JP6660828B2 - 衣類処理装置 - Google Patents
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Description
図1は蓋体7を閉じた状態であり、図3と図4は蓋体7を開いて投入口8から衣類6を出し入れする際の状態である。本実施形態において蓋体7は正面からみて円形である。
ベース1には、ばねと減衰とを備えた支持手段2を介して水槽3が弾性支持されている。ベース1の上部には鋼板と樹脂成形品で組合わされて構成された外枠4(筐体)が載せられて洗濯乾燥機本体5となしている。外枠4の正面には衣類6を出し入れするドアである蓋体7と前面カバー9及び背面には背面カバー10が設けられている。
水槽3の内部には衣類6を入れて洗濯、脱水を行なう円筒状の回転する回転ドラム11が設けられ、回転ドラム11の前端側には内部に同心に設けた複数の層に流体を閉じ込めた流体バランサ12が設けられて、回転ドラム11と一体に回転することで衣類6のアンバランスによる回転ドラム11の振動を低減する構成である。回転ドラム11は、側壁に遠心脱水用の多数の小孔(図示せず)を有し、ドラムモータ13によって回転する。
水槽3の底面には排水弁14を介して排水管15が接続されており、水槽3内の洗濯水を排水できる。水槽3には乾燥風路16が接続されており、水槽3内の湿り空気を排出して、図示しない例えばヒータ96や送風手段97を備えた乾燥手段によって乾燥させる。
洗濯乾燥機本体5の背面近傍の上面には、給水栓17が設けられており、水道管を接続して洗濯乾燥機本体5に対して給水を行う。
外枠4の上面の前面側の一部は例えば電源のオンオフや洗濯、乾燥などの運転コースを選択するスイッチや表示類が設けられた操作パネル22であり、他の一部は開閉可能に設けられた洗剤投入口19である。
蓋体7は蓋周囲分割面23の一部を分割して設けられた所謂ヒンジである蓋支点手段24のまわりに回転自在に軸支されており、例えば90°程度開放できる構成である。
蓋体7の蓋支点手段24の対面側には、蓋体係止手段28が設けられており、蓋体7を閉じ位置でロックおよびロック解除する、蓋体7に隣接して配置された2つの係止フック29a、29bと、さらに、係止フック29aのロックを外すよう作用する操作ハンドル30が設けられている。蓋体7の裏面側は、蓋体7を閉じた際に、投入口8の内周に沿って設けられたゴム製のシールパッキンであるベローズ31と全周にわたって接触して水封しつつ閉止する、内側に凸したドアガラス32が設けられている。さらに蓋周囲分割面23の一部であって操作ハンドル30の近傍は操作凹部33として手指を挿入しやすく、操作ハンドル30が操作しやすい構成としており、その詳細については後述する。
水槽3のドアガラス32と近接した側には柔軟なゴムなどで作られたリング状のベローズ31が設けられ、ベローズ31の内周はドアガラス32と接するよう構成することで水封を保って密閉する。
洗濯乾燥機本体5または係止フック制御手段38には、前記係止フック29a、29bとそれぞれ噛み合って蓋体7をロックするフック受け手段37a、37bが設けられて蓋体係止手段28をなし、蓋体7をロックすることによってドアガラス32とベローズ31とを確実に密着させて水漏れの発生を防止するとともに、洗濯工程、あるいは乾燥工程中で回転ドラム11が回転中に蓋体7が開かないように確実に保持している。
先に説明したように、蓋体7には先端を鉤ツメ形状とした2つの係止フック29a、29bと操作ハンドル30が設けられている。第一の係止フック29a(以下、鈍角フックと称することがある)はフック部の角度が90゜より大きな鈍角をなしており、第二の係止フック29b(以下、鋭角フックと称することがある)はフック部の角度が90゜より小なる鋭角をなしており、鈍角フック29aと鋭角フック29bとは隣接して配置されている。
鈍角フック29aの構成の一例を図5(a)により説明すると、第二の支軸41のまわりに揺動自在に支持された鈍角フック29a先端のフック部が第一のフック受け手段37aと係合する部分(係止面と称することがある)と、第二の支軸41とを結んだ第一のフック角度α1が直角よりも大なる鈍角となっており、一例として第一のフック角度α1=105゜程度である。
鋭角フック29bの構成の一例を図5(b)により説明すると、第二の支軸41のまわりに揺動自在に支持された鋭角フック29b先端のフック部が第二のフック受け手段37bと係合する部分(係止面と称することがある)と、第二の支軸41とを結んだ第一のフック角度α2が直角よりも小なる鋭角となっており、一例として第二のフック角度α2=88゜程度である。
すなわち、2つの係止フック29a、29bを設け、第一の係止フック(鈍角フック)29aのフック角度α1は第二の係止フック(鋭角フック)29bのフック角度α2より大であり、さらに鈍角フック29aのフック部の第一のフック角度は直角より大なる鈍角であり、鋭角フック29bのフック部の第二のフック角度は直角より小なる鋭角としている。
本実施形態における係止フック29a、29bの状態ないし動作を、下記のように表記するものとする。
1.開放状態:蓋体7が開いており、鈍角フック29aはネジリばね42aの力によって閉じ位置にあり、鋭角フック29bは、復帰ばね42bの力によって開き位置にある状態。
2.閉止状態:蓋体7は閉じられ、鈍角フック29aが閉位置でフック受け手段37aと係合して蓋体7を閉止し、鋭角フック29bは開位置でフック受け手段37bから離反した状態。
3.ハンドル操作状態:操作ハンドル30を操作して鈍角フック29aを閉位置から開位置に移動し、蓋体7が開放可能な状態。
4.ロック動作:係止フック制御手段38を動作して、鋭角フック29bを開位置から閉位置に移動してフック受け手段37bに係合する動作。
5.ロック状態:鈍角フック29aがフック受け手段37aと係合し、鋭角フック29bがフック受け手段37bと係合して蓋体7を閉止している状態。
6.ロック解除動作:係止フック制御手段38を動作して、鋭角フック29bをフック受け手段37bから離反する動作。
7.強制解除動作:ロック状態から、強制解除ひも48を引くことで閉止状態に移行する動作。
次に、蓋体7の開き動作の際に操作する操作ハンドル30と、操作ハンドル30の操作と連動して「開放動作」を行う係止フック29a、29bの構成について、図1から図12を用いて説明する。
図1および図3、図4において、蓋周囲分割面23の操作ハンドル30と隣接した部分は奥側に向けて凹んだ操作凹部33となっており、その操作凹部33は投入口8の近傍まで延伸されている。
次に、図7に示すように操作ハンドル30を前方に引くことにより、操作ハンドル30は前方に移動して、操作ハンドル30と連動して後述するように鈍角フック29aは閉位置から開位置に移動してフック受け手段37aから離反して「閉止状態」から「ハンドル操作状態」となり、蓋体7を開放できる状態となる。
次に、鋭角フック29bの構成について図8から図11を用いて説明する。鋭角フック29bは鈍角フック29aに隣接して、鈍角フック29aに対して操作ハンドル30とは反対側に設けられ、第二の支軸41のまわりに回動可能に軸支されている。第二の支軸41にはネジリバネ42bが同軸に設けられており、鋭角フック29bを開く方向、すなわち係止フック制御手段38に設けられたフック受け手段37bから離反する方向に付勢している。
衣類6の出し入れの際に蓋体7を「閉止状態」から開く際には、図6から図7に示すように操作ハンドル30を操作する。
蓋体7を閉じた際には、鈍角フック29aはネジリばね42aによる閉じ方向の力によって、閉位置でフック受け手段37aと噛合って蓋体7を閉止した「閉止状態」となる。このとき鋭角フック29bは復帰ばね42bの力によって開き位置にあり、フック受け手段37bには作用しない。
「閉止状態」において、蓋体7を内側から開く力について説明する。「閉止状態」においては図5(a)に示すように、鈍角フック29aがフック受け手段37aに係止された状態である。この状態で蓋体7の内側から開く力が加わると、第二の支軸41から前方に向けて矢印の向きに力が加わる。鈍角フック29aのフック受け手段37aとの係止面から、第二の支軸41とを結んだフック部の角度α2は例えば105゜程度の鈍角だから、前方への力が加わると鈍角フック29aを開く方向の回転力を生じる構成である。
次に、「ロック状態」について説明すると、図5(b)に示すように鋭角フック29bが閉位置となってフック受け手段37bと係合された状態である。
すなわち、本実施形態においては、2つの係止フック29a、29bを設け、蓋体7を閉じて鈍角フック29aが作用した状態で、鈍角フック29aが解除されるまでの蓋体7を内側から押す力よりも、蓋体7を閉じて鋭角フック29bが作用した状態で、鋭角フック29bが解除されるまでの蓋体7を内側から押す力の方が大、となるようにしている。
次に、蓋体7を閉止した「閉止状態」から「ロック状態」に移行する「ロック動作」、および「ロック状態」から「閉止状態」に移行する「ロック解除動作」を行う係止フック制御手段38の構成の一例について、図13から図21を用いて説明する。なお、図16と図17を除いては、内部構成を判り易くするため上ケース44を省略して下ケース45のみを図示している。
図13から図17において、鈍角フックスライダ47と、鈍角フックスライダ47の下側に設けられた鋭角フックスライダ46と、鈍角フックスライダ47と鋭角フックスライダ46との間に設けられたセッペンレバー49とは、下ケース45に沿って左右方向に移動自在に支持されている。
鈍角フックスライダ47の左端側は鈍角フック29aの先端近傍のフック部の外形に沿った第一の凹部50となっており、蓋体7が閉じられた際には鈍角フック29aの先端近傍は下ケース45に沿って鈍角フックスライダ47を介して左右方向に移動するよう構成されている。鈍角フックスライダ47が左方に移動すれば、図17(a)に示すように鈍角フック29aは第一のフック受け手段37aに係止される。
下ケース45に沿って鈍角フックスライダ47の下方に設けられた鋭角フックスライダ46の左端側は、鋭角フック29bの先端近傍のフック部の外形に沿った第二の凹部51となっている。鋭角フック29bの先端近傍は、鋭角フックスライダ46を介して左右方向に移動するよう構成されており、鋭角フックスライダ46が左方に移動すれば、図17(c)に示すように鋭角フック29bは第二のフック受け手段37bに係止される。図17(a)ないし図17(b)に示すように鋭角フックスライダ46が右方に移動すれば、第二のフック受け手段37bから鋭角フック29bの係止が外れる構成である。
セッペンレバー49の左端側は、鋭角フック29bの先端近傍のフック部の外形に沿った第三の凹部57となっており、鋭角フック29bの先端フック部を介して左右方向に移動する構成である。セッペンレバー49の左端と右端との間には、凹部であるセッペン溝部58が設けられている。セッペンレバー49の機能については後述する。
スライダ59はガイドレール60に沿って、略上下方向に摺動自在に支持されている。図14から図16に示すように、スライダ59は前後方向に円筒状のカムピン61が延伸されており、カムピン61の前端と後端とは、それぞれ上ケース44と下ケース45に設けられたケースクランク溝62と摺動可能に嵌合している。
ケースクランク溝62は、クランク溝56とは左右に略対称な形状をなしており、2ヶ所の屈曲部を備えて下端よりも上端をe1だけ左方に位置をずらした略クランク(桝形)形状をなす。さらに、スライダ59の後側に設けられたカムピン61は鋭角フックスライダ46に設けられたクランク溝56を貫通した構成である。
スライダ59と鋭角フックスライダ46の動作について、図15を用いて詳細に説明する。図15(a)はスライダ59が最も下方に移動した状態、図15(b)はスライダ59が最も上方に移動した状態を図示しており、揺動板64を省略して図示している。
すなわち、スライダ59がガイドレール60に沿って上下方向に移動すると、カムピン61はケースクランク溝62に沿って左右にe1移動し、さらに鋭角フックスライダ46はカムピン61に対して左右にe2移動するので、鋭角フックスライダ46は下ケース45ないし上ケース44に対して(e1+e2)移動する構成である。この(e1+e2)が鋭角フックスライダ46の動作量となる。
スライダ59の一部は左方に延伸した接点カム部63となっており、動作状態を検出する電極に作用する構成であるが、その詳細は後述する。
スライダ59の前面と上ケース44との間には揺動板64が設けられる。揺動板64に設けられたカムピン穴65はカムピン61を貫通して回転自在に軸支されており、スライダ59の前面に設けられた突起である揺動ストッパ66は、揺動板64に設けられた揺動ストッパ溝67に隙間をもって挿入されており、スライダ59に対して揺動板64が所定の角度の範囲内のみ揺動可能となるよう角度を制限するストッパとしている。
揺動板64ないしスライダ59よりも左方には、スライダ59に近接した側から順に電極板(A)75、電極板(B)76、電極板(C)77、が設けられており、電極板同士の短絡と絶縁によるON、OFFを検出することで、係止フック制御手段38の制御信号を送出する。
駆動手段83は、駆動源であるモータ85の出力軸であるモータ軸86にはピニオンギヤ87が設けられ、モータ85の出力トルクを外部に伝達する。ピニオンギヤ87より歯数の多い第一のギヤ88はピニオンギヤ87と噛合ってアイドラ軸89のまわりに減速しつつ回転し、第一のギヤ88よりも歯数の少ない第二のギヤ90は第一のギヤ88と一体として回転する。第二のギヤ90より歯数の多い第三のギヤ91は第二のギヤ90と噛合って駆動軸92のまわりに減速しつつ回転し、駆動軸92から距離rだけ偏心して設けられた駆動ピン93を駆動軸92のまわりに回転する。本実施形態では駆動ピン93は、図示時計回りに回転する。駆動ピン93は揺動板64に設けられたL字溝69の下辺68と嵌合しつつ回転するので、モータ85を回転駆動すると駆動ピン93が減速しつつ回転し、L字溝69を介して揺動板64とスライダ59を距離2rだけ上下方向に移動し、カムピン61をケースクランク溝62に沿って移動させる。カムピン61のケースクランク溝62に沿った動作はクランク溝56を介して鋭角フックスライダ46の左右方向の動きに変換され、鋭角フック29bの開閉動作を行う構成である。
すなわちモータ85によって駆動される駆動ピン93の動作によって、略上下方向に移動するスライダ59と揺動板64、ケースクランク溝62、クランク溝56、を介して鋭角フックスライダ46を左右方向に移動して鋭角フック29bの開閉動作を行う構成である。
一方、鈍角フックスライダ47はモータ85や駆動ピン93を介して動作する構成ではなく、蓋体7を開いた際には第一の付勢部材52によって右方向に移動し、蓋体7を閉じた際には鈍角フックスライダ47の第一の凹部50に鈍角フック29aの先端近傍のフック部が挿入され、鈍角フック29aを介してネジリばね42a閉じ方向の力によって左方向に移動して鈍角フック29aの閉じ動作を行い、操作ハンドル30の開動作によって鈍角フック29aの開き動作を行う構成である。
図18から図21は係止フック制御手段38の動作を説明するための正面図であり、図18は蓋体を閉じて鈍角フックのみが係止した「閉止状態」、図19は鋭角フック29bを開位置から閉位置まで移動することで「閉止状態」から「ロック状態」への動作途中状態である「ロック動作」、図20は鋭角フック29bが作用して蓋体7をロックした「ロック状態」、図21は鋭角フック29bをロックした「ロック状態」から解除しつつある「ロック解除動作」、を示す。
図18の「閉止状態」において、駆動ピン93は図示下端にあり、揺動板64に設けられたL字溝69の下辺68に当接し、揺動板64とスライダ59とは最も下方に位置している。カムピン61はケースクランク溝62およびクランク溝56の最下方に位置し、鋭角フックスライダ46は最も右側に移動した位置にあり、鋭角フック29bは右方に移動して開位置にある。
図19は、「閉止状態」からモータ85を駆動した「ロック動作」中を示し、駆動ピン93が下端から時計方向に90゜回転した状態を示す。駆動ピン93はL字溝69の下辺68に沿って左方に移動し、かつ揺動板64は駆動ピン93によって上方に移動し、カムピン61はケースクランク溝62に沿って上方かつ左方に移動し、鋭角フックスライダ46を左方に移動して鋭角フック29bを閉じ方向に移動する。鋭角フックスライダ46が左方に移動することによって、鋭角フック29bを介してセッペンレバー49は左方に移動し、セッペン溝部58を介して電極先端部82を左方に移動するので、電極(C)80は電極(D)81に近接する。
図20は「ロック状態」を示し、駆動ピン93が下端から時計方向に180゜回転して上端にある状態を示す。揺動板64はL字溝69の下辺68に沿って移動した駆動ピン93によって上端まで移動し、さらに圧縮ばねである第二の付勢部材73によって上方に付勢されている。スライダ59も駆動ピン93によって上端まで移動し、スライダ59の一部に設けられた閂部94が鈍角フックスライダ47の閂受け突起53に近接ないし当接して、鈍角フックスライダ47の右方への移動を阻害して、鈍角フックスライダ47に閂を掛けることによって鈍角フック29aが開かないよう保持する。
図21は「ロック状態」から「閉止状態」に移行する「ロック解除動作」を示し、駆動ピン93が下端から時計方向に270゜回転して右端にある状態を示す。揺動板64は駆動ピン93によって下降し、カムピン61はケースクランク溝62に沿って右方に移動し、鋭角フックスライダ46を右方に移動して鋭角フック29bを開き方向に移動する。鋭角フックスライダ46が右方に移動することによって、鋭角フック29bを介してセッペンレバー49は電極先端部82からの右向きの反力によって右方に移動する。また、スライダ59が下降して接点カム部63が電極突起84から離反して電極(A)78は右方に移動する。さらに駆動ピン93が時計方向に回転すると、図18に示した「閉止状態」に戻り、電極(A)78と電極(B)79とは離反して、電極板(A)75と電極板(B)76とは絶縁する。また、電極(C)80と電極(D)81とは離反して、電極板(B)76と電極板(C)77とは絶縁する。
なお「ロック状態」において、仮に鋭角フック29bが無くて、鈍角フック29aのみ閂の掛けられたロック状態で保持する構成の場合でも、鋭角フックスライダ46は右方に移動しないよう閂を掛けているので、蓋体7の内側から開き力を掛けても容易に開くことはない。しかし、フック先端は鈍角なので、蓋体7の内側から開く力によって鈍角フック29aを開く方向の力が生じる。したがって、ロック状態を保持できる限界の力を超えた場合には、鈍角フック29aや鈍角フックスライダ47、あるいはケース44、45などの樹脂構成部品が変形して鈍角フック29aの係止が緩んだり、あるいはフック受け手段37a、37bから外れることがある。
「閉止状態」では図5(a)に示す鈍角フック29aのみが係止した状態なので、内側から蓋体7を押して第二の支軸41が前方に押された際に、フック受け手段37aから鈍角フック29aは開き方向のモーメントを生じるために、所定の力で鈍角フック29aは図示反時計方向に回転してフック受け手段37aから外れ、蓋体7は開く。
次に、図22、図23を用いて、蓋体7をロックした「ロック状態」から強制的に蓋体7を開放可能とする、「強制解除動作」について説明する。
次に、係止フック制御手段38が異常を検出してアラームを送出する場合について、図24、図25、図26を用いて説明する。
図27は、洗濯機の制御装置138のブロック図である。150はマイクロコンピュータで、図示しない各スイッチに接続される操作ボタン入力回路151や水位センサ134、と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータ150からの出力は、駆動回路154に接続され、給水電磁弁18、排水弁14、モータ13、ヒータ96、送風手段97、係止フック制御手段38などに接続され、これらの開閉や回転、通電を制御する。また、使用者に洗濯機の動作状態を知らせるための例えば7セグメント発光ダイオードのような表示器114や発光ダイオード156、ブザー157に接続される。
ステップS101
洗濯乾燥機の状態確認及び初期設定を行う。
操作パネル22の表示器114を点灯し、図示しないスタートスイッチからの指示入力を監視して処理を分岐する。
電極板(A)75と電極板(B)76とが所定時間内に短絡したか否かにより処理を分岐する。
電極板(B)76と電極板(C)77とが所定時間内に短絡したか否かにより処理を分岐する。
電極板(A)75と電極板(B)76と電極板(C)77とが所定時間内に短絡しなければ、アラームとして処理を中止する。
回転ドラム11を回転させ、その際にモータ13を駆動するに要する電流値からモータ13に生じる回転駆動トルクを測定して回転ドラム11に投入された布量を判定する。
給水電磁弁18を開いて給水を行い、洗剤投入口19に供給された洗剤を溶かして、洗剤供給管21を経由して水槽3の内部に供給する。
洗濯工程を実行し、終了後に排水弁14を開いて洗濯水を排水した後、回転ドラム11を高速で回転して遠心脱水を行う。
給水電磁弁18を開いて給水を行い、すすぎ水を水槽3の内部に供給する。
すすぎ工程を実行し、終了後に排水弁14を開いてすすぎ水を排水した後、回転ドラム11を高速で回転して遠心脱水を行う。
給水電磁弁18を開いて給水を行い、洗剤投入口19に供給された柔軟剤を溶かして、洗剤供給管21を経由して水槽3の内部に供給する。
最終すすぎ工程を実行し、終了後に排水弁14を開いてすすぎ水を排水する。
回転ドラム11を高速で回転して最終脱水を行う。
ヒータ96や送風手段97を備えた乾燥手段を駆動して、乾燥工程を行う。
一連の洗濯乾燥工程を終了する。
<鈍角フックと鋭角フック>
本発明によれば、鋭角フック29bと鈍角フック29aとを備え、電源が投入されていない場合、あるいは電源が投入されていても洗濯あるいは乾燥運転のスタートスイッチが押下されていない場合には、鈍角フック29aのみが作用し、回転ドラム11の内側から容易に開くことができるよう構成した。
本発明によればさらに、鋭角フック29bが作用した状態での停電などで、蓋体が開かないロック状態のまま停止した場合でも、強制解除ひも48を引くことで鋭角フック29bを解除して、操作ハンドル30の操作で蓋体7を開くことが可能なので、衣類6が取り出せなくなることがなく、使いやすく信頼性の高いドラム式洗濯乾燥機を提供できる、という効果がある。
本発明によればさらに、蓋体7が開いたままスタートスイッチが押された場合はアラームとし、またさらに鈍角フック29aないし鋭角フック29bが折損した場合もアラームとして洗濯工程や乾燥工程を運転しないよう構成されているので、安全であり、使いやすく信頼性の高いドラム式洗濯乾燥機を提供できる、という効果がある。
2 支持手段
3 水槽
4 外枠
5 洗濯乾燥機本体
6 衣類
7 蓋体
8 投入口
9 前面カバー
10 背面カバー
11 回転ドラム
12 流体バランサ
13 ドラムモータ
14 排水弁
15 排水管
16 乾燥風路
17 給水栓
18 給水電磁弁
19 洗剤投入口
20 給水管
21 洗剤供給管
22 操作パネル
23 蓋周囲分割面
24 蓋支点手段
25 ヒンジブラケット
26 ヒンジピン
27 ピン受け穴
28 蓋体係止手段
29a 第一の係止フック(鈍角フック)
29b 第二の係止フック(鋭角フック)
30 操作ハンドル
31 ベローズ
32 ドアガラス
33 操作凹部
35 第一のフタフレーム
36 ドアカバー
37a 第一のフック受け手段
37b 第二のフック受け手段
38 係止フック制御手段
39 第一の支軸
40 係止フック操作部
41 第二の支軸
42a ネジリバネ
42b 復帰ばね
43 受け部
44 上ケース
45 下ケース
46 鋭角フックスライダ
47 鈍角フックスライダ
48 強制解除ひも
49 セッペンレバー
50 第一の凹部
51 第二の凹部
52 第一の付勢部材
53 閂受け突起
54 ばね座
55 第一のばね受け部
56 クランク溝
57 第三の凹部
58 セッペン溝部
59 スライダ
60 ガイドレール
61 カムピン
62 ケースクランク溝
63 接点カム部
64 揺動板
65 カムピン穴
66 揺動ストッパ
67 揺動ストッパ溝
68 下辺
69 L字溝
70 ひも突起
71 ひもガイド
72 ばね座
73 第二の付勢部材
74 第二のばね受け部
75 電極板A
76 電極板B
77 電極板C
78 電極A
79 電極B
80 電極C
81 電極D
82 電極先端部
83 駆動手段
84 電極突起
85 モータ
86 モータ軸
87 ピニオンギヤ
88 第一のギヤ
89 アイドラ軸
90 第二のギヤ
91 第三のギヤ
92 駆動軸
93 駆動ピン
94 閂部
95 屈曲部
96 ヒータ
97 送風手段
114 表示器
134 水位センサ
138 制御装置
139 電源スイッチ
150 マイクロコンピュータ
151 操作ボタン入力回路
156 発光ダイオード
157 ブザー
Claims (4)
- 衣類の洗濯および/または乾燥を行う衣類処理装置であって、
衣類を収容する槽と、
前記槽を支持する筐体と、
閉止位置から全開位置までの所定の角度を開閉自在に軸支され、衣類を出し入れする投入口を開閉する、前記筐体に設けられた蓋体と、
前記蓋体を閉止位置でロックする蓋体係止手段と、を備え、
前記蓋体係止手段は、
前記蓋体に揺動自在に軸支された第一の係止フックと、
前記蓋体に揺動自在に軸支された第二の係止フックと、
前記第一の係止フックと前記蓋体の閉止位置で係合する第一のフック受け手段と、
前記第二の係止フックと前記蓋体の閉止位置で係合する第二のフック受け手段と、
前記第二の係止フックを揺動して第二のフック受け手段と係合ないし解除する、係止フック制御手段と、を備え、
前記蓋体は、前記第一の係止フックと、前記第二の係止フックと、前記第一の係止フックを揺動する操作ハンドルと、を備え、
前記蓋体を閉じた状態で前記蓋体に開き方向の力を加えた際に、前記第一の係止フックが前記第一のフック受け手段から解除される力は、前記第二の係止フックが前記第二のフック受け手段から解除される力より小、であり、
前記操作ハンドルの操作によって、前記第一の係止フックを揺動して第一のフック受け手段との係合を解除することができることを特徴とする衣類処理装置。 - 請求項1において、
前記第一の係止フックが前記第一のフック受け手段と係合する面から、前記第一のフック受け手段の支軸とを結んだ第一のフック角度は、
前記第二の係止フックが前記第二のフック受け手段と係合する面から、前記第二のフック受け手段の支軸とを結んだ第二のフック角度より大、であることを特徴とする衣類処理装置。 - 請求項2において、
前記第一のフック角度は直角より大なる鈍角であり、
前記第二のフック角度は直角より小なる鋭角であることを特徴とする衣類処理装置。 - 請求項1乃至請求項3において、
前記第一の係止フックの揺動軸と、前記第二の係止フックの揺動軸とは同軸であり、かつ前記第一の係止フックと前記第二の係止フックとは互いに隣接して配置され、
さらに、前記第一の係止フックは前記第二の係止フックよりも前記操作ハンドルに近接して配置されていることを特徴とする衣類処理装置。
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