JP7227749B2 - 塗装装置 - Google Patents

塗装装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7227749B2
JP7227749B2 JP2018226867A JP2018226867A JP7227749B2 JP 7227749 B2 JP7227749 B2 JP 7227749B2 JP 2018226867 A JP2018226867 A JP 2018226867A JP 2018226867 A JP2018226867 A JP 2018226867A JP 7227749 B2 JP7227749 B2 JP 7227749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating material
pump
coating
pressure
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018226867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020089809A (ja
Inventor
大介 大野
圭 渡邉
博之 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2018226867A priority Critical patent/JP7227749B2/ja
Publication of JP2020089809A publication Critical patent/JP2020089809A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7227749B2 publication Critical patent/JP7227749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Spray Control Apparatus (AREA)

Description

本発明は、ワークに塗装材料を塗装する塗装装置に関する。
従来から、家電製品や自動車のボディ等のワークに自動的に塗装を行う塗装装置が知られている。特許文献1は、この種の塗装装置(塗布装置)を開示する。
特許文献1の塗布装置は、ノズル穴から制振材を車体上に吐出するノズル装置と、供給ポンプ及び供給通路を有し、供給ポンプを連続的に駆動させることにより、制振材を供給ポンプから供給通路へ略定量で連続的に供給する供給手段と、供給通路から分岐し、制振材を供給ポンプへ戻すための戻り通路と、戻り通路に設けられ、制振材を貯留する貯留部を有する戻りポンプと、を備える。この塗布装置は、制振材の車体への塗布情報に基づいて、制振材の供給先をノズル穴又は戻り通路へ切り換える構成となっている。塗布終了後に、戻りポンプは、貯留部に貯留された制振材を供給ポンプへ送る。
特許第5572778号
しかし、上記特許文献1の構成は、塗布終了後に、戻りポンプの貯留部に貯留された制振材を供給ポンプに戻す必要があった。従って、次の塗布作業が開始可能な状態になるまで時間を要していた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、安定した圧力で塗装材料を供給することができるとともに、塗装作業ができない時間を短縮でき、効率的に塗装を行うことができる塗装装置を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の塗装装置が提供される。即ち、この塗装装置は、第1ポンプと、第2ポンプと、噴射部と、移動部と、切換部と、を備える。前記第1ポンプは、塗装材料を吐出可能である。前記第2ポンプは、塗装材料を吐出可能である。前記噴射部には、塗装材料を噴射する複数の噴射口が形成されている。前記移動部は、塗装対象のワークに対して前記噴射部を相対移動させることが可能である。前記切換部は、それぞれの前記噴射口に対する塗装材料の供給/供給停止を切り換える。前記第1ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給され、かつ、前記第2ポンプが塗装材料を吐出していないときに、前記切換部は、複数のうち一部又は全部の前記噴射口に対する塗装材料の供給を停止可能である。前記第2ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給され、かつ、前記第1ポンプが塗装材料を吐出していないときに、前記切換部は、複数のうち一部又は全部の前記噴射口に対する塗装材料の供給を停止可能である。前記第1ポンプにより塗装材料を前記噴射部に供給するときは、前記第1ポンプは、一定の流量で塗装材料を吐出する第1吐出動作を行う。前記第1ポンプが前記第1吐出動作を行うときに、前記第2ポンプは、前記第1吐出動作により塗装材料が供給される塗装材料経路の圧力を調整する第2圧力調整動作を行う。前記第2ポンプにより塗装材料を前記噴射部に供給するときは、前記第2ポンプは、一定の流量で塗装材料を吐出する第2吐出動作を行う。前記第2ポンプが前記第2吐出動作を行うときに、前記第1ポンプは、前記第2吐出動作により塗装材料が供給される塗装材料経路の圧力を調整する第1圧力調整動作を行う。
これにより、第1ポンプ及び第2ポンプの何れによって噴射部から塗装材料を噴射する場合でも、それぞれの噴射口からの噴射の有無を切り換えて、例えば適宜の塗装模様を実現することができる。第1ポンプによる吐出と第2ポンプによる吐出を切り換えながら塗装材料を噴射できるので、1つのポンプだけから塗装材料を吐出する場合と比較して、塗装ができない時間を短縮でき、効率的に塗装を行うことができる。安定した圧力を実現しながら吐出ノズルから塗装材料を噴射できるので、高い塗装品質を実現することができる。また、圧力調整装置を特別に設ける必要がないので、塗装装置の構成の簡素化を図ることができる。
本発明によれば、安定した圧力で塗装材料を供給することができるとともに、塗装作業ができない時間を短縮でき、効率的に塗装を行うことができる塗装装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る塗装装置を用いてワークを塗装する様子を示す図。 塗装装置において、第1供給ポンプに塗装材料を補給する様子を示す模式図。 第1供給ポンプが塗装材料を吐出しつつ吐出ノズルから塗装材料を噴射しない待機状態を示す模式図。 第1供給ポンプの吐出圧力により全ての吐出ノズルから塗装材料を噴射する様子を示す模式図。 一部の吐出ノズルから塗装材料を噴射する様子を示す模式図。 塗装装置において、第2供給ポンプに塗装材料を補給する様子を示す模式図。 第2供給ポンプが塗装材料を吐出しつつ吐出ノズルから塗装材料を噴射しない待機状態を示す模式図。 第2供給ポンプの吐出圧力により全ての吐出ノズルから塗装材料を噴射する様子を示す模式図。 一部の吐出ノズルから塗装材料を噴射する様子を示す模式図。 第2実施形態の塗装装置の構成を示す模式図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る塗装装置100を用いてワークWを塗装する様子を示す図である。図2は、塗装装置100において、第1供給ポンプ41に塗装材料を補給する様子を示す模式図である。
図1に示す塗装装置100は、例えば、塗装対象物であるワークWに、防音、防錆、制振等のための塗装材料を自動的に塗装するために用いられる。ワークWは、例えば自動車のフロアパネルとすることが考えられるが、これに限定されない。
塗装装置100は、図1に示すように、塗装ロボット(移動部、ロボット)1と、塗装本体部(噴射部)2と、を備える。また、図2に示すように、塗装装置100は塗装材料供給部3を備える。
塗装ロボット1は、図1に示すように、例えば、動作自由度が6である垂直型の多関節ロボットとして構成することができる。塗装ロボット1は、支持台11と、多関節アーム12と、を備える。
支持台11は、所定の位置に取り付けられ、多関節アーム12を支持する。多関節アーム12は、複数の関節を有しており、その先端部の位置及び向きを様々に変更することができる。塗装本体部2は、多関節アーム12の先端に取り付けられている。
多関節アーム12には、それぞれの関節を動かすための図略のアクチュエータが配置されている。塗装ロボット1は、このアクチュエータを介して多関節アーム12の関節を動かすことで、塗装本体部2をワークWに対して移動させることができる。
塗装本体部2は、複数(本実施形態においては4つ)の塗装ガン20を備える。図2に示すように、それぞれの塗装ガン20には、吐出ノズル(噴射口)21が形成されている。塗装ガン20は、吐出ノズル21から塗装材料を噴射することができる。
4つの塗装ガン20は、互いに平行な方向に向けられ、等しい間隔をあけて直線状に並べて設けられている。4つの塗装ガン20から塗装材料を同時に噴射することで、広い幅を一度に塗装することができる。それぞれの塗装ガン20において、吐出ノズル21の近傍には、図略の開閉弁(例えば、ニードル弁)が設けられている。開閉弁は、吐出ノズル21に至る塗装材料の経路を開閉する。開閉弁は、後述の第1遮断弁53及び第2遮断弁54と同様に、塗装材料の吐出ノズル21からの噴射/噴射停止を切り換えることができる。
塗装材料供給部3は、図2に示すように、複数(本実施形態においては2つ)の供給系統30を備える。各供給系統30は、互いに独立して塗装本体部2に塗装材料を供給することができる。なお、以下の説明においては、当該2つの供給系統30のそれぞれを特定するために、図2等の上側に描かれた供給系統30を第1供給系統31と呼び、下側に描かれた供給系統30を第2供給系統32と呼ぶことがある。
第1供給系統31は、図2に示すように、第1供給ポンプ(第1ポンプ)41と、第1供給経路(塗装材料経路)51と、を備える。第1供給系統31は、第1供給経路51を介して、第1供給ポンプ41に貯留された塗装材料を塗装本体部2に供給する。
第1供給ポンプ41は、シリンダポンプから構成されている。第1供給ポンプ41は、図2等に示すように、第1シリンダ43と、第1ピストン44と、を備える。
第1シリンダ43は、円筒状に形成され、その内部に第1ピストン44が収容されている。図2等において、第1シリンダ43と第1ピストン44とによって区画された空間には、塗装材料が貯留されている。このように、第1シリンダ43は、塗装材料を貯留する第1貯留部として機能する。
第1ピストン44は、第1電動モータ91の出力軸と、シリンダロッド等を介して機械的に連結されている。第1ピストン44は、第1電動モータ91によって駆動される。第1電動モータ91の作動は、図略の制御装置によって制御される。
第1ピストン44は、第1電動モータ91により駆動されて、第1シリンダ43内で軸方向に移動することができる。第1ピストン44が第1シリンダ43の一側に向かって移動すると、第1シリンダ43内の塗装材料が第1供給経路51に吐出される。第1ピストン44が反対側に向かって移動すると、第1補給経路81又は第1供給経路51から塗装材料が第1シリンダ43内に吸入される。
以下の説明では、第1供給ポンプ41が塗装材料を吐出する場合の第1ピストン44の移動方向を吐出方向と呼ぶことがある。また、第1供給ポンプ41が塗装材料を吸入する場合の第1ピストン44の移動方向を吸入方向と呼ぶことがある。
第1供給経路51は、塗装材料が流れる配管等から構成される。第1供給経路51は、第1供給ポンプ41と塗装本体部2とを接続している。第1供給経路51は、第1主幹経路51aと、複数の第1分岐経路51bと、共通経路5と、から構成されている。ただし、共通経路5は、後述の第2供給経路52と共通となっている。
第1主幹経路51aと第1分岐経路51bとの間には、第1マニホールド61が設けられている。塗装材料が塗装本体部2に向かって流れるときに、第1マニホールド61は、第1主幹経路51aを介して供給される塗装材料をそれぞれの第1分岐経路51bに分配する。一方、塗装材料が第1供給ポンプ41に向かって流れるときに、第1マニホールド61は、それぞれの第1分岐経路51bからの塗装材料をまとめて第1主幹経路51aに供給する。
第1主幹経路51aは、第1供給ポンプ41と第1マニホールド61とを連結する。第1主幹経路51aには、流れる塗装材料の圧力を検出する第1圧力センサ(第1圧力検出部)71が設けられている。第1圧力センサ71は、検出した圧力を制御装置へ送信する。
第1主幹経路51aには、当該経路を流れる塗装材料の温度を調整する第1温度調整部57が配置されている。第1温度調整部57は、図示しない温度検出センサの検出値に基づいて、塗装材料が所定の温度で一定となるように当該塗装材料を加熱又は冷却する。
第1分岐経路51bは、第1マニホールド61と、後述の共通経路5と、を接続する。本実施形態の塗装装置100においては、塗装本体部2が備える塗装ガン20の数に応じて、第1分岐経路51bは4つ設けられている。それぞれの第1分岐経路51bにおいて、第1マニホールド61と反対側の端部は、共通経路5を介して、塗装本体部2が備えるそれぞれの塗装ガン20に接続されている。
それぞれの第1分岐経路51bには、第1遮断弁(切換部)53が設けられている。第1分岐経路51bの数が4であるので、第1遮断弁53の数も4である。
第1遮断弁53は、例えば、電磁弁から構成される。第1遮断弁53は、図略の制御装置からの制御信号に基づいて開閉する。第1遮断弁53が開閉することで、第1供給経路51における塗装材料の流通の許容/阻止が切り換えられる。4つの第1遮断弁53のそれぞれの開閉は、制御装置により個別に制御される。制御装置の制御によって、4つの第1遮断弁53のうち一部だけを閉じることができる。
第2供給系統32は、図2に示すように、第2供給ポンプ(第2ポンプ)42と、第2供給経路(塗装材料経路)52と、を備える。第2供給系統32は、第2供給経路52を介して、第2供給ポンプ42に貯留された塗装材料を塗装本体部2に供給する。
第2供給ポンプ42は、第2シリンダ45と、第2ピストン46と、を有するシリンダポンプから構成されている。第2供給ポンプ42の構成は第1供給ポンプ41と同様であるので、詳細な説明を省略する。第2シリンダ45は、塗装材料を貯留する第2貯留部として機能する。第2シリンダ45の内径は、第1シリンダ43の内径と等しい。
第2ピストン46は、第2電動モータ92の出力軸と、シリンダロッド等を介して機械的に連結されている。第2ピストン46は、第2電動モータ92により駆動される。第2電動モータ92の作動は、制御装置によって制御される。
第2供給経路52は、塗装材料が流れる配管等から構成される。第2供給経路52は、第2供給ポンプ42と塗装本体部2とを接続している。第2供給経路52は、第2主幹経路52aと、複数の第2分岐経路52bと、共通経路5と、から構成されている。
第2主幹経路52aと第2分岐経路52bとの間には、第2マニホールド62が設けられている。塗装材料が塗装本体部2に向かって流れるときに、第2マニホールド62は、第2主幹経路52aを介して供給される塗装材料をそれぞれの第2分岐経路52bに分配する。一方、塗装材料が第2供給ポンプ42に向かって流れるときに、第2マニホールド62は、それぞれの第2分岐経路52bからの塗装材料をまとめて第2主幹経路52aに供給する。
第2主幹経路52aは、第2供給経路52と第2マニホールド62とを連結する。第2主幹経路52aには、流れる塗装材料の圧力を検出する第2圧力センサ(第2圧力検出部)72が設けられている。第2圧力センサ72は、検出した圧力を制御装置へ送信する。
第2主幹経路52aには、当該経路を流れる塗装材料の温度を調整する第2温度調整部58が配置されている。第2温度調整部58は、図示しない温度検出センサの検出値に基づいて、塗装材料が所定の温度で一定となるように当該塗装材料を加熱又は冷却する。
第2分岐経路52bは、第2マニホールド62と共通経路5とを接続する。本実施形態の塗装装置100においては、塗装本体部2が備える塗装ガン20の数に応じて、第2分岐経路52bは、塗装ガン20の数に応じて4つ設けられている。それぞれの第2分岐経路52bにおいて、第2マニホールド62と反対側の端部は、共通経路5を介して、塗装本体部2が備えるそれぞれの塗装ガン20に接続されている。
それぞれの第2分岐経路52bには、第2遮断弁(切換部)54が設けられている。第2分岐経路52bの数が4であるので、第2遮断弁54の数も4である。
第2遮断弁54は、例えば、電磁弁から構成される。第2遮断弁54は、図略の制御装置からの制御信号に基づいて開閉する。第2遮断弁54が開閉することで、第2供給経路52における塗装材料の流通の許容/阻止が切り換えられる。4つの第2遮断弁54のそれぞれの開閉は、制御装置により個別に制御される。制御装置の制御によって、4つの第2遮断弁54のうち一部だけを閉じることができる。
塗装装置100は、図2等に示すように、共通経路5を備える。共通経路5は、第1供給系統31の第1供給経路51と、第2供給系統32の第2供給経路52と、において共通して使用される。
共通経路5は、第1供給経路51及び第2供給経路52において、第1遮断弁53及び第2遮断弁54よりも塗装本体部2側に配置された一部として構成されている。共通経路5は、4つ備えられている。共通経路5は、それぞれの第1分岐経路51bが、対応する第2分岐経路52bと繋がる部分に接続している。それぞれの共通経路5は、4つの塗装ガン20のそれぞれに接続されている。
言い換えれば、第1分岐経路51bと第2分岐経路52bとが互いに接続している。1つの第1分岐経路51bには、1つの第2分岐経路52bが接続される。第1分岐経路51bを流れる塗装材料は、第2分岐経路52bを介して、第2供給ポンプ42に向かって流れることができる。第2分岐経路52bを流れる塗装材料は、第1分岐経路51bを介して、第1供給ポンプ41に向かって流れることができる。
本実施形態の塗装装置100は、図2等に示すように、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42のそれぞれの貯留部に塗装材料を補給するために、第1補給経路81と、第2補給経路82と、第1補給弁83と、第2補給弁84と、を備える。
第1補給経路81及び第2補給経路82は、塗装材料が流れる配管等から構成されている。第1補給経路81の上流には、図示しない貯留タンクが接続されている。第2補給経路82の上流には、図示しない貯留タンクが接続されている。貯留タンクは、第1補給経路81と第2補給経路82とで共通であっても良い。
第1補給経路81の中途部には、第1補給弁83が設けられている。第2補給経路82の中途部には、第2補給弁84が設けられている。第1補給弁83及び第2補給弁84は、例えば、電磁弁から構成され、制御装置からの制御信号に基づいて開閉する。第1補給弁83及び第2補給弁84が開閉することで、第1補給経路81及び第2補給経路82における塗装材料の流通の許容/阻止が切り換えられる。
続いて、第1供給ポンプ41の吐出圧力により塗装を行う場合の塗装装置100の動作、及び各動作時における塗装材料の流れについて、図2から図5までを参照して詳細に説明する。
先ず、図2に示すように、第1供給ポンプ41は、第1補給経路81から塗装材料の供給を受けて、塗装材料を第1シリンダ43に補給する(吸引動作)。
具体的には、制御装置は、第2補給弁84、全ての第1遮断弁53、及び、全ての第2遮断弁54を閉じる。一方、制御装置は、第1補給弁83を開く。
第1電動モータ91は、第1供給ポンプ41の第1ピストン44を、吸引方向に移動させる。これにより、第1供給ポンプ41は、第1補給経路81から塗装材料を第1シリンダ43に吸い込んで補給する。
このとき、第2供給ポンプ42の第2電動モータ92は停止している。図2において、第2シリンダ45には少量の塗装材料が貯留された状態が描かれている。ただし、塗装装置100の稼動直後の状態では、第2シリンダ45における塗装材料の貯留量がゼロの場合もあり得る。
十分な量の塗装材料が第1シリンダ43に貯留されると、塗装装置100は、実際の塗装の前に図3の状態となって、第1供給経路51を流れる塗装材料の圧力が適切となるように準備する。
具体的には、図3において、制御装置は、第1補給弁83及び第2補給弁84を閉じる。一方、制御装置は、全ての第1遮断弁53及び第2遮断弁54を開く。
図3から図5までにおいて、制御装置は、それぞれの塗装ガン20の開閉弁を、対応する第2遮断弁54が開いているときは閉じ、第2遮断弁54が閉じているときは開くように制御する。図3の状態では、全ての塗装ガン20の開閉弁は閉じている。
この状態で制御装置は第1電動モータ91を駆動し、第1供給ポンプ41の第1ピストン44を、図3の白抜き矢印で示すように吐出方向に移動させる。このとき、第1電動モータ91の駆動速度は一定に保たれる。これにより、第1供給ポンプ41は、一定の流量で塗装材料を吐出する(第1吐出動作)。従って、第1供給ポンプ41から塗装材料を定量的に供給することができる。
第1電動モータ91を上記のように駆動しながら、制御装置は第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72の圧力を監視する。そして、制御装置は、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72の検出圧力がそれぞれ所定の圧力となるように、第2供給ポンプ42の第2電動モータ92を制御し、第2ピストン46を必要に応じて吸入方向に移動させる(第2圧力調整動作)。
図3では、第1供給ポンプ41から吐出される塗装材料の全てが第2供給ポンプ42に流れるように、第2供給ポンプ42での吸引が行われる。第2供給ポンプ42の吸引量が第1供給ポンプ41の吐出量よりも小さければ、塗装材料の圧力は上昇し、逆のときは塗装材料の圧力は低下する。従って、第2ピストン46の吸引方向での速度を、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72での検出圧力に基づいて適宜制御することにより、第1供給経路51における塗装材料の圧力を、噴射に適した所定圧力とすることができる。制御装置は、この所定圧力を実現するように第2電動モータ92を制御する。
図3の状態では塗装材料は塗装ガン20から噴射されず、第2供給ポンプ42が備える第2シリンダ45に貯留される。図3に示すのは圧力を準備するための過渡的な状態であり、僅かな時間で図4又は図5の状態に切り換えられる。
制御装置は、図3の状態で、第1供給経路51等を流れる塗装材料の圧力が所定の範囲内で安定していることを第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72の検出結果に基づいて確認した後、塗装を開始する。
具体的には、制御装置は、第1供給ポンプ41の第1吐出動作及び第2供給ポンプ42の第2圧力調整動作を継続しながら、図4に示すように4つ全ての第2遮断弁54を閉じたり、図5に示すように4つのうち一部の第2遮断弁54を閉じたりする。塗装ガン20の開閉弁は、上述のとおり、第2遮断弁54が開くときには閉じ、第2遮断弁54が閉じるときには開く。このとき、4つの第1遮断弁53は、全て開かれた状態である。
閉じられた第2遮断弁54に対応する塗装ガン20から、塗装材料がワークWの表面に噴射される。一方、第2遮断弁54が開かれると、対応する塗装ガン20からは塗装材料が噴射されない。このように、第2遮断弁54は、塗装材料を逃がす側の経路(第2分岐経路52b)を開閉することで、4つのうち一部又は全部の吐出ノズル21に対する塗装材料の供給/供給停止を実質的に切り換えることができる。
第2遮断弁54は、予め定められた塗装情報に基づいて開閉される。これにより、塗装材料の噴射/噴射停止を切り換えたり、4つのうち一部の吐出ノズル21からの噴射による塗装模様を実現したりすることができる。塗装ガン20の開閉と同期して、塗装ロボット1は塗装本体部2を動かす。これにより、ワークWの所定の部分に塗装を施すことができる。
1つのワークWで互いに離れた場所を塗装するとき、図3のように、塗装の過程で4つ全ての第2遮断弁54が開かれることも考えられる。図3、図4、及び図5の状態が適宜切り換えられながら、塗装材料がワークWに塗装される。
4つの第2遮断弁54の開閉にかかわらず、第1供給ポンプ41の吐出速度は変化しない。4つのうち少なくとも何れかの第2遮断弁54が開かれるのに応じて、第2圧力調整動作を行っている第2供給ポンプ42は、塗装材料を吸引する。制御装置は、基本的な制御として、閉じられる第2遮断弁54の数(言い換えれば、塗装材料を噴射している塗装ガン20の数)に1つの塗装ガン20当たりの噴射量を乗じて得られる総噴射量を、第1供給ポンプ41の吐出量から減じ、得られた量だけ第2供給ポンプ42で吸引する。これにより、流れる塗装材料の圧力を一定とすることができる。制御装置は、上記の基本的な制御を前提として、第2ピストン46の吸引方向での速度を、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72での検出圧力に基づいて適宜補正し(フィードバック制御)、補正後の速度を実現するように第2電動モータ92を制御する。これにより、第1供給経路51における塗装材料の圧力を、噴射に適した所定圧力で安定させることができる。従って、特に塗装ガン20での噴射/噴射停止の切換時において塗装品質を確保することができる。
塗装本体部2において噴射されなかった塗装材料は、第1供給経路51から第2供給経路52に流れ、第2供給ポンプ42の第2シリンダ45に貯留される。
塗装作業を行うのに伴って、第1シリンダ43における塗装材料の貯留量が徐々に減少していく。第1シリンダ43における塗装材料の貯留量が少なくなった適宜の時点で、制御装置は第1電動モータ91の駆動を止めて、第1供給ポンプ41の吐出圧力による塗装を終了させる。
第1供給ポンプ41の吐出圧力による塗装が完了した時点で、第2シリンダ45には、多少の量の塗装材料が貯留されている。その後、制御装置は、第2供給ポンプ42の吐出圧力による塗装に切り換える。
続いて、第2供給ポンプ42の吐出圧力により塗装を行う場合の塗装装置100の動作、及び各動作時における塗装材料の流れについて、図6から図9を参照して説明する。
図6において、第2供給ポンプ42は、第2補給経路82から塗装材料の供給を受けて、塗装材料を第2シリンダ45に補給する(吸引動作)。このときの動作は、図2の場合に比べて第1供給系統31と第2供給系統32が入れ替わるだけで実質的に全く同様であるので、詳細な説明は省略する。
上述したように、補給前の時点で、第2シリンダ45には、第2供給ポンプ42が第2圧力調整動作を行う過程で第1供給ポンプ41から第2供給ポンプ42に流れた塗装材料が貯留されている。図6の動作では、元から第2シリンダ45に貯留されている塗装材料に対し、第2補給経路82から供給された新しい塗装材料が追加的に補給される。
十分な量の塗装材料が第2シリンダ45に貯留されると、塗装装置100は、実際の塗装の前に図7に示す状態となる。塗装装置100は、図7の状態で、第2供給経路52を流れる塗装材料の圧力を準備する。このときの動作は、図3の場合に比べて第1供給系統31と第2供給系統32が入れ替わるだけで、実質的に全く同様であるので、詳細な説明は省略する。
図7から図9までにおいて、制御装置は、それぞれの塗装ガン20の開閉弁を、対応する第1遮断弁53が開いているときは閉じ、第1遮断弁53が閉じているときは開くように制御する。図7の状態では、全ての塗装ガン20の開閉弁は閉じている。
第2供給ポンプ42の第2ピストン46を図7の白抜き矢印で示すように吐出方向に移動させるとき、第2電動モータ92の駆動速度は一定に保たれる。これにより、第2供給ポンプ42は、一定の流量で塗装材料を吐出する(第2吐出動作)。これにより、第2供給ポンプ42から塗装材料を定量的に供給することができる。
第2電動モータ92を上記のように駆動しながら、制御装置は第2圧力センサ72及び第1圧力センサ71の圧力を監視する。そして、制御装置は、第2圧力センサ72及び第1圧力センサ71の検出圧力がそれぞれ所定の圧力となるように、第1供給ポンプ41の第1電動モータ91を制御し、第1ピストン44を必要に応じて吸引側へ移動させる(第1圧力調整動作)。この第1圧力調整動作は、前述の第2圧力調整動作と実質的に同様であるので、説明を省略する。
第2吐出動作及び第1圧力調整動作は、図7から図9までに示す状態を通じて、継続的に行われている。第2供給ポンプ42と第1供給ポンプ41の連携により、第2供給経路52に流れる塗装材料の流量が一定となり、圧力が安定する。
その後は、制御装置は、図7、図8、及び図9の状態を適宜切り換えながら、塗装材料をワークWに塗装する。
具体的には、制御装置は、第2供給ポンプ42の第2吐出動作及び第1供給ポンプ41の第1圧力調整動作を継続しながら、4つの第1遮断弁53の開閉を切り換える。塗装ガン20の開閉弁は、上述のとおり、第1遮断弁53が開くときには閉じ、第1遮断弁53が閉じるときには開く。このとき、4つの第2遮断弁54は、全て開かれた状態である。
閉じられた第1遮断弁53に対応する塗装ガン20から、塗装材料がワークWの表面に噴射される。一方、第1遮断弁53が開かれると、対応する塗装ガン20からは塗装材料が噴射されない。このように、第1遮断弁53は、塗装材料を逃がす側の経路(第1分岐経路51b)を開閉することで、4つのうち一部又は全部の吐出ノズル21に対する塗装材料の供給/供給停止を実質的に切り換えることができる。
塗装作業を行うのに伴って、第2シリンダ45における塗装材料の貯留量が徐々に減少していく。第2シリンダ45における塗装材料の貯留量が少なくなった適宜の時点で、制御装置は第2電動モータ92の駆動を止めて、第2供給ポンプ42の吐出圧力による塗装を終了させる。
第2供給ポンプ42の吐出圧力による塗装が完了した時点で、第1シリンダ43には、多少の量の塗装材料が貯留されている。その後、制御装置は、図2の状態に戻り、第1供給ポンプ41の吐出圧力による塗装に切り換える。
上述したように、補給前の時点で、第1シリンダ43には、第1供給ポンプ41が第1圧力調整動作を行う過程で第2供給ポンプ42から第1供給ポンプ41に流れた塗装材料が貯留されている。図2の動作では、元から第1シリンダ43に貯留されている塗装材料に対し、第1補給経路81から供給された新しい塗装材料が追加的に補給される。
本実施形態では、第1供給ポンプ41の吐出圧力による塗装と、第2供給ポンプ42の吐出圧力による塗装を切り換えながら、1又は複数のワークWに塗装を行う。一方のポンプが吐出圧力を発生させ、他方のポンプが圧力を調整するという役割分担が、交互に入れ替わる。2つの供給系統30は実質的に同じ構成であるので、構成が簡素になり、コストを低減できる。
吐出圧力を供給するポンプを第1供給ポンプ41と第2供給ポンプ42とで切り換えるとき、塗装材料の補給等が行われる。この補給時間を利用して、塗布対象のワークWを別の新しいワークWに交換すると、作業効率が向上するので好ましい。
ただし、1つのワークWを塗装する途中で、第1供給ポンプ41と第2供給ポンプ42が吐出圧力を交互に供給しても良い。この場合は、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42において多くの量の塗装材料を貯留できなくても、大きな1つのワークWを塗装することができる。従って、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42を小型化して、コストを低減することができる。
1つのポンプが吐出圧力を供給している間に、複数のワークWを塗装しても良い。
第2供給ポンプ42は、第2圧力調整動作(図3から図5まで)に伴って第2シリンダ45に貯留される塗装材料を、相手側の第1供給ポンプ41に送ることなく、図6で新しく補給される塗装材料とともに、ワークWに対して噴射する(図7から図9まで)。同様に、第1供給ポンプ41は、第1圧力調整動作(図7から図9まで)に伴って第1シリンダ43に貯留される塗装材料を、相手側の第2供給ポンプ42に送ることなく、図2で新しく補給される塗装材料とともに、ワークWに対して噴射する(図3から図5まで)。従って、塗装材料を相手側のポンプに圧送する工程を省略できるので、実質的に塗装ができない時間を短縮することができる。この結果、塗装効率を向上させることができる。
以上に説明したように、本実施形態の塗装装置100は、第1供給ポンプ41と、第2供給ポンプ42と、塗装本体部2と、塗装ロボット1と、第1遮断弁53及び第2遮断弁54と、を備える。第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42は、それぞれ塗装材料を吐出可能である。塗装本体部2には、塗装材料を噴射する複数の吐出ノズル21が形成される。塗装ロボット1は、塗装対象のワークWに対して塗装本体部2を相対移動させることが可能である。第1遮断弁53及び第2遮断弁54は、それぞれの吐出ノズル21に対する塗装材料の供給/供給停止を切り換える。第1供給ポンプ41の吐出圧力により塗装本体部2に塗装材料が供給され、かつ、第2供給ポンプ42が塗装材料を吐出していないときに、第2遮断弁54は、複数のうち一部又は全部の吐出ノズル21に対する塗装材料の供給を停止可能である。第2供給ポンプ42の吐出圧力により塗装本体部2に塗装材料が供給され、かつ、第1供給ポンプ41が塗装材料を吐出していないときに、第1遮断弁53は、複数のうち一部又は全部の吐出ノズル21に対する塗装材料の供給を停止可能である。
これにより、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42の何れによって塗装本体部2から塗装材料を噴射する場合でも、それぞれの吐出ノズル21からの噴射の有無を切り換えて、例えば適宜の塗装模様を実現することができる。第1供給ポンプ41による吐出と第2供給ポンプ42による吐出を切り換えながら塗装材料を噴射できるので、1つのポンプを用いる場合と比較して、塗装ができない時間を短縮でき、効率的に塗装を行うことができる。
また、本実施形態の塗装装置100において、第1供給ポンプ41により塗装材料を塗装本体部2に供給するときは、第1供給ポンプ41は、一定の流量で塗装材料を吐出する第1吐出動作を行う。第1供給ポンプ41が第1吐出動作を行うときに、第2供給ポンプ42は、第1吐出動作により塗装材料が供給される第1供給経路51の圧力を調整する第2圧力調整動作を行う。第2供給ポンプ42により塗装材料を塗装本体部2に供給するときは、第2供給ポンプ42は、一定の流量で塗装材料を吐出する第2吐出動作を行う。第2供給ポンプ42が第2吐出動作を行うときに、第1供給ポンプ41は、第2吐出動作により塗装材料が供給される第2供給経路52の圧力を調整する第1圧力調整動作を行う。
これにより、安定した圧力を実現しながら吐出ノズル21から塗装材料を噴射できるので、高い塗装品質を実現することができる。また、圧力調整装置を特別に設ける必要がないので、塗装装置100の構成の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態の塗装装置100は、第1圧力センサ71と、第2圧力センサ72と、を備える。第1圧力センサ71は、第1供給ポンプ41の第1吐出動作により塗装材料が塗装本体部2に供給される第1供給経路51の圧力を検出する。第2圧力センサ72は、第2供給ポンプ42の第2吐出動作により塗装材料が塗装本体部2に供給される第2供給経路52の圧力を検出する。ワークWへの塗装中であって、第1供給ポンプ41が第1吐出動作を行い、第2供給ポンプ42が第2圧力調整動作を行う場合に、第2供給ポンプ42は、第2圧力センサ72及び第1圧力センサ71のうち少なくとも一方の検出結果に基づいて圧力を調整するように第1供給経路51から塗装材料を吸引する。ワークWへの塗装中であって、第2供給ポンプ42が第2吐出動作を行い、第1供給ポンプ41が第1圧力調整動作を行う場合に、第1供給ポンプ41は、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72のうち少なくとも一方の検出結果に基づいて圧力を調整するように第2供給経路52から塗装材料を吸引する。
これにより、検出された圧力に基づいて圧力調整動作を行うことで、圧力制御を精度良く行うことができる。
また、本実施形態の塗装装置100において、第1供給ポンプ41が第1圧力調整動作を行う場合に、第1供給ポンプ41は、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72のうち少なくとも一方の検出結果に基づくフィードバック制御によって圧力を調整する。第2供給ポンプ42が第2圧力調整動作を行う場合に、第2供給ポンプ42は、第2圧力センサ72及び第1圧力センサ71のうち少なくとも一方の検出結果に基づくフィードバック制御によって圧力を調整する。
これにより、外乱の影響を受けにくい圧力制御を行うことができる。
また、本実施形態の塗装装置100において、第1供給ポンプ41が第1吐出動作を行うときに図4のように塗装材料が流れる第1供給経路51の一部(第1主幹経路51a)において、第1供給ポンプ41が第1圧力調整動作を行うときには、例えば図9に示すように塗装材料が逆向きに流れる。第2供給ポンプ42が第2吐出動作を行うときに図8のように塗装材料が流れる第2供給経路52の一部(第2主幹経路52a)において、第2供給ポンプ42が第2圧力調整動作を行うときには、例えば図5に示すように塗装材料が逆向きに流れる。
これにより、塗装材料が流れる経路の構成を簡素化できる。
また、本実施形態の塗装装置100において、第1供給ポンプ41は、塗装材料を貯留可能な第1シリンダ43を有する。第2供給ポンプ42は、塗装材料を貯留可能な第2シリンダ45を有する。第2供給ポンプ42は、第2圧力調整動作を行ったことにより第1供給ポンプ41からの塗装材料が図5等のように貯留された第2シリンダ45に対し、第1供給ポンプ41からの塗装材料とは別の塗装材料を更に貯留するように吸引動作を図6のように行ってから、図8等の第2吐出動作を行う。第1供給ポンプ41は、第1圧力調整動作を行ったことにより第2供給ポンプ42からの塗装材料が図9等のように貯留された第1シリンダ43に対し、第2供給ポンプ42からの塗装材料とは別の塗装材料を更に貯留するように吸引動作を図2のように行ってから、図4等の第1吐出動作を行う。
これにより、圧力調整の結果として第1供給ポンプ41又は第2供給ポンプ42に貯留された塗装材料を、塗装本体部2から噴射することができる。従って、塗装材料の無駄を減らすことができる。また、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42のそれぞれは塗装材料を十分に貯留してから塗装材料を吐出するので、1回の吐出動作で長時間の塗装を行うことができ、作業効率を高めることができる。
また、本実施形態の塗装装置100は、塗装材料の温度を調整する第1温度調整部57及び第2温度調整部58を備える。
これにより、塗装材料の粘度を調整することで、塗装品質を一層高めることができる。
また、本実施形態の塗装装置100においては、同一のワークWを塗装している途中で、第1供給ポンプ41の吐出圧力により塗装本体部2に塗装材料が供給される状態と、第2供給ポンプ42の吐出圧力により塗装本体部2に塗装材料が供給される状態と、を切り換えることもできる。
この場合、第1供給ポンプ41及び第2供給ポンプ42として貯留部(即ち、第1シリンダ43及び第2シリンダ45)の容量が小さいものを採用しても、吐出を行うポンプを機動的に切り換えながら、大きなワークWを塗装したり、ワークWに厚塗りしたりすることができる。従って、塗装装置100の小型化及び低コスト化を実現できる。
また、本実施形態の塗装装置100において、塗装本体部2は、塗装ロボット1により、ワークWに対して移動する。
これにより、様々な形状のワークWに対し柔軟に塗装を行うことができる。
次に、第2実施形態を説明する。図10は、第2実施形態の塗装装置100xの構成を示す模式図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
本実施形態の塗装装置100xは、第1供給系統31及び第2供給系統32とは別途に、第3供給系統33を備える。第3供給系統33の構成は、第1供給系統31及び第2供給系統32と同じであるため、説明を省略する。共通経路5は、3つの供給系統30において共通に用いられる。
この塗装装置100xにおいては、図10に示すように、第1供給系統31が塗装本体部2に吐出圧力を供給し、第2供給系統32が圧力調整をしている間に、第3供給系統33が補給経路85から塗装材料を補給することができる。次は、第3供給系統33が塗装本体部2に吐出圧力を供給し、第1供給系統31が圧力調整をしている間に、第2供給系統32が補給経路85から塗装材料を補給する。次は、第2供給系統32が塗装本体部2に吐出圧力を供給し、第3供給系統33が圧力調整をしている間に、第1供給系統31が第1補給経路81から塗装材料を補給する。
このように、本実施形態では、3つの供給系統30の役割を循環的に切り換えることにより、塗装作業を行うことができない時間を第1実施形態と比較して更に短縮することができ、効率を更に向上することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1供給ポンプ41は、単一のシリンダポンプとすることに限定されず、1つの駆動手段によって同時に駆動される複数のシリンダポンプから構成されても良い。第2供給ポンプ42も同様である。
第1供給ポンプ41は、第1ピストン44を第1電動モータ91で機械的に駆動する構成に限定されず、例えば、空気ブースタポンプ等を用いることができる。同様に、第2供給ポンプ42として、例えば空気ブースタポンプ等を用いることができる。
第1供給ポンプ41が、塗装材料を貯留する貯留部(具体的には、第1シリンダ43)を備えない構成とすることもできる。第2供給ポンプ42についても同様である。
塗装装置100xは、4つ以上の供給系統を備えても良い。
塗装ガン20の数(吐出ノズル21の数)は、5以上としても良いし、3以下としても良い。
ワークWをロボットに保持させ、固定的に取り付けられた塗装本体部2に対してワークWを移動させても良い。ワークWと塗装本体部2の両方をロボットにより移動可能としても良い。塗装本体部2及びワークWのうち少なくとも何れかを、ロボット以外の装置によって移動可能としても良い。
塗装ガン20の開閉弁は、省略することもできる。
第1供給ポンプ41の第1圧力調整動作は、第1圧力センサ71及び第2圧力センサ72の検出結果に代えて、何れか一方の検出結果に基づいて行われても良い。第1圧力調整動作にあたって、フィードバック制御に代えて、又はそれに加えて、フィードフォワード制御が行われても良い。第2供給ポンプ42の第2圧力調整動作も同様である。
第1温度調整部57及び第2温度調整部58の配置及び構成は、適宜変更することができる。温度調整は、例えば、熱交換器において塗装材料と温水/冷水との間で熱交換を行うことにより実現できるが、これに限定されない。
1 塗装ロボット(移動部、ロボット)
2 塗装本体部(噴射部)
21 吐出ノズル(噴射口)
41 第1供給ポンプ(第1ポンプ)
42 第2供給ポンプ(第2ポンプ)
51 第1供給経路(塗装材料経路)
52 第2供給経路(塗装材料経路)
53 第1遮断弁(切換部)
54 第2遮断弁(切換部)
71 第1圧力センサ(第1圧力検出部)
72 第2圧力センサ(第2圧力検出部)
100 塗装装置
W ワーク

Claims (8)

  1. 塗装材料を吐出可能な第1ポンプと、
    塗装材料を吐出可能な第2ポンプと、
    塗装材料を噴射する複数の噴射口が形成された噴射部と、
    塗装対象のワークに対して前記噴射部を相対移動させることが可能な移動部と、
    それぞれの前記噴射口に対する塗装材料の供給/供給停止を切り換える切換部と、
    を備え、
    前記第1ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給され、かつ、前記第2ポンプが塗装材料を吐出していないときに、前記切換部は、複数のうち一部又は全部の前記噴射口に対する塗装材料の供給を停止可能であり、
    前記第2ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給され、かつ、前記第1ポンプが塗装材料を吐出していないときに、前記切換部は、複数のうち一部又は全部の前記噴射口に対する塗装材料の供給を停止可能であり、
    前記第1ポンプにより塗装材料を前記噴射部に供給するときは、前記第1ポンプは、一定の流量で塗装材料を吐出する第1吐出動作を行い、
    前記第1ポンプが前記第1吐出動作を行うときに、前記第2ポンプは、前記第1吐出動作により塗装材料が供給される塗装材料経路の圧力を調整する第2圧力調整動作を行い、
    前記第2ポンプにより塗装材料を前記噴射部に供給するときは、前記第2ポンプは、一定の流量で塗装材料を吐出する第2吐出動作を行い、
    前記第2ポンプが前記第2吐出動作を行うときに、前記第1ポンプは、前記第2吐出動作により塗装材料が供給される塗装材料経路の圧力を調整する第1圧力調整動作を行うことを特徴とする塗装装置。
  2. 請求項に記載の塗装装置であって、
    前記第1ポンプの前記第1吐出動作により塗装材料が前記噴射部に供給される塗装材料経路の圧力を検出する第1圧力検出部と、
    前記第2ポンプの前記第2吐出動作により塗装材料が前記噴射部に供給される塗装材料経路の圧力を検出する第2圧力検出部と、
    を備え、
    前記ワークへの塗装中であって、前記第1ポンプが前記第1吐出動作を行い、前記第2ポンプが前記第2圧力調整動作を行う場合に、当該第2ポンプは、前記第2圧力検出部及び前記第1圧力検出部のうち少なくとも一方の検出結果に基づいて圧力を調整するように前記塗装材料経路から前記塗装材料を吸引し、
    前記ワークへの塗装中であって、前記第2ポンプが前記第2吐出動作を行い、前記第1ポンプが前記第1圧力調整動作を行う場合に、当該第1ポンプは、前記第1圧力検出部及び前記第2圧力検出部のうち少なくとも一方の検出結果に基づいて圧力を調整するように前記塗装材料経路から前記塗装材料を吸引することを特徴とする塗装装置。
  3. 請求項に記載の塗装装置であって、
    前記第1ポンプが前記第1圧力調整動作を行う場合に、当該第1ポンプは、前記第1圧力検出部及び前記第2圧力検出部のうち少なくとも一方の検出結果に基づくフィードバック制御によって圧力を調整し、
    前記第2ポンプが前記第2圧力調整動作を行う場合に、当該第2ポンプは、前記第2圧力検出部及び前記第1圧力検出部のうち少なくとも一方の検出結果に基づくフィードバック制御によって圧力を調整することを特徴とする塗装装置。
  4. 請求項からまでの何れか一項に記載の塗装装置であって、
    前記第1ポンプが前記第1吐出動作を行うときに塗装材料が流れる塗装材料経路の一部において、前記第1ポンプが前記第1圧力調整動作を行うときには塗装材料が逆向きに流れ、
    前記第2ポンプが前記第2吐出動作を行うときに塗装材料が流れる塗装材料経路の一部において、前記第2ポンプが前記第2圧力調整動作を行うときには塗装材料が逆向きに流れることを特徴とする塗装装置。
  5. 請求項からまでの何れか一項に記載の塗装装置であって、
    前記第1ポンプは、塗装材料を貯留可能な第1貯留部を有し、
    前記第2ポンプは、塗装材料を貯留可能な第2貯留部を有し、
    前記第2ポンプは、前記第2圧力調整動作を行ったことにより前記第1ポンプからの塗装材料が貯留された前記第2貯留部に対し、前記第1ポンプからの塗装材料とは別の塗装材料を更に貯留するように吸引動作を行ってから、前記第2吐出動作を行い、
    前記第1ポンプは、前記第1圧力調整動作を行ったことにより前記第2ポンプからの塗装材料が貯留された前記第1貯留部に対し、前記第2ポンプからの塗装材料とは別の塗装材料を更に貯留するように吸引動作を行ってから、前記第1吐出動作を行うことを特徴とする塗装装置。
  6. 請求項1からまでの何れか一項に記載の塗装装置であって、
    塗装材料の温度を調整する温度調整部を備えることを特徴とする塗装装置。
  7. 請求項1からまでの何れか一項に記載の塗装装置であって、
    同一のワークを塗装している途中で、前記第1ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給される状態と、前記第2ポンプの吐出圧力により前記噴射部に塗装材料が供給される状態と、が切り換えられることを特徴とする塗装装置。
  8. 請求項1からまでの何れか一項に記載の塗装装置であって、
    前記移動部はロボットであることを特徴とする塗装装置。
JP2018226867A 2018-12-03 2018-12-03 塗装装置 Active JP7227749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226867A JP7227749B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 塗装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226867A JP7227749B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 塗装装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020089809A JP2020089809A (ja) 2020-06-11
JP7227749B2 true JP7227749B2 (ja) 2023-02-22

Family

ID=71012013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018226867A Active JP7227749B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 塗装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7227749B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188207A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社Sat 塗布装置及び塗布方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000102752A (ja) 1998-07-29 2000-04-11 Hiroaki Tateishi 多色模様の吹き付け装置、多色模様の吹き付け方法、多色模様の吹き付け物の生産装置及び多色模様の吹き付け物の生産方法
WO2013140814A1 (ja) 2012-03-22 2013-09-26 株式会社安川電機 塗布装置
JP2014187260A (ja) 2013-03-25 2014-10-02 Toray Eng Co Ltd 塗布装置
JP2017177085A (ja) 2016-03-31 2017-10-05 東京応化工業株式会社 塗布装置及び塗布方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5042873Y2 (ja) * 1972-03-03 1975-12-08
JPS63106379A (ja) * 1986-10-23 1988-05-11 Sunstar Giken Kk 流体圧送用ポンプシステム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000102752A (ja) 1998-07-29 2000-04-11 Hiroaki Tateishi 多色模様の吹き付け装置、多色模様の吹き付け方法、多色模様の吹き付け物の生産装置及び多色模様の吹き付け物の生産方法
WO2013140814A1 (ja) 2012-03-22 2013-09-26 株式会社安川電機 塗布装置
JP2014187260A (ja) 2013-03-25 2014-10-02 Toray Eng Co Ltd 塗布装置
JP2017177085A (ja) 2016-03-31 2017-10-05 東京応化工業株式会社 塗布装置及び塗布方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020089809A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9616446B2 (en) Application apparatus for applying cohesive material to application target
JP6983241B2 (ja) コーティング装置、及び関連する操作方法
EP3838419A1 (en) Pipeline sprayer apparatus
KR102574137B1 (ko) 액체 재료 토출 장치
JP7227749B2 (ja) 塗装装置
JP6848486B2 (ja) 装置
JP7240957B2 (ja) インクジェットノズルヘッド及び塗布装置
US8007872B2 (en) Electrostatic coating method and apparatus for the same
KR101276589B1 (ko) 스프레이 건 및 도장 시스템
JP6794550B2 (ja) 塗装システム及び塗装方法
RU2476274C1 (ru) Станция и способ дозаправки передвижного распылителя покрывающим материалом
JP6280183B2 (ja) ノズル装置及び該ノズル装置を備えた金属プレス機械
JPH11267560A (ja) 塗装用ロボット
JP5024871B2 (ja) 高粘度液体塗布装置
KR102253827B1 (ko) 방사상 아암의 에어챔버 기능을 구비한 분사에어 컨트롤 시스템
CN105689176A (zh) 预涂涂装工具和具备该工具的涂装装置
KR20180068806A (ko) 실러 순환 시스템
JP3237335U (ja) 塗布装置
JP4736064B2 (ja) 流路切替え装置
JP5080786B2 (ja) 塗装システム
KR100889318B1 (ko) 탄성코트용 에어 스프레이 건
JP2706866B2 (ja) 材料供給源の制御装置
JP2506374Y2 (ja) 液体供給装置
JP3449309B2 (ja) 金型スプレー方法および装置
JP2009095819A (ja) 流路切替え装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7227749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150