JP6663330B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、詳しくは、燃料噴射弁の弁体下流側に形成される燃料溜りの燃料温度による燃料流量の変化を補償するための技術に関する。
特許文献1には、燃料配管中におけるベーパ発生による空燃比ずれを補正するために、冷却水温と吸気温度とから燃料温度を推定し、推定燃料温度と吸気管圧力に基づいて、予め設定されたマップから空燃比補正係数を算出する構成が開示されている。
特開平11−200918号公報
ところで、弁体下流側の弁体と噴孔との間に燃料溜り(燃料が残留する容積室、デッドボリューム)が形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関において、燃料溜りに燃料が残存する状態では、吸気通路内圧力P3<燃料溜り内圧力P2<弁体上流側圧力P1の関係が満たされる。
しかし、燃料噴射弁の先端部の温度上昇に伴って燃料溜り内の燃料が閉弁期間中に気化し、燃料溜り内に液体燃料が残存しない状態になると、燃料溜り内圧力P2が下がってP2≒P1になる。
これによって、吸気通路内圧力P3及び弁体上流側圧力P1が同じ条件でも、弁体の前後差圧が増して燃料噴射弁の燃料流量(単位時間当たりの噴射量)が増加し、同じ噴射量指令値で噴射される燃料量が燃料溜りに液体燃料が残存するときよりも多くなって空燃比変動(空燃比のリッチ化)が生じる。
空燃比検出値と目標空燃比との比較に基づき噴射量指令値を補正する空燃比フィードバック制御が実施される内燃機関では、燃料溜りの燃料温度の上昇に伴って空燃比ずれが発生すると、噴射量指令値の補正値を変化させて実空燃比を目標空燃比に保とうとするが、燃料溜りの燃料温度の上昇に伴う空燃比変動が大きくなると、空燃比フィードバック制御が破綻したり、空燃比の学習補正値を誤学習したりすることで、空燃比の収束安定性が損なわれる可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、燃料溜り内の燃料温度の上昇に伴う空燃比変動を抑制できる、内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、その一態様として、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、前記燃料溜りにおける燃料温度を、前記内燃機関の冷却水がラジエータを迂回して循環される状態から前記ラジエータに循環される状態に移行してから所定期間内であるときは前記内燃機関の吸気温検出値に基づき推定し、前記所定期間外であるときは冷却水温検出値に基づき推定し、推定した燃料温度が所定温度よりも高くなるときには低いときに比べて燃料噴射量指令値を減量する。
上記発明によると、燃料溜り内の燃料が温度上昇に伴って気化して弁体の前後差圧が増え燃料噴射弁の燃料流量が増大するときに、燃料噴射量指令値を減量することができ、燃料流量の変化による空燃比ずれの発生を抑制でき、空燃比の収束安定性を改善することができる。
本発明の実施形態における内燃機関のシステム構成図である。 本発明の実施形態における内燃機関用冷却装置のシステム構成図である。 本発明の実施形態における燃料温度と弁体の前後差圧との相関を示す図である。 本発明の実施形態における噴射制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における冷却水温検出値TWと燃料温度INJFTとの相関を例示する図である。 本発明の実施形態における基本噴射パルス幅TIB、燃料温度INJFT、及びパルス幅補正値TIHOSの相関を例示する図である。 本発明の実施形態における噴射制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における吸気温検出値TAと燃料温度INJFTとの相関を例示する図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る燃料噴射制御装置を適用する内燃機関の一態様を示すシステム図である。
内燃機関1は、車両に動力源として搭載される4サイクルガソリン機関であり、吸気管2から分岐して各気筒の燃焼室に接続される吸気ポート2aそれぞれに燃料噴射弁3を備え、燃料噴射弁3は、各気筒の吸気ポート2a内に燃料を噴射する。つまり、燃料噴射弁3は、内燃機関1の吸気通路に配置されて吸気通路内に燃料を噴射する。
燃料噴射弁3が噴射した燃料は、空気と共に吸気バルブ4を介して燃焼室5内に吸引され、点火プラグ6による火花点火によって着火燃焼する。燃焼室5内の燃焼ガスは、排気バルブ7を介して排気管8に排出される。
吸気管2には、スロットルモータ9で開閉される電子制御スロットル10が配され、電子制御スロットル10は、内燃機関1の吸入空気量を調整する。
また、内燃機関1は、燃料タンク11内の燃料を燃料噴射弁3に圧送する燃料供給装置13を備えている。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、燃料ギャラリー配管14、燃料供給配管15、燃料フィルタ16などを備える。
燃料ポンプ12は、モータでポンプインペラを回転駆動する電動式流体用ポンプであり、燃料タンク11内に配置される。
また、燃料ポンプ12は、吐出燃料の逆流を阻止するためのチェックバルブ(逆止弁)12a、及び、燃料ポンプ12の吐出圧が上限圧を上回った場合に開弁し、燃料ポンプ12が吐き出した燃料を燃料タンク11内にリリーフするリリーフバルブ12bを内蔵している。
尚、チェックバルブ(逆止弁)12a及びリリーフバルブ12bを、燃料ポンプ12から分離して、燃料供給配管15の途中に設けることができる。
燃料ポンプ12の吐出口には燃料供給配管15の一端が接続され、燃料供給配管15の他端は燃料ギャラリー配管14に接続される。
燃料供給配管15の途中の燃料タンク11内に位置する部分には、燃料をろ過する燃料フィルタ16を設けてある。
燃料ギャラリー配管14には、各気筒の燃料噴射弁3がそれぞれ接続される。
また、内燃機関1は、水冷式の冷却装置を含んで構成される。
図2は、水冷式の冷却装置の一態様を示す。
内燃機関1の冷却装置は、内燃機関1で駆動される機械式ウォーターポンプ51、ラジエータ52、サーモスタット53、これらを接続して循環経路を形成する冷却水配管54を含んで構成される。
冷却水は、機械式ウォーターポンプ51によって内燃機関1内に設けた冷却水通路に供給され、内燃機関1を冷却した後の冷却水は、ラジエータ52に送られて放熱し、放熱後の冷却水は機械式ウォーターポンプ51に吸い込まれて再度内燃機関1に送られる。
また、ラジエータ52を迂回して冷却水を循環させるバイパス経路54a、及び、ラジエータ52の出口を開閉するサーモスタット53を設けてある。
サーモスタット53は、感温部材が冷却水の温度に感応して変位することでラジエータ52の出口を開閉する装置であり、冷却水温度が低いときはラジエータ52の出口を閉じることで、ラジエータ52を迂回して冷却水を循環させ、冷却水温度が設定温度(開弁温度)を超えると、ラジエータ52の出口を開いてラジエータ52を経由する冷却水の循環を行わせる。
燃料噴射弁3による燃料噴射、点火プラグ6による点火、電子制御スロットル10の開度などを制御する制御装置(制御ユニット)として、マイクロコンピュータを備えるECM(エンジン・コントロール・モジュール)31を設けてある。
また、燃料ポンプ12を駆動する制御装置(制御ユニット)として、マイクロコンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてある。
ECM31とFPCM30とは相互に通信可能に構成され、ECM31からFPCM30に向けては、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比及び周波数を指示する信号などが送信され、FPCM30からECM31に向けては、診断情報などが送信される。
尚、ECM31がFPCM30としての機能及び回路を備えるようにして、FPCM30を省略することができる。
ECM31は、内燃機関1の運転条件を検出する各種センサの出力信号を入力する。
各種センサとして、燃料ギャラリー配管14内の燃圧FUPR、即ち、燃料噴射弁3への燃料供給圧(kPa)を検出する燃圧センサ33、図外のアクセルペダルの踏み込み量に相当するアクセル開度ACCを検出するアクセル開度センサ34、内燃機関1の吸入空気流量QAを検出するエアフローセンサ35、内燃機関1の回転速度NE(rpm)を検出する回転センサ36、内燃機関1の冷却水温度TW(℃)を検出する水温センサ37、内燃機関1の排気中の酸素濃度に応じて内燃機関1の燃焼混合気の空燃比A/Fを検出する空燃比センサ38、内燃機関1の吸気温度TA(℃)を検出する吸気温センサ39などを設けてある。
なお、吸気温センサ39は、エアフローセンサ35と一体的に設けられている。
また、水温センサ37は、冷却水循環経路のうちの内燃機関1内に形成される冷却水通路の出口付近に配置される(図2参照)。
そして、ECM31は、前述の各種センサからの信号に基づいて内燃機関1の運転状態を検出し、検出した機関運転状態に応じて、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミング、点火プラグ6による点火時期、電子制御スロットル10の開度などを制御する。
また、ECM31は、機関負荷、機関回転速度、冷却水温度などの運転条件に基づき、燃圧FUPRの目標値TGFUPRを設定し、燃圧センサ33の出力に基づき検出した燃圧検出値FUPRが、目標値TGFUPRに近づくように、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比(操作量)を決定する、燃圧フィードバック制御を行う。
また、燃料噴射制御装置であるECM31は、燃料噴射弁3による燃料噴射の制御において、燃料噴射弁3に出力する噴射パルス信号のパルス幅TI(ms)を、吸入空気流量QA、機関回転速度NE、空燃比A/F、冷却水温度TWなどの機関運転状態に応じて演算する。
なお、冷却水温度TWに応じたパルス幅TIの演算処理は、冷機状態で燃料の気化性能が低下することを補償するための噴射量の増量補正処理であり、また、空燃比A/Fに応じたパルス幅TIの演算処理は、実際の空燃比A/Fを目標空燃比に近づけるための噴射量の補正処理(空燃比フィードバック処理)である。
また、ECM31は、噴射パルス信号の出力タイミング(噴射タイミング)を、吸入空気流量QA、機関回転速度NE、冷却水温度TWなどの機関運転状態に応じて演算する。そして、ECM31は、噴射タイミングを検出してパルス幅TIの噴射パルス信号を燃料噴射弁3に出力することで、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミングを制御する。
燃料噴射弁3は、噴射パルス信号のパルス幅TIに比例する量の燃料を噴射する。つまり、噴射パルス幅TIは、燃料噴射量の指令値である。
更に、ECM31は、燃料噴射弁3による燃料噴射の制御において、燃料噴射弁3の弁体下流側の燃料溜り内の燃料が温度上昇に伴って気化し、これによって燃料噴射弁3の弁体の前後差圧が増して単位時間当たりの噴射量(燃料流量)が増えたときに空燃比が変動することを抑制するために、噴射パルス幅TIを補正する機能をソフトウェアとして備えている。
図3は、燃料溜り内の燃料の気化によって燃料流量の変動が発生する仕組みを説明するための図である。
図3に示す燃料噴射弁3の一態様において、弁体3Aは先端に球体部を備え、係る弁体3Aが漏斗状の弁座3Dに着座することで閉弁状態となり、図3の上側に弁体3Aがリフトすることで弁体3Aが弁座3Dから離座して開弁し、弁座3Dの下流側に設けた噴孔3Bから燃料を噴射する。
燃料噴射弁3の弁体3Aと噴孔3Bとの間には燃料溜り3C(デッドボリューム)が形成されている。この燃料溜り3Cは、例えば、特開2014−031758号公報に開示される燃料噴射弁のように燃料に旋回力を付与するためのスワール付与室として設けられる。
図3(A)は、冷機始動直後の燃料噴射弁3の先端部における燃料温度(燃料溜り3C内の燃料温度)が低い状態であり、この場合、燃料噴射弁3の閉弁期間中において燃料溜り3C内は液体の燃料で満たされ、吸気通路内圧力P3<燃料溜り内圧力P2<弁体上流側圧力P1の関係が成り立つ。
図3(A)の状態から燃料噴射弁3の先端部における燃料温度が上昇すると、閉弁期間中に燃料溜り3C内の液体燃料中に燃料ベーパが発生する図3(B)の状態になる。
そして、燃料溜り3C内の液体燃料中に燃料ベーパVAが発生すると、燃料溜り内圧力P2が上昇することで、弁体上流側圧力P1と燃料溜り内圧力P2との差圧、つまり、弁体3Aの前後差圧が減少することで、単位時間当たりの噴射量(燃料流量)は、図3(A)の燃料溜り3C内に燃料ベーパVAが発生していない状態に比べて減ることになる。
燃料噴射弁3の先端部の温度が更に上昇して燃料溜り3Cにおける燃料の気化が進むと、噴射時(開弁時)に燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない図3(C)の状態になる。
燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態では、燃料溜り3C内が液体燃料で満たされている図3(A)の状態に比べて燃料溜り内圧力P2が減少し、燃料溜り内圧力P2は吸気通路内圧力P3と略同等になる。この結果、図3(C)に示す燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態では、燃料溜り3C内が液体燃料で満たされている図3(A)の場合に比べて、弁体3Aの前後差圧が増え、単位時間当たりの噴射量(燃料流量)が増加する。
つまり、図3(C)に示す燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態で、燃料溜り3C内が液体燃料で満たされている図3(A)の場合と同じ噴射パルス幅TIで燃料噴射弁3による燃料噴射を行わせると、実際に噴射される燃料量が多くなり、空燃比としてはリッチ化することになる。
ここで、図3(C)の場合での燃料流量を基準とすると、図3(A)や図3(B)の場合は燃料流量が相対的に少ないので、暖機過程である図3(A)や図3(B)の状態での空燃比フィードバックによる増量補正要求が大きくなって空燃比フィードバック補正値が限界値に張り付くなどの制御破綻が発生する可能性がある。
そこで、ECM31は、図3(C)の燃料溜り3C内に液体燃料が残存しないようになる温度まで燃料溜り3C内の燃料温度が上昇したときに、空燃比フィードバック補正なしで得られるベース空燃比がリッチ化することを抑制するために、噴射パルス幅(噴射量指令値)を補正する機能を有している。
なお、図3(C)の場合よりも更に燃料噴射弁3の先端部の温度が上昇すると、燃料溜り3C内に液体燃料が残存せずかつ弁体3Aの上流側の燃料通路内に燃料ベーパVAが発生する図3(D)の状態になり、この場合、燃料噴射弁3から噴射される燃料にベーパVAが混じることで燃料密度が低下し、燃料流量は低下することになる。
但し、図3(D)の状態は限られた条件(暖機後の連続高負荷運転状態など)で発生するため、ECM31は、図3(C)の燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない温度条件に達したときの空燃比変動を抑制することを目的として、燃料溜り3Cにおける燃料温度に応じて噴射量指令値の補正処理を実施するよう構成されている。
図4は、ECM31による噴射量指令値(噴射パルス幅TI)の演算処理の手順を示すフローチャートであり、ECM31は、図4のフローチャートに示すルーチンを一定時間毎の割り込み処理で実行する。
まず、ECM31は、ステップS101で、基本噴射パルス幅TIBを演算する。
基本噴射パルス幅TIBの演算処理には、シリンダ吸入空気量に応じた噴射パルス幅の演算、冷機時における増量補正分の演算、空燃比フィードバック補正分の演算などが含まれる。
次のステップS102で、ECM31は、冷却水温検出値TWの読み込みを行う。
そして、ステップS103で、ECM31は、ステップS102で読み込んだ冷却水温検出値TWと、予め記憶されている暖機判定水温TWDKとを比較する。
内燃機関1の暖機が完了しているときに、冷却水温検出値TWが暖機判定水温TWDKよりも高くなるように、暖機判定水温TWDKは予め実験やシミュレーションに基づき適合されている。
冷却水温検出値TWが暖機判定水温TWDKよりも高い内燃機関1の暖機完了状態であるとき、ECM31は、燃料溜り3Cにおける燃料温度に応じた噴射量指令値の補正を実施することなく、本ルーチンを終了させる。
つまり、燃料噴射弁3の弁体の前後差圧(燃料溜り3Cの圧力)が燃料溜り3Cにおける燃料温度の変化に伴って急変するのは内燃機関1の暖機中であり、暖機完了後は、燃料溜り3Cにおける燃料温度が安定化して、燃料溜り3Cにおける燃料の気化状態による前後差圧(燃料流量)の急変は発生しないので、ECM31は、補正実施条件を暖機中とする。
一方、冷却水温検出値TWが暖機判定水温TWDK以下である内燃機関1の暖機途中であるときは、燃料溜り3Cにおける燃料温度の変化に伴って図3に示した燃料溜り3Cにおける燃料気化状態の変化が発生し、これによって燃料噴射弁3の燃料流量の急変が発生するので、ECM31は、ステップS104に進む。
ステップS104で、ECM31は、燃料溜り3Cにおける燃料温度(燃料噴射弁3の先端での燃料温度)INJFTを、冷却水温検出値TWに基づき推定する。
内燃機関1を冷機始動からアイドリング状態に放置した場合、冷却水温検出値TWと燃料溜り3Cにおける燃料温度INJFTとは相関が高く、暖機途中での燃料温度INJFTを冷却水温検出値TWに基づき推定することが可能であり、ECM31には、冷却水温検出値TWを燃料温度INJFTに変換するための変換特性(演算式又は変換テーブル)が予め用意されている(図5参照)。
次に、ECM31は、ステップS105に進み、ステップS104で推定した燃料温度INJFT(燃料温度推定値)と基本噴射パルス幅TIB(機関負荷)とに基づき、図3(C)の燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態になって弁体前後差圧が増加することによる燃料流量の増大を相殺するためのパルス幅補正値TIHOSを設定する。
ECM31は、ステップS105において、ステップS104で推定した燃料温度INJFTに基づき、燃料溜り3C内の燃料が気化して燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が実施される温度条件を満たしているか否かを判別する。換言すれば、ECM31は、ステップS105において、燃料噴射が行われるときの燃料溜り内3Cの圧力が、燃料溜り3C内の燃料温度の上昇に伴ってそれまでよりも低下する温度条件に達したか否かを、ステップS104で推定した燃料温度INJFTが所定温度よりも高くなったか否かに基づき判別する。
更に、ECM31は、内燃機関1の負荷が所定機関負荷よりも小さく、アイドリング運転を含む低負荷領域内で運転されている状態であるか否かを、機関負荷に相関する状態量である基本噴射パルス幅TIB(機関負荷)に基づき判別する。
つまり、内燃機関1が冷機始動からアイドリング状態に放置された場合、燃料溜り3Cにおける燃料温度の上昇変化に伴い、アイドリング運転中に図3(A)の状態から図3(C)の状態に移り変わることになる。そして、図3(C)の状態になった後とそれまでとは(燃料溜り3Cの燃料温度が所定温度を超える前と後では)、目標空燃比を得るための噴射量指令値は、燃料溜り3C内での気化状態の違いによって変化する燃料噴射弁3の燃料流量に応じて異なるようになる。
ここで、図3(C)の状態になったことによる燃料流量の増大を相殺するための噴射パルス幅の変更を実施すれば、図3(C)の状態になった後とそれまでとで、空燃比フィードバック補正なしで得られるベース空燃比が同等になる。
このため、空燃比フィードバック補正の破綻が抑制され、また、空燃比フィードバック補正による補正要求を運転領域毎に空燃比学習補正値として学習する場合に、燃料溜り3C内の燃料温度に影響されることなく実空燃比を目標空燃比付近に収束させることができる空燃比学習補正値を低負荷領域で学習させることが可能となる。
図6は、ECM31によるパルス幅補正値TIHOSの設定処理の一態様を示す。
ECM31は、基本噴射パルス幅TIBに乗算される補正項であるパルス幅補正値TIHOS(TIHOS>0)を、燃料溜り3C内の燃料温度INJFTが所定温度よりも高く、かつ、基本噴射パルス幅TIB(機関負荷)が所定値(所定機関負荷)よりも低い場合(図6の第1領域)とそれ以外(図6の第2領域)とで異なる値に設定する。
更に、ECM31は、図6の第1領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS1を、図6の第2領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS2よりも小さい値に設定し、第2領域に比べて第1領域では噴射パルス幅TI(燃料噴射量指令値)を減少(減量)させる。
つまり、内燃機関1が冷機状態からアイドリング状態に放置された場合に、ECM31は、燃料温度INJFTが所定温度を上回り、燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われる燃温条件になると、パルス幅補正値TIHOSをTIHOS2からTIHOS1に切り替えることでそれまでよりも噴射パルス幅TI(噴射量指令値)の減少率を大きくし、基本噴射パルス幅TIBが同じ状態であっても最終的な噴射パルス幅が短くなるようにする。
これにより、燃料溜り3C内に液体燃料が残存する状態で噴射が行われる状態から燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態で噴射が行われるようになって、弁体3Aの前後差圧が増大変化しても、係る前後差圧の増大に伴って実際に内燃機関1に噴射される燃料量が増えてしまうことを抑制できる。
なお、ECM31は、例えば、図6の第1領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS1を1.0とし、図6の第2領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS2を1.1としたり、図6の第1領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS1を0.9とし、図6の第2領域に割り当てるパルス幅補正値TIHOS2を1.0としたりすることができる。
ここで、パルス幅補正値TIHOS1とパルス幅補正値TIHOS2との差、換言すれば、第2領域に対して第1領域で噴射量指令値を減量させる比率は、燃料溜り3C内が液体燃料で満たされる状態と燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態との間における弁体3Aの前後差圧(燃料流量)の違いに依存する値であり、予め実験やシミュレーションに基づき適合される。
また、図6の例では、パルス幅補正値TIHOSをパルス幅補正値TIHOS1とパルス幅補正値TIHOS2との間で切り替える境界付近で、燃料温度INJFT及び基本噴射パルス幅TIB(機関負荷)の変化に応じて、パルス幅補正値TIHOSが段階的に変化するように設定されている。
但し、パルス幅補正値TIHOSがパルス幅補正値TIHOS2からパルス幅補正値TIHOS1に直接的に切り替わる構成とすることができる。
ステップS105でパルス幅補正値TIHOSを設定すると、ECM31は、次いでステップS106に進み、基本噴射パルス幅TIBにパルス幅補正値TIHOSを乗算した結果を最終的な噴射パルス幅TIとする(TI=TIB×TIHOS)。
そして、ECM31は、各気筒の噴射タイミングにおいて噴射パルス幅TIの噴射パルス信号を燃料噴射弁3に出力し、燃料噴射弁3から噴射パルス幅TIに比例する量の燃料を噴射させる。
上記のECM31による燃料噴射制御によれば、燃料溜り3C内の燃料温度の上昇に伴って(換言すれば、暖機の進行に伴って)、閉弁期間中の燃料溜り3Cが液体燃料で満たされる状態から燃料溜り3Cに液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われる状態に移行すると、噴射パルス幅TI(噴射量指令値)をそれまでよりも減量補正する。
これにより、燃料溜り3Cに液体燃料が残存しないことで燃料溜り3C内の圧力が吸気通路内圧力と同等になって弁体の前後差圧が増大し、燃料噴射弁3の燃料流量が増えても、内燃機関1に実際に噴射される燃料量が増えることを抑制できるため、空燃比のリッチ化を抑制できる。
したがって、例えば、内燃機関1が冷機始動からアイドル状態に放置された場合に、途中から空燃比フィードバック補正の要求が急変することが抑止され、空燃比フィードバック補正が破綻したり、空燃比学習補正値が誤学習されたりすることを抑制でき、暖機運転における空燃比の収束安定性を向上させ、暖機中の排気性能などを改善できる。
ところで、内燃機関1の水冷式冷却装置において、サーモスタット53が閉状態から開状態に切り替わってラジエータ52を経由して冷却水が循環されるようになると、燃料噴射弁3先端の燃料温度は冷却水の循環経路の切り替えに影響されずに上昇を続けるのに対し、冷却水の放熱性能の変化に伴って冷却水温検出値TWの上昇は過渡的に鈍る。
そのため、冷却水がラジエータ52に循環されるようになった当初は、燃料溜り3Cにおける燃料温度INJFTと冷却水温検出値TWとの相関が崩れ、燃料温度INJFTの推定精度が低下し、引いては、噴射パルス幅の補正精度(噴射量指令値の設定精度、空燃比制御精度)が低下する可能性がある。
係る燃料温度INJFTの推定精度の低下を抑制できるようにした、ECM31による噴射制御を、図7のフローチャートにしたがって説明する。
ECM31は、図7のフローチャートに示したルーチンを一定時間毎の割り込み処理で実行する。
ECM31は、ステップS201で、基本噴射パルス幅TIBをステップS101と同様にして演算する。
次のステップS202で、ECM31は、冷却水温検出値TWの読み込みを行う。
そして、ステップS203で、ECM31は、ステップS202で読み込んだ冷却水温検出値TWと、予め記憶されている暖機判定水温TWDKとを比較する。
冷却水温検出値TWが暖機判定水温TWDKよりも高い内燃機関1の暖機完了状態であるとき、ECM31は、燃料溜り3Cにおける燃料温度に応じた噴射量指令値の補正を実施することなく、本ルーチンを終了させる。
一方、冷却水温検出値TWが暖機判定水温TWDK以下である内燃機関1の暖機途中であるとき、ECM31は、ステップS204に進む。
ステップS204で、ECM31は、冷却水温検出値TWの単位時間当たりの変化量(冷却水温検出値TWの変化速度)DTWを演算する。
そして、次のステップS205で、ECM31は、ステップS204で求めた変化量DTWと、サーモスタット53の閉判定用(ラジエータ52出口閉判定用)の変化量DTSCTWとを比較する。
前記変化量DTSCTWは、サーモスタット53によってラジエータ52出口が開かれて冷却水がラジエータ52を経由して循環するようになった当初において、変化量DTWが下回るような値に予め適合されている。
つまり、冷却水がラジエータ52を迂回して循環する状態からラジエータ52に循環する状態に切り替わった直後は、冷却水の放熱性能の増大変化に伴って冷却水温検出値TWの上昇速度が過渡的に鈍り、この冷却水温検出値TWの上昇速度が鈍る期間では、冷却水温検出値TWに基づく燃料温度INJFTの推定精度が低下する。
そこで、ECM31は、冷却水がラジエータ52を迂回する経路を循環する状態からラジエータ52に循環する状態に切り替わった直後であって、冷却水温検出値TWに基づく燃料温度INJFTの推定精度が低下する期間内であるか否かを、変化量DTWが変化量DTSCTWを下回るか否か(冷却水温検出値TWの上昇速度が鈍ったか否か)に基づいて検出する。
ここで、変化量DTWが変化量DTSCTW以上である場合は、サーモスタット53の閉から開への切り替わり期間ではなく、冷却水温検出値TWに基づき燃料温度INJFTを推定できる期間であることを示すので、ECM31は、ステップS206以降に進んで、冷却水温検出値TWに基づき燃料温度INJFTを推定する処理を実施する。
ECM31は、ステップS206で冷却水温検出値TWを読み込み、次のステップS207では、ステップS104と同様にして、冷却水温検出値TWから燃料溜り3Cにおける燃料温度INJFTを推定する。
一方、変化量DTWが変化量DTSCTWを下回る場合は、サーモスタット53の閉から開への切り替わり期間内で、冷却水温検出値TWに基づく燃料温度INJFTの推定精度が低下する期間であることを示すので、ECM31は、ステップS206以降に進まずに(換言すれば、冷却水温検出値TWに基づき燃料温度INJFTを推定する処理を禁止して)、ステップS208に進む。
ECM31は、ステップS208で、吸気温センサ39が検出した吸気温度検出値TAを読み込み、次のステップS209では、吸気温度検出値TAに基づき燃料溜り3Cにおける燃料温度INJFTを推定する。
ECM31には、吸気温度検出値TAを燃料温度INJFTに変換するための変換特性(演算式又は変換テーブル)が予め用意されている(図8参照)。
吸気温度検出値TAは、燃料溜り3Cにおける燃料温度INJFTに相関する状態量であって、冷却水の循環経路の切り替えに影響を受けることはなく、サーモスタット53の閉から開への切り替わり期間内であっても暖機の進行に伴って上昇を続ける値である。
したがって、ECM31は、サーモスタット53の閉から開への切り替わり期間内であるとき、つまり、冷却水がラジエータ52に循環される状態に切り替わる過渡期であるときに、冷却水温検出値TWに代えて吸気温度検出値TAに基づき燃料温度INJFTを推定することで、燃料温度INJFTの推定精度が過渡的に低下することを抑制できる。
ECM31は、冷却水温検出値TW又は吸気温度検出値TAに基づき燃料温度INJFTを推定すると、ステップS210に進み、ステップS105と同様にして、燃料温度INJFTと基本噴射パルス幅TIB(機関負荷)とに基づきパルス幅補正値TIHOSを設定する(図6参照)。
次のステップS211で、ECM31は、基本噴射パルス幅TIBにパルス幅補正値TIHOSを乗算した結果を最終的な噴射パルス幅TIとする(TI=TIB×TIHOS)。そして、ECM31は、各気筒の噴射タイミングにおいて噴射パルス幅TIの噴射パルス信号を燃料噴射弁3に出力し、燃料噴射弁3から噴射パルス幅TIに比例する量の燃料を噴射させる。
図7のフローチャートにしたがった噴射制御は、図4のフローチャートにしたがった噴射制御に対して燃料温度INJFTの推定処理が異なるが、推定した燃料温度INJFTに基づく噴射パルス幅TIの補正(噴射量指令値の変更)は図4のフローチャートにしたがった噴射制御と同様に実施される。このため、ECM31が、図7のフローチャートにしたがった噴射制御を実施することで、空燃比フィードバック補正の破綻や、空燃比学習補正値の誤学習が抑制され、暖機運転における空燃比の収束安定性が向上し、暖機中の排気性能などが改善される。
以上、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば種々の変形態様を採り得ることは自明である。
図7のフローチャートに示した噴射制御において、ECM31は、冷却水温検出値TWの単位時間当たりの変化量DTWに基づき、サーモスタット53の閉から開への切り替わり期間を検出するが、冷却水温検出値TWがサーモスタット53の開弁温度領域であるときをサーモスタット53の閉から開への切り替わり期間として、吸気温度検出値TAに基づく燃料温度INJFTの推定を行うことができる。
また、内燃機関1の使用燃料の性状(オクタン価など)によって、燃料溜り3C内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われることになる燃料温度が異なるので、ECM31は燃料性状の情報を取得し、燃料性状に応じて燃料温度INJFTの推定結果を修正したり、燃料性状に応じてパルス幅補正値TIHOSを修正したりすることができる。
また、ECM31は、燃料温度INJFTの推定処理において、推定タイミングにおける冷却水温検出値TWと始動時の冷却水温検出値TWとに基づき燃料温度INJFTを推定することができる。
また、ECM31は、冷機始動時から吸気温度検出値TAに基づき燃料温度INJFTを推定することができる。
ここで、上述した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
内燃機関の燃料噴射制御装置は、その一態様において、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、前記燃料溜りにおける燃料温度が所定温度よりも高くなるときには低いときに比べて燃料噴射量指令値を減量する。
前記内燃機関の燃料噴射制御装置の好ましい態様において、前記燃料溜りにおける燃料温度を、前記内燃機関の冷却水温検出値と前記内燃機関の吸気温検出値との少なくとも一方に基づき推定する。
別の好ましい態様では、前記内燃機関の冷却水がラジエータを迂回して循環される状態から前記ラジエータに循環される状態に移行してから所定期間内であるときは吸気温検出値に基づき燃料温度を推定し、前記所定期間外であるときは冷却水温検出値に基づき燃料温度を推定する。
さらに別の好ましい態様では、冷却水温検出値の変化速度が閾値を超える状態を前記所定期間内とする。
さらに別の好ましい態様では、前記燃料噴射量指令値の減量を前記内燃機関の暖機運転中に実施する。
さらに別の好ましい態様では、前記燃料噴射量指令値の減量を前記内燃機関の暖機運転中でかつ前記内燃機関の負荷が所定負荷よりも小さいときに実施する。
さらに別の好ましい態様では、前記所定温度よりも高い燃料温度領域は、前記燃料溜り内の燃料が気化して前記燃料溜り内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われる温度領域である。
さらに別の好ましい態様では、前記所定温度よりも高い燃料温度領域は、燃料噴射が行われるときの前記燃料溜り内の圧力が、前記燃料溜り内の燃料温度の上昇に伴って低下する温度領域である。
また、内燃機関の燃料噴射制御装置は、その一態様において、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、前記燃料溜り内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われるときは、前記燃料溜り内に液体燃料が残存する状態で燃料噴射が行われるときよりも燃料噴射量指令値を減量する。
また、内燃機関の燃料噴射制御装置は、その一態様において、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、前記燃料溜り内に液体燃料が残存せずかつ前記弁体上流側に燃料ベーパが発生していない状態で燃料噴射が行われるときは、それ以外のときよりも燃料噴射量指令値を減量する。
また、内燃機関の燃料噴射制御装置は、その一態様において、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、燃料噴射が行われるときの前記燃料溜り内の圧力が前記燃料溜り内の燃料温度の上昇に伴って低下したときに、前記燃料溜り内の圧力が低下する前よりも燃料噴射量指令値を減量する。
また、内燃機関の燃料噴射制御方法は、その一態様において、弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁により内燃機関の吸気通路内に燃料を噴射するための燃料噴射制御方法であって、前記燃料溜りにおける燃料温度を推定するステップと、前記燃料温度の推定値と所定温度とを比較するステップと、前記燃料温度の推定値が所定温度よりも高いときは低いときに比べて前記燃料噴射弁の燃料噴射量指令値を減量するステップと、を含む。
1…内燃機関、2…吸気管、3…燃料噴射弁、3A…弁体、3B…噴孔、3C…燃料溜り、4…吸気バルブ、31…ECM(エンジン・コントロール・モジュール)、33…燃圧センサ、34…アクセル開度センサ、35…エアフローセンサ、36…回転センサ、37…水温センサ、38…空燃比センサ、39…吸気温センサ、51…機械式ウォーターポンプ、52…ラジエータ、53…サーモスタット

Claims (4)

  1. 弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料溜りにおける燃料温度を、前記内燃機関の冷却水がラジエータを迂回して循環される状態から前記ラジエータに循環される状態に移行してから所定期間内であるときは前記内燃機関の吸気温検出値に基づき推定し、前記所定期間外であるときは冷却水温検出値に基づき推定し、
    推定した燃料温度が所定温度よりも高くなるときには低いときに比べて燃料噴射量指令値を減量する、
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記冷却水温検出値の変化速度が閾値を超える状態を前記所定期間内とする、
    請求項記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料溜りにおける燃料温度を、前記内燃機関の冷却水温検出値と前記内燃機関の吸気温検出値との少なくとも一方に基づき推定し、
    推定した燃料温度が所定温度よりも高くなるときには低いときに比べて燃料噴射量指令値を減量し、
    前記所定温度よりも高い燃料温度領域は、前記燃料溜り内の燃料が気化して前記燃料溜り内に液体燃料が残存しない状態で燃料噴射が行われる温度領域である、
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 弁体下流側に燃料溜りが形成される燃料噴射弁を吸気通路に配置してなる内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料溜りにおける燃料温度を、前記内燃機関の冷却水温検出値と前記内燃機関の吸気温検出値との少なくとも一方に基づき推定し、
    推定した燃料温度が所定温度よりも高くなるときには低いときに比べて燃料噴射量指令値を減量し、
    前記所定温度よりも高い燃料温度領域は、燃料噴射が行われるときの前記燃料溜り内の圧力が、前記燃料溜り内の燃料温度の上昇に伴って低下する温度領域である、
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
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