JP6670559B2 - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents
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Description
図1は蓋体7を閉じた状態であり、図3と図4は蓋体7を開いて投入口8から衣類6を出し入れする際の状態である。本実施形態において蓋体7は正面からみて円形である。
ベース1には、ばねと減衰とを備えた支持手段2を介して水槽3が弾性支持されている。ベース1の上部には鋼板と樹脂成形品で組合わされて構成された外枠4(筐体)が載せられて洗濯乾燥機本体5となしている。外枠4の正面には衣類6を出し入れするドアである蓋体7と前面カバー9及び背面には背面カバー10が設けられている。
水槽3の内部には衣類6を入れて洗濯、脱水を行なう円筒状の回転する回転ドラム11が設けられ、回転ドラム11の前端側には内部に同心に設けた複数の層に流体を閉じ込めた流体バランサ12が設けられて、回転ドラム11と一体に回転することで衣類6のアンバランスによる回転ドラム11の振動を低減する構成である。回転ドラム11は、側壁に遠心脱水用の多数の小孔(図示せず)を有し、ドラムモータ13によって回転する。
水槽3の底面には排水弁14を介して排水管15が接続されており、水槽3内の洗濯水を排水できる。水槽3には乾燥風路16が接続されており、水槽3内の湿り空気を排出して、図示しない例えばヒータや送風手段を備えた乾燥手段によって乾燥させる。
洗濯乾燥機本体5の背面近傍の上面には、給水栓17が設けられており、水道管を接続して洗濯乾燥機本体5に対して給水を行う。
外枠4の上面の前面側の一部は例えば電源のオンオフや洗濯、乾燥などの運転コースを選択するスイッチや表示類が設けられた操作パネル22であり、他の一部は開閉可能に設けられた洗剤投入口19である。
蓋体7は蓋周囲分割面23の一部を分割して設けられた所謂ヒンジである蓋支点手段24のまわりに回転自在に軸支されており、例えば90°程度開放できる構成である。
蓋体7の蓋支点手段24の対面側には、蓋体係止手段28が設けられており、蓋体7を閉じ位置でロックおよびロック解除する係止フック29と、さらに、係止フック29のロックを外すよう作用する操作ハンドル30が設けられている。蓋体7の裏面側は、蓋体7を閉じた際に、投入口8の内周に沿って設けられたゴム製のシールパッキンであるベローズ31と全周にわたって接触して水封しつつ閉止する、内側に凸したドアガラス32が設けられている。さらに蓋周囲分割面23の一部であって操作ハンドル30の近傍は操作凹部33として手指を挿入しやすく、操作ハンドル30が操作しやすい構成としており、その詳細については後述する。
水槽3のドアガラス32と近接した側には柔軟なゴムなどで作られたリング状のベローズ31が設けられ、ベローズ31の内周はドアガラス32と接するよう構成することで水封を保って密閉する。
先に説明したように、蓋体7には先端を鉤ツメ形状とした係止フック29と操作ハンドル30が設けられている。洗濯乾燥機本体5には、前記係止フック29と噛み合って蓋体7をロックするロック受け手段37が設けられて蓋体係止手段28をなし、蓋体7をロックすることによってドアガラス32とベローズ31とを確実に密着させて水漏れの発生を防止するとともに、洗濯工程、あるいは乾燥工程中で回転ドラム11が回転中に蓋体7が開かないように確実に保持している。またさらに、洗濯工程や脱水工程などの運転中に係止フック29が開かないようロックするロック機能を少なくとも備えた係止フック制御手段38を備えている。
本実施形態における係止フック29の状態ないし動作を、下記のように表記するものとする。
1.係止状態:係止フック29がロック受け手段37と噛み合って、蓋体7を閉止した状態。
2.係止可能状態:蓋体7を閉じれば係止フック29がロック受け手段37と噛み合って係止状態に遷移可能な状態。
3.解除状態:係止フック29が開放位置にあり、蓋体7を閉じても係止フック29がロック受け手段37と噛み合わず、蓋体7を開放可能な状態。
4.係止動作:係止フック29をロック受け手段37に掛けて蓋体7を閉止する動作。
5.解除動作:係止フック29を係止位置から解除位置に移動して、蓋体7を開放可能な状態に遷移する動作。
6.阻害動作:係止フック29の解除状態を維持し、係止フック29が係止可能状態となることを阻害する動作。
7.阻害状態:係止フック29が係止するのを阻害している状態。
次に、蓋体7の開き動作の際に操作する操作ハンドル30と、操作ハンドル30の操作と連動して「解除動作」を行う係止フック29と、係止フック29に対して「阻害動作」を行って係止フック29を「解除状態」とする係止阻害手段34の構成について、図1から図13を用いて説明する。
図1および図3、図4において、蓋周囲分割面23の操作ハンドル30と隣接した部分は奥側に向けて凹んだ操作凹部33となっており、その操作凹部33は投入口8の近傍まで延伸されている。
次に、図6に示すように操作ハンドル30を前方に引くことにより、操作ハンドル30は前方に移動して、操作ハンドル30と連動して後述するように係止フック29は「解除動作」を行い、ロックを解除して蓋体7を開放できる。
図11と図12は図9ないし図10のE−E方向の断面図であり、図1のE−E断面と同一箇所の断面図を示す。
操作ハンドル30の係止フック29から離反した側には、係止阻害手段34が設けられている。係止阻害手段34は、操作ハンドル30の一部を延伸した突起であるストッパ部44と、概ねドアカバー36の外周に沿ってスライド自在に支持されたスライダ45と、スライダ45をストッパ部44に向けて付勢する押しバネ46とを備えている。
押しバネ46の押圧によってスライダ45の一端部50はストッパ部44の端面49に当接しており、操作ハンドル30は第一の支軸39のまわりに回動可能な状態である。スライダ45は押しバネ46を圧縮しつつ矢印方向、すなわち操作ハンドル30から離反する方向に移動した状態であり、操作凸部48も操作スリット47に沿って矢印方向に移動している。
衣類6の出し入れの際に蓋体7を閉止状態から開く際には、図5から図6に示すように操作ハンドル30を操作する。
操作ハンドル30の一端に設けられたストッパ部44も操作ハンドル30とともに回動し、端面49はスライダ45の一端部50との当接が外れ、スライダ45は押しバネ46の押圧によって操作ハンドル30に近接する方向に移動する。このとき、スライダ45のうち一端部50に隣接した阻害部51が操作ハンドル30のストッパ部44に乗り上げるよう配置している。
次に係止フック29を「解除状態」から係止状態に以降可能な「係止可能状態」を経て、蓋体7を閉止した「係止状態」とする構成について説明する。
すなわち、衣類6を出し入れするために操作ハンドル30を操作して蓋体7を開くと係止フック29が開いたままの「解除状態」となるので、その後蓋体7を閉じてもロックがかからない。したがって、蓋体7は僅かな力で開閉することができ、換言すれば回転ドラム11の内側からであっても軽微な力で容易に開放することができ、使いやすく信頼性の高いドラム式洗濯乾燥機を提供できる。さらに、子供等が誤使用してドラム内に入った状態で閉じ込められる危険性が低減できる。
一方、洗濯を開始する際には、衣類6を投入口8から回転ドラム11内に投入した後、操作凸部48を操作してスライダ45を移動することで操作ハンドル30と係止フック29とを回動可能とし、係止フック29を「係止可能状態」としてから蓋体7を閉じることで、係止フック29がロック受け手段37と噛合って蓋体7はロックされて閉止され「係止状態」となるので、蓋体7が洗濯工程や乾燥工程において衣類による圧力によって開くこともなく、またベローズ31とドアガラス32による水密も維持されるので、信頼性の高いドラム式洗濯機を提供できる。
図7ないし図8により明らかなように、操作ハンドル30はリング状をなした蓋体7のドアカバー36に沿った形状とし、操作ハンドル30の回動支点である第一の支軸39は操作ハンドル30と略直交して概ねドアカバー36の半径方向に設けられている。操作ハンドル30の第一の支軸39に対して反対側には係止フック操作部40が設けられており、係止フック29に作用してロック解除動作を行う。ここで、操作ハンドル30には図5ないし図6に示すように手指をかけて蓋体7の開き動作を行うので、その手指から加わる力は概ね操作ハンドル30の中央部のM部に加わるので、第一の支軸39からの距離はL1となる。一方、第一の支軸39から係止フック操作部40までの距離L2をL1>L2となるよう配置すれば、係止フック操作部40に加わる力は手指からM部に加わる力のL1/L2(>1)倍に拡大される。すなわち、手指に加わる力が低減されるために、蓋体7の開き力が低減し操作性が向上するので好都合である。
操作ハンドル30先端で第一の支軸39から最も遠方に設けたストッパ部44にスライダ45の阻害部51が作用するよう配置したので、図8に示す「解除状態」においてストッパ部44から阻害部51に加わる力は最小であり、「解除動作」におけるスライダ45の動作時にストッパ部44から受ける摩擦力も最小となるのでスライダ45の動作が安定であり操作しやすく、信頼性の高いドラム式洗濯機を提供できる。
次に、図14と図15により第二実施形態について説明する。図14は洗濯乾燥機の斜視図であり、図15は第二実施形態における蓋体7を回転ドラム11の内側から見た斜視図であり、図15(A)は「係止状態」ないし「係止可能状態」を示し、図15(B)は「解除状態」を示している。
操作ハンドル30を操作すると、図15(B)に示すように、押しバネ46の付勢力によってスライダ45の最も操作ハンドル30に近接した側である阻害部51がストッパ部44と第一のフタフレーム35との間に入り込んで操作ハンドル30を開放動作したままの位置で維持するので、第一実施形態における図8と同様に係止フック29が開いたままの「解除状態」となる。
第二実施形態においても、第一実施形態と同じように、衣類6を出し入れするために操作ハンドル30を操作して蓋体7を開くと係止フック29が開いたままの「解除状態」となるので、その後蓋体7を閉じてもロックがかからない。したがって、蓋体7は僅かな力で開閉することができ、換言すれば回転ドラム11の内側からであっても軽微な力で容易に開放することができ、使いやすく信頼性の高いドラム式洗濯乾燥機を提供できる。さらに、子供が誤使用してドラム内に入った状態で閉じ込められる危険性が低減できる。
一方、洗濯を開始する際には、衣類6を投入口8から回転ドラム11内に投入した後、操作凸部48を操作してスライダ45を図15(A)に示した位置に移動することで操作ハンドル30と係止フック29とを回動可能とし、係止フック29を「係止可能状態」としてから蓋体7を閉じることで、係止フック29がロック受け手段37と噛合って蓋体7はロックされ閉止されるので、蓋体7が洗濯工程や乾燥工程において衣類による圧力や水圧によって開くこともなく、またベローズ31とドアガラス32による水密も維持されるので、信頼性の高いドラム式洗濯機を提供できる。
図16から図20を参照して、第三実施形態について説明する。図16は洗濯乾燥機の正面図であり、図17は蓋体係止手段28近傍の拡大正面図、図18は図17におけるF−F断面図、図19と図20とは図17における係止フック制御手段38近傍の部分拡大図であって、図19は係止レバー52が閉じた状態にある「係止状態」を示し、図20は係止レバー52が開いた状態にある「開放状態」を示している。
図21を参照して、第四実施形態について説明する。図21は第四実施形態における蓋体7を回転ドラム11の内側から見た斜視図であり、図21(A)は「係止状態」ないし「係止可能状態」を示し、図21(B)は「解除状態」を示している。
図22と図23により、第五実施形態について説明する。図22と図23は第四実施形態における図1のE−E断面図であり、図22は係止フック29がロックされた「係止状態」を示し、図23は係止フック29のロック動作が阻害されてロックされない「阻害状態」を示している。
本発明によれば、洗濯機が運転中の洗濯工程や脱水工程中には蓋体が開くことのないよう閉止位置で確実に蓋体を閉止できるとともに、洗濯工程ないし乾燥工程の終了後に移動片63を移動して係止フック29のロックを解除してから電源を切断するように構成すれば、係止フック29が開いたままの「解除状態」を維持するので、その後蓋体7を閉じてもロックがかからない。したがって、蓋体7は僅かな力で開閉することができ、換言すれば回転ドラム11の内側からであっても軽微な力で容易に開放することができ、使いやすく信頼性の高いドラム式洗濯乾燥機を提供できる。さらに、子供等が誤使用してドラム内に入った状態で閉じ込められる危険性が低減できる、という効果がある。
2 支持手段
3 水槽
4 外枠
5 洗濯乾燥機本体
6 衣類
7 蓋体
8 投入口
9 前面カバー
10 背面カバー
11 回転ドラム
12 流体バランサ
13 ドラムモータ
14 排水弁
15 排水管
16 乾燥風路
17 給水栓
18 給水電磁弁
19 洗剤投入口
20 第一の給水管
21 第一の洗剤供給管
22 操作パネル
23 蓋周囲分割面
24 蓋支点手段
25 ヒンジブラケット
26 ヒンジピン
27 ピン受け穴
28 蓋体係止手段
29 係止フック
30 操作ハンドル
31 ベローズ
32 ドアガラス
33 操作凹部
34 係止阻害手段
35 第一のフタフレーム
36 ドアカバー
37 ロック受け手段
38 係止フック制御手段
39 第一の支軸
40 係止フック操作部
41 第二の支軸
42 ネジリバネ
43 受け部
44 ストッパ部
45 スライダ
46 押しバネ
47 操作スリット
48 操作凸部
49 端面
50 一端部
51 阻害部
52 係止レバー
53 操作ボタン
54 操作レバー
55 スプリング
56 カバー
57 接続部
58 接続ロッド
59 阻止部
60 ピン
61 斜面
62 レバー受け手段
63 移動片
Claims (2)
- 衣類の洗濯および/または乾燥を行う衣類処理装置であって、
衣類を収容するドラムと、
前記ドラムを支持する筐体と、
閉止位置から全開位置までの所定の角度を開閉自在に軸支され、衣類を出し入れする投入口を開閉する、前記筐体に設けられた蓋体と、
前記蓋体を閉じ位置でロック及びロック解除するフックを有する蓋体係止手段と、を備え、
前記蓋体係止手段は、前記蓋体が開いた状態で、前記蓋体が閉じた場合に前記フックと噛み合って前記蓋体をロック可能にする係止可能状態と、前記蓋体が閉じた場合でも前記フックが噛み合わず前記蓋体を開放可能な解除状態と、の間を遷移自在であり、
前記蓋体の閉止位置において開操作ハンドルの操作と連動して、開操作ハンドルを開放位置で保持することによって前記蓋体係止手段を解除状態で維持する解除状態維持手段をさらに備えたことを特徴とする衣類処理装置。 - 請求項1において、
前記蓋体係止手段を前記解除状態から前記係止可能状態に遷移する状態遷移手段をさらに設けたことを特徴とする衣類処理装置。
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