JP3724076B2 - 遠隔試験機能を有した火災報知システム - Google Patents

遠隔試験機能を有した火災報知システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔試験機能を有した火災報知システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ビルやマンションには自動火災報知システムが導入されており、管理人室などに設置された火災受信機によって、各部屋や住戸等に設置された火災感知器を監視し、火災感知器が発報したときには、火災灯の点灯や、火災警報の出力などによって、火災の報知を行い、住戸人などに避難を促している。
【0003】
この火災報知システムには、遠隔試験器により、火災感知器の遠隔試験ができるものが開発されており、これによって、住戸内に設置された火災感知器を、住戸人の不在時にも試験でき、また、試験者が立ち入ることができない区域の火災感知器でも、試験できるようになっている。
図7は、遠隔試験機能を有した火災報知システムを説明するための概略図である。
【0004】
集合住宅用の火災監視システムであり、住戸内に設置された複数の火災感知器Sは感知器回線Lを介して、戸外の試験端子付中継器Tに接続されている。また、試験端子付中継器Tは、火災受信機Rにも接続されており、通常の火災監視時には、火災感知器Sの発報を火災受信機Rで検知し判別できるようになっている。
【0005】
各火災感知器Sの試験を行う際には、遠隔試験器RCを試験端子付中継器Tに接続する。すると、試験端子付中継器Tの切換接点3は、感知器回線Lと火災受信機Rとの接続を遮断し、感知器回線Lを遠隔試験器RCに接続するので、遠隔試験器RCより各火災感知器Sを指定して、順に発報指令信号(試験信号)を送出して、各火災感知器Sを強制的に発報させる。
【0006】
遠隔試験器RCでは、発報指令信号を送出した火災感知器Sからの返信を監視し、発報が確認されると「正常」と判断して表示LEDを点灯させる一方、発報動作がなければ「異常」と判断して表示LEDを点灯させないので、この違いを見ることによって、動作試験ができる。このようなシステムでは、従来の火災報知システムのように、火災感知器Sの直下で煙や熱を発生させる、いわゆる「あぶり試験」を行うことなく、火災感知器Sの機能試験を戸外から行うことが出来る。
【0007】
図8は、このときに使用される遠隔試験器の外観説明図である。この遠隔試験器RCは、試験端子付中継器Tに着脱可能に接続するためのコネクタ付ケーブルCNを備え、火災感知器Sのアドレスに対応した表示LEDを備えて構成される。遠隔試験器RCは、アドレスが付加された発報信号をコネクタ付ケーブルCNを介して受信すると、そのアドレスに対応する表示LED「1」〜「10」を点灯させて、正常な火災感知器Sのアドレスを表示する。従って、試験者は、遠隔試験器RCを試験端子付中継器Tに接続すれば、表示LEDの点灯態様を見ることによって試験結果を確認できるので、住戸内の火災感知器Sを戸外から試験を行うことができ、この様な試験により、火災感知器Sの異常が発見すると、その火災感知器Sの点検、修理等を行っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の火災報知システムでは、火災感知器が発報し、火災受信機でこれを検知したときに、この火災感知器の発報が誤報であった場合、火災感知器の復旧後に点検にきた業者には、この火災感知器が本当に発報していたのかどうかを確認することができず、また発報した証拠がないため火災感知器の交換、修理などに手間取る場合があった。
【0009】
更に、上記従来の遠隔試験器を用いた試験では、火災感知器の正常、異常の区別が、火災感知器に割り当てられたアドレスとの関係でのみ表示されるため、試験により異常を発見しても、複数の火災感知器が設置されている場合には、システム施工時の図面等を用いて、アドレスと火災感知器の設置場所との対応関係を確認しなければ、交換や修理を行うべき火災感知器を特定することができなかった。
【0010】
このような問題を解決するために、異常状態の火災感知器の確認灯を点灯させる方法が考えられるが、この確認灯は、発報したときに点灯し、火災受信機からの復旧操作がなければ点灯保持したままになっているので、遠隔試験器を試験端子付中継器から取り外したときに、この確認灯の点灯している火災感知器が複数あれば、このときの点灯電流によって火災受信機が発報と認識してしまう場合があった。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、遠隔試験器を接続した動作試験において、火災感知器の発報履歴が分かるようにした遠隔試験機能を有した火災報知システムを提供することを第1の目的とする。
また、第2の目的は遠隔試験を行った場合に、異常のある火災感知器を、容易に特定できる遠隔試験機能を有した火災報知システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遠隔試験機能を有した火災報知システムには、以下の手段を備える。請求項1では、複数の火災感知器のそれぞれは、各々の発報、復旧の状態を順次、時間等とともに蓄積記憶する発報データを記憶する記憶手段を備えているので、火災感知器が発報すれば、その事実を発報履歴として順次記憶手段に記憶される。
【0013】
一方の遠隔試験器は、試験端子付中継器に接続したときに、各火災感知器に問い合わせを行い、問い合わせを行った火災感知器の記憶手段に記憶された発報データを取り込む感知器データ取込手段と、問い合わせた発報データを表示する発報データ表示手段とを備えている。
このため、本発明では、遠隔試験器から各火災感知器に問い合わせを行って取り込んだ発報データを、表示手段に表示することによって試験者は一目で発報履歴を知ることができる。
【0014】
このような本発明は、火災感知器が室内に設置され、試験端子付中継器が戸外に設置される集合住宅用の火災監視システムに適用することができるが、この様なシステムに限定されるものではなく、戸建住宅用にも適用できる。請求項2では、火災感知器の記憶手段は、不揮発性メモリで構成されている。このメモリには、EEPROMが最適であり、これによれば、例え、電源がオフになったとしても、記憶された内容が消えることがない。
【0015】
請求項3では、請求項1あるいは2において、火災感知器のそれぞれは、発報の有無を判別表示する表示手段を更に備えているので、火災感知器が発報したかどうかは、その表示手段を見ることによって外部から容易に判別できる。ここに、表示手段は、請求項4に記載したように、LEDなどの発光手段や発色手段を点灯、点滅させればよい。
【0016】
なお、発報の有無を判別表示する表示手段に替えて、あるはこれに加えて、遠隔試験器から表示指令信号を受けたときには、記憶手段に記憶した内容を読み込んで表示する表示手段を設けてもよい。
請求項5〜7は、火災感知器の動作試験を行った際に、発報しない動作異常を起こした火災感知器がある場合に、容易にその火災感知器が判別できるようにしたシステムを提案している。
【0017】
請求項5では異常表示手段は、遠隔試験器で不作動の火災感知器のアドレスを確認した後、そのアドレスの火災感知器に表示指令信号を送出することによって表示されるので、点検者はこの表示を見ることによって、動作異常の火災感知器が容易に判別できる。なお、異常表示手段としては、従来から火災感知器に備わっている確認灯を使用するようにしてもよい。
【0018】
また、火災感知器に設けた異常表示手段は、遠隔試験器によって表示指令信号を受けたときに、所定時間だけ異常表示灯を点灯させることによって実現している。これによって、遠隔試験が終了し、遠隔試験器を試験端子付中継器から取外した後でも、視覚によって外部より容易に判別できる。
請求項6では、遠隔試験の感知器点検回路は、火災感知器の異常表示手段による異常報知が、遠隔試験器側から解除するための表示解除信号を出力できるようになっており、これによって、異常の確認された火災感知器の異常表示手段による表示を順次解除することが出来る。この場合の異常表示手段も、判別結果を表示することができる手段であれば足り、LED等の発光手段や発色手段等により構成される。
【0019】
この表示手段は、異常状態の火災感知器の発光手段を点灯させ、或は、点滅させることにより、異常状態の火災感知器の発見を容易にする。また逆に、正常状態の火災感知器の発光手段を点灯させ、或は、点滅させることによっても、異常状態の火災感知器の発見を容易にすることができる。更に、正常状態を点灯、異常状態を点滅、未接続状態を消灯にそれぞれ対応させることにより、1つの表示手段で3つの判別結果を区別して表示することもできる。なお、この発光手段には、従来から備わっている火災感知器の確認灯を使用するようにしてもよい。
【0020】
請求項7では、火災感知器は、遠隔試験器より表示指令信号を受けたときに、異常表示手段を所定の周期で駆動するためのクロック手段を更に備えており、これによって、システム内の複数の火災感知器が、上記遠隔試験器より表示指令信号を受けたときには、それぞれの火災感知器の異常表示手段を異なるタイミングで点滅駆動させて異常報知を行う構成としている。
これによれば、動作異常の火災感知器が複数あった場合でも、表示タイミングを異ならせることができるため、火災発生時に点灯される確認灯を異常表示手段として構成し、点灯させる構成を採用する場合でも、遠隔試験器を試験端子付中継器から取外し、火災受信機と感知器回線が接続される状態に戻った場合に、感知器回線に電流が多く流れるために、発報電流であると火災受信機が誤って判断することがない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明による遠隔試験機能を有した火災報知システムの一構成例を示した図である。
この火災報知システムは、多重伝送線である感知器回線Lに複数の火災感知器Sを接続しており、この感知器回線Lは、切換接点3を有した試験端子付中継器Tを介して火災受信機Rに接続されている。
【0022】
試験端子付中継器Tは、遠隔試験器RCを接続すれば、切換接点3は、感知器回線Lと火災受信機Rとの接続を遮断し、感知器回線Lに遠隔試験器RCが接続されるが、遠隔試験器RCを外せば、感知器回線Lは火災受信機Rに接続され、火災受信機Rによる通常の監視制御がなされるようになっている。
各火災感知器Sには、互いに異なるアドレスが内蔵のディップスイッチ等により予め設定されており、火災感知器S及び火災受信機Rは、これらのアドレスを付した多重伝送信号を送受している。
【0023】
LDは各感知器Sに設けられた発報の有無を判別表示する発報表示手段であり、LEDなどによって構成される。なお、発報した火災感知器を特定する必要がない場合には、アドレスの付されていない火災感知器Sを接続した複数の監視回線を火災受信機Rから導出させ、その監視回線毎に、火災感知器の発報を監視する構成とすることができる。例えば、各監視回線の電圧変化により発報を検知する構成とすれば、火災感知器S及び火災受信機Rの回路構成を簡単にすることができる。
【0024】
遠隔試験器RCは、アドレスを指定し火災感知器Sに問い合わせを行って、火災感知器Sより発報データを取り込むための感知器データ取込回路1と、取り込んだ発報データを表示するための発報データ表示手段2とを備えている。なお、遠隔試験器RCには、図示はしていないが、火災受信機Rの試験を行うための回路も備えている。
【0025】
本発明では、感知器データ取込手段1を構成する感知器データ取込回路は、各火災感知器Sに対して多重伝送による問い合わせを行って、各火災感知器Sの記憶手段(後述する)に記憶された発報データを取り込み、発報データ表示手段2では取り込んだ発報データを表示する。
ここに、発報データ表示手段2は、簡易な構成では複数の発光ダイオードを備えて構成され、この場合、各発光ダイオードは、それぞれ火災感知器Sのアドレスに対応して設けられる。しかし、発報データ表示手段2をLCDなどで構成して、火災感知器Sから取り込んだ発報データ(発報した日時)を文字情報として表示できるようにしてもよい。
【0026】
一方の各火災感知器Sは、図2にブロック図で示すように、CPUなどで構成された制御回路10と、感知器回線Lを介して、火災受信機Rあるいは遠隔試験器RCから供給される電源を制御する電源回路11と、火災受信機Rあるいは遠隔試験器RCとの間で多重伝送を行うための送受信回路12と、煙や熱の発生によって火災を検知する火災検知回路13と、発報データを記憶する記憶手段である発報履歴メモリ14と、発報の有無を判別表示するLDの点灯制御を行うためのLED点灯回路15などを備えている。
【0027】
火災感知器Sでは、遠隔試験器RCを試験端子付中継器Tに接続する前、つまり、通常の火災監視状態で発報したときは、発報データ(発報した日時など)を発報履歴メモリ14に記憶しており、遠隔試験器RCから問い合わせを受けると、発報履歴メモリ14に記憶した発報データを返信する。遠隔試験器RCによる問い合わせに対して、発報した事実がないときには、未発報の発報データが返信されるが、発報履歴メモリ14には、発報、復旧の状態を順次、時間などとともに蓄積できるようにし、遠隔試験器RCに返信できるようにすることもできる。
【0028】
なお、発報履歴メモリ14は、EEPROMなどの不揮発性メモリで構成されているので、電源回路11からの電源供給が停止したとしても、記憶された発報状態の内容が消えたり、変化することがない(請求項2)。
図3は、本発明の火災報知システムの試験時の状態を示している。
集合住宅用の火災監視システムを構成しており、玄関口などに試験端子付中継器Tが設けられ、住戸内には複数の火災感知器Sが設けられている。これらの火災感知器Sには、それぞれ1,2,3,...,nのアドレスが割り当てられており、遠隔試験器RCには、アドレス「1」〜「10」に対応した10個の発光ダイオード2aと、点検スイッチSW1と、終了スイッチSW2とが設けられている。なお、この例では、発光ダイオード2aによって発報データ表示手段2を構成している。
【0029】
試験端子付中継器Tの蓋を開け、遠隔試験器RCのコネクタ付ケーブルCNを接続して、点検スイッチSW1を押下すれば、遠隔試験器RCから各火災感知器Sへ問い合わせが順になされ、各火災感知器Sから発報データが返信されると、その状態が発光ダイオード2aに点灯表示される。
すなわち、この図では、発光ダイオード2aの「1」,「2」,「6」の点灯により、アドレス1,2,6に対応した火災感知器Sが過去に発報していることを表示し、他の発光ダイオード2aのランプは消灯しているので、そのアドレスに対応した火災感知器Sは発報していないか、あるいは、感知器回線Lに接続されていないことを示している。
【0030】
火災感知器Sは、自らも発報の有無を判別表示するため表示灯LDを備えているので、この表示灯LDの点灯によっても、発報の有無も直接分かる(請求項3)。
このようにして、試験者は、戸外の試験端子付中継器Tに遠隔試験器RCをコネクタ接続すれば、室内の火災感知器Sが発報した事実があるかどうかを容易に確認できるので、住戸内に入り、表示灯LDの点灯している火災感知器Sを発見して、点検、修理を行うことができる。
【0031】
また、遠隔試験器RCでは、終了スイッチSW2を押下すれば、遠隔試験器RCの発光ダイオード2aがすべて消灯するとともに、すべての火災感知器Sの表示灯LDも消灯する。
更に、遠隔試験器RCのコネクタ付ケーブルCNを試験端子付中継器Tから引き抜いて取り外し、或は、遠隔試験器RCの電源を切ることによって、発光ダイオード2a、表示灯LDを消灯させる構成とすることもできる。これにより、終了スイッチSW2を操作するのを忘れて、遠隔試験器RCの発光ダイオード2a、表示灯LDが点灯し続けることがなくなる。
【0032】
なお、この例では発光ダイオード2aや表示灯LDを点灯させているが、点滅させる構成であってもよく、更に前述したように、LCDなどの表示部を設けて、火災感知器Sの記憶手段に記憶された発報データ(発報した日時)を文字情報に変換して表示できるようにしてもよい。
次に請求項5〜において提案されたシステムについて説明する。
このシステムでは、遠隔試験器によって火災感知器の動作試験を行ったときに、不動作の火災感知器が外部より容易に判別できるようになっている。
【0033】
図4は、このシステムの基本構成をブロック図で示している。
図1とは遠隔試験器RCの構成が異なっており、遠隔試験器RCは、試験端子付中継器Tに接続されたときに、任意の火災感知器Sに、アドレスを指定して発報指令信号、表示指令信号を出力する感知器点検回路4と、発報指令信号を送出した火災感知器Sからの返信信号に応じて試験結果を表示する試験結果表示手段5とを備えている。
【0034】
複数の火災感知器Sのそれぞれには、遠隔試験器から発報指令信号を受けたときには火災検知回路13を強制的に作動して発報させる機能を備えるとともに、発報指令信号を受けて発報しなかった場合に、遠隔試験器RCから表示指令信号を受けたときに作動する異常表示手段LD'を備えている。
ここに、図4に示した例では、異常表示手段LD'は、LEDで構成されているが、このLEDは前述したように動作確認灯を兼ねてもよい。
【0035】
次いで、遠隔試験器RCによる火災感知器Sの動作試験について更に具体的に説明すると、遠隔試験器RCは、試験端子付中継器Tに接続したときに、感知器点検回路4から各火災感知器Sに発報指令信号を送出し、火災感知器Sから発報信号が返信されれば、正常と判断し、不動作、故障など異常信号を受信すれば異常と判断する。そして、この判断結果に基づいて、その試験結果を試験結果表示手段5に表示する。ここに、試験結果表示手段は、図3に示したように火災感知器に対応したLEDを設けて、動作試験を行った火災感知器Sが発報した場合には点灯し、発報しなかった場合には消灯するようなものであってもよい。点検者は、この試験結果表示手段5を見ることによってによって、発報しなかった火災感知器S、つまり動作異常の火災感知器Sが判別できるので、その動作異常の火災感知器Sに表示指令信号を送出して、火災感知器Sに設けた異常表示灯LD'を点灯させることが出来る。
【0036】
なお、この表示灯LD'は、正常状態、異常状態、あるいは未接続に対応させて、様々な点灯態様とすることができるが、点検者は、この異常表示灯LD'の点灯を見ることによって、動作異常の火災感知器Sが容易に発見できる。火災感知器Sに設けた異常表示手段は、遠隔試験器から表示指令信号を受けた後も、所定時間の間に限って点灯あるいは点滅を保持する構成にすれば、点検者は試験後も動作異常の火災感知器を容易に判別することができる(請求項5)。
【0037】
また、この異常表示手段による異常表示は、遠隔試験器から表示指令解除信号を送出することによって解除できるようにすれば、点検の終了した火災感知器の異常表示灯は順次消灯させることが出来るので、交換、修理作業が容易になる(請求項6)。
更に、動作異常を示した火災感知器が複数台存在する場合には、遠隔試験器から表示指令信号を受けた火災感知器を異なるタイミングで点滅制御させる構成にしてもよい(請求項7)。
【0038】
図5は、このようなシスムテムにおいて使用される火災感知器Sの内部構成を示している、図2と対応した部分には同一の符号を付して説明すると、図2とは、異常表示手段を構成するLEDを点滅駆動するLED点灯回路15の駆動タイミングを規定するためのクロック回路16を備えている点が異なる。このクロック回路16は、遠隔試験器RCより表示指令信号を受けたときに、異常表示灯を構成するLD'を周期的に点灯駆動させるもので、予め設定された周期で制御回路10にクロック信号を送出して、LED点灯回路15を駆動している。このようなクロック回路16を各火災感知器Sに設け、十分なクロック周期をとっておけば、遠隔試験器RCより表示指令信号を受けたそれぞれの火災感知器Sでは、LEDの点灯開始時点が異なることによって異なるタイミングで点灯駆動されるので、相互に重なることがなく、判別が容易となる。
【0039】
図6は、このときの動作をタイムチャートをもって示している。ここでは、(a)〜(c)の3つの火災感知器Sが、周期tによって、定期的に表示灯LDの点灯を繰り返しているが、点灯周期の開始時間を、(b)は(a)に対して時間t1だけ遅れ、(c)は(b)に対して更に時間t2だけ遅れているので、各火災感知器Sの点灯が重なることがないことが分かる。
【0040】
したがって、このような構成によれば、火災発報時に点灯する動作確認灯を異常表示手段として用いて点滅駆動させる場合でも、遠隔試験の終了後、遠隔試験器RCを試験端子付中継器Tから取外し、火災受信機Rと感知器回線Lを接続する通常の監視状態に戻ったときでも、火災受信機Rが、火災感知器Sの発報電流と誤って判断することがない。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の遠隔試験機能を有した火災報知システムによれば、以下の効果を奏する。
請求項1によれば、各火災感知器に通常の監視時における発報状態を記憶するようにしているので、遠隔試験器を試験端子付中継器に接続して、火災感知器を指定して発報データを取り込めば、遠隔試験器の発報データ表示部では取り込んだ発報データを表示することによって発報履歴を知ることができる。
したがって、この発報履歴を参照することによって、火災感知器の点検、修理が容易になる。
【0042】
請求項2によれば、火災感知器の発報状態を記憶する手段は、不揮発性メモリで構成されているので、感知器回線からの供給電源が遮断された場合にも、このメモリに記憶した内容が消えることがなく、火災感知器の発報履歴が紛失することがない。
請求項3によれば、火災感知器に発報の有無を判別表示出来るので、発報した火災感知器はすぐに分かる。そのため、配置図などを見ながら、火災感知器の設置場所を確認し、交換、修理する必要がなくなる。
【0043】
請求項4によれば、火災感知器の表示は、発報状態を様々な態様で点灯することが出来るので、識別がしやすい。
【0044】
請求項5によれば、遠隔試験器による動作試験を行ったとき、動作異常であった火災感知器に対して、動作試験の終了後に表示指令信号を送出することによって、異常表示手段が異常を報知するので容易に判別できる。また、遠隔試験器から表示指令信号を送出すれば、火災感知器では、所定時間だけ異常表示灯を点滅保持するので、遠隔試験器を試験端子付中継器から取外した後でも、動作異常の火災感知器が容易に判別出来る。
請求項6によれば、火災感知器の異常表示手段は、遠隔試験器から表示指令信号を送出して表示を行った後、表示解除信号を送出することによって表示を解除することができるので、点検の終了した火災感知器の異常表示を順次解除して行けば、火災感知器の取替、修理作業が容易に出来る。
【0045】
請求項によれば、遠隔試験器から送出されて来る制御信号によって、火災感知器の試験結果の表示タイミングをずらすことができるので、異常表示手段を作動している火災感知器が複数あった場合にも、容易に識別でき、また異常表示手段として火災発報時に点灯する動作確認灯などを使用しても、火災受信機が火災発報電流と間違えて誤動作するようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔試験機能を有した火災報知システムの構成の一例を示した図である。
【図2】火災感知器の構成の一例を示したブロック図である(請求項1)。
【図3】遠隔試験の要領を示す図である。
【図4】火災感知器の構成の一例を示したブロック図である(請求項5)。
【図5】火災感知器の別例を示したブロック図である(請求項8)。
【図6】図5に示した火災感知器の基本動作を示したタイムチャートである。
【図7】従来の遠隔試験機能を有した火災報知システムを説明するための概略図である。
【図8】従来の遠隔試験器を説明するための外観図である。
【符号の説明】
S・・・火災感知器
LD・・・発報表示手段(表示灯)
LD’・・・異常表示手段
10・・・制御回路
11・・・電源回路
12・・・送受信回路
13・・・火災検知回路
14・・・記憶手段(発報履歴メモリ)
15・・・LED点灯回路
16・・・クロック回路
RC・・・遠隔試験器
1・・・感知器データ取込手段
2・・・発報データ表示手段
3・・・切換接点
4・・・感知器点検回路
5・・・試験結果表示回路
T・・・試験端子付中継器
R・・・火災受信機
L・・・感知器回線

Claims (7)

  1. 感知器回線に接続された複数の火災感知器を、試験端子付中継器を介して、火災受信機と、遠隔試験器とに切換接続可能にした火災報知システムにおいて、
    上記複数の火災感知器のそれぞれは、各々の発報、復旧の状態を順次、時間等とともに蓄積記憶する発報データの記憶手段を備え、
    上記遠隔試験器は、上記試験端子付中継器に接続し、任意の火災感知器に問い合わせを行って、その火災感知器の記憶手段に記憶された発報データを取り込む感知器データ取込手段と、問い合わせを行った火災感知器の発報データを表示する発報データ表示手段とを備えたことを特徴とする遠隔試験機能を有した火災報知システム。
  2. 請求項1において、
    上記火災感知器の記憶手段は、不揮発性メモリで構成されていることを特徴とする遠隔試験機能を有した火災報知システム。
  3. 請求項1あるいは2において、
    上記火災感知器のそれぞれは、発報の有無を判別表示する発報表示手段を更に備えたことを特徴とする遠隔試験機能を有した火災報知システム。
  4. 請求項3において、
    上記火災感知器の発報表示手段は、点灯、点滅、消灯により発報の有無を識別する構成としていることを特徴とする遠隔試験機能を有した火災報知システム。
  5. 遠隔試験器は、上記遠隔試験器が試験端子付中継器に接続され、任意の火災感知器に、アドレスを指定して発報指令信号、表示指令信号を出力する感知器点検回路と、発報指令信号を送出した火災感知器から返信されて来た試験結果を表示する試験結果表示手段とを備えており、
    上記複数の火災感知器のそれぞれは、上記遠隔試験器から発報指令信号を受けたときには、火災検知回路を強制的に作動して発報させる機能を備えるとともに、
    上記遠隔試験器より発報指令信号を受けて発報しなかった場合に、上記遠隔試験器より上記表示指令信号を受けると、所定時間だけ異常表示灯を点灯あるいは点滅保持して異常を報知する異常表示手段を備えた構成とした遠隔試験機能を有した火災報知システム。
  6. 請求項5において、
    上記遠隔試験器の上記感知器点検回路は、火災感知器の上記異常表示手段による異常報知を解除するための表示解除信号を更に出力する機能を備えた構成としている火災報知システム。
  7. 請求項5において、
    上記火災感知器は、遠隔試験器より表示指令信号を受けたときに、上記異常表示手段を所定周期で駆動するクロック手段を備えており、
    これによって、システム内の複数の火災感知器が、上記遠隔試験器より表示指令信号を受けたときには、それぞれの火災感知器の異常表示手段を異なるタイミングで点滅駆動させて異常報知を行う構成としている遠隔試験機能を有した火災報知システム。
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