JP6651223B2 - ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 - Google Patents
ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6651223B2 JP6651223B2 JP2015067535A JP2015067535A JP6651223B2 JP 6651223 B2 JP6651223 B2 JP 6651223B2 JP 2015067535 A JP2015067535 A JP 2015067535A JP 2015067535 A JP2015067535 A JP 2015067535A JP 6651223 B2 JP6651223 B2 JP 6651223B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hair
- component
- present
- vesicle composition
- hair cosmetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
次の成分(A)〜(B);
(A)カロテノイド
(B)ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート及びジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートからなる群より選択されるカチオン性界面活性剤
を含有するベシクル組成物を提供するものである。
また、本明細書において「ベシクル組成物」とは、水中で球状の閉鎖小胞体を意味し、偏光顕微鏡観察でマルテローゼクロス像が観察されるものであり、また別の観察方法としては、透過型電子顕微鏡観察で多重層構造のマルチラメラベシクルが観察されるものをいう。
得られたベシクル組成物の平均粒子径は、概ね100nm〜10μmであるが、好ましくは、エクストルーダー等の機器を用いて平均粒子径を50〜500nmとすることにより、経時でもベシクルが崩壊することがなく、平均粒子径の変化(増大)も少ない安定性に優れたものが得られる。なお、ここでの平均粒子径の測定は、コールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製:サブミクロン粒子アナライザーN5)による測定値である。
なお、本発明の毛髪化粧料の剤型については特に制限はないが、ベシクルを安定に維持するという観点では、外相が水系である剤型の毛髪化粧料として調製するのが好ましい。外相は、水以外に、水に溶解及び/又は分散可能な種々の剤(例えば、エチルアルコール、多価アルコール、塩類、界面活性剤等)を含んでいてもよい。
また、本発明のベシクル組成物は、毛髪補修効果に優れることより、毛髪補修用のベシクル組成物、あるいは、ベシクル組成物を配合する毛髪補修用の毛髪化粧料として使用することも可能である。
表1、表2に示す処方及び下記製造方法により、ベシクル組成物及びヘアミルクを調製し、「毛髪補修効果」及び「経時安定性」について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1、表2に示した。
(注2)DEHYQUARTL AU56/G(BASF社製)
(注3)アスタキサンチン5C(アスタキサンチン5%、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル74%、ヘマトコッカスプルビアリスエキス20%、トコフェロール1%)(オリザ油化社製)
A:成分(1)〜(6)を80℃に加熱して均一混合する。
B:成分(7)を80℃に加熱する。
C:BにAを添加して均一に混合後、冷却し、ベシクル組成物を得た。
D:成分(8)〜(14)を80℃に加熱して均一混合する。
E:成分(15)〜(17)を80℃に加熱して均一混合する。
F:EにDを添加して均一に乳化混合後、冷却し、乳化組成物を得た。
G:FにCを混合し、ヘアミルクを得た。
毛髪補修効果は、毛髪破断強度の変化を指標として、下記実験条件にて設定し、測定を行い、(イ)判定基準に従って判定した。
1.上記表1、表2及び上記製造方法により調製したベシクル組成物含有ヘアミルクに、同一人由来の毛髪を1時間浸漬する。
2.1時間浸漬した毛髪を取り出し、毛髪表面のヘアミルクをキムタオルにて除去し、25℃恒温恒湿槽にて24時間放置する。
3.24時間放置後の毛髪をEZテスター(島津製作所製製)を用いて、毛髪の破断時の応力を測定する。5本測定し、破断応力の平均値を求める
4.比較例3の破断応力の平均値を100としたときの、その他実施例、比較例の値を求める。
5.比較例3の破断応力との比較から、毛髪破断強度の向上の度合いにより、毛髪補修効果を(イ)判定基準に従って判定した。
(イ)判定基準
[判定]:[比較値]
◎:125以上
〇:115以上〜125未満
△:105以上〜115未満
×:105以下
各試料を50℃にて2週間保管した後、各試料を室温に戻し、化粧料評価の専門家が目視により、各試料の外観について、カロテノイドによる着色の色変化を観察し、褪色のレベルを、下記(ロ)判定基準に従って判定した。(比較例3、4は、カロテノイドを配合しないため、カロテノイドによる着色の色変化の評価対象外)
(ロ)判定基準
[判定]:[評価]
◎:褪色が全く見られない、あるいは、ほとんどない
〇:褪色がわずかに見られる
△:褪色が見られる
×:褪色が著しい
これに対して、成分(A)のカロテノイドをベシクル組成物内に配合せず、カロテノイドを乳化区分に配合した比較例1や比較例2は、「経時安定性」に劣っており、「毛髪補修効果」も十分ではなかった。成分(A)の代わりに、毛髪細胞間脂質成分として知られているラノリン脂肪酸をベシクル組成物に配合した比較例4では、「毛髪補修効果」が十分ではなかった。成分(A)が配合されていないベシクル組成物を配合した比較品3に対して、本発明品の実施例は、いずれも、「毛髪補修効果」、「経時安定性」が優れたものであった。
(成分) (%)
1.ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート
80%プロピレングリコール溶液(注1) 3
2.β−カロチン 0.05
3.イソステアリン酸 60
4.精製水 0.5
5.アミノ変性シリコンエマルション(注4) 0.5
6.プロピレングリコール 5
7.エチルアルコール 5
8.精製水 残量
9.香料 0.1
(注4)SM 8904 COSMETIC EMULSION(東レ・ダウコーニング社製)
A:成分1〜3を80℃に加熱溶解する。
B:成分4を80℃に加熱する。
C:BにAを添加してホモミキサーにて混合攪拌する。
D:Cを室温まで冷却しベシクル組成物を得る。
E:Dに成分5を加え均一に混合する。
F:Eに成分6〜9を加え均一に混合する。
G:Fを容器に充填して毛髪化粧料(ヘアローション)を得た。
(成分) (%)
1.ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート
80%プロピレングリコール溶液(注1) 1
2.アスタキサンチン液(注5) 0.01
3.オリーブ脂肪酸エチル 0.2
4・精製水 20
5・セトステアリルアルコール 2.5
6・ベへニルアルコール 2.5
7.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.5
8.モノステアリン酸グリセリル 0.2
9.N―ラウロイル―L―グルタミン酸ジ(フィトステリル
・ベヘニル・2−オクチルドデシル) 1
10.イソステアリン酸デキストリン 3
11.ジメチルポリシロキサン(100mPa・s) 5
12.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
13.ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート
80%プロピレングリコール溶液(注1) 2
14.精製水 残量
15.プロピレングリコール 10
16.フェノキシエタノール 0.1
17.香料 適量
(注5)ASTAX−S(マリン大王社製)
A:成分1〜3を80℃に加熱溶解する。
B:成分4を80℃に加熱する。
C:BにAを添加してホモミキサーにて混合攪拌する。
D:Cを室温まで冷却しベシクル組成物を得る。
E:成分5〜13を80℃に均一に加熱溶解する。
F:成分14〜16を80℃に均一に加熱溶解する。
G:FにEを添加し、ホモミキサーにてし、乳化する。
H:Gを冷却し、成分17、及びDを添加混合した後、容器に充填し毛髪化粧料
(ヘアトリートメント)を得た。
Claims (9)
- 次の成分(A)〜(B);
(A)カロテノイド
(B)ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート及びジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートからなる群より選択されるカチオン性界面活性剤
を、成分(A)と成分(B)の配合質量割合(B)/(A)が、40〜8000で配合するベシクル組成物を配合した毛髪化粧料。 - 成分(A)が、アスタキサンチン類である請求項1記載の毛髪化粧料。
- さらに、成分(C)として、ステロール類を配合する請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
- 成分(C)が、コレステロールである請求項3に記載の毛髪化粧料。
- さらに、成分(D)として、トリグリセリド油を配合する請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 成分(D)が、脂肪酸数8〜12のトリグリセリドである請求項5に記載の毛髪化粧料。
- さらに、成分(E)として、トコフェロール類を配合する請求項1〜6のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- さらに、成分(F)として、オリーブ脂肪酸エチル及び/又はオレイン酸エチルを配合する請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- さらに、乳化組成物を配合する請求項1〜8のいずれかに記載の毛髪化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015067535A JP6651223B2 (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015067535A JP6651223B2 (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016185936A JP2016185936A (ja) | 2016-10-27 |
JP2016185936A5 JP2016185936A5 (ja) | 2018-02-15 |
JP6651223B2 true JP6651223B2 (ja) | 2020-02-19 |
Family
ID=57202546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015067535A Active JP6651223B2 (ja) | 2015-03-27 | 2015-03-27 | ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6651223B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI503129B (zh) * | 2009-06-12 | 2015-10-11 | Kose Corp | Base composition and the addition of its cosmetics |
JP6092039B2 (ja) * | 2013-08-02 | 2017-03-08 | 富士フイルム株式会社 | 乳化組成物 |
JP6092038B2 (ja) * | 2013-08-02 | 2017-03-08 | 富士フイルム株式会社 | 乳化組成物 |
-
2015
- 2015-03-27 JP JP2015067535A patent/JP6651223B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016185936A (ja) | 2016-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4302159B2 (ja) | エマルション組成物、該エマルション組成物を含む食品及び化粧品 | |
JP5680275B2 (ja) | エマルション組成物、該エマルション組成物を含む食品及び化粧品 | |
US20080131515A1 (en) | Emulsion composition, and foods and cosmetics containing the emulsion composition | |
US20100272763A1 (en) | Skin external preparation and method of producing the same | |
JP2005075817A (ja) | O/w型エマルジョン及びその製法、並びにそれからなる皮膚外用剤 | |
EP2570112B1 (en) | Cleansing cosmetic | |
JP5084010B2 (ja) | 化粧料用水系分散体およびその製造方法、ならびに化粧料 | |
JP5624102B2 (ja) | エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品 | |
JP6776437B2 (ja) | 水中油型化粧料 | |
JP6776175B2 (ja) | 水中油型乳化組成物、皮膚外用剤及び皮膚外用剤の製造方法 | |
JP6651223B2 (ja) | ベシクル組成物およびそれを配合した毛髪化粧料 | |
CN114828839B (zh) | 具有增强的稳定性的维生素a和维生素c组合 | |
JP6426902B2 (ja) | カロテノイド含有組成物、並びにカロテノイドの劣化抑制剤及びカロテノイドの劣化抑制方法 | |
JP6533639B2 (ja) | 皮膚外用剤及び紫外線によるカロテノイド含有油性成分の分解抑制方法 | |
JP6151058B2 (ja) | カロテノイド含有組成物、並びにカロテノイドの劣化抑制剤及び劣化抑制方法 | |
JP2018052823A (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP7016656B2 (ja) | 多層型化粧料 | |
CN105534726A (zh) | 化妆品 | |
JP6480216B2 (ja) | カロテノイド含有組成物、並びにカロテノイドの劣化抑制剤及びカロテノイドの劣化抑制方法 | |
JP2019131550A (ja) | カロテノイドの安定化方法 | |
JP6235222B2 (ja) | カロテノイド含有組成物、カロテノイド劣化抑制剤、及び、カロテノイドの劣化抑制方法 | |
JP2019131549A (ja) | 組成物 | |
JP2009173581A (ja) | エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171225 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171225 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20171225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181009 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190528 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190723 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6651223 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |