JP6657904B2 - 機内環境管理装置、電子機器、画像形成装置、及び機内環境管理プログラム - Google Patents

機内環境管理装置、電子機器、画像形成装置、及び機内環境管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、機内環境管理装置、電子機器、画像形成装置、及び機内環境管理プログラムに関する。
特許文献1には、状態の予知及び診断のためのハイブリッド診断システムであって、少なくとも1つのシステムセンサと、監視されたシステムからのデータの量的分析に基づいて状態情報を決定するための少なくとも1つのバーチャル・センサと、前記少なくとも1つのシステムセンサ及び前記少なくとも1つのバーチャル・センサのうち少なくとも1つからの情報について質的分析を行う診断推定デバイスと、を含む、ハイブリッド診断システムが開示されている。
また、特許文献2には、エンジンのNOx排出を制御する方法であって、エンジンと関連付けられる周囲湿度(H)、マニホールド圧力(Pint)、マニホールド温度(Tint)、燃料消費率(Mf)、およびエンジン速度(N)を含むコントロールパラメータとNOx排出の間の所定関係を反映するモデルに基づいて予測NOx値を決定し、予測NOx値が実NOx値と関連付けられた所定基準と合致するかの決定に基づいてモデルを調節し、エンジンと関連付けられたメモリ内に調節モデルを記憶し、調節モデルから決定された仮想NOx排出値に基づいてエンジンから排気されるNOx排出を削減することを含む方法が開示されている。
特開2001−175328号公報 特開2003−328732号公報
本発明は、機内の制御条件を固定して機内環境の制御を行う場合と比較して、機内環境をより安定させることができる機内環境管理装置、電子機器、画像形成装置、及び機内環境管理プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に係る機内環境管理装置は、処理の実行を指示するための処理実行データから、予め定めた制御条件で処理を実行させた場合の機内の環境状態を推定する推定手段と、前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記環境状態が処理の実行を開始してから終了するまでの間の所要時間に応じて予め定めた目標値以内に保たれる制御条件を算出した算出結果から処理実行中の環境制御の時系列での計画を生成する生成手段と、を備える。
請求項2に係る機内環境管理装置は、請求項1記載の発明において、前記推定手段は、ベイジアンネットワークを用いて前記環境状態を推定し、前記生成手段は、前記推定手段により推定された環境状態に対し、環境状態が前記予め定めた目標値以内に保たれる制御条件を前記ベイジアンネットワークを用いて算出した算出結果から処理実行中の環境制御の時系列での計画を生成する。
請求項3に係る機内環境管理装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに要する時間が最少となるように前記計画を生成する。
請求項4に係る機内環境管理装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに要する電力が最少となるように前記計画を生成する。
請求項5に係る機内環境管理装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに機械的な切り換えが含まれる場合には、前記機械的な切り換えの回数が最少となるように前記計画を生成する。
請求項6に係る電子機器は、請求項1〜5の何れか1項記載の機内環境管理装置と、前記生成手段により生成された計画に基づいて電子機器内の環境を制御する制御手段と、を備える。
請求項7に係る画像形成装置は、画像形成を指示するための画像形成データから、予め定めた風量、予め定めた開口状態、及び予め定めた空気が流れる経路の少なくとも2つの制御条件で画像形成を実行させた場合の機内の環境状態である現像ロールの温度、騒音の度合い、及び汚れの度合いの少なくとも2つを推定する推定手段と、前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記現像ロールの温度、前記騒音の度合い、及び前記汚れの度合いの少なくとも2つが予め定めた目標値以内に保たれる前記風量、前記開口状態、及び前記経路のうちの少なくとも2つを算出した算出結果から画像形成中の環境制御の時系列での計画を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された計画に基づいて画像形成装置内の環境状態を制御する制御手段と、を備える。
請求項8に係る画像形成装置は、請求項7記載の発明において、前記生成手段は、前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記現像ロールの温度、前記騒音の度合い、及び前記汚れの度合いの少なくとも2つが前記予め定めた目標値以内に保たれる前記風量、前記開口状態、及び前記経路の少なくとも2つについてベイジアンネットワークを用いて算出した確率値を、画像形成に要する所要時間で正規化することにより前記計画を生成する。
請求項9に係る画像形成装置は、請求項7又は8記載の発明において、前記推定手段は、画像形成装置内の温度、及び画像形成装置内の湿度の少なくとも一方を取得し、取得した前記温度及び前記温度の少なくとも一方を用いて前記環境状態を推定する。
請求項10に係る画像形成装置は、請求項7〜9の何れか1項記載の発明において、前記生成手段は、前記開口状態の切り換えの回数が最少となるように前記計画を生成する。
請求項11に係る画像形成装置は、請求項7〜10の何れか1項記載の発明において、前記予め定めた目標値は、前記画像形成データに含まれる画像形成条件に基づいて設定される。
請求項12に係る画像形成装置は、請求項1記載の発明において、前記予め定めた目標値は、前記画像形成データに含まれる画像形成条件に基づいて算出された画像形成に要する所要時間に基づいて設定される。
請求項13に係る機内環境管理プログラムは、コンピュータを、請求項1〜5の何れか1項に記載の機内環境管理装置の各手段として機能させる。
請求項1、6、7、13の発明によれば、機内の制御条件を固定して制御を行う場合と比較して、機内環境をより安定させることができる。
請求項2、8の発明によれば、ベイジアンネットワーク以外の因果ネットワークを用いる場合と比較して、機内環境を精度良く推定することができる。
請求項3の発明によれば、機内の制御条件の切り換えに要する時間を考慮せずに機内の環境制御の時系列での計画を生成する場合と比較して、機内の制御条件の切り換えにより浪費される時間を少なくすることができる。
請求項4の発明によれば、機内の制御条件を切り換えに要する電力を考慮せずに機内の環境制御の時系列での計画を生成する場合と比較して、機内の制御条件の切り換えにより費やされる電力を少なくすることができる。
請求項5、10の発明によれば、機内の制御条件を切り換える際の機械的な切り換えを考慮せずに機内の環境制御の時系列での計画を生成する場合と比較して、機内の制御条件の切り換えにより浪費される時間及び電力を少なくすることができる。
請求項9の発明によれば、機内温度、及び機内湿度の少なくとも一方を考慮せずに、機内環境を推定する場合と比較して、機内環境を精度良く推定することができる。
請求項11の発明によれば、機内の環境状態の目標値を固定とした場合と比較して、画像形成の実行時の環境に適した時系列での計画を生成することができる。
請求項12の発明によれば、機内の環境状態の目標値を固定とした場合と比較して、画像形成に要する所要時間に適した時系列での計画を生成することができる。
実施形態に係る機内環境管理装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態に係る機内環境管理装置の機能的な構成を示すブロック図である。 実施形態に係る機内環境管理処理のプログラムの流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る機内環境管理装置において環境状態を推定する際のベイジアンネットワークの各ノードの設定状態の一例を示す模式図である。 実施形態に係る機内環境管理装置において環境制御条件を推定する際のベイジアンネットワークの各ノードの設定状態の一例を示す模式図である。 実施形態に係る機内環境管理装置におけるファンの風量及び開口状態の組み合わせ毎の確率値の推定結果の一例を示す表である。 実施形態に係る機内環境管理装置におけるファンの風量及び開口状態の組み合わせ毎の実施時間と、上昇温度と、汚れの度合いとの関係の一例を示す表である。 実施形態に係る機内環境管理装置におけるファンの風量及び開口状態の組み合わせ毎の実施時間と、上昇温度と、汚れの度合いとの関係の別例を示す表である。 実施形態に係る機内環境管理装置における経過時間と上昇温度との関係の一例を示すグラフである。 実施形態に係る機内環境管理装置における経過時間と汚れの度合いとの関係の一例を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本実施形態に係る機内環境管理装置について説明する。なお、本実施形態では、機内環境管理装置を画像形成装置に適用した場合について説明する。また、ここでは、画像形成装置の筐体内を「機内」といい、画像形成装置の筐体内の環境を「機内環境」という。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、装置全体を制御するコントローラ30を備え、コントローラ30により制御されることにより各種機能が実現される。コントローラ30は、後述する機内環境管理処理を含む各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)32、及び、CPU32の処理に使用されるプログラム及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)34を備えている。また、コントローラ30は、CPU32の作業領域として一時的に各種データを記憶するRAM(Random Access Memory)36、及び、CPU32の処理に使用される各種情報を記憶する不揮発性メモリ38を備えている。更に、コントローラ30は、画像形成装置10に接続された外部装置に対するデータの入出力を行うI/Oインタフェース40を備えている。
I/Oインタフェース40には、現像ロールを有し、用紙に画像を形成する画像形成部12が接続されている。画像形成部12は、画像形成を指示するための画像形成データを外部装置等から取得すると、取得した画像形成データに基づいて用紙に画像を形成する。なお、画像形成データは、処理の実行を指示するための処理実行データの一例であり、形成される画像の画像データ、及び、画像形成条件を示す画像形成条件データを含んでいる。本実施形態では、画像形成条件データは、画像形成条件として、形成させる画像の枚数、形成させる画像のうちのカラー画像の比率、像密度等を含んでいる。また、画像形成部12は、取得した画像形成データを後述する画像形成データ取得部14に対して出力することにより、画像形成データ取得部14に画像形成を実行する旨を通知する。
ここで、画像形成が指示された場合の画像形成部12による画像形成処理について説明する。画像形成部12は、像保持体である色毎に感光体を備えていて、これらの感光体は、帯電バイアスが印加されることにより表面が帯電される。また、画像形成部12は、各色の画像データを取得し、帯電された感光体の表面を各色の画像データに基づいて変調された露光光で露光することにより感光体上に静電潜像を形成し、感光体に各色の現像剤(トナー)を保持させる。また、画像形成部12は、現像ロールを色毎に備えていて、現像ロールに現像バイアスを印加することにより、感光体上の静電潜像を各色のトナーで現像して感光体上にトナー像を形成する。また、画像形成部12は、感光体上の各色のトナー像を中間転写ベルトに転写させ、中間転写ベルト上に転写されたトナー像を用紙に転写して定着させることにより、用紙に画像を形成する。
I/Oインタフェース40には、ユーザにより操作される操作部42、各種情報を表示する表示部44、及び、外部装置との通信を行う通信部46が接続されている。また、I/Oインタフェース40には、ファン48、開口切換部50、及び、経路切換部52が接続されている。
ファン48は、CPU32の制御により、機内において空気を送風することにより機内で空気を循環させて機内温度を下げたり、現像ロールに空気を送風することにより現像ロールの温度を下げたりする。この際、ファン48は、CPU32の制御により、送風時の風量を切り換える。本実施形態では、ファン48は、風量を、弱(LOW)、中(MID)、強(HIGH)の3段階の離散的な値の何れかに切り換える。
開口切換部50は、CPU32の制御により、筐体の内外に貫通する開口部の開口状態を切り換える。本実施形態では、画像形成装置の筐体に複数の上記開口部が設けられていて、開口切換部50は、各々の開口部の開口状態を開状態及び閉状態の何れかに切り換える。しかしながら、開口状態の切り換え方法はこれに限らず、開口部の少なくとも一部を蓋部で覆うことで開口部を半開き状態とすることにより、開口面積を変更しても良い。本実施形態では、開口切換部50は、各々の開口部の総開口面積が、狭(LOW)、中(MID)、広(HIGH)の3段階の離散的な値の何れかとなるように切り換える。
経路切換部52は、CPU32の制御により、機内において空気が流れる経路を切り換える。経路の切り換え方法としては、例えば、空気を案内するガイドの位置、向き等を変更することにより空気が流れる経路を切り換える方法が例示される。本実施形態では、経路切換部52は、空気が流れる経路が経路A、経路B、及び経路Cの3つの経路の何れかとなるように、空気が流れる経路を切り換える。
以下、上記開口部の開口状態を単に「開口状態」ともいい、空気が流れる経路を単に「経路」ともいう。
また、I/Oインタフェース40に、機内温度を計測する温度センサ54、機内湿度を計測する湿度センサ56が接続されている。温度センサ54は、CPU32の指示に基づいて機内温度を計測し、計測した機内温度をCPU32に通知する。湿度センサ56は、CPU32の指示に基づいて機内湿度を計測し、計測した機内湿度をCPU32に通知する。
また、I/Oインタフェース40には、機内の汚れの度合いを計測する汚れセンサ58、及び、騒音の度合いを計測する騒音センサ60が接続されている。
本実施形態における機内の汚れは、主に、筐体内でトナーが舞い散ったり筐体内に設けられた部品にトナーが降り積もったりすることにより発生する汚れである。汚れセンサ58としては、パーティクルセンサ、電気的なセンサ、降り積もったトナーの重さを計測する計測器等が例示される。汚れセンサ58は、CPU32の指示に基づいて機内の汚れの度合いを計測し、計測した機内の汚れの度合いをCPU32に通知する。
また、本実施形態における騒音は、主に、ファン48の駆動音と、用紙送りによる騒音である。ファン48の駆動音は、ファン48の風量との関連度が高く、用紙送りによる騒音は、開口状態との関連度が高い。騒音センサ60としては、マイクロホン、コンデンサマイクロホン、音圧センサ、音響粒子速度センサ等が例示される。騒音センサ60は、CPU32の指示に基づいて騒音の度合いを計測し、計測した騒音の度合いをCPU32に通知する。
ここで、本実施形態に係る機内環境管理装置を適用した画像形成装置10は、画像形成を実行している間の機内環境を推定し、推定結果に基づいて機内環境を制御することにより、機内環境を安定させている。
すなわち、画像形成装置10は、処理の実行を指示するための処理実行データである上記画像形成データに基づき、予め定めた機内の制御条件(環境制御条件)で処理を実行させた場合の機内の環境状態を推定する。また、画像形成装置10は、推定した環境状態に対し、環境状態を予め定めた目標値以内に保つ環境制御条件を算出した算出結果から処理実行中の環境制御の時系列での計画(以下、「時分割計画」という。)を生成する。そして、画像形成装置10は、生成した時分割計画に基づいて機内の環境制御条件を制御する。
本実施形態では、ファン48の風量、上記開口状態、及び、上記経路を対象として環境制御条件を設定して処理を実行させる場合について説明する。しかしながら、環境制御条件の対象はこれに限らず、ファン48の風量、上記開口状態、及び、上記経路の何れか2つに関する環境制御条件で処理を実行させても良い。また、本実施形態では、現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び騒音の度合いの環境状態を環境制御の対象とする場合について説明する。しかしながら、環境状態の制御対象はこれに限らず、現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び騒音の度合いの少なくとも2つを環境状態の制御対象としても良い。あるいは、現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、騒音の度合い、機内温度、機内湿度、機内の臭いの度合いの少なくとも2つを環境状態の制御対象としても良い。
ただし、一部の環境制御条件を切り換えると、一部の環境状態は向上するが、他の環境状態が悪化してしまう、所謂トレードオフの関係にある。例えば、ファン48の風量を上げた場合には、現像ロールの温度が下がる一方で、汚れの度合い、及び騒音の度合いが上がってしまう。また、開口部の開口面積を狭くした場合には、汚れの度合い、及び騒音の度合いが下がるが、現像ロールの温度が上がってしまう。
そこで、本実施形態では、上述したように、環境状態が目標値を満たすように環境制御条件を適切に切り換えることにより、機内環境を安定させる。具体的には、各々の環境状態の相互関係を因果ネットワークを用いた確率推論モデルで構築し、構築した確率推論モデルを用いて各々の環境状態の離散状態の確率値を推定して、各々の環境状態の目標値を設定する。また、同様の確率推論モデルを用いて、各々の環境状態の目標値に対する各々の環境制御条件の離散状態の確率値を推論し、推論した確率値に基づいて、各々の環境状態の目標値を満たす環境制御条件を推定する。そして、本実施形態では、推定した環境制御条件に基づいて画像形成中の環境制御条件の時分割計画を生成し、生成した時分割計画に基づいて機内環境を制御する。
なお、本実施形態では、因果ネットワークを用いた確率推論モデルとしてベイジアンネットワークを用いた場合について説明する。ベイジアンネットワークでは、因果的な特徴を有向グラフ(矢印を用いたリンク)によるネットワーク(重み付けグラフ)として表し、その上で確率推論を行うことで、複雑でかつ不確実な事象の起こりやすさやその可能性を予測する。そして、ベイジアンネットワークでは、各々のノードの相互関係の情報を予め蓄積しておき、蓄積された各々のノードの相互関係の情報をもとに、起こりうる確率値を経路毎に計算することで、複雑な経路を伴った因果関係の発生の確率値が定量的に表される。
次に、本実施形態に係る機内環境管理装置を適用した画像形成装置10の機能的な構成について詳細に説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、画像形成データ取得部14、目標値決定部16、環境データ取得部18、環境状態推定部20、時分割計画生成部22、及び、環境制御部24を有する。なお、画像形成データ取得部14、目標値決定部16、環境データ取得部18、環境状態推定部20、時分割計画生成部22、及び、環境制御部24は、コントローラ30(CPU32)による制御によって実現される。
画像形成データ取得部14は、画像形成部12により画像形成が実行される際に、画像形成部12から、上述した画像形成データを取得する。また、画像形成データ取得部14は、取得した画像形成データを、目標値決定部16及び環境状態推定部20に対して出力する。
目標値決定部16は、画像形成部12から画像形成データを取得する。また、目標値決定部16は、現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び騒音の度合いの各々について、画像形成データに基づく画像形成の実行を開始してから終了するまでの間に保たれるべき目標値を決定する。また、目標値決定部16は、決定した目標値を環境状態推定部20、及び時分割計画生成部22に対して出力する。
環境データ取得部18は、環境データとして、温度センサ54から機内温度を取得すると共に、湿度センサ56から機内湿度を取得する。また、環境データ取得部18は、取得した機内温度及び機内湿度を環境状態推定部20に対して出力する。
環境状態推定部20は、画像形成データ取得部14から画像形成データを取得する。また、環境状態推定部20は、画像形成データに基づく画像形成を予め定めた環境制御条件で実行した場合の装置内の環境状態を推定する。本実施形態では、上記予め定めた環境制御条件として、ファン48の風量の予め定めた値とし、開口切換部50による開口状態を予め定めた開口状態とし、経路切換部52による経路を予め定めた経路として実行した場合とする。また、本実施形態では、環境状態として、画像形成データに基づく画像形成を予め定めた環境制御条件で実行した場合の現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び、騒音の度合いを推定する。また、環境状態推定部20は、推定された環境状態を、時分割計画生成部22に対して出力する。
時分割計画生成部22は、環境状態推定部20により推定された環境状態、及び、目標値決定部16により決定された目標値を取得する。また、時分割計画生成部22は、取得した環境状態に対し、環境状態を上述した目標値以内に保つための環境制御条件を推定する。また、時分割計画生成部22は、環境状態を上述した目標値以内に保つための環境制御条件に基づき、画像形成の実行中に環境制御条件を切り換えるための時分割計画を生成する。また、時分割計画生成部22は、生成した時分割計画を、環境制御部24に対して出力する。
環境制御部24は、時分割計画生成部22から時分割計画を取得する。また、環境制御部24は、取得した時分割計画に基づき、画像形成部12による画像形成の実行に同期させて、ファン48の風量の切り換え、開口切換部50による開口状態の切り換え、及び、経路切換部52による経路の切り換えを時系列で制御する。
次に、本実施形態に係る画像形成装置10により実行される機内環境管理処理を行う際の流れを、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
本実施形態では、機内環境管理処理のプログラムは予め不揮発性メモリ38に記憶されているが、これに限らない。例えば、機内環境管理処理のプログラムは、外部装置から通信部46を介して受信して実行されても良い。また、CD−ROM等の記録媒体に記録された機内環境管理処理のプログラムがCD−ROMドライブ等でI/Oインタフェース40を介して読み込まれることにより、機内環境管理処理が実行されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、機内環境管理処理のプログラムは、画像形成装置10が稼働している間、一定期間(例えば、0.1秒)が経過する毎に実行される。しかしながら、機内環境管理処理のプログラムが実行されるタイミングはこれに限らず、操作部42により実行の指示が入力されたタイミングで実行であっても良い。
ステップS101では、画像形成データ取得部14が、画像形成部12による画像形成が指示されたか否かを判定する。本実施形態では、上述したように、画像形成部12が画像形成データに基づき画像形成を行う場合に、画像形成部12が、画像形成データ取得部14に画像形成データを送信することにより、画像形成を実行することを画像形成データ取得部14に通知する。従って、画像形成データ取得部14は、画像形成部12から画像形成データを受信した場合に、画像形成が指示されたと判定する。ステップS101で画像形成が指示されたと判定した場合(S101,Y)はステップS103に移行し、画像形成が指示されていないと判定した場合(S101,N)は本機内環境管理処理のプログラムの実行を終了する。
ステップS103では、画像形成データ取得部14が、取得した画像形成データから、当該画像形成に基づく画像形成に要する所要時間を算出する。この所要時間は、上述した画像形成条件である、形成させる画像の枚数、カラー/白黒の比率、像密度等により計算される。例えば、形成させる画像の枚数、カラー/白黒の比率、像密度を各々変数とした、予め実験により求められた計算式を用いることにより、上記所要時間を算出する。
ステップS105では、環境データ取得部18が、環境データを取得する。本実施形態では、環境データ取得部18が、環境データとして、温度センサ54から機内温度を取得すると共に、湿度センサ56から機内湿度を取得する。また、本実施形態では、環境データ取得部18が、取得した機内温度に基づき、機内温度を、低(LOW)、中(MID)、高(HIGH)の離散的な3段階の何れかのレベルで表す。また、環境データ取得部18が、取得した機内湿度に基づき、機内湿度を、低(LOW)、中(MID)、高(HIGH)の離散的な3段階の何れかのレベルで表す。
ステップS107では、環境状態推定部20が、各々の環境制御条件に予め定めた値を設定する。本実施形態では、環境状態推定部20が、ファン48の風量、開口状態、及び、経路の各々に対して各々予め定めた値を設定する。本実施形態では、例えば、ファン48の風量に例えばMIDが設定され、開口切換部50による開口状態に例えばMIDが設定され、経路切換部52による経路に経路Bが設定される場合について説明する。
ステップS109では、環境状態推定部20が、画像形成データに基づく画像形成を行った場合の環境状態を推定する。環境状態推定部20は、一例として図4に示すベイジアンネットワーク80を用いて、画像形成データに基づく画像形成を行う場合の環境状態を推定する。
図4に示すように、ベイジアンネットワーク80には、以下に示す9つのノード82A乃至82Iが接続されている。すなわち、ベイジアンネットワーク80には、ファン48の風量が設定されたノード82A、開口状態が設定されたノード82B、及び、経路が設定されたノード82Cが接続されている。また、ベイジアンネットワーク80には、機内湿度が設定されたノード82D、機内温度が設定されたノード82E、及び、画像形成条件が設定されたノード82Fが接続されている。また、ベイジアンネットワーク80には、騒音の度合いが設定されたノード82G、現像ロールの温度が設定されたノード82H、及び、装置内の汚れの度合いが設定されたノード82Iが接続されている。
環境状態推定部20は、ベイジアンネットワーク80において、ファン48の風量が設定されたノード82Aに「MID」を設定し、開口状態が設定されたノード82Bに「MID」を設定し、経路が設定されたノード82Cに「経路B」を設定する。また、環境状態推定部20は、ステップS105で取得した環境データに基づき、ベイジアンネットワーク80において、機内湿度が設定されたノード82Dに「LOW」を設定し、機内温度が設定されたノード82Eに「MID」を設定する。また、環境状態推定部20は、画像形成条件が設定されたノード82Fに、画像形成データに含まれる画像形成条件を設定する。
一方、本実施形態では、環境状態推定部20は、騒音の度合いが設定されたノード82G、現像ロールの温度が設定されたノード82H、及び、機内の汚れの度合いが設定されたノード82Iには、値を設定しない。
上述したように、ベイジアンネットワーク80では、予め蓄積しておいた各々のノード82A乃至82Iの相互関係の情報をもとに、起こりうる確率値を経路毎に示した確率テーブルが作成されている。そして、環境状態推定部20は、このベイジアンネットワーク80により、値が設定されたノード82A乃至82Fの各々に設定された値に基づいて、値が設定されていないノード82G乃至82Iについて、各々の値となる確率値を推定する。
図4に示すように、ファン48の風量を「MID」とし、開口状態を「MID」とし、経路を「経路B」とし、機内湿度を「LOW」とし、機内温度を「MID」としたとする。この場合、一例として、騒音の度合いが「LOW」となる確率値が10%となり、「MID」となる確率値が80%となり、「HIGH」となる確率値が10%となる。また、現像ロールの温度の度合いが「LOW」となる確率値が25%となり、「MID」となる確率値が73%となり、「HIGH」となる確率値が2%となる。さらに、機内の汚れの度合いが「LOW」となる確率値が15%となり、「MID」となる確率値が80%となり、「HIGH」となる確率値が5%となる。
ステップS111では、目標値決定部16が、ベイジアンネットワーク80を用いて推定された現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び騒音の度合いに基づき、各々の環境状態の目標値を設定する。本実施形態では、推定された現像ロールの温度、機内の汚れの度合い、及び騒音の度合いを、各々の環境状態の目標値と併せて表示部44に表示させ、ユーザに、各々の環境状態の目標値を入力又は修正させる。そして、目標値決定部16が、入力又は修正された目標値を各々の環境状態の目標値とする。
ステップS113では、時分割計画生成部22が、設定された環境状態の目標値を満たす環境制御条件を推定する。すなわち、時分割計画生成部22は、例えば、ベイジアンネットワーク80において、騒音の度合いが設定されたノード82Gに「MID」を設定し、現像ロールの温度が設定されたノード82Hに「LOW」を設定する。また、時分割計画生成部22は、機内の汚れの度合いが設定されたノード82Iに「MID」を設定する。なお、時分割計画生成部22は、画像形成が実行された場合に予測される機内温度と機内湿度として、ベイジアンネットワーク80において、機内湿度が設定されたノード82Dに「MID」を設定し、機内温度が設定されたノード82Eに「HIGH」を設定する。本実施形態では、画像形成の実行により機内温度及び機内湿度が各々1段階ずつ上がると予測して、画像形成の実行後の機内温度及び機内湿度を設定する。すなわち、ステップS105で取得した環境データでは「LOW」であった機内湿度を「MID」に、ステップS105で取得した環境データでは「MID」であった機内温度を「HIGH」に設定する。また、時分割計画生成部22は、画像形成条件が設定されたノード82Fに、画像形成データに含まれる画像形成条件を設定する。
一方、本実施形態では、時分割計画生成部22は、ファン48の風量が設定されたノード82A、及び、開口状態が設定されたノード82Bには、値を設定しない。また、本実施形態では、経路切換部52による経路は「経路B」で固定されているものとする。よって、環境状態推定部20は、経路が設定されたノード82Cに「経路B」を設定する。
時分割計画生成部22は、ベイジアンネットワーク80により、値が設定されたノード82C乃至82Iの各々に設定された値に基づいて、値が設定されていないノード82A及び82Bについて、各々の値となる確率値を推定する。
図5に示すように、騒音の度合いを「MID」とし、現像ロールの温度を「LOW」とし、機内の汚れの度合いを「MID」とし、機内湿度を「MID」とし、機内温度を「HIGH」とし、経路を「経路B」としたとする。この場合、一例として、ファン48の風量が「LOW」となる確率値が1.92%となり、「MID」となる確率値が60.2%となり、「HIGH」となる確率値が37.9%となる。また、開口状態が「LOW」となる確率値が16.7%となり、「MID」となる確率値が37.3%となり、「HIGH」となる確率値が46%となる。
図6に、ファン48の風量、及び開口切換部50による開口状態の各々の環境制御条件の組み合わせとなる確率値を算出することにより得られる推定結果の一例を示した。図6に示す例では、ファン48の風量がLOWの状態をA1、MIDの状態をA2、HIGHの状態をA3とし、開口切換部50の開口状態がLOWの状態をB1、MIDの状態をB2、HIGHの状態をB3と表記している。
図6に示す例では、例えば、風量がA1となり開口切換部50の切り換え状態がB1となる場合の確率値は0.003206であり、例えば、風量がA1となり開口切換部50の切り換え状態がB2となる場合の確率値は0.007162である。
ステップS115では、時分割計画生成部22が、各々の環境制御条件の組み合わせとなる確率値、画像形成に要する所要時間で正規化する。具体的には、時分割計画生成部22は、各々の環境制御条件の組み合わせとなる確率値rの積算値Rを算出する。また、時分割計画生成部22は、画像形成データ取得部14により取得された画像形成データから、当該画像形成データに基づく画像形成に要する所要時間Tを算出する。そして、時分割計画生成部22は、下記(1)式を用いて、各々の環境制御条件の組み合わせの実施時間tを算出する。
図6に示す例では、所要時間を30分とした場合の各々の環境制御条件の組み合わせの実施時間tが示される。
ステップS117では、時分割計画生成部22が、各々の環境制御条件の組み合わせの実施時間tに基づき、環境制御条件の時分割計画を生成する。なお、生成した環境制御条件の時分割計画の詳細については後述する。
ステップS119では、環境制御部24が、生成した時分割計画に従って、環境制御の実行を開始し、本機内環境管理処理のプログラムの実行を終了する。
このように、本実施形態では、画像形成の実行中に、生成した時分割計画に基づき、各々の環境制御条件が切り換えられる。図7Aに、時分割計画の一例として、環境制御条件の組み合わせ毎に、実施時間、現像ロールの上昇温度、及び、機内の汚れの度合いを示した。なお、図7Aにおける現像ロールの上昇温度、及び機内の汚れの度合いは、環境制御条件を、各々の環境制御条件の組み合わせを実施している間の変化量を表しており、時分割計画に基づいて環境制御を行うことにより得られた計測結果である。
図7Aに示す時分割計画では、ファン48の風量をA3とし、開口切換部50による切り換え状態をB3とする制御を5.23分実施したら、現像ロールの温度が2.62℃上昇し、汚れの度合い(相対値)が0.84上昇したことが示されている。また、ファン48の風量をA3とし、開口切換部50による切り換え状態をB2とする制御を4.24分実施したら、現像ロールの温度が2.54℃上昇し、汚れの度合いの相対値が0.64上昇したことが示されている。
なお、図7Aに示す時分割計画では、ファン48の風量の切り換えの回数、及び、開口状態の切り換えの回数の総数が最少となるような制御順序としているが、制御順序はこれに限らない。例えば、環境制御条件の切り換えに要する時間が最も少ない順番で切り換えを行っても良い。すなわち、開口状態を切り換える場合には蓋部の移動等の機械的な制御を含む切り換えが発生し、ファン48の風量を切り換える場合と比較すると多くの時間を要する。この点を考慮し、例えば、図7Bに示すように、開口状態の切り換えの回数が最少となるような制御順序としても良い。
図8に、図7Aに示す時分割計画に基づいて環境制御条件を切り換えた場合の現像ロールの上昇温度の計測結果を示した。また、図9に、図7Aに示す例に基づいて環境制御条件を切り換えた場合の汚れの計測結果を示した。
図8には、時分割計画に基づいて環境制御を行った場合の経過時間と現像ロールの上昇温度との関係aを示した。また、環境制御の標準稼働状態として、ファン48の風量をA2とし、開口切換部50の切り換え状態をB2とした環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と現像ロールの上昇温度との関係bを示した。また、現像ロールの温度上昇の抑制を優先させた場合、すなわち、ファン48の風量をA3とし、開口切換部50の切り換え状態をB1とした環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と現像ロールの上昇温度との関係cを示した。また、汚れの抑制を優先させた場合、すなわち、ファン48の風量をA1とし、開口切換部50の切り換え状態をB3とした環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と現像ロールの上昇温度との関係dを示した。
図9には、時分割計画に基づいて環境制御を行った場合の経過時間と汚れの度合いとの関係eを示した。また、環境制御条件を予め定めた標準的な値で固定した標準稼働状態とした環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と汚れの度合いとの関係fを示した。また、現像ロールの温度上昇の抑制を優先させた環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と汚れの度合いとの関係gを示した。同様に、汚れの抑制を優先させた環境制御条件の組み合わせを30分継続して稼働させた場合の経過時間と汚れの度合いとの関係hを示した。
一例として図8及び図9に示すように、現像ロールの温度上昇の抑制を優先させた場合(関係c、g)は、機内の汚れが増大する一方、汚れの抑制を優先させた場合(関係d
、h)は、現像ロールの温度が上昇するという、相反した結果が得られた。しかしながら、本実施形態(関係a、e)では、画像形成中においては現像ロールの温度上昇が抑制されつつ汚れも抑制されていることがわかる。このように、本実施形態で生成される時分割計画に基づいて制御を行うことにより、環境制御条件を離散的な3段階の状態の何れかに切り換えて制御する場合でも、環境状態の目標値に応じて機内の環境制御が達成される。
なお、各々の制御対象の環境制御条件を切り換える際に、各々の制御対象の環境制御条件について値が大きい方(HIGH)から小さい方(LOW)へ切り換えても良く、値が小さい方(LOW)から大きい方(HIGH)へ切り換えても良い。また、実施時間が長い順番あるいは短い順番で切り換えても良い。あるいは、各々の順番で切り換えを行った場合について消費電力を算出し、消費電力が最も少ない順番で切り換えを行っても良い。
このように、本実施形態では、画像形成を指示するための画像形成データに基づき、予め定めた風量、予め定めた開口状態、及び予め定めた経路の環境制御条件で画像形成を実行させた場合の機内の環境状態が推定される。また、推定された環境状態に対し、現像ロールの温度、騒音の度合い、及び汚れの度合いを予め定めた目標値以内に保つ風量、及び開口状態を算出した算出結果から画像形成中の環境制御の時分割計画が生成される。そして、生成された時分割計画に基づいて機内の環境状態が制御される。
これにより、本実施形態に係る画像形成装置10では、安定した画質、及び安定した稼働が確保されると共に、高精度の機内環境管理システムを用いずとも、安価な制御システムで機内環境が安定する。
なお、本実施形態では、画像形成データを画像形成に要する所要時間の計算に用いられる場合について説明したが、これに限らない。例えば、画像形成に要する時間が長くなる程、現像ロールの温度が高くなり故障が発生する可能性が高くなる。この点を考慮し、環境状態の目標値を決定する際に、画像形成データに含まれる画像形成条件を用いて、例えば、上記所要時間が長くなる程、現像ロールの温度の目標値が低くなるように設定しても良い。あるいは、画像形成データに含まれる画像形成条件を用いて、上記所要時間が予め定めた閾値以上である場合には現像ロールの温度の目標値を最低値に設定しても良い。
また、例えば、形成させる画像のうちのカラー画像の比率が高くなる程、高画質が要求される可能性が高くなる。この点を考慮し、環境状態の目標値を決定する際に、画像形成データに含まれる画像形成条件を用いて、例えば、形成させる画像のうちのカラー画像の比率が高くなる程、汚れの度合いの目標値が低くなるように設定しても良い。あるいは、形成させる画像のうちのカラー画像の比率が予め定めた閾値時以上である場合には汚れの度合いの目標値を最低値に設定しても良い。
また、本実施形態では、環境状態の推定結果に応じて環境状態の目標値を設定する場合について説明したが、これに限らず、環境状態の目標値は固定値に予め設定されていても良い。
また、本実施形態では、画像形成装置10の筐体に複数の開口部が設けられている場合について説明したが、これに限らず、画像形成装置10の筐体に1つの開口部が設けられていても良い。この場合には、蓋部により開口部の少なくとも一部を覆うことにより、開口部の開口面積を切り換えると良い。
また、本実施形態では、環境状態の推定、及び環境制御条件の推定にベイジアンネットワークを用いた場合について説明したが、推定方法はこれに限らず、ニューラルネットワーク、モデルベース、ルールベース等を用いても良い。
また、本実施形態では、機内環境管理装置を、現像ロールを有する画像形成装置10に適用した場合について説明したが、本実施形態に係る機内環境管理装置の適用対象は画像形成装置10に限らない。機内環境管理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末、スマートフォン等の電子機器に適用される。また、本実施形態に係る機内環境管理装置は、冷蔵庫、洗濯機、テレビジョン、映像録音再生機、ドライヤ等の電化製品等にも適用される。
10 画像形成装置
12 画像形成部
14 画像形成データ取得部
16 目標値決定部
18 環境データ取得部
20 環境状態推定部
22 時分割計画生成部
30 コントローラ
32 CPU
34 ROM
36 RAM
38 不揮発性メモリ
40 I/Oインタフェース
42 操作部
44 表示部
46 通信部
48 ファン
50 開口切換部
52 経路切換部
54 温度センサ
56 湿度センサ
58 汚れセンサ
60 騒音センサ

Claims (13)

  1. 処理の実行を指示するための処理実行データから、予め定めた制御条件で処理を実行させた場合の機内の環境状態を推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記環境状態が処理の実行を開始してから終了するまでの間の所要時間に応じて予め定めた目標値以内に保たれる制御条件を算出した算出結果から処理実行中の環境制御の時系列での計画を生成する生成手段と、
    を備えた機内環境管理装置。
  2. 前記推定手段は、ベイジアンネットワークを用いて前記環境状態を推定し、
    前記生成手段は、前記推定手段により推定された環境状態に対し、環境状態が前記予め定めた目標値以内に保たれる制御条件を前記ベイジアンネットワークを用いて算出した算出結果から処理実行中の環境制御の時系列での計画を生成する
    請求項1記載の機内環境管理装置。
  3. 前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに要する時間が最少となるように前記計画を生成する
    請求項1又は2の何れか1項記載の機内環境管理装置。
  4. 前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに要する電力が最少となるように前記計画を生成する
    請求項1又は2の何れか1項記載の機内環境管理装置。
  5. 前記生成手段は、前記計画に基づいて環境制御を行う際に、制御条件の切り換えに機械的な切り換えが含まれる場合には、前記機械的な切り換えの回数が最少となるように前記計画を生成する
    請求項1又は2の何れか1項記載の機内環境管理装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の機内環境管理装置と、
    前記生成手段により生成された計画に基づいて電子機器内の環境を制御する制御手段と、
    を備えた電子機器。
  7. 画像形成を指示するための画像形成データから、予め定めた風量、予め定めた開口状態、及び予め定めた空気が流れる経路の少なくとも2つの制御条件で画像形成を実行させた場合の機内の環境状態である現像ロールの温度、騒音の度合い、及び汚れの度合いの少なくとも2つを推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記現像ロールの温度、前記騒音の度合い、及び前記汚れの度合いの少なくとも2つが予め定めた目標値以内に保たれる前記風量、前記開口状態、及び前記経路のうちの少なくとも2つを算出した算出結果から画像形成中の環境制御の時系列での計画を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された計画に基づいて画像形成装置内の環境状態を制御する制御手段と、
    を備えた画像形成装置。
  8. 前記生成手段は、前記推定手段により推定された環境状態に対し、前記現像ロールの温度、前記騒音の度合い、及び前記汚れの度合いの少なくとも2つが前記予め定めた目標値以内に保たれる前記風量、前記開口状態、及び前記経路の少なくとも2つについてベイジアンネットワークを用いて算出した確率値を、画像形成に要する所要時間で正規化することにより前記計画を生成する
    請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記推定手段は、画像形成装置内の温度、及び画像形成装置内の湿度の少なくとも一方を取得し、取得した前記温度及び前記温度の少なくとも一方を用いて前記環境状態を推定する
    請求項7又は8記載の画像形成装置。
  10. 前記生成手段は、前記開口状態の切り換えの回数が最少となるように前記計画を生成する
    請求項7〜9の何れか1項記載の画像形成装置。
  11. 前記予め定めた目標値は、前記画像形成データに含まれる画像形成条件に基づいて設定される
    請求項7〜10の何れか1項記載の画像形成装置。
  12. 前記予め定めた目標値は、前記画像形成データに含まれる画像形成条件に基づいて算出された画像形成に要する所要時間に基づいて設定される
    請求項11記載の画像形成装置。
  13. コンピュータを、請求項1〜5の何れか1項記載の機内環境管理装置の各手段として機能させるための機内環境管理プログラム。
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