JP6653196B2 - 燃料タンク付き作業機 - Google Patents

Description

本発明は、外装ケースの内部にエンジンが収納され、エンジンに燃料タンクから燃料が供給される燃料タンク付き作業機に関する。

燃料タンク付き作業機として、外装ケースの内部に燃料タンクが収納され、燃料タンクのタンクキャップが外装ケースの外部に露出されるものが知られている。外装ケースの外部からタンクキャップを外して、燃料タンクの内部に燃料を供給できる（例えば、特許文献１参照。）。
しかし、特許文献１の作業機は、外装ケースの内部に燃料タンクが収納されている。このため、燃料タンクを外装ケースの外形より小さく形成する必要がある。

一方、市場において、一般的に求められる作業機は、外形が小型に形成され、かつ、燃料タンクが大きく形成されるものである。しかし、特許文献１の作業機は、外装ケースの内部に燃料タンクが収納されているため、作業機の外形を小型に形成した状態で、燃料タンクを大きく確保することが難しい。

特開２００５−１３３６３８号公報

本発明は、燃料タンク付き作業機を小型に確保した状態において、燃料タンクを大きく確保できる燃料タンク付き作業機を提供することを課題とする。

請求項１に係る発明は、外装ケースの内部にエンジンが収納され、該エンジンに燃料タンクから燃料が供給され、前記エンジンで作業部が駆動される燃料タンク付き作業機において、前記外装ケースに形成され、前記燃料タンクの一部を外装ケースの外部に露出可能なタンク開口と、該タンク開口に沿って、前記燃料タンクの周壁に連続して凹状に形成される取付凹部と、該取付凹部に収納可能に形成され、かつ、前記タンク開口の周縁に嵌合可能な嵌合溝を有するクッション部と、を備え、前記外装ケースに支持された前記燃料タンクは、前記取付凹部よりも上方が前記外装ケースの外部に露出される、燃料タンク付き作業機が提供される。

このように、外装ケースにタンク開口を形成し、タンク開口から燃料タンクの一部を外装ケースの外部に露出可能とした。よって、外装ケースの外部に燃料タンクの一部を膨出させることができる。これにより、外装ケースの形状を大きくすることなく、燃料タンクを大きく形成できる。すなわち、燃料タンク付き作業機を小型に確保した状態において、燃料タンクを大きく確保できる。

また、燃料タンクの周壁に、タンク開口に沿って連続して取付凹部を形成した。さらに、取付凹部にクッション部を収納可能とし、クッション部の嵌合溝にタンク開口の周縁を嵌合可能とした。よって、取付凹部にクッション部を収納し、クッション部の嵌合溝にタンク開口の周縁を嵌合させることにより、タンク開口で燃料タンクを支持できる。

これにより、多種の燃料タンクの取付凹部を同じ形状に形成することにより、同一の外装ケースに多種の燃料タンクを取り付けることができる。すなわち、作業機の使用形態に応じて適正容量の燃料タンクを複数用意でき、作業機の利便性を高めることができる。

さらに、取付凹部にクッション部を収納し、クッション部の嵌合溝にタンク開口の周縁を嵌合させることにより、タンク開口で燃料タンクを支持できる。よって、燃料タンクを外装ケースに取り付けるために、従来必要とされているボルト、ナットなどの締結部材を不要にできる。これにより、燃料タンク付き作業機の重量を減らすことができる。
さらに、燃料タンクを外装ケースに取り付ける締結部材を不要にすることにより、燃料タンクを外装ケースに取り付ける手間を省くことができる。

請求項２に係る発明では、好ましくは、前記外装ケースが複数のケースに分割され、前記複数のケースで前記タンク開口が形成される。

このように、外装ケースを複数のケースに分割し、複数のケースでタンク開口を形成するようにした。よって、燃料タンクの取付凹部にクッション部を収納した状態において、クッション部の嵌合溝に複数のケースの周縁を手間をかけないで嵌合することができる。これにより、燃料タンクをタンク開口の周縁に容易に取り付けることができる。

請求項３に係る発明では、好ましくは、前記クッション部が環状に形成される。

このように、クッション部を環状に形成することにより、クッション部を単一部材で形成できる。よって、燃料タンクの取付凹部にクッション部を手間をかけないで収納することができる。これにより、燃料タンクをタンク開口の周縁に一層容易に取り付けることができる。

本発明によれば、外装ケースにタンク開口を形成し、タンク開口から燃料タンクの一部を外装ケースの外部に露出可能とした。これにより、燃料タンク付き作業機を小型に確保した状態において、燃料タンクを大きく確保できる。

本発明に係る燃料タンク付き作業機を示す側面図である。 図１の燃料タンク付き作業機を示す正面図である。 図１の燃料タンク付き作業機を示す分解斜視図である。 図３の燃料タンクおよびクッション部を示す斜視図である。 図１の５−５線断面図である。 図２の６−６線断面図である。 図２の７−７線断面図である。

本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
なお、図中に示す「前（Ｆｒ）」、「後（Ｒｒ）」、「左（Ｌ）」、「右（Ｒ）」は燃料タンク付き作業機１０の操作盤２８側を前（Ｆｒ）とする。
ここで、実施例においては、燃料タンク付き作業機１０を「発電機１０」として例示するが、燃料タンク付き作業機１０を草刈機などの他の作業機に適用することも可能である。

実施例に係る燃料タンク付き作業機１０について説明する。
図１に示すように、発電機１０は、発電機１０の外枠を形成する外装ケース１２と、外装ケース１２の内部１３に収納されるエンジン１５と、エンジン１５の前側に設けられる発電部（作業部）１６と、発電部１６の前側に設けられる冷却ファン１７と、冷却ファン１７の前側に設けられるリコイルスタータ１８とを備える。

また、発電機１０は、エンジン１５の吸気ポート２１に連結する気化器２２と、エンジン１５の排気ポート２３に連結するマフラー２４と、エンジン１５の前方に配置される燃料タンク２５と、燃料タンク２５の下方に設けられるインバータ２７と、外装ケース１２の前ケース４３に設けられる操作盤２８と、燃料タンク２５を外装ケース１２に支持するタンク支持手段３０とを備える。

発電機１０によれば、リコイルスタータ１８を手動で回転することにより、エンジン１５が駆動する。エンジン１５が駆動することによりクランクシャフト３２が回転する。クランクシャフト３２に発電部１６のロータが連結される。よって、クランクシャフト３２が回転することにより発電部１６のロータが回転し、発電部１６が駆動する。

発電部１６が駆動することにより、ロータとステータとに起電力が発生し、発電部１６で発電がおこなわれる。発電部１６で発電された直流電力がインバータ２７で交流電力に変換され、操作盤２８のコネクタ３３から外部に給電される。

また、発電部１６のロータに冷却ファン１７が連結される。よって、発電部１６のロータが回転することにより、冷却ファン１７が回転する。冷却ファン１７が回転することにより、外装ケース１２の外部１４から内部１３に外気を吸い込み、吸い込んだ外気を冷却風としてエンジン１５やマフラー２４に送風する。これにより、エンジン１５やマフラー２４を冷却風で冷却できる。

図２に示すように、外装ケース１２に燃料タンク２５がタンク支持手段３０で支持される。すなわち、タンク支持手段３０は、外装ケース１２に形成されるタンク開口３５と、タンク開口３５に嵌合可能なクッション部３７と、燃料タンク２５に形成されてクッション部３７を収納可能な取付凹部３８（図３参照）とを備える。タンク開口３５は開口周縁３６で平面視略矩形状に形成される。

図３に示すように、外装ケース１２が複数のケース４１〜４４に分割される。すなわち、外装ケース１２は、燃料タンク２５の左側に配置される左ケース４１と、燃料タンク２５の右側に配置される右ケース４２と、燃料タンク２５の前側に配置される前ケース４３と、燃料タンク２５の後側に配置される後ケース４４とを備える。

左ケース４１、右ケース４２および前ケース４３が組み付けられることにより、タンク開口３５の開口周縁３６（図２も参照）が平面視略矩形状に形成される。開口周縁３６の左周縁３６ａおよび後左周縁３６ｂが左ケース４１に形成される。また、開口周縁３６の右周縁３６ｃおよび後右周縁３６ｄが右ケース４２に形成される。
左ケース４１の後左周縁３６ｂと、右ケース４２の後右周縁３６ｄとにより、開口周縁３６の後周縁３６ｅが形成される。
また、開口周縁３６の前周縁３６ｆが前ケース４３に形成される。

左ケース４１、右ケース４２および前ケース４３が組み付けられることにより、左周縁３６ａ、右周縁３６ｃ、前周縁３６ｆ、および後周縁３６ｅ（すなわち、後左周縁３６ｂ、後右周縁３６ｄ）でタンク開口３５の開口周縁３６が形成される。

図１に示すように、タンク開口３５から燃料タンク２５の上半部（一部）２５ａが上方に膨出される。これにより、燃料タンク２５の上半部２５ａが外装ケース１２の外部１４に露出される。

図３に戻って、燃料タンク２５は、左ケース４１に対向する左壁部５２と、右ケース４２に対向する右壁部５３（図２も参照）と、前ケース４３に対向する前壁部５４と、後ケース４４に対向する後壁部５５（図１も参照）と、各壁部５２〜５５の上辺を連結する頂部５６と、各壁部５２〜５５の下辺を連結する底部５７（図１も参照）と、頂部５６の給油口に着脱自在に取り付けられタンクキャップ５８とを備える。

図４に示すように、燃料タンク２５の左壁部５２、右壁部５３、前壁部５４、および後壁部５５により、燃料タンク２５の周壁５１が略矩形枠状に形成される。燃料タンク２５の周壁５１に取付凹部３８が形成される。
取付凹部３８は、タンク開口３５の開口周縁３６（図２参照）に沿って周壁５１に連続して環状に形成される。取付凹部３８は、燃料タンク２５の内部６１に向けて凹むように凹状に形成される。

具体的には、取付凹部３８は、燃料タンク２５の左壁部５２に形成される左取付凹部３８ａと、燃料タンク２５の右壁部５３に形成される右取付凹部３８ｂと、燃料タンク２５の前壁部５４に形成される前取付凹部３８ｃと、燃料タンク２５の後壁部５５に形成される後取付凹部３８ｄとを有する。

左壁部５２の左取付凹部３８ａは、燃料タンク２５の内部６１に向けて略水平に凹むように凹状に形成される（図５も参照）。また、右壁部５３の右取付凹部３８ｂは、左取付凹部３８ａと略左右対称の凹部である。すなわち、右取付凹部３８ｂは、燃料タンク２５の内部６１に向けて凹むように凹状に形成される。

さらに、前壁部５４の前取付凹部３８ｃは、左取付凹部３８ａや右取付凹部３８ｂと同様に、燃料タンク２５の内部６１に向けて略水平に凹むように凹状に形成される（図６も参照）。
前取付凹部３８ｃの左端部が左取付凹部３８ａの前端部に連結される。また、前取付凹部３８ｃの右端部が右取付凹部３８ｂの前端部に連結される。

また、後壁部５５の後取付凹部３８ｄは、燃料タンク２５の内部６１に向けて下り勾配に凹むように凹状に形成される（図７も参照）。
後取付凹部３８ｄの左端部が左取付凹部３８ａの後端部に連結される。また、後取付凹部３８ｄの右端部が左取付凹部３８ａの後端部に連結される。

すなわち、左取付凹部３８ａ、右取付凹部３８ｂ、前取付凹部３８ｃ、および後取付凹部３８ｄで取付凹部３８が平面視略矩環状に形成される。環状の取付凹部３８にクッション部３７が収納される。

クッション部３７は、ゴム材などの弾性変形可能な材質で、燃料タンク２５の取付凹部３８に沿って平面視略矩形の環状に形成される。よって、取付凹部３８にクッション部３７が収納される。
このクッション部３７は、外周壁３７ａに環状に形成される嵌合溝６３を有する。嵌合溝６３は、タンク開口３５の開口周縁３６に沿って、開口周縁３６に嵌合可能に形成される。

具体的には、嵌合溝６３は、左嵌合溝６３ａ、右嵌合溝６３ｂ、前嵌合溝６３ｃ、および後嵌合溝６３ｄを有する。左嵌合溝６３ａ、右嵌合溝６３ｂ、前嵌合溝６３ｃ、および後嵌合溝６３ｄが連続されることにより、嵌合溝６３が環状に形成される。

ここで、取付凹部３８にクッション部３７が収納された状態において、左嵌合溝６３ａが取付凹部３８の左取付凹部３８ａに収納される。また、右嵌合溝６３ｂが取付凹部３８の右取付凹部３８ｂに収納される。
さらに、前嵌合溝６３ｃが取付凹部３８の前取付凹部３８ｃに収納される。また、後嵌合溝６３ｄが取付凹部３８の後取付凹部３８ｄに収納される。

図３に示すように、左嵌合溝６３ａに開口周縁３６（図２参照）の左周縁３６ａが左側から嵌合される。また、右嵌合溝６３ｂに開口周縁３６の右周縁３６ｃが右側から嵌合される。
さらに、前嵌合溝６３ｃに開口周縁３６の前周縁３６ｆが前側から嵌合される。また、後嵌合溝６３ｄに開口周縁３６の後周縁３６ｄが後上側から嵌合される。

図５に示すように、左嵌合溝６３ａが左取付凹部３８ａに収納された状態において、左嵌合溝６３ａが、燃料タンク２５の内部６１に向けて略水平に凹むように形成される。左嵌合溝６３ａに左周縁３６ａが左側から嵌合される。

図４に戻って、右嵌合溝６３ｂは、左嵌合溝６３ａと略左右対称に形成される部位である。右嵌合溝６３ｂが右取付凹部３８ｂに収納された状態において、右嵌合溝６３ｂが、左嵌合溝６３ａと同様に、燃料タンク２５の内部６１に向けて略水平に凹むように形成される。右嵌合溝６３ｂに右周縁３６ｃが右側から嵌合される。

図６に示すように、前嵌合溝６３ｃが前取付凹部３８ｃに収納された状態において、前嵌合溝６３ｃが、左嵌合溝６３ａ、右嵌合溝６３ｂ（図４参照）と同様に、燃料タンク２５の内部６１に向けて略水平に凹むように形成される。前嵌合溝６３ｃに開口周縁３６の前周縁３６ｆが前側から嵌合される。

図７に示すように、後嵌合溝６３ｄが後取付凹部３８ｄに収納された状態において、後嵌合溝６３ｄが、燃料タンク２５の内部６１に向けて下り勾配に凹むように形成される。後嵌合溝６３ｄに開口周縁３６の後周縁３６ｄが後上側から嵌合される。

よって、図３に示すように、取付凹部３８にクッション部３７が収納された状態において、クッション部３７の嵌合溝６３にタンク開口３５の開口周縁３６が嵌合される。これにより、外装ケース１２にタンク支持手段３０で燃料タンク２５が支持される。
したがって、多種の燃料タンク２５の取付凹部３８を同じ形状に形成することにより、同一の外装ケース１２に多種の燃料タンク２５を取り付けることができる。すなわち、発電機１０（図１も参照）の使用形態に応じて適正容量の燃料タンク２５を複数用意でき、発電機１０の利便性を高めることができる。

また、取付凹部３８、クッション部３７および開口周縁３６を用いて燃料タンク２５を支持することにより、燃料タンク２５を取り付けるために、従来必要とされているボルト、ナットなどの締結部材を不要にできる。これにより、発電機１０の重量を減らすことができる。
さらに、燃料タンク２５を外装ケース１２に取り付ける締結部材を不要にすることにより、燃料タンク２５を外装ケース１２に取り付ける手間を省くことができる。

さらに、外装ケース１２を分割した左ケース４１、右ケース４２、および前ケース４３を組み付けることにより、左周縁３６ａ、右周縁３６ｃ、前周縁３６ｆ、および後周縁３６ｅでタンク開口３５の開口周縁３６を形成するようにした。
よって、燃料タンク２５の取付凹部３８にクッション部３７を収納した状態において、クッション部３７の嵌合溝６３に開口周縁３６を手間をかけないで嵌合できる。これにより、燃料タンク２５をタンク開口３５の開口周縁３６に容易に取り付けることができる。

さらに、クッション部３７を環状に形成することにより、クッション部３７を単一部材で形成できる。よって、燃料タンク２５の取付凹部３８にクッション部３７を手間をかけないで収納することができる。
これにより、燃料タンク２５をタンク開口３５の開口周縁３６に一層容易に取り付けることができる。

図１、図２に戻って、燃料タンク２５がタンク支持手段３０で支持された状態において、燃料タンク２５の上半部２５ａがタンク開口３５から膨出される。よって、外装ケース１２の形状を大きくすることなく、燃料タンク２５を大きく形成できる。
これにより、発電機１０を小型に確保した状態において、燃料タンク２５を大きく確保できる。

なお、本発明に係る燃料タンク付き作業機は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例で示した発電機、外装ケース、エンジン、発電部、燃料タンク、タンク開口、開口周縁、クッション部、取付凹部、左、右、前、後のケース、燃料タンクの周壁および嵌合溝などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。

本発明は、外装ケースの内部にエンジンが収納され、エンジンに燃料タンクから燃料が供給され、エンジンで作業部が駆動される燃料タンク付き作業機への適用に好適である。

１０ 発電機（燃料タンク付き作業機）
１２ 外装ケース
１３ 外装ケースの内部
１４ 外装ケースの外部
１５ エンジン
１６ 発電部（作業部）
２５ 燃料タンク
２５ａ 燃料タンクの上半部（燃料タンクの一部）
３５ タンク開口
３６ 開口周縁
３７ クッション部
３８ 取付凹部
４１〜４４ 左、右、前、後のケース（複数のケース）
５１ 燃料タンクの周壁
６３ 嵌合溝

Claims (3)

1. 外装ケースの内部にエンジンが収納され、該エンジンに燃料タンクから燃料が供給され、前記エンジンで作業部が駆動される燃料タンク付き作業機において、
   前記外装ケースに形成され、前記燃料タンクの一部を前記外装ケースの外部に露出可能なタンク開口と、
   該タンク開口に沿って、前記燃料タンクの周壁に連続して凹状に形成される取付凹部と、
   該取付凹部に収納可能に形成され、かつ、前記タンク開口の周縁に嵌合可能な嵌合溝を有するクッション部と、を備え、
   前記外装ケースに支持された前記燃料タンクは、前記取付凹部よりも上方が前記外装ケースの外部に露出される
   ことを特徴とする燃料タンク付き作業機。
2. 前記外装ケースが複数のケースに分割され、
   前記複数のケースで前記タンク開口が形成される、請求項１記載の燃料タンク付き作業機。
3. 前記クッション部が環状に形成される、請求項１または請求項２記載の燃料タンク付き作業機。

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