JP6658750B2 - 送風装置および掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は、送風装置および掃除機に関する。
掃除機に搭載される送風装置として、特許文献1および特許文献2に開示されたものがある。特許文献1の送風装置(電動送風機)において、モータケースの外周面とモータケースを覆う筒状のエアガイドとの間には、排気が通過する流路が構成される。この流路には、排気方向に沿って延びる案内翼(静翼)が設けられて、気流を整えることで排気効率が高められている。
日本国公開公報:特開2010−281232号公報 日本国公開公報:特開2000−337295号公報
特許文献1に記載の送風装置において上述した流路は、モータカバーの周囲に筒状のエアガイドを組み立てることにより構成される。このため、周方向に沿う流路の径方向の幅は、エアガイドとモータカバーとの組み立て精度に依存して周方向位置によって変わり圧力が不安定となり排気効率が低下する虞があった。
本発明の例示的な一実施形態は、流路の径方向の幅を高い精度で一定とし排気効率を高めた送風装置の提供を目的とする。
本発明の例示的な一の実施形態に係る送風装置は、上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材である静翼支持部を構成し、前記モータは、ハウジングをさらに有し、前記静翼支持部の少なくとも一部は、前記ハウジングと固定され、前記静翼の下側に位置する第3リングをさらに備え、前記静翼支持部は、前記第3リングが固定される第1固定部を有し、前記第3リングは、外周が軸方向下側に向かうにつれて、径方向外側へ延びる第3リング傾斜部を有する。
本発明の例示的な他の実施形態に係る送風装置は、上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材である静翼支持部を構成し、前記インペラハウジングは、前記インペラの上側を覆うインペラハウジング本体部と、前記インペラハウジング本体部の外周縁から径方向外側および下側に延びる排気ガイド部と、排気ガイド部の外周縁から上側に延びて前記第2リングと固定される外周取付リングと、を有し、前記インペラハウジングの上面には、前記排気ガイド部の上側に位置し周方向に延び、下側に凹む凹部が設けられている。
本発明の例示的な他の実施形態に係る送風装置は、上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材である静翼支持部を構成し、前記インペラは、複数の動翼と前記動翼の下側に位置する円盤状のベース部とを有し、前記静翼支持部は、上側に突出し前記インペラの径方向外側に位置する円環状の突出部を有し、前記突出部は、径方向外側に向かうに従って下方に傾斜する外周面を有し、前記突出部の上端は、前記ベース部の下面よりも上側に位置し、前記ベース部の上面の外端よりも下側に位置する。
本発明によれば、流路の径方向の幅を高い精度で一定とし排気効率を高めた送風装置を提供できる。
図1は、実施形態の送風装置を示す断面図。 図2は、実施形態の送風装置の分解斜視図。 図3は、実施形態のモータを下側から見た斜視図。 図4は、実施形態のステータの斜視図。 図5は、ステータと、回路基板と、下蓋を示す分解斜視図。 図6は、モータの平断面図。 図7は、回転センサの実装態様を示す説明図。 図8は、静翼部材を下側からみた斜視図。 図9は、インペラ、静翼部材、インペラハウジングの一部を拡大して示す断面図。 図10は、静翼部材の部分側面図。 図11は、インペラの動翼の平面図。 図12は、変形例1の送風装置を示す断面図。 図13は、変形例1の送風装置の分解斜視図。 図14は、変形例1のモータを下側から見た斜視図。 図15は、変形例1の排気誘導部材の部分断面斜視図。 図16は、変形例1のインペラ、排気誘導部材、インペラハウジングの一部を拡大して示す断面図。 図17は、変形例2として採用可能なインペラを示す断面図。 図18は、変形例3の送風装置を示す斜視図である。 図19は、変形例3の送風装置のインペラカバー部を取り外した状態を示す斜視図である。 図20は、変形例3の送風装置の平面図である。 図21は、図20のA−A線断面図である。 図22は、図20のB−B線断面図である。 図23は、変形例3のガイド翼を説明するための図である。 図24は、変形例3において、本体カバー部が単一の部材である場合の図20のA−A線断面図である。 図25は、変形例4の送風装置の断面図である。 図26は、モータハウジングが単一の部材である場合の変形例4の送風装置の断面図である。 図27は、送風装置を有する掃除機の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等とを異ならせる場合がある。
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって図1の左右方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。
また、以下の説明においては、中心軸Jの延びる方向(Z軸方向)を上下方向とする。Z軸方向の正の側(+Z側)を「上側(軸方向上側)」と呼び、Z軸方向の負の側(−Z側)を「下側(軸方向下側)」と呼ぶ。なお、上下方向、上側および下側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係や方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
図1は、本実施形態の送風装置を示す断面図である。図2は、本実施形態の送風装置の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、送風装置1は、モータ10と、インペラ70と、インペラハウジング80と、複数の静翼と、第1リング66bと、第2リング65と、を備える。複数の静翼は、後述する上部静翼67aと、下部静翼67bと、を有する。
モータ10の上側(+Z側)に、静翼部材60が取り付けられる。インペラハウジング80は静翼部材60の上側に取り付けられる。静翼部材60とインペラハウジング80との間にインペラ70が収容される。インペラ70は、中心軸J周りに回転可能にモータ10に取り付けられる。
[モータ]
図3は、本実施形態のモータを下側から見た斜視図である。
モータ10は、図1に示すように、ハウジング20と、下蓋22と、シャフト31を有するロータ30と、ステータ40と、回路基板50と、下側ベアリング52a及び上側ベアリング52bと、を備える。すなわち、モータ10は、ハウジング20をさらに有する。より詳細に述べると、モータ10は、上下方向に延びる中心軸Jに沿って配置されるシャフト31とシャフト31を回転可能に支持するベアリング52a,52bとを有する。
ハウジング20は、ロータ30と、ステータ40とを収容する有蓋の円筒容器である。ハウジング20は、ステータ40を径方向外側から囲む。ハウジング20は、円筒状の周壁21と、周壁21の上端に位置する上蓋部23と、上蓋部23の中央部に位置する上側ベアリング保持部27と、を有する。ハウジング20の内側面に、ステータ40が固定される。上側ベアリング保持部27は、上蓋部23の中央部から上側へ突出する筒状である。上側ベアリング保持部27は、内部に上側ベアリング52bを保持する。
図1及び図3に示すように、ハウジング20の周壁の上部側には、ハウジング20を径方向に貫通する貫通孔25、26が設けられている。ハウジング20の周壁には、3箇所の貫通孔25と、3箇所の貫通孔26が、軸周りに交互に位置する(図6参照)。この構成によって、後述する排気口95から排出された空気の一部がハウジング20内に流入し、ステータコア41やコイル42を冷却することができる。ハウジング20の周壁21と上蓋部23との間には、上蓋部23を軸周りに取り囲む段差部28が設けられている。
ハウジング20の下側(−Z側)の開口部に下蓋22が取り付けられる。下蓋22の中央部に、下蓋22の下面から下側へ突出する筒状の下側ベアリング保持部22cが設けられている。下側ベアリング保持部22cは下側ベアリング52aを保持する。
図3に示すように、下蓋22には、軸周りの3箇所に、径方向に幅を持った円弧状の貫通孔22aが設けられている。下蓋22の外周端には、下蓋22の外周部を直線状に切り欠いた切欠部22bが3箇所設けられている。ハウジング20の下側の開口端20aと切欠部22bとの間の隙間がモータ10の下側開口部24である。
ロータ30は、図1に示すように、シャフト31と、ロータマグネット33と、下側磁石固定部材32と、上側磁石固定部材34と、を備える。ロータマグネット33は、シャフト31を径方向外側で軸周り(θz方向)に囲む円筒状である。下側磁石固定部材32及び上側磁石固定部材34は、ロータマグネット33と同等の直径を有する円筒状である。下側磁石固定部材32及び上側磁石固定部材34は、ロータマグネット33を軸方向両側から挟み込んでシャフト31に取り付けられている。上側磁石固定部材34は、中心軸方向の上側部分に、下側(ロータマグネット33側)よりも小さい直径の小径部34aを有する。
シャフト31は、中心軸Jに沿って配置されている。シャフト31は、下側ベアリング52aと上側ベアリング52bとによって軸周り(θz方向)に回転可能に支持されている。インペラ70は、シャフト31の上端側に連結される。インペラ70は、シャフト31と一体となって軸周りに回転する。
図4は、本実施形態のステータの斜視図である。図5は、ステータ40と、回路基板50と、下蓋22を示す分解斜視図である。図6は、モータ10の平断面図である。
ステータ40は、ロータ30の径方向外側に位置する。ステータ40は、ロータ30を軸周り(θz方向)に囲んでいる。ステータ40は、図4及び図5に示すように、ステータコア41と、複数(3つ)の上側インシュレータ43と、複数(3つ)の下側インシュレータ44と、コイル42と、を有する。
ステータコア41は、図5に示すように、コアバック部41aと、複数(3つ)のティース部41bを有する。コアバック部41aは中心軸周りのリング状である。コアバック部41aは、軸周りに3箇所の直線部41cと、3箇所の円弧部41dとが交互に位置する構成を有する。ティース部41bは、それぞれ直線部41cの内周面から径方向内側に延びている。ティース部41bは周方向に均等な間隔で配置される。コアバック部41aの円弧部41dの上面には、それぞれ、ステータ40の内側に排気を案内する傾斜部材46が配置される。傾斜部材46は、径方向外側から内側へ向かうに従い厚さが薄くなる形状を有する。
上側インシュレータ43は、ステータコア41の上面と側面の一部を覆う絶縁部材である。上側インシュレータ43は、3つのティース部41bにそれぞれ対応して設けられる。上側インシュレータ43は、コアバック部41aの上側に位置する上側外周壁部43aと、ティース部41bの先端の上側に位置する上側内周壁部43eと、上側外周壁部43aと上側内周壁部43eとを径方向に連結し、ティース部41bのコイルが巻かれる部位の上側に位置する上側絶縁部43dと、を有する。
下側インシュレータ44は、ステータコア41の下面と側面の一部を覆う絶縁部材である。下側インシュレータ44は、3つのティース部41bにそれぞれ対応して設けられる。下側インシュレータ44は、コアバック部41aの下側に位置する下側外周壁部44aと、ティース部41bの先端の下側に位置する下側内周壁部44cと、下側外周壁部44aと下側内周壁部44cとを径方向に連結し、ティース部41bのコイルが巻かれる部位の下側に位置する下側絶縁部44bと、を有する。
ステータコア41のティース部41bを上下方向に挟み込むように上側インシュレータ43と下側インシュレータ44が配置される。上側インシュレータ43の上側絶縁部43dと下側インシュレータ44の下側絶縁部44bとに覆われるティース部41bの周囲にコイル42が巻き回される。
ステータコア41のコアバック部41a上に位置する3つの上側外周壁部43aは、ステータコア41の上側においてコイル42を取り囲む。上側外周壁部43aは、周方向の両端に第1側端面43bと第2側端面43cとを有する。第1側端面43bは、径方向に対して傾斜し、径方向外側に面する傾斜面である。第2側端面43cは、径方向に対して傾斜し、径方向内側に面する傾斜面である。上側外周壁部43aの外周面のうち、直線部41c上に位置する部分は、直線部41cの外周面と揃った軸方向に延びる平坦面43fとされる。平坦面43fの周方向の両側には、ハウジング20の内周面に沿って配置される円弧状の面が設けられる。
図6に示すように、周方向において隣り合う上側外周壁部43a同士は所定の間隔で離間されている。隣り合う上側外周壁部43aにおいて、一方の上側外周壁部43aの第1側端面43bと、他方の上側外周壁部43aの第2側端面43cとは、周方向に対向して配置される。第1側端面43bの径方向に対する傾斜度合いと、第2側端面43cの径方向に対する傾斜度合いは異なる。より詳細には、隣り合う上側外周壁部43aの間に形成される隙間CLの径方向外側の開口部90の周方向の幅は、径方向内側の開口部91の周方向の幅よりも広い。
隙間CLの下方にはコアバック部41a上に配置された傾斜部材46が位置する。傾斜部材46は、第1側端面43bと第2側端面43cとの間に挟まれている。隙間CLは、ハウジング20の貫通孔26の内側に位置する。貫通孔26と隙間CLは、ハウジング20の外側から流入する排気をステータ40の内側に案内する空気流路となる。上側から見た隙間CLの径方向に対する傾き方向(径方向外側から内側へ向かう方向)は、静翼部材60から放出される排気の周方向の流通方向と一致する。すなわち、インペラ70の回転方向と一致する。
図6に示すように、隙間CLの入口側の開口部90を相対的に大きくしていることで、貫通孔26からより多くの排気を吸入させることができ、出口側の開口部91の幅を相対的に狭くしていることで、隙間CLから放出される空気をより正確に狙った位置(コイル42)に向けて流通させることができる。よって、貫通孔26から流入する空気によって、よりステータコア41やコイル42を効率よく冷却できる。
コアバック部41aの下側に位置する3つの下側外周壁部44aは、ステータコア41の下側においてコイル42を取り囲む。周方向に隣り合う下側外周壁部44aの間には隙間が空いているが、下側外周壁部44a同士は周方向で互いに接触していてもよい。下側外周壁部44aの外周面のうち、コアバック部41aの直線部41cの下側に位置する部分は、直線部41cの外周面と揃った軸方向に延びる平坦面44dとされる。平坦面44dの周方向の両側には、ハウジング20の内周面に沿って配置される円弧状の面が設けられる。
平坦面44d上には、軸方向に延びる複数(図示では3つ)の板状部45が設けられる。図6に示すように、板状部45は平坦面44dにほぼ垂直に立っている。板状部45の径方向外側の先端はハウジング20の内周面に達する。板状部45は、下側外周壁部44aとハウジング20との間の領域を、周方向に複数の領域に区画する。
回路基板50は、図1及び図6に示すように、ステータ40と下蓋22との間に配置される。回路基板50は、円形リング状の本体部50aと、本体部50aの外周縁から径方向に対して斜め方向の外側に突出する3つの突出部50bと、を有する。本体部50aはシャフト31が挿通される貫通孔を有する。回路基板50は、下側インシュレータ44に固定される。
回路基板50には、図6に示すように、3つの回転センサ51が少なくとも実装される。回転センサ51は例えばホール素子である。回路基板50は、コイル42と電気的に接続されていてもよい。この場合に、コイル42に対して駆動信号を出力する駆動回路が回路基板50に実装されていてもよい。
図7は、回転センサ51の実装態様を示す説明図である。
回転センサ51は、図6及び図7に示すように、周方向に隣り合う下側内周壁部44cの先端部の間に挟まれて配置される。3つの回転センサ51は、周方向に120°おきの等間隔に配置される。回転センサ51の径方向内側の面は、ロータマグネット33と対向する。本実施形態の場合、ロータマグネット33は、ロータ30の軸方向の中心部に配置されている。そのため、回転センサ51は、回路基板50からロータマグネット33までの軸方向長さに相当する長さのリード51aにより回路基板50と接続される。3つの回転センサ51が、周方向に隣り合う下側内周壁部44cの先端部の間に挟まれて配置されることによって、例えば、下側磁石固定部材32の下にセンサマグネットを配置し、センサマグネットの下にさらに回転センサ51を配置する構造に比べて、モータ10の軸方向長さを短くすることができる。
下側内周壁部44cの先端部に、回転センサ51を支持する機構を設けてもよい。例えば、回転センサ51を挿入する凹部を設け、回転センサ51の径方向の移動を規制することができる。あるいは、スナップフィット等により回転センサ51を下側内周壁部44cに固定してもよい。
下蓋22は、ステータ40と回路基板50を収容したハウジング20の開口端20aに取り付けられる。図1に示すように、下蓋22の3つの貫通孔22aは、少なくとも一部が回路基板50の本体部50aの外周端よりも径方向外側に位置する。
下蓋22の外周の切欠部22bは、軸方向に見て、ステータコア41の直線部41cと、上側インシュレータ43の平坦面43fと、下側インシュレータ44の平坦面44dとにほぼ一致して配置される。モータ10の下面の下側開口部24は、ステータ40とハウジング20との間の空気流路FPの排気口となる。
[静翼部材、インペラ、インペラハウジング]
次に、静翼部材、インペラ、インペラハウジングについて説明する。
図8は、静翼部材を下側から見た斜視図である。図9は、インペラ70、第1静翼部材61a、第2静翼部材61b、インペラハウジング80の一部を拡大して示す断面図である。
<静翼部材>
静翼部材60は、図1及び図2に示すように、第1静翼部材61aと、第2静翼部材(静翼支持部)61bとを有する。第1静翼部材61aと第2静翼部材61bは軸方向に積層されてモータ10の上面に取り付けられる。
送風装置1は、下部静翼支持リング62をさらに備える。第1静翼部材61aは、下部静翼支持リング(第3リング)62と、取付リング63と、3つの連結部64と、複数の下部静翼67bと、を有する。下部静翼支持リング62と取付リング63は同軸に配置され、径方向に延びる3つの連結部64により連結されている。3つの連結部64は周方向に120°おきの等間隔に配置される。連結部64は、軸方向に貫通する貫通孔64aを有する。3つの貫通孔64aは、周方向において120°おきの等間隔に配置される。取付リング63は、上面に取付リング63と同心の凹溝63aを有する。
なお、本実施形態においては、第2静翼部材61bは、「静翼支持部」に対応する。また、下部静翼支持リング62は、「第3リング」に対応する。
下部静翼支持リング62は、円筒形状又は略円筒形状を有し、第2静翼部材61bに設けられる上部静翼67aの下側に位置する。図9に示すように、下部静翼支持リング62は、外周が軸方向下側に向かうにつれて、径方向外側に延びる傾斜部(第3リング傾斜部)62aを有する。これにより、排気を径方向外側へ誘導できる。
複数の下部静翼67bは、下部静翼支持リング62の外周面から径方向外側に突出する。すなわち、下部静翼支持リング62は、上部静翼67aの下側に位置する下部静翼67bをさらに有する。これにより、複数の下部静翼67bの間を流れる排気において、乱流が発生することを低減することができ、流路内の送風効率を向上させることができる。複数の下部静翼67bは、周方向に等間隔に配置される。下部静翼支持リング62の外周面は、上側に向かって先窄まりのテーパー状である。下部静翼67bは、上側に向かうに従って径方向の幅が大きくなる形状を有する。複数の静翼(上部静翼67aおよび下部静翼67b)は、インペラハウジング80の下側に位置する。
第2静翼部材61bは、円板リング状の支持体66aと、支持体66aの外周縁から下側に延びる円筒状の上部静翼支持リング(第1リング)66bと、複数の上部静翼67aと、上部静翼(静翼)67aの径方向外側に接続された円筒状の外周リング(第2リング)65と、支持体66aの外周縁から上側に突出する円環状の突出部66cと、を有する。すなわち、送風装置1は、上部静翼67aと、上部静翼支持リング66bと、外周リング65と、を備える。
上部静翼支持リング66bおよび外周リング65は、略円筒形状であってもよい。略円筒形状とは、円筒形状に準ずる形状であって、例えば、内周面及び外周面に凹凸がある場合および横断面が楕円形状を有する場合などを含む。
上部静翼支持リング66bは、上部静翼67aの径方向内側に位置する。図9に示すように、上部静翼支持リング66bは、下端部の外周側に一周にわたって延びる段差部66dを有する。
外周リング65は、上部静翼67aの径方向外側に位置する。図9に示すように、外周リング65は、上端部の外周側に一周に亘って延びる段差部65aを有する。
複数の上部静翼67aは、インペラハウジング80の下側に位置する。また、複数の上部静翼67aは、径方向において、上部静翼支持リング66bの外周面と外周リング65の内周面とを連結する。すなわち、上部静翼67a、上部静翼支持リング66bおよび外周リング65は、単一の部材であり、第2静翼部材61bを構成する。これにより、モータ10と、第2静翼部材61bと、外周リング65と、の同軸度を高めることができる。さらに、第2静翼部材61bにおいて上部静翼支持リング66bの径方向外側に設けられた流路が、モータ10の中心軸Jに対して対称となり、流路内の圧力の安定性を高めることができる。
なお、本実施形態においては、上部静翼支持リング66bは、「第1リング」に対応し、外周リング65は、「第2リング」に対応する。
支持体66aは、図8に示すように、中央部の下面から下側へ延びる取付リング68と、支持体66aの下面から下側へ突出する3つの円柱凸部69と、を有する。取付リング68は、円筒状の筒部68aと、筒部68aの下側の端面において径方向の外周部から下側へ突出する円環状の突出部68bと、を有する。3つの円柱凸部69は、同等の直径及び高さを有し、周方向に120°おきの等間隔で配置される。本実施形態において、円柱凸部69は中空であり、下側の端面69aの中央に、軸方向に貫通する貫通孔69bを有する。
なお、本実施形態においては、円柱凸部69は、「第2固定部」に対応する。すなわち、第2静翼部材61bは、円柱凸部(第2固定部)69を有する。
図1及び図9に示すように、第1静翼部材61aの取付リング63には、モータ10の上側ベアリング保持部27が挿入される。第1静翼部材61aの下部静翼支持リング62の下端面は、モータ10の段差部28の上側を向いた段差面28aに接触する。
第2静翼部材61bは、第1静翼部材61aに取り付けられる。図9に示すように、第2静翼部材61bの取付リング68に上側ベアリング保持部27が挿入される。取付リング68の下側先端の突出部68bは、第1静翼部材61aの凹溝63aに嵌め込まれる。第2静翼部材61bの上部静翼支持リング66bの段差部66dは、下部静翼支持リング62の上側開口端に嵌合される。上部静翼支持リング66bの外周面と下部静翼支持リング62の外周面とは上下方向で滑らかに接続される。
第2静翼部材61bの円柱凸部69は、第1静翼部材61aの貫通孔64aに挿入される。円柱凸部69の端面69aはモータ10の上蓋部23の上面に接触する。円柱凸部69の貫通孔69bと上蓋部23のねじ孔23aに挿通されるボルトBTにより、第2静翼部材61bとモータ10とが締結される。第2静翼部材61bの少なくとも一部は、ハウジング20と固定される。すなわち、円柱凸部69は、ハウジング20に固定される。これにより、第2静翼部材61bの少なくとも一部は、支持体66aの円柱凸部69を介しハウジング20と固定される。第1静翼部材61aは、第2静翼部材61bの円柱凸部69により周方向に位置決めされ、第2静翼部材61bの取付リング68及び上部静翼支持リング66bにより押さえられてモータ10に固定される。このように、第2静翼部材61bは、取付リング68及び上部静翼支持リング66bにおいて第1静翼部材61aを固定する。すなわち、取付リング68及び上部静翼支持リング66bは、第1静翼部材61aを固定する固定部(第1固定部)として機能する。また、これら固定部は、第1静翼部材61aを固定することで、第1静翼部材61aの一部である下部静翼支持リング(第3リング)62を固定する。すなわち、第2静翼部材61bは、下部静翼支持リング62が固定される第1固定部を有する。
本実施形態の第2静翼部材61bは、モータ10のハウジング20と固定されているために、モータ10と第2静翼部材61bとの同軸度を高めることが容易である。これにより、第2静翼部材61bにおいて上部静翼支持リング66bの径方向外側に設けられた流路が、モータ10の中心軸Jに対して対称となり、流路内の圧力の安定性を高めることができる。
本実施形態では、静翼部材60を2つの部材(第1静翼部材61a、第2静翼部材61b)で構成する一方、モータ10の金属のハウジング20との締結を第2静翼部材61bのみとしている。また、第2静翼部材61bは、第1静翼部材61aを固定する第2固定部(円柱凸部)69と、第1固定部(取付リング68及び上部静翼支持リング66b)とは異なる位置においてハウジング20に固定されている。すなわち、第2静翼部材61bは、第1固定部とは異なる位置においてハウジング20に固定される円柱凸部69を有する。このような固定形態を用いることで、送風装置1の温度が変化したときに、モータ10と静翼部材60との間の締結状態に不具合が生じるのを抑制することができる。
具体的に説明すると、仮に、第1静翼部材61aと第2静翼部材61bの両方に共通のボルトBTを挿通させてモータ10に固定した場合、ボルトBTは2つの樹脂部材を締め込むことになり、温度変化による体積変化量が大きくなる。そうすると、低温環境において静翼部材60が収縮してガタを生じるおそれがある。これに対して本実施形態では、第2静翼部材61bの円柱凸部69の端面69aをハウジング20に接触させてボルトBTで締結するので、ボルトBTにより固定される樹脂部材の厚さを小さくすることができる。これにより、温度変化時の体積変化量が小さくなるので、締結が緩むのを抑制することができる。
図10は、静翼部材60の部分側面図である。
図10に示すように、上部静翼67aと下部静翼67bは、周方向に同じ数だけ配置される。上部静翼67aと下部静翼67bは、一対一に対応し、軸方向に並んで配置される。本実施形態の場合、上部静翼67aの軸方向に対する傾斜角度は、下部静翼67bの軸方向に対する傾斜角度よりも大きい。上部静翼67aは、インペラ70の回転方向に傾いた方向に流れる排気を、効率よく上部静翼67aの間に流入させるために比較的大きな角度で傾斜して配置される。下部静翼67bは、排気口95から放出される排気が径方向外側へ流れないように、排気を下方へ向けて案内する。
本実施形態では、隙間67cは水平方向に延びる隙間であるが、水平方向に対して斜め方向に延びる隙間であってもよい。斜め方向に延びる隙間とする場合、上部静翼67aの傾斜方向と同じ方向とすることが好ましい。このような斜め方向の隙間を設けることで、排気が隙間を通るようになり、排気流路93の全体を有効に利用することができる。
本実施形態では、図9に示すように、下部静翼支持リング62が傾斜部(第3リング傾斜部)62aを有するため、排気口95の近傍において、排気流路93が径方向外側へ移動する。すなわち、第1静翼部材61aの下部静翼支持リング62の外周面は、下側に向かうにつれて径が大きくなるテーパー状であり、傾斜部62aを有する。また、第2静翼部材61bの外周リング65のうち、下部静翼支持リング62と径方向に対向する下部リング65bは、下側に向かって内周径が広がるスカート状である。これらの構成により、排気流路93は、下側に向かうにつれて、径方向の幅を維持したまま、径方向の外側に広がる。そうすると、排気流路93の水平断面積は、排気口95に近づくにつれて徐々に大きくなることになる。これにより、排気口95から空気が放出される際の排気音を低減することができる。
<インペラ>
インペラ70は、シャフト31の上端側に連結されている。インペラ70は、上側に開口した吸気口70aから吸入された流体を、内部の流路を介して径方向外側へ向かって放出する。インペラ70は、インペラ本体71と、インペラハブ72とを有する。
インペラ本体71は、ベース部73と、複数の動翼74と、シュラウド75とを有する。すなわち、インペラ70は、ベース部73と、複数の動翼74と、シュラウド75と、を有する。ベース部73は、動翼74の下側に位置する。インペラ70は、複数の動翼と動翼の下側に位置する円盤状のベース部73を有する。ベース部73は、中央部に軸方向に貫通する貫通孔73aを有する。ベース部73の貫通孔73aの周囲は、上側に張り出した円錐面状の斜面部73bとされている。動翼74は、ベース部73の上面において径方向の内側から外側へ延びる、周方向に湾曲した板状部材である。動翼74は、軸方向に沿って起立して配置される。シュラウド75は、軸方向の上側に向かって先窄まりの円筒状である。シュラウド75の中央の開口部がインペラ70の吸気口70aである。ベース部73とシュラウド75は、動翼74により連結されている。
図11は、インペラ70の動翼74の平面図である。
複数の動翼74は、図11に示すように、ベース部73の上面に周方向(θ方向)に沿って配置されている。動翼74は、図1に示すように、ベース部73の上面から、軸方向に沿って垂直に起立している。
本実施形態においては、3種類の動翼74が、同じ種類同士で周方向に沿って等間隔に配置される。本実施形態において複数の動翼74は、複数(3つ)の第1の動翼74aと、複数(3つ)の第2の動翼74bと、複数(6つ)の第3の動翼74cを含む。3つの第1の動翼74aは、周方向において120°おきの等間隔に配置される。第2の動翼74bは、周方向に隣り合う第1の動翼74aの中間位置に配置される。3つの第2の動翼74bも、周方向において120°おきの等間隔に配置される。第3の動翼74cは、周方向に隣り合う第1の動翼74aと第2の動翼74bの中間位置に配置される。6つの第3の動翼74cは、周方向において60°おきの等間隔に配置される。
動翼74は、平面視(XY面視)で、ベース部73の上面上において、曲率を持って延びている。動翼74の一端は、ベース部73の外周縁に位置する。動翼74の他端は、ベース部73の外周縁よりも径方向内側に位置する。
すなわち、第1の動翼74a、第2の動翼74b、第3の動翼74cの径方向外側の端部は、いずれもベース部73の外周縁に位置する。一方、第1の動翼74aの内周側の端部P1は、最もベース部73の中心寄りに位置する。第2の動翼74bの内周側の端部P2は、第1の動翼74aの端部P1よりも径方向外側に位置する。第3の動翼74cの内周側の端部P3は、第2の動翼74bの端部P2よりもさらに径方向外側に位置する。この構成によって、インペラ70内での乱流を低減することができるため、インペラ70の送風効率が向上する。
第1の動翼74a、第2の動翼74b、及び第3の動翼74cは、いずれも反時計回り方向に弓なりに湾曲した形状を有する。
第1の動翼74aは、曲率半径の異なる4つの円弧からなる。第1の動翼74aの凸状の翼面74dは、長さ方向に3つの変曲点CP11、CP12、CP13を有する。
第2の動翼74bは、曲率半径の異なる3つの円弧からなる。第2の動翼74bの凸状の翼面74eは、長さ方向に2つの変曲点CP21、CP22を有する。
第3の動翼74cは、曲率半径の異なる2つの円弧からなる。第3の動翼74cの凸状の翼面74fは、長さ方向に1つの変曲点CP31を有する。
本実施形態において、第1の動翼74aの変曲点CP11と、第2の動翼74bの変曲点CP21と、第3の動翼74cの変曲点CP31は、ベース部73において同一の半径位置C1上に配置される。また、第1の動翼74aの半径位置C1よりも外側の部分の曲率半径と、第2の動翼74bの半径位置C1よりも外側の部分の曲率半径と、第3の動翼74cの半径位置C1よりも外側の部分の曲率半径は、互いに一致する。
次に、第1の動翼74aの変曲点CP12と、第2の動翼74bの変曲点CP22と、第3の動翼74cの端部P3は、ベース部73において同一の半径位置C2上に配置される。また、第1の動翼74aの半径位置C1とC2との間の部分の曲率半径と、第2の動翼74bの半径位置C1とC2との間の部分の曲率半径と、第3の動翼74cの半径位置C1とC2との間の部分の曲率半径は、互いに一致する。
次に、第1の動翼74aの変曲点CP13と、第2の動翼74bの端部P2は、ベース部73において同一の半径位置C3上に配置される。また、第1の動翼74aの半径位置C2とC3との間の部分の曲率半径と、第2の動翼74bの半径位置C2とC3との間の部分の曲率半径は、互いに一致する。
本実施形態の動翼74(74a〜74c)は、インペラ70の径方向の領域ごとに、翼面74d〜74fの曲率半径を異ならせている。一方、異なる種類の動翼74(第1の動翼74a〜第3の動翼74c)であっても、同じ径方向の領域に属する部分は、互いに同一の曲率半径に設定される。
本実施形態において、半径位置C3は、インペラハウジング80の吸気口80aに軸方向から見て一致する。したがって、吸気口80aの内側には、第1の動翼74aの変曲点CP13よりも内周側の部分のみが配置される。
インペラハブ72は、軸方向に延びる筒部72aと、筒部72aの外周面の下部から径方向外側に広がる円盤状のフランジ部72bと、フランジ部72bの上面から上側に突出する複数の凸部72cと、を有する。筒部72aは、上側の先端部に先窄まりのテーパー状の斜面部72dを有する。
インペラハブ72は、筒部72aをベース部73の貫通孔73aに下側から挿入することでインペラ本体71に取り付けられる。筒部72aは貫通孔73aに圧入してもよいし、接着剤等を用いて固着させてもよい。インペラハブ72のフランジ部72bは、インペラ本体71を下側から支持する。フランジ部72b上の凸部72cは、ベース部73の下面の凹部73cに嵌合する。凸部72cと凹部73cとが嵌合することで、インペラ本体71とインペラハブ72との周方向の相対移動が規制される。
インペラハブ72がフランジ部72bを備えていることで、フランジ部72bによってインペラ本体71を径方向の広い範囲にわたって下方から支持することができる。これにより、インペラ70を安定的に保持することができ、高速回転時の安定性が高くなる。つまり、フランジ部72bによってインペラ本体71を径方向の広い範囲にわたって下方から支持することができるので、インペラ70のシャフト31に対する振れを低減することができる。
インペラ70において、インペラハブ72の筒部72aの先端の斜面部72dと、ベース部73の斜面部73bとは、上下方向に滑らかに接続されている。斜面部72dと斜面部73bとが、インペラ70の吸気口70aから吸入した流体を径方向外側へ案内する円環状斜面70bを構成する。
円環状斜面70bをインペラ本体71とインペラハブ72とにより構成することで、ベース部73の斜面部73bを高くしなくても、筒部72a(斜面部72d)の長さを大きくすることで、円環状斜面70bの最大高さを大きくすることができる。したがって、ベース部73の厚さの増加を抑制しつつ、好ましい形状の円環状斜面70bを実現することができる。
インペラハブ72は金属製であることが好ましい。これにより、シャフト31とインペラ70とを強固に連結することができる。したがって、インペラ70を安定的に高速回転させることができる。また、斜面部72dを金属面とすることができるため、円環状斜面70bの上側先端の表面を平滑化することができる。
インペラ70は、インペラハブ72の筒部72aに下側からシャフト31の上端部を嵌め込むことで、シャフト31に固定される。シャフト31と連結されたインペラ70は、図1及び図9に示すように、第2静翼部材61bの円環状の突出部66cの内側に配置される。したがって、突出部66cは、インペラ70の排気口70cの近傍に位置する。
突出部66cは、上部静翼支持リング66bの上端から上側に突出する。突出部66cは、インペラ70の径方向外側に位置する。より具体的には、第2静翼部材61bは、上側に突出しインペラ70の径方向外側に位置する円環状の突出部66cを有する。突出部66cは、後述するインペラハウジング80の排気ガイド部83とともに、インペラ70から放出される排気を下側へ案内する。本実施形態では、突出部66cの外周面は、径方向外側に向かうに従って下方へ傾斜する傾斜面である。突出部66cの外周面は外側に凸の滑らかな曲面形状である。
突出部66cの外周面の下端は、円筒状の上部静翼支持リング66bの外周面と滑らかに連続している。したがって、突出部66cの下端の水平方向に対する傾斜角度はほぼ90°である。突出部66cの上端は、インペラ70のベース部73の外周端の径方向のすぐ外側に位置する。突出部66cの上端は、ベース部73の下面よりも上側に位置し、ベース部73の上面の外端よりも下側に位置する。
本実施形態の送風装置1では、突出部66cが上記した形状及び配置を有することで、インペラ70から放出される空気を、流れを乱れさせることなく円滑に下方へ案内することができる。インペラ70の排気口70cの下端では、ベース部73の外周端からほぼ水平方向に空気が放出される。本実施形態では、突出部66cの上端がベース部73の上面よりも下がった位置にあるため、放出された空気が突出部66cに衝突することなく、突出部66cの外周面に沿って案内される。これにより、効率よく空気を搬送することができる。また、突出部66cを設けることによって、排気口70cから径方向外側に排気された空気が第2静翼部材61bとベース部73との軸方向間隙に流入することが低減できる。
<インペラハウジング>
インペラハウジング80は、インペラ70を収容し、上側に吸気口80aを有する。インペラハウジング80は、軸方向上側へ向かって先窄まりの円筒状である。インペラハウジング80は、吸気口80aの開口端に位置する吸気ガイド部81を有する。インペラハウジング80は、インペラ70の上側を覆うインペラハウジング本体部82と、インペラハウジング本体部82の外周縁から径方向外側および下側に延びる排気ガイド部83と、排気ガイド部83の外周縁から上側に延びて外周リング65と固定される外周取付リングと、を有する。
インペラハウジング本体部82は、インペラ70のシュラウド75に倣った断面形状を有する。インペラハウジング本体部82の内側面(下面)は、シュラウド75の外側面(上面)と、一様な間隔で対向する。
インペラハウジング本体部82の内周側の上端部に、径方向内側へ突出する円環状の吸気ガイド部81が位置する。吸気ガイド部81は、図9に示すように、シュラウド75の上端面75bを上側から覆っている。吸気ガイド部81の下面と、シュラウド75の上端面75bとの間には、径方向に延びる狭幅の隙間が存在する。
インペラハウジング本体部82の外周側端部82aは、シュラウド75の外周端を下側へ回り込み屈曲されている。外周側端部82aの内周面とシュラウド75の外側端面との間には、軸方向上側に延びる狭幅の隙間が存在する。
排気ガイド部83は、下端面の径方向内側に、周方向の一周にわたる段差部83aを有する。段差部83aは、図9に示すように、第2静翼部材61bの外周リング65の段差部65aに嵌合される。これにより、外周リング65は、インペラハウジング80に固定される。排気ガイド部83の内周面と、外周リング65の内周面は上下方向で滑らかに接続され、排気流路の外周側の壁面を構成する。外周リング65は、円筒状の部材である。
排気ガイド部83の内周面は、インペラ70の下側に位置する第2静翼部材61bの突出部66cの外周面とともに、インペラ70から径方向外側へ放出される排気を下側へ案内する排気流路92を構成する。
排気流路92は、図9に示すように、静翼部材60の排気流路93に接続される。静翼部材60の排気流路93は、図10に示したように、上部静翼67aの間の流路と、下部静翼67bの間の流路からなる。排気流路93の外部への接続部が排気口95である。
<送風動作>
本実施形態の送風装置1は、モータ10によりインペラ70を回転させることで、図1に示すように、吸気口80aからインペラ70内に空気を引き込み、インペラ70内の空気流路を介して径方向外側へ空気を放出する。インペラ70から放出された排気は、排気流路92を介して上部静翼67aの間に領域に流入する。上部静翼67aは排気を整流して下側へ放出する。下部静翼67bは排気の流通方向を下側へ向けながら、径方向外側へ案内する。その後、排気は排気口95から送風装置1の外へ排出される。
本実施形態によれば、上部静翼67a、上部静翼支持リング66bおよび外周リング65は、単一の部材である。ここで、単一の部材であるとは、連続した一体の部材であることを意味する。より具体的には、同一の製造工程により同時に成形されていることを意味し、例えば金型を用いた成形により、同時に形成されている場合が想定される。このような構造を有することで別部材から構成される場合と比較して、上部静翼支持リング66bの外周と外周リング65の内周の間に位置する径方向の隙間の幅を、周方向に沿って高精度で一定とすることができる。これにより、排気口95の流路断面積を周方向に沿って一定とすることが可能となり、周方向に沿う排気の圧力を安定させ、排気効率を高めることができる。
排気口95から下側へ放出された排気の一部は、モータ10のハウジング20の外周面に沿って下側へ流れる。また、排気口95から放出された排気の他の一部は、ハウジング20に設けられた貫通孔25、26からモータ10の内部に流入する。
貫通孔25を介してモータ10の内部に流入した一部の排気は、図6に示すステータ40とハウジング20との間の空気流路FPに流入する。空気流路FP内において、排気は下側へ流れる。空気流路FP内には、図4に示したように、直線部41c(ステータコア41)の外周面が露出しており、排気により冷却される。空気流路FP内には複数の板状部45が位置しており、空気流路FP内を流通する排気を整流する。この構成によって、空気流路FP内を流通する排気の送風効率が向上する。空気流路FPを流通した排気は、モータ10の下側開口部24から下方へ排出される。
貫通孔26を介してモータ10内に流入した一部の排気は、図6に示すように、隙間CLを介してステータ40の内側へ流入する。隙間CLを構成する第1側端面43bと第2側端面43cと傾斜部材46は、隙間CLを通過する排気をコイル42の側面に案内する。すなわち、傾斜部材46を設けない場合に比べて、隙間CLを通過する排気が、円弧部41dの上面に当って排気効率が低下することを低減できる。この構成により、モータ10の発熱部位であるコイル42を効率よく冷却することができる。排気はコイル42の周囲を下方へ向かって流通し、モータ10下面の貫通孔22aから下方へ排出される。
本実施形態の送風装置1では、軸周りの環状の排気口95が、モータ10よりも上側に配置される。これにより、モータ10の径方向外周側に、排気のための空気流路部材を設ける必要がなくなる。その結果、より大きな直径のモータ10を用いることができるようになり、送風装置1の直径を大きくすることなく送風能力を向上させることができる。あるいは、送風能力を維持したまま送風装置1を小型化することができる。
なお、排気口95は、ステータ40よりも上側に配置されていればよい。モータ10の能力と直径との関係はステータ40の大きさで決定されるため、排気口95が少なくともステータ40より上側に配置されていれば、モータ10の径方向外端よりも内側に排気口95を配置することができる。
また、本実施形態では、送風装置1は、3つの隙間CLと、3つの空気流路FPを有している。この構成によって、隙間CLから径方向内側に流入する空気により、ステータコア41やコイル42を効率良く冷却することができ、空気流路FPを通って軸方向に流れる空気によって、ステータコア41を冷却することができる。
<変形例1>
図12は、変形例1の送風装置101を示す断面図である。図13は、本変形例の送風装置101の分解斜視図である。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
送風装置101は、図12および図13に示すように、モータ110と、インペラ70と、排気誘導部材(静翼支持部)160と、インペラハウジング180と、を備える。
モータ110の上側(+Z側)に、排気誘導部材160が取り付けられる。インペラハウジング180は排気誘導部材160の上側に取り付けられる。排気誘導部材160とインペラハウジング180との間にインペラ70が収容される。インペラ70は、中心軸J周りに回転可能にモータ110に取り付けられる。
[モータ]
図14は、本変形例のモータを下側から見た斜視図である。
モータ110は、図12に示すように、ハウジング120と、下蓋122と、シャフト31を有するロータ30と、ステータ40と、回路基板50と、下側ベアリング52aおよび上側ベアリング52bと、を備える。
ハウジング120は、ロータ30と、ステータ40とを収容する有蓋の円筒容器である。ハウジング120は、ステータ40を径方向外側から囲む。ハウジング120は、円筒状の周壁121と、周壁121の上端に位置する上蓋部123と、上蓋部123の中央部に位置する上側ベアリング保持部127と、を有する。ハウジング120の内側面に、ステータ40が固定される。上側ベアリング保持部127は、上蓋部123の中央部から上側へ突出する筒状である。上側ベアリング保持部127は、内部に上側ベアリング52bを保持する。
図13に示すように、ハウジング120の周壁121と上蓋部123とのエッジ部121aには、複数の貫通孔125、126が設けられている。3箇所の貫通孔125および3箇所の貫通孔126は、軸周りに交互に位置する(図6参照)。貫通孔125、126は、周壁121の上部側から上蓋部123の外縁部に達している。貫通孔125、126は、周壁121において径方向に貫通する。また、貫通孔125、126は、上蓋部123の径方向外縁部の近傍において上下方向に貫通している。
ハウジング120の下側(−Z側)の開口部に下蓋122が取り付けられる。下蓋122の中央部に、下蓋122の下面から下側へ突出する筒状の下側ベアリング保持部122cが設けられている。下側ベアリング保持部122cは下側ベアリング52aを保持する。
図14に示すように、下蓋122には、軸周りの3箇所に、径方向に幅を持った円弧状の貫通孔122aが設けられている。下蓋122の外周端には、下蓋122の外周部を直線状に切り欠いた切欠部122bが3箇所設けられている。ハウジング120の下側の開口端120aと切欠部122bとの間の隙間がモータ110の下側開口部124である。
[排気誘導部材、インペラ、インペラハウジング]
次に、排気誘導部材160、インペラ70、インペラハウジング180について説明する。
図15は、排気誘導部材160を下側から見た部分断面斜視図である。図16は、インペラ70、排気誘導部材160、インペラハウジング180の一部を拡大して示す断面図である。
排気誘導部材(静翼支持部)160は、モータ110に取り付けられる。排気誘導部材160は、円板リング状の支持体166aと、支持体166aの外周縁から下側に延びる円筒状の隔壁リング(第1リング)166bと、複数(図示では6つ)の上側誘導部(静翼)164と、上側誘導部164の径方向外側に接続された筒状の外周筒部(第2リング)165と、支持体166aの外周縁から上側に突出する円環状の突出部166cと、上側誘導部164より下側において外周筒部165の内周面に設けられた複数(図示では6つ)の下側誘導部167とを有する。複数の上側誘導部164は、径方向において、隔壁リング166bの外周面と外周筒部165の内周面とを連結する。すなわち、上側誘導部164、隔壁リング166bおよび外周筒部165は、単一の部材である排気誘導部材160を構成する。
なお、本実施形態においては、排気誘導部材160は、「静翼支持部」に対応し、隔壁リング166bは、「第1リング」に対応し、上側誘導部164は、「静翼」に対応し、外周筒部165は、「第2リング」に対応する。
支持体166aは、図15に示すように、中央部の下面から下側へ延びる円筒状の取付リング168と、支持体166aの下面から下側へ突出する3つの円柱凸部169と、を有する。
3つの円柱凸部169は、同等の直径および高さを有し、周方向に120°おきの等間隔で配置される。本変形例において、円柱凸部169は中空であり、下側の端面169aの中央に、軸方向に貫通する貫通孔169bを有する。
排気誘導部材160は、モータ110のハウジング120に取り付けられる。図16に示すように、排気誘導部材160の取付リング168には、ハウジング120の上側ベアリング保持部127が挿入される。排気誘導部材160の取付リング168の下面と円柱凸部169の下側の端面169aとは、ハウジング120の上蓋部123の上面と接触する。円柱凸部169の貫通孔169bと上蓋部123のねじ孔123aに挿通されるボルトBTにより、排気誘導部材160とモータ110とが締結される。
図15に示すように、それぞれの上側誘導部164は、径方向から見て上面164aが傾斜した三角形状を有している。上面164aは、インペラの回転方向に沿って下側に向かって傾斜している。隣り合う上側誘導部164同士の間には、それぞれ上下方向に貫通する上下貫通孔162が設けられている。上下貫通孔162は、上側誘導部164と同数(図示では3つ)設けられている。上側誘導部164は、インペラ70の回転方向に傾いた方向に流れる排気を上面164aの傾斜に沿わせて効率よく上下貫通孔162に誘導する。
複数の下側誘導部167は、上下貫通孔162の下側にそれぞれ位置する。下側誘導部167は、外周筒部165の内周面から径方向内側に突出する。下側誘導部167は、ハウジング120の貫通孔125、126に嵌る。下側誘導部167は、上側から下側に向かって徐々に径方向内向きの突出高さが高くなっている。下側誘導部167は、下側に向かうにしたがって徐々に径方向内側に傾斜する傾斜面167aを有する。傾斜面167aは、上下貫通孔162を通過して流れる排気を径方向内側の貫通孔125、126を介しモータ110の内部に誘導する。
排気誘導部材160は、金型成型により生産できる。排気誘導部材160が樹脂材料からなる場合は排気誘導部材160は、例えば射出成型により製造される。排気誘導部材160の下側誘導部167は、上下貫通孔162の直下に位置している。下側誘導部167の傾斜面167aは、上下貫通孔162を介し上側に臨んでいる。排気誘導部材160は、上側を臨む全ての面が、上側から見える位置に配置されている。すなわち、排気誘導部材160は、上側を臨む全ての面が、上側から見て、互いに異なる位置に設けられている。同様に、下側を臨むすべての面が、下側から見て互いに異なる位置に設けられている。これにより、排気誘導部材160は、上下一対の金型(上金型および下金型)により成型することができる。より具体的には、排気誘導部材160は、上側を臨む面を上金型により成形し、下側を臨む面を下金型により成形することができ、軸方向以外に動作するスライド金型を用いることなく安価に製造できる。
ここで、上側を臨む面とは、法線ベクトルが+Z方向のベクトル要素を有している面を意味する。また、下側を向く面とは、法線ベクトルが−Z方向のベクトル要素を有している面を意味する。したがって、斜め上側を向く面は、軸方向上側を臨む面であり、斜め下側を向く面は、軸方向下側を臨む面である。
なお、図15に示すように排気誘導部材160のパーティングラインPLは、下側誘導部167の傾斜面167aの上端から上側誘導部164の下面に沿って設けられる。
インペラ70は、上側に開口した吸気口70aから吸入された流体を、内部の流路を介して径方向外側へ向かって放出する。インペラ70は、インペラ本体71と、インペラハブ72とを有する。
インペラ70は、インペラハブ72の筒部72aに下側からシャフト31の上端部を嵌め込むことで、シャフト31に固定される。シャフト31と連結されたインペラ70は、図12および図16に示すように、排気誘導部材160の円環状の突出部166cの内側に配置される。したがって、突出部166cは、インペラ70の排気口70cの近傍に位置する。
突出部166cは、後述するインペラハウジング180の排気ガイド部183とともに、インペラ70から放出される排気を下側へ案内する。本変形例では、突出部166cの外周面は、径方向外側に向かうに従って下方へ傾斜する傾斜面である。突出部166cの外周面は外側に凸の滑らかな曲面形状である。
突出部166cの外周面の下端は、円筒状の隔壁リング166bの外周面と滑らかに連続している。したがって、突出部166cの下端の水平方向に対する傾斜角度はほぼ90°である。突出部166cの上端は、インペラ70のベース部73の外周端の径方向のすぐ外側に位置する。突出部166cの上端は、ベース部73の下面よりも上側に位置する一方、ベース部73の外周端の上面よりも下側に位置する。
本変形例の送風装置101では、突出部166cが上記した形状および配置を有することで、インペラ70から放出される空気を、流れを乱れさせることなく円滑に下方へ案内することができる。インペラ70の排気口70cの下端では、ベース部73の外周端からほぼ水平方向に空気が放出される。本変形例では、突出部166cの上端がベース部73の上面よりも下がった位置にあるため、放出された空気が突出部166cに衝突することなく、突出部166cの外周面に沿って案内される。これにより、効率よく空気を搬送することができる。
インペラハウジング180は、図12および図16に示すように、上側に吸気口180aを有し、軸方向上側へ向かって先窄まりの円筒状である。インペラハウジング180は、吸気口180aの開口端に位置する吸気ガイド部181と、インペラ70を収容するインペラハウジング本体部182と、インペラハウジング本体部182の外周縁から径方向外側および下側へスカート状に延びる排気ガイド部183と、排気ガイド部183の外周縁から上側に延びる外周取付リング184と、を有する。
インペラハウジング本体部182は、インペラ70の上側を覆う。インペラハウジング本体部182は、インペラ70のシュラウド75に倣った断面形状を有する。インペラハウジング本体部182の内側面(下面)は、シュラウド75の外側面(上面)と、一様な間隔で対向する。
インペラハウジング本体部182の内周側の上端部に、径方向内側へ突出する円環状の吸気ガイド部181が位置する。吸気ガイド部181は、図16に示すように、シュラウド75の上端面75bを上側から覆っている。吸気ガイド部181の下面と、シュラウド75の上端面75bとの間には、径方向に延びる狭幅の隙間が存在する。
インペラハウジング本体部182の外周側の端部には、シュラウド75の外周端を下側へ回り込み屈曲された周縁屈曲部182aが設けられている。周縁屈曲部182aは、下側に延びてシュラウド75の外側端面を径方向外側から囲む。周縁屈曲部182aの内周面とシュラウド75の外側端面との間には、軸方向上側に延びる狭幅の隙間が存在する。
排気ガイド部183は、インペラハウジング本体部182の外周縁から径方向外側および下側に延びる。図12に示すように、排気ガイド部183は、インペラ70から径方向外側へ放出される排気を下側へ案内する排気流路192を構成する。排気ガイド部183の内周面は、上端から下端に向かって水平方向から鉛直方向に向かって滑らかに傾斜する。排気ガイド部183の内周面は、下端において、排気誘導部材160の外周筒部165の内周面になだらかに接続され、排気流路192の外周側の壁面を構成する。
外周取付リング184は、排気ガイド部183の外周縁から上側に延びて外周筒部165と固定される外周取付リング184は、円筒形状を有している。外周取付リング184は、上端から径方向外側に延びるフランジ部184aを有している。外周取付リング184の外周面は、排気誘導部材160の外周筒部165の内周面と嵌合する。また、フランジ部184aは、外周筒部165の上端と接触して、排気誘導部材160に対するインペラハウジング180の上下方向の位置を決める。
排気ガイド部183の上面には、周方向に延びる凹部186が設けられている。凹部186は、排気ガイド部183の上側に位置する。凹部186は、下側に凹む。凹部186は、周縁屈曲部182a、排気ガイド部183および外周取付リング184により構成される。インペラハウジング180は、凹部186が設けられることで排気ガイド部183の肉厚が均一化されている。また、凹部186には、外周取付リング184とインペラハウジング本体部182の周縁屈曲部182aを径方向に繋ぐリブ185が設けられている。
インペラハウジング180は、金型成型により生産される。すなわち、インペラハウジング180は、2つ以上の金型同士の隙間に、流動状態の材料を注入し固化させて製造される。本変形例のインペラハウジング180は、樹脂材料からなり射出成型により作製される。また、インペラハウジング180をアルミニウム合金製とする場合には、インペラハウジング180は、アルミニウムダイカストにより作製される。金型成型により製造される成形品は、材料が固化する際の収縮により厚肉部の表面にひけを生じ寸法精度を低下させる虞がある。また、アルミニウムダイカストを行う場合には、厚肉部の内部に気孔(巣)が生じて強度を低下させる虞がある。
本変形例のインペラハウジング180は、外周取付リング184とインペラハウジング本体部182の周縁屈曲部182aとの間に凹部186が設けられている。これにより、インペラハウジング180は、排気ガイド部183の肉厚を均一化して排気ガイド部183の周囲にヒケが生じることを抑制できる。また、同様に、インペラハウジング180は、排気ガイド部183の内部に気孔が生じることを抑制できる。さらに、本変形例のインペラハウジング180は、凹部186にリブ185が設けられていることで、インペラハウジング本体部182に対し外周取付リング184の剛性を高めることができる。これにより、インペラハウジング180は、外周取付リング184において、排気誘導部材160と強固に固定することができる。
本変形例の送風装置101は、モータ110によりインペラ70を回転させることで、図12に示すように、吸気口180aからインペラ70内に空気を引き込み、インペラ70内の空気流路を介して径方向外側へ空気を放出する。インペラ70から放出された排気は、排気流路192を通過して排気誘導部材160に流入する。排気流路192は、インペラハウジング180の排気ガイド部183の内周面と突出部166cの外周面の間に位置する。排気流路192は、インペラ70から径方向外側に向かって放出された排気を下側に向けて上側誘導部164の領域に排気を流入させる。上側誘導部164は、インペラ70から吐出された周方向の流動成分を有する排気を下向きに滑らかに誘導し、上下貫通孔162に案内する。上下貫通孔162を通過した排気は、外周筒部165の内周面に沿って下側に流れ、下側誘導部167により径方向内側に向かって案内され、貫通孔125、126からモータ110の内部に流入する。
貫通孔125を介してモータ110の内部に流入した排気は、図6に示すステータ40とハウジング120との間の空気流路FPに流入する。空気流路FP内において、排気は下側へ流れる。空気流路FP内には、図4に示したように、直線部41c(ステータコア41)の外周面が露出しており、排気により冷却される。空気流路FP内には複数の板状部45が位置しており、空気流路FP内を流通する排気を整流する。空気流路FPを流通した排気は、モータ110の下側開口部124から下方へ排出される。
貫通孔126を介してモータ110内に流入した排気は、図6に示すように、隙間CLを介してステータ40の内側へ流入する。隙間CLを構成する第1側端面43bと第2側端面43cと傾斜部材46は、隙間CLを通過する排気をコイル42の側面に案内する。この構成により、モータ110の発熱部位であるコイル42を効率よく冷却することができる。排気はコイル42の周囲を下方へ向かって流通し、モータ110下面の貫通孔122aから下方へ排出される。
本変形例の送風装置101によれば、インペラ70から径方向外側に放出された排気を排気ガイド部183、上側誘導部164および下側誘導部167により円滑にモータ110の内部に誘導できる。これにより、送風装置101は、高い排気効率を維持しつつモータ110を冷却できる。
本変形例では、排気誘導部材160とハウジング120とは、上下に分離した別部材である場合を例示した。しかしながら、排気誘導部材160とハウジング120とは、単一の部材であってもよい。この場合には、モータ110に対する排気誘導部材160の同軸度を高めることができ、排気流路192がモータ110の中心軸Jに対する対称を高め流路内の圧力の安定性を高めることができる。
<変形例2>
次に、上述の実施形態およびその変形例のインペラ70に代えて採用可能なインペラ270について、図17を基に説明する。なお、上述の実施形態および変形例と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
インペラ270は、インペラ本体271と、インペラハブ272とを有する。インペラ本体271は、ベース部273と、複数の動翼274と、シュラウド275とを有する。すなわち、インペラ270は、ベース部273と、複数の動翼274と、シュラウド275と、を有する。ベース部273は、複数の動翼274の下側に位置する。ベース部273は円盤状である。シュラウド275は、動翼274の上側において上側に向かうにつれ径方向内側に位置する。つまり、シュラウド275は、先窄まりの円筒状である。ベース部273とシュラウド275は、動翼274により連結されている。
ベース部273の上面は、径方向外側に向かうにつれて軸方向下側に傾斜するベース部傾斜部273dを有する。ベース部傾斜部273dが設けられることで、インペラ270の排気口270cの下端では、ベース部傾斜部273dに沿って斜め下方に空気が放出される。インペラ270から放出された空気は、排気ガイド部183の内周面に沿って下側に案内される。排気は、インペラ270により斜め下方に放出されることでよりスムーズに下側に向きを変えることが可能となり排気効率が高まる。
さらに、ベース部傾斜部273dが設けられることで、ベース部273の径方向外側に位置する突出部166cを小さくして、ベース部273の直径をシュラウド275の直径より大きくすることができる。すなわち、ベース部273の外縁273eは、シュラウド275の外縁275cより径方向外側に位置させることが可能となる。したがって、シュラウド275の寸法を大きくすることなく、インペラ270(特に動翼274)の直径を大きく構成することが可能となる。一般的に、インペラの直径を大きくすることで、低回転であっても高出力の送風装置を構成できる。本変形例によれば、径方向寸法が小さく低回転でありながら高出力な送風装置を提供できる。
<変形例3>
次に変形例3の送風装置301について、図面を参照しながら説明する。なお、本変形例において、送風装置の中心軸と平行な方向を「軸方向」、送風装置の中心軸に直交する方向を「径方向」、送風装置の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本変形例において、軸方向を上下方向とし、モータに対してインペラ側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係る送風装置の使用時の向きを限定する意図はない。
図18は送風装置301の全体構成を示す斜視図である。送風装置301は、その外側にインペラカバー部(インペラハウジング)314と本体カバー部302とが設けられている。インペラカバー部314は、上面中央部に吸気口312が形成された金属製キャップ状の部材である。本体カバー部302は、上カバー318と、下カバー320と、を有する。上カバー318は、インペラカバー部314の円筒部が外周側から嵌り合う円筒部を有する。上カバー318は、この円筒部の下端に一体に上フランジ部316が設けられた樹脂成型品よりなる。下カバー320は、下部外周の複数個所に排気口322が形成された下円筒部324と、下円筒部324の上端に一体に設けられた下フランジ部326とを有しており、樹脂成型品よりなる。上フランジ部316と下フランジ部326とは互いに上下から接合されてねじ328で結合され、これにより、上カバー318と、下カバー320とが連結される。より具体的には、上フランジ部316には、その周方向数か所にねじ挿通孔が形成され、これに対向するように、下フランジ部326には、その周方向数ヵ所にねじ孔が形成され、ねじ328がねじ挿通孔を通してねじ孔に螺合される。
図19は、図18の送風装置301からインペラカバー部314を取り外した状態を示す斜視図である。図20は、送風装置301の平面図であり、図21は、図20において送風装置301の中心を通るA−A線で切断した場合の縦断面図である。断面の細部については平行斜線を省略している。
図21に示すように、送風装置301は、インペラカバー部314と、上カバー318と、下カバー320と、下カバー320の下面を覆うように下カバー320に装着された底カバー330とにより内部空間が構成される。送風装置301は、内部空間に、遠心式羽根車からなるインペラ340と、中心軸Jが上下方向を向くモータ部(モータ)350と、をさらに含む。
なお、本変形例においては、モータ部350は、「モータ」に対応する。
インペラ340は、インペラカバー部314により覆われている。インペラカバー部314は、インペラ340の外周を覆う円筒状外周部と、インペラ340の外周縁部の上方を覆う上面部とを含む。すなわち、インペラカバー部314は、インペラ340の外周および外縁部の上方を覆う内面を有する。また、インペラカバー部314は、上面部の中央に吸気口312を有する。インペラ340は、円形平板よりなる基板(ベース部)341の上面に複数の動翼342を周方向に配列すると共に、各動翼342の上端を中央部に開口を有する円錐曲面状のシュラウド343により連結する構成になっている。基板341の中央部には、モータ部350の回転軸(シャフト)351の上端部が連結される。これにより、モータ部350の回転部にインペラ340が取り付けられる。インペラ340におけるシュラウド343の中央開口は、インペラカバー部314の吸気口312に連通している。
なお、本変形例においては、回転軸351は、「シャフト」に対応する。
モータ部350は、例えばインナーロータタイプのブラシレスモータであり、ガイド翼(静翼)370が設けられた上部ハウジング部(静翼支持部)352と下部ハウジング部353とからなるモータハウジングに、ロータ部及びステータ部を含むモータ要素354を収納する構成になっている。モータ要素354のロータ部が回転軸351に支持され、この回転軸351が上部ハウジング部352の中央部に保持された上部軸受(ベアリング)355と底カバー330の中央部に保持された下部軸受(ベアリング)356により回転自在に支持されている。モータ部350が駆動すると、モータ要素354のロータ部と共に回転軸351が回転し、回転軸351に連結されたインペラ340が回転し、インペラ340における各動翼342の回転移動に伴ってその近傍の空気が径方向外側に押し出される。これに伴って各動翼342の内周側に負圧が生じ、吸気口312より外部空気が吸引される。モータ部350によってインペラ340は例えば平面視で反時計方向に回転する。すなわち、インペラ340は、モータ部350の上方に位置し、モータ部350の回転部に接続され、回転することにより、上方から径方外方に向かって気体を送出する。
なお、本変形例においては、上部ハウジング部352は、「静翼支持部」に対応し、ガイド翼370は、「静翼」に対応する。
上カバー318と下カバー320とにより、モータ部350の外周を覆う本体カバー部302が構成される。すなわち、本体カバー部302は、上カバー318と下カバー320とを有する。また、本体カバー部302は、上カバー318においてインペラカバー部314と連結されている。本体カバー部302は、モータ部350の外周面350aを覆う。本体カバー部302の内周面302aとモータ部350の外周面350aとの間には、筒状空間360が構成される。すなわち、本体カバー部302は、モータ部350との間に筒状空間360を構成する。モータ部350の外周面350aは、上下方向に沿って直線的に延びている。一方で、本体カバー部302の内周面302aは、中腹部において中心軸Jに最も近づくように上下方向に沿って径方向内側に凸に湾曲する。すなわち、本体カバー部302の内周面302aと、中心軸Jとの径方向距離が連続的に変化する。これにより、筒状空間360は、上側から中腹部を経て下側に向かうに従い、径方向隙間を変える。
筒状空間360は、インペラ340から放出された空気の流路となる。本変形例において、空気の流路は、モータ部350の径方向外側のみに構成される。したがって、インペラ340から放出された空気は、モータ部350の外周面350aより内側には流れない。
筒状空間360の上部は、インペラカバー部314内におけるインペラ340の外周の空間に連通している。下カバー320の排気口322は、筒状空間360の下部に面している。上カバー318の内周面は、上方に行くに従い湾曲状に径が大きくなるような曲面に形成され、下カバー320の内周面は、上部から中腹部に掛けてほぼ円筒面となっているが、下部は下方に行くに従い径がわずかに大きくなるような曲面に形成されている。この結果、筒状空間360における径方向隙間は、上部位置が最も広く、中腹部に行くに従い徐々に狭くなり、さらに中腹部より下部位置に行くに従い徐々に広くなる。なお、筒状空間360における径方向間隙が狭くなる位置は、例えば、後述する複数のガイド翼における湾曲部と直線部との境界部分に対応している。
筒状空間360の構成について、より具体的に説明する。
筒状空間360は、上部領域361と、上部領域361の下側に位置する下部領域363とを有する。上部領域361と下部領域363とは、上下方向に並んで配置され、下部領域363が上部領域361の下側に位置する。筒状空間360の上端は、上部領域361の上端361aと一致している。また、筒状空間360の下端は、下部領域363の下端363aと一致している。
なお、ここで筒状空間360の上端とは、筒状空間360の軸方向上側に位置する仮想的な面を意味し、流路の上側の開口である。同様に、筒状空間360の下端とは、筒状空間360の軸方向下側に位置する仮想的な面を意味し流路の下側の開口である。
上部領域361において、モータ部350の外周面350aと本体カバー部302の内周面302aとの径方向距離は、上部領域361においては下側に向かうにつれて連続的に短くなる。一方で、下部領域363においては、モータ部350の外周面350aと本体カバー部302の内周面302aとの径方向距離は、下側に向かうにつれて連続的に長くなる。
筒状空間360は、上述した上部領域361および下部領域363を有することで、筒状空間360の径方向隙間は、上部領域361と下部領域363との境界部362において最も狭くなる。筒状空間360に流入した空気は、上部領域361において流路抵抗が高まって絞り込まれた後、下部領域363に流入する。下部領域363に流入した空気は、下方に向かう際に、径方向間隙が徐々に広くなる。これにより、空気の圧力が徐々に解放され、流れが徐々に緩やかになり、剥離を起こすことなく排出され、送風効率が向上する。また、このような筒状空間360は、送風効率向上により、騒音低減にも寄与できる。
本変形例においては、上部領域361と下部領域363とが上下方向に隣接している。すなわち、上部領域361の下端は、下部領域363の上端と一致して境界部362を構成する。しかしながら、上部領域361と下部領域363との間には、中間領域が設けられていてもよい。この場合、中間領域において、モータ部350と本体カバー部302との径方向距離は、一定であることが好ましい。
上部領域361の上端361aにおけるモータ部350の外周面350aと本体カバー部302の内周面302aとの径方向距離は、下部領域363の下端363aにおける径方向距離より長いことが好ましい。すなわち、筒状空間360において、上部領域361の上端361aが、径方向の隙間が最も長くなる位置となることが好ましい。上部領域361の上端361aを通過する排気は、径方向外側を向く成分が残留している場合がある。このため、上部領域361の径方向距離を最も長くすることで、インペラカバー部314の内周面に沿って排気の向きを径方向外側から下側に変えながら効率よく筒状空間360に誘導できる。一方で、下部領域363の下端363aにおいて、モータ部350と本体カバー部302との径方向距離を長くしすぎると、乱流を発生しやすくなり、排気効率低下の虞がある。したがって、モータ部350と本体カバー部302との径方向距離は、下端363aより上端361aを長くすることが好ましい。
本体カバー部302は、上下方向に互いに分割された上カバー318と下カバー320とを有する。上カバー318と下カバー320との境界は、上部領域361と下部領域363の間に位置する境界部362と一致する。すなわち、本体カバー部302は、筒状空間360におけるモータ部350の外周面350aと本体カバー部302の内周面302aとの径方向距離が最も狭くなる部分で上下に分割されている。したがって、上カバー318は、内周面302aにおいて下端位置から上側に向かって徐々に内径が大きくなる。このため、上カバー318は、金型により容易に成形できる。同様に、下カバー320は、上端位置から下側に向かって徐々に内径が大きくなり、金型により容易に成形できる。このように、本体カバー部302は、境界部362で上下方向に分割した構造なので、製造が容易となりコストを圧縮できる。
なお、本変形例においては、本体カバー部302は、上下方向に分割された302部材(上カバー318および下カバー320)を有するが、単一の部材であってもよい。
図24に、単一の部材である本体カバー部302Aを有する送風装置301Aの断面図を示す。この場合、本体カバー部302Aは、筒状空間360を構成する内周面302aにおいて上下方向に沿って連続する1つの部材で構成される。よって、内周面302aは連続した1つの面となる。このため、筒状空間360を通過する空気流の流路に部材同士の繋ぎ目が露出することがないため、空気の剥離が抑制され送風効率を高めることができる。なお、単一の部材である本体カバー部302Aは、境界部362に沿ったパーティングラインにより上下方向を抜き方向とする一対の金型により成形される。
筒状空間360には、複数のガイド翼370が周方向に等間隔に配列されている。これにより、空気流の剥離が生じなく、効率よくガイド翼370の表面に沿って空気流を案内できる。これら複数のガイド翼370は、上部ハウジング部352に一体成型されて設けられており、各ガイド翼370はそれぞれ、上部側に位置する湾曲部(ガイド翼上部)371とこれに連続し軸方向下方に伸びる直線部(ガイド翼下部)372とを有している。つまり、複数のガイド翼370はそれぞれ、ガイド翼上部とガイド翼下部を有する。ガイド翼上部は、軸方向に対して、直線部372よりも傾斜する。各ガイド翼370の湾曲部371は、上方に向かうにつれてインペラ340の回転方向との反対方向に向かうよう湾曲している。すなわち、インペラ340の回転によりインペラ340の回転方向と同方向に旋回する空気流が発生するが、この空気流を円滑に取り込んで下方への流れに案内できるよう、湾曲部371の湾曲形状が形成され、インペラ340から送出された旋回空気を下方へ案内するエア流路が構成される。
より具体的に説明すると、図22は、図20における送風装置301をB−B線でインペラカバー部314及び本体カバー部302を切断した場合を示し、図23は、図22で示された一部のガイド翼370を拡大して示したものである。図23に示すように、ガイド翼370の湾曲部371におけるインペラ340の回転方向下流側には曲率半径の異なる2つの曲面371x1と371x2が連続して形成されており、上側の曲面371x1の曲率半径Rx1が下側の曲面371x2の曲率半径Rx2より大きい(Rx1>Rx2)。また、ガイド翼370の湾曲部371におけるインペラ340の回転方向上流側には、前記曲面371x1より小さい曲率半径Ry1の曲面371y1が形成されている(Rx1>Ry1)。曲面371x1の中心x1や、曲面371x2の中心x2に対して曲面371y1の中心y1は、インペラ340の回転方向上流側に位置している。
各ガイド翼370の直線部372においては、インペラ340の回転方向下流側に、前記曲面371x2に連続する平面372x1と、その下側に下方に向かうにつれて回転方向上流側に傾斜する傾斜面372x2が形成されている。また、直線部372における回転方向上流側に、前記曲面371y1に連続する平面372y1と、その下側に下方に向かうにつれて回転方向下流側に傾斜する傾斜面372y2が形成されている。
複数のガイド翼370はそれぞれ、一部が隣り合うガイド翼370に軸方向に重なって配置されている。すなわち、図22に示すように、任意のガイド翼370における湾曲部371の先端部は、インペラ340の回転方向上流側に隣接するガイド翼370の湾曲部371及び直線部372に軸方向に重なっている。このように構成することにより、インペラ340から送り込まれる空気をより効率よく取り込んで下方への流れとして案内することができる。
ガイド翼370の下端370bは、ガイド翼370の上端370aよりも、インペラ340の回転方向下流側に位置する。これによりガイド翼370は、インペラ340の回転方向に沿って流れる風を、滑らかに軸方向下側に誘導することが可能となり送風効率を向上させることができる。なお、ガイド翼370の上端370aと、下端370bとのどちらが、回転方向下流側に位置するかを判断する際には、ガイド翼370の径方向外端において上端370aと下端370bとの周方向位置を比較すればよい。その際に、下端370bが上端370aよりも、インペラ340の回転方向下流側に位置していることが好ましい。例えば、軸方向上側から見た際に、ガイド翼370が径方向に対して傾いている場合や、径方向から見た際に、ガイド翼370の上面が、軸方向に垂直な方向に対して傾いている場合についても、ガイド翼370の径方向外端において上端370aと下端370bとの周方向位置を比較すればよい。
図22に示すように、ガイド翼370の上端370aの軸方向位置と、モータ部350の上端の軸方向位置とは、一致する。モータ部350の上端は、筒状空間360の上端(すなわち上部領域361の上端361a)と一致する。上述したように、上部領域361の上端361aは、筒状空間360において、径方向の隙間が最も広くなる位置である。筒状空間360において径方向の隙間が最も広くなる位置にガイド翼370の上端370aが設けられることで、気流に乱流が発生しにくくなり、送風効率を向上させることができる。
筒状空間360に周方向に等間隔に配列された複数のガイド翼370は、それぞれの翼間寸法が、各ガイド翼370間のエア流路における気体流入方向に直交する方向において、ガイド翼370の湾曲部371の先端で最も狭く、ガイド翼370の直線部372の下端で最も広い。
このように構成された送風装置301にあっては、モータ部350が駆動すると、インペラ340が回転し、インペラカバー部314の吸気口312より外部空気が取り込まれ、この空気がインペラ340より径方向外方に旋回流として吐出され、インペラカバー部314の円筒状外周部の内面に案内される。さらに、インペラ340から排出された空気流は、筒状空間360に案内され、複数のガイド翼370間の隙間を通ることによって旋回流が軸方向の流れへと案内される。
このとき、各ガイド翼370は、上部に設けた湾曲部371により、インペラ340からの旋回流を効果的にガイド翼370間に取り込むことができる。さらに、湾曲部371の肉厚を空気の流れ方向に沿って変化させたこと、つまり、ガイド翼370の回転方向下流側に曲率半径の異なる32つの曲面371x1・371x2と湾曲部371の回転方向上流側に1つの曲面371y1とを形成して、湾曲部371の形状を工夫したことによって、空気流の剥離が低減でき、効率よくガイド翼370表面に沿って案内できる。特に、湾曲部371の回転方向下流側の2つの曲面371x1・371x2の曲率半径Rx1とRx2が、Rx1>Rx2の関係を満たし、さらに、湾曲部371の回転方向上流側の曲面371y1の曲率半径Ry1をRx1>Ry1とすることにより、筒状空間360内の流れが改善され、効率が大幅に向上する。
湾曲部371と直線部372との境界が、筒状空間360におけるモータ部350の外周面350aと本体カバー部302の内周面302aとの径方向距離が最も狭くなる部分(本変形例において境界部362)の近傍に位置する。筒状空間360の径方向間隙は、各ガイド翼370における湾曲部371と直線部372との境界近辺が最も短いため、筒状空間360に流入した空気は湾曲部371と直線部372との境界近辺での流路抵抗が高くなって絞り込まれた後、直線部372に沿って下方に向かう際に、径方向間隙が徐々に広くなることにより、圧力が解放されて空気の流れが緩やかになり、空気の剥離を起こすことなく、空気が排出される。特に、ガイド翼370間の隙間は直線部372の下部において徐々に広がっているため、上述の作用が促進される。
なお、筒状空間360を構成する上部ハウジング部352は、円筒状の第1リング352aを有する。また、筒状空間360を構成する本体カバー部302は、円筒状の第2リング302bを有する。すなわち、第1リング352aと第2リング302bとの間には、円筒状の筒状空間360が構成される。また、第1リング352aの外周面と第2リング302bの内周面との径方向距離は、上部領域361においては下側に向かうにつれて連続的に短くなり、下部領域363においては下側に向かうにつれて連続的に長くなる。これにより、筒状空間360において、空気が圧縮されて静圧が高くなり、風が流路の内壁から剥離することが低減され、送風効率が向上する。第1リング352aは、ガイド翼370径方向内側に位置する。第2リング302bは、ガイド翼370の径方向外側に位置する。第1リング352aは、上部ハウジング部〈ハウジング〉352と単一の部材である。これにより、第1リング352aの中心軸Jに対する同軸度が高まり、第1リング352aの外側に位置する流路の圧力の安定性を高めることができる。
なお、第1リング352aは、上部ハウジング部352のみならず下部ハウジング部353とも単一の部材であってもよい。この場合には、第1リング352aは、中心軸Jに対する同軸度をさらに高めることができ、圧力をさらに安定させることできる。
本変形例において、第1リング352aと第2リング302bとは互いに別体である場合を例示した。しかしながら、第1リング352aと第2リング302bとは、ガイド翼370と共に単一の部材であってもよい。この場合には、モータ部350に対する筒状空間360の同軸度を高めることができ、流路がモータ部350の中心軸Jに対する対称性を高め流路内の圧力の安定性を高めることができる。
なお、本変形例においては、ガイド翼370は、「静翼」に対応する。
以上、本変形例について説明したが、この変形例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した範囲において種々の変形が可能である。
本変形例では、筒状空間360に配置される複数のガイド翼370を、その一部が隣り合うガイド翼370に軸方向に重なるように設けた場合を示したが、複数のガイド翼370は、必ずしも隣り合うガイド翼370を軸方向に重ねる必要はなく、各ガイド翼370が軸方向に重ならない場合には、ガイド翼370の樹脂成型金型をシンプルな構造とすることが可能である。また、各ガイド翼370を、その一部が軸方向に重なるように設ける場合、複数のガイド翼370のうち、一つ置きのガイド翼370を上部ハウジング部352との一体成型により設けると共に、他の一つ置きのガイド翼370を上カバー318との一体成型により設けるようにすることができる。
さらに、筒状空間360に配置した複数のガイド翼370として、上記変形例では、直線部372を軸方向下方に伸びる形状としたが、これに限らず、直線部372を湾曲部371の湾曲方向に傾くような角度を持って下方に伸びる形態としてもよく、このようなガイド翼370とすれば、湾曲部371の全長を短くしても上述したものと同様の作用を得ることができ、ガイド翼370の全長を短くして装置全体のコンパクト化を図ることが可能となる。
上記変形例では、モータ部350にて回転するインペラとして、遠心羽根車の場合を説明したが、これに限らず、斜流式インペラを用いることができる。この場合でも、モータ部の回転部に接続されて、このモータ部により回転し、上方から吸気してインペラの斜面に沿って空気を案内しつつ、径方向外方に向かって気体を送出するように機能する。
[変形例4]
次に、変形例4の送風装置401について図25を基に説明する。なお、上述の変形例と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図25は、送風装置401の断面図であり、上述した変形例における図21に対応する図である。送風装置401は、上述の変形例の送風装置301と比較して、本体カバー部402並びにモータ部450のモータハウジング457(上部ハウジング部(静翼支持部)452および下部ハウジング部453)の構造が異なる。
本体カバー部402は、モータ部450の外周面450aを覆う。本体カバー部402は、上端においてインペラカバー部314と連結されている。本体カバー部402の内周面402aは、上下方向に沿って直線的に延びている。
モータ部450は、上部ハウジング部452と下部ハウジング部453とからなるモータハウジング457にモータ要素354を収納する構成になっている。つまり、モータ部450は、外周面が筒状空間460を構成するハウジング部を有する。モータ部450の外周面450aは、上部ハウジング部452および下部ハウジング部453の外周面が連続的に連なって構成されている。モータ部450の外周面450aは、中腹部において中心軸Jから最も離れるように上下方向に沿って径方向外側に凸に湾曲する。すなわち、筒状空間460において、ハウジング部の外周面と、中心軸Jとの径方向距離が連続的に変化する。モータ部450の外周面450aには、周方向に等間隔に配列された複数のガイド翼470が設けられている。
本体カバー部402の内周面402aとモータ部450の外周面450aとの間には、筒状空間460が構成される。すなわち、本体カバー部402は、モータ部450との間に筒状空間460を構成する。筒状空間460は、上下方向に並んで配置された上部領域461と下部領域463とを有する。上部領域461において、モータ部450の外周面450aと本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離(すなわち、筒状空間460における径方向隙間)は、下側に向かうにつれて連続的に短くなる。一方で、下部領域463において、モータ部450の外周面450aと本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離(すなわち、筒状空間460における径方向隙間)は、下側に向かうにつれて連続的に長くなる。また、上部領域461の上端461aにおけるモータ部450の外周面450aと本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離は、下部領域463の下端463aにおける径方向距離より長い。
本変形例の送風装置401には、変形例3の送風装置301と同様の上部領域461および下部領域463を有する筒状空間460が設けられていることで、送風装置301と同様の効果を奏することができる。すなわち、送風効率を高めることができ、さらに、騒音低減の効果を奏することができる。
なお、筒状空間460を構成する上部ハウジング部452は、円筒状の第1リング452aを有する。また、筒状空間460を構成する本体カバー部402は、円筒状の第2リング402bを有する。すなわち、第1リング452aと第2リング402bとの間には、円筒状の筒状空間460が構成される。第1リング452aは、ガイド翼470径方向内側に位置する。第2リング402bは、ガイド翼470の径方向外側に位置する。
本変形例において、第1リング452aと第2リング402bとは互いに別体である場合を例示した。しかしながら、第1リング452aと第2リング402bとは、ガイド翼470と共に単一の部材であってもよい。この場合には、モータ部450に対する筒状空間460の同軸度を高めることができ、流路がモータ部450の中心軸Jに対する対称性を高め流路内の圧力の安定性を高めることができる。
モータハウジング457は、上下方向に互いに分割された上部ハウジング部452と下部ハウジング部453とを有する。上部ハウジング部452と下部ハウジング部453との境界は、上部領域461と下部領域463の間に位置する境界部462と一致する。すなわち、ハウジング部は、筒状空間460におけるモータ部450の外周面450aと、本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離が最も狭くなる部分で上下に分割されている。モータハウジング457は、筒状空間460におけるモータ部450の外周面450aと本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離が最も狭くなる部分(本実施形態において境界部462)で上下に分割されている。したがって、上部ハウジング部452は、外周面450aにおいて下端位置から上側に向かって徐々に外径が小さくなる。このため、上部ハウジング部452は、金型により容易に成形できる。同様に、下部ハウジング部453は、上端位置から下側に向かって徐々に外径が小さくなり、金型により容易に成形できる。このように、モータハウジング457は、境界部462で上下方向に分割した構造とされることで、製造が容易となりコストを圧縮できる。
なお、モータハウジング457は、単一の部材であってもよい。図26に、単一の部材であるモータハウジング457Aを有する送風装置401Aを示す。ハウジング部は、筒状空間460を構成する外周面450aにおいて、上下方向に沿って連続する1つの部材で構成され、外周面450aは連続した1つの面となる。このため、筒状空間460を通過する空気流の流路に部材同士の繋ぎ目が露出することがないため、空気の剥離が抑制され送風効率を高めることができる。なお、ハウジング部が1つの部材で構成される場合は、モータ部450の外周面450aと本体カバー部402の内周面402aとの径方向距離が最も狭くなる部分において、パーティングラインが形成される。モータハウジング457Aは、導線をコイル状に巻線して構成されるステータを埋め込んで一体成型することが好ましい。これにより、ステータを強固に保持することができる。
図27は、送風装置301を有する掃除機100の斜視図である。掃除機100は、上述の送風装置301を有する。これにより、掃除機100内に形成される流路の径方向の幅を高い精度で一定とし、排気効率を高めることができる。
本発明による送風装置として、上記実施形態および各変形例では、送風装置の吸気を利用する掃除機に適用した場合を示したが、これに限らず、例えばヘアードライヤーにも適用することができる。
以上に、本発明の実施形態および変形例を説明したが、実施形態および各変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1、101、301、301A、401、401A…送風装置、10、110、350、450…モータ(モータ部)、20、120、352、353、452、453…ハウジング、31、351…シャフト(回転軸)、52a、52b、355、356…ベアリング(軸受)、61b、160、352、452…静翼支持部(第2静翼部材、排気誘導部材、上部ハウジング部)、62…第3リング(下部静翼支持リング)、65、165、302b、402b…第2リング(外周リング、外周筒部)、66b、166b、352a、452a…第1リング(上部静翼支持リング、隔壁リング)、66c、166c…突出部、67a、164、370…静翼(上部静翼、上側誘導部、ガイド翼)、67b…下部静翼、69…第2固定部(円柱凸部)、68、66b…第2固定部(取付リング、上部静翼支持リング)、73、273、341…ベース部、75、275、343…シュラウド、70、270、340…インペラ、80、180、314…インペラハウジング、82、182…インペラハウジング本体部、83、183…排気ガイド部、184…外周取付リング、186…凹部、273d…ベース部傾斜部、360、460…筒状空間、361、461…上部領域、363、463…下部領域、J…中心軸

Claims (9)

  1. 上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、
    前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、
    前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、
    前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、
    前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、
    前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、
    前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材であり、静翼支持部を構成し、
    前記モータは、ハウジングをさらに有し、
    前記静翼支持部の少なくとも一部は、前記ハウジングと固定され、
    前記静翼の下側に位置する第3リングをさらに備え、
    前記静翼支持部は、前記第3リングが固定される第1固定部を有し、
    前記第3リングは、外周が軸方向下側に向かうにつれて、径方向外側へ延びる第3リング傾斜部を有する、送風装置。
  2. 前記第3リングは、前記静翼の下側に位置する下部静翼をさらに有する、請求項に記載の送風装置。
  3. 前記静翼支持部は、
    前記第1固定部とは異なる位置において前記ハウジングに固定される第2固定部を有する、請求項1又は2に記載の送風装置。
  4. 記静翼支持部と、前記ハウジングとは、単一の部材である、請求項1から3の何れか一項に記載の送風装置。
  5. 上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、
    前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、
    前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、
    前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、
    前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、
    前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、
    前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材であり、静翼支持部を構成し
    前記インペラハウジングは、前記インペラの上側を覆うインペラハウジング本体部と、前記インペラハウジング本体部の外周縁から径方向外側および下側に延びる排気ガイド部と、排気ガイド部の外周縁から上側に延びて前記第2リングと固定される外周取付リングと、を有し、
    前記インペラハウジングの上面には、前記排気ガイド部の上側に位置し周方向に延び、下側に凹む凹部が設けられている、送風装置。
  6. 上下方向に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと前記シャフトを回転可能に支持するベアリングとを有するモータと、
    前記シャフトの上端側に連結されたインペラと、
    前記インペラを収容し上側に吸気口を有するインペラハウジングと、
    前記インペラハウジングの下側に位置する複数の静翼と、
    前記静翼の径方向内側に位置する円筒状の第1リングと、
    前記静翼の径方向外側に位置し、前記インペラハウジングに固定される円筒状の第2リングと、を備え、
    前記静翼、前記第1リングおよび前記第2リングは、単一の部材であり、静翼支持部を構成し
    前記インペラは、複数の動翼と前記動翼の下側に位置する円盤状のベース部とを有し、
    前記静翼支持部は、上側に突出し前記インペラの径方向外側に位置する円環状の突出部を有し、
    前記突出部は、径方向外側に向かうに従って下方に傾斜する外周面を有し、
    前記突出部の上端は、前記ベース部の下面よりも上側に位置し、前記ベース部の上面の外端よりも下側に位置する、送風装置。
  7. 前記第1リングと前記第2リングとの間には、円筒状の筒状空間が構成され、
    前記筒状空間は、上部領域と前記上部領域の下側に位置する下部領域とを有し、
    前記第1リングの外周面と前記第2リングの内周面との径方向距離は、前記上部領域においては下側に向かうにつれて連続的に短くなり、前記下部領域においては下側に向かうにつれて連続的に長くなる、請求項1〜6の何れか一項に記載の送風装置。
  8. 前記インペラは、複数の動翼と前記動翼の下側に位置する円盤状のベース部と、前記動翼の上側において上側に向かうにつれ径方向内側に位置する円筒状のシュラウドと、を有し、
    前記ベース部は、外縁が前記シュラウドの外縁より径方向外側に位置し、
    前記ベース部の上面は、径方向外側に向かうにつれて軸方向下側に傾斜するベース部傾斜部を有する、請求項1〜の何れか一項に記載の送風装置。
  9. 掃除機であって、
    その特徴は、請求項1からのいずれかに記載の送風装置を有する。
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