JP6652845B2 - 感知器及び火災警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、感知器及び火災警報システムに関する。
以前より、火災の熱又は煙等を検出する複数の感知器と、複数の感知器を集中監視して火災発生時に警報を発する火災受信機とを備えた火災警報システムがある。このような火災警報システムにおいては、感知器が誤った検出を行って、火災でないのに火災検出の信号を火災受信機に送ってしまうことがある。例えば、水蒸気、粉塵、虫、電気的ノイズ等によって、感知器は誤った検出を行うことがある。
感知器の誤検出により、誤った警報がなされた場合、監視員は、火災の発生が無いことを確認した後、火災受信機の復旧スイッチを操作する。この操作により、警報が解除され、火災受信機は感知器へ復旧パルスを出力して通常の監視状態へ戻る。P型火災受信機を備えた火災警報システムにおいては、復旧パルスは感知器の電源を所定時間断つものであり、これにより感知器の火災検出の状態が解かれて、平常状態に戻される。
誤った警報があった場合、誤検出を行った感知器を特定し、その後に、誤検出の要因調査を行えると好ましい。従来、火災警報システムの分野においては、火災の警報又は誤報を後から検証できるようにする幾つかの提案がある。例えば、特許文献1、2には、過去の警報の情報を保持する手段を持った警報器が示されている。また、特許文献3には、火災を検出して検出信号を出力したら、その後、平常状態に戻す復旧操作がなされても、過去に火災の検出を行ったことを示す状態信号を赤外線などにより発信しつづける感知器が示されている。
特開2002−42268号公報 実用新案登録第3181784号公報 特開平6−243360号公報
誤った警報があった場合でも、感知器に過去の動作状態を保持する機能を設けておくことで、その後に、保持された動作状態から誤検出した感知器を特定し、誤検出の要因調査を行うことが可能となる。しかしながら、P型火災受信機を備えたシステムにおいては、復旧の操作により感知器の電源を所定時間断って感知器を復旧する。このような復旧動作は、感知器の動作状態を保持することと相反する。
一方、火災受信機に感知器の過去の動作状態の履歴を保持する機能を設けることも考えられる。しかしながら、現在多く採用されているP型火災受信機は、同じ回線(一組の電線)に接続された複数の感知器を個々に識別することができず、感知器の誤検出があっても、同一回線内のどの感知器が誤検出したのか認識できない。
このように、P型火災受信機と複数の感知器とが回線を介して接続される従来の火災警報システムにおいては、感知器を復旧した後に火災を誤検出した感知器を特定することが困難である。
先に示した、特許文献1、2の警報器は、過去の警報に関する情報を保持する手段を備えることで、火災の警報又は誤報を後から検証することができる。しかしながら、特許文献1、2の警報器は、火災を検出する手段と警報を発する手段とが一体化された構成である。このような構成であれば、複数の感知器と火災受信機とが回線を介して接続される火災警報システムと違って、過去の火災検知の動作履歴を保持し、誤検出の要因を調査することに困難性はない。
特許文献3の感知器は、復旧操作があったときに火災検出部以外の各構成要素の動作を維持したまま、火災検出部のみを復旧するという復旧機能を備える。これにより、火災検出部が復旧される一方、火災検出を知らせる状態信号の発信が維持されて、復旧後でも火災を誤検出した感知器が特定可能となる。しかしながら、このような復旧機能は、P型火災受信機で通常採用される復旧処理、すなわち感知器の電源を所定時間断つことで感知器を復旧するという制御動作に対応するのが困難である。
本発明は、火災受信機と複数の感知器とが一組の電線を介して接続される火災警報システムにおいて、感知器が誤った検出を行った場合に、その検証を後から容易に行うことができる感知器及び火災警報システムを提供することを目的とする。
本発明に係る感知器は、上記目的を達成するため、
火災受信機に一組の電線を介して接続され、前記火災受信機の復旧操作部の操作による復旧パルスによって電源が断たれることで復旧制御される感知器であって、
火災に関する検出を行う火災検出部と、
前記火災検出部の検出に基づき前記火災受信機へ出力される火災信号を生成する火災信号生成部と、
前記火災検出部の検出に基づき発光する表示灯と、
前記火災検出部の検出の履歴を前記復旧制御により消えないように記憶する履歴記憶部と、
前記火災受信機の前記復旧操作部の操作による復旧制御によって復旧後に前記履歴記憶部に記憶された前記履歴に基づいて前記表示灯の発光制御を行う制御部と、
を備えることを特徴としている。
この構成によれば、履歴記憶部が火災検出部の検出の履歴を復旧制御があっても消えないように記憶する。さらに、制御部は感知器の復旧後に履歴記憶部に記憶された履歴に応じた表示灯の発光制御を行う。よって、誤った警報があった場合、監視員は、復旧後の表示灯の発光状態を確認することで、どの感知器が誤った火災の検出を行ったのか特定し、誤検出の要因調査に役立てることができる。
ここで、前記制御部は、過去表示要求に基づいて、前記履歴に基づく前記表示灯の発光制御を行うように構成するとよい。
この構成によれば、履歴に基づく表示灯の発光制御の開始タイミングを、過去表示要求によって適宜設定できる。過去表示要求のタイミングを適宜設定することで、履歴に基づく表示灯の発光制御を適切な期間に行わせることができる。
また、前記過去表示要求は、第1時間長の計時により前記感知器の内部で発行される構成としてもよい。
この構成によれば、外部から感知器へ過去表示要求を送る必要がなく、適宜なタイミングで履歴に基づく表示灯の発光制御を行わせることができる。
さらに、前記過去表示要求は、前記復旧パルスとパルス幅が異なり、前記一組の電線を介して入力されるパルス信号としてもよい。
この構成によれば、復旧パルスと類似したパルス信号によって過去表示要求を感知器へ送ることができ、信号の生成が容易である。
また、前記制御部は、過去表示復旧要求に基づいて、前記履歴記憶部の記憶に基づく前記表示灯の発光制御を停止するように構成するとよい。
この構成によれば、履歴に基づく表示灯の発光制御の終了タイミングを、過去表示復旧要求によって適宜設定できる。過去表示復旧要求のタイミングを適宜設定することで、履歴に基づく表示灯の発光制御を適切な期間のみに行わせ、発光制御が無駄に継続されて、発光により人に異常な感じを与えたり、監視中の消費電流が増加したりすることを回避できる。
また、前記過去表示復旧要求は、第2時間長の計時により前記感知器の内部で発行される構成としてもよい。
この構成によれば、外部から感知器へ過去表示復旧要求を送る必要がなく、適宜なタイミングで履歴に基づく表示灯の発光制御を停止することができる。
また、前記過去表示復旧要求は、前記復旧パルスと同一のパルス信号としてもよい。
さらに、前記過去表示復旧要求は、前記復旧パルスとパルス幅が異なり、前記一組の電線を介して入力されるパルス信号としてもよい。
これらの構成によれば、復旧パルス、或いは復旧パルスと類似したパルス信号によって過去表示復旧要求を感知器へ送ることができ、過去表示復旧要求としての信号の生成が容易である。
また、本発明に係る感知器は、
前記履歴記憶部の制御を行う記憶制御部をさらに備え、
前記記憶制御部は、時間の経過に基づいて前記履歴記憶部に記憶された前記履歴を消去するように構成するとよい。
また、本発明に係る感知器は、
前記履歴記憶部の制御を行う記憶制御部をさらに備え、
前記記憶制御部は、前記過去表示復旧要求に基づいて前記履歴記憶部に記憶された前記履歴を消去するように構成するとよい。
これらの構成によれば、時間或いは過去表示復旧要求によって履歴記憶部の履歴が消去されるので、古い履歴が不必要に維持されたり、古い履歴により意味のない表示灯の発光制御がなされたり、履歴記憶部の容量が圧迫されたりすることを回避できる。
本発明によれば、火災受信機と複数の感知器とが一組の電線を介して接続される火災警報システムにおいて、感知器が誤った検出を行った場合に、その検証を後から容易に行うことができる。
本発明の第1実施の形態の火災警報システムを示す構成図である。 第1実施の形態の感知器を示すブロック図である。 第1実施の形態の感知器の制御手順を示すフローチャートである。 第1実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。 第2実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。 本発明の第3実施の形態の感知器を示すブロック図である。 第3実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。 第4実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。 第5実施の形態の感知器を示すブロック図である。 第5実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。 第6実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態の火災警報システムを示す構成図である。なお、図1中、破線で示した構成要素は他の実施の形態において利用されるもので、第1実施の形態では省略してよい。
本発明の第1実施の形態の火災警報システムは、建物内の各地区に設置される複数の感知器10と、地区回路線L、Cを介して複数の感知器10と接続されて複数の感知器10の集中監視を行う火災受信機30とを備えている。地区回路線L、Cは2芯の被覆電線であり、複数の感知器10は例えば送り配線で接続され、地区回路線L、Cの終端には終端抵抗でこれらを結ぶ終端器50が接続されている。
火災受信機30は、複数の地区回路線L、Cがそれぞれ接続される複数の地区回路31と、監視状況等を表示する表示部32と、非火災発報時などに平常状態に戻すために監視員が操作する復旧操作部33と、火災受信機30の統括的な制御を行う制御部36と、火災受信機30の各要素ならびに複数の感知器10の電源を供給する電源部37とを有する。電源部37は電源線100を介して各要素に電源を供給し、制御部36は制御線110を介して各部と信号を交わして火災受信機30の制御を行う。
地区回路31は、地区回路線L、Cに接続された複数の感知器10の監視を行い、何れかの感知器10から火災信号が送出された場合に、制御部36へ火災の発生を通知する。また、地区回路31は、地区回路線L、Cを介して感知器10へ電源を供給し、復旧操作部33の操作に基づいて復旧パルスを地区回路線L、Cへ出力する。具体的には、地区回路31から地区回路線L、Cに電力が供給され、この電力が複数の感知器10の電源となる。また、感知器10は、火災の検出時に、地区回路線L、Cを短絡して地区回路線L、C間に通常より多くの電流が流れる状態を火災信号として生成する。また、復旧パルスは、感知器10の電源となる電力の供給を所定時間停止するパルスである。
制御部36は、地区回路31から火災信号の発生の通知を受けると、表示部32および図示略の警報機器に発報の制御を行う。また、制御部36は、復旧操作部33および図示略の複数の操作部から操作信号を入力し、操作に応じた制御を行う。
図2は、第1実施の形態の感知器を示すブロック図である。
感知器10は、電源部11と、火災検出部12と、火災検出回路13と、制御回路14と、火災信号生成回路15と、自己保持回路16と、火災履歴記憶回路17と、タイマー18と、表示灯19と、表示灯駆動回路20とを備えている。
電源部11は、火災受信機30の地区回路線Lから電圧を受けて、各部へ電源を供給する。復旧パルスにより地区回路線Lの電圧が所定時間停止したときには、電源部11から各部へ供給される電源電圧が低下又は停止する。
火災検出部12は、熱又は煙などの火災に関する検出を行う。火災検出部12は、例えば熱の検出であればサーミスタを適用できるし、煙の検出であれば煙の流入する暗室内に配置された発光素子と受光素子とを適用できる。
火災検出回路13は、火災検出部12の出力に基づいて火災か否かの判定を行う。火災と判定された場合、火災検出回路13は制御回路14へ火災判定の通知を行う。
制御回路14は、制御プログラムを格納するメモリと、制御プログラムを実行するCPU(中央演算処理装置)とを有する。CPUは、図3のフローチャートに従って制御プログラムを実行して感知器10を統括的に制御する。なお、制御回路14は、シーケンサのようなハードウェアによって、図3のフローチャートに従った制御動作を行うようにしてもよい。
火災信号生成回路15は、火災検出時の制御回路14の制御、或いは自己保持回路16の出力に従って、火災受信機30へ火災信号を出力する。火災信号生成回路15は、地区回路線L、Cを短絡して通常より多くの電流が流れる状態を火災信号として生成する。
自己保持回路16は、火災検出回路13が火災と判定して、火災信号生成回路15から火災信号が出力されたら、火災の判定が無くなっても火災信号の出力が続けられるように、自己保持を行う。
火災履歴記憶回路17は、火災と判定されて火災信号が出力された動作を、火災検出の履歴として記憶する回路である。火災履歴記憶回路17は、復旧パルスにより電源が一時的に停止されても、記憶データが消去されない構成であり、例えば、フラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリが採用できる。火災履歴記憶回路1は、復旧パルスの時間幅で記憶データが消去されなければよく、また、記憶するデータ量は少ないため、電源が停止されても一定時間状態を保持できる自己保持回路を採用してもよい。
タイマー18は、制御回路14の制御に基づき計時を開始し、計時データを制御回路14へ出力する。タイマー18は、制御回路14が計時値をセットしておくことで、セットされた計時値になった場合に、タイマー18から制御回路14へ通知が行われる構成としてもよい。
表示灯19は、例えば発光ダイオードであり、発光により感知器10の動作状態を表わす。表示灯19は、感知器10が設置される空間に露出するように設置され、外部から発光状態を確認することができる。
表示灯駆動回路20は、制御回路14の制御に基づいて表示灯19を駆動する。
続いて、感知器の動作について説明する。
図3は、第1実施の形態の感知器の制御手順を示すフローチャートである。
制御回路14は、短い周期で、図3の定期割り込み処理を実行する。定期割り込み処理では、ステップS1〜S5の分岐処理により、条件に応じた処理が実行される。
ステップS1では、制御回路14は、火災検出回路13から火災検出の信号が入力されるか判定し、入力があればステップS6へ処理を移行し、入力がなければステップS2へ処理を移行する。
ステップS2では、制御回路14は、火災受信機30から復旧要求があったか判定し、有ればステップS9へ処理を移行し、無ければステップS3へ処理を移行する。復旧要求は、復旧パルスの入力によって与えられる。ただし、復旧パルスは感知器10の電源を所定時間断つ信号なので、復旧パルス後に復旧要求に応じた処理を行う場合には、感知器10の内部で復旧パルスの入力を表わす復旧要求を生成して対応する。復旧要求を生成する構成としては、例えば、復旧パルスの入力直後に「1」のフラグ値がセットされ、制御回路14が値を確認したら「0」のフラグ値にリセットされるフラグ(例えば「復旧要求フラグ」と記す)を採用できる。
ステップS3では、制御回路14は、過去表示要求があったか判定し、有ればステップS10へ処理を移行し、無ければステップS4へ処理を移行する。第1実施の形態において、過去表示要求は、復旧要求と同様に復旧パルスの入力によって与えられる。制御回路14は、復旧パルスの入力後に過去表示要求に応じた処理を行うので、制御回路14には、上述した復旧要求フラグと同様に動作する過去表示要求フラグが設けられる。過去表示要求フラグは、復旧パルスの入力直後に「1」のフラグ値がセットされ、制御回路14が値を確認したら「0」のフラグ値にリセットされる。制御回路14は、ステップS3において、過去表示要求フラグの値を確認して、過去表示要求があったか否かを判定する。
ステップS4では、制御回路14は、過去表示復旧要求があったか判定し、有ればステップS12へ処理を移行し、無ければステップS5へ処理を移行する。第1実施の形態において、過去表示復旧要求は、タイマー18による所定時間T1(例えば過去表示要求の発行から3日間〜7日間、図4を参照)の計時により、感知器10の内部で発行される。
ステップS5では、制御回路14は、タイマー18の計時に基づいて火災履歴の登録(ステップS7)から所定期間(例えば7日間)が経過したか判定し、経過したらステップS13へ処理を移行し、経過していなければ、この定期割り込み処理を終了する。
なお、図3のフローチャートでは、ステップS8でタイマー18が始動され、その後、タイマー18の計時中に復旧制御が行われる場合がある。このため、図3のフローチャートを採用する場合には、タイマー18は、復旧パルスによる電源の停止があっても、電源が再び供給されたときに電源停止前から継続した計時を行うように構成される。このような構成は、例えば、カウンタおよび状態フラグを不揮発性メモリ等により構成し、復旧により電源が一時的に断たれて再び電源が供給されたときに、これらに計時値と計時中か否かの状態情報が残るようにして実現することができる。復旧制御後に状態フラグが計時中を示していれば、カウンタの値をクリアせずにそのまま計時を続けるように構成すればよい。
一方、定期割り込み処理においては、タイマー18の始動条件を、復旧制御後に火災履歴記憶回路17に火災の検出の履歴が記憶されていた場合に変更することも可能である。この場合、タイマー18の始動中に復旧制御は行われないので、タイマー18として復旧時にリセットされる通常の構成を適用してもよい。
上述の分岐処理の結果、ステップS1で火災検出の信号の入力ありと判定されたら、制御回路14は、順次、ステップS6〜S8の処理を実行する。ステップS6では、制御回路14は、火災信号生成回路15および自己保持回路16に火災信号を出力させ、表示灯19を点灯させる。
ステップS7では、制御回路14は火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴を記憶させる。
ステップS8では、制御回路14は、タイマー18を始動させる。そして、定期割り込み処理が終了し、次の周期で、再びステップS1から処理が開始される。
上述の分岐処理の結果、ステップS2で復旧要求ありと判定されたら、ステップS9で、制御回路14は火災信号の出力を停止させ、表示灯19を消灯させる。通常であれば、復旧パルスにより電源が所定時間停止されることで、火災信号の出力は停止され、表示灯19も消灯される。
そして、定期割り込み処理が終了し、次の周期で、再びステップS1から処理が開始される。
上述の分岐処理の結果、ステップS3で過去表示要求ありと判定されたら、ステップS10で、制御回路14は火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴が記憶されているか判定し、記憶されてなければこのまま定期割り込み処理を終了する。一方、記憶があれば、ステップS11で、制御回路14は表示灯19の点灯又は点滅を開始させる制御を行って、定期割り込み処理を終了する。
上述の分岐処理の結果、ステップS4で過去表示復旧要求ありと判定されたら、ステップS12で、制御回路14は表示灯19を消灯する制御を行って、定期割り込み処理を終了する。この処理により、ステップS11で開始された表示灯19の点灯又は点滅が終了する。
上述の分岐処理の結果、ステップS5で所定時間の経過と判定されたら、ステップS13で、制御回路14は火災履歴記憶回路17に記憶された火災検出の履歴を削除して、定期割り込み処理を終了する。
このような制御処理により、感知器10が火災に関する検出を行って火災信号を出力すると、火災検出の履歴が火災履歴記憶回路17に記憶される(ステップS7)。そして、所定期間が経過して履歴が削除されるまで(ステップS13)、途中で復旧制御がなされても履歴が火災履歴記憶回路17に保持される。そして、火災の検出が誤ったものであった場合には、その後に誤検出を行った感知器10の特定が可能なように、所定の条件で表示灯19を点灯又は点滅する制御が行われるようになっている。
続いて、感知器10が誤った検出を行ったときの動作についてタイムチャートを参照しながら説明する。
図4は、第1実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。
図4中、火災信号の出力を「発報」と記し、火災信号の出力がない状態を「正常」と記している。また、「計時」の「ON」と「OFF」は、過去表示復旧要求を発生するための所定時間T1の計時の開始と終了とを記している。タイマー18自体は、発報開始(t1)から表示灯19の消灯(t9)以降まで、火災の検出の履歴が記憶されている間、動作している。また、図4中、「火災表示」とは、火災受信機30の警報の表示を意味している。
図4に示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報(火災信号を出力)すると、感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて警報の表示が開始される(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt4で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスが各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスは、地区回路線Lの電圧を所定時間停止するものであり、これにより感知器10に保持された発報(火災信号の出力)の状態が解除される(t5)。一方、感知器10に復旧パルスが入力されても、図3のフローチャートで説明したように、火災履歴記憶回路17には火災検出の履歴が記憶されている。また、復旧制御の際、制御回路14において過去表示要求が内部生成される。そして、過去表示要求と記憶された履歴によって、表示灯19の点灯或いは点滅が開始される(t6)。感知器10の内部では、過去表示復旧要求の生成のために、復旧後から所定期間T1(例えば3日間〜7日間)の計時が行われ、計時が完了すると(t8)、表示灯19が消灯される(t9)。
このような感知器10の動作により、監視員或いは保守管理者は、火災受信機30の誤警報の後、所定期間T1内に、各感知器10の設置地区を見回って、表示灯19の動作状態を確認することで、誤検出した感知器10を特定することができる。そして、誤検出の要因調査を行うことができる。
以上のように、第1実施の形態の火災警報システムによれば、何れかの感知器10が誤った検出を行った場合に、途中で復旧操作がなされても、その後に、誤検出した感知器を容易に特定し、誤検出の要因調査に役立てることができる。
また、第1実施の形態の火災警報システムによれば、火災受信機30は従前のものを流用したまま、感知器10の改変のみで、火災検出の履歴に基づく表示灯19の制御を実現できる。
なお、第1実施の形態では、1つのタイマー18によって、過去表示復旧要求を発生するための所定時間T1の計時と、火災履歴記憶回路17の履歴を消去するまでの所定期間の計時とを行っているが、複数のタイマーを用いて別々に計時を行うように構成してもよい。
(第2実施の形態)
図5は、第2実施の形態に係る火災警報システムの動作を説明するタイムチャートである。
第2実施の形態は、感知器10の過去表示要求と過去表示復旧要求との定義が異なるほか、第1実施の形態とほぼ同様である。同一の構成および同一の制御内容については詳細な説明を省略する。
第2実施の形態の感知器10においては、過去表示要求は、感知器10の復旧時(t5)から第1時間長Taの計時によって感知器10の内部で発行される。また、過去表示復旧要求は、過去表示要求の発行時(r7)から第2時間長Tbの計時によって感知器10の内部で発行される。
第2実施の形態では、第1時間長Taの計時を行うため、復旧制御されたら制御回路14が第1時間長Taの計時をタイマー18にセットする制御が加えられる。また、第2時間長Tbの計時を行うため、過去表示要求が発行されたら、制御回路14が第2時間長Tbの計時をタイマー18にセットする制御が加えられる。
続いて、図5のタイムチャートを参照しながら、第2実施の形態の感知器10が誤検出を行って復旧されたときの動作について説明する。
図5のタイムチャートに示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報すると、発報に基づき感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて火災警報の表示が開始される(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt4で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスが各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスは、地区回路線Lの電圧を所定時間停止するものであり、これにより感知器10の発報および表示灯19の点灯が停止される(t5、t6)。一方、感知器10に復旧パルスが入力されても、火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴が記憶されている。
さらに、第2実施の形態では、復旧パルスが入力されたら、タイマー18は第1時間長Taの計時を開始する。そして、第1時間長Taが計時されると(t7)、タイマー18の計時の通知が過去表示要求となって、火災検出の履歴がある場合に、表示灯19の点灯或いは点滅が開始される(t8)。同時に、タイマー18が第2時間長Tbの計時を開始し、この計時が完了すると(t9)、表示灯19が消灯される(t10)。
このような動作により、監視員或いは保守管理者は、火災受信機30の誤警報があった後、所定期間に各感知器10の設置地区を見回って、表示灯19を確認することで、誤検出を行った感知器10を特定することができる。そして、誤検出の要因調査を行うことができる。
第2実施の形態の火災警報システムによれば、第1実施の形態と同様の作用および効果に加えて、火災検出の履歴に基づく表示灯19の表示タイミングを任意に設定することができるという効果が得られる。
(第3実施の形態)
図6は、第3実施の形態の感知器を示すブロック図である。図7は、第3実施の形態に係る火災警報システムの動作を説明するタイムチャートである。
第3実施の形態は、過去表示復旧要求を復旧パルスPoと同じパルス信号(復旧パルスPe)(図7を参照)により火災受信機30から感知器10へ送るようにしたところが異なり、その他は第1実施の形態とほぼ同様である。同様の構成および制御内容については詳細な説明を省略する。
図6に示すように、第3実施の形態の感知器10は、第1実施の形態の各構成要素に加えて、パルス信号検出回路21を備えている。
パルス信号検出回路21は、地区回路線Lに接続されて復旧パルスPo、Peの検出およびカウントを行い、且つ、復旧パルスPo、Peにより電源が停止されても消去されないようにカウント値を記憶する。カウント値は、不揮発性メモリに記憶することで、一次的な電源停止によっても消去されないようにできる。
制御回路14は、火災の検出があって火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴を記憶させるときと、所定期間が経過して履歴を消去するときに、パルス信号検出回路21の復旧パルスPo、Peのカウント値を例えば「0」にリセットする。制御回路14は、復旧パルスPo、Peが入力された直後に、パルス信号検出回路21のカウント値を読み込んで、1回目であれば、この復旧パルスPoを過去表示要求と認識する。また、2回目であれば、この復旧パルスPeを過去表示復旧要求と認識する。
続いて、図7を参照しながら、第3実施の形態の感知器10が誤検出を行って復旧されたときの動作について説明する。
図7に示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報すると、発報に基づき感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて火災警報の表示が開始される(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt4で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスPoが各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスPoは、感知器10の電源となっている地区回路線L、Cへの電圧の出力を所定時間停止するものであり、これにより感知器10が復旧されて発報が停止される(t5)。一方、感知器10が復旧されても、図3のフローチャートで説明したように、火災履歴記憶回路17には火災検出の履歴が記憶されている。また、復旧時にはパルス信号検出回路21には復旧パルスPo、Peのカウント値「1」が記憶されており、制御回路14がこれを過去表示要求と認識する。これにより、制御回路14は表示灯19を点灯或いは点滅を開始する(t6)。
監視員或いは保守管理者は、この点灯或いは点滅を確認することで、誤検出を行った感知器10を特定することができる。
さらに、本実施の形態では、監視員は、誤検出した感知器10を特定した後、任意のタイミングt7で再び復旧操作部33を操作して火災受信機30から復旧パルスPeを出力する。すると、2回目の復旧パルスPeが誤検出を行った感知器10に過去表示復旧要求として認識され、これにより表示灯19が消灯する(t8)。
なお、火災履歴記憶回路17の履歴が削除されるまでに、3回目以降の復旧パルスPo、Peが感知器10に入力された場合には、制御回路14は、奇数回目の復旧パルスPoを過去表示要求、偶数回目の復旧パルスPeを過去表示復旧要求と見なすように構成してもよい。このような構成によれば、例えば、3回目の復旧パルスPoを送ることで、誤検出を行った感知器10の表示灯19を、再び、点灯又は点滅させることができ、4回目の復旧パルスPeを送ることで、再び、表示灯19を消灯することが可能となる。
以上のように、本実施の形態の火災警報システムによれば、誤検出を行った感知器10の表示灯19を復旧後に発光させる期間を、監視員が任意に調整できる。よって、正常時に感知器10の表示灯19が点灯又は点滅するのを避けたいような場合に、このような動作を短く制限したり、監視員が見回りに行く期間だけ点灯又は点滅するように制御したりできる。
さらに本実施の形態の火災警報システムによれば、火災受信機30は従前の構成のまま、感知器10を交換することで、火災検出の履歴に基づく表示灯19の制御を実現できる。
(第4実施の形態)
図8は、第4実施の形態に係る火災警報システムの動作を説明するタイムチャートである。
第4実施の形態は、過去表示要求と過去表示復旧要求とを復旧パルスP0よりパルス幅の長いパルス信号P1によって火災受信機30から感知器10へ送るようにしたところが異なり、その他は第3実施の形態とほぼ同様である。同様の構成および制御内容については詳細な説明を省略する。
第4実施の形態の感知器10は、図6のパルス信号検出回路21が、パルス幅の長いパルス信号P1を検出およびカウントし、且つ、このパルス信号P1により電源が停止されても消去されないように、パルス信号P1のカウント値を記憶する。
パルス信号検出回路21は、例えば、電源入力時に所定量の電荷を蓄積するコンデンサと、パルス信号P1により電源が停止された期間にコンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる時定数回路と、放電後のコンデンサ電圧に基づいて復旧パルスP0かパルス信号P1かを判定する判定回路とを有する。このような構成により、復旧パルスP0またはパルス信号P1により電源が停止され、その後、再び電源が投入されたとき、判定回路は、コンデンサ電圧が所定の範囲にある場合に復旧パルスP0、それよりも低い範囲にある場合にパルス信号P1であると判定できる。
制御回路14は、火災の検出があって火災履歴記憶回路17に履歴を記憶させるときと、所定期間が経過して履歴を消去するときとに、パルス信号検出回路21のパルス信号P1のカウント値を例えば「0」にリセットする。復旧パルスP0又はパルス信号P1の入力後、制御回路14は、パルス信号検出回路21のカウント値を読み込む。そして、カウント値がゼロであれば、制御回路14は、復旧パルスP0の入力と認識し、カウント値が「1」であれば、1回目のパルス信号P1の入力、すなわち過去表示要求と認識する。また、カウント値が「2」であれば、制御回路14は、2回目のパルス信号P1の入力、すなわち過去表示復旧要求と認識する。
第4実施の形態の火災受信機30は、第1実施の形態の火災受信機30の機能に加えて、復旧パルスP0よりパルス幅の長いパルス信号P1を出力する機能が追加される。例えば、復旧操作部33の通常の押し操作により復旧パルスP0が各地区回路線L、Cに出力され、復旧操作部33の長押し操作によりパルス幅の長いパルス信号P1が各地区回路線L、Cに出力されるように構成してもよい。或いは、パルス信号P1を出力するための専用の操作部を有するように火災受信機30を構成してもよい。
続いて、図8のタイムチャートを参照しながら、第4実施の形態の感知器10が誤検出を行って復旧されたときの動作について説明する。
図8に示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報すると、発報に基づき感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて火災警報の表示が開始される(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt4で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスP0が各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスP0が出力されると、一時的な電源断により、感知器10が復旧されて発報および表示灯19の点灯が停止される(t5、t6)。
一方、第2実施の形態では、復旧パルスP0又はパルス信号P1の入力後、制御回路14はパルス信号検出回路21からパルス信号P1のカウント値を読み込む。タイミングt5、t6の段階ではパルス信号P1のカウント値は「0」であるので、制御回路14は特別な処理を行わない。
その後、監視員或いは保守管理員は、誤警報の要因調査を開始する。開始の際、監視員らは火災受信機30からパルス信号P1を出力する操作を行う(t7)。
パルス信号P1が出力されると、一時的な電源断により感知器10が復旧され、制御回路14はパルス信号検出回路21からパルス信号P1のカウント値を読み込む。パルス信号P1の出力後、電源電圧が再度入力された段階では、パルス信号P1のカウント値は「1」であるので、制御回路14はこれを過去表示要求と認識する。さらに、感知器10が復旧されても、図3のフローチャートで説明したように、火災履歴記憶回路17には火災検出の履歴が記憶されている。これらの情報に基づいて、制御回路14は、表示灯19の点灯或いは点滅を開始させる(t8)。
これにより、監視員らは、各感知器10の設置地区を見回って、表示灯19の動作状態を確認することで、火災と誤って検出した感知器を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
誤検出を行った感知器を特定できたら、監視員らは火災受信機30を操作して各地区回路31から2回目のパルス信号P1を出力する(t9)。パルス信号P1が出力されると、一時的な電源断により、再び、感知器10が復旧され、制御回路14はパルス信号検出回路21からパルス信号P1のカウント値を読み込む。2回目のパルス信号P1の出力後、電源電圧が再度入力された段階では、パルス信号P1のカウント値は「2」であるので、制御回路14はこれを過去表示要求と認識する。制御回路14は、この要求に基づいて表示灯19を消灯する(t10)。
以上のように、第4実施の形態の火災警報システムによれば、誤警報があってシステムを復旧した場合に、その後に、誤った検出を行った感知器10を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
また、第4実施の形態の火災警報システムによれば、火災受信機30からのパルス信号P1の出力により、任意のタイミングで各感知器10の表示灯19に火災検出の履歴に基づく表示を行わせたり、この表示を停止したりすることができる。
(第5実施の形態)
図9は、第5実施の形態の感知器を示すブロック図である。図10は、第5実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。
第5実施の形態の火災警報システムは、過去表示要求として火災受信機30或いは試験器40(図1を参照)から出力されるコマンドM1(図10を参照)を採用し、過去表示復旧要求として火災受信機30から出力されるコマンドM2(図10を参照)を採用したものである。
第5実施の形態の火災受信機30は、図1に破線により示すように、第1実施の形態の構成要素に加えて、コマンドM1、M2を出力するための過去表示操作部34と、過去表示復旧操作部35とが設けられている。
過去表示操作部34と過去表示復旧操作部35は、例えば監視員が操作する操作スイッチである。制御部36は、過去表示操作部34が操作された場合に地区回路31へコマンドM1を出力するよう指令し、過去表示復旧操作部35が操作された場合に地区回路31へコマンドM2を出力するように指令する。
コマンドM1、M2は、例えば所定のパターンで変調された信号である。
第5実施の形態の感知器10は、図9に示すように、第1実施の形態の構成要素に加えて、地区回路線L、Cから入力されるコマンドM1、M2を検出するコマンド検出回路22と、コマンド検出回路22への電源の投入と切断とを切り替え可能なスイッチ回路23とを備えている。
コマンド検出回路22は、地区回路線Lから入力される信号に復調処理等を行って、コマンドM1、M2の検出を行い、検出された場合に、それを制御回路14に通知する。
スイッチ回路23は、制御回路14の制御によって、例えば電源部11からコマンド検出回路22へ電源が供給される電源線の切断と接続を切り替える。電源が供給されることで、コマンド検出回路22は、電源が供給されることで回路動作を行ってコマンドM1、M2の検出が可能となる一方、電源が断たれることで回路動作を停止して消費電力が低減される。
制御回路14は、火災の検出により表示灯19を点灯させる際、スイッチ回路23を接続に切り替え、過去表示復旧要求により表示灯19を消灯する際、スイッチ回路23を切断に切り替える。また、制御回路14は、復旧パルスの入力後、火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴が記憶されている場合に、スイッチ回路23を接続に切り替える。
第5実施の形態においては火災警報システムに試験器40を導入してもよい。
試験器40は、図1に破線により示すように、過去表示操作部41と、過去表示要求出力回路42と、接続端子43、44とを備える。試験器40は、携帯型の機器であり、保守管理者が接続端子43、44を地区回路線L、Cに電気的に接続して使用される。
過去表示操作部41は、保守管理者が操作する操作スイッチである。
過去表示要求出力回路42は、過去表示操作部41が操作されたときに、コマンドM1を生成して接続端子43、44へ出力する。
続いて、図10のタイムチャートを参照しながら、第5実施の形態の感知器10が誤検出を行って復旧されたときの動作について説明する。
図10に示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報すると、発報に基づき感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて火災警報の表示が開始される(t4)。また、表示灯19が点灯する際、感知器10のスイッチ回路23が接続に切り替えられて電源が投入されることでコマンド検出回路22が始動する(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt5で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスが各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスが出力されると、一時的な電源断により、感知器10が復旧されて発報および表示灯19の点灯が停止される(t6、t7)。
一方、感知器10が復旧されても、図3のフローチャートで説明したように、火災履歴記憶回路17には火災検出の履歴が記憶されている。履歴の記憶に基づいて、制御回路14はスイッチ回路23が電源線を接続するように制御するので、感知器10が復旧されてもコマンド検出回路22に電源の供給が続けられる。
その後、監視員或いは保守管理員は、誤警報の要因調査を開始する。開始の際、監視員らは火災受信機30の過去表示操作部34を操作して、火災受信機30から過去表示要求のコマンドM1を地区回路線L、Cへ出力する(t8)。コマンドM1が出力されると、誤検出を行った感知器10のコマンド検出回路22がコマンドM1を検出し、制御回路14に過去表示要求を通知する。これにより、制御回路14は、表示灯19の点灯或いは点滅を開始させる(t9)。監視員らは、各感知器10の設置地区を見回って、表示灯19の動作状態を確認することで、火災と誤って検出した感知器を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
なお、コマンドM1の送信は試験器40を用いて行うこともできる。具体的には、保守管理員は試験器40を地区回路線L、Cに接続し、過去表示操作部41を操作することで、同様にコマンドM1を出力することができる。この場合でも、コマンドM1を受けた感知器10は同様に動作する。
誤検出を行った感知器を特定できたら、監視員らは火災受信機30の過去表示復旧操作部35を操作して、火災受信機30から過去表示復旧要求のコマンドM2を地区回路線L、Cへ出力する(t10)。コマンドM2が出力されると、誤検出を行った感知器10のコマンド検出回路22がコマンドM2を検出し、制御回路14に過去表示復旧要求を通知する。これにより、制御回路14は表示灯19を消灯する(t11)。同時に、制御回路14は、スイッチ回路23を切り替えてコマンド検出回路22の電源を遮断する(t12)。
以上のように、第5実施の形態の火災警報システムによれば、誤警報があってシステムを復旧した場合に、その後に、誤った検出を行った感知器10を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
また、第5実施の形態の火災警報システムによれば、火災受信機30又は試験器40からのコマンドM1の出力により、任意のタイミングで各感知器10の表示灯19に火災検出の履歴に基づく表示を行わせることができる。加えて、火災受信機30からのコマンドM2の出力により、任意のタイミングで火災検出に基づく表示を停止することができる。
なお、上記の例では、試験器40はコマンドM1を送信する機能のみを有する構成として説明したが、試験器40は、更に、過去表示復旧操作部と、過去表示復旧要求送信部とを備え、コマンドM2の送信を行ってもよい。
また、スイッチ回路23がコマンド検出回路22の電源線を接続するタイミングt3は、図10の例の他、復旧パルスにより感知器10が復旧されたタイミングとしてもよい。この場合でも、制御回路14は火災履歴記憶回路17に火災検出の履歴が記憶されていることを条件に、スイッチ回路23を接続に切り替える。これにより、消費電力の削減が図られる。
また、第5実施の形態では、過去表示要求のコマンドM1と過去表示復旧要求のコマンドM2とを互いに異なるコマンドとしたが、両者を同じコマンドとしてもよい。この場合、感知器10は、コマンドを受け取るたびに交互に過去表示要求又は過去表示復旧要求と認識するように構成すればよい。
(第6実施の形態)
図11は、第6実施の形態の火災警報システムの動作の一例を示すタイムチャートである。
第6実施の形態の火災警報システムは、過去表示要求は、第1実施の形態と同様に感知器10が復旧時に内部で発行する構成とし、過去表示復旧要求は、第5実施の形態と同様にコマンドM2により外部から感知器10へ送る構成としたものである。この構成では、第5実施の形態の火災受信機30が有していた過去表示操作部34と地区回路31のコマンドM1を送信する機能とが不要となる。
第6実施の形態の感知器10が誤検出を行って復旧されたときの動作を説明する。
図11に示すように、タイミングt1において感知器10が誤検出を行って発報すると、発報に基づき感知器10の表示灯19が点灯し(t2)、火災受信機30にて火災警報の表示が開始される(t4)。また、表示灯19が点灯する際、感知器10のスイッチ回路23が接続に切り替えられてコマンド検出回路22が始動する(t3)。
監視員は、非火災であることを確認すると、任意のタイミングt5で復旧操作部33を操作し、これにより火災受信機30から復旧パルスが各地区回路線L、Cに出力される。復旧パルスにより、感知器10が復旧されて発報が停止する(t6)。誤検出を行った感知器10では、復旧されても火災検出の履歴が記憶されており、さらに、復旧の際、制御回路14は内部で過去表示要求を発行する。これにより表示灯19の点灯或いは点滅が開始される(t7)。監視員らは、各感知器10の設置地区を見回って、表示灯19の動作状態を確認することで、火災と誤って検出した感知器を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
誤検出を行った感知器を特定できたら、監視員らは火災受信機30の過去表示復旧操作部35を操作して、火災受信機30から過去表示復旧要求のコマンドM2を地区回路線L、Cへ出力する(t8)。コマンドM2が出力されると、誤検出を行った感知器10のコマンド検出回路22がコマンドM2を検出し、制御回路14に過去表示復旧要求を通知する。これにより、制御回路14は表示灯19を消灯する(t9)。同時に、制御回路14は、スイッチ回路23を切断に切り替えてコマンド検出回路22の電源を遮断する(t10)。
第6実施の形態の火災警報システムによれば、誤警報があってシステムを復旧した場合に、その後に、誤った検出を行った感知器10を特定し、誤検出の要因調査を行うことができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。しかしながら、本発明は上記の実施の形態に限られるものでなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、火災履歴記憶回路17から火災検出の履歴を消去するタイミングを、タイマー18により所定期間が計時されたタイミングとしている。しかしながら、履歴の消去は、例えば、履歴に基づく表示灯19の発光制御を停止したときに行ってもよい。
また、第4実施の形態では、過去表示要求および過去表示復旧要求として、復旧パルスよりパルス幅の長いパルス信号を適用した例を示したが、復旧パルスよりパルス幅の短いパルス信号を適用してもよい。
また、本発明の各実施の形態では、火災受信機と感知器とが一組の電線で接続される火災警報システムの構成について示した。しかしながら、実施の形態で説明された、火災検出の履歴を復旧制御により消えないように記憶する履歴記憶部、過去表示要求により履歴記憶部の履歴の内容を表示する制御構成、並びに、過去表示復旧要求によりこの表示を停止するという制御構成は、その他の火災警報システムにおいても同様に適用して有用なものである。これらの構成は、例えば、感知器と火災受信機とが無線により接続される火災警報システム、或いは、感知器の中継機とが無線により接続され、且つ、中継機と火災受信機とが有線で接続される火災警報システムにおいても同様に適用できる。この場合、感知器の復旧は、無線信号を介した復旧コマンドにより実現される。また、過去表示要求と過去表示復旧要求とは、無線信号を介したコマンドにより実現してもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 感知器
11 電源部
12 火災検出部
14 制御回路(制御部、記憶制御部)
15 火災信号生成回路(火災信号生成部)
17 火災履歴記憶回路(履歴記憶部)
18 タイマー
19 表示灯
21 パルス信号検出回路
22 コマンド検出回路(コマンド検出部)
23 スイッチ回路(スイッチ部)
30 火災受信機
31 地区回路(過去表示要求出力部)
33 復旧操作部
36 制御部
40 試験器
41 過去表示操作部
42 過去表示要求出力回路(過去表示要求出力部)
L、C 地区回路線(一組の電線)

Claims (11)

  1. 火災受信機に一組の電線を介して接続され、前記火災受信機の復旧操作部の操作による復旧パルスによって電源が断たれることで復旧制御される感知器であって、
    火災に関する検出を行う火災検出部と、
    前記火災検出部の検出に基づき前記火災受信機へ出力される火災信号を生成する火災信号生成部と、
    前記火災検出部の検出に基づき発光する表示灯と、
    前記火災検出部の検出の履歴を前記復旧制御により消えないように記憶する履歴記憶部と、
    前記火災受信機の前記復旧操作部の操作による復旧制御によって復旧後に前記履歴記憶部に記憶された前記履歴に基づいて前記表示灯の発光制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする感知器。
  2. 前記制御部は、過去表示要求に基づいて、前記履歴に基づく前記表示灯の発光制御を行うことを特徴とする請求項1記載の感知器。
  3. 前記過去表示要求は、第1時間長の計時により前記感知器の内部で発行されることを特徴とする請求項2記載の感知器。
  4. 前記過去表示要求は、前記復旧パルスとパルス幅が異なり、前記一組の電線を介して入力されるパルス信号であることを特徴とする請求項2記載の感知器。
  5. 前記制御部は、過去表示復旧要求に基づいて、前記履歴記憶部の記憶に基づく前記表示灯の発光制御を停止することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の感知器。
  6. 前記過去表示復旧要求は、第2時間長の計時により前記感知器の内部で発行されることを特徴とする請求項5記載の感知器。
  7. 前記過去表示復旧要求は、前記復旧パルスと同一のパルス信号であることを特徴とする請求項5記載の感知器。
  8. 前記過去表示復旧要求は、前記復旧パルスとパルス幅が異なり、前記一組の電線を介して入力されるパルス信号であることを特徴とする請求項5記載の感知器。
  9. 前記履歴記憶部の制御を行う記憶制御部をさらに備え、
    前記記憶制御部は、時間の経過に基づいて前記履歴記憶部に記憶された前記履歴を消去することを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の感知器。
  10. 前記履歴記憶部の制御を行う記憶制御部をさらに備え、
    前記記憶制御部は、前記過去表示復旧要求に基づいて前記履歴記憶部に記憶された前記履歴を消去することを特徴とする請求項5請求項8の何れか一項に記載の感知器。
  11. 請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の感知器と、前記火災受信機とを備えることを特徴とする火災警報システム。
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