JP6655450B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布装置及び塗布方法に関する。
従来、ガラス基板等の被処理基板に被膜等を形成するための塗布液を塗布する塗布装置が知られている。このような塗布装置としては、基板が配置されるステージと、塗布液を吐出可能なノズルと、ノズルに塗布液を供給可能なポンプとを備えるものがある。
ところで、ポンプの容量の不足により、ノズルに塗布液を継続的に供給できず、ノズルから塗布液を連続的に吐出できないことがある。
一方、ポンプの容量の不足を解消する方法としては、ポンプの大型化が考えられる。しかし、ポンプの大型化は、塗布液の吐出精度を確保することが困難となるため、現実的ではない。
そのため、複数(例えば2台)のポンプを切り替えることにより、ノズルに塗布液を継続的に供給するようにしている。
例えば、特許文献1には、第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作により、口金に塗布液を継続的に供給し、第一ポンプ及び第二ポンプの双方による排出動作が、口金から排出される塗布液の排出速度を一定の速度で維持しつつ行われる構成が開示されている。
特開2014−187260号公報
しかしながら、第一ポンプ及び第二ポンプの切替時に、口金に供給される塗布液が脈動する場合がある。脈動した塗布液が口金に供給されると、口金から排出される塗布液にも脈動が伝達されてしまう。そのため、塗布液の排出量が不安定になり、塗布ムラが生じる虞がある。
したがって特許文献1においては、塗布ムラを抑制しつつ塗布液を連続して吐出する上で課題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明は、塗布ムラを抑制しつつ塗布液を連続して吐出することが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る塗布装置は、塗布対象に塗布液を塗布する塗布部と、前記塗布部に前記塗布液を供給可能な第一ポンプ及び第二ポンプを有する供給部と、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を検知する検知部と、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整可能な調整部と、前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替部と、含む。
この構成によれば、塗布部に塗布液を供給可能な第一ポンプ及び第二ポンプを有することで、第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作により、塗布部に塗布液を継続的に供給することができるため、塗布部から塗布液を連続的に吐出することができる。また、第一ポンプ又は第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部に塗布液が供給されるように第一ポンプ及び第二ポンプを切り替えることで、以下の効果を奏する。第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を同じにした状態で塗布液の供給を行うことができるため、塗布部に供給される塗布液が脈動することを回避することができる。したがって、塗布ムラを抑制しつつ塗布液を連続して吐出することができる。加えて、第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を自身の内圧の検知結果を基に調整(すなわち同一のポンプ内で調整)することができるため、各ポンプの個体差による検知誤差が生じることはない。したがって、各ポンプの内圧を他方(すなわち相手側のポンプ)の内圧を基に調整する場合と比較して、各ポンプの内圧を精度よく調整することができる。
上記の塗布装置において、前記切替部は、前記一方の内圧が前記一方の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替えてもよい。
この構成によれば、第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整することができるため、単に自身の内圧の検知結果を基に調整する場合と比較して、各ポンプの内圧をより一層精度よく調整することができる。
上記の塗布装置において、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプは、筐体と、前記筐体内に同軸的に配置され、前記塗布液が収容される可撓性部材と、作動流体を収容するシリンダ部と、前記シリンダ部に対して往復動可能に挿入され、前記筐体と前記可撓性部材との隙間に前記作動流体を供給して前記可撓性部材から前記塗布液を排出させるプランジャと、を含んでもよい。
この構成によれば、塗布液を可撓性部材に収容した状態で、可撓性部材に対する作動流体の押圧を利用して、可撓性部材から塗布液を排出させることができるため、塗布部へ塗布液を供給する際に塗布液が汚染されることを回避することができる。
上記の塗布装置において、前記検知部は、前記内圧として、前記可撓性部材に収容されている前記塗布液の圧力を検知してもよい。
この構成によれば、内圧として可撓性部材に収容された塗布液の圧力を検知することができるため、各ポンプと塗布部との間の供給路(例えば配管)を流れる塗布液の圧力を検知する場合と比較して、供給路による圧力損失分を除外した値を得ることができ、各ポンプの内圧を精度よく調整することができる。また、内圧として塗布液の圧力を直接的に検知することができるため、内圧として作動流体の圧力を検知する場合と比較して、各ポンプの内圧を精度よく調整することができる。
上記の塗布装置において、前記検知部は、前記可撓性部材の下流側に連通する流体排出口の側に配置されていてもよい。
この構成によれば、可撓性部材から排出される直前の塗布液の圧力(すなわち、可撓性部材内の塗布液のうち塗布部に近い部分の圧力)を検知することができるため、検知部が可撓性部材の上流側に配置された場合と比較して、各ポンプの内圧を精度よく調整することができる。
上記の塗布装置において、前記切替部は、前記第一ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第一バルブと、前記第二ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第二バルブと、前記第一ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第三バルブと、前記第二ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第四バルブと、前記第一バルブ、前記第二バルブ、前記第三バルブ及び前記第四バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を含んでもよい。
この構成によれば、各バルブの開閉を制御することによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方へ塗布液を供給すると共に、他方のポンプから塗布部へ塗布液を供給することができるため、塗布部に塗布液を継続的に安定して供給することができる。したがって、塗布部から塗布液を連続的に安定して吐出することができる。例えば、第一バルブを「開」、第二バルブを「閉」、第三バルブを「閉」、第四バルブを「開」とすることによって、第一ポンプへ塗布液を供給しつつ第二ポンプへの塗布液の供給を停止すると共に、第一ポンプから塗布部への塗布液の供給を停止しつつ第二ポンプから塗布部へ塗布液を供給することができる。
上記の塗布装置において、前記バルブ制御部は、前記第一ポンプから前記塗布部への供給に切り替える際に前記第三バルブを開け、前記第三バルブが開いている間に前記第二バルブを開く制御をし、前記第二ポンプから前記塗布部への供給に切り替える際に前記第四バルブを開け、前記第四バルブが開いている間に前記第一バルブを開く制御をしてもよい。
この構成によれば、第三バルブを「開」としている間に第二バルブを「開」とし、第四バルブを「開」としている間に第一バルブを「開」とすることによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方が塗布部へ塗布液を供給している間に、他方のポンプへ塗布液を供給することができるため、切替後に他方のポンプから塗布部へ塗布液を供給するための準備を予め行うことができる。
上記の塗布装置において、前記バルブ制御部は、前記第一バルブを開く際に前記第三バルブを閉じる制御をし、前記第二バルブを開く際に前記第四バルブを閉じる制御をしてもよい。
この構成によれば、第一バルブを「開」とする際に第三バルブを「閉」とし、第二バルブを「開」とする際に第四バルブを「閉」とすることによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方へ塗布液を供給する際に、前記一方のポンプから塗布部への塗布液の供給を停止することができるため、他方のポンプから塗布部へ塗布液を安定して供給することができる。
上記の塗布装置において、前記バルブ制御部は、前記第一ポンプの内圧を調整する際に前記第一バルブ及び前記第三バルブを閉じる制御をし、前記第二ポンプの内圧を調整する際に前記第二バルブ及び前記第四バルブを閉じる制御をしてもよい。
この構成によれば、第一ポンプの内圧を調整する際に第一バルブ及び第三バルブを「閉」とし、第二ポンプの内圧を調整する際に第二バルブ及び第四バルブを「閉」とすることによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方(塗布部へ塗布液を供給中のポンプ)の内圧に基づいて、他方のポンプの内圧を調整することができる。また、外的要因によって他方のポンプの内圧が変動することを回避することができる。したがって、各ポンプの内圧を安定して調整することができる。
上記の塗布装置において、前記バルブ制御部は、前記第一ポンプの内圧を調整した後に前記第三バルブを開く制御をし、前記第二ポンプの内圧を調整した後に前記第四バルブを開く制御をしてもよい。
この構成によれば、第一ポンプの内圧を調整した後に第三バルブを「開」とし、第二ポンプの内圧を調整した後に第四バルブを「開」とすることによって、切替前に、第一ポンプ又は第二ポンプの一方(塗布部へ塗布液を供給中のポンプ)と併せて他方のポンプの内圧を大気圧まで一旦下げることができる。そのため、内圧調整に起因する悪影響を予め排除することができ、塗布部へ塗布液を安定して供給することができる。また、一方のポンプから塗布部への塗布液の供給量が減少する場合であっても、前記減少分だけ他方のポンプから塗布部への塗布液の供給量を増加させることによって、前記減少分を補完することができる。
上記の塗布装置において、前記調整部は、回転数の増減によって前記第一ポンプの内圧を調整可能な第一モータと、回転数の増減によって前記第二ポンプの内圧を調整可能な第二モータと、前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御するモータ制御部と、を含んでもよい。
この構成によれば、第一モータの回転数の増減によって第一ポンプの内圧を調整すると共に、第二モータの回転数の増減によって第二ポンプの内圧を調整することができるため、各ポンプの内圧を精度よく容易に調整することができる。
上記の塗布装置において、前記モータ制御部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する際に、前記第一モータの回転数と前記第二モータの回転数との和が変化しないように前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御してもよい。
この構成によれば、第一ポンプ及び第二ポンプの内圧を調整後に、塗布部への塗布液の供給量の総量を一定に保つことができるため、塗布液の吐出量を一定に維持することができる。
上記の塗布装置において、前記モータ制御部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える際に、切替前の前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧を基に前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御してもよい。
この構成によれば、切替時に、各モータの回転数の増減によって、切替前の一方のポンプの内圧に基づいて他方のポンプの内圧を精度よく容易に調整することができるため、切替前後で各ポンプの内圧を同じにし易くなる。
上記の塗布装置において、前記塗布対象が配置されるステージを跨ぐように門型に形成されると共に、前記ステージに対して移動可能とされる門型フレームを更に含み、前記塗布部は、前記門型フレームに取り付けられると共に、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの切替によって前記塗布液を吐出可能なノズルを含んでもよい。
この構成によれば、一般的なレールに沿ってノズルを移動させる場合と比較して、高い剛性を有する門型フレームによってノズルをステージに対して移動させることができるため、ノズルの移動を安定して行うことができる。
上記の塗布装置において、前記供給部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの双方に前記塗布液を供給可能な供給源を含んでもよい。
この構成によれば、共通の供給源を用いて第一ポンプ及び第二ポンプの双方へ塗布液を供給することができるため、第一ポンプと第二ポンプとで別個の供給源を用いる場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
本発明の一態様に係る塗布方法は、塗布対象に塗布液を塗布する塗布部に対して、前記塗布液を第一ポンプ又は第二ポンプから供給する供給ステップと、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を検知する検知ステップと、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する調整ステップと、前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替ステップと、を含む。
この方法によれば、塗布液を第一ポンプ又は第二ポンプから供給する供給ステップと、第一ポンプ及び第二ポンプを切り替える切替ステップとを含むことで、第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作により、塗布部に塗布液を継続的に供給することができるため、塗布部から塗布液を連続的に吐出することができる。また、第一ポンプ又は第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部に塗布液が供給されるように第一ポンプ及び第二ポンプを切り替えることで、以下の効果を奏する。第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を同じにした状態で塗布液の供給を行うことができるため、塗布部に供給される塗布液が脈動することを回避することができる。したがって、塗布ムラを抑制しつつ塗布液を連続して吐出することができる。加えて、第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を自身の内圧の検知結果を基に調整(すなわち同一のポンプ内で調整)することができるため、各ポンプの個体差による検知誤差が生じることはない。したがって、各ポンプの内圧を他方(すなわち相手側のポンプ)の内圧を基に調整する場合と比較して、各ポンプの内圧を精度よく調整することができる。
上記の塗布方法において、前記切替ステップは、前記一方の内圧が前記一方の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替えてもよい。
この方法によれば、第一ポンプ及び第二ポンプの切替前後で各ポンプの内圧を自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整することができるため、単に自身の内圧の検知結果を基に調整する場合と比較して、各ポンプの内圧をより一層精度よく調整することができる。
上記の塗布方法において、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替部として、前記第一ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第一バルブと、前記第二ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第二バルブと、前記第一ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第三バルブと、前記第二ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第四バルブと、を含み、前記切替ステップは、前記第一バルブ、前記第二バルブ、前記第三バルブ及び前記第四バルブを開閉してもよい。
この方法によれば、各バルブを開閉することによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方へ塗布液を供給すると共に、他方のポンプから塗布部へ塗布液を供給することができるため、塗布部に塗布液を継続的に安定して供給することができる。したがって、塗布部から塗布液を連続的に安定して吐出することができる。例えば、第一バルブを「開」、第二バルブを「閉」、第三バルブを「閉」、第四バルブを「開」とすることによって、第一ポンプへ塗布液を供給しつつ第二ポンプへの塗布液の供給を停止すると共に、第一ポンプから塗布部への塗布液の供給を停止しつつ第二ポンプから塗布部へ塗布液を供給することができる。
上記の塗布方法において、前記切替ステップは、前記第一ポンプから前記塗布部への供給を開始する際に前記第三バルブを開け、前記第三バルブが開いている間に前記第二バルブを開き、前記第二ポンプから前記塗布部への供給を開始する際に前記第四バルブを開け、前記第四バルブが開いている間に前記第一バルブを開いてもよい。
この方法によれば、第三バルブを「開」としている間に第二バルブを「開」とし、第四バルブを「開」としている間に第一バルブを「開」とすることによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方が塗布部へ塗布液を供給している間に、他方のポンプへ塗布液を供給することができるため、切替後に他方のポンプから塗布部へ塗布液を供給するための準備を予め行うことができる。
上記の塗布方法において、前記切替ステップは、前記第一バルブを開く際に前記第三バルブを閉じ、前記第二バルブを開く際に前記第四バルブを閉じてもよい。
この方法によれば、第二バルブを「開」とする際に第四バルブを「閉」とし、第二バルブを「開」とする際に第四バルブを「閉」とすることによって、第一ポンプ又は第二ポンプの一方へ塗布液を供給する際に、前記一方のポンプから塗布部への塗布液の供給を停止することができるため、他方のポンプから塗布部へ塗布液を安定して供給することができる。
上記の塗布方法において、前記切替ステップは、前記第一ポンプの内圧を調整する際に前記第一バルブ及び前記第三バルブを閉じ、前記第二ポンプの内圧を調整する際に前記第二バルブ及び前記第四バルブを閉じてもよい。
この方法によれば、第一ポンプの内圧を調整する際に第一バルブ及び第三バルブを「閉」とし、第二ポンプの内圧を調整する際に第二バルブ及び第四バルブを「閉」とすることによって、第一ポンプ又は第二のポンプの一方(塗布部へ塗布液を供給中のポンプ)の内圧に基づいて、他方のポンプの内圧を調整することができる。また、外的要因によって他方のポンプの内圧が変動することを回避することができる。したがって、各ポンプの内圧を安定して調整することができる。
上記の塗布方法において、前記切替ステップは、前記第一ポンプの内圧を調整した後に前記第三バルブを開き、前記第二ポンプの内圧を調整した後に前記第四バルブを開いてもよい。
この方法によれば、第一ポンプの内圧を調整した後に第三バルブを「開」とし、第二ポンプの内圧を調整した後に第四バルブを「開」とすることによって、切替前に、第一ポンプ又は第二ポンプの一方(塗布部へ塗布液を供給中のポンプ)と併せて他方のポンプの内圧を大気圧まで一旦下げることができる。そのため、内圧調整に起因する悪影響を予め排除することができ、塗布部へ塗布液を安定して供給することができる。また、一方のポンプから塗布部への塗布液の供給量が減少する場合であっても、前記減少分だけ他方のポンプから塗布部への塗布液の供給量を増加させることによって、前記減少分を補完することができる。
上記の塗布方法において、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整可能な調整部として、回転数の増減によって前記第一ポンプの内圧を調整可能な第一モータと、回転数の増減によって前記第二ポンプの内圧を調整可能な第二モータと、を含み、前記調整ステップは、前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減してもよい。
この方法によれば、第一モータの回転数の増減によって第一ポンプの内圧を調整すると共に、第二モータの回転数の増減によって第二ポンプの内圧を調整することができるため、各ポンプの内圧を精度よく容易に調整することができる。
上記の塗布方法において、前記調整ステップは、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する際に、前記第一モータの回転数と前記第二モータの回転数との和が変化しないように前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減してもよい。
この方法によれば、第一ポンプ及び第二ポンプの内圧を調整後に、塗布部への塗布液の供給量の総量を一定に保つことができるため、塗布液の吐出量を一定に維持することができる。
上記の塗布方法において、前記調整ステップは、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える際に、切替前の前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧を基に前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減してもよい。
この方法によれば、切替時に、各モータの回転数の増減によって、切替前の一方のポンプの内圧に基づいて他方のポンプの内圧を精度よく容易に調整することができるため、切替前後で各ポンプの内圧を同じにし易くなる。
本発明によれば、塗布ムラを抑制しつつ塗布液を連続して吐出することが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することができる。
実施形態に係る塗布装置の模式図である。 実施形態に係る塗布装置の斜視図である。 実施形態に係る第一ポンプの概略構成図である。 実施形態に係る第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作を説明するための図である。 実施形態に係る第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
<塗布装置>
図1及び図2に示すように、塗布装置1は、基板10(塗布対象)に被膜等を形成するための塗布液3aを塗布するものである。塗布装置1は、塗布部2、供給部3、検知部60、調整部4、切替部5、除去部6、ステージ7、移動装置8及び制御部9を備える。制御部9は、塗布装置1の構成要素を統括制御する。
<塗布部>
塗布部2は、基板10に塗布液3aを吐出するノズル2aを備える。ノズル2aは、長尺状に形成され、内部に塗布液3aを収容可能とされる。例えば、ノズル2aは、ノズル2aの先端(下端)に塗布液3aを吐出するスリット状の吐出口2bを有するスリットノズルを用いる。
<供給部>
供給部3は、塗布部2に塗布液3aを供給可能な第一ポンプ31及び第二ポンプ32と、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の双方に塗布液3aを供給可能な供給源30を備える。
供給源30は、塗布部2に供給するための塗布液3aを貯留する貯留タンク30aを備える。貯留タンク30aには、窒素ガス等の不活性ガスを導入可能な配管30bが接続される。配管30bは、バルブを介して加圧源(何れも不図示)に接続され、バルブの開閉制御によって、貯留タンク30a内の圧力が調整される。供給源30は、貯留タンク30a内の圧力調整によって、所定量の塗布液3aを第一ポンプ31及び第二ポンプ32に向けて供給する。
例えば、塗布液3aは、樹脂基板及び層間絶縁膜等を形成するための液状体を用いる。
本実施形態において、塗布液3aは、1〜10Pa・s程度の粘度を有するポリイミドを含む液状体を用いる。一般に、液晶表示装置に用いられるTFT及び液晶層等を形成するための液状体は、0.01Pas以下の粘度を有する。したがって、ポリイミドを含む液状体は、TFT及び液晶層等を形成するための液状体と比較して高い粘度を有する。なお、塗布液3aとして、ポリイミドを含む液状体以外の液状体、例えばフォトレジスト等の薬液(液体)を用いてもよい。
塗布装置1は、塗布液3aの供給路(流路)を形成する複数の配管101〜111を備える。上述の通り、塗布液3aは、供給源30から塗布部2に向けて流れる。以下、塗布液3aが流れる方向において、供給源30側を「上流側」、塗布部2側を「下流側」ということがある。
<検知部>
検知部60は、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を検知する。検知部60は、第一ポンプ31の内圧を検知する第一センサ61と、第二ポンプ32の内圧を検知する第二センサ62とを備える。
<調整部>
調整部4は、回転数の増減によって第一ポンプ31の内圧を調整可能な第一モータ41と、回転数の増減によって第二ポンプ32の内圧を調整可能な第二モータ42と、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を制御するモータ制御部40とを備える。
<切替部>
切替部5は、4つのバルブ51,52,53,54(第一バルブ51、第二バルブ52、第三バルブ53及び第四バルブ54)と、各バルブ51,52,53,54の開閉を制御するバルブ制御部50とを備える。
第一バルブ51は、第一ポンプ31への塗布液3aの供給路を開閉可能とする。
第二バルブ52は、第二ポンプ32への塗布液3aの供給路を開閉可能とする。
第三バルブ53は、第一ポンプ31から塗布部2への塗布液3aの供給路を開閉可能とする。
第四バルブ54は、第二ポンプ32から塗布部2への塗布液3aの供給路を開閉可能とする。
<除去部>
除去部6は、塗布液3aに含まれる異物を除去するためのフィルターを備える。例えば、フィルターは、テフロン(登録商標)により形成される。
除去部6は、供給源30と切替部5(第一バルブ51及び第二バルブ52)との間の流路上(配管101と配管102との間)に設けられる。
<塗布液の供給>
第一ポンプ31は、上流側から順に、配管101、除去部6、配管102、配管103、第一バルブ51及び配管104を介して供給源30に接続される。
第一バルブ51の開閉によって、配管103側(供給源30)から配管104側(第一ポンプ31)への塗布液3aの供給が開始又は停止される。
第二ポンプ32は、上流側から順に、配管101、除去部6、配管102、配管105、第二バルブ52及び配管106を介して供給源30に接続される。
第二バルブ52の開閉によって、配管105側(供給源30)から配管106側(第二ポンプ32)への塗布液3aの供給が開始又は停止される。
塗布部2は、上流側から順に、配管107、第三バルブ53、配管108及び配管111を介して第一ポンプ31に接続されると共に、配管109、第四バルブ54、配管110及び配管111を介して第二ポンプ32に接続される。
第三バルブ53の開閉によって、配管107側(第一ポンプ31)から配管111側(塗布部2)への塗布液3aの供給が開始又は停止される。
第四バルブ54の開閉によって、配管109側(第二ポンプ32)から配管111側(塗布部2)への塗布液3aの供給が開始又は停止される。
塗布部2のノズル2aは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替によって塗布液3aを吐出可能とされる。
第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整することによって、高粘度の塗布液3aを用いた場合であっても、塗布部2に向けて塗布液3aをスムーズに流すことができる。
<ステージ>
図2に示すように、ステージ7は、直方体状に形成される。ステージ7の上面には、矩形状の基板10が配置される。ステージ7には、基板10を搬送するための複数のローラ(不図示)が設けられる。なお、ステージ7には、基板10を浮上させて搬送する不図示の浮上搬送部が設けられてもよい。
<移動装置>
移動装置8は、一対のレール81(第一レール81a及び第二レール81b)と、門型フレーム82とを備える。
第一レール81a及び第二レール81bは、ステージ7の長手方向に沿う方向に延びる直方体状をなし、ステージ7を挟んで互いに対向するように配置される。
門型フレーム82は、基板10が配置されるステージ7を跨ぐように門型に形成される。門型フレーム82は、ステージ7に対して移動可能とされる。
門型フレーム82は、上下に延びる柱状をなす一対の支柱部82a,82b(第一支柱部82a及び第二支柱部82b)と、一対の支柱部82a,82bとの間をわたす架橋部82cとを備える。
第一支柱部82a及び第二支柱部82bの下端部は、それぞれ不図示のスライダを介して第一レール81a及び第二レール81bに取り付けられる。門型フレーム82は、一対のレール81a,81bの長手方向に沿って図中矢印v方向に移動可能とされる。
なお、架橋部82cは、一対の支柱部82a,82bに対して上下に昇降可能(図中矢印u方向に移動可能)とされてもよい。
架橋部82cの中央部には、塗布部2及び供給部3を保持する矩形板状の板部材83が着脱可能に支持される。例えば、板部材83は、不図示のビス等によって架橋部82cに着脱可能に取り付けられる。
塗布部2及び供給部3は、板部材83を介して門型フレーム82の架橋部82cに取り付けられる。塗布部2は、不図示の駆動機構の駆動によって、供給部3と共に、一対のレール81a,81bの長手方向に沿って図中矢印v方向に移動可能とされる。
<第一ポンプ>
以下、第一ポンプ31及び第二ポンプ32のうち、第一ポンプ31を挙げて説明する。第二ポンプ32については、第一ポンプ31と同様の構成を有するため、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、第一ポンプ31は、本体部130とシリンダ部140とピストン150(プランジャ)とを備えるプランジャ方式のポンプである。
本体部130は、シリンダ部140に対してボルト(不図示)により固定されるケース部材(筐体)131と、ケース部材131内に取り付けられる可撓性チューブ(可撓性部材)132とを備える。
ケース部材131は、上流側の配管104に接続される第一接続部133と、下流側の配管107に接続される第二接続部134と、第一接続部133と第二接続部134との間を連結する筒状の連結筒部135とを備える。例えば、ケース部材131は、アルミニウム等の金属部材で形成される。
第一接続部133には、可撓性チューブ132の上流側に連通する流体供給口133hが形成される。第一バルブ51を「開」とすることによって、流体供給口133hを介して、配管104側(供給源30)から可撓性チューブ132内への塗布液3aの供給が可能とされる(供給方向は、図中矢印m方向)。
第二接続部134には、可撓性チューブ132の下流側に連通する流体排出口134hが形成される。後述する作動流体130aによって、流体排出口134hを介して、可撓性チューブ132内から配管107側(塗布部2)への塗布液3aの排出が可能とされる(排出方向は、図中矢印n方向)。
連結筒部135には、シリンダ部140側に開口する本体側開口部135hが形成される。
可撓性チューブ132は、連結筒部135の長手方向に沿うように延びる。可撓性チューブ132は、ケース部材131内に同軸的に配置される。可撓性チューブ132には、塗布液3aが収容される。
可撓性チューブ132は、径方向に膨張収縮自在の弾性部材で形成される。可撓性チューブ132は、ケース部材131との間に隙間を生じるようにケース部材131内に収容される。前記隙間は、作動流体130aが流れ込むことで可撓性チューブ132を膨張収縮させる本体側駆動室136を形成する。
例えば、可撓性チューブ132は、樹脂材料やゴム材料等の可撓性材料で形成される。
なお、可撓性チューブ132を、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂で形成されてもよい。フッ素樹脂はフォトレジストと反応しないため、塗布液3aとしてフォトレジスト等の薬液を用いた場合に塗布液3aの品質を保つ上で好適である。この場合、第一接続部133(少なくとも流体供給口133hの形成部分)及び第二接続部134(少なくとも流体排出口134hの形成部分)も、フッ素樹脂で形成されることが好ましい。
シリンダ部140は、連結筒部135の長手方向に沿うように延びる筒状をなす。シリンダ部140には、シリンダ部140の長手方向に延びるシリンダ孔140aが形成される。シリンダ部140には、本体側開口部135hに連通するように本体部130側に開口するシリンダ側開口部140hが形成される。
ピストン150は、シリンダ部140の長手方向に延びるプランジャ部151と、プランジャ部151のシリンダ部140側とは反対側の端部に設けられるガイドブロック152とを備える。
プランジャ部151は、シリンダ部140に対して往復動可能に挿入される。
ガイドブロック152は、プランジャ部151の長手方向と平行に延びるリニアガイドアクチュエータ41bに接続される。リニアガイドアクチュエータ41bには、複数のギアを内蔵する減速機41aを介して第一モータ41が接続される。ガイドブロック152は、第一モータ41の駆動によって、プランジャ部151と共に、リニアガイドアクチュエータ41bの長手方向に沿って図中矢印g方向に移動可能とされる。このようにして、ピストン150は、シリンダ部140に対して往復動可能とされている。
シリンダ部140において、プランジャ部151の先端面151aと、シリンダ孔140aに臨む側壁面140bとの間には、ピストン150の往復動によって容積が変動するシリンダ側駆動室141が形成される。シリンダ側駆動室141は、シリンダ側開口部140h及び本体側開口部135hを介して本体側駆動室136に連通する。
本体側駆動室136及びシリンダ側駆動室141には、作動流体130aが封入される。例えば、作動流体130aは、非圧縮性媒体を用いる。各駆動室136,141内の作動流体130aは、各開口部135h,140hを介して流動自在とされる。
<プランジャ部(作動流体)の作用>
プランジャ部151をシリンダ部140の側壁面140bに向けて移動(側壁面140bへ近接)させると、シリンダ側駆動室141は収縮する。シリンダ側駆動室141の収縮によって、シリンダ側駆動室141内の作動流体130aは、シリンダ側開口部140h及び本体側開口部135hを介して、本体側駆動室136内に流入する。すると、可撓性チューブ132は、作動流体130aに押圧されて収縮する。これにより、可撓性チューブ132内に収容された塗布液3aは、流体排出口134hから配管107側(塗布部2)へ排出される。すなわち、プランジャ部151は、ケース部材131と可撓性チューブ132との間の隙間(本体側駆動室136)に作動流体130aを供給して可撓性チューブ132から塗布液3aを排出させる。
一方、プランジャ部151をシリンダ部140の側壁面140bとは反対側に向けて移動(側壁面140bから離反)させると、シリンダ側駆動室141が膨張する。シリンダ側駆動室141の膨張によって、本体側駆動室136内の作動流体130aは、本体側開口部135h及びシリンダ側開口部140hを介して、シリンダ側駆動室141内に流入する。すると、作動流体130aによる可撓性チューブ132の押圧が解除される。
このように、シリンダ部140に対してプランジャ部151が往復動すると、各駆動室136,141内に封入された作動流体130aの移動により本体側駆動室136が膨張収縮する。そのため、本体側駆動室136の膨張収縮に連動させて第三バルブ53を開閉することによって、配管107を介して塗布液3aを塗布部2に供給することができる。
<第一センサ>
第一センサ61(検知部60)は、可撓性チューブ132の下流側に連通する流体排出口134hの側に配置されている。すなわち、第一センサ61は、可撓性チューブ132内において、第二接続部134のうち流体排出口134h寄りの部分に配置されている。第一センサ61は、第一ポンプ31の内圧として、可撓性チューブ132に収容されている塗布液3aの圧力を検知する。第一センサ61の検知結果は、モータ制御部40及びバルブ制御部50に送られる。なお、第二センサ62については、第一センサ61と同様の構成を有するため、その詳細な説明を省略する。
図1及び図3に示すように、モータ制御部40は、検知部60(第一センサ61及び第二センサ62)の検知結果に基づいて、各モータ41,42の回転数を制御する。バルブ制御部50は、検知部60の検知結果に基づいて、各バルブ51〜54の開閉を制御する。切替部5は、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧が同じになった後に、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。加えて、切替部5は、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。
<第一ポンプ及び第二ポンプの切替動作>
図4には、各ポンプ31,32の吐出状況(図4下段)と、各モータ41,42の駆動状況(図4中段)と、各バルブ51〜54の開閉状況(図4上段)との関係が示されている。
図4の横軸は、時間tを示す。なお、時間At1〜At12は、第一ポンプ31の内圧の経時変化に関する時間を示す。時間Bt1〜Bt9は、第二ポンプ32の内圧の経時変化に関する時間を示す。時間Ct1〜Ct13は、第一モータ41の回転数の経時変化に関する時間を示す。時間Dt1〜Dt20は、第二モータ42の回転数の経時変化に関する時間を示す。
図4の縦軸は、各ポンプ31,32の吐出状況との関係において内圧pを示し、各モータ41,42の駆動状況との関係において回転数rを示す。なお、内圧p0は、大気圧である。内圧p2は、塗布液3aの吐出圧である。また、回転数r0は、モータ静止状態(無回転状態)である。回転数r1、r2は、モータ正転時の回転数である。回転数−r1、−r2は、モータ逆転時の回転数である。
図4において、グラフG1(太線)は、第一ポンプ31の内圧の経時変化を示す。グラフG2(細線)は、第二ポンプ32の内圧の経時変化を示す。グラフG3(太線)は、第一モータ41の回転数の経時変化を示す。グラフG4(細線)は、第二モータ42の回転数の経時変化を示す。範囲E1は、第一バルブ51を「開」とした時間範囲を示す。範囲E2は、第二バルブ52を「開」とした時間範囲を示す。範囲E3は、第三バルブ53を「開」とした時間範囲を示す。範囲E4は、第四バルブ54を「開」とした時間範囲を示す。
以下、時間t0、At1〜At12について、第一ポンプ31の内圧の経時変化(グラフG1)を主体として説明する。
図4に示すように、時間t0〜At1において、第一ポンプ31の内圧は、内圧p0(大気圧)からp2(吐出圧)に至るまで、徐々に大きくなる。
時間At1〜At2において、第一ポンプ31は、内圧p2を維持する。
時間At2〜At3において、第一ポンプ31の内圧は、内圧p2からp0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間At3〜At4において、第一ポンプ31は、内圧p0を維持する。
時間At4〜At5において、第一ポンプ31の内圧は、内圧p0から内圧p1に至るまで、徐々に大きくなる。
時間At5〜At6において、第一ポンプ31は、内圧p1を維持する。
時間At6〜At7において、第一ポンプ31の内圧は、内圧p1から内圧p0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間At7以降において、第一ポンプ31は、上述した内圧の経時変化を繰り返す。すなわち、第一ポンプ31は、時間t0〜At7に至るまでの内圧の経時変化を1サイクルとして、時間At7以降は前記1サイクルと同様のサイクルを繰り返す。言い換えると、時間At7、At8、At9、At10、At11、At12は、それぞれ時間t0、At1、At2、At3、At4、At5に相当する。
以下、時間t0、Bt1〜Bt9において、第二ポンプ32の内圧の経時変化(グラフG2)を主体として説明する。
時間t0〜Bt1において、第二ポンプ32は、停止している。
時間Bt1〜Bt2において、第二ポンプ32の内圧は、内圧p0(大気圧)からp2(吐出圧)に至るまで、徐々に大きくなる。
時間Bt2〜Bt3において、第二ポンプ32は、内圧p2を維持する。
時間Bt3〜Bt4において、第二ポンプ32の内圧は、内圧p2からp0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間Bt4〜Bt5において、第二ポンプ32は、内圧p0を維持する。
時間Bt5〜Bt6において、第二ポンプ32の内圧は、内圧p0から内圧p1に至るまで、徐々に大きくなる。
時間Bt6〜Bt7において、第二ポンプ32は、内圧p1を維持する。
時間Bt7〜Bt8において、第二ポンプ32の内圧は、内圧p1から内圧p0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間Bt8以降において、第二ポンプ32は、上述した内圧の経時変化を繰り返す。すなわち、第二ポンプ32は、時間Bt1〜Bt8に至るまでの内圧の経時変化を1サイクルとして、時間Bt8以降は前記1サイクルと同様のサイクルを繰り返す。言い換えると、時間Bt8、Bt9は、それぞれ時間Bt1、Bt2に相当する。
第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧が同じとなる時間は、時間Bt2,At8,Bt9である。第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧は、時間Bt2〜At2の間、時間At8〜Bt3の間、時間Bt9〜At9の間、同じ大きさに維持される。
切替部5は、時間Bt2後及び時間Bt9後に、第二ポンプ32から塗布部2に塗布液3aが供給されるように、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。
バルブ制御部50は、第二ポンプ32から塗布部2への供給に切り替える際に第四バルブ54を開け、第四バルブ54が開いている間(範囲E4)に第一バルブ51を開く制御をする(範囲E1は、範囲E4内とする)。バルブ制御部50は、第一バルブ51を開く際に第三バルブ53を閉じる制御をする。
切替部5は、時間At8後に、第一ポンプ31から塗布部2に塗布液3aが供給されるように、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。
バルブ制御部50は、第一ポンプ31から塗布部2への供給に切り替える際に第三バルブ53を開け、第三バルブ53が開いている間(範囲E3)に第二バルブ52を開く制御をする(範囲E2は、範囲E3内とする)。バルブ制御部50は、第二バルブ52を開く際に第四バルブ54を閉じる制御をする。
バルブ制御部50は、第一ポンプ31の内圧を調整する際に(例えば時間At6〜At8に至るまで)、第一バルブ51及び第三バルブ53を閉じる制御をする。バルブ制御部50は、第一ポンプ31の内圧を調整した後に(例えば時間At8後)、第三バルブ53を開く制御をする。
バルブ制御部50は、第二ポンプ32の内圧を調整する際に(例えば時間Bt7〜Bt9に至るまで)、第二バルブ52及び第四バルブ54を閉じる制御をする。バルブ制御部50は、第二ポンプ32の内圧を調整した後に(例えば時間Bt9後)、第四バルブ54を開く制御をする。
以下、時間t0、Ct1〜Ct13について、第一モータ41の回転数の経時変化(グラフG3)を主体として説明する。
時間t0〜Ct1において、第一モータ41の回転数は、回転数r0(無回転)からr2(正回転最大)に至るまで、徐々に大きくなる。なお、時間Ct1は、時間At1と略同じとする。すなわち、時間t0〜Ct1までの間隔は、時間t0〜At1までの間隔と略同じとする。
時間Ct1〜Ct2において、第一モータ41は、回転数r2を維持する。なお、時間Ct2は、時間At2と略同じとする。すなわち、時間Ct1〜Ct2までの間隔は、時間At1〜At2までの間隔と略同じとする。
時間Ct2〜Ct3において、第一モータ41の回転数は、回転数r2からr0に至るまで、徐々に小さくなる。なお、時間Ct3は、時間At3と略同じとする。すなわち、時間Ct2〜Ct3までの間隔は、時間At2〜At3までの間隔と略同じとする。
時間Ct3〜Ct4において、第一モータ41は、回転数r0を維持する。なお、時間Ct4は、時間At4と略同じとする。すなわち、時間Ct3〜Ct4までの間隔は、時間At3〜At4までの間隔と略同じとする。
時間Ct4〜Ct5において、第一モータ41の回転数は、回転数r0から回転数−r2(逆回転最大)に至るまで、徐々に大きくなる。なお、時間Ct5は、時間At5と略同じとする。すなわち、時間Ct4〜Ct5までの間隔は、時間At4〜At5までの間隔と略同じとする。
時間Ct5〜Ct6において、第一モータ41は、回転数−r2を維持する。
時間Ct6〜Ct7において、第一モータ41の回転数は、回転数−r2から回転数r0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間Ct7〜Ct8において、第一モータ41は、回転数r0を維持する。なお、時間Ct8は、時間Bt3と略同じとする。
時間Ct8以降において、第一モータ41は、上述した回転数の経時変化を繰り返す。すなわち、第一モータ41は、時間t0〜Ct8に至るまでの回転数の経時変化を1サイクルとして、時間Ct8以降は前記1サイクルと同様のサイクルを繰り返す。言い換えると、時間Ct8、Ct9、Ct10、Ct11、Ct12、Ct13は、それぞれ時間t0、Ct1、Ct2、Ct3、Ct4、Ct5に相当する。
以下、時間t0、Dt1〜Dt20について、第二モータ42の回転数の経時変化(グラフG4)を主体として説明する。
時間t0〜Dt1において、第二モータ42は、回転数r0(無回転)を維持する。なお、時間Dt1は、時間Bt1と略同じとする。すなわち、時間t0〜Dt1までの間隔は、時間t0〜Bt1までの間隔と略同じとする。
時間Dt1〜Dt2において、第二モータ42の回転数は、回転数r0からr1に至るまで、徐々に大きくなる。
時間Dt2〜Dt3において、第二モータ42は、回転数r1を維持する。
時間Dt3〜Dt4において、第二モータ42の回転数は、回転数r1からr0に至るまで、徐々に小さくなる。なお、時間Dt4は、時間Bt2と略同じとする。すなわち、時間Dt1〜Dt4までの間隔は、時間Bt1〜Bt2までの間隔と略同じとする。
時間Dt4〜Dt5において、第二モータ42は、回転数r0を維持する。なお、時間Dt5は、時間Ct2と略同じとする。すなわち、時間t0〜Dt5までの間隔は、時間t0〜Ct2までの間隔と略同じとする。
時間Dt5〜Dt6において、第二モータ42の回転数は、回転数r0から回転数r2(正回転最大)に至るまで、徐々に大きくなる。なお、時間Dt6は、時間Ct3と略同じとする。すなわち、時間Dt5〜Dt6までの間隔は、時間Ct2〜Ct3までの間隔と略同じとする。
時間Dt6〜Dt7において、第二モータ42は、回転数r2を維持する。なお、時間Dt7は、時間Bt3及び時間Ct8と略同じとする。すなわち、時間Dt4〜Dt7までの間隔は、時間Bt2〜Bt3までの間隔と略同じとする。時間Dt6〜Dt7までの間隔は、時間Ct3〜Ct8までの間隔と略同じとする。
時間Dt7〜Dt8において、第二モータ42の回転数は、回転数r2から回転数r0に至るまで、徐々に小さくなる。なお、時間Dt8は、時間Bt4及び時間Ct9と略同じとする。すなわち、時間Dt7〜Dt8までの間隔は、時間Bt3〜Bt4までの間隔、及び時間Ct8〜Ct9までの間隔と略同じとする。
時間Dt8〜Dt9において、第二モータ42は、回転数r0を維持する。なお、時間Dt9は、時間Bt5と略同じとする。すなわち、時間Dt8〜Dt9までの間隔は、時間Bt4〜Bt5までの間隔と略同じとする。
時間Dt9〜Dt10において、第二モータ42の回転数は、回転数r0から回転数−r2(逆回転最大)に至るまで、徐々に大きくなる。なお、時間Dt10は、時間Bt6と略同じとする。すなわち、時間Dt9〜Dt10までの間隔は、時間Bt5〜Bt6までの間隔と略同じとする。
時間Dt10〜Dt11において、第二モータ42は、回転数−r2を維持する。
時間Dt11〜Dt12において、第二モータ42の回転数は、回転数−r2から回転数r0に至るまで、徐々に小さくなる。
時間Dt12〜Dt13において、第二モータ42は、回転数r0を維持する。なお、時間Dt13は、時間Bt7と略同じとする。すなわち、時間Dt10〜Dt13までの間隔は、時間Bt6〜Bt7までの間隔と略同じとする。
時間Dt13〜Dt14において、第二モータ42の回転数は、回転数r0から回転数−r1に至るまで、徐々に大きくなる。
時間Dt14〜Dt15において、第二モータ42は、回転数−r1を維持する。なお、時間Dt15は、時間Bt8と略同じとする。すなわち、時間Dt13〜Dt15までの間隔は、時間Bt7〜Bt8までの間隔と略同じとする。
時間Dt15〜Dt16において、第二モータ42の回転数は、回転数−r1から回転数r1に至るまで、徐々に変化する。
時間Dt16〜Dt17において、第二モータ42は、回転数r1を維持する。
時間Dt17〜Dt18において、第二モータ42の回転数は、回転数r1から回転数r0に至るまで、徐々に小さくなる。なお、時間Dt18は、時間Bt9と略同じとする。すなわち、時間Dt15〜Dt18までの間隔は、時間Bt8〜Bt9までの間隔と略同じとする。
時間Dt18〜Dt19において、第二モータ42は、回転数r0を維持する。
時間Dt19以降において、第二モータ42は、上述した回転数の経時変化を繰り返す。すなわち、第二モータ42は、時間Dt5〜Dt19に至るまでの回転数の経時変化を1サイクルとして、時間Dt19以降は前記1サイクルと同様のサイクルを繰り返す。言い換えると、時間Dt19、Dt20は、それぞれ時間Dt5、Dt6に相当する。
モータ制御部40は、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整する際に、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないように、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を制御する。第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和は、正回転時を「プラス」、逆回転時を「マイナス」としたときの各モータ41,42の回転数を足し合わせることによって算出する。
例えば、第一ポンプ31の内圧を調整している間(時間At2〜At8)において、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないようにする。
また、第二ポンプ32の内圧を調整している間(時間Bt3〜Bt9)において、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないようにする。
モータ制御部40は、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える際に、切替前の第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧を基に、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を制御する。例えば、モータ制御部40は、第二ポンプ32から塗布部2への供給に切り替える際に、現在吐出動作をしていない待機中の第二ポンプ32の内圧を基に、各モータ41,42の回転数を制御する。
例えば、切替部5は、第一ポンプ31の吐出動作中(時間At1後かつ時間At2前)に、第四バルブ54を「開」とすることで、現在吐出動作をしていない待機中の第二ポンプ32の内圧を取得する。そして、モータ制御部40は、取得した内圧を基に、各モータ41,42の回転数を制御する。このようにして、切替後に吐出動作をする第二ポンプ32の内圧を、切替前に待機中の自身(第二ポンプ32)の内圧に合わせる。
以下、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替動作の一例を説明する。なお、図5において、ステップS10〜S18は第一ポンプ31側の動作、ステップS20〜S28は第二ポンプ32側の動作、ステップS30〜S31は第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替動作をそれぞれ示す。
図1及び図5に示すように、ステップS10において、第一ポンプ31の動作を開始する。具体的に、ステップS10において、第三バルブ53を開くことにより、第一ポンプ31から塗布部2への塗布液3aの供給を開始する。
ステップS11において、第一ポンプ31の内圧を検知する。具体的に、ステップS11において、第一センサ61は、第一ポンプ31の内圧として、可撓性チューブ132(図3参照)に収容されている塗布液3aの圧力を検知する。第一センサ61の検知結果は、モータ制御部40及びバルブ制御部50に送られる。
ステップS12において、第一ポンプ31の減速を開始する。すなわち、図4に示すように、ステップS12において、時間Ct2〜Ct3の間に、第一モータ41の回転数を、回転数r2から徐々に小さくしていく。
図1及び図5に示すように、ステップS13において、第一ポンプ31の内圧を検知する。具体的に、ステップS13において、第一ポンプ31の停止時(すなわち、第一モータ41の無回転時)かつ第二ポンプ32の動作時に、第一ポンプ31の内圧を検知する。すなわち、ステップS13において、図4に示す時間Ct3〜Ct4の間に、第一ポンプ31の内圧を検知する。
図1及び図5に示すように、ステップS14において、第一バルブ51を開くとともに、第三バルブ53を閉じる。
ステップS15において、第一ポンプ31へ塗布液3aを供給する。
ステップS16において、第一バルブ51を閉じる。
ステップS17において、第一ポンプ31の内圧を調整する。具体的に、ステップS17において、第一ポンプ31の内圧を、ステップS13にて検知した第一ポンプ31の内圧に合わせる。すなわち、ステップS17において、第一ポンプ31の内圧を、自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整する。例えば、ステップS17において、第一ポンプ31の内圧調整は、図4に示す時間Ct7〜Ct8の間に行う。
ステップS18において、第一ポンプ31の動作を開始する。具体的に、ステップS18において、第三バルブ53を開くことにより、第一ポンプ31から塗布部2への塗布液3aの供給を開始する。
なお、ステップS18の後は、ステップS12に戻り、上述したステップS12以降の動作と同様の動作を繰り返す。
一方、ステップS12の後かつステップS20の後に、ステップS30において、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。すなわち、ステップS12の後かつステップS20の後に、ステップS21において、第二ポンプ32の動作を開始する。具体的に、ステップS21において、第四バルブ54を開くことにより、第二ポンプ32から塗布部2への塗布液3aの供給を開始する。
ここで、ステップS21の前には、ステップS20において、第二ポンプ32の内圧を調整しておく。具体的に、ステップS20において、第二ポンプ32の内圧を、ステップS11にて検知した第一ポンプ31の内圧に合わせる。例えば、ステップS20において、第二ポンプ32の内圧調整は、図4に示す時間Bt1〜Bt2の間に行う。
このように、ステップS30においては、第二ポンプ32の内圧が第一ポンプ31の内圧の検知結果を基に調整された後に(例えば、第一ポンプ32の内圧が第一ポンプ31の内圧と同じになった後に)、第二ポンプ32から塗布部2に塗布液3aが供給されるように、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切り替えが行われる。
図1及び図5に示すように、ステップS21の後に、ステップS22において、第二ポンプ32の減速を開始する。すなわち、図4に示すように、ステップS22において、時間Dt7〜Dt8の間に、第二モータ42の回転数を、回転数r2から徐々に小さくしていく。
図1及び図5に示すように、ステップS23において、第二ポンプ32の内圧を検知する。具体的に、ステップS23において、第二ポンプ32の停止時(すなわち、第二モータ42の無回転時)かつ第一ポンプ31の動作時に、第二ポンプ32の内圧を検知する。すなわち、ステップS23において、図4に示す時間Dt8〜Dt9の間に、第二ポンプ32の内圧を検知する。
図1及び図5に示すように、ステップS24において、第二バルブ52を開くとともに、第四バルブ54を閉じる。
ステップS25において、第二ポンプ32へ塗布液3aを供給する。
ステップS26において、第二バルブ52を閉じる。
ステップS27において、第二ポンプ32の内圧を調整する。具体的に、ステップS27において、第二ポンプ32の内圧を、ステップS23にて検知した第二ポンプ32の内圧に合わせる。すなわち、ステップS27において、第二ポンプ32の内圧を、自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整する。例えば、ステップS27において、第二ポンプ32の内圧調整は、図4に示す時間Dt16〜Dt17の間に行う。
図1及び図5に示すように、ステップS28において、第二ポンプ32の動作を開始する。具体的に、ステップS28において、第四バルブ54を開くことにより、第二ポンプ32から塗布部2への塗布液3aの供給を開始する。
なお、ステップS28の後は、ステップS22に戻り、上述したステップS22以降の動作と同様の動作を繰り返す。
一方、ステップS22の後かつステップS17の後に、ステップS31において、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。すなわち、ステップS22の後かつステップS17の後に、ステップS18において、第一ポンプ31の動作を開始する。具体的に、ステップS18において、第三バルブ53を開くことにより、第一ポンプ31から塗布部2への塗布液3aの供給を開始する。
このように、ステップS31においては、第一ポンプ31の内圧が自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、第一ポンプ31から塗布部2に塗布液3aが供給されるように、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切り替えが行われる。
なお、ステップS18の後は、ステップS12に戻り、上述したステップS12以降の動作と同様の動作を繰り返す。
<塗布方法>
次に、本実施形態に係る塗布方法を説明する。本実施形態では、上記の塗布装置1を用いて基板10に塗布液3aを塗布する。塗布装置1の各部で行われる動作は、制御部9によって制御される。
本実施形態に係る塗布方法は、塗布ステップ、供給ステップ、検知ステップ、調整ステップ及び切替ステップを含む。
塗布ステップは、基板10に塗布液3aを塗布する。
供給ステップは、塗布部2に対して、塗布液3aを第一ポンプ31又は第二ポンプ32から供給する。
検知ステップは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を検知する。
調整ステップは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整する。調整ステップは、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を増減する。
切替ステップは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧が同じになった後に、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。加えて、切替ステップは、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える。切替ステップは、第一バルブ51、第二バルブ52、第三バルブ53及び第四バルブ54を開閉する。
図1及び図4に示すように、切替ステップは、第二ポンプ32から塗布部2への供給を開始する際に第四バルブ54を開け、第四バルブが開いている間(範囲E4)に第一バルブ51を開く(範囲E1は、範囲E4内とする)。バルブ制御部50は、第一バルブ51を開く際に第三バルブ53を閉じる。
切替ステップは、第一ポンプ31から塗布部2への供給を開始する際に第三バルブ53を開け、第三バルブ53が開いている間(範囲E3)に第二バルブ52を開く(範囲E2は、範囲E3内とする)。切替ステップは、第二バルブ52を開く際に第四バルブ54を閉じる。
切替ステップは、第一ポンプ31の内圧を調整する際に(例えば時間At6〜At8に至るまで)、第一バルブ51及び第三バルブ53を閉じる。切替ステップは、第一ポンプ31の内圧を調整した後に(例えば時間At8後)、第三バルブ53を開く。
切替ステップは、第二ポンプ32の内圧を調整する際に(例えば時間Bt7〜Bt9に至るまで)、第二バルブ52及び第四バルブ54を閉じる。切替ステップは、第二ポンプ32の内圧を調整した後に(例えば時間Bt9後)、第四バルブ54を開く。
調整ステップは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整する際に、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないように、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を増減する。
例えば、第一ポンプ31の内圧を調整している間(時間At2〜At8)において、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないようにする。
また、第二ポンプ32の内圧を調整している間(時間Bt3〜Bt9)において、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないようにする。
調整ステップは、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える際に、切替前の第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧を基に、第一モータ41及び第二モータ42の回転数を増減する。例えば、調整ステップは、第二ポンプ32から塗布部2への供給に切り替える際に、現在吐出動作をしていない待機中の第二ポンプ32の内圧を基に、各モータ41,42の回転数を増減する。
例えば、切替ステップは、第一ポンプ31の吐出動作中(時間At1後かつ時間At2前)に、第四バルブ54を「開」とすることで、現在吐出動作をしていない待機中の第二ポンプ32の内圧を取得する。そして、調整ステップは、取得した内圧を基に、各モータ41,42の回転数を増減する。このようにして、切替後に吐出動作をする第二ポンプ32の内圧を、切替前に待機中の自身(第二ポンプ32)の内圧に合わせる。
以上のように、本実施形態によれば、塗布部2に塗布液3aを供給可能な第一ポンプ31及び第二ポンプ32を有することで、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替動作により、塗布部2に塗布液3aを継続的に供給することができるため、塗布部2から塗布液3aを連続的に吐出することができる。
また、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替えることで、以下の効果を奏する。第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替前後で各ポンプ31,32の内圧を同じにした状態で塗布液3aの供給を行うことができるため、塗布部2に供給される塗布液3aが脈動することを回避することができる。したがって、塗布ムラを抑制しつつ塗布液3aを連続して吐出することができる。
例えば、ポンプ内圧は、ポンプ内部に気泡が発生したり、発生した気泡が消滅したりすることによって変動する。そのため、塗布液3aの排出速度を一定の速度で維持することによっては、ポンプ内圧の変動に起因して塗布液3aの排出量が不安定になることを回避することは困難である。これに対し、本実施形態によれば、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替前後で各ポンプ31,32の内圧を同じにした状態で塗布液3aの供給を行うことができるため、塗布部2に供給される塗布液3aの供給量を安定して維持することができる。
加えて、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替前後で各ポンプ31,32の内圧を自身の内圧の検知結果を基に調整(すなわち同一のポンプ内で調整)することができるため、各ポンプ31,32の個体差による検知誤差が生じることはない。したがって、各ポンプ31,32の内圧を他方(すなわち相手側のポンプ)の内圧を基に調整する場合と比較して、各ポンプ31,32の内圧を精度よく調整することができる。
また、切替部5が、前記一方の内圧が前記一方の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から塗布部2に塗布液3aが供給されるように第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替えることで、以下の効果を奏する。第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替前後で各ポンプ31,32の内圧を自身の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整することができるため、単に自身の内圧の検知結果を基に調整する場合と比較して、各ポンプ31,32の内圧をより一層精度よく調整することができる。
また、第一ポンプ31及び第二ポンプ32は、ケース部材131と、ケース部材131内に同軸的に配置され、塗布液3aが収容される可撓性チューブ132と、作動流体130aを収容するシリンダ部140と、シリンダ部140に対して往復動可能に挿入され、ケース部材131と可撓性チューブ132との隙間に作動流体130aを供給して可撓性チューブ132から塗布液3aを排出させるピストン150と、を含むことで、以下の効果を奏する。塗布液3aを可撓性チューブ132に収容した状態で、可撓性チューブ132に対する作動流体130aの押圧を利用して、可撓性チューブ132から塗布液3aを排出させることができるため、塗布部2へ塗布液3aを供給する際に塗布液3aが汚染されることを回避することができる。
また、検知部60が、内圧として、可撓性チューブ132に収容されている塗布液3aの圧力を検知することで、以下の効果を奏する。内圧として可撓性チューブ132に収容された塗布液3aの圧力を検知することができるため、各ポンプ31,32と塗布部2との間の供給路(例えば配管107〜111)を流れる塗布液3aの圧力を検知する場合と比較して、供給路による圧力損失分を除外した値を得ることができ、各ポンプ31,32の内圧を精度よく調整することができる。また、内圧として塗布液3aの圧力を直接的に検知することができるため、内圧として作動流体130aの圧力を検知する場合と比較して、各ポンプ31,32の内圧を精度よく調整することができる。
また、検知部60が、可撓性チューブ132の下流側に連通する流体排出口134hの側に配置されていることで、以下の効果を奏する。可撓性チューブ132から排出される直前の塗布液3aの圧力(すなわち、可撓性チューブ132内の塗布液3aのうち塗布部2に近い部分の圧力)を検知することができるため、検知部60が可撓性チューブ132の上流側に配置された場合と比較して、各ポンプ31,32の内圧を精度よく調整することができる。
また、各バルブ51〜54の開閉を制御することによって、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の一方へ塗布液3aを供給すると共に、他方のポンプから塗布部2へ塗布液3aを供給することができるため、塗布部2に塗布液3aを継続的に安定して供給することができる。したがって、塗布部2から塗布液3aを連続的に安定して吐出することができる。例えば、第一バルブ51を「開」、第二バルブ52を「閉」、第三バルブ53を「閉」、第四バルブ54を「開」とすることによって、第一ポンプ31へ塗布液3aを供給しつつ第二ポンプ32への塗布液3aの供給を停止すると共に、第一ポンプ31から塗布部2への塗布液3aの供給を停止しつつ第二ポンプ32から塗布部2へ塗布液3aを供給することができる。
また、第三バルブ53を「開」としている間に第二バルブ52を「開」とし、第四バルブ54を「開」としている間に第一バルブ51を「開」とすることによって、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の一方が塗布部2へ塗布液3aを供給している間に、他方のポンプへ塗布液3aを供給することができるため、切替後に他方のポンプから塗布部2へ塗布液3aを供給するための準備を予め行うことができる。
また、第一バルブ51を「開」とする際に第三バルブ53を「閉」とし、第二バルブ52を「開」とする際に第四バルブ54を「閉」とすることによって、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の一方へ塗布液3aを供給する際に、前記一方のポンプから塗布部2への塗布液3aの供給を停止することができるため、他方のポンプから塗布部2へ塗布液3aを安定して供給することができる。
また、第一ポンプ31の内圧を調整する際に第一バルブ51及び第三バルブ53を「閉」とし、第二ポンプ32の内圧を調整する際に第二バルブ52及び第四バルブ54を「閉」とすることによって、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の一方(塗布部2へ塗布液3aを供給中のポンプ)の内圧に基づいて、他方のポンプの内圧を調整することができる。また、外的要因によって他方のポンプの内圧が変動することを回避することができる。したがって、各ポンプ31,32の内圧を安定して調整することができる。
また、第一ポンプ31の内圧を調整した後に第三バルブ53を「開」とし、第二ポンプ32の内圧を調整した後に第四バルブ54を「開」とすることによって、切替前に、第一ポンプ31又は第二ポンプ32の一方(塗布部2へ塗布液3aを供給中のポンプ)と併せて他方のポンプの内圧を大気圧まで一旦下げることができる。そのため、内圧調整に起因する悪影響を予め排除することができ、塗布部2へ塗布液3aを安定して供給することができる。また、一方のポンプから塗布部2への塗布液3aの供給量が減少する場合であっても、前記減少分だけ他方のポンプから塗布部2への塗布液3aの供給量を増加させることによって、前記減少分を補完することができる。
また、第一モータ41の回転数の増減によって第一ポンプ31の内圧を調整すると共に、第二モータ42の回転数の増減によって第二ポンプ32の内圧を調整することができるため、各ポンプ31,32の内圧を精度よく容易に調整することができる。
また、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整する際に、第一モータ41の回転数と第二モータ42の回転数との和が変化しないように第一モータ41及び第二モータ42の回転数を制御することで、以下の効果を奏する。第一ポンプ31及び第二ポンプ32の内圧を調整後に、塗布部2への塗布液3aの供給量の総量を一定に保つことができるため、塗布液3aの吐出量を一定に維持することができる。
また、第一ポンプ31及び第二ポンプ32を切り替える際に、切替前の第一ポンプ31又は第二ポンプ32の何れか一方の内圧を基に第一モータ41及び第二モータ42の回転数を制御することで、以下の効果を奏する。切替時に、各モータ41,42の回転数の増減によって、切替前の一方のポンプの内圧に基づいて他方のポンプの内圧を精度よく容易に調整することができるため、切替前後で各ポンプ31,32の内圧を同じにし易くなる。
また、塗布部2が、門型フレーム82に取り付けられると共に、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の切替によって塗布液3aを吐出可能なノズル2aを含むことで、以下の効果を奏する。一般的なレールに沿ってノズル2aを移動させる場合と比較して、高い剛性を有する門型フレーム82によってノズル2aをステージ7に対して移動させることができるため、ノズル2aの移動を安定して行うことができる。
また、供給部3が、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の双方に塗布液3aを供給可能な供給源30を含むことで、以下の効果を奏する。共通の供給源30を用いて第一ポンプ31及び第二ポンプ32の双方へ塗布液3aを供給することができるため、第一ポンプ31と第二ポンプ32とで別個の供給源を用いる場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
なお、上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、塗布部2として、スリット型のノズル2aを用いたが、これに限らない。例えば、中央滴下型の塗布部を用いてもよいし、インクジェット型の塗布部を用いてもよい。また、基板10上に配置される液状体をスキージなどを用いて拡散させて塗布する構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、塗布装置1が、基板10上に塗布液3aとしてポリイミドを含む液状体を塗布する例を挙げたが、これに限らない。例えば、塗布液3aとしてレジスト液を用いてもよいし、レジスト液以外の液体を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、供給部3が、第一ポンプ31及び第二ポンプ32の双方に塗布液3aを供給可能な供給源30を含む例を挙げたが、これに限らない。例えば、供給部として、第一ポンプ31に塗布液3aを供給可能な第一供給源と、第二ポンプ32に塗布液3aを供給可能な第二供給源とを含んでもよい。
なお、上記において実施形態又はその変形例として記載した各構成要素は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせることができるし、また、組み合わされた複数の構成要素のうち一部の構成要素を適宜用いないようにすることもできる。
1…塗布装置 2…塗布部 2a…ノズル 3…供給部 3a…塗布液、4…調整部 5…切替部 7…ステージ 30…供給源 31…第一ポンプ 32…第二ポンプ 40…モータ制御部 41…第一モータ 42…第二モータ 50…バルブ制御部 51…第一バルブ 52…第二バルブ 53…第三バルブ 54…第四バルブ 60…検知部 82…門型フレーム 131…ケース部材(筐体) 132…可撓性チューブ(可撓性部材) 134h…流体排出口 140…シリンダ部 150…ピストン(プランジャ)

Claims (23)

  1. 塗布対象に塗布液を塗布する塗布部と、
    前記塗布部に前記塗布液を供給可能な第一ポンプ及び第二ポンプを有する供給部と、
    前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を検知する検知部と、
    前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整可能な調整部と、
    前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替部と、
    を含み、
    前記切替部は、前記一方の内圧が前記一方の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える塗布装置。
  2. 前記第一ポンプ及び前記第二ポンプは、
    筐体と、
    前記筐体内に同軸的に配置され、前記塗布液が収容される可撓性部材と、
    作動流体を収容するシリンダ部と、
    前記シリンダ部に対して往復動可能に挿入され、前記筐体と前記可撓性部材との隙間に前記作動流体を供給して前記可撓性部材から前記塗布液を排出させるプランジャと、を含む
    請求項に記載の塗布装置。
  3. 前記検知部は、前記内圧として、前記可撓性部材に収容されている前記塗布液の圧力を検知する
    請求項に記載の塗布装置。
  4. 前記検知部は、前記可撓性部材の下流側に連通する流体排出口の側に配置されている
    請求項に記載の塗布装置。
  5. 前記切替部は、
    前記第一ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第一バルブと、
    前記第二ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第二バルブと、
    前記第一ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第三バルブと、
    前記第二ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第四バルブと、
    前記第一バルブ、前記第二バルブ、前記第三バルブ及び前記第四バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を含む
    請求項1〜の何れか一項に記載の塗布装置。
  6. 前記バルブ制御部は、
    前記第一ポンプから前記塗布部への供給に切り替える際に前記第三バルブを開け、前記第三バルブが開いている間に前記第二バルブを開く制御をし、
    前記第二ポンプから前記塗布部への供給に切り替える際に前記第四バルブを開け、前記第四バルブが開いている間に前記第一バルブを開く制御をする
    請求項に記載の塗布装置。
  7. 前記バルブ制御部は、
    前記第一バルブを開く際に前記第三バルブを閉じる制御をし、
    前記第二バルブを開く際に前記第四バルブを閉じる制御をする
    請求項に記載の塗布装置。
  8. 前記バルブ制御部は、
    前記第一ポンプの内圧を調整する際に前記第一バルブ及び前記第三バルブを閉じる制御をし、
    前記第二ポンプの内圧を調整する際に前記第二バルブ及び前記第四バルブを閉じる制御をする
    請求項の何れか一項に記載の塗布装置。
  9. 前記バルブ制御部は、
    前記第一ポンプの内圧を調整した後に前記第三バルブを開く制御をし、
    前記第二ポンプの内圧を調整した後に前記第四バルブを開く制御をする
    請求項に記載の塗布装置。
  10. 前記調整部は、
    回転数の増減によって前記第一ポンプの内圧を調整可能な第一モータと、
    回転数の増減によって前記第二ポンプの内圧を調整可能な第二モータと、
    前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御するモータ制御部と、を含む
    請求項1〜の何れか一項に記載の塗布装置。
  11. 前記モータ制御部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する際に、前記第一モータの回転数と前記第二モータの回転数との和が変化しないように前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御する
    請求項10に記載の塗布装置。
  12. 前記モータ制御部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える際に、切替前の前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧を基に前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を制御する
    請求項10又は11に記載の塗布装置。
  13. 前記塗布対象が配置されるステージを跨ぐように門型に形成されると共に、前記ステージに対して移動可能とされる門型フレームを更に含み、
    前記塗布部は、前記門型フレームに取り付けられると共に、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの切替によって前記塗布液を吐出可能なノズルを含む
    請求項1〜12の何れか一項に記載の塗布装置。
  14. 前記供給部は、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの双方に前記塗布液を供給可能な供給源を含む
    請求項1〜13の何れか一項に記載の塗布装置。
  15. 塗布対象に塗布液を塗布する塗布部に対して、前記塗布液を第一ポンプ又は第二ポンプから供給する供給ステップと、
    前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を検知する検知ステップと、
    前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する調整ステップと、
    前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧が前記一方の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替ステップと、
    を含み、
    前記切替ステップは、前記一方の内圧が前記一方の直近の動作終了時の内圧の検知結果を基に調整された後に、前記一方から前記塗布部に前記塗布液が供給されるように前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える塗布方法。
  16. 前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える切替部として、
    前記第一ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第一バルブと、
    前記第二ポンプへの前記塗布液の供給路を開閉可能な第二バルブと、
    前記第一ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第三バルブと、
    前記第二ポンプから前記塗布部への前記塗布液の供給路を開閉可能な第四バルブと、を含み、
    前記切替ステップは、前記第一バルブ、前記第二バルブ、前記第三バルブ及び前記第四バルブを開閉する
    請求項15に記載の塗布方法。
  17. 前記切替ステップは、
    前記第一ポンプから前記塗布部への供給を開始する際に前記第三バルブを開け、前記第三バルブが開いている間に前記第二バルブを開き、
    前記第二ポンプから前記塗布部への供給を開始する際に前記第四バルブを開け、前記第四バルブが開いている間に前記第一バルブを開く
    請求項16に記載の塗布方法。
  18. 前記切替ステップは、
    前記第一バルブを開く際に前記第三バルブを閉じ、
    前記第二バルブを開く際に前記第四バルブを閉じる
    請求項17に記載の塗布方法。
  19. 前記切替ステップは、
    前記第一ポンプの内圧を調整する際に前記第一バルブ及び前記第三バルブを閉じ、
    前記第二ポンプの内圧を調整する際に前記第二バルブ及び前記第四バルブを閉じる
    請求項1618の何れか一項に記載の塗布方法。
  20. 前記切替ステップは、
    前記第一ポンプの内圧を調整した後に前記第三バルブを開き、
    前記第二ポンプの内圧を調整した後に前記第四バルブを開く
    請求項19に記載の塗布方法。
  21. 前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整可能な調整部として、
    回転数の増減によって前記第一ポンプの内圧を調整可能な第一モータと、
    回転数の増減によって前記第二ポンプの内圧を調整可能な第二モータと、を含み、
    前記調整ステップは、前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減する
    請求項1520の何れか一項に記載の塗布方法。
  22. 前記調整ステップは、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプの内圧を調整する際に、前記第一モータの回転数と前記第二モータの回転数との和が変化しないように前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減する
    請求項21に記載の塗布方法。
  23. 前記調整ステップは、前記第一ポンプ及び前記第二ポンプを切り替える際に、切替前の前記第一ポンプ又は前記第二ポンプの何れか一方の内圧を基に前記第一モータ及び前記第二モータの回転数を増減する
    請求項21又は22に記載の塗布方法。
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