JP6650995B1 - 鉄塔基礎構造及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄塔の鉄骨脚部の位置決め作業を簡略化することができる鉄塔基礎構造及びその構築方法を提供する。【解決手段】脚材18と一体的に設けられた内側ピース24がプレキャストコンクリート製とされていると共に、内側ピース24が均された杭22の上面22A1上に配置されているため、内側ピース24を上面22A1上に配置することで脚材18の位置決めを行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄塔基礎構造及びその構築方法に関する。
下記特許文献1には、鉄塔基礎の構築方法に関する発明が記載されている。この鉄塔基礎の構築方法では、ケーシングを設置した状態で掘削を行った後に、掘削孔に一体組鉄筋籠を挿入して鉄塔の主脚柱(鉄骨脚部)の据え付け高さまでコンクリートを打設している。
また、一体組鉄筋籠は、脚柱補強鉄筋が杭体用鉄筋籠に組み付けられると共に脚柱補強鉄筋の外周面にメッシュ型枠が巻き付けられて構成されている。そして、下記先行技術では、脚柱補強鉄筋の上部に上蓋を設置し、脚柱補強鉄筋とケーシングとの間の空間にコンクリートを打設してからケーシングを撤去し、上蓋を取り除いて脚柱補強鉄筋の空間内に主脚柱の基部を据え付け、脚柱補強鉄筋内の空間にコンクリートを打設している。
特開2010−203127号公報
しかしながら、上記先行技術では、主脚柱を位置決めするときに、据付調整台やサポート材等を用いるため、主脚柱の位置決め作業が煩雑なものとなる。
本発明は上記事実を考慮し、鉄塔の鉄骨脚部の位置決め作業を簡略化することができる鉄塔基礎構造及びその構築方法を提供することが目的である。
第1の態様に係る鉄塔基礎構造は、鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材と、前記脚材の一端部と一体的に設けられると共に、均された設置面上に配置されたプレキャストコンクリート製の内側ピースと、を有している。
第1の態様に係る構造物の鉄塔基礎構造によれば、内側ピースが、鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材の一端部と一体的に設けられている。
ところで、鉄骨脚部の設置時において、脚材を位置決めした後に当該脚材の周辺にコンクリートを打設するような構成を採用する場合、コンクリートの打設時やコンクリートの養生時において脚材の位置を一定にしておく必要があるため、脚材の位置決め作業が煩雑なものとなる。
ここで、本態様では、内側ピースがプレキャストコンクリート製とされていると共に、当該内側ピースが均された設置面上に配置されているため、内側ピースを設置面上に配置することで脚材の位置決めを行うことができる。
第2の態様に係る鉄塔基礎構造は、第1の態様に係る鉄塔基礎構造において、前記設置面は、設置地盤に埋設された杭における杭頭処理が施された杭頭部の上面とされている。
第2の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、鉄塔の設置地盤に杭が埋設されており、当該杭の杭頭部には、杭頭処理が施されている。そして、杭頭部の上面には、内側ピースが配置されている。このため、設置地盤が不安定な地盤であっても、安定した状態で鉄骨脚部を支持することができる。
第3の態様に係る鉄塔基礎構造は、第1の態様又は第2の態様に係る鉄塔基礎構造において、前記内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて配置されると共に、当該内側ピース側からの圧力を支持可能な外側ピースと、前記内側ピースと前記外側ピースとの間に介在し、かつ当該内側ピース及び当該外側ピースに密着状態で設けられたコンクリート製の介在部と、をさらに有している。
第3の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、内側ピースの外周側には、当該内側ピースの外周面と間隔をあけて外側ピースが配置されている。そして、内側ピースと外側ピースとの間には、当該内側ピース及び当該外側ピースと密着状態で設けられたコンクリート製の介在部が介在している。
このため、鉄塔に懸架された電線等に起因する引き上げ荷重等が脚材を介して内側ピースに伝達すると、内側ピース側から外側ピース側に介在部を介して圧力が作用することとなる。そして、この圧力は、外側ピースによって支持することができるため、本態様では、鉄塔を安定した状態で支持することができる。
第4の態様に係る鉄塔基礎構造は、第3の態様に係る鉄塔基礎構造において、前記外周面と前記外側ピースの内周面との間に互いの押圧力を支持可能に配置された複数のジャッキをさらに備えている。
第4の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、複数のジャッキによって内側ピースと外側ピースとの相対移動を規制して、脚材の位置決めの精度をより高めることができる。
第5の態様に係る鉄塔基礎構造は、第3の態様又は第4の態様に係る鉄塔基礎構造において、前記外側ピースは、プレキャストコンクリート製とされている。
第5の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、外側ピースがプレキャストコンクリート製とされているため、外側ピースを鋼材等で構成するような構成に比し、外側ピースの腐食対策に係る作業を省略し、外側ピースの設置作業を簡略化することができる。
第6の態様に係る鉄塔基礎構造は、第5の態様に係る鉄塔基礎構造において、前記外周面及び前記外側ピースの内周面には、前記コンクリートが充填された凹部が設けられている。
第6の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、内側ピースの外周面及び外側ピースの内周面に介在部を構成するコンクリートが充填された凹部が設けられている。つまり、介在部は、内側ピース側に突出した突起部と外側ピース側に突出した突起部とが設けられた状態となっている。このため、内側ピースと外側ピースとが相対移動しようとするときに介在部に作用するせん断力を、当該介在部に設けられたこれらの突起部によって支持することができる。
第7の態様に係る鉄塔基礎構造は、第1の態様〜第6の態様の何れかに係る鉄塔基礎構造において、前記脚材は、前記内側ピースから露出されて鉄塔上方側に延びる延在部と、当該延在部における当該内側ピース側の端部に設けられると共に内側ピースの下面側に露出された平板状の基部と、を含んで構成されている。
第7の態様に係る鉄塔基礎構造によれば、脚材が、延在部と基部とを含んで構成されており、延在部は、内側ピースから露出されて鉄塔上方側に延びており、鉄塔の鉄骨脚部の下端部側の部分を構成している。一方、基部は、平板状とされており、延在部の内側ピース側の端部に設けられると共に、内側ピースの下面側に露出されている。このため、脚材の設置位置と鉄塔の構成との相関関係を予め延在部と基部との位置関係に反映させておけば、設置面の所定の位置に脚材を配置する作業のみによって当該脚材の位置決めを完了することができる。
第8の態様に係る鉄塔基礎構造の構築方法は、平らな設置面を形成し、鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材の一端部と一体に設けられたプレキャストコンクリート製の内側ピースを前記設置面に載置し、前記内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて内周側からの圧力を支持可能な外側ピースを配置し、前記内側ピースと前記外側ピースとの間に生コンクリートを打設する。
第8の態様に係る鉄塔基礎構造の構築方法によれば、平らな設置面を形成し、鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材の一端部と一体に設けられた内側ピースを当該設置面に載置する。そして、内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて内周側からの圧力を支持可能な外側ピースを配置し、内側ピースと外側ピースとの間に生コンクリートを打設する。
このため、本態様では、内側ピース側から外側ピース側に作用する圧力を外側ピースによって支持することができるため、鉄塔を安定した状態で支持することができる。
ところで、内側ピースを脚材の周辺に打設されたコンクリートで構成する場合、コンクリートの打設時やコンクリートの養生時において脚材の位置を一定にしておく必要があるため、脚材の位置決め作業が煩雑なものとなる。
ここで、本態様では、内側ピースがプレキャストコンクリート製とされているため、内側ピースを設置面上に配置することで脚材の位置決めを行うことができる。
第9の態様に係る鉄塔基礎構造の構築方法は、第8の態様に係る鉄塔基礎構造の構築方法において、前記内側ピースと前記外側ピースとの間に生コンクリートを打設する前に複数のジャッキを当該間に配置して当該内側ピースと当該外側ピースとの位置決めを行う。
第9の態様に係る鉄塔基礎構造の構築方法によれば、内側ピースと外側ピースとの間に生コンクリートを打設する前に、複数のジャッキを内側ピースと外側ピースとの間に配置して、当該内側ピースと当該外側ピースとの位置決めを行う。このため、内側ピースと外側ピースとの間に生コンクリートを打設するときに、内側ピースと外側ピースとの相対位置関係が変化することを抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る鉄塔基礎構造及びその構築方法は、鉄塔の鉄骨脚部の位置決め作業を簡略化することができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の内側ピースの構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の脚材の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の外側ピースの構成を示しており、(A)は外側ピースの斜視図であり、(B)は(A)の5B−5B線に沿って切断した状態を示す断面図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造が適用された鉄塔の構成を模式的に示す側面図である。 第1実施形態に係る鉄塔基礎構造の構築方法の各工程を示しており、(A)は第1工程を示しており、(B)は第2工程を示しており、(C)は第3工程を示しており、(D)は第4工程を示している。 第2実施形態に係る鉄塔基礎構造の構成を示す側面図である。 第2実施形態に係る鉄塔基礎構造の構成を示す平面図である。
以下、図1〜図7を用いて、本発明に係る鉄塔基礎構造及びその構築方法の第1実施形態について説明する。
図6に示されるように、本実施形態に係る鉄塔基礎構造が適用された「鉄塔10」は、平地に建設されていると共に、複数の主柱材12、複数の水平材13、複数の斜材14及び主柱材12と斜材14とに架け渡された複数の主柱材用補助材15を含んで構成されており、4本の「鉄骨脚部16」を備えている。そして、鉄塔10の基礎部17に本実施形態に係る鉄塔基礎構造が適用されている。なお、以下では、特にことわりのない限り、鉄塔10の高さ方向を単に高さ方向と称することとする。
図1に示されるように、基礎部17は、鉄骨脚部16の一部を構成する「脚材18」を「設置地盤20」に対して支持しており、「杭22」、「内側ピース24」、「外側ピース26」、「ジャッキ28」及び「介在部30」を含んで構成されている。
杭22は、設置地盤20に埋設されており、コンクリートで構成された高さ方向に延びる円柱状の本体部32と、主な部分が本体部32に埋設されると共に高さ方向に延びる複数の杭主筋34とを含んで構成されている。なお、杭主筋34は、図2にも示されるように、高さ方向から見て杭22の軸心を中心とする円周上に配置されている。また、杭22の「杭頭部22A」には、モルタルによって杭頭処理が施されており、その設置面としての「上面22A1」は、均されて平面状とされている。
内側ピース24は、脚材18の「一端部18A」と一体的に設けられて杭22の上面22A1上に載置されている。この内側ピース24は、プレキャストコンクリート製とされており、図3にも示されるように、高さ方向に延びる角柱状に構成されている。
より詳しくは、内側ピース24は、高さ方向から見て正方形の四隅が二等辺三角形状に切り取られた八角形状とされていると共に、その「外周面24A」には、複数の「凹部36」が設けられている。この凹部36は、高さ方向から見て外周面24Aの周方向に沿う環状に形成されており、高さ方向に複数(本実施形態では、一例として3つ)配置されている。なお、図2に示されるように、内側ピース24は、高さ方向から見て杭主筋34が配置される上記円周の内側に配置されている。
一方、脚材18は、図4にも示されるように、山形鋼で構成された「延在部38」と、平型鋼で構成された「基部40」とが、溶接等による図示しない接合部で接合されることで構成されている。より詳しくは、延在部38は、図1にも示されるように、高さ方向下側の部分が内側ピース24に埋設されており、高さ方向上側の部分が内側ピース24から露出されて鉄塔10の上方側に延びている。なお、延在部38と基部40との相対位置関係は、脚材18の設置位置と鉄塔10の構成との相関関係等に基づいて脚材18の製造時に設定されている。
基部40は、高さ方向から見て矩形の板状とされていると共に、その上面の四隅にはそれぞれウエルドナット42が配置されている。これらのウエルドナット42は、内側ピース24の製造時において、生コンクリートが流し込まれる型枠と脚材18との固定に用いられる。なお、基部40は、内側ピース24の下面側に露出された状態となっており、基部40の下面は、杭22の上面22A1と当接された状態となっている。また、必要に応じて、延在部38と基部40との接合部に、当該接合部を補剛する三角形板状の補剛材43(図4の二点鎖線部分)を溶接等による接合部で接合してもよい。
外側ピース26は、プレキャストコンクリート製とされており、図5(A)にも示されるように、軸方向を高さ方向とされた円筒状に構成されている。また、図5(B)に示されるように、外側ピース26の内部には、高さ方向から見て円環状に延びるフープ筋44が、高さ方向に複数配置されている。これにより、外側ピース26は、その内周側からの圧力を支持することが可能とされている。なお、フープ筋44は、スパイラル筋とされていてもよい。
さらに、図1にも示されるように、外側ピース26の「内周面26A」には、複数の「凹部46」が設けられている。この凹部46は、高さ方向から見て内周面26Aの周方向に沿う環状に形成されており、高さ方向に複数(本実施形態では、一例として2つ)配置されている。
そして、外側ピース26は、高さ方向から見て杭主筋34を囲うように内側ピース24の外周側に内側ピース24の外周面24Aと間隔をあけて配置されると共に、高さ方向に複数(本実施形態では、一例として2つ)連なって配置されている。
ジャッキ28は、最も下方側に配置された外側ピース26において、外側ピース26の内周面26Aと内側ピース24の外周面24Aとの間に外側ピース26の周方向に所定の間隔で複数配置されている。
これらのジャッキ28は、内側ピース24及び外側ピース26を押圧している状態で配置されると共に、内側ピース24と外側ピース26との相対位置関係が変化しないように、互いの押圧力を支持可能な位置に配置されている。
介在部30は、内側ピース24と外側ピース26との間にコンクリートが充填されることで構成されており、内側ピース24及び外側ピース26と密着状態とされている。
また、内側ピース24の凹部36及び外側ピース26の凹部46にコンクリートが充填されることで、介在部30の外側ピース26側及び内側ピース24側には、突起部48が形成された状態となっている。なお、図2には、杭22等の構成を理解し易くするため、介在部30を図示していない。
(本実施形態の作用及び効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、内側ピース24が、鉄塔10の鉄骨脚部16の一部を構成する脚材18の一端部18Aと一体的に設けられている。
ところで、鉄骨脚部16の設置時において、脚材18を位置決めした後に脚材18の周辺にコンクリートを打設するような構成を採用する場合、コンクリートの打設時やコンクリートの養生時において脚材18の位置を一定にしておく必要があるため、脚材18の位置決め作業が煩雑なものとなる。
ここで、本実施形態では、内側ピース24がプレキャストコンクリート製とされていると共に、内側ピース24が均された杭22の上面22A1上に配置されているため、内側ピース24を上面22A1上に配置することで脚材18の位置決めを行うことができる。
また、本実施形態では、鉄塔10の設置地盤20に杭22が埋設されており、杭22の杭頭部22Aには、杭頭処理が施されている。そして、杭頭部22Aの上面22A1には、内側ピース24が配置されている。このため、設置地盤20が不安定な地盤であっても、安定した状態で鉄骨脚部16を支持することができる。
また、本実施形態では、内側ピース24の外周側には、内側ピース24の外周面24Aと間隔をあけて外側ピース26が配置されている。そして、内側ピース24と外側ピース26との間には、内側ピース24及び外側ピース26と密着状態で設けられたコンクリート製の介在部30が介在している。
このため、鉄塔10に懸架された電線等に起因する引き上げ荷重等が脚材18を介して内側ピース24に伝達すると、内側ピース24側から外側ピース26側に介在部30を介して圧力が作用することとなる。そして、この圧力は、外側ピース26によって支持することができるため、本実施形態では、鉄塔10を安定した状態で支持することができる。
ところで、脚材18に引き上げ荷重が作用している状態では、杭主筋34から内側ピース24及び外側ピース26に介在部30を介して圧力が作用することとなる。ここで、本実施形態では、この圧力を内側ピース24及び外側ピース26によって支持することができるため、鉄塔10と杭22とを安定した状態で接合することができる。
また、本実施形態では、複数のジャッキ28によって内側ピース24と外側ピース26との相対移動を規制して、脚材18の位置決めの精度をより高めることができる。
また、本実施形態では、外側ピース26がプレキャストコンクリート製とされているため、外側ピース26を鋼材等で構成するような構成に比し、外側ピース26の腐食対策に係る作業を省略し、外側ピース26の設置作業を簡略化することができる。
また、本実施形態では、内側ピース24の外周面24A及び外側ピース26の内周面26Aに介在部30を構成するコンクリートが充填された凹部36、46が設けられている。つまり、介在部30は、内側ピース24側に突出した突起部48と外側ピース26側に突出した突起部48とが設けられた状態となっている。このため、内側ピース24と外側ピース26とが相対移動しようとするときに介在部30に作用するせん断力を、介在部30に設けられたこれらの突起部48によって支持することができる。
次に、図7を用いて、本実施形態に係る鉄塔基礎構造の構築方法の手順の一例を示す。
最初に、図7(A)に示される第1工程において、設置地盤20に杭22を構築すると共に、杭22の杭頭部22Aにモルタル50によって杭頭処理を施し、杭頭部22Aの上面22A1を均して平面とする。
次に、図7(B)に示される第2工程において、杭22の上面22A1に内側ピース24を載置すると共に、脚材18が所定の位置に配置されるように内側ピース24を位置決めする。そして、内側ピース24の外周側に内側ピース24の外周面24Aと間隔をあけて下段側の外側ピース26を配置すると共に、ジャッキ28で内側ピース24と外側ピース26との位置決めを行って、内側ピース24と外側ピース26との相対移動を規制する。
次に、図7(C)に示される第3工程において、上段側の外側ピース26を下段側の外側ピース26の上に配置すると共に、内側ピース24と外側ピース26との間にコンクリートを充填して介在部30を形成し、介在部30の地表露出部を養生する。
次に、図7(D)に示される第4工程において、外側ピース26の周辺部に掘削土52を埋め戻すことで鉄塔10の基礎部17が完成する。
以上、説明したように、本実施形態に係る鉄塔基礎構造及びその構築方法によれば、鉄塔10の鉄骨脚部16の位置決め作業を簡略化することができる。
<第2実施形態>
以下、図8及び図9を用いて、本発明の第2実施形態に係る鉄塔基礎構造について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、一例として、山岳地等の硬い地盤上に建設される鉄塔10に本実施形態に係る鉄塔基礎構造が適用されている。具体的には、本実施形態では、脚材18にいかり材60が設けられており、いかり材60は、内側ピース24に埋設されている。なお、内側ピース24は、「設置地盤62」が均された「設置面62A」上に配置されている。
また、内側ピース24からは、複数の鉄筋64が延出されており、外周面24Aから延出された鉄筋64の周辺には、複数の鉄筋66が配筋されている。そして、鉄筋64、66の周辺にコンクリートが打設されることで、床板部68Aと柱体部68Bとを備えると共に、内側ピース24が内蔵された逆T字基礎68が構築されている。
このような構成によっても脚材18の位置決めを容易に行うことができ、鉄塔10の鉄骨脚部16の位置決め作業を簡略化することが可能である。
また、内側ピース24の凹部36に充填されたコンクリートによって床板部68Aにおける内側ピース24との境界部には、突起部70が設けられた状態となるため、引き上げ荷重等が脚材18を介して内側ピース24に伝達しても、当該引き上げ荷重を突起部70で支持することができる。
<上記実施形態の補足説明>
(1) 上述した実施形態では、脚材18の延在部38が山形鋼で構成されていたが、鉄塔10の構成等に応じて、延在部38が円筒状のパイプ材等山形鋼以外の部材で構成されていてもよい。
(2) また、上述した第1実施形態では、設置地盤20に杭22が埋設されていたが、鉄塔10を硬い地盤に建設する場合には、地盤に杭22が埋設されていなくてもよい。また、上述した第2実施形態に係る鉄塔基礎構造を、柔らかい地盤に建設される鉄塔10に採用する場合には、杭22が地盤に埋設されていてもよい。
(3) さらに、上述した第1実施形態では、外側ピース26がプレキャストコンクリート製とされていたが、鉄塔10の仕様等に応じて外側ピース26が円筒状の鋼材で構成されていてもよい。
10 鉄塔
16 鉄骨脚部
18 脚材
18A 一端部
20 設置地盤
22 杭
22A 杭頭部
22A1 上面(設置面)
24 内側ピース
24A 外周面
26 外側ピース
26A 内周面
28 ジャッキ
30 介在部
36 凹部
38 延在部
40 基部
46 凹部
62 設置地盤
62A 設置面

Claims (8)

  1. 鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材と、
    前記脚材の一端部と一体的に設けられると共に、均された設置面上に配置されたプレキャストコンクリート製の内側ピースと、
    前記内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて配置されると共に、当該内側ピース側からの圧力を支持可能な外側ピースと、
    前記内側ピースと前記外側ピースとの間に介在し、かつ当該内側ピース及び当該外側ピースに密着状態で設けられたコンクリート製の介在部と、
    を有する鉄塔基礎構造。
  2. 鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材と、
    前記脚材の一端部と一体的に設けられると共に、均された設置面上に配置されたプレキャストコンクリート製の内側ピースと、
    を有し、
    前記脚材は、前記内側ピースから露出されて鉄塔上方側に延びる延在部と、当該延在部における当該内側ピース側の端部に設けられると共に内側ピースの下面側に露出された平板状の基部と、を含んで構成されている、
    鉄塔基礎構造。
  3. 前記内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて配置されると共に、当該内側ピース側からの圧力を支持可能な外側ピースと、
    前記内側ピースと前記外側ピースとの間に介在し、かつ当該内側ピース及び当該外側ピースに密着状態で設けられたコンクリート製の介在部と、
    をさらに有する、
    請求項2に記載の鉄塔基礎構造。
  4. 前記外周面と前記外側ピースの内周面との間に互いの押圧力を支持可能に配置された複数のジャッキをさらに備える、
    請求項1又は請求項3に記載の鉄塔基礎構造。
  5. 前記外側ピースは、プレキャストコンクリート製とされている、
    請求項1、請求項3及び請求項4の何れか1項に記載の鉄塔基礎構造。
  6. 前記外周面及び前記外側ピースの内周面には、前記コンクリートが充填された凹部が設けられている、
    請求項5に記載の鉄塔基礎構造。
  7. 平らな設置面を形成し、
    鉄塔の鉄骨脚部の一部を構成する脚材の一端部と一体に設けられたプレキャストコンクリート製の内側ピースを前記設置面に載置し、
    前記内側ピースの外周側に当該内側ピースの外周面と間隔をあけて内周側からの圧力を支持可能な外側ピースを配置し、
    前記内側ピースと前記外側ピースとの間に生コンクリートを打設する、
    鉄塔基礎構造の構築方法。
  8. 前記内側ピースと前記外側ピースとの間に生コンクリートを打設する前に複数のジャッキを当該間に配置して当該内側ピースと当該外側ピースとの位置決めを行う、
    請求項に記載の鉄塔基礎構造の構築方法。
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