3が第2の領域302(空隙部8を形成する
領域)を備えるようにシェルインシュレータ3の材料と
して充填される樹脂を成型すると共に、この樹脂の膨脹
・収縮を許す絶縁性の弾性筒体9を有している。
【0019】本水密型コネクタではまた、図3に示した
従来の水密型コネクタと同様に、金属シェル1の筒軸方
向一端側に、図示しない電子機器の相手側コネクタと接
続されるコネクタ部4が取り付けられている。コネクタ
部4は、複数のピンコンタクト41と、その絶縁および
支持をなすコネクタインシュレータ42と、コネクタイ
ンシュレータ42を覆うカバー43とから成る。コネク
タ部4を図示しない電子機器の相手側コネクタに嵌合し
た後、カップリングナット2を捩じ込むことで、Oリン
グ10の働きにより、金属シェル1の筒軸方向一端側の
水密が実現される。
従来の水密型コネクタと同様に、金属シェル1の筒軸方
向一端側に、図示しない電子機器の相手側コネクタと接
続されるコネクタ部4が取り付けられている。コネクタ
部4は、複数のピンコンタクト41と、その絶縁および
支持をなすコネクタインシュレータ42と、コネクタイ
ンシュレータ42を覆うカバー43とから成る。コネク
タ部4を図示しない電子機器の相手側コネクタに嵌合し
た後、カップリングナット2を捩じ込むことで、Oリン
グ10の働きにより、金属シェル1の筒軸方向一端側の
水密が実現される。
【0020】ケーブル7の先端は剥覆されて複数の線材
71が取り出され、さらに各線材71が剥覆されて各心
線71aが露出され、複数のピンコンタクトに半田付け
される。ケーブル7は、かしめスリーブ5を介して金属
シェル1の他端側に取り付けられる。この取り付け部を
も含む金属シェル1ならびにケーブル7の外周には、ゴ
ムモールドカバー6が金型を用いた加熱、加硫成型によ
って形成され、金属シェル1の筒軸方向他端側の水密が
実現される。
71が取り出され、さらに各線材71が剥覆されて各心
線71aが露出され、複数のピンコンタクトに半田付け
される。ケーブル7は、かしめスリーブ5を介して金属
シェル1の他端側に取り付けられる。この取り付け部を
も含む金属シェル1ならびにケーブル7の外周には、ゴ
ムモールドカバー6が金型を用いた加熱、加硫成型によ
って形成され、金属シェル1の筒軸方向他端側の水密が
実現される。
【0021】さて、シェルインシュレータ3は、金属シ
ェル1内にて予め弾性筒体9をコネクタ部4側に装着し
た後、金属シェル1内におけるコネクタ部4のコネクタ
インシュレータ42からかしめスリーブ5までの間に、
絶縁性の高い樹脂を充填して形成される。この樹脂は、
ゴムモールドカバー6を形成する前に、金属シェル1お
よびかしめスリーブ5にわたって設けられた注入路を通
して射出充填される。
ェル1内にて予め弾性筒体9をコネクタ部4側に装着し
た後、金属シェル1内におけるコネクタ部4のコネクタ
インシュレータ42からかしめスリーブ5までの間に、
絶縁性の高い樹脂を充填して形成される。この樹脂は、
ゴムモールドカバー6を形成する前に、金属シェル1お
よびかしめスリーブ5にわたって設けられた注入路を通
して射出充填される。
【0022】図2(a)〜(e)は、本水密型コネクタ
の主な組み立て工程を示す図である。以下、図2(a)
〜(e)を参照して、本水密型コネクタの組み立て工程
を説明する。
の主な組み立て工程を示す図である。以下、図2(a)
〜(e)を参照して、本水密型コネクタの組み立て工程
を説明する。
【0023】図2(a)において、複数のピンコンタク
ト41、コネクタインシュレータ42、およびカバー4
3を備えるコネクタ部4に、線材71ならびに心線71
aを剥覆しかつかしめスリーブ5を取り付けたケーブル
7との間の接続を、即ち、心線71aのピンコンタクト
41への半田付けを行う。
ト41、コネクタインシュレータ42、およびカバー4
3を備えるコネクタ部4に、線材71ならびに心線71
aを剥覆しかつかしめスリーブ5を取り付けたケーブル
7との間の接続を、即ち、心線71aのピンコンタクト
41への半田付けを行う。
【0024】図2(b)において、図示するような形
状、即ち、後述するようにシェルインシュレータ3が空
隙部8を形成する領域を備えるようにシェルインシュレ
ータ3の材料として充填される樹脂を成型するような形
状の弾性筒体9を用意する。弾性筒体9の筒軸方向に関
する一方の端部の筒内周面ならびに筒軸方向に関する他
方の端部の筒外周面に接着剤を塗布し、一方の端部の筒
内周面を図2(a)によるアセンブリのコネクタインシ
ュレータ42に固着する。
状、即ち、後述するようにシェルインシュレータ3が空
隙部8を形成する領域を備えるようにシェルインシュレ
ータ3の材料として充填される樹脂を成型するような形
状の弾性筒体9を用意する。弾性筒体9の筒軸方向に関
する一方の端部の筒内周面ならびに筒軸方向に関する他
方の端部の筒外周面に接着剤を塗布し、一方の端部の筒
内周面を図2(a)によるアセンブリのコネクタインシ
ュレータ42に固着する。
【0025】図2(c)において、図2(b)によるア
センブリを、金属シェル1内に組み込む。この際、弾性
筒体9の筒軸方向に関する他方の端部の筒外周面を金属
シェル1の筒内周面に固着する。この状態で、弾性筒体
9と金属シェル1は、周方向全周にわたって密着する領
域と、周方向全周にわたる環状の空隙部8が形成された
領域とが構成される。
センブリを、金属シェル1内に組み込む。この際、弾性
筒体9の筒軸方向に関する他方の端部の筒外周面を金属
シェル1の筒内周面に固着する。この状態で、弾性筒体
9と金属シェル1は、周方向全周にわたって密着する領
域と、周方向全周にわたる環状の空隙部8が形成された
領域とが構成される。
【0026】図2(d)において、図2(c)によるア
センブリの内部に連通した金属シェル1およびかしめス
リーブ5の注入路11および51を通して樹脂を所定の
圧力でもって射出充填し、シェルインシュレータ3を形
成する。この際、樹脂は、弾性筒体9内に充填されるの
で、空隙部8は維持される。
センブリの内部に連通した金属シェル1およびかしめス
リーブ5の注入路11および51を通して樹脂を所定の
圧力でもって射出充填し、シェルインシュレータ3を形
成する。この際、樹脂は、弾性筒体9内に充填されるの
で、空隙部8は維持される。
【0027】図2(e)において、図2(d)によるア
センブリをゴム用金型500内にセットし、従来同様の
条件にて加熱、加硫するゴムモールディング(例えば、
150℃×30分)を行い、ゴムモールドカバー6を形
成する。
センブリをゴム用金型500内にセットし、従来同様の
条件にて加熱、加硫するゴムモールディング(例えば、
150℃×30分)を行い、ゴムモールドカバー6を形
成する。
【0028】図2(e)に示した工程の際に、金属シェ
ル1内のシェルインシュレータ3の樹脂は、加熱された
り、温度変化したりするので膨脹・収縮するけれども、
弾性筒体9がこれを許すと共に、空隙部8があるので、
内部応力の発生は比較的抑えられ、シェルインシュレー
タ3の内部にクラックが生じたり、コネクタインシュレ
ータ42との境界部に間隙が生ずることはない。
ル1内のシェルインシュレータ3の樹脂は、加熱された
り、温度変化したりするので膨脹・収縮するけれども、
弾性筒体9がこれを許すと共に、空隙部8があるので、
内部応力の発生は比較的抑えられ、シェルインシュレー
タ3の内部にクラックが生じたり、コネクタインシュレ
ータ42との境界部に間隙が生ずることはない。
【0029】そして、本水密型コネクタを水中で長期間
にわたって使用することにより、湿気が金属シェル1内
の線材71を浸透してきても、金属シェル1とピンコン
タクト41との間、あるいは複数のピンコンタクト41
間に滞留することがなく、これら間の電気的絶縁が劣化
したり、破壊されることはない。水密型コネクタの絶縁
劣化や破壊が生じないので、これを用いる電子機器の故
障や破壊の心配もない。
にわたって使用することにより、湿気が金属シェル1内
の線材71を浸透してきても、金属シェル1とピンコン
タクト41との間、あるいは複数のピンコンタクト41
間に滞留することがなく、これら間の電気的絶縁が劣化
したり、破壊されることはない。水密型コネクタの絶縁
劣化や破壊が生じないので、これを用いる電子機器の故
障や破壊の心配もない。
【0030】尚、シェルインシュレータ3が、前記第1
の領域内301に、外周面が金属シェル1の筒内周面に
対して周方向全周にわたって所定の環状空隙(図中、破
線で示す)を持つ特別領域301aを含む構成も、本発
明の範疇内とする。この構成によれば、第1の領域30
1内の内部応力の発生をも抑制でき、第1の領域301
内にて内部応力が生ずることによるクラックや間隙、例
えば、金属シェル1の筒内周面とシェルインシュレータ
3の第1の領域301の外周面との間に間隙が生ずるこ
とを防止できる。
の領域内301に、外周面が金属シェル1の筒内周面に
対して周方向全周にわたって所定の環状空隙(図中、破
線で示す)を持つ特別領域301aを含む構成も、本発
明の範疇内とする。この構成によれば、第1の領域30
1内の内部応力の発生をも抑制でき、第1の領域301
内にて内部応力が生ずることによるクラックや間隙、例
えば、金属シェル1の筒内周面とシェルインシュレータ
3の第1の領域301の外周面との間に間隙が生ずるこ
とを防止できる。
【0031】
【発明の効果】本発明による水密型コネクタは、シェル
インシュレータが、その外周面が金属シェルの筒内周面
に対して周方向全周にわたって密着した第1の領域を金
属シェルの筒軸方向一端側に備えていると共に、外周面
が金属シェルの筒内周面に対して周方向全周にわたって
所定の空隙を持つ第2の領域を金属シェルの筒軸方向他
端側に備えているため、長期間使用しても金属シェルと
ピンコンタクトとの間あるいは複数のピンコンタクト間
の電気的絶縁が劣化したり、破壊される心配がなく、電
子機器に故障や破壊を来さない。
インシュレータが、その外周面が金属シェルの筒内周面
に対して周方向全周にわたって密着した第1の領域を金
属シェルの筒軸方向一端側に備えていると共に、外周面
が金属シェルの筒内周面に対して周方向全周にわたって
所定の空隙を持つ第2の領域を金属シェルの筒軸方向他
端側に備えているため、長期間使用しても金属シェルと
ピンコンタクトとの間あるいは複数のピンコンタクト間
の電気的絶縁が劣化したり、破壊される心配がなく、電
子機器に故障や破壊を来さない。
【図1】本発明の実施の一形態による水密型コネクタの
構造を示す図である。
構造を示す図である。
【図2】その(a)〜(e)は、図1に示す水密型コネ
クタの主な組み立て工程を示す図である。
クタの主な組み立て工程を示す図である。
【図3】従来例による水密型コネクタの構造を示す図で
ある。
ある。
【図4】図3に示す水密型コネクタの使用状態例を示す
図である。
図である。
1 金属シェル 2 カップリングナット 3、33 シェルインシュレータ 4 コネクタ部 5 かしめスリーブ 6 ゴムモールドカバー 7 ケーブル 8 空隙部 9 弾性筒体 10 Oリング 11 注入路 41 ピンコンタクト 42 コネクタインシュレータ 43 カバー 51 注入路 71 線材 71a 心線301 第1の領域 301a 特別領域 302 第2の領域
Claims (3)
- 【請求項1】 水中で使用される電子機器の内部電気回
路とその外部とをケーブルを介して電気的に接続するた
めの水密型コネクタであって、筒状を呈し、前記ケーブ
ルが取り付けられる筒軸方向の一端と前記電子機器に取
り付けられる筒軸方向の他端とを備えた金属シェルと、
前記金属シェル内に樹脂を充填してなり、該金属シェル
とピンコンタクトとの間、ならびに、該ピンコンタクト
間の電気的絶縁をなすシェルインシュレータとを有する
水密型コネクタにおいて、前記シェルインシュレータ
は、その外周面が前記金属シェルの筒内周面に対して周
方向全周にわたって密着した第1の領域を該金属シェル
の前記一端側に備えていると共に、外周面が該金属シェ
ルの筒内周面に対して周方向全周にわたって所定の空隙
を持つ第2の領域を該金属シェルの前記他端側に備えて
いることを特徴とする水密型コネクタ。 - 【請求項2】 前記シェルインシュレータが前記第2の
領域を備えるように該シェルインシュレータの材料とし
て充填される樹脂を成型すると共に、この樹脂の膨脹・
収縮を許す絶縁性の弾性筒体を有することを特徴とする
請求項1に記載の水密型コネクタ。 - 【請求項3】 前記シェルインシュレータは、前記第1
の領域内に、外周面が前記金属シェルの筒内周面に対し
て周方向全周にわたって所定の空隙を持つ特別領域を含
んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の水
密型コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8338142A JP2977025B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 水密型コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8338142A JP2977025B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 水密型コネクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10177874A JPH10177874A (ja) | 1998-06-30 |
JP2977025B2 true JP2977025B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=18315315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8338142A Expired - Fee Related JP2977025B2 (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 水密型コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2977025B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5882843B2 (ja) * | 2012-06-21 | 2016-03-09 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ、及び充填材の注入方法 |
JP7064142B2 (ja) * | 2018-09-19 | 2022-05-10 | アイコム株式会社 | パッキン付きねじ込み式プラグの固定構造及び固定方法 |
-
1996
- 1996-12-18 JP JP8338142A patent/JP2977025B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10177874A (ja) | 1998-06-30 |
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