JP6660733B2 - 増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、増幅器に関する。
携帯電話等の移動体通信機や携帯用ゲーム機等の携帯端末においては、可能な限り長い稼働時間を確保することが好ましい。従って、このような携帯端末の内部に搭載される電力増幅器には、高効率化や低電圧化が求められる。
特許文献1には、低電圧駆動が可能な増幅回路に関する技術が開示されている。特許文献1に記載の電力増幅器は、差動増幅回路と、増幅回路と、出力回路と、電流ブースト回路とから構成される。差動増幅回路は、+側入力信号と−側入力信号との電圧差を増幅する。増幅回路は、該差動増幅回路の出力信号を増幅する。出力回路は、直列接続されたPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタからなり、該PMOSトランジスタとNMOSトランジスタの接続点が負荷に接続されてなる。電流ブースト回路は、増幅回路の出力信号の電流を所定の倍率に増倍した電流を、出力回路を介して負荷に供給する。
特開2001−160721号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の電力増幅器に用いられる出力回路は、PMOSトランジスタ(ソース側)とNMOSトランジスタ(シンク側)とで同じ大きさの電流を出力することが望ましい。しかしながら、特許文献1の電力増幅器を例えば低電圧下で用いた場合、シンク側の出力電流が低下してしまい、ソース出力とシンク出力との電流量を調整するのが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電力増幅器において、ソース側とシンク側とで出力する電流量を容易に調整可能にすることを目的とする。
本発明の一側面に係る電力増幅器は、入力信号を増幅して第1出力信号を出力する増幅回路と、第1出力信号を増幅した第2出力信号を電源側に出力するソース出力経路と、第1出力信号を増幅した第3出力信号を接地側に出力するシンク出力経路と、を有する出力回路と、を備え、シンク出力経路は、第1出力信号に応じた電流を出力する第1トランジスタと、第1トランジスタの電源側に設けられ、ダイオード接続された第2トランジスタと、第2トランジスタとカレントミラー接続された第3トランジスタと、第3トランジスタの接地側に設けられ、ダイオード接続された第4トランジスタと、第4トランジスタとカレントミラー接続され、第3出力信号を出力する第5トランジスタと、第1及び第4トランジスタのベース間に設けられた第1抵抗器と、を有するものを含む。
本発明によれば、電力増幅器において、電力増幅器において、ソース側とシンク側とで出力する電流量を容易に調整可能にすることが可能となる。
本発明の一実施形態であるオペアンプ10Aの構成を示す図である。 本発明の他の実施形態であるオペアンプ10Bの構成を示す図である。 本発明の他の実施形態であるオペアンプ10Cの構成を示す図である。 本発明の他の実施形態であるオペアンプ10Dの構成を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態に係るオペアンプ10Cのシミュレーション結果を示す図である。
(1.オペアンプ10A)
(1−1.オペアンプ10Aの構成)
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態であるオペアンプ(電力増幅器の一例である。)10Aの構成を示す図である。オペアンプ10Aは、例えば、携帯電話等の移動体通信機において、入力された信号を基地局への送信に必要なレベルまで増幅し、増幅信号を出力する。
図1に示すように、オペアンプ10Aは、第1電流源回路100A、第2電流源回路200A、第1増幅回路300、第2増幅回路500A、及び出力回路600Aを備える。
第1電流源回路100A及び第2電流源回路200Aは、第1増幅回路300をバイアスする電流IBIASを供給する。
第1増幅回路300及び第2増幅回路500Aは、二段の増幅回路を構成している。第1増幅回路300は、差動入力信号である入力電圧+VIN,−VIN(入力信号の一例である。)の電圧差を増幅して出力電流IOUT1(第1出力信号の一例である。)を出力する。第2増幅回路500は、出力電流IOUT1を増幅して出力電流IOUT2を出力する。
出力回路600は、プッシュ・プル回路であり、第1増幅回路300及び第2増幅回路500によって増幅された信号を電源側と接地側とにそれぞれ出力信号ISource(第2出力信号の一例である。),ISink(第3出力信号の一例である。として出力端子VOUTに出力する。なお、図1には示さないが、出力端子VOUTには負荷抵抗が接続されている。
(1−2.第1電流源回路100A)
第1電流源回路100Aは、NPNトランジスタ101,102,103、PNPトランジスタ104,105,106及び抵抗器131を備える。なお、本明細書では、NPNトランジスタ及びPNPトランジスタを区別せずに、単に「トランジスタ」ともいう。本実施形態におけるトランジスタは、例えば、シリコンバイポーラトランジスタ(BJT:Bipolar junction transistor)である。
トランジスタ105は、ダイオード接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給される。トランジスタ104は、トランジスタ105とカレントミラー接続されている。トランジスタ105とトランジスタ104のサイズ比(エミッタ面積比)を1:Nとすると、トランジスタ104には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I104が流れる。同様に、トランジスタ106は、トランジスタ105とカレントミラー接続されている。トランジスタ105とトランジスタ106のサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ106には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I104が流れる。
トランジスタ103は、トランジスタ105の接地側に設けられており、ベースがトランジスタ104のコレクタと接続され、エミッタが接地され、コレクタがトランジスタ105のコレクタと接続される。トランジスタ102は、トランジスタ106の接地側に設けられており、ダイオード接続され、エミッタが抵抗器131を介して接地され、コレクタがトランジスタ106のコレクタと接続される。トランジスタ101は、トランジスタ104の接地側に設けられており、トランジスタ102とカレントミラー接続され、エミッタが接地され、コレクタがトランジスタ104のコレクタと接続される。
また、抵抗器131は一端がトランジスタ102のエミッタに接続され、他端が接地される。
第1電流源回路100Aは、トランジスタ103,104から形成される正帰還増幅回路と、トランジスタ103,106,101から形成される負帰還増幅回路とを有している。これにより第1電流源回路100Aは電源電圧VCCの変動に対する、温度特性や電流精度の調整を、高い精度で行うことが可能となる。また、トランジスタ102のエミッタ面積をトランジスタ101のエミッタ面積より大きくすることで、抵抗器131の両端に、バンドギャップ電圧を発生させることができる。
なお、第1電流源回路100Aは、トランジスタ105を備えない構成でもよい。また、第1電流源回路100Aは、各トランジスタ101〜106がそれぞれのエミッタに抵抗器が接続される構成でもよい。この場合、第1電流源回路100A内のトランジスタ間におけるベース・エミッタ電圧の相互偏差を低減することができる。
また、第1電流源回路100Aは、トランジスタを直列に2段接続させる構成であるため、電源電圧VCCが1Vを下回るような低い電圧である場合にも、動作することが可能である。
(1−3.第1増幅回路300)
次に、第1増幅回路300の構成について説明する。
第1増幅回路300は、PNPトランジスタ301,302、NPNトランジスタ303,304、及びPNPトランジスタ305,306を備える。
トランジスタ306は、ダイオード接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給される。トランジスタ305は、トランジスタ306とカレントミラー接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給される。
トランジスタ301は、ベースに入力電圧+VINが供給され、コレクタが接地される。トランジスタ302は、ベースに入力電圧−VINが供給され、コレクタが接地される。トランジスタ303は、トランジスタ305の接地側に設けられており、ベースにトランジスタ301を介して入力電圧+VINが供給され、エミッタが後述する第2電流源回路200に接続され、コレクタがトランジスタ305のコレクタと接続される。トランジスタ304は、トランジスタ306の接地側に設けられており、ベースにトランジスタ302を介して入力電圧−VINが供給され、エミッタが後述する第2電流源回路200に接続され、コレクタがトランジスタ306のコレクタと接続される。また、本実施形態において、トランジスタ305,306のサイズ比は略同じである。
第1増幅回路300の機能について説明する。
第1増幅回路300は、入力電圧(+VIN,−VIN)の差を増幅して、トランジスタ303のコレクタから出力する差動増幅回路である。
ここで、トランジスタ303〜306におけるコレクタ電流をそれぞれ電流IC303〜IC306とする。第1増幅回路300では、+VIN=−VINの場合に、電流IC303=電流IC304となる。+VIN>−VINの場合、電流IC303>電流IC304となる。また、+VIN<−VINの場合、電流IC303<電流IC304となる。トランジスタ305はトランジスタ306とカレントミラー接続されているため、電流IC304はコピーされ、これによって、電流IC304と電流IC305とは等しくなる。トランジスタ305,303はコレクタ同士が接続されているため、電流IC305と電流IC303との差分が出力電流IOUT1となる。すなわち、出力電流IOUT1は以下の式で表される。
OUT1=IC305−IC303=IC304−IC303
従って、出力電流IOUT1は、+VIN>−VINの場合に、正となり、他方で、+VIN<−VINの場合に、負となる。
(1−4.第2増幅回路500A)
第2増幅回路500Aは、PNPトランジスタ501を備える。トランジスタ501(第6トランジスタの一例である。)は、ベースに出力電流IOUT1が入力され、エミッタに電源電圧VCCが供給され、コレクタが接地されている。
トランジスタ501は、出力電流IOUT1に応じて、コレクタから出力電流IOUT1を反転増幅した出力電流IOUT2A,IOUT2Bを出力する。即ち、出力電流IOUT2A,IOUT2Bは、出力電流IOUT1Aの増加に伴って減少する。
(1−5.第2電流源回路200A)
第2電流源回路200Aの構成について説明する。
第2電流源回路200Aは、PNPトランジスタ201,202,203,204、及びNPNトランジスタ205,206,207を備える。
トランジスタ201は、第1電流源回路100Aのトランジスタ105とカレントミラー接続されている。トランジスタ105とトランジスタ201とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ201には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I201が流れる。トランジスタ201は、コレクタから電流I201をバイアス電流IBIASとして出力する。
トランジスタ202は、第1電流源回路100Aのトランジスタ105とカレントミラー接続され、コレクタが、第1増幅回路300におけるトランジスタ301のエミッタと接続される。トランジスタ105とトランジスタ202とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ202には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I202が流れる。
同様に、トランジスタ203は、第1電流源回路100Aのトランジスタ105とカレントミラー接続され、コレクタが、第1増幅回路300におけるトランジスタ302のエミッタと接続される。トランジスタ105とトランジスタ203とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ203には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I203が流れる。また、トランジスタ204は、第1電流源回路100Aのトランジスタ105とカレントミラー接続され、コレクタが、出力回路600Aと接続される。トランジスタ105とトランジスタ204とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ204には、トランジスタ105に流れる電流I105のN倍の電流I204が流れる。
なお、トランジスタ201〜204と、トランジスタ104〜106とのサイズ比は自由に選択することができる。トランジスタ201〜204は電源電圧VCCの変動に対して安定化された電流を得ることができ、さらにトランジスタ104〜106における温度特性をコピーすることができる。
トランジスタ205は、トランジスタ201の接地側に設けられており、ダイオード接続され、コレクタがトランジスタ201のコレクタと接続され、エミッタが接地されている。
トランジスタ206は、第1増幅回路300の接地側に設けられており、トランジスタ205とカレントミラー接続され、コレクタが第1増幅回路300におけるトランジスタ303,304のエミッタに接続され、エミッタが接地されている。
トランジスタ207は、第2増幅回路500Aの接地側に設けられており、トランジスタ205とカレントミラー接続され、コレクタが第2増幅回路500Aにおけるトランジスタ501と接続され、エミッタが接地されている。
トランジスタ205は、コレクタにバイアス電流IBIASが供給されることで電流源として機能する。
トランジスタ206,207はトランジスタ205とカレントミラー接続されている。従って、トランジスタ205とトランジスタ206とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ206には、トランジスタ205に流れるバイアス電流IBIASのN倍の電流I206が流れる。同様に、トランジスタ205とトランジスタ207とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ207には、トランジスタ205に流れるバイアス電流IBIASのN倍の電流I207が流れる。
これによって、トランジスタ206は、第1増幅回路300に対する電流源として機能し、トランジスタ207は、第2増幅回路500Aに対する電流源として機能する。
さらに、第2電流源回路200Aはカレントミラー回路によって構成されているため、第2電流源回路200Aは、第1増幅回路300に対して温度変化や電源電圧VCCの変動に対して安定した電流を供給することができる。
次に、入力電圧VIN(DC電圧)の低下時における、トランジスタ205〜207の機能について説明する。
トランジスタ301,303のベース・エミッタ間電圧をVbe301,Vbe303、トランジスタ206のコレクタ電圧をVc206とすると、Vc206=VIN+Vbe301−Vbe303≒VINとなる。入力電圧VINが低下して(例えば、VIN=0V)、トランジスタ206のコレクタ電圧も低下し、トランジスタ206のコレクタ・エミッタ間電圧が飽和電圧よりも低くなると、トランジスタ206は飽和動作する。トランジスタ205は、トランジスタ206とベースを共有しているため、トランジスタ206が飽和動作した場合、トランジスタ205におけるベース・エミッタ間電圧が低下する。この結果、トランジスタ205におけるコレクタ電流IBIASが減少する。
他方で、トランジスタ207においても、トランジスタ206とベースを共有しているため、トランジスタ206が飽和動作した場合、トランジスタ207におけるベース・エミッタ間電圧が低下する。しかし、トランジスタ207においては、入力電圧VINの低下時においてもコレクタ・エミッタ間電圧の低下は発生しないため、線形動作することができる。トランジスタ207では、ベース・エミッタ間電圧が低下による電流I206の減少と、ベース電流の減少が発生する。この結果、トランジスタ501における出力抵抗値が増加するため、第2増幅回路500Aにおける入力抵抗値が増加する。従って、本実施形態に係るオペアンプ10Aを用いて電力増幅回路を構成することによって、入力電圧VINが低下した場合でも、回路全体としての電圧ゲインを維持することができる。
(1−6.出力回路600A)
出力回路600Aの構成について説明する。
出力回路600Aは、接地側に設けられたNPNトランジスタ601,602,603,604,605、電源電圧VCC側に設けられたPNPトランジスタ611,612,613,614及びキャパシタ651を備えている。出力回路600Aにおけるトランジスタは、シンク出力経路、又はソース出力経路を構成している。
まず、シンク出力経路を構成するトランジスタについて説明する
トランジスタ601は、ベースに出力電流IOUT2Bが供給され、コレクタに第2電流源回路200Aにおけるトランジスタ204のコレクタから電流I204が供給され、エミッタが接地される。トランジスタ602(第1トランジスタの一例である。)は、ベースがトランジスタ601のコレクタと接続され、エミッタが接地される。トランジスタ611(第2トランジスタの一例である。)は、ダイオード接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給され、コレクタがトランジスタ602のコレクタと接続される。トランジスタ612(第3トランジスタの一例である。)は、トランジスタ611とカレントミラー接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給されている。トランジスタ603(第4トランジスタの一例である。)は、ダイオード接続され、コレクタがトランジスタ612のコレクタと接続され、エミッタが接地される。トランジスタ605(第5トランジスタの一例である。)は、トランジスタ603とカレントミラー接続され、エミッタが接地され、コレクタが出力端子VOUTに接続する。
次に、ソース出力経路を構成するトランジスタについて説明する。
トランジスタ604は、ベースに出力電流IOUT2Aが供給され、エミッタが接地される。トランジスタ613は、ダイオード接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給され、コレクタがトランジスタ604のコレクタと接続される。トランジスタ614は、トランジスタ613とカレントミラー接続され、エミッタに電源電圧VCCが供給され、コレクタが出力端子VOUTに接続する。
なお、出力回路600Aにおいては、トランジスタ613とトランジスタ614とのサイズ比、及びトランジスタ603とトランジスタ605とのサイズ比は、例えばいずれも1:5となるように調整されている。また、トランジスタ611とトランジスタ612とのサイズ比は、例えば1:2となるように調整されている。なお、サイズ比の調整には、例えばエミッタ面積の調整や、配置するトランジスタの員数による調整を含む。
キャパシタ651は、一端が第2増幅回路500Aにおけるトランジスタ303のコレクタに接続され、他端が出力端子VOUTに接続する。
第2増幅回路500Aから出力される出力電流IOUT2Aは、トランジスタ604において増幅される(電流I604)。トランジスタ604に接続するトランジスタ613と、トランジスタ614はカレントミラー接続されているため、トランジスタ613とトランジスタ614とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ614には、トランジスタ604が増幅した電流I604のN倍の電流ISourceが流れる。この電流ISourceは、出力端子VOUTへ出力(ソース)される。
他方で、第2増幅回路500Aから出力される出力電流IOUT2Bは、トランジスタ601,602において増幅される(電流I602)。トランジスタ602に接続するトランジスタ611と、トランジスタ612は、カレントミラー接続されている。そのため、トランジスタ612とトランジスタ611とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ612には、トランジスタ602が増幅した電流I602のN倍の電流I612が流れる。さらにトランジスタ612に接続するトランジスタ603と、トランジスタ605は、カレントミラー接続されている。そのため同様に、トランジスタ605とトランジスタ603とのサイズ比を1:Nとすると、トランジスタ605には、電流I612のN倍の電流ISinkが流れる。この電流ISinkは、出力端子VOUTへ出力(シンク)される。第2増幅回路500Aからの出力がシンクされる経路において、トランジスタ603,605の電流比を調整することで、電流ゲインを増加させることができる。
(2.オペアンプ10Bの構成)
図2は、本発明の他の実施形態であるオペアンプ10B(電力増幅器の一例である。)の構成を示す図である。なお、図1に示したオペアンプ10Aと同等の要素には、同等の符号を付して説明を省略する。
オペアンプ10Bは、オペアンプ10Aにおける第2電流源回路200A、第2増幅回路500A、及び出力回路600Aに代えて、第2電流源回路200B、第2増幅回路500B、及び出力回路600Bを備える。
(2−1.第2増幅回路500B)
第2増幅回路500Bは、第2増幅回路500Aの構成に加えて、トランジスタ502(第7トランジスタの一例である。)を備える。トランジスタ502は、PNPトランジスタであり、出力電流IOUT1がベースに供給され、エミッタが電源電圧VCCに接続され、コレクタが第2電流源回路200Bに接続されている。第2増幅回路500Bにおいて、トランジスタ501は、コレクタから出力電流IOUT1を反転増幅した出力電流IOUT2Cを出力する。また、トランジスタ502は、コレクタから出力電流IOUT1を反転増幅した出力電流IOUT3を出力する。
第2増幅回路500Bでは、トランジスタ501,501が、それぞれ、出力信号IOUT2C,IOUT3を出力する。
前述の第2増幅回路500Aは、ソース出力経路、及びシンク出力経路両方に対する出力信号をトランジスタ501が出力する構成である。従って、第2増幅回路500Aにおいては、シンク出力経路のトランジスタ601と、ソース出力経路のトランジスタ604の両方が、トランジスタ501の出力負荷抵抗となる。ここで、入力電圧VINとして交流電圧等の振幅を有する信号が入力された場合を例に、第2増幅回路500Aにおけるトランジスタ501の挙動を説明する。入力された振幅信号に応じて、トランジスタ601,604のいずれかがカットオフした場合、そのカットオフした側のトランジスタにおける入力抵抗(hie)が増加する。トランジスタ601,604における入力抵抗が低下することで、トランジスタ501の出力負荷抵抗が増加することになる。これに伴い、トランジスタ501における入力抵抗が低下することにより、第1増幅回路300におけるトランジスタ303のコレクタ負荷抵抗が低下する。この結果、第1増幅回路300における開回路ゲインの低下を招くことになる。
これに対し、第2増幅回路500Bにおいては、ソース出力経路に対する出力信号IOUT2C、及びシンク出力経路に対する出力信号IOUT3をそれぞれ別のトランジスタが独立して出力する。これにより、トランジスタ601,604のいずれかがカットオフすることによる、第1増幅回路300のコレクタ抵抗の変動を低減することができる。従って、第2増幅回路500Bの構成においては、第1増幅回路300の開回路ゲインの低下を抑制することができる。
(2−2.第2電流源回路200B)
第2電流源回路200Bは、第2電流源回路200Aの構成に加え、トランジスタ208を備えている。トランジスタ208は、トランジスタ205とカレントミラー接続され、コレクタが第2増幅回路500Bにおけるトランジスタ502のコレクタと接続され、エミッタが接地される。
トランジスタ208が、入力電圧VINの低下時において、トランジスタ207と同様の振る舞いをすることにより、トランジスタ502における出力抵抗値が増加するため、第2増幅回路500Bにおける電圧ゲインを維持することができる。
(2−3.出力回路600B)
出力回路600Bは、出力回路600Aの構成に加え、トランジスタ606を備えている。トランジスタ606は、ダイオード接続され、コレクタがトランジスタ601のコレクタと接続され、エミッタが接地される。また、出力回路600Bにおいてトランジスタ602はトランジスタ606とカレントミラー接続される。
出力回路600Aにおいては、ソース側のトランジスタ604のコレクタ負荷はダイオード接続されたトランジスタである。一方、シンク側増幅経路のトランジスタ601のコレクタ負荷はトランジスタ204による電流源である。このため、出力回路600Aにおいてはソース側と比べシンク側の電圧ゲインが大きくなり、シンク側とソース側とでゲインが異なってしまう。しかし、出力回路600Bは、ダイオード接続されたトランジスタ606を備えることによって、トランジスタ606の動作抵抗により、トランジスタ601のゲインを低下させることができるため、シンク側のゲインを低下させることができる。これによって、出力回路600Bにおいては、ソース側のトランジスタ614とシンク側のトランジスタ605とを、ほぼ同じゲインで駆動させることができる。
(3.オペアンプ10Cの構成)
図3は、本発明の他の実施形態であるオペアンプ10C(電力増幅器の一例である。)の構成を示す図である。なお、図1、2に示したオペアンプ10A、10Bと同等の要素には、同等の符号を付して説明を省略する。
オペアンプ10Cは、オペアンプ10Bにおける第1電流源回路100A、第2増幅回路500B、及び出力回路600Bに代えて、第1電流源回路100B、第2増幅回路500C,及び出力回路600Cを備える。
(3−1.第1電流源回路100B)
第1電流源回路100Bは、第1電流源回路100Aの構成に加えて、トランジスタ107、抵抗器132,133,134を備える。トランジスタ107は、PNPトランジスタである。トランジスタ107は、トランジスタ105とカレントミラー接続され、エミッタが電源電圧に接続され、コレクタが基準電圧VREFに接続される。抵抗器133は、一端がトランジスタ102のコレクタと接続され、他端がトランジスタ102のエミッタと接続される。抵抗器132は、一端が抵抗器131の他端と接続され、他端がトランジスタ101のエミッタと接続され接地される。抵抗器134は、一端がトランジスタ107のコレクタに接続され、他端が接地される。
前述した第1電流源回路100Aの構成例は、負性抵抗特性を有する回路である。この第1電流源回路100Aに抵抗器132を備える構成とすることで、第1電流源回路100Bにおいては、回路の負性抵抗を打ち消すことが可能になる。さらに、第1電流源回路100Bにおいては、抵抗器131,132の合成値と抵抗器132の値、及びトランジスタ101に対するトランジスタ102のエミッタ面積を調整することにより、より高い出力抵抗を得ることができる。また、第1電流源回路100Bは、温度補償が可能であり、また、電源電圧VCCの変動に対して安定した電流精度を得ること可能となる。
なお、第1電流源回路100Bは、図3に示した構成に限定されない。例えば、トランジスタ104のベースとトランジスタ101のエミッタとの間に起動回路が接続する構成でもよい。また、第1電流源回路100Bは、この起動回路を接続し、さらに、トランジスタ103のベースとトランジスタ101のエミッタとの間に位相補正回路が接続する構成でもよい。さらに第1電流源回路100Bは、トランジスタ107のコレクタに外部電源を接続する構成でもよい。
(3−2.第2増幅回路500C)
第2増幅回路500Cは、第2増幅回路500Bの構成に加えて、抵抗器531(第2抵抗器の一例である。)を備える。抵抗器531は、一端がトランジスタ501のコレクタに接続され、他端がトランジスタ502のコレクタに接続される。
抵抗器531の機能について説明する。出力回路600Cにおいて、信号入力がない場合であっても、トランジスタ605,614それぞれのコレクタには微弱なアイドル電流が発生している。トランジスタ605,614を駆動するトランジスタ501,502のコレクタ間に設けられる抵抗器531の抵抗値を調整することによって、このアイドル電流を所定の目標値になるように調整することができる。これによって、出力回路600Cに入力される信号が振幅信号である場合にも、トランジスタ605,614における出力が調整されたアイドル電流を中心にスムーズに切り替わることができ、出力信号ISource,ISinkの波形にひずみが生じるのを低減することができる。
(3−3.出力回路600C)
出力回路600Cは、出力回路600Bの構成に加えて、抵抗器631、及びキャパシタ652,653を備える。抵抗器631(第1抵抗器の一例である。)は、一端がトランジスタ602のベースに接続され、他端がトランジスタ603のベースに接続される。キャパシタ652は、一端がトランジスタ614のベースに接続され、他端がキャパシタ651と出力端子VOUTととの間に接続される。また、キャパシタ653は、一端がトランジスタ605のベースに接続され、他端がキャパシタ651と出力端子VOUTととの間に接続される。
抵抗器631の機能について説明する。出力回路600Cが、抵抗器631を備えることによって、トランジスタ602,603,612,611を通る経路において、正帰還経路が形成される。出力回路600Cは、この正帰還経路を備えることによって、トランジスタ605におけるベース電流の変動に伴い、変動を増強させる方向に、トランジスタ605に対して供給するベース電流量を調整することが可能になる。
さらに、出力回路600Cは、抵抗器631によって正帰還経路が形成されるため、トランジスタ611に対するトランジスタ612の員数を低減させた場合でも電流ゲインを確保することができる。さらに、トランジスタ611に対するトランジスタ612の員数を低減させることによって、トランジスタ612の接合容量が減少し、出力回路600Cを含むオペアンプ10Cにおける増幅部(第1増幅部300、第2増幅部200B)を負帰還動作させた場合であっても位相シフトが低減でき、動作の安定性を向上させることが可能になる。
(4.オペアンプ10Dの構成)
図4は、本発明の他の実施形態であるオペアンプ10D(電力増幅器の一例である。)の構成を示す図である。なお、図1、2、3に示したオペアンプ10A、10B、10Cと同等の要素には、同等の符号を付して説明を省略する。
オペアンプ10Dは、オペアンプ10Cにおける第2増幅回路500Cに代えて、第2増幅回路500Dを備える。
第2増幅回路500Dは、第2増幅回路500Cの構成に加えて、抵抗器532を備える。抵抗器532は、一端が電源電圧VCCに接続し、他端がトランジスタ501のエミッタとトランジスタ502のエミッタとの間に接続される。
第2増幅回路500Dは、抵抗器532を備えることにより、上述したアイドル電流の調整をよりスムーズに行うことができる。
(5.シミュレーション結果)
(5−1.入力電圧低下時における動作特性に関するシミュレーション)
図5〜8は、本実施形態に係るオペアンプ10Cにおけるシミュレーション結果を示す図である。なお、図5〜8におけるシミュレーションを行った回路において用いられたトランジスタのベース・エミッタ間電圧は約0.6Vであり、コレクタ・エミッタ間の飽和電圧は約0.1Vである。また、回路における動作電流(静止時)は約60μAとした。
さらに図5〜図8の例では、オペアンプ10Cの−VINとVOUTとの間、及び−VIN及びVEEとの間にそれぞれ抵抗器を接続して閉回路を形成した状態(非反転増幅器)でシミュレーションを行っている。なお、シミュレーションは、回路設計シミュレータ(SIMetrix−70)を用いて行った。
まず、図5〜7を用いて、本実施形態に係るオペアンプ10Cの、入力電圧VIN低下時における動作特性について説明する。図5〜7は、オペアンプ10Cに、後述する各パラメータで電源電圧及び入力電圧を与えた場合における、入力電圧VINの応答波形(図5A〜7A)、及び出力電圧VOUTの応答波形(図5B〜7B)を示している。図5〜7において、横軸は時間(秒)、縦軸は電圧(mV)である。また、図5〜図7に示す入力電圧VINは、三角波形状に変化する+VINである。
図5は、以下のパラメータで電圧を与えた場合のシミュレーション結果を示している。
・電源電圧VCC 0.8V
・接地電圧VEE −0.2V
・入力電圧VIN 0〜0.1V (三角形状ランプ波 0.2Hz)
・出力端子VOUTに接続される負荷抵抗値 1MΩ
・閉回路における電圧ゲイン 1倍(0dB)
図5におけるシミュレーションにおいては、トランジスタ206におけるコレクタ・エミッタ間電圧を約0.2Vに維持できるように、電源電圧VCC,VEEの値を設定している。これにより、図5の例では、トランジスタ206の飽和動作による回路に対する影響を最小にした状態においてシミュレーションを行っている。
図5の例では、第2電流源回路200Bにおけるトランジスタ206のコレクタ・エミッタ間電圧は飽和しておらず、トランジスタ206は、線形動作している。トランジスタ206の増幅率(hfe)は120程度である。図5においては、図5A,5Bに示す入出力の応答波形は、ほぼ重なる形状をしており、オペアンプ10Cは回路全体として線形動作していることが分かる。なお、図5のグラフは、図6、及び図7に示すグラフと対比するための基準となる応答波形である。
図6は、以下のパラメータで電圧を与えた場合のシミュレーション結果を示している。
・電源電圧VCC 0.8V
・接地電圧VEE 0V
・入力電圧VIN 0〜80mV (三角形状ランプ波 0.2Hz)
・出力端子VOUTに接続する負荷抵抗値 1MΩ
・閉回路における電圧ゲイン 10倍(20dB)
図6の例では、第2電流源回路200Bにおけるトランジスタ206のコレクタ・エミッタ間電圧は飽和しており、トランジスタ206は、飽和動作している。この場合、トランジスタ206の増幅率(hfe)は5程度である。図6においても、図6A,6Bに示す入出力の応答波形は、ほぼ重なる形状をしており、トランジスタ206が飽和動作した場合においても、オペアンプ10Cほぼ線形動作(直線応答)していることが分かる。なお、電圧ゲインは、直線応答の検証と確認をし易くするため10倍(20dB)とし、
出力振幅を、ほぼ電源電圧(約0.8V)まで増幅(RAIL-to-RAIL-output)させた時の入力信号対出力信号の直線性を比較している。
図7は、以下のパラメータで電圧を与えた場合のシミュレーション結果を示している。
・電源電圧VCC 0.8V
・接地電圧VEE 0V
・入力電圧VIN 0〜8mV (三角形状ランプ波 0.2Hz)
・出力端子VOUTに接続する負荷抵抗値 1MΩ
・閉回路におけるゲイン 100倍(40dB)
図7の例では、第2電流源回路200Bにおけるトランジスタ206のコレクタ・エミッタ間電圧は図6の場合よりもさらに飽和しており、トランジスタ206は、強い飽和状態にある。この場合、トランジスタ206の増幅率(hfe)は1以下である。しかし、図7においても、図7A,7Bに示す入出力の応答波形は、ほぼ重なる形状をしていることから、トランジスタ206が強い飽和状態に陥った場合であっても、オペアンプ10Cは回路全体としてほぼ線形動作(直線応答)していることが分かる。尚、電圧ゲインは、入力電圧波形と出力電圧波形との対比を視認しやすくするため、閉回路における電圧ゲインを100倍(40dB)とし、出力振幅を、ほぼ電源電圧(約0.8V)まで増幅(RAIL-to-RAIL-output)させた時の入力信号対出力信号の直線性を比較している。
図8は、オペアンプ10Cを低入力電圧(直流バイアス)で動作させた場合であって、周波数領域が100μHz〜100MHzにおける、オペアンプ10Cの開回路ゲインの周波数特性を示すシミュレーション結果である。図8において、横軸は入力電圧の周波数、縦軸は開回路電圧ゲインである。図8において設定した各パラメータは以下のとおりである。
(共通条件)
・0.8V(DC)の電源電圧VCCによる単電源動作
・出力電圧Vout 0.4V(DC)
(変更した条件)
・一点鎖線のグラフにおいては、入力電圧を100mVとし、閉回路ゲインを4倍とした。
・実線のグラフにおいては、入力電圧を10mVとし、閉回路ゲインを40倍とした。
・点線のグラフにおいては、入力電圧を1mVとし、閉回路ゲインを400倍とした。
なお、オペアンプ10Cの交流周波数における開回路ゲイン検証時(無帰還と等価)には、直流を含む超低周波領域(約1μHz以下)でのみ、上述の閉回路ゲインを有するように負帰還回路を設けている。これによって、3種類の各入力電圧(直流バイアス)に対し、出力電圧が0.4V(DC)(電源電圧の1/2)となるように、閉回路ゲインをそれぞれ調整することが可能になる。この結果、図8の開回路ゲイン特性を正しく取得することができる。(図示はしていない)
図8に示すように、VINへの3種類の低い入力電圧におけるシミュレーションでは、周波数が1mHz以下の帯域において、いずれの場合においても、電圧ゲイン(交流周波数が100μHz〜100MHzにおける、オペアンプ10Cの開回路の電圧ゲイン)が140dB程度に維持されていることが分かる。図8の結果から、本実施形態に係るオペアンプ10Cにおいては、従来は実現できなかったような、電源電圧が約0.8V(DC)程度という低い電圧からの動作を実現可能とし、且つ、オペアンプ10Cにおいて大きな開回路ゲインが得られる。これによって、オペアンプ10Cを負帰還動作させた場合の帰還量が増大するため、オペアンプ10Cにおいてより高い精度を得ることができる。さらに、図8のシミュレーションの例においては、アイドリング時は約60μA程度の少ない消費電流であり、電源電圧は約0.8Vであるので、低消費電力化を図ることができる。
なお、この一連の図5〜図8の動作特性の評価目的について説明する。図5〜図7においては、入力電圧対時間領域(Vin vs Time)の測面から捉えることを目的として動作特性の評価を行っている。他方、図8においては、開回路ゲイン対周波数領域(Gain vs Frequency)の側面から捉えることを目的として、いずれもオペアンプ10Cを3種の低い入力電圧で動作させた場合に、その動作を補償する開回路ゲインの評価を行っている。
このように、図5〜図8のシミュレーションは、入力対出力の直線性の検証と、動作を補償する開回路ゲインの検証との両面を通じ、トランジスタ206の飽和動作発生時における、その低入力電圧動作が可能であることを証明する(裏付ける)ことを目的としている。
(5−2.第1電流源回路における負性抵抗特性に関するシミュレーション)
図9A〜図9Cを参照して、トランジスタ103のエミッタと抵抗器132との接続関係と、第1電流源回路100Bにおける負性抵抗特性との関係について説明する。図9A〜図9Cは、第1電流源回路100Bにおける、電圧と電流との関係を示すグラフである。各グラフにおいて、横軸は電圧値を縦軸は電流値を表している。なお、第1電流源回路100Bにおける、図9A〜図9Cの特性取得にあたっては、第1電流源回路100Bにおけるトランジスタ104,105,106、の各エミッタ電流を合計した電流値が100μA(後述する図9Bの特性)となるように、抵抗器131,132、の抵抗値を調整している。これは電流を100μAとすることにより、図9A〜図9Cの特性差をより解り易く示すためである。
図9Aは、トランジスタ103のエミッタが抵抗器132の接地側に接続された場合における、第1電流源回路100Bの電圧と電流との関係を示すグラフである。図9Aのグラフから、この場合、第1電流源回路100Bは負性抵抗特性を有することが分かる。
図9Bは、トランジスタ103のエミッタが、抵抗器132と抵抗器131との接続箇所に接続された場合における、第1電流源回路100Bの電圧と電流との関係を示すグラフである。図9Bのグラフから、この場合、第1電流源回路100Bは負性抵抗特性を有しないことが分かる。
図9Cは、トランジスタ103のエミッタが、抵抗器131の電源電圧VCC側に接続された場合における、第1電流源回路100Bの電圧と電流との関係を示すグラフである。図9Cのグラフから、この場合、第1電流源回路100Bは正性抵抗特性を有することが分かる。
従って、図9A〜図9Cのグラフから、第1電流源回路100Bは、トランジスタ103のエミッタが、抵抗器132の電源電圧VCC側に接続された場合には、負性抵抗特性を打ち消すことが可能であることが分かる。
このように本実施形態に係るオペアンプ10A〜10Dによると、トランジスタを飽和領域においても動作させることができ、これによって、オペアンプ10A〜10Dを含む増幅回路を低電圧から動作させることができる。
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、図5〜図で8は、オペアンプを用いた非反転増幅器におけるシミュレーション結果を示したが、本発明のオペアンプは、非反転増幅器に限られず、反転増幅器やレギュレータ等、様々な回路に適用することができる。
10A,10B,10C,10D オペアンプ
100 第1電流源回路
101,102,103,104,105,106,107 トランジスタ
131,132,133,134 抵抗器
200 第2電流源回路
201,202,203,204,205,206,207 トランジスタ
300 第1増幅回路
301,302,303,304,305,306, トランジスタ
500 第2増幅回路
501,502 トランジスタ
531、532 抵抗器
600 出力回路
601,602,603,604,605,606 トランジスタ
611,612,613,614 トランジスタ
631 抵抗器
651,652,653 キャパシタ

Claims (2)

  1. 入力信号を増幅して第1出力信号を出力する増幅回路と、
    前記第1出力信号を増幅した第2出力信号を電源側に出力するソース出力経路と、前記第1出力信号を増幅した第3出力信号を接地側に出力するシンク出力経路と、を有する出力回路と、
    を備え、
    前記シンク出力経路は、
    前記第1出力信号に応じた電流を出力する第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタの電源側に設けられ、ダイオード接続された第2トランジスタと、
    前記第2トランジスタとカレントミラー接続された第3トランジスタと、
    前記第3トランジスタの接地側に設けられ、ダイオード接続された第4トランジスタと、
    前記第4トランジスタとカレントミラー接続され、前記第3出力信号を出力する第5トランジスタと、
    前記第1及び第4トランジスタのベース間に設けられた第1抵抗器と、
    を有する、
    電力増幅器。
  2. 前記増幅回路は、
    前記第1出力信号を前記ソース出力経路へ出力する第6トランジスタと、
    前記第1出力信号を前記シンク出力経路へ出力する第7トランジスタと、
    前記第6及び第7トランジスタのベース間に設けられた第2抵抗器と、を有する、請求項1に記載の電力増幅器。
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