次に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明におけるパレット搬送装置10を示す。各図において、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が略水平横方向、Y軸が略水平前後方向、Z軸が鉛直方向に延びるものとし、パレット搬送装置10の構成について説明する。
このパレット搬送装置10は、ワーク(図示せず。以下同様)を搭載したパレット11を複数のパレットレール21,31に移動可能に搭載し、そのパレット11を複数のパレットレール21,31に沿って搬送するパレット搬送装置10である。
なお、図1では、本発明のパレット搬送装置10の両側に工作機1〜4が4台設けられる場合を示すけれども、これは一例であって、この工作機1〜4の台数は、加工を必要とするワークにより異なり、パレット11の台数は、その工作機1〜4の台数に応じて適宜に増減されるものである。
本実施の形態におけるパレット搬送装置10は、パレット11を移動可能に搭載する複数のパレットレールとして、具体的には水平方向(Y軸方向)に所定の間隔を開けて互いに平行に設けられた第一パレットレール21及び第二パレットレール31を備える場合について説明する。
この第一及び第二パレットレール21,31は、パレット11を移動可能に搭載するものであり、それぞれが架台9上にX軸方向に真っ直ぐに延びて設けられ、循環式にパレット11が移動、搬送されるものである。
両者は同一構造であるため、第一パレットレール21を代表して説明すると、この第一パレットレール21は、パレット11を水平状態で搭載するものであって、図4及び図5に詳しく示すように、架台9上に直接固定されて設けられた支持板22と、その支持板22の上縁にねじ止めにより固定された市販の直線運動ガイドレール23を備える。
一方、第一及び第二パレットレール21,31に搭載されるパレット11は、直線運動ガイドレール23を跨いで第一及び第二パレットレール21,31上を移動可能に構成された直線運動ブロック12と、その直線運動ブロック12にねじ止めされた台座13と、その台座13に設けられた係止部材14とを有する。
この直線運動ブロック12は直線運動ガイドレール23と対に販売される市販のものであって、図示しないローラリテーナを備えるものが好ましい。このローラリテーナを備える直線運動ブロック12を用いることにより、その幅方向(Y軸方向)の移動や第一及び第二パレットレール21,31に対する傾動を禁止しつつパレット11が第一及び第二パレットレール21,31上を移動する抵抗を著しく軽減することができるものである。
台座13の一方の側部にはワークを搭載する搭載具(図示せず。以下同様)がその上面に設けられる。そして、直線運動ブロック12は台座13の他方の側部に固定され、係止部材14は、この直線運動ブロック12と搭載具の間の台座13に設けられる。
このように、台座13の他方の側部に固定された直線運動ブロック12を、第一及び第二パレットレール21,31における直線運動ガイドレール23に跨がせて移動可能に支持させることにより、パレット11は水平状態で第一及び第二パレットレール21,31に移動可能に搭載されることになる。
ここで、図1に示すように、パレット11における台座13は、そのX軸方向の長さLが各工作機1〜4が設置されているピッチPと同一又はそのピッチPより短く形成されることが好ましい。
このため、第一及び第二パレットレール21,31上を複数のパレット11がワークを搭載した状態で所定のピッチPを空けて移動すると、水平状態の台座13の一方の側部が工作機1〜4側に突出することになり、複数のパレット11は各工作機1〜4に対峙し、搭載具を介してその側部に搭載されたワークを工作機1〜4により加工可能に構成される。
図1及び図2に示すように、本実施の形態におけるパレット搬送装置10は、第一パレットレール21に搭載されたパレット11をその第一パレットレール21に沿って搬送させる第一パレット送り手段41と、第二パレットレール21に搭載されたパレット11をその第二パレットレール31に沿って搬送させる第二パレット送り手段51(図1)を備える。
この第一パレット送り手段41及び第二パレット送り手段51は同一構造であるで、以下に第一パレット送り手段41を代表して説明する。
この第一パレット送り手段41は、パレット11と係合可能に構成され第一パレットレール21に沿って無端で設けられて循環する循環ベルト42と、この循環ベルト42を循環させる循環機構43(図2)とを備える。
図2に示すように、第一パレットレール21における支持板22には、その四隅に従動プーリ44が設けられ、循環ベルト42はこれらの四つの従動プーリ44を包囲するように掛け回される。
また、この支持板22には、この循環ベルト42を循環させる循環機構であるサーボモータ43が設けられ、その回転軸43aに駆動プーリ45が取付けられる。駆動プーリ45は四つの従動プーリ44と同一面上に設けられ、その駆動プーリ45の近傍には、その駆動プーリ45に循環ベルト42を掛け回すようにその循環ベルト42を転向させる一対の転向プーリ46が支持板22に枢支される。
そして図示しないコントローラからの指令によりサーボモータ43が駆動すると、回転軸43aが駆動プーリ45とともに回転し、駆動プーリ45に掛け回された循環ベルト42が四つの従動プーリ44を包囲した状態で循環するように構成される。
循環ベルト42はいわゆる歯付きベルトである。この循環ベルト42は、図2の拡大図に示すように、幅方向に延びる凹凸42a,42bが長手方向に交互に連続するベルトであって、その凹凸42a,42bに係合可能な被凹凸14a,14bがパレット11に形成される。被凹凸14a,14bはパレット11を構成する係止部材14に形成される。
直線運動ブロック12と同じ下側に設けられた係止部材14は、循環ベルト42に重合して係合するように構成される。即ち、係止部材14に循環ベルト42が重合すると、この係止部材14に形成された被凹凸14a,14bに、循環ベルト42に形成された凹凸42a,42bが係合し、循環ベルト42から係止部材14が浮き上がって離間すると、循環ベルト42の凹凸42a,42bと係止部材14の被凹凸14a,14bとの係合が解除されるように構成される。
パレット11における被凹凸14a,14bが循環ベルト42の凹凸42a,42bに係合すると、循環ベルト42と独立したパレット11のX軸方向の移動は禁止される。これにより、サーボモータ43を駆動させて、パレット11が係合された循環ベルト42を循環させると、パレット11がその循環ベルト42とともに移動し、循環ベルト42が沿う第一及び第二パレットレール21,31に沿ってそのパレット11は搬送されることになる。
ここで、図2の符号47は、従動プーリ44間の循環ベルト42が弛むことを防止して係止部材14から循環ベルト42が離間することを防止する支持材47であり、符号48は、その支持材47を支持板22に取付ける取付具48を示す。
図1に示すように、第一及び第二パレットレール21,31の両端部には、パレット移動手段61がそれぞれ設けられる。
このパレット移動手段61は、第一又は第二パレットレール21又は31のいずれか一方のパレットレールに搭載されたパレット11を第二又は第一パレットレール31又は21の他方のパレットレールにまで移動するものである。
本実施の形態においては、第一パレットレール21に搭載されたパレット11を第二パレットレール31にまで移動する場合と第二パレットレール31に搭載されたパレット11を第一パレットレール21にまで移動する場合が該当する。
この実施の形態におけるパレット移動手段61は、図1に一点鎖線で示すように、所定の間隔を開けて設けられた第一及び第二パレットレール21,31の中間線m上の鉛直軸を一端における回転軸として揺動可能な揺動部材62と、その揺動部材62の他端に設けられた短レール63と、その揺動部材62を揺動させるアクチュエータ64(図6及び図7)とを備える。
なお、本実施の形態においては、短レール63はパレット移動手段61を構成する揺動部材62の半円又は円弧状に移動する他端に、その接線方向に延びて設けられる場合として説明する。
図6及び図7に示すように、この実施の形態におけるアクチュエータ64は、方形箱型を有する本体部64aの上面略中央部分から鉛直線を回転軸Oとして上方に突出する回転ロッド64bを有し、この回転ロッド64bの回転軸Oを第一及び第二パレットレール21,31の中間線m(図1)上に位置させてその本体部64aが架台9に取付けられる場合を示す。
揺動部材62はこの回転ロッド64bの上端に水平状態でその一端がネジ止めされ、アクチュエータ64は、本体部64aに給排される流体圧により回転ロッド64bを180度以内で正逆回転可能に構成され、その回転により、図10の実線矢印で示すように、揺動部材62は一端を回転軸Oとして揺動するように構成される。
図1に戻って、この実施の形態における揺動部材62は、上面視で短レール63が設けられた他端を底辺として回転軸Oとなる一端に向かってその幅を減少させる台形状に形成され、この揺動部材62の他端に設けられた短レール63は、第一及び第二パレットレール21,31における直線運動ガイドレール23と同一のものが用いられる。
この短レール63の長さWは、パレット11のX軸方向の長さLと同一又はそれよりも長く形成され、回転軸Oから短レール63までの長さは、第一及び第二パレットレール21,31の間隔の半分とされる。
これにより、第一パレットレール21における直線運動ガイドレール23に連続する短レール63を、回転軸Oを中心として揺動部材62とともに180度揺動させると、その短レール63は第二パレットレール31における直線運動ガイドレール23に連続するように配置される。
そして、第一及び第二パレットレール21,31の直線運動ガイドレール23に短レール63が連続した場合に、その短レール63は、第一及び第二パレットレール21,31における直線運動ガイドレール23から移動したパレット11を搭載し、又は、短レール63に搭載されたパレット11をそれらの直線運動ガイドレール23に移動可能に構成される。
図6及び図7に示すように、揺動部材62には、その揺動部材62の他端に設けられた短レール63にパレット11が搭載された状態で、パレット11の移動を防止するパレット係止機構71が設けられる。
この実施の形態におけるパレット係止機構71は、揺動部材62に設けられて短レール63に搭載されたパレット11に上端が当接可能に形成された昇降ロッド72と、その上端をパレット11に接触させる方向に昇降ロッド72を付勢する弾性体73と、昇降ロッド72の所定量以上の上昇を禁止するストッパ74とを備える。
揺動部材62には昇降ロッド72が貫通する貫通孔62aが形成され、昇降ロッド72はその貫通孔62aを貫通して鉛直方向に移動可能に設けられ、その上端近傍にフランジ72aが設けられる。
弾性体であるコイルスプリング73はそのフランジ72aと揺動部材62の間に圧縮された状態で介装され、コイルスプリング73の伸張しようとする付勢力により、昇降ロッド72を上方に付勢するものとする。
ストッパ74は、揺動部材62の下方における昇降ロッド72に設けられ、揺動部材62における貫通孔62aの孔縁に下方から接触することにより、昇降ロッド72の所定量以上の上昇を防止するように構成される。
フランジ72aから突出する昇降ロッド72の上端72bは円錐又は半球状に形成され、ストッパ74が貫通孔62aの孔縁に接触した状態で、第一又は第二パレットレール21,31から短レール63にパレット11が移動すると、パレット11における台座13が昇降ロッド72の上端72bにおける円錐の傾斜部又は半球部に接触し、更にパレット11が移動すると、その上端72bにおける傾斜部又は半球部により案内されて昇降ロッド72が弾性体であるコイルスプリング73の付勢力に抗して下方に移動するように構成される。
そして、短レール63にパレット11が搭載されると、コイルスプリング73の付勢力により昇降ロッド72の上端72bがパレット11における台座13に押しつけられ、この昇降ロッド72との接触抵抗により短レール63に搭載されたパレット11の自由な移動を防止するように構成される。
この状態で後述するパレット送り補助手段81を下降させた後、パレット11とともに揺動部材62を揺動させることにより、パレット11が搭載された短レール63を第一パレットレール21に連続する第一位置から離して、第二パレットレール31に連続する第二位置まで移動させることができ、その移動の間に短レール63に搭載されたパレット11の短レール63に対する位置がずれることを防止することになる。
そして、パレット11が搭載された短レール63が第二位置まで移動した状態では、図10に示すように、その短レール63は第二パレットレール31と連続することになる。
その後、図6に示すように、コイルスプリング73が昇降ロッド72をパレット11における台座13に押しつけることにより生じる接触抵抗に抗して、短レール63に搭載されたパレット11を移動させると、そのパレット11を第二パレットレール31に移動することが可能になるのである。
図1及び図2に示すように、このパレット搬送装置10は、第一又は第二パレットレール21,31に沿って搬送されたパレット11を第一又は第二パレットレール21,31から第一又は第二パレットレール21,31に連続する短レール63に移動させるか、あるいはその短レール63に搭載されたパレット11を短レール63に連続する第一又は第二パレットレール21,31に移動させるパレット送り補助手段81を備える。
パレット送り補助手段81は、第一及び第二パレットレール21,31の両端部にそれぞれに設けられ、これらは同一構造である。よって、その内の1つを代表して説明する。
この実施の形態におけるパレット送り補助手段81は、第一及び第二パレットレール21,31の端部及びその端部に連続する短レール63に沿って循環するように循環ベルト42に連続して設けられた補助循環ベルト82と、これらの補助循環ベルト82を循環させる補助循環機構83(図2)を備える。
補助循環ベルト82は、循環ベルト62と同様のいわゆる歯付きベルトであり、この補助循環ベルト82にも、幅方向に延びる凹凸82a,82bが長手方向に交互に連続して形成される(図2の拡大図)。そして、パレット11の係止部材14に形成された被凹凸14a,14bが、この凹凸82a,82bにも係合可能に構成される。
図2及び図6に示すように、補助板91が流体圧シリンダ95を介して架台9に取付けられる。この補助板91は、第一及び第二パレットレール21,31における支持板22に連続するように取付けられる。
この補助板91の上端には第一及び第二パレットレール21,31の端部及びこの第一及び第二パレットレール21,31に連続する短レール63に沿ってガイド材92がX軸方向に延びて水平に設けられる。
このガイド材92は、第一及び第二パレットレール21,31の端部及びこの第一及び第二パレットレール21,31に連続する短レール63に沿う補助循環ベルト82を下方から支えるものである。
また、ガイド材92の両側における補助板91には補助プーリ93が枢支される。この補助板91には、この補助循環ベルト82を循環させる補助循環機構であるサーボモータ83が設けられ、その回転軸83aに補助駆動プーリ84が取付けられる。
補助駆動プーリ84は2つの補助プーリ93と同一面上に設けられ、その補助駆動プーリ84と補助プーリ93に補助循環ベルト82が掛け回される(図2)。
そして、図示しないコントローラからの指令によりサーボモータ83が駆動すると、補助駆動プーリ84に掛け回された補助循環ベルト82が循環し、二つの補助プーリ93間の補助循環ベルト82が水平なガイド材92の上面をX軸方向に移動して第一及び第二パレットレール21,31の端部及びこの第一及び第二パレットレール21,31に連続する短レール63に沿うように構成される。
この補助循環ベルト82も循環ベルト42と同形の幅方向に延びる凹凸82a,82bが長手方向に交互に連続して形成されるので、係止部材14に補助循環ベルト82が重合すると、補助循環ベルト82に形成された凹凸82a,82bが係止部材14における被凹凸14a,14bに係合することになる。
従って、この補助循環ベルト82の凹凸82a,82bを循環ベルト42の凹凸42a,42bに連続させた状態で、補助循環ベルト82を循環ベルト42と同一の速度で同一の方向に循環させると、循環ベルト42に係合して第一パレットレール21を移動するパレット11は、図8の実線矢印で示す様に、第一パレットレール21の端部においてその循環ベルト42から補助循環ベルト82に係合が移る。
図2に示すように、パレット11における被凹凸14a,14bが補助循環ベルト82の凹凸82a,82bに係合すると、補助循環ベルト82と独立したパレット11のX軸方向の移動は禁止される。このためパレット11が係合された補助循環ベルト82を循環させると、パレット11がその補助循環ベルト82とともに移動し、補助循環ベルト82が沿う短レール63又は第一及び第二パレットレール21,31に沿ってそのパレット11は搬送されることになる。
従って、係止部材14が係合した補助循環ベルト82を更に循環させると、図9に示すように、そのパレット11を第一パレットレール21の端部から、その第一パレットレール21に連続する短レール63にまで移動させることになる。そして、補助循環ベルト82を逆に循環させると、短レール63に搭載されたパレット11を第一又は第二パレットレール21又は31にまで移動させるように構成される。
また、パレット搬送装置10は、図2及び図3に示すように、パレット送り補助手段81を昇降させる昇降手段95を備える。この実施の形態における昇降手段は、出没ロッド95aを上方に向けて本体95bが架台9に固定された一対の流体圧シリンダ95であって、それらの出没ロッド95aの上端に補助板91の両端が取付けられる。
この流体圧シリンダ95は、出没ロッド95aを上方に突出した状態で、補助板91における補助循環ベルト82が短レール63に搭載されたパレット11の係止部材14に重合するように構成される。
一方、図3に示すように、係止部材14はパレットにおける台座13の下面に設けられているので、流体圧シリンダ95の出没ロッド95aをその下方にある本体95bに没入させると、その上端に取付けられた補助板91を含むパレット送り補助手段81が下降し、補助板91における補助循環ベルト82も下降するように構成される。
パレット係止機構71により短レール63に搭載されたパレット11の自由な移動が禁止された状態で、そのパレット11の係止部材14における被凹凸14a,14bが補助循環ベルト82に形成された凹凸82a,82bに係合すると、その短レール63が設けられた揺動部材62の自由な揺動は禁止されることになる。
けれども、図3及び図7に示すように、補助板91を下降させてパレット送り補助手段81を下降させると、係止部材14に補助循環ベルト82が重合した状態で短レール63にまで移動したパレット11の係止部材14における被凹凸14a,14bから補助循環ベルト82に形成された凹凸82a,82bが離間する。
これにより、補助循環ベルト82の凹凸82a,82bと係止部材14の被凹凸14a,14bとの係合は解除され、パレット11が搭載された短レール63を有するパレット移動手段61を構成する揺動部材62の水平面内における揺動を許容するように構成される。
そして、図2,図6及び図10に示すように、その揺動部材62の周囲に設けられた短レール63が第一及び第二パレットレール21,31に連続するようになると、流体圧シリンダ95の出没ロッド95を再び上方に突出させて、下降していた補助板91を上昇させると、パレット11における係止部材14に補助循環ベルト82が重合し、補助循環ベルト82に形成された凹凸82a,82bが係止部材14における被凹凸14a,14bに再び係合するように構成される。
次に、上記パレット搬送装置を用いたパレット搬送方法を説明する。
上記パレット搬送装置10を用いたパレット搬送方法は、パレット11を循環させる方式のものであって、第一パレットレール21に搭載されたパレット11を第一パレットレール21に沿って搬送する第一パレット搬送工程と、第一パレットレール21の端部に達したパレット11を第二パレットレール31に移動する第一パレット移動工程と、第二パレットレール31に搭載されたパレット11を第二パレットレール31に沿って搬送する第二パレット搬送工程と、第二パレットレール31の端部に達したパレット11を第一パレットレール21に移動する第二パレット移動工程と、を有する。
この実施の形態では、図1における上面視において、パレット11が反時計回りの軌道に循環するものとして、以下に各工程を説明する。
<第一パレット搬送工程>
この工程では、第一パレットレール21に搭載されたパレット11を搬送する。
この実施の形態におけるパレット11は、所定の加工が行われるワークを搭載するものであり、第一パレットレール21に搭載されたパレット11にワークが搭載されるものとし、さらに、パレット11は、ワークを搭載する搭載具を備えるので、ワークはこの搭載具を介してパレット11に搭載されるものとする。
パレット11の第一パレットレール21への搭載は、パレット11の直線運動ブロック12を第一パレットレール21における直線運動ガイドレール23の端部から搭載することにより行われる。
このようにパレット11を第一パレットレール21に搭載すると、パレット11に設けられた被凹凸14a,14bは第一パレットレール21に沿って設けられた循環ベルト42の凹凸42a,42bに係合することになる。このため、その後、駆動機構であるサーボモータ43を駆動することによりその循環ベルト42を循環させることにより、第一パレットレール21に沿ってそれらのパレット11を搬送することが可能になる。
この搬送はパレット11が第一パレットレール21に沿って設けられた各工作機1,2に対峙するまで行われ、パレット11が各工作機1,2に対峙した状態でサーボモータ43aを停止させ、パレット11に搭載されたワークをそれらの各工作機1,2において加工を施すことになる。この時、各工作機1,2のピッチPと同一のピッチで複数のパレット11を搬送させることにより、複数の工作機1,2による加工を同時に行うことが可能となる。
<第一パレット移動工程>
この工程では、第一パレットレール21の端部に達したパレット11を第二パレットレール31に移動させる。この移動は第一及び第二パレットレール21,31の一方の端部に設けられたパレット移動手段61により行われる。
循環ベルト42に連続して補助循環ベルト82を設けたこの実施の形態では、前述の第一パレット搬送工程において、昇降手段における流体圧シリンダ95の出没ロッド95aを上方に突出させて、パレット送り補助手段81を上昇させておくと、第一パレットレール21に沿って移動するパレット11は、第一パレットレール21の端部に達する直前で、図8の実線矢印で示すように、循環ベルト42から、それに連続する補助循環ベルト82に係合することになる。
このため、補助循環ベルト82の凹凸82a,82bを循環ベルト42の凹凸42a,42bに連続させた状態で、補助循環ベルト82を循環ベルト42と同一の速度で同一の方向に循環させることにより、パレット11は第一パレットレール21の端部にまで至ることになる。
ここで、この実施の形態では、第一パレットレール21の端部及びその端部に連続する短レール63に沿って循環する補助循環ベルト82を循環ベルト42に連続して設けた。このため、補助循環ベルト82の循環を停止させてその補助循環ベルト82に係合したパレット11を第一パレットレール21の端部に留め置き、それと別に循環ベルト42を循環させれば、第一パレットレール21におけるパレット11をその第一パレットレール21に沿って移動させることができる。即ち、補助循環ベルト82を循環ベルト42に連続して設けることにより、この第一パレット移動工程と別に、第一パレットレール21では、パレット11を移動させることができることになる。
この第一パレット移動工程では、パレット移動手段61におけるアクチュエータ64により揺動部材62を揺動させて(図6)、短レール63を第一パレットレール21に連続させ、この状態で補助循環ベルト82を循環させて、第一パレットレール21の端部に達したパレット11を第一パレットレール21から短レール63に移動させて、図9に示すように、その短レール63に搭載させる。
この時、図6に示すように、第一パレットレール21から短レール63にパレット11が移動すると、揺動部材62に設けられた昇降ロッド72の上端72bにおける円錐の傾斜部又は半球部にパレット11における台座13が接触し、その傾斜部又は半球部により案内されて昇降ロッド72は弾性体であるコイルスプリング73の付勢力に抗して下方に移動する。そして、短レール63にパレット11が搭載されると、コイルスプリング73の付勢力により昇降ロッド72の上端がパレット11における台座13に押しつけられ、この昇降ロッド72との接触抵抗により短レール63に搭載されたパレット11の自由な移動を防止することになる。これにより、パレット11をその後に半円状に移動させる途中において、その短レール63に搭載されたパレット11の短レール63に対する移動を停止することができる。
そして、図3に示すように、この状態で昇降手段における流体圧シリンダ95の出没ロッド95aをその下方にある本体95bに没入し、図7に示すように、その上端に取付けられたパレット送り補助手段81を下降させ、パレット11と補助循環ベルト82との係合を解消させる。
その後、アクチュエータ64は、図10に示すように、揺動部材62を揺動させて、パレット11が搭載された短レール63を第一パレットレール21に連続する第一位置から離して、第二パレットレール31に連続する第二位置まで半円状に移動させる。この時、第二パレットレール31に連続して設けられたパレット送り補助手段81は、下降させておく。
パレット11が搭載された短レール63が第二パレットレール31の直線運動ガイドレール23に連続した後には、図2に示すように、第二パレットレール31に連続して設けられた流体圧シリンダ95の出没ロッド95を上方に突出させて、下降していたパレット送り補助手段81を上昇させて第二パレットレール31に連続させる。
これにより、パレット11における係止部材14に第二パレットレール31に連続する補助循環ベルト82が重合し、補助循環ベルト82に形成された凹凸82a,82bが係止部材14における被凹凸14a,14bに係合させる。
パレット送り補助手段81の上昇にあっては、パレット11の係止部材14の被凹凸14a,14bと補助循環ベルト82の凹凸82a,82bとが確実に係合できる位置となるように予め設定されたプログラムによりサーボモータ83の回転角度を制御する。
その後、図10の破線矢印で示す様に、パレット11が係合された第二パレットレール31の端部における補助循環ベルト82を循環させ、昇降ロッド72が接触する接触抵抗に抗してパレット11をその補助循環ベルト82とともに移動させ、短レール63に搭載されたパレット11を第二パレットレール31にまで移動させる。
このようにして、そのパレット11を第一パレットレール21の端部から第二パレットレール31に移動させる。
<第二パレット搬送工程>
この工程では、第二パレットレール31に搭載されたパレット11を搬送する。前の第一パレット移動工程では、図10に示すように、短レール63から第二パレットレール31に移動したパレット11は第二パレットレール31の端部に、それに沿って設けられた補助循環ベルト82に係合した状態で移動する。
この第二パレット搬送工程では、第二パレットレール31に搭載されたパレット11を搬送するので、この補助循環ベルト82には、第二パレットレール31に沿って設けられた循環ベルト42が連続するために、この補助循環ベルト82の凹凸82a,82bを循環ベルト42の凹凸42a,42bに連続させた状態で、補助循環ベルト82を循環ベルト42と同一の速度で同一の方向に循環させる。
これにより、パレット11は第二パレットレール31の端部から反対方向に向かって移動を初め、図11に示すように、その端部から離間すると補助循環ベルト82から循環ベルト42に新たに係合し、この循環ベルト42を循環させることによりパレット11を第二パレットレール31に沿って搬送することができる。
この第二パレットレール31に沿った搬送は、パレット11が第二パレットレール31に沿って設けられた各工作機3,4に対峙するまで行われ、パレット11が各工作機3,4に対峙した状態でサーボモータ43aを停止させ、パレット11に搭載されたワークにそれらの各工作機3,4において加工を施すことになる。
ここで、この実施の形態では、第二パレットレール31の端部及びその端部に連続する短レール63に沿って循環する補助循環ベルト82を循環ベルト42に連続して設けた。このため、循環ベルト42の循環と補助循環ベルト82の循環を別々に行い、図10に示すように、補助循環ベルト82の循環により短レール63からパレット11を第二パレットレール31の端部に移動した後にその循環を停止させることにより、そのパレット11を第二パレットレール31の端部に維持させることができる。
また、補助循環ベルト82の循環と別に循環ベルト42を循環させると、その循環ベルト42に係合するパレット11は第二パレットレール31を搬送されることになり、第二パレットレール31の端部に搭載されて補助循環ベルト82に係合するパレット11を移動させること無く、循環ベルト42が係合して第二パレットレール31に搭載されたパレット11を移動させることができる。
そして、循環ベルト42が係合するパレット11と所定のピッチになったときに、補助循環ベルト82を循環させ、それに係合するパレット11を移動させて循環ベルト42に係合させるようにすれば、複数のパレット11を所定のピッチで第二パレットレール31上を搬送させることができる。
このようにして、各工作機3,4(図1)のピッチPと同一のピッチで複数のパレット11を搬送させるようにすれば、複数の工作機3,4による加工を同時に行うことが可能となる。
<第二パレット移動工程>
この工程では、第二パレットレール31の端部に達したパレット11を第一パレットレール21に移動させる。この移動は第一及び第二パレットレール21,31の他方の端部に設けられたパレット移動手段61により行われる。その具体的な移動の手順は、先の第一パレット移動工程と同一であるので、繰り返しての説明を省略する。
このように、上述した各工程が1回行われることにより、各パレット11をそれぞれ1個分づつ反時計方向にトラック形の軌道で搬送することができる。
そして、このような各工程が1回行われる毎に、パレット搬送装置10の動作を停止した状態で、各工作機1〜4を作動させ、各パレット11に載った各ワークに対して所定の各種加工が並行して行われる。この各工作機1〜4の作動時、いずれかのパレット11に対してワークの搬入出が行われることになる。
上述したように、本発明のパレット搬送装置10では、補助循環ベルト82が短レール63に搭載されたパレット11と係合するようなものである。このため、その補助循環ベルト82によりパレット11を確実に短レール63にまで案内できる。
その一方、パレット搬送装置10は、パレット送り補助手段81を昇降させる昇降手段95を備える。このため、パレット送り補助手段81を下降させることにより、短レール63に搭載されたパレット11とパレット送り補助手段81の係合を解消させることができる。このため、揺動部材62を短レール63とともに揺動回転させることにより、一方のパレットレール21の端部から他方のパレットレール31の端部にまで、パレット11を確実に半円状に移動させることができる。
そして、その後、パレット送り補助手段81を上昇させると、短レール63に搭載されたパレット11に補助循環ベルト82が再び係合するので、パレット11とともに半円状に移動して他方のパレットレール31の端縁に接続した短レール63から、そのパレット11を他方のパレットレール31にまで確実に移動させることができる。
これにより、本発明のパレット搬送装置10では、パレット11をトラック形の軌道において確実に循環させることが可能になる。
ここで、パレット11とパレット送り補助手段81の係合及びその解消にあっては、パレット11を昇降させることも考えられるけれども、ワークを搭載するパレット11の重量は比較的大きくなり、それを昇降させることは動力の消費を招くと共に、ワークも昇降することから、その昇降に耐え得るようにする必要から、ワークを搭載する搭載具の構造が複雑になることが考えられる。
これに対して、本発明では、パレット送り補助手段81を昇降させるので、少ない動力でパレット11とパレット送り補助手段81の係合及びその解消を行うことができ、ワークを搭載する搭載具の構造にあっても、ワークの昇降を考慮する必要がなくなり、その構造を比較的単純化させることができる。
また、本発明では、揺動部材62を揺動させて、その他端に設けられた短レール63を円弧状又は半円状に移動させるので、その短レール63を第一又は第二パレットレール21,31に比較的容易に連続させることが可能となり、その構造を更に単純化させることができる。
また、その揺動部材62を揺動させるアクチュエータ64が流体圧により回転ロッド64bを正逆回転可能に構成されたものであれば、更に構造が単純化し、この結果、本発明におけるパレット搬送装置10の単価が押し上げられることを回避することができる。
そして、パレット11には、ワークが台座13の一方の側部に搭載され、その台座13の他方の側部に直線運動ブロック12を固定するので、その直線運動ブロック12を第一及び第二パレットレール21,31に支持させることにより、ワークが搭載された台座13の一方の側部を常に外側に向けて、パレット11をトラック形の軌道で循環させることができる。このため、このパレット搬送装置10の両側に、ワークの加工機1〜4を設置させることが可能になる。
また、このパレット搬送装置10では、パレット11を無端で設けられて循環する循環ベルト42に係合させ、第一パレットレール21及び第二パレットレール31に沿ってそのパレット11の搬送を行うので、パレット11の循環ベルト42に係合する位置を変化させることにより、その循環ベルト42に係合して第一パレットレール21又は第二パレットレール31に沿って搬送された先のパレット11との間隔、即ち先のパレット11との搬送ピッチを容易に変更することができる。
よって、各工作機1〜4の変更又は加工対象物の変更等が成されて、ワークを搬送するピッチの変更が必要になっても、パレット11自体を変更することなく速やかにそのピッチの変更に対応させることが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、第一及び第二パレットレール21,31が水平方向に所定の間隔を開けて互いに平行に設けられる場合を説明した。けれども、図12に示すように、複数のパレットレール21,31は直角又は所定の角度で設けられていても良く、3本以上のパレットレールを用いるようにしても良い。
ここで、図12には、上述した実施の形態において説明した互いに平行な第一及び第二パレットレール21,31の他に、揺動部材62の揺動範囲内において、それらと直角、即ち90度において交差する第三パレットレール36を備える場合を示す。この第三パレットレール36は、第一及び第二パレットレール21,31と同一構造で有り、合計3本のパレットレール21,31,36が用いられる場合を示す。
そして、この第一〜第三パレットレール21,31,36は、揺動部材62の揺動により回転移動する短レール63の、いずれかの位置の短レール63に連続するように配置され、この第三パレットレール36にも、第一及び第二パレットレール21,31に設けられたものと同一構造のパレット送り手段56とパレット送り補助手段81が設けられる。
ここで、3本以上のパレットレール21,31,36を用いる場合、揺動部材62の揺動による短レール63の移動範囲内において、第一及び第二パレットレール21,31の間にある第三パレットレール36にあっては、短レール63の移動を確保するために、その第三パレットレール36と短レール63との間隔を拡げると、短レール63と第三パレットレール36の間のパレット11の移動が困難になるので、図12に示すように、その間に補助レール96を設けることが好ましい。
図に示す補助レール96は、第三パレットレール36の端部に連続するように第三パレットレール36の同一直線上及びパレット送り補助手段81に沿って設けられるものであり、この補助レール96は、第三パレットレール36における直線運動ガイドレール23や短レール63と同一のものが用いられる。この補助レール96の長さは、この補助レール96がないとすると、第一及び第二パレットレール21,31間における短レール63の半円状又は円弧状の移動を許容し得る長さに設定される。
そして、この補助レール96とともに、この補助レール96を第三パレットレール21,31の端部に連続する第一位置と、その第一位置より下方の第二位置の間で昇降させる補助レール昇降手段97が更に設けられる。
図13及び図14に示すように、この実施の形態における補助レール96は第三パレットレール36に近い側の端部に支点96aを設け、その支点96aを回転軸として短レール63に臨む他端が昇降するように構成される。
具体的には、第三パレットレール36の端部近傍の架台9に枢支柱90が立設され、その枢支柱90の上端に、補助レール96の第三パレットレール36に近い側の端部における支点96aを枢支する。補助レール昇降手段97は、出没ロッド97aを上方に向けて本体97bが架台9に固定された流体圧シリンダ97であって、その出没ロッド97aの上端に補助レール96の他端が枢支される。
図13に示すように、この流体圧シリンダ97は、出没ロッド97aを上方に突出した状態で、補助レール96が第三パレットレール36における直線運動ガイドレール23とそれに連続する短レール63との間の隙間を塞いでそれらを連続させるように構成される。
一方、補助レール96の他端には、その下面に長手方向に延びる長孔96bが形成された係止板96cが取付けられ、この長孔96bに補助レール昇降手段である流体圧シリンダ97の出没ロッド97aの上端がピン96dを介して枢支される。そして、その出没ロッド97aをその下方にある本体97bに没入させると、図14に示すように、その上端に設けられたピン96dが長孔96bの内部で移動しつつ、補助レール96の他端を下降させるように構成される。
図13に示すように、補助レール96が第三パレットレール36における直線運動ガイドレール23とそれに連続する短レール63との間の隙間を塞いでいると、この補助レール96の存在により、パレット11を第三パレットレール36からそれに連続する短レール63に移動させるか、又は短レール63から第三パレットレール36に移動させることが容易になる。
一方、補助レール96が第三パレットレール36における直線運動ガイドレール23とそれに連続する短レール63との間の隙間を塞いでいると、短レール63の補助レール96側への移動が不能になるので、その短レール63が設けられた揺動部材62の自由な揺動回転は禁止されることになる。
けれども、図14に示すように、短レール63に臨む補助レール96の他端を下降させると、短レール63の補助レール96側への移動が可能になるので、パレット11が搭載された短レール63を有する揺動部材62の揺動回転は許容されることになる。
よって、このような補助レール96及び補助レール昇降手段97を備えるようにすれば、第三パレットレール36からそれに連続する短レール63へのパレット11の移動、又は短レール63から第三パレットレール36へのパレット11の移動を確実にするとともに、揺動部材62の自由な揺動回転も許容するものとなる。この結果、複数のパレットレール21,31,36のいずれにもパレット11を移動させて搬送し得るパレット搬送装置10となる。
なお、上述した実施の形態では、互いに平行な第一及び第二パレットレール21,31と、それらと直角(90度)に交差する第三パレットレール36を備える場合を示したが、揺動部材62の揺動範囲内であれば、例えば第一パレットレール21と第二パレットレール31とが互いに45度の角度で交差し、さらに第一パレットレール21と第三パレットレール31とが互いに135度の角度で交差する構成であってもよい。
また、上述した実施の形態では、パレット送り手段41,51,56として、循環ベルト42と、この循環ベルト42を循環させる循環機構43とを備えるものを例示したけれども、このパレット送り手段41,51,56はこれに限らず、パレット11をパレットレール21,31,36に沿って搬送しうる限り、別の構成のものであっても良い。
また、上述した実施の形態では、パレット11が反時計回り方向の軌道に循環する場合を説明したが、反時計回り方向に限らず、各パレット11を時計回り方向に搬送することも可能である。
また、上述した実施の形態では、パレット送り補助手段81を流体圧シリンダ95により昇降させる場合を説明したけれども、パレット送り補助手段81の片側を下げるように回転させて、パレット送り補助手段81のパレット11とのの係合を解消させるようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、補助レール96の他端を昇降させる場合を説明したけれども、補助レール昇降手段97は、補助レール96を水平のまま昇降させるようなものであってもよい。
また、上述した実施の形態では、台座13の一方の側部にワークを搭載する搭載具が設けられる場合を説明した。けれども、図示しないが、台座13に貫通孔を形成し、その貫通孔に搭載具を設け、この貫通孔を介してワークを台座13に貫通して搭載するようにしても良い。
更に、上述した実施の形態では、揺動部材62を揺動させるアクチュエータとして、本体部64aに給排される流体圧により回転ロッド64bを180度以内で正逆回転可能に構成されたものを例示したけれども、このアクチュエータは、回転軸を180度以内で正逆回転可能に構成された電動モータのようなものであっても良い。